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573号

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昭和26年9月4B第三種郵便物認可平成元年12月108発行(毎月1回10B発行)通巻573号
ISSNO388-8606
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Y
G
"GIJUTSU
の測量・測定器
精度と機動性を追求したレベル付トランシットコンパス
高感度磁石分度、帰雰式5分読水平分度、望遠鏡
付大型両面気泡管等を備えて、水準測量をはじめ
あらゆる測量にこの一台で充分対応できます。
唱レ
望遠鏡気泡管:両面型5.2%ミラー付
磁石分度:内径70%1.又は30目盛
高度分度:全円1°目盛
水平分度:5分目盛0-bac帰零方式
望遠鏡:12倍反転可能
−25
コ ン ド ルT-22Y 霧霧
謁。
《ルトラコン
二人が同時視できる最高水準の双視実体鏡
敏電
判読作業、討議、初心者教育、説明報告に偉力
を発揮します。眼基線調整、視度調整、Yバラ
ラツクス調整等が個人差を完全に補整します。
重量:13009
.
舞
一
(牛万式双視実体鐘)
穏
ぅ章
8.0kg(木製ケース)
謹謹
たコンピュータ内蔵座標計算式面積線長測定器
直線部分は頂点をイントするだけ、¥イ型の場合
は円弧部分も3点のポイントだけで線上をトレー
スする必要がありません。微小図形から長大図面
まで、大型偏心トレースレンズで座ったままのラ
クな姿勢で測定できます。亨型はあらゆる測定デ
ータを記録するミニブリンターを装備し、しかも
外部のコンピュータやプリンターとつなぐための
インターフェイスを内蔵しています。
<特長〉>■直線図形は1頁点をポイントするだけで迅速測定
■曲線図形も正確に計れる
■面積のほか、線長を同時測定
■縮尺単位を反映して自動計算
■線分解能:0.05mmの高性能
■コードレス、コンパクト設計
■偏心トレースレンズとダイヤモンドローラー採用
hl
圏
X-PLANJ6"i
■3点ポイントによる円弧処理
エクスプラン
■カタカナ表示の操作ガイド
■座標軸が任意に設定できる
■データのナンバリング機能、等
デ ー ア イ
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牛
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X-PLAN360d/360i
繍鑿裳鋳
目 次
121989N・らう3
紙を考える
3.21世紀に向けてのパルプ・製紙
赤井
神崎
男一
シンポジウムへの招待
龍康
<論壇>研究と技術と森林・林業のかかわり方
一第101回日本林学会大会特別企画
2
大江礼三郎・・・7
∼垂
国有林にも本格的な業務電算化の幕あけ
−前橋営林局で分散処理システム稼働
田淵裕一・・・11
山林相続税の問題点と今後の検討課題
一静岡県天竜林業地の調査事例から
金義庚…16
新生森林総合研究所一課題と目標その9
表紙写真
第36回森林・林業
材質改良科・…・……………………..…・…・…
唐沢仁志・・・20
木材特性科
緒方健…22
木の名の由来
深津
小林義毒2‘
21.ハマナス(浜茄子)
写真コンクール
三 席
森への旅
岡田喜秋…26
9.箸を作る吉野杉の山里
「銘木市」
(北海道帯広木材
流通センター)
北海道阿寒郡
<会員の広場>
ポスターコンテストで山火事防止PR
シラーの息子カールは森林官・…・……
石谷敏広…35
飯塚寛…36
田内勇
屋幾割
豚
1989.12
農林時事解説・…・・・“
統計にみる日本の林業
林政拾遺抄・…・・・‘
28
こだま・・・・・…・…・・・…
31
28
JournalofJournals…・……・・・
32
29
本の紹介・・・・…
技術情報・………..…・・
林業関係行零一覧(12.1月)
34
30
39
林業技術総目次【平成元年-1989年(562∼573号)】
40
第1回林業技術研究論文コンテスト参加要領”.…
46
2
一柵
嬉
一
研究と技術と森林。林業のかかわり方
−第101回日本林学会大会特別企画シンポジウムへの招待一
迫
あかいたつおかんざきこういち
赤井龍男*・神崎康一**
│ⅢI│ⅢIⅢⅢⅢlllⅢⅢIⅢ|│Ⅲ|ⅢⅢllllllllllllllllllllllllllllllllllllllⅢⅢIⅢ’111Ⅲ'’’'1Ⅲ|Ⅲ'1Ⅲ'11│ⅢIlIIIⅢIl
はじめに
平成元年に入って,林業技術あるいは林学の研究に関する論文が『林業技術』
誌の誌面をにぎわし,多くの読者の関心を集めたのではないかと思う。特に林学
会会員への批判と受け取れる濱谷稔夫氏の論旨(No.564),それを時代の変化に即
して肯定した森巌夫氏の論調(No.568)は,林業の現場と研究のずれを問題視
し,研究者,技術者への叱責と奮起を促したものとして高く評価したい。それゆ
え,林学,林業の発展のためにさらに問題点を掘り下げ,論議を深める必要がある
と思っている。
最近森林・林業の問題に関しては,当たり障りのないあるいは間違いをできるだ
け回避しようとする提言論文とか書籍が多く,不透明な未来へ向けての思い切っ
た提言はきわめて少ないように思う。よくいわれるように,林業,林学の復活,進
展のためには発想の転換が必要であろう。そこでこれからの望ましい林業の現場
と研究,技術のかかわり方について,失礼とは思うが,両氏の後を追い,間違って
いるかもしれない感覚的な見方を,あえて,いくつか取り上げてみたいと思う。そ
して後でも触れるが,平成2年4月,第101回日本林学会大会特別企画シンポジウ
ムで取り上げる課題「林学研究のあり方を考える」のプロローグとして,本誌面を
お借りすることにしたい。なお本稿は前半を赤井が,後半を神崎が分担執筆した。
林学研究と林業
の遊離
ここしばらく“林学とは”という問答を聞かない。多くの大学において,学部
改組に伴う林学科の再編力謹められているというのに。これは日本の経済に占め
る林業の地位の低下とか,森林に対するニーズの多様化のゆえだけであろうか。
古くから林学とは,森林・林業に関する技術および経済の学というような,さまざ
まな論が出されているが,佐藤大七郎氏はその著書晴林』の中で,「林学は林業
を支える理論であると同時に,林業の現実によって支えられた体系でなければな
らない」とし,森林と社会における物やエネルギーの流れ,変化の法則性を学び,
体系づける学問が林学であると述べている。確かに林学は生物学,工学,経済学等
を基礎学とした応用あるいは実用科学としての性格を持つものであろうし,多く
の林学関係者は少なくとも,森氏あるいは田中茂氏が前出の同誌(No.568)論壇
で述べているように,林学は実学であるという認識を基本的に抱いているものと
*,嘩騨京都大学農学部
思う。
林業技術No.5731989.12
3
しかしながら表現に多少の差はあるものの,演谷,田中,森3氏は林学あるいは
その研究と林業の現場とのずれを大きな問題として取り上げている。筆者のひと
り赤井もこのことについては,すでに論じた(林業経済,No.476,1988)が,末
期的症状ともいえる林学の現状は,いったい何に起因しているのであろうか。危機
的ともいえる日本林業の不況の現実が林学を揺るがせているとしたら,林業を支
える理論の場である林学にも逃れることのできない大きな責任があるといわざる
をえない。
森氏は,林学会に対する濱谷氏の問題提起に馬耳東風的な対応しか見られない
とすれば,救い難い無気力状態であると断じ,「日本林業の発展は,林学の科学的
研究成果を基礎にして実現する」との考えから,あえて憎まれ口をたたいておくと
された。そのとおりであろうが,現実に学会の場をかっ歩する科学的研究成果なる
ものは,林業の現場の実践によってもたらされた経験技術あるいは技法を,学らし
く理論づけしたものが多いとしたら,もっと手厳しい憎まれ口になりはしないだ
ろうか。例えば,日本林業の主流として発展した皆伐一斉造林の技術体系は,科学
的研究成果を基礎にして完成したものではなかろう。その多くは,農作物の集約な
栽培技術を手本に永い経験を経て確立されたものといえよう。この集約な技術体
系は木材の価格が高く,賃金の低い時代にはうまく適応していたが,厳しい国際的
自由市場や環境保全の重要視される現在では,瓦解の危機に直面しているといっ
ても過言ではなかろう。ひるがえって,このような危機的状態を打開する科学的研
究成果は,学会内に用意されているであろうか。濱谷氏のいう埋もれた研究報告で
今現場の危急を救うことのできる科学的成果があれば,早急に政策にも林業の現
場にもそれを役立てるよう努力しなければなるまい。しかし正直なところ,期待で
きそうな研究成果はそれほど多くないようで,この失望感も林学研究に対する批
判として浮き彫りにされてきたのではなかろうか。
さらに研究者の現在の姿勢に関し濱谷氏は,「先端分野の新しさばかりを求め
て,特に総合的な見方を必要とする林学の手法や成果の本質的な意義を軽視しが
ちである」と指摘しているが,むしろ今後の林業に貢献するかもしれない萌芽的研
究を摘み取り,優れた先進的研究を疎遠にしていないだろうか。また学位の権威性
が幅を利かし,研究業績の量が評価される現在の風潮のもとでは,若い研究者は短
期に結論の得られる仕事にのめり込まざるをえないのではなかろうか。将来それ
らの研究論文の質と指導者像が問われることになるかもしれない。もちろん林学
研究における基礎科学は重要であるが,森林・林業への目的意識を常に持つべき
であろう。
以上述べたことは,林学研究と林業の遊離に関する濱谷,森両氏の苦言を別の
角度から取り上げ,問題提起に同調したものであるが,個'々の林学研究の成果や研
究者の姿勢の問題ばかりでない。伝統のある研究組織に対しても,行政改革の旗印
のもと,所轄省庁主導による林業試験場の森林総合研究所への衣替えに引き続き,
大学学部改組が進められ,林学科組織の再編ないし事実上の解体が行われている。
林学科は消える
このことに関し鳥取大学の栗村哲象氏は,大学院博士課程の設置のために,文部
林業技術No.5731989.12
4
省の意向に沿ったものと学部改組の動機の本音を述べている(山林,No.1264,
1989)が,消えゆく林学への郷愁があろう。
しかし地球規模での環境問題等森林に対するニーズは,時代とともに確実に変
わりつつある。ドイツ,スイスの人々の森林に対する高い評価と,変わらぬ林学の
地位の高さは別格としても,アメリカの林学に関する学部(College)はワシント
ン大学のForestResources,ニューヨーク州立大学のEnvironmentalScienceand
Forestryのように,早くから資源と環境科学を看板としている例から見て,日本の
林学再編は時代の趨勢でもあろう。今後,森林をめぐる資源と環境を標傍した新た
な内容と枠組を持つ学問群として発展することを期待したい。しかし,国民経済に
占める地位がいかに低かろうと,日本の林業は農業と同様決して消え去ることは
ないと考えられるので,それを支える理論の場としての林学は,何としても生き続
けさせなければならないと信ずる。日本林学会はその砦であり,かつての養蚕業と
蚕糸学会の後追いだけは避けたいと願うのは,筆者らだけではあるまい。そのため
には,林業の現場と林学研究の連帯意識が大きなカギとなろう。
林業技術は進歩
したか
技術革新,情報化の時代である。わが国の林業技術,特に育林,伐出技術は,
昭和30年代以降飛躍的に進歩したかのように受け止められている。確かに,林学
会大会等の発表部門を見てわかるように,学問の細分化は進んだ。また林業の現場
では群状植栽,ポット造林,ていねい植等の植栽法,除草剤,林地肥培,密度管理
図による間伐等の保育法が新技術として試みられた。しかし,これらのほとんど
は,皆伐一斉造林法の育林の各過程における部分技術である。このような分化した
学問領域から出された科学的研究成果や育林過程における各種部分技術は,自然
環境の中で森林の法則性を満たし,さらに林業の現場で機能する経済的生産行為
として適合してこそ,体系づけられた育林技術となるはずである。しかもこれまで
に取り上げられた研究,技術の多くは生態学情報のようなものを除き,農業の作物
生産技術にならったもので,人為によって改変することがほとんど不可能な自然
条件下での育成とか,農産物のような生理的熟期がないという林業独特の,例えば
択伐とか漸伐とかの生産技術の体系にかかわる新知見は,あまり見られない。これ
ら育林技術の問題に関してはすでに論じた(林業経済,前掲)のでこれ以上取り上
げないが,伐出技術においてもチェンソーの普及,架線,土木機械の大型化などに
よって,大面積皆伐の作業効率は著しく高くなったものの,それらの導入による弊
害も顕在化する一方,日本のような急斜地で小回りの要求される作業にはコスト
ダウンに限界があるようである。
このように標準化された皆伐一斉造林法においてさえ更新技術も伐出技術も飛
躍的に進歩したとは断言できず,林業不況の中でむしろ混迷の度を深めているよ
うに思う。まして択伐や漸伐はもちろん,政策的に新しく推進されている複層林施
業や育成天然林施業について,伐出一更新一伐出という一連の普遍的な森
林作業法の技術体系は未成熟であり,自然と経済の法則性を満たす技術体系とし
て確立させるには,産,官,学の協力と努力が不可欠であろう。
暗い話題ばかり取り上げすぎたかもしれないが,材価の高騰低賃金の上にあぐ
林業技術No、5731989.12
5
らをかいてきた日本林業は,国際競争力を失った今,経済大国といわれる中で技術
後進国の烙印を押されようとしているのではなかろうか。しかしよく考えてみる
と,技術の未熟な産業ならば,技術革新の可能性の大きい今後の成長産業と位置づ
けられよう。さらに技術の発展を巨視的に見ると,エネルギー,物質(素材),情
報と進んだ技術革新の次の領域はバイオサイエンスへの期待が高いので,森林・
林業部門にも革新的な技術進歩の可能性が秘められていよう。したがってこれか
らは,森林,木材に対する長期的なニーズの変動を見通し,知的能力の高揚と総合
によって研究を進め,技術を開発し,実践するという,換言すればソフトの質の向
上によって新たなハードを実現するという方向に移行する必要があるように思う。
そして林業経営を手助けする現場作業への補助金は,現行の施業基準に当てはめ
られるゆえ,えてして技術開発の意欲を失わせていると思われるので,むしろ長期
的には,技術革新のための助成政策を強力に打ち出すべきであろう。それに必要な
知能集団は大学や国公立の試験研究機関に,そして林業の現場にも用意されてい
るはずである。
科学とはObjectivityである。したがって,個人的な体験でしかないSubjective
なものをObjectiveなものに変える仕事が,そのなすべき仕事である。単なる事実
研究と技術と林
業の構図
を客観化,普遍化し,一般化すること,それが科学のもっとも本質的な役割であ
る。ニュートンの力学の法則も,ボイル・シャールの理想気体の法則もその成果で
ある。したがって,科学の前に必ず事実が存在する。これらの法則が技術開発に多
大の貢献をしてきたことは,言をまたない。林学が科学分野の一部門であるとすれ
ば,その生み出した客観的普遍性は,他の科学の全分野の生み出したものに加えら
れて,いつの日にか林業技術を改良するのに直接,間接に利用され,林業に何らか
の形で貢献すべきものであろう。しかし,一方に科学研究があり,一方に林業とい
う実業があるだけでは,このつながりはうまく機能しない。この間にはっきりとし
た技術開発分野があるべきである。普通,林業技術開発は林学の範ちゅうの仕事と
されているが,実際は研究成果の実用化を計るためのもっと現場に密着した技術
開発専門分野が必要であろう。本来,林業の経営体は他産業に比し一般に技術開発
力は弱小であるので,国公立の試験研究機関がこれを担うべきとも考えられるが,
筆者にはどうもこの分野が林学,林業の世界ではまだ未分化なのではないかと思
われるのである。
稲をはじめとして各種作物の育種は,日本の農業に多くの実りをもたらしてき
たことは周知の事実である。その意味では,確かに農学は農業技術に貢献し,農業
に飯を食わせてきたといえる。しかし,林学の場合,時間の壁が常に育種を腰砕け
に終わらせているように見える。一般の林業者がもっとも関心を持っているもの
の1つが育種の問題であるにもかかわらずである。林学は,少なくとも,細胞学的
に,分子生物学的に品種,系統の違いが何であるのかということくらいは,答えら
れなければならないのではなかろうか。林学は逆に林業におんぶされていること
が多いのではないだろうか。
林業技術No.5731989.12
6
林業のニーズの
林学を知らなくとも林業経営はできる。むしろ,林学を知らないほうが,かえ
林学研究への取
って良い林業経営を実行しているケースは多くある。これは,決して研究や技術
り込み
が要らないということではない。熱心な林業家はたいてい全国の篤林家を訪ねて
歩き,さまざまな技術を学び,自らの能力でそれ自身の技術を開発している場合が
多いのである。しかし,試験場や大学に相談に来ることはあまりない。見るべきも
のがないからである。このことは,伐出技術や路網整備の分野でも同じである。路
網についての研究成果は多い。しかし,実際に路網整備の基本的計画に結びつきう
るかというと,いささかの危倶を禁じえない。理論の域を出ず,実証性に欠けるか
らである。理論から先は実際のニーズが何かがわからなければ,進むことができな
いものなのである。路網理論までは研究屋の仕事であるが,そこから先は技術屋の
仕事なのである。しかし,実際に現場のニーズを知るということは容易なことでは
ない。おそらく,現場自体がそのニーズが何であるかを明確に示すことができると
は限らない。したがって,林業に携わっていない者が現場のニーズを知るなどとい
うことは,至難のことかもしれない。だからといって,ほうっておくわけにはい
かない。
現場の作業システムの設計では少しでも多くの体験を持ち,少しでも多くの事
実を知っていること,それらの事実を行動に反映できることが要求され,必要とさ
れる。そして,そのような人が専門家と呼ばれる。この人たちは,しばしばおそろ
しいほどの知識と経験と洞察力を持っていて,その知識は本人の認識している水
準をはるかに超えているのが普通である。そして,その持てる知識やノウハウを自
ら十分に人に伝授することは,不可能な水準にある。それを何とか引き出すことが
できれば,現場のニーズを普遍的な形で把握することができるのかもしれない。
さて,以上に述べたような研究,技術,現場の現在抱えている問題点について.
これからはなぜそうなったのかという詮索をするよりも,どうすればこの事態を
改良することができるかを,いっしょに考える必要があるように思う。できれば,
現場の抱えている問題と開発のニーズが何なのかを,浮き彫りにできれば幸いで
ある。平成2年4月3日,京都大学でもたれる第101回日本淋学会大会の琳学研
究のあり方を考える−現場からの問題提起にこたえる」と題するシンポジウム
では,そのようなシンポジウムになることを願っている。本誌を読まれる方々も,
是非,このシンポジウムに参加され,産,官,学からの率直な意見,提言をたまわ
りたいと主催者一同期待している。
<完>
林業技術No.5731989.12
7
大江礼三郎
’
紙を考える
3.21世紀に向けてのパルプ・製紙
1紙は素材ではないもなっている。
情報社会,物流社会の進展力柵・板紙の旺盛な品種によって差はあるものの,紙の製造コスト
需要を換起している。これは1987年における世界の半ば近くは原木コストである。となると,わが
の紙・板紙の消費量,パルプ生産量の表・1(本誌国の場合,原木調達の容易な北米からの紙・板紙
10月号より再掲)から見られるように,年率数パの輸入が急増しそうであるが,予想されるほどの
−セントの伸びを示している。今後の紙・板紙の伸びはない。確かにパルプの輸入は増加しており,
伸びと,それに付随する問願点を考えてみたい。むしろわが国の製紙産業が海外に進出する傾向に
パルプ製紙産業は装置産業ともいわれるように,ある。これは投資能力と市場競争力に由来してい
国際競争力を持つ合理化されたプラント規模は日る。見た目にはなんの変哲もない白い紙であって
産800t以上とされている。化学パルプエ場であれも,印刷機OA機器,加工機などに通紙するとき
ば,木材の消費量としては1日約3,000㎡,年間の作業性,印刷品質,加工適性,紙の仕様の多様
約100万㎡である。設備としては,パルプから紙性など,紙に要求されるわが国市場の厳しさ,注
までの一貫生産であれば,優に1,000億円を超す文の多さは想像以上である。だいたい大部分の紙
投資額となる。さらにはパルプ原木の入手,用水は抄紙するときにすでに出荷先が決まっている。
の確保,環境保全から見た用地の選定など,新規このように紙はその機能が大きく評価されていて,
に工場を建設するとなると,多くの制約がある。電気銅やスフ綿のような市況商品とは異なってい
このため世界的にパルプ供給市場はタイトに進行る。またこのような事情が一種の非関税障壁とな
し,ひところに比べ市販パルプの価格は15倍にっている。ちなみに紙の関税はまだ5%あるが,こ
表・1世界の主要地域別・主要品種別1986∼87年パルプ生産(単位:1,000M/T)
機械パルプ
化学パルプ
パルプ合計
その他のパルプ
地 域
1986年
E E C
北 欧
その他西欧
西欧小計
東 欧
欧州計
北 米
ア ジ ア
ラテンアメリカ
大 洋 州
ア ブ リ 力
世界合計
5,357
12,265
1,159
1
8
,
7
8
1
13,033
31,814
57,825
9
,
1
7
1
5,401
1,035
1,163
106,409
1987年
1986年
1987年
1986年
1987年
720
9,182
20,329
1,657
31,168
15,987
47,155
77,057
20,111
6,988
2,072
2,472
12,327
148,601
155,855
701
508
127
1,336
202
1,538
1,432
7,810
827
0
1,160
651
945
568
693
476
1
2
6
1,295
190
1,485
1,364
7,230
808
0
700
111,345
30,605
32,183
11.587
6
0
,
6
2
0
9,735
5,506
1,130
2,768
6,478
369
9,615
2,108
11,723
14.225
2,493
1987年
8,818
19,219
1,654
29,691
15,331
45,022
73,414
18.894
6,860
1,980
2.431
2,903
6,833
390
10,126
2,296
12,422
15,005
2,566
655
942
593
5,578
12,987
1,140
19,705
13,489
33,194
1986年
林業技術No.5731989.12
8
れが大勢に影響するとは考え難い。
は俵,むしろ,縄といった包装材料として多量に
紙の品質に戻るが,40年前の抄紙機で今も稼動
消費され,使用後,物資の流通拠点である都会地
しているものもあるが,これでは現在の輸入広葉
域で廃物として発生した。幸い使用中にわらから
樹チップを原料とするパルプを使って高速多色輪
葉,髄の柔細胞,挟雑物が自然に脱離し,繊維原
転印刷機,あるいはコンピュータの高速プリンタ
料としてはドライ・デピシングしたと同じ効果が
に使える紙はできない。抄紙機ひとつをとっても
得られていた。これのパルプ化にあたっては,ア
大型化,高速化,高性能化はコンピュータ制御に
ルカリで蒸煮して廃液を垂れ流しにしていた。
よる自動化とともにその進歩が著しい。さらに感
現在,田園地帯からわらを収集すると,木材チ
圧紙,感熱紙など高機能の紙となると,その品質
ップよりもコスト高になり,また廃液回収を行う
は世界の最高水準を行くものになっている。
パルプ製造法を採用する場合,わらに多量に含ま
かつて公害型産業の典型のようにいわれたパル
れる珪酸分が大きな障害となる。また柔細胞(ビ
プの製造についても,厳しい水質基準の下に,例
ス)を除去しないと,抄紙速度が遅くなり,紙の
えば酸素処理を導入した排出負荷のきわめて少な
品質も好ましくない。
い,クラフト蒸解法が開発され実用化されている。
怠ようあい
バガスも世界各地で製紙に利用されている。こ
狭院な国土による立地条件が,環境対策に大きな
の場合は砂糖工場に集積されたものを使用できる
駆動力となっている。
利点はあるが,製造上の問題点として同じ禾本科
以上のように,製品品質,環境保全においてわ
植物であるわらと同様に,珪酸分とビスに難点が
が国のパルプ製紙産業技術は,世界的に優位に立
あるし,原料の入手に季節性があり,貯蔵保管に
つに至り,一方,旺盛な需要が今後とも望めそう
問題がある。
であるが,いくつか基本的な,深刻な課題を抱え
ていることも事実である。
2.原木をどうする−非木材繊維の可能性
竹材が多く産出される地域では竹は有用な資材
であって,建材,内装材,生活用具など各種の用
たが,地球環境の保全から森林資源の消費自体に
途に充てられている。そして一見,成長が早そう
であるが,実質の成長は木材と比べ同等であるし,
いったん皆伐してしまうと更新が困難となり,ま
た開花があると枯死し,実生から元の竹林に復帰
世界的世論の圧力が強くなる情勢下でどう対応す
するためには,かなりの年数を必要とする。また
べきであろうか。
木材繊維の代替としてまず考えられるのが,わ
ら,バガス,竹,草本などの非木材繊維の利用で
ある。世界の穀類生産は優に十数億トンあるから,
これと等量以上の農産廃物繊維が利用可能である。
製紙用繊維原料としてのわら,パガス,竹の利用
竹材は木材よりも輸送コストが高くつく。
非木材繊維として,麻類,アパカ,綿,楮など
の靱皮繊維など,非常に優れた特性のものがある
が,多量に消費する原料とはなりえない。結局,
現行のような大量,高能率的生産に適した原料と
しては,非木材繊維は決して木材より有利ではあ
の歴史は古いし,現在も世界的には総計数百万ト
りえない。ただし,木材資源に乏しく,国際貿易
ンの規模で利用されている。例えば中国であるが,
今や中国は世界第3位の紙の消費国に浮上してい
上,経済的制約のある地域では,自国産の非木材
繊維を利用することは不可欠であろう。
るが,製紙原料の65%を非木材パルプに依存して
3.国産材よりも海外造林材
10月号に「技術がパルプ原料を生む」ことを述
べた。少なくとも昭和の時代はそれでしのいでき
いる。
拡大造林によって広葉樹材がパルプ原料として
製紙におけるわらパルプは,かって大きな地位
供給され,現在のように印刷・情報用紙がL・B
を占めていた。わが国でも東京,大阪など大都市
KPで製造されるようになったのであるが,今後,
近辺にわらを原料とする板紙工場があった。わら
国産材にどのような期待が持たれているであろう
林業技術No.5731989.12
9
か。昨年,紙パルプ技術予測研究会で行ったアン
のことであろう。わが国のパルプ製紙産業として
ケートによると,紙パルプ関係者の国産パルプ材
は,高度の生産技術を持って市場を確保すること
への期待は薄く,60%の人が今後20年間,現在の
が命題であるから,原料を求めてパルプあるいは
水準以下と考えている。
製紙工場を国外に設置する,あるいはチップを輸
戦前,17億㎡であった森林蓄積が30億㎡とな
った現在,この森林の資源化には,国際的に見て
送してきて国内生産を行うのかは,それぞれの企
業の選択であろう。
低能率な伐採,搬出技術の向上が切に望まれてい
るのであろうが,パルプ原料を利用する立場の
人々は,目をむしろ海外に向けてしまっている。
4.生産技術への夢
昨今,オフィスから排出される使用済みフォー
ム用紙,複写用紙が都市ゴミとして問題化されて
米国のフロリダ州の広葉樹材チップが輸入される
いる。レーザープリンタのトナー・インクは古紙
こと1つをとってみても,事態をもっと深刻に見
処理で除去し難いとされていたが,現在,関連業
直す必要があろう。
界を挙げてこの種の印刷・情報用紙古紙の再生に
地勢学的にわが国では,パルプ材のみを対象と
取り組み始めた。この場合の前提として,オフィ
した造林は現在のところ成り立ち難い。しかし,
スから異物が混入しないように能率的,また情報
広大な土地と低廉な人件費を利用できるところで
の機密漏洩がないように,これらの古紙を収集す
は,立派に成功している。ブラジルのアラクルス
るシステムが肝要である。印刷・'瀞R用紙に古紙
社の例は著名で,あらためて取り上げるまでもな
が積極的に利用されれば,現在の古紙回収率50%
いが,今のところユーカリ材の造林はきわめて有
が60%に近づくことも夢ではない。これは現在を
望視されている。特にアラクルス社の場合,パル
基準にしても800万㎡のパルプ材に相当する量で
プ材適性を重視しての造林材の育成は特記すべき
ある。森林資源の温存につながると同時に,エネ
であろう。南アフリカ共和国,ポルトガル,スペ
ルギー,用水の節減も大きい。
インも造林ユーカリによるパルプ,製紙が行われ
技術的に資源を節約する1つの方向は,パルプ
ているが,南アフリカの例では,低廉なユーカリ
の原木原単位の改善である。しかし,この20年
材溶解《ルプの輸入で,わが国の溶解パルプエ場
間,パルプ1tを製造するのに必要とするパルプ原
が閉鎖のやむなきに至った例もある。
木は,32∼3.3nfで推移している。もちろんこれ
オセアニアのラジァータマツも造林の成功例で
は全パルプの平均値である。機械パルプの原単位
あろう。この場合,用材生産がなければ,パルプ
は2.1∼2.3㎡,化学パルプは3.45∼4.18㎡であ
材のみの用途では採算がとれ難いが,製材廃材,
って,平均原単位はその生産量比に影響されるも
間伐材のパルプ材としての利用は盛んである。ニ
のの,統計的にはこの20年間,ほとんど一定して
ュージーランドには,製品輸出を前提とした大型
いる。
の新聞紙工場,晒クラフトパルプおよび製紙工場
化学パルプはクラフトパルプがほとんどを占め
がラジァータマツを原料として稼働している。オ
ているが,パルプ収率向上のためいろいろな努力
ーストラリアでも以前からラジァータマツを使っ
がなされている。その1つとして蒸解促進剤にア
たティッシュ・ペーパーエ場が2つあったが,数
ン1、ラキノンを使用することが普及したこともあ
年前,100%ラジャータマツのサーモメカニカル
って,晒クラフトパルプの原単位は3.6㎡であっ
パルプによる日産450tの新聞紙工場が出現して
たものが,現在は3.45㎡に低下している。排水負
いる。
荷の低減,漂白用塩素の減少のため,効率的な脱
バイオ技術による育種,組織培養による造林苗
の生産が軌道に乗れば,パルプ材の造林は大きく
期待ができるが,わが国で実現するかどうかは別
リグニンを行う蒸解法,酸素漂白を組み込んだ蒸
解法も実用化されつつある。
新しい蒸解法として溶剤を利用するオルガノソ
林業技術No.5731989.12
10
ルブ法がいろいろと研究され,パルプ廃液からリ
成している。中層に古紙,上・下層に良質のクラ
グニンを単離し利用することが図られているが,
フトパルプを使って,一挙に外観の優れたクラフ
パルプ品質,製造コストの点で旧来のクラフト法
トライナーを低コストで製造できる。これを薄手
に優るとの結論は得られていない。
の印刷紙に適用できれば,中層に低質の古紙など
化学パルプに比べ,機械パルプは原木原単位が
を使い,上・下層を純白のパルプで被覆し,さら
著しく低いが,世界的傾向として機柳fルプが増
に紙の表面を化学薬品やホットカレンダーのよう
加することはなさそうである。1つには紙の高級
な物理的処理で改良すれば,機能的にも優れた紙
化指向があり,また広葉樹材あるいは低質針葉樹
を低コストで製造することが可能である。
材は機械パルプに利用し難いことがある。
しかし,パルプ原木の価格が上昇すれば,機械
必要は発明の母である。市場の要求,資源・環
境の保全など外からの圧力が加わるほど,パルプ
パルプを配合し,塗工などの化学処理で性能の向
製紙産業の技術はそれに対応する努力を強め,21
上を図ることが普及しよう。
世紀に向けて障害を乗り切って行くことであろう。
その場合,新しい抄紙技術として多層抄き抄紙
機の開発が期待されている。すでに10年前に,3
層構造を持った立体的なヘッドポックス・ノズル
からパルプ液を噴射して板紙を製造する方式が完
パルプ原木問題も決してその範ちゅうの外ではあ
るまい。
<終わり>
(おおえれいざぶろう・
東京農工大学腱学部/教授)
刊行のお知らせ
日本林学会第100回大会記念
一
B6判・111頁
定価865円(本体840円・税25円)〒別
都市と森林森林と人間との共存の道を求めて”
企画・編集日本林学会
第一部記念講演
人・森林.そして文化〔木村尚三郎〕/脱都市化と森林〔下河辺淳〕
第二部パネルディスカッション
レクリエーション活動とみどりの開発〔原重一〕/帯広の森とまちづくり〔田本憲吾〕/都市における河
川環境〔高橘裕〕/河川水を絆に支え合うべき都市と森林〔中野秀章〕/都市工学から見た森林〔伊藤
滋〕/森林配置の見直しを−地方からの発想〔北村昌美〕/質問と討論/出席者略歴/日本林学会第
100回大会記念行事の企画と実行経過
森林航測露罐鯉亨購4頁,定緬5"円,税,7円(〒込)
*第158号(1989年9月既刊)植生と土壌一小笠原諸島母島のカルスト台地の植生と土壌〔豊田武司〕/人工地
すべりの発生と流動について−静岡県由比における野外実験から〔山口伊佐夫・西尾邦彦・川邉洋・芝野博文・
飯田千徳〕/地下水排除工のための地温探査法〔竹内篤雄〕/紋様百態/平成元年度森林測量事業予算の概要〔畑
憲祐〕/森の履歴瞥一徳島県黒川地区の地すべり〔高橋肇〕
*第159号(1989年11月既刊)植生と土壌一断層地形の植生と土壌〔古池末之)/'枝路等級(リンク・マグニチ
ュード)による川の流赴の推定について〔高山茂美〕/土壌凍結深と地形の関係〔荒木眞之〕/立体視用等高線地
図(ステレオペア)の作成〔吉山昭・野上道男〕/紋様百態/森の履歴書一豊後の国佐伯一城山界隈森と町と
人と〔重松真二〕
*第160号(1990年2月下旬発刊予定)
◎お求めは,日林協事業部まで。
■発行日本林業技術協会
材錐技術No.5731989.12
11
田淵裕一
’
I
国有林にも本格的な業務電算化の幕あけ
前橋営林局で分散処理システム稼働
1はじめに
り,プログラムはコボルで記述されている。シス
パソコンやワープロ等OA機器の近年における
テム全体でプログラム数は約800本,ステップ数
発展・普及には目覚ましいものがある。国有林に
は約60万に及ぶから,かなり大きなシステムとい
おいてもすでにパソコンが入り,職員自ら組んだ
うことになろう。
プログラムによって,あるいはマルチプランやロ
分散処理というのは,データをコンピュータの
ータス等市販のソフトの活用によって業務の効率
ある,力所に集め,まとめて処理をする集中処理
化に役立ってきた。これらは皆個々の業務の電算
に相対する言葉で,コンピュータを分散させデー
化である。
タの発生したつど,発生した場所(国有林の場合
コンピュータの持つ人間とは比較にならない記
憶容量,計算の迅速性,正確性を十分に生かし,
営林署)で電算処理をするという意味である。
3.分散処理システムの概要
個別業務ではなく体系的な仕事の流れ全体をコン
「分散処理システム」は製品生産システム,製品
ピュータで処理することについて,国有林では以
販売システム,収穫.立木販売システム,収入管
前から研究が行われてきていた。
理システム,支出管理システム,造林システムの
その成果が「分散処理システム」という形で実
り,昭和60年度から前橋営林局および前橋営林
6システムから構成されている。
ここで各システムの概要を見てみる。
へ
署で実験を行うなどの経緯を経,平成元年度から
全国に先駆けて,前橋営林局管内の全営林署で稼
(1)製品生産システム
国有林では立木を伐採して,製品(丸太)を作
る仕事をしている。製品は貯木場に運ばれ樋に積
まれるが,その際1本’本樹種,長級,径級,品
lまい
働することとなった。
2分散処理システムとは
営林署は国有林の管理経営を行う最小単位であ
等を調査する検知を行う。このシステムは検知野
り,その業務は伐出,販売,造林,治山,経理,
帳を入力すると,機械(コンピュータのこと。以
管理等にわたっている。これらの事務の中には定
下同じ)の中にすでにマスターファイル(機械の
型的でしかも繰り返し行われる頻度の高いものが
中の台帳)として入っている製品の材積表から材
あり,このような業務が電算化されるのにふさわ
積計算をし,その結果を椛ごとに整理して出力す
しいものである。営林署のそのような業務である
る。さらに製品販売システムにつながっていく完
製品生産,製品販売,立木調査,立木販売,造林,
成樋ファイルを作成するとともに,製品生産進行
収入管理,支出管理の事務を対象にコンピュータ
状況表等を出力する。
で業務処理をするのが,この「分散処理システム」
(2)製品販売システム
である。
このシステムは,製品生産システムで作成され
このシステムは外注して設計開発したものであ
た完成樋ファイルと,すでにマスターファイルと
林業技術No.5731989.12
12
図・1分散処理システムのフローチャート
│-塁悪虐豆寿z−−−−−’
入 力
材讃計算
完成椎
実行管理
ファイル
樹種別材柵等整理表製品生産進行状況表
凸■■696NJBT凸Ⅱ■■I凸■ⅡⅡ■TlB■●■■B甲0■1ⅡI■■10Ⅱ11。ⅡⅡⅡⅡ9■Ⅱ10180101.ⅡII
’’’’111︲l︲l︲’’’’1L
1
検知野帳
------_←.−−‐−____」
「
一
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一
一
一
一
一
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一
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一
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−
収穫・立木販売システム
−
−
−
−
−
−
−
一国
実行管理
立木鋼査
販売実績
入 力
評定指示
野摂入力
材獺計算
価格評定
Cコ
立木販売進行状況表’
実細処理
年度末処理
立木販売
立木販売
予 定
価格評定
ファイル
ファイノレ
立木販売
ファイル
l王と一
立木販売実行簿
予定価格計算書
樹狸別材稲等整理表
立木販売年間実績表
−−.−..−−−,-...--..-.一.‘−..−−−−..−−−._−,−−−−−..−−--..-.-...-.一・・・一.−−−.−−..−−-,.-.-.-.‘__-.--.-.|
予算入力
予算管理
−−−−−
一.
一.−−−−−−−−.−−−一.一-1
明細入力
作表指示
日次処理
月次処理
作表指示
年度末処暹
予 算
支払管理
支払密理
ファイル
ファイル
累 猶
ファイル
予算整理表支払額日計表支払額月計表官公需契約実績表
支出負担行為限度額日計表支出負担行為限度額月計衰
国庫金振込明細粟
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
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一
一
一
一
一
lllIllIIIlIlll
’’1111︲I︲l︲1111︲︲︲I﹂
−支出
一.
一一一一一一ー−−−
1
管理シス
テム
一
一
屯
ニ
ー
ニ
ー
ー
−
−
−
−
.
■
して機械内に入っている製品の基準価格表から,
結果を樹種別,胸高直径別,樹高別に整理して出
柾ごとに予定価格を計算して出力する。さらに販
力するとともに,立木販売予定ファイルを作成す
売実績を入力すると販売実行簿を出力し,収入管
る。さらに,この立木販売予定ファイルとマスタ
理システムにつながっていく製品販売ファイルを
ーファイルとして機械内に入っている立木の基準
作成するとともに,製品販売進行状況表等を出力
価格表から,立木販売箇所ごとの予定価格を計算
する。
して出力する。その後,販売実績を入力すると販
(3)収穫・立木販売システム
売実行簿を出力し,収入管理システムにつながっ
このシステムは,立木のまま販売を予定してい
ていく立木販売ファイルを作成するとともに,立
木販売進行状況表等を出力する。
る箇所について行う立木調査の野帳の樹種,胸高
直径,樹高等を入力すると,マスターファイルと
(4)収入管理システム
なっている立木の材積表を使って材積計算をし,
このシステムは収入発生登録を指示すると,製
林業技術No.5731989,12
13
入力していくことにより,実行簿や
ーテ
、ン
ス
一・一一'一 .一一・一‐一・一・・・一ー・・‐ー・・一・一=・一 、一・・
一一一. 一.一・一・・一一 ‐・一.ー‐・一‐.一 一‐一‐
|収入管理システム
各作業種の進行状況表等を出力する。
また,前橋営林局のシステムでは,
傾斜度や通勤時間等の評定因子を入
力すると,請負の予定価格を出力さ
せることもできる。
以上記してきた各システムの流れ
およびシステム相互の関係は,フロ
ーチャートにするとわかりやすい。
|/この郊令【:t前播営林局の1
造林システム
(雲鑿潔橋営林局の)
造林聯業
実績入力
評定因子
作表指示
−
請負価格
作表処理
実行管理
作表指示
入 力
作表処理
評定
造 林
評 定
ファイル
ファイル
謂負予定価格
:
側
興
ず
副
曜
薔
’
雛蕊繍況裟|
一
−
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
計算書
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
注81)出力帳票は,ほかにも多数あるが,専門的になるので省略した
2)用語は一般的なものに変更して記戦したものもある
品販売システムによって作成された製品販売ファ
一
一
﹁lllllI1Ⅲ川l川ⅡⅢⅢⅡⅡlⅡⅡrⅡⅡⅢl川ⅡⅢ川ⅡⅡⅡⅡⅡ肥hⅡ︲
llllIlllIIlIlll
図.lに分散処理システムのフロー
− ■ Ⅱ ■ ■ ■ ■ 一 ロ ■ ■ ■ ■ 一 一 ロ ■ ■ ■ ■ ■ − ■ ■ ■ ■ ■ − − − − 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一
一
lIlIlllllllllJ
ム
王
里
入
管
収
「一
一
チャートを示す。これを見ると,体
系的な仕事の流れ全体がコンピュー
タで処理されていることがわかるで
あろう。
4.使用機器
前橋営林局管内の各営林署とも分
散処理システムに使用するコンピュ
ータには,富士通のK-240Rという
オフィス・コンピュータが本体とし
て1台設置されている。この本体は
130MBの磁気ディスクを内蔵して
おり,これに各署の業務量に応じて130MBの磁
イルと,収穫・立木販売システムによって作成さ気ディスクを1∼3個増設していて,最高で520
れた立木販売ファイルから,収入額等を機械に登MB,最低で260MBの容量となっている。なお1
録すると同時に,買受人に納入金額や期限等を通MBとは100万文字を記憶する容量である。
知する納入告知書等を出力する。このようにしてこの本体のほか,端末装置(K-10R)が2台,
収入が発生したつど登録することによって,1日タッチパネル装置が2台,ディスプレイ装置が2
に発生した収入の整理表(日計表),ひと月に発生台,プリンタ装置が2台,モデムが2台設置され
した収入の整理表(月計表)等を出力させることており,2人の職員が同時にこのシステムによる
ができる。業務処理ができるようになっている。
(5)支出管理システム5.システムにより効率化された点
このシステムは,年度初め当年度の予算額を予それでは,分散処理システムが導入されたこと
算科目ごとに入力し,その後支出が発生するたびによって,具体的にどのような点が効率化された
に支出額と予算科目を入力することで,任意のとかを見てみる。
きに残額予算の一覧表を出力させることができる。①従来は,検知野帳に記載されている長級,径
また,支払額等を入力すると,国庫金振込明細票級から,または立木調査野帳に記載されている樹
等を出力する。さらに,収入と同じく支出の日計種,胸高直径,樹高から製品または立木の材積表
表,月計表等も出力させることができる。を引いて1本1本材積を求め,それらを集計する
(6)造林システム作業を行っていたが,この部分がすべて機械で行
このシステムは造林の終了した作業をそのつどわれることになったので,野帳のデータを入力す
林業技術No.5731989.12
14
るだけで,材積表を引くことや集計の計算は不要
となった。
るために,くふうしたのは次の3点である。
1)システムの操作は,そのつど画面に次の操
また,この材積は販売予定価格に直接関係する
ものであるから,必ず材積表の引き直しと集計計
算の検算が行われていたが,機械で行うようにな
ってからは,入力時にデータの確認さえすればよ
く,これも不要になった。
②製品にせよ立木にせよ材積が求められた後
作指示が出る画面対応とした
2)数字以外の入力はすべてタッチパネルから
行うようにした
3)各システムごとにできるだけ平易な操作手
引書を作成した
②試行期間を設け,機械によって業務処理を行
は,この材積と基準価格表から販売の予定価格を
うことになる職員が実際にデータを入力し,帳票
計算することになる。従来は,順を追って計算し
を出力する練習を行い,機械の操作に習熟し,自
ていけば予定価格に到達する様式の表を順に記載
信が持てるようになってから本年4月の本格稼働
して求めていたが,この流れがプログラムになっ
を迎えるようにした。
て機械に入っているので,評定指示をすることに
③国有林でも人事異動はつきものである。シス
よって予定価格を出力する。したがってこの計算
テムが本格稼動した以降新たにシステムの対象業
もまたその検算も不要となった。
務に従事することになった職員には,速やかに機
③日常の業務の中で収入や支出等の経理関係
械処理に習熟してもらう必要がある。そのために
は,日計表を作成して1日の計を出して整理して
前橋営林局では,営林署において機械操作の指導
が円滑に行えることが必要と考え,営林署に技術
指導者を置くこととし,署の管理者の中から適任
者を選んでこれに充てることとしている。技術指
導者は機械操作の習熟が不十分な者に対する署内
の指導が円滑に進むよう指導・助言を行うほか,
必要に応じ自らも指導を行っている。
④前述したように,このシステムはプログラム
のステップ数約60万というかなり大きなシステ
ムである。このようなシステムになると,設計・
開発業者がテストをした成果品であっても相当数
のバグ(プログラムミスにより入出力ができなか
ったり,出力帳票が正確でなかったりすること)
が内在している。前橋営林局では,試行も含める
いる。1日ごとの整理とまではいかないにしても,
業務というものはひと月ごとあるいは四半期ごと
等一定期間ごとにその実績を集計して整理するの
が普通である。このような場合従来は,データ発
生を帳簿に記載しておいて一定期間分を集計する
ことが行われていた。しかし,このシステムによ
るとデータ発生のつど入力しておけば,作表指示
のみによって一定期間の実績集計等の整理表を出
力することができるのである。だから,一定期間
ごとの締めの集計計算や検算が不要になった。
④機械はプログラムに従って文字を所定の位
置に打ち出してくる。それゆえ,国庫金振込明細
票等規定の帳票に記載する作業にあっても,それ
ら帳票をプリンタにきちんとセットしさえすれば
作成できる。また,機械は漢字も出力できるので,
とシステムの運用期間はすでに1年近くになるが,
今なおバグの発生がある。バグは速やかに取り除
システムで出力するものについては手書きはもち
かねばならないが,これは設計・開発した業者で
ろん,ゴム印を押すこともなくなった。
なければできない。したがって,システム納入後
6.システム定着への努力
もシステム開発業者との緊密な連絡がどうしても
分散処理システムの円滑な定着・運用のために
必要である。前橋営林局では業者との定例会を設
配慮した点としては,以下のことが挙げられる。
①国有林の職員の平均年齢は高く,また機械に
触れたことのない人も多い中,システムの対象業
け,パグの解消を中心としてシステムの改善事項
等も含めて意見交換をしている。
務に携わる職員全員が機械処理になじみやすくす
キーボードを触りながらという点が通常の机上事
林業技術No.5731989.12
⑤システムによる業務処理は画面を見ながら,
15
務とは異なる。この業務に従事しても健康面で支
っている。
障がないかどうか,通常の健康診断のほかに特殊
このような分野はまさに,コンピュータで行う
健康診断を実施してから機械処理を行うこととし
べきものである。各営林署で分散処理システムに
ている。また,作業をする場合は,1時間行えば15
よってデータ発生のつど入力しておけば,署から
分の緊張緩和時間を設けること,1日の作業時間
局への定期的な報告も,また営林局での全署一覧
は原則として4時間を超えないこと等として,健
表の作成も,局事務処理システムによってコンピ
康面に配慮している。
ュータで行えるようになる。
7.予定される局事務処理システム
分散処理システムは,営林署に設置したオフィ
分散処理システムは,この局事務処理システム
と相まってますますその意義を深めることとなる。
8.おわりに
ス・コンピュータで営林署の業務を処理するもの
である。これだけでもすでに記したように大いに
分散処理システムと局事務処理システムは,前
業務の効率化に役立つが,コンピュータは電話回
橋営林局にだけ導入されるものではない。今後,
線を使用してデータを他のコンピュータに移すこ
平成2年度末までに全国の全営林署と全営林(支)
とができる点を利用した局事務処理システムが,
局にオフィス・コンピュータが設置され,営林署
前橋営林局では来年度から稼働することになって
には分散処理システムが,営林(支)局には局事
いる。
務処理システムが導入される予定である。
計を含めた局内全署の一覧表等が作成できるもの
国有林は周知のとおり,国有林野事業改善特別
措置法に基づく経営改善計画に即して経営の再建
を図っている。この計画の中でも,積極的な電算
化によって業務の効率化を進めていくこととされ
ており,適切な電算化の促進は経営改善上も重要
である。
な課題となっている。
局事務処理システムとは,分散処理システムに
よって各営林署のコンピュータに入っているデー
タのうちで必要なデータを営林局に設置されたコ
ンピュータで受信して,そのデータについて各署
営林局は管内各署を指導するために,あるいは
分散処理システムの対象業務は既述したが,こ
局全体としての進行状況を把握するために,項目
れは現時点の対象範囲であり,今後現在のシステ
を決めて月ごと等一定期間ごとに営林署から報告
年度当初,各営林署から幸賠される前年度の実行
ムの定着・運用状況を見ながらその範囲の拡大に
ついても検討していくこととされている。国有林
にも本格的な業務電算化の幕あけが訪れたといえ
結果を集計して林野庁に報告する作業があるが,
よう。
を受け,これを集計している。また,営林局には
(たぶちひろかず・前橋営林局監査課)
多種のデータについて全署の合計を出し,検算を
して,確定するこの作業は毎年恒例の大仕事とな
刊行のお知らせ
1990年版林業手帳のお知らせ
1990年版林業手帳ができ上がりました。今回は,付録
記事を見やすくすることに留意し,大幅な改訂を行いま
した。複雑で見にくい記事は整理し,その分,予定表を
翌年3月分まで確保し,電話番号控も増やしました。
来年も林業手帳をご愛用ください。
1990年版林業ノートのお知らせ
1990年版林業ノートができ上がりました。
今回は,付録資料を見直し,より使いやすいノー
トを目指しました。
’
お早目にお申し込みのうえ,来年も林業ノートを
ご愛用ください。
定価290円(税込)〒別事業部
ロー発行日本林業技術協会
林業技術No.5731989.12
16
金義庚
’
山林相続税の問題点と今後の検討課題
−静岡県天竜林業地の調査事例から−
1.山林相続税をめぐる問題意識の整理
最近,林家から相続税の負担が特に重いとの不
業だけではなく,一般的な現象であるとしたら,
林業だけの新しい制度を作って税負担を緩和する
満が出て,その改善をめぐってさまざまな論議が
という発想は,客観的に認められにくいと思われ
行われている。例えば,①イギリスの立木一代’
る。特に,林業税制には他の分野に見られない各
回課税方式とか,日本の農業の例に見られるよう
種優遇措置が行われていることを考える場合そう
である。山林相続税を考慮するとき,まず考えな
に,「農業投資価格」と農地の時価との差額に対す
る納税猶予制度の適用,②山林評価において,地
利級の改善およびグラーゼル式の代わりに新たな
ければならないことは,林業が他の分野と比べて,
特に重い税負担を負っているかどうかを分析する
立木評価公式の適用,などの主張がその代表的な
ことであろう。そして,仮に重い税負担が賦課さ
ものである1)o
れている場合,具体的にそれが何に由来している
かを,明らかにすべきである。以下では,筆者が
静岡県の林家を対象に調査した内容を中心にしな
林業生産は,生産期間の長期性と木材生産以外
に公益的機能を発揮しているという点で,特殊性
を持っている。もちろん,このような特質を考慮
して,林業税制には山林所得税における分離5分
5乗課税方式をはじめ,さまざまな優遇措置がと
られている。相続税の場合も,立木の評価は時価
の85%とする措置,森林施業計画を作成した者に
対して適用する延納措置および利子税の軽減措置,
などの各種特例措置が設けられている。しかし,
現在,山林相続税問題が露出しているという事実
は,このような特例措置がまだ不十分であること
を意味しているかもしれない。立木一代1回課税
方式のような新たな措置の導入を主張するのは,
こうした考え方と関係があると思われる。
相続税は所得に対する課税とは異なって,相続
人が受け取る不労所得である富の増加に対して賦
がら,山林相続税の問題点および改善方向を探っ
てみたい2)。
2税負担の実態
税負担に関する個別林家の意識を見ると,山林
所得税および固定資産税については,普通という
回答が多かったが,山林相続税については,全林
家が税負担が重いという回答を寄せた。これは林
業税制の最大の問題が,相続税にあることを示し
ている。また,林家がどのような税金をどれくら
い負担しているかについて,「林家経済調査報告」
で推移を見ると,林業所得は1979年を境に減少し
ているが,それに対して税負担率は上昇傾向を示
課される税金であるので,富の再分配という一般
し,所得の減少傾向の中での税負担の増加,特に
山林相続税負担の増加という問題を指摘すること
ができる。これは静岡県の調査林家の意識構造と
原則が重視される。した力苗って,新たに特殊な制
一致する。
度を設けるためには,客観的に認められうる合理
次に,静岡県の調査林家について山林にかかる
相続税負担の大きさを検討しよう。表・1は,相続
的な根拠が必要であろう。もし,重い税負担が林
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表・1年間山林所得と相続財産評価額との関係
倍数
(単位:千円,㎡)
壷
(。
3,988
117,333
27
83
29
412
763
188
470
516
355
1.62
0.36
1.16
所得額
2)相続財産評価額は立木および林地の評価額であり,
保安林があるG林家は20%を控除した金額
3)伐採量は山林所得の対象になる数量
4)年成長量は相続対象山林での相続時の数量
が起こる前年の被相続人の山林所得と山林の相続
凶
0
1
注:1)山林所得は被相続人の相続前年の所得であり,収入
から概算経費および森林計画特別控除額を差引いた
0
2
C/,
1,448
120,548
0
3
伐 採
年成長量り
4,228
115,598
0
4
相続税評価額(日
B/A
○林家
相続財産評価額⑧.一・年間所得側
年間山林所得(N
K林家
0
5
G林家
Eコ立木部分
に.林地部分
60
0
ス ギ ヒ ノ キ
図。l法正林分における相続財産評価額と所得との比較
注:1)相続財産評価額は静岡県の調査林家の平均数値を
基準にして求めた金額
2)年間所得は立木価の40%と仮定
3)伐期齢は両樹種ともに60年と仮定
財産評価額とを比較したものだが,山林所得に対
する相続財産評価額の比(B/A)は27倍から83
林所得に対する相続財産評価額の倍数が収益還元
倍までの高い値を示している。特に,注目すべき
価方式による資産評価のための倍数よりも高いこ
ことは,G・O林家の山林所得がK林家の2倍以上
とである。すなわち,収益還元価方式は,資産の
であるにもかかわらず,相続財産評価額はG・O
評価において資産が毎年もうけうる所得(収益)
林家よりもK林家で高いことである。なお,G林
を市場利子率で割って求める式(所得÷市場利子
家は長伐期循環を可能とするほぼ法正林に近い林
率)であり,所得に倍数をかける式(所得×倍数)
分構成を持ち,相続税は高く評価されるはずだが,
にも変形できる。ここで,倍数というのは1を市
全山林が保安林の指定を受けているため評価額は
場利子率で割った数値である。妥当であると思わ
比較的低くなっている。ところで,所得額は伐採
れる市場利子率が5∼6%だとすると,資産評価額
量とも関係するが,G・O林家は年間成長量より
は所得の20(1÷0.05)∼17(1÷0.06)倍が適正
も伐採量が多く,過伐傾向を示し,K林家は過小伐
水準となるが,前掲の表・1を見ると,全林家にお
傾向を示している。これは,相続対象林分の人工
いて,はるかに高い倍数を示していることがわか
林齢級構成とも関係しており,G・O林家は高齢
る。そして,これらの点が山林相続税問題の所在
級林分が比較的多いのに対して,K林家は成長量
を示していると思われる。
の大きい中・幼齢林の割合が高く,逆に伐期に達
以上で,山林相続税の負担が大きいこと,言い
した成長量の小さい林分割合が低いことが影響し
換えれば,山林の相続財産評価額が高いことが明
ている。こうした山林内容からすれば,K林家で伐
らかになった。以下では,山林評価のどこに問題
採量が成長量を下回ることも当然と思われる。
があるかを具体的に探ってみることにする。
これらの事実から次の点が指摘できる。第一に,
3.山林評価の問題
一般並材生産を余儀なくされる中・幼齢林の多い
山林評価上の問題を検討するため,調査林家の
K家のような林家のほうが,長伐期材生産が可能
諸データを基に法正林経営体の相続財産評価額を
な林家や法正状態に近い山林を持つ林家よりも税
計算して図・1のように示した。図は,毎年同一所
負担が高いことである。第二に,表・1で示した山
得を得るために必要な山林,つまり伐期齢60年を
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て所得が低くなるにもかかわらず立木評価額は高
万円/ha
まるので,ここに最近の立木評価問題発生の原因
100
が求められると思う。
用材林地の時価
K●
次に,林地の評価問題を探ることにする。林地
の相続財産評価額と時価とを比較したのが図・2
である。図を見ると,林地時価は薪炭林地の時価
が用材林地の時価の半分くらいであることがわか
50
る。普通相続対象林分はすべてが用材林地では
ジ
グ
=‐−画′
=
' I3
r
=r /M・s、、-.-‐
/
薪炭林地の時価
各林家の相続にY・
あたっての林地
評価額
0
11‘,,I、11‘I‘,1,1!‘
'70'75'80'85年度
なく,雑木林や保安林がある。また,一般に相続
財産評価額は時価の半分程度だから,相続対象林
地は少なくとも薪炭林地時価の水準よりも低く評
価されると仮定できる。しかし,K・O・H・G
林家の場合には,想定される水準より高く評価さ
れたことを示している。特に,K林家では,時価
図・2林地に対する林家別相続財産評価額と時価との関係
よりも高く評価されたことになり,問題は深刻で
注:1)時価は日本不動産研究所『山林素地及び山元立木価
ある。
格調jの値で,静岡県全域の普通林地の平均価格
2)個別林家に対する相続財産評価額は実態調査によ
る
3)G林家は全山林が,Y林家は一部の山林が保安林の
指定を受けているため,評価が低くなっている
相続財産評価額の林地部分は,固定資産税評価
額に国税庁が定めた倍率を乗じて求める倍率方式
がとられている。天竜地域の調査林家の平均固定
資産税評価額はha当たり30万円,倍率は26が
基準にした法正林状態を考え,その山林が相続に
適用されている。しかし,固定資産税評価額は,
かかった場合に相続財産評価額はいくらになるか
林業収益性に基づいた評価額,すなわち,土地期
をシミュレートしたものである。ここでも,表.l
望価方式による評価額と比較すれば高いことが分
で示した山林所得と相続財産評価額の倍数(B/
析され,問題の深刻性を示している。このことは,
A)を算出してみると,29倍から55倍になり,や
固定資産税の評価額を基にした現行のような倍率
はり非常に高いことがわかる。
方式を適用するかぎり,林業収益性を反映した評
現在の山林評価では,時価による評価が原則で,
価はできないということを意味している。すなわ
また立木と林地とを分離して評価する方式がとら
ち,評価制度の抜本的な改善が必要だと思われる。
れている。ただ,実際には時価の半分くらいに評
4.改善方向
価されるのが普通で,立木も同様である。しかし,
図・1で明らかなように,立木だけの評価額をとっ
以上のように,山林に対する税負担が他の資産
よりも重いと判断できる。そして,その主要な原
てみても所得額の19倍以上という高い値を示し,
因は,これまで検討したように,幼齢林立木の評
大きな問題を含んでいることがわかる。一般的に
価と林地の評価が林業の収益性や時価と不適合で
立木評価額は時価の半分であることからすると,
あるところに求められる。こうした分析結果から,
結局,市場価を持たない幼齢林の立木評価に問題
新たな減免措置の適用を要求するよりは,まず正
があると考えられる。現在,幼齢林の立木評価は,
しい評価制度の確立が優先されるべきであるとい
グラーゼル公式で算定するが,ここでの1年生の
える。すなわち,現実の経営実態が正しく反映で
標準価額は造林費用に基づいている。したがって,
きる,経営山林の収益性と担税力を考慮した評価
造林費用の増加に伴い幼齢林の立木評価は高くな
方法の確立が必要である。
る。この方式を用いると,造林費用の増加に対し
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財産の評価は時価を原則とするのが妥当である。
19
しかし,山林の評価に見られるように,客観的な
みを維持しながら,そのおのおのに対してそれな
時価が形成しにくい資産の場合,その具体的な評
りに改善案を見つける方向も可能だと思われる。
価方法の適用においてしばしば問題が起こる。例
例えば,林地の評価は倍率を下げる方向で,また
えば,幼齢林の立木の評価と林地の評価がそれで,
立木の評価は林木期望価を適用する方向で改善方
完全なる時価原則を貫く評価方法はなかなか成立
向を考えることも可能である。しかし,最近の苦
しにくいことがわかる。
しい林業経営を考慮するとき,より積極的に林業
また,林業の収益率は一般的に他の収益率に比
の収益性を考慮した改善案が期待されるところで
べて低い。したがって,課税を時価に基づいて行
うとき,所得に対する担税率は,他の資産よりも
ある。例えば,収益還元価方式のような評価方式
がそれであり,アメリカや西ドイツの山林の評価
大きくなる。特に,林業収益が悪化しているにも
方法,あるいは日本の農地の評価方法,すなわち
かかわらず,相続税負担は重くなりつつある現在,
「農業投資価格」などが,その評価方法を適用して
いる例である。具体的には西ドイツの方式が参考
になる。すなわち,森林の経営から毎年経常的に
財産および所得源が山林および林業経営だけであ
る専業林家の場合,問題は深刻になる。すなわち,
所有者兼経営者の死亡直後に重い課税を納めるこ
とを義務づけているルールは,家族に生計手段の
破壊を強制することになる。こうした点を考慮す
得られる収益に倍数をかけて(例,18倍)評価す
るとき,山林の評価は担税能力を重視する必要が
ある。すなわち,現行法律の中には,財産の評価
が時価を原則としながらも,相続人の担税能力を
(キムイキョン・京都大学農学部/大学院生)
考慮した評価制度が設けられている例があること
を考慮すると,山林もこうした考慮の対象になる
必要がある。
具体的な改善方向を検討してみると,まず,林
ることで,各林齢の個別林分の評価が可能になっ
ている。
注:1)各種論議の整理については,次を参照されたい。手
束平三郎:森林資産の相続税制について一論議の
整序と問題の点描。林業技術,No.533,2-7,1986
2)実態調査の内容は,筆者が1989年度の日本林学会
で発表(「山林相続税に関する研究」)した。また,詳
しい内容は,筆者の学位論文にまとめている
地と立木を分離して評価している現行の評価枠組
研究職選考採用の募集について
林野庁関東林木育種場では,選考により採用する研究職の募集を次のとおり行っています。
1.採用場所林野庁林木育種場
2応募資格次の分野を専門とする者で,博士の学位を有する者,またはそれに準ず
る学識を有する者
1)永年作物の栄養繁殖に関する研究分野を専門とする者(1名)
2)複層林,育成天然林等の森林生態に関する研究分野を専門とする者
(1名)
3.提出書類(1)履歴書(写真付,市販B4版)
(2)卒業(修了)証明書,成績証明および博士の学位授与証明書
(3)研究業績目録
4.応募締切平成2年1月26日
5.選考方法書類審査および面接試験
6採用予定平成2年4月1日
7.応募先〒310茨城県水戸市笠原町978
林野庁関東林木育種場場長宛
8問合せ先林野庁関東林木育種場
庶務課電話(0292)43-1190
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20
’
新生森林総合研究所
一課題と目標−その’
’
’
処理方法を開発する必要がある。また,薬剤や樹
木材化工部
材質改良科
唐沢仁志
はじめに
脂を木材内に浸透させることのほかに,木材との
結合を図る研究も重要な課題となる。
一方,低質な木質原料から有用な材料を製造す
る技術を開発するとともに,原料の物理的化学的
処理あるいは他材料との複合により高性能の材料
を開発することも資源の有効利用のためには欠か
森林総合研究所における,林産物を直接の対象
とする研究の基本方向は,「木質系資源の有効利用
せない課題である。
技術の向上と新用途開発」にある。材質改良科は,
材質改良科としての研究課題名は「木材の材質
改良技術の開発」であり,これを大課題と呼ぶ。
この大課題を解決するために研究室単位に中課題
を設定し,その中にさらに小課題・細部課題を置
いて個々の研究員が担当している。それらの課題
を列記すれば,次のとおりである。
1)木質材料の耐朽性の評価と防腐・防虫処理技
術の開発(防腐研究室)
①耐朽性発現機構の解明
この基本方向に沿って「木質系資源の改質技術の
高度化」の分野を担当している。
この担当課題を解決するために,防腐研究室,
難燃化研究室,耐候処理研究室,複合化研究室の
4研究室を置き,基本的課題を分担し,共通的課
題は相互に連携を保ちながら研究の推進を図って
いる。
木材は,生物による劣化,熱による分解・燃焼,
水湿による変形,紫外線や酸素の作用による表面
のぜい弱化などを生ずる性質があり,これが利用
上の欠点とされている。木材を改質して,その性
能を向上させ,より価値の高い材料とすることが
木質系資源の有効利用技術を発展させるとともに
新用途の開発を促進させるものと考える。
木材の性能向上,高付加価値化を図るには,木
材が劣化や変化を生ずる環境条件や劣化機構を明
らかにし,その上に立って,効率的な劣化抑制・
防止技術を確立しなければならない。
木材の改質処理に使用する薬剤や樹脂について
は,効果のより大きな化合物を検索し,効率的な
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当面の重要な課題
②低毒性防腐,防虫剤の効力評価と開発
③防腐,防虫処理技術の改良
④各種野外試験による耐朽性の評価
⑤木造住宅の劣化環境別最適部材の開発
2)木質材料の燃焼性の評価と防火技術の開発
(難燃化研究室)
①木材の燃焼性および炭化と熱移動の効果
の解明
②木質系防火材料の開発
③防火性能向上のための部材設計
3)木質材料の耐候処理技術の開発(耐候処理研
究室)
21
①内壁材の吸放湿性に及ぼす塗装の影響
て大きな効果が期待できる。また,木材の化学処
②屋外暴露による塗装材の耐候性評価
理による改質は,実用化のための研究課題となっ
③劣化環境因子の把握による耐候処理の最
適化
ている。
④化学修飾による木材の高耐久化
4)木質ボード類の製造と性能評価(複合化研究
(4)木質ボード類の製造と性能評価
小径木,低質材,各種残廃材などの低質原料か
ら木質ボード類を製造することは,種々試みられ
室
)
ているが,従来にない新しい製造方法,製造シス
①末利用材,低質材からのボード類の最適製
テムによって強度性能,耐久性能,寸法安定性の
造方法の確立
より優れたボードを開発する。ボード原料の熱処
②木質ボード類の性能評価と評価法の検討
理,化学処理,また,製造工程中の種々の段階に
③新しいプレス法によるボードの製造
おいて他材料と複合させる方法により,高機能の
④複合化による木質系新素材の開発
木質系新素材の開発を図る。
新しい課題
各研究室が担当する中課題について,その内容
を概説する。
(1)木質材料の耐朽性の評価と防腐,防虫処理技
術の開発
木材の防腐,防虫処理は過去数十年にわたって
研究され,実用化されてきているが,より低毒性,
実は,林業試験場時代,昭和27年に木材部の中
に「材質改良科」ができ,防腐及耐火研究室と合
板及積層材研究室が設置された。その後,内部の
構成は変遷を重ねながら昭和52年度末,筑波移転
直前まで存続してきた。当時の材質改良の概念は,
より低コスト,より高性能に向けて開発努力が続
薬剤処理による耐久性の向上ならびに木材の分
けられている。新規な薬剤の開発,処理技術の改
割・再構成による高性能木質材料の開発に集約さ
良を図るには木材の腐朽機構,耐朽性の発現機構
れ,表面的には現在の研究課題と大差はない。た
などの基礎的分野を切り開く必要がある。また,
だし,現在は新鋭機器分析を駆使して,木材劣化
生物劣化環境を解析し,環境に適合する木質材料
(2)木質材料の燃焼性の評価と防火技術の開発
機構の組織化学的解明,木質の熱的挙動の測定に
よる燃焼性の究明,それらの成果を基礎に薬剤処
理,化学処理,化学修飾等による木材の高耐久化,
木質と無機質の複合による新素材の開発などの研
木材あるいは木質材料が燃焼など熱によって分
究を推進している。
の性能基準を設定することにより効率的な材料選
択の指針とする。
将来の目標
解する過程を定量的に究明し,各種薬剤の効果を
判定し,高温下における材料の機械的性質の変化
木材が生じやすい劣化,腐朽・虫害・燃焼・風
や部材の形状による耐火性能を調べ,防火薬剤処
化・変色・割れ。狂いなどの発生を完全にとはい
理や他材料との複合などによるハイレベルの木質
わないまでも,高度に防止する技術を確立すると
系防火材料を開発する。また,木造建築物の火災
同時に,一方では,外的要因のレベルに対応した
安全設計に必要な部材や工法の開発に役立てる。
段階的な性能を設計・発現させる手法も開発する。
(3)木質材料の耐候処理技術の開発
木材を屋外で使用するとき,種々の劣化現象が
現れる。その劣化を防止する技術はまだ未熟であ
り,特に透明塗装による耐候性付与は難しく,木
材の処理と塗料の改良の両面からのアプローチが
必要である。木材の薬液処理は,まず浸透させる
こと,次いで木材実質との結合を得ることによっ
木材の感覚的な持ち味,木目の美しさ,肌触り
の良さ,香りなどを損なうことなく耐久性を向上
させる技術を開発する。
性能の優れた耐火性木質材料を開発し,木造建
築物の火災に対して安全な工法を案出する。
高性能の木質系ボードを開発し,その製造シス
テムを確立する。
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総合的には,木材本来の性質に,思いのままの
については,従来感覚的にはとらえられながらも,
性能を加え,用途に応じて使い分けることができ
科学的な究明が進んでいない。それぞれの木材が
れば,木質系資源の有効利用に大いに寄与するも
持つこのような特徴は,物理的面からすれば,そ
のと考える。
の細胞構成に由来すると考えられ,さらには細胞
を構成する壁層構造にまで原因を求めることがで
きる。樹種が多岐にわたること,また同一樹種で
木材利用部
も生育環境や遺伝的性質に応じて材質が異なるこ
木材特性科
緒方健
とも,木材の持つ大きな特徴である。この木材の
良さを有効に生かすために,樹種の正しい識別,
木材組織の解明,木材の基礎材質および木材の物
性的特徴に関する研究を行うことが,木材特性科
はじめに
の課題であり,そのために大課題「木材特性の解
木材特性科は組織研究室,材質研究室,物性研
明」の下に,次の5中課題を設定して研究を進め
究室の3研究室で構成されており,組織的には旧
ている。カッコ内は主として担当する研究室であ
木材部材料科をほぼそのまま継承している。ただ
る
。
し,旧「物理研究室」が吻性研究室」と名称を
(1)樹種識別拠点の組織学的解明(組織研究室)
変えた。これは「材料科」が「木材特性科」になっ
世界各地からの輸入材を含め,わが国ではきわ
たのと同様に,広い研究範囲を指す名称からより
めて多種類の木材が使用されている。そのため産
的確な名称へ変更されたものである。
業界をはじめとする諸方面から樹種識別について
研究内容で変わったことのひとつは,この数年
の依頼があり,それは民事・刑事にかかわる問題
来物理研究室で行われていた木造住宅の居住性に
や遺跡出土材にまでわたっている。樹種識別の研
関する研究が,今回新設された木質環境研究室(構
究は,主に顕微鏡的に木材組織を観察・記載する
造利用科)へ移されたことである。この研究は水,
ことによって行われるが,その基本試料となるの
熱,音などに対する木材の物理的特性を調べる基
が材鑑である。またコンピュータを用いた樹種識
礎的研究として行われていたのが,時代の要望に
別についての研究が,国際的共同研究として進め
従って住宅の居住性という応用研究に移行してき
られている。
たもので,新しい研究室に移ることによって明確
(2)細胞構成および細胞壁の壁層構造の解明(組
な位置づけがなされたといえる。旧材料科の過去
を見ても,筑波研究学園都市への移転時において,
織研究室)
木材の細胞構成は大きくは針葉樹と広葉樹の違
強度研究室が材料科から独立し構造利用科として
い,またその中でも樹種による違い,さらには生
発展している。このように,木材特性科は木材を
育環境や遺伝性による個体的な違いがあり,それ
有効に利用するための基礎的研究を行うことを使
命とし,そこで芽生えた応用研究を他の分野に橋
に基づいて木材は利用上さまざまな使い分けがな
渡しする役割をも担っている。
木材の細胞構成および細胞の壁層構造を顕微鏡
当面の重要な課題
生物体である木材は,その不均一性などにおい
されている。これらの違いを明らかにするため,
(光学顕微鏡電子顕微鏡,紫外線顕微鏡等)的手
て金属等の他材料と違い,工業材料としては不利
法により究明することを目的としており,病虫害
等によって起きる木材の異常組織,針葉樹材の構
な性質を持つ反面,樹種や個体ごとに異なる色調,
成要素の変動,木質材料のバイオマス的利用に際
木理あるいは感触などの点で,他材料には見られ
しての細胞壁の構造などについて研究を行ってい
ないいわゆる“木材の良さ”を持っている。これ
る。
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23
(3)材質に影響を及ぼす環境要因の解明(材質研
これは質,量ともにわが国では最大のコレクショ
究室)
木材の材質に影響を及ぼす環境要因としては,
立地,気候のほかに間伐・枝打ちなどの施業があ
り,最近はこれに加えて,大気汚染や酸性降下物
による環境の変化も挙げられる。ここではこれら
』
織研究室では約15,000点の材鑑を保有しており,
種々の因子と材形成の関係について,主要な針葉
樹および広葉樹を対象に選び,実地調査および人
工気象室での実験を通じて研究を進めている。主
要な研究テーマとしては生育環境と材形成の問題,
スギ材の含水率と心材色との関係,樹木の年輪解
析に関する研究などがある。
(4)用材の材質特性の把握(材質研究室)
木材を用材として有効に利用する際に,原木の
持つ樹種ごとの材質特性を把握しておくことが必
要である。この研究では,丸太の内部に潜む節な
どの欠点を非破壊的に検査する手法の開発,難乾
燥材(樹種)の特性や原因の究明,木材の狂いや
強度性能に関係する要因の解析,適切な利用のた
めの用途判定基準の検討などをテーマに研究を進
めている。
(5)木材の熱・水分特性の解明(物性研究室)
木材は微細な細胞によって構成されており,物
理・化学作用に対する高い緩衝的性能や有機材料
としての優れた性能を多く有している。特にこれ
らの性能のバランスの良さが人になじみやすい性
質となっている。しかし木材の熱や水分に対する
性質は解析が難しく,研究上未解決な問題が多く
残されている。ここでは,木材の自由・結合水移
動に影響する諸要因,木材の電磁気的情報による
水分保持・応力発生機構,木質材料の光・熱放射
吸収特性などをテーマとして取り上げ,研究を進
ンであるが,欧米の大研究所に比すると少なく,
今後いっそうの充実を図らねばならない。細胞構
成およびその壁層構造の研究では,木材組織に対
する知識と顕微鏡的手法の応用による各方面(強
度,乾燥,接着など)への研究の広がりが期待さ
れ,境界領域として他分野との共同研究による新
たな応用研究が開かれる可能性の高い研究領域で
ある。
材質に関する研究では,生育中の樹木の樹幹木
部における水分の移動,定着に起因する材質的特
徴(材色,水分分布など)の実態把握とその発現
要因について研究を行う。このことは,材質育種
との関連においても興味ある課題である。樹木の
年輪解析の研究では,年輪から得られる情報を量
的,質的に高め,年輪情報の信頼性を向上させる。
これにより,森林の施業維持,管理に資するほ
か,地球環境問題に関連したテーマにも積極的に
取り組まなければならない。用材としての材質特
性を非破壊的に判定する研究では,超音波,X線
等の性質を利用し,その実用化を図る。
木材の物性研究では,木材の構造と物性との関
連について未解決の問題が多く残されている。例
えば,最近特に重要性が増している木材の乾燥の
問題,あるいは防腐や表面処理における薬剤注入
の問題において,樹種ごとの示す特性(スギ材の
難乾燥性,カラマツ材の難注入性など)はその構
造(特に微細構造)と密接な関連があると考えら
れる。これを基に,木材の電気的性質の変化を利
用した効率的な水分計や水分管理のためのモニタ
リングシステムの開発,新機能性材料の開発など
のための基礎的研究を進める。
めている。
新しい課題と将来の目標
樹種識別の基礎となる系統的木材解剖学の分野
は研究者が少なく,木材組織について未知の樹木
が多く残されている。したがって,単に識別を目
的とするだけでなく,樹木組織学,分類学,系統
学など関連する基礎分野への貢献が,新組織の中
で求められるであろう。材鑑については,現在組
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24
中井博士も、同様の趣旨で牧野博士の説を
このように、必ずしも確実とは言い難い﹁ハ
のオホーツク海沿岸、根室風蓮湖付近などに
形態・分布など北国の花ハマナスは北海道
美事な群落があり有名であるが、銚子近くの
マナシ説﹂を唯一絶対のものとして、それを
基に、多くの植物書がこの名を正名として採
支持している。
しかしながら、私の考えるには、﹁ハマナシ
部に広く分布している。高さ一∼一・五メー
茨城県波崎町および、鳥取県以北の本州、北
管野氏のいわれるように、﹁地方の文化を否
トルの落葉低木で、海岸の砂地に生え、六∼八
用し、権威ある国語辞典までがこれに追随す
に証拠だてられた客観的事実とは言い難い。
定する﹂ものであるかどうかの論は別として、
月に濃紅色、径六∼八センチの美しい花を開
説﹂は、あくまでも、これら先生方の主観的
確かに、この﹁意見﹂には一理あり、納得で
必要にして十分な論拠のない限り、同氏の、
く。五枚の花弁は幅の広い広倒心形で芳香が
海道、千島、樺太、朝鮮半島からアジア東北
きる節もあるのは事実だが、古来唱えられて
﹁昔から呼ばれている固有名詞を勝手に変更
あり、香水の原料になる。東京でも栽培でき、
るというのはいかがなものだろうか。
いる、右に挙げたような浜茄子の語源の説明
してよいものだろうか﹂との意見には、まっ
な﹁意見﹂であって、科学的もしくは学問的
にも十分な根拠があるのだから、信頼性の点
五月のうちに花が咲く。ハマナスには白花品
ハマナスがまれに栽培されている。果実は径
があって、シロバナハマナスとヤエシロバナ
二・五センチほどの平たい球形の偽果になり、
きれいなバラにはとげがあるのたとえのよ
九月ごろ赤く熟して食べられる。
うに、ハマナスの幹や枝にも大小のとげがた
くさん生え、それに短い軟毛も混じっている。
葉は奇数羽状複葉で互生し、五∼九個の卵状
楕円形をした小葉がある。小葉の表面には著
しいしわがあり、葉脈が強くへこんでいる。
には短い軟毛を密生し、腺が混じっている。
葉の先は鈍頭で、へりに鈍鋸歯があり、裏面
まいか弾
ハマナスによく似ていて濃紅色、八重の花
を開く中国産の孜魂は日本でもまれに栽培さ
れている。ハマナスより幹のとげがやや少な
く、葉の先もややとがり、しわが少ない。
休業技術No.5731989.12
たく同感である。
寺崎留吉「日本植物図譜」
では、まず五分と五分といってよいであろう。
ハマナス
深津正
小林義雄
みると、﹁茄﹂の項に、﹁数品アリ、色紫ニシ
シテ横二澗ヲ好トス﹂とあり、また﹃農業全
ヒロキヨシ
テ形圓ナル者ハ尋常ノ者ナリ︵中略︶形圓ニ
書﹂︵一六九七年︶には、﹁なすびに紫白青の
やわ
三色あり、又丸きあり、此内丸くして紫なる
”しつ
よ
を作るべし。余はおとれり、丸きは甘く和ら
かにして肉実し、料理に用ひ能く煮ても、み
辞苑﹄は﹁浜梨﹂の漢字名を採用し、小学館
考えられる﹁浜茄子﹂も、その形に関する限
たらしい。だから、今の常識ではおかしいと
昔は偏平な丸形のものが好んで栽培されてい
型ともいうべき卵形のものを想像しがちだが﹃
こうしてみると、今日ナスといえば、標準
だりにとけくだくる事なし﹂とある。
の﹃日本国語大辞典﹄にも、﹁和名は果実を梨
てみると、かなり多くのものがハマナシを正
にたとえ、〃はまなし〃と呼んだものが、東北
この間、仙台市立植物園を訪れた際、案内
﹁昔から、ハマナスの自生地である北国で
り、至極当然の発想だったに違いない。
れに倣っていることがわかった。例えば﹃広
は、この植物を〃ハマナス〃と呼んでいます。
地方で〃し〃を〃す″と発音するために生じ
次に古い文献に当たってみると、まず、四
たのだろうか。﹁ハマナシ説﹂のきっかけとな
根拠でもって、〃ハマナシ〃を正しいと断定し
ように息巻かれた。
ところが、この果実は茄子ではなく、梨の形
た誤称﹂とはっきり述べている。
時堂其諺の﹃滑稽雑談﹄︵一七一三年︶には、
った牧野博士の説を、参考までに次に引用し
年︶には、﹁実は巾七、八分小茄の如し、故に
アルガ、然シ其レハ浜茄子ノ意デハナクテ、
ニスル、其圓キ赤キ甘酸イ実カラ来夕名デ
ナシが正しいと牧野植物図鑑にあり、東北人
はシをなまってスと発音するからであると説
﹁孜塊花︵中略︶秋に至って結し実、如孝初生/
てみよう。
ハマナスと云ふ﹂と述べ、いずれもこの植物
発音スルノデ、此誤リヲ来タシタモノダガ、
浜梨ノ意デァル。東北ノ人ハ通常シヲスト
たえ
明されています。しかし、蝦夷の子孫たる東
や﹂とあり、また﹃大和本草批正﹄︵一八三七
茄子くまた食に堪たり、よって浜茄子と云に
の果実を、初生もしくは小形のナス.︵茄子︶
﹁はまなすハ土地ノ小児等ガ之レヲ食用
北人であることを誇りとしている私はゞ昔か
正直いって、これまで私は、牧野博士や中
に見たてたものと解している。
では、昔この植物の果実に似ていたとされ
第三巻﹁植物随筆集﹂所載︶
居ル﹂︵一九三○年発表、﹃牧野植物学全集﹄
今日デハ其誤ツタモノガ普通ノ名トナッテ
ほんぞうこうむくけいもう
ろうか。この点について、﹃本草綱目啓蒙﹂を
るナスは、いったいどんな形をしていたのだ
はつなり
さして疑問を抱くことなく、そのとおりかも
井猛之進博士などの主張するハマナシ説には、
そこで、いろいろな植物書や辞書類を調べ
にも耳を傾ける必要のあることを感じた。
しれぬくらいに思っていたがへ管野氏の意見
は心外に耐えません﹂
らこれをハマナスと呼んでおり、ハマナシ説
では、牧野博士や中井博士が、どのような
をしているから、ハマナスは間違いで、ハマ
式の和名として扱い、権威ある辞書も大方こ
ノ、
ス″と書かれた名札の前で、強い語気で次の
21
していただいた園長の管野邦夫氏が、〃ハマナ
マナス︵浜茄子︶
木の名の由来
25
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をうながされた。そしてスギの加工の現場を
は、道傍に立てかけてあるスギ材にも再認識
かれた看板を出している一軒で聞くと、変木
思わせ、スギに同情したくなる。﹁変木﹂と書
巻いている感じである。女性の〃痩身術″を
の努力であろうが、スギが白いコルセットを
みると、ずいぶん違うので驚いた。
じように見える二つの細工物の値段を聞いて
の香りがただよってくる感じさえするが、同
見ると、木目を生かした小さな置物はスギ
へんぽく
へ、広橋の峠を越えた。黒滝村は吉野山の南
とは幹に凹凸を見せる節を生かした鑑賞用の
﹁最近は節のある樹が珍重されとります﹂
いる。いや、外材が安すぎるのか。最近、林
いが、吉野杉がいかに高価であるかを示して
ちょっと見ただけでは、その差はわからな
ったものの十分の一の安さです﹂
という感想を聞くまでもなく、スギを売る
うした細工物の売値にも反映している。﹁ベイ
業界で話題になっている輸入外材の安さはこ
スギ﹂と呼ばれているアメリカからの輸入ス
のに苦労しているのはここだけではない。外
る。磨き丸太といえば、京都の北山杉がオリ
を作っている店があった。小さい細工物だが
のは一個七○○円だが、吉野杉のは七○○○
る。アイディアがいい。ベイスギで作ったも
辰己さんの作る細工物は十二支の動物であ
ギが吉野杉の需要を急に減らした時期がある。
個人の技術を生かして売る生き方を感じ、入
辰己さんは、息子の勝彦氏に技術を受け継
円。吉野杉の評価は落ちていない。
がせて﹁楓林堂刀源﹂と名乗らせている。十
箸は一日削っても平均五○○膳しかできず、
昭和四十年代から輸出品としての需要を開拓
好事家が高くても買ってくれる。辰己さんは
二支の動物作りは、いわゆる〃縁起物〃なので、
当時は一把一○○組が一円という卸値のよう
えているのである。
吉野杉は、こうして時代とともに評価を変
しているので、今や国際的取引をしている。
刀彫を作っていると言った。
つやと張りのある声で、もう三十年越し、一
辰己さんは八十歳近い年には見えない顔の
﹁安いものは一把十銭やったかいな﹂
であった。
昭和三十年代のことのようだが、手作りの
す﹂
﹁わしも若いころは箸を作っていましたで
って話を聞いた。
寺戸と呼ばれる集落の中に、スギで一刀彫
ジナリティを持っている。
材が輸入され、合板全盛時代のこんにちであ
もかなり加工されている。
床柱である。これはヒノキだったが、広葉樹
﹁こちらは輸入したスギなんで、吉野杉を使
見たいなら、黒滝村がいい、と勧められて南
麓で、行き止まりのような谷間である。
幹に芸術的な加工をした、いわゆる人工シ
ボをほどこしたスギが目立つ。高く売るため
奥吉野・黒滝川のほとりに並べられた吉野杉
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森への旅
9箸を作る吉野杉の山里
岡田喜秋
スギの用途はいろいろある。吉野のスギとそんな箸を作っているところを見たかった。
吉野杉を見に行った。それも半ば芸術品といっていい存在である。
いえば、スギの香りが他の樹にはない価値を下市の町にはかっての旧街道があった。岩森
﹁利休箸は沼田敏一さんが作っとるの﹂
と教えられて、駅の方へ少しもどり、訪ね
てみると、まさに、これこそ私の見たかった
箸の芸術品であった。下市の町の一隅で六歳
のときから箸一筋に生きてきている。利休箸
とはふつうの割箸とは違う。東京では﹁バラ
はなく、最初からバラになっている箸で、一
元禄﹂などという人もいるが、手で割るので
本ずつを見ると、先端が両方とも細く削られ
いう名称は、千利休が考え出したのでつけら
で︽.本利休﹂と呼ばれている。﹁利休﹂と
沼田さんの作っているのは、手作りの逸品
ていて、両方から使える高級品である。
造家がその入口に掲げた丸いシンボルも、﹁杉て箸を作っていた。しかし、たいていは、い
れたもので、茶懐石用に使われたのが最初で
持つ酒の容器として酒樽が作られてきた。酒と呼ばれる所である。両側の民家ではこぞっ
玉﹂である。しかし、日本酒も洋酒に圧倒さわゆる﹁割箸﹂である。大量生産である。
ある。スギ独特の木目と色がある。
吉野山の西の麓である。下市の町には吉野いう見方がある。西欧のように食事にはナィ
たスギから採る。そう聞いて、すしでいえば︽
うが高級とのこと。赤身は二○○年以上育っ
という感想を述べると、白身より赤身のほ
﹁微妙な赤身ですね﹂
せんのりきゅう
れているこんにちでは、酒樽も影が薄い。そ家を造るときの柱にするスギの外側の部分
しもいち
んな同情をしながら、私は吉野の入口、下市を利用して作るのが箸である。割箸を作るこ
川が流れている。橋を渡ると道は南へ、修験フとフォークを使うほうがいい、という一見
大とろのようなものだと思った。
§
口
の駅に降りた。とに対し、使い捨ては資源のむだである。と
に通じている。この山へはすでに登ったこと﹁日本人はきれい好きじゃがのう﹂
道の山として知られる大峰山、山上ケ岳の麓進歩的な意見があるが。
﹁赤身は心を入れて作ります﹂
の角材を採った残りの三日月形の背板を利用
をかける。四カ月間も乾かすという。建築用
と沼田さんは言った。乾燥させるのに時間
作っている箸を見たいと思ってやってきた。縦に裂かれて、作業場に積まれているスギ
箸もスギで作る。一見、小さいものだが、の木肌を見ると、少し赤味を帯びている。
するのだが、ナマ木はツワリ木といって、四
がある。今日はその手前の谷間に潜む山村でと箸を作っている中年の婦人は言った。
軽蔑してはいけない存在である。スギは船材﹁漂白すると、白くなるの﹂
月までに伐ったものしか使えないという。
そんな話を聞いてから分け入る吉野の山村
や建材になるので、箸になるスギは意外に話漂白は稀塩酸につけてから乾かし、アルヵ
を抱いてきた。箸の中でも、日本ならではの、と違って手間がかかる。
題にならないが、私は年来、﹁利休箸﹂に関心リ液につけて中和させる。ナイフやフォーク
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農林鶏
森林がかかえる命題
今年もどん詰まりの師走。この
ごろの世の中がやけに回転が速い
せいか,1年が本当に短い感じ。
筆者の馬齢のせいかとも思うが,
周囲の人も同感とのことなので,
妙に安心する。その短い1年間の
森林や林業を,マスコミがどうと
らえてきたのか振り返るのも一興。
分厚い新聞のスクラップを開いて
みることにした。
年頭初めから環境が中心で,見
出しが踊る。「環境で国際協力熱
帯林」「始動する国際環境政策」「日
本の自然林を救え自然は2割
ブナ原生林は3.9%」といった具
合の一方で,「木造で3階建て住
宅」「内装に木材」「木造の大型建
築増える」「机なども本物指向で木
製」といった木材賛歌もかなりの
回数で報じている。春先になると
「ゴルフ場の農薬が水源を汚染」
「スギ花粉の季節到来」といった時
節ものの見出しが並ぶ。山の木々
に新芽が萠え出すころになって
「酸性雨」そして「フロンガス」が
紙面を埋め,「地球規模の異変日
本の責任」「アマゾンの森林破壊
日本が関与」「待ったなし地球の
温暖化」「日本の木材輸入見直せ
WWF警告」と続く。
4月に発表される『林業白割
に対しての各社の見出しは,「地球
規模での森林造成を提言」「止らぬ
若者流出進む山村の過疎」「緑の
大切さを訴える森林整備は国民
の負担で」「森林保護の視点での森
林づくりが必要」とおおむね好意
的論陣が展開されている。
春から夏にかけても熱帯雨林問
題が依然として続く。「ITTO熱
帯雨林の乱伐初の調査」「熱帯雨林
風前の灯」「熱帯林の危機援助よ
り保護策を」「熱帯植林の拠点づく
り」といった具合で,その合間にも
「関東でも酸性雨」「リゾート開発
と自然破壊」「ゴルフ場を考え直す
とき」「尾瀬の自然が危機」「環境破
壊が人類の危機に責任重い先進
国」環境問題オンパレードである。
秋になってもこの傾向は続くが,
「熱帯林保護は貧困救済が課題」
「地球温暖化防止に南北協力を強
化」「地球環境問題には人類の覚悟
が必要」階L開発批判運動には住民
との連携必要」「環境の秋民間会
議が目白押し」といった具合であ
る
。
今年は環境問題に終始し,その
視点から森林や林業が報じられ論
じられたが,ひところの森林の伐
画
綴謝諺翻騒湧騒鬮
新たな用途で復活す
る木炭
木炭の供給量の推移
千t
木炭は,かつてわが国の家庭用
燃料の中心的存在であるとともにゞ
山村における重要な収入源であっ
たが,昭和32年以降,その生産量
は減少を続け,53年に32年の
1/6にまで落ち込んだ後は横ば
卯麗
IOO
一加
71
50
47
諏一謹窕
像
雪
’
43
q輸入冊
溌
塗
−
35 35
ぐ国内生産量
0 |llll
50
5 5 6 0 6 3 年
資料:大蔵省「貿易統計」,林野業務資料
一
林業技術No.5731989.12
いを続けている。
50年以降の木炭の需給を見る
と,50年から53年にかけて生産
量,輸入量とも半減,55年にかけ
て回復したものの,58にかけて再
び減少した。しかしながら,景気
の回復やレジャー用の需要の伸び
等の理由により,59年から上昇に
転じ,現在までその傾向は変わっ
29
鞍馬の人工林↓:△へのに有てれ
=薑薑昌昌S日日日日日量菖雪薑呈薑昌ロロロロロ9日甘丑董臺昌昌且Hpgg目冒昌冨豊量冒gggggp日号薑冒冨豊ロロロロBE日昌冒豊葺晉昌ZRzF
■
建設的意見に変わりつつあるこ
とが印象づけられる。またわが
国の森林についても,緑資源の
保持と上手な木材利用といった
論調も散見されるなど,環境問
題に端を発した国民の森林に対
する目に従来と異なった兆しが
出てきている。
国民の森林に対する要求は,
時代とともに変遷する。治水が
第一義の時代,木材生産が至上
命題の時代,そして環境の保持
が第一義の時代を迎えつつある。
いずれにせよ国民のニーズを無
視した森林・林業はありえない。
21世紀に向けて,林業人はどう
対応すべきか。大きな命題をか
かえて新しい年を迎える。
言
鋤
■
■
ロ
■
■
■m、伽川畑顛幽額■坤口■車庫棚伽叩幽車幽■■車車”輯軸棚酬獅卸単車単■軍寧■画綱、脚、晦車■幽画車車輯軸噸、川畑m■餌画■頭■顛画釧伽、棚酬印■■■卓■函鯛馴叩
国際協力と日本の立場といった
面を冷静に分析し提言するなど,
ロ
。■四口函剛酬剛幽輌函口輯唾嘩画噛剛螂剛剛幽四m■坤■■幽馴蜘剛剛剛廓画■■■画■”剛幽卿噸画画迩摩■由埠
採イコール悪といった感情論が
影を潜め,熱帯雨林については,
減少した原因の究明と回復に向
けての具体的行動の呼びかけ,
東山三十六峰i
i 林 政 拾 遣 抄 目
目
目
目
吾
冒森林を美しくしよう。風致を「極力森林ノ保護ト愛撫ヲ加ヘヨ
3
ヨ考えた修景施業をもっと広く取ツツアル」と述べ,その施業の#
#り入れよう。こうした要請がま方法を各団地について具体的に曽
冒すます強くなっている。森林の挙げる。例えば,歌の中山国有冒
冒風景美(森林美)の構成につい林はもと清閑寺の境内であって,冒
麗ては昔から「装飾林」(国飾り,「紅葉々は悲しき影に隠れ園
ていない。
このようなことから,63年の需
給量は,7年ぶりに4万5,000tを
超え,また,国内生産が低迷する
中で,63年の輸入量は前年に比べ
て50%近くも増加し,そのシェア
は25%になった。
一方,最近,木炭の持つさまざ
まな機能が見直されてきており,
特に,61年には「地力増進法」の
改正により土壌改良資材として指
定されるなど,燃料以外の新しい
用途が開発されつつあり,需要は
ますます増加すると見込まれてい
る
。
このようなことから,木炭は各
地で進められている「村おこし」
の足がかりとして注目されており,
今後,木炭の需要の増加を図ると
ともに,国産品の安定的供給体制
の整備が望まれる。
§宮飾り,寺飾り林等)をつくるけん昔の様も思ほふる哉」,#
呂際にも多くの苦心が払われてき「紅葉散って竹の中なる清削
§たが,京都市を取り囲む峰々の閑寺」と和歌や俳句に詠まれて昌
冒多くを管理,施業する国有林でいた。この森林は,竹林の美し冒
麗も同様であった。さで古くから有名であったが,冑
I|大正の末期に京都林区署(現竹林の取扱い法の誤りのためN
鵠京都営林署)に勤務していた古「廃頽言語二絶シダ」ので,適切削
冒畑氏の書き残した『東山三十六な保割鰈によるその救済復活自
冒峰』(大阪営林局所蔵の手書き記を当面の急務としていると主張昌
協録)は,当時の考え方の一端をした。呂
#示している。東山一帯の国有林また,南禅寺山国有林は「境#
鳥は,明治3年(1870)に行われ内風光絶佳楓樹多く」,清水上開
冒た社寺林上地処分により生まれ山・下山国有林は「楓桜アリテ自
吾たもので,その後昭和22年春宵秋タノ眺」がよいので,そ冒
冒(1947)「寺院等二無償ニテ貸付の美観を保つため林地はきわめg
1Iシアル国有財産ノ処分二関スルて弱度の間伐を行って受光をよヨ
脳法律」(法第53号)が施行されくし,サクラ,カエデを空地に爵
昌るまで,旧所有者の社寺が「保植栽する必要があるとしているヨ
昌管林」として管理していた。古などである。目
呂畑氏の記録にはこの保管林時代「徒ラニ伐採ノミヲ禁止シテ§
胃の国有林の施業方針が記載され消極的保守的ノ保護ノミヲ以テミ
馬ている。満足スベキモノニアラズ」積極目
昌東山一帯にある7団地の国有的に「観賞樹ヲ植栽シテ益々美昌
冒林(270ha余)の山の姿は「洛観ヲ添エル」ことを当時の施業冒
冒陽風致ノ生命」であり,山紫水明方針も指向していたことが注目別
#の都の「山嶽美」を守るために,される。(筒井迪夫)酋
豐
呂
竺菖薑重薑璽ヨ”叩伽ロ躯亜叩耶叩gEB叩圓””叩ロ叩0肥師ロ皿pMI胴冒薑量圖覗日ロ加ロ加ロ冨菖”ロ里
林業技術No.5731989.12
30
Z剛語確
のb●●。●●e■g●●ひ、◆●●●●e●●●●参巴
凸●■@吟。●・■●●●4句●◆●●◆・●◆。■
b●◆e●■q■ら・●。e●・●●の■●ぬ■●●●●●
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。
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。
:
.
。
・
・
・
・
・
・
・
・
渡i刀弘之箸
東南アジアの
森林と暮し
発 行
人文書院
〒600京都市下京区仏光寺通高倉西入
(公075-351-3391)
平成元年7月15日発行
B5判,160頁
定価1.500円(本体1.456円)
福岡克也著
地球大汚染
黙しているの
はもう限界だ
熱帯地域における森林資源の消
失が,国際問題となりつつあり,
東南アジアの森林もその例外では
ない。熱帯雨林の開発の実態カミマ
スコミを通じて伝えられてはいる
が,必ずしもその全容を明らかに
しているとはいえない。しかも多
くの日本人が東南アジアへ旅行し
てはいるものの,観光が目的で,
熱帯雨林の現状を知っているもの
は限られた関係者にすぎない。こ
のような状勢下で,失われつつあ
る熱帯林の重要さを改めて問い直
してみることは当を得ている。
著者は森林土壌動物の研究者で
あり,所属する研究室の性格もあ
って,長年にわたりしばしば東南
アジア各地の森林を踏査・研究し,
多くの業績を上げてきた。その間
学術研究とは別に,東南アジアの
森林に生活の場を求めている人々
の日常生活と森林とのかかわり合
立正大学経済学部長福岡克也教
授は,むしろ親しくおつき合いい
ただいている林業人としてのイメ
ージのほうが鮮明である。
最近とみに地球環境の汚染破壊
の深刻さを訴える刊行物の多い中
で,本書が特に目をひいたのは,
危機回避の手だてとして,森林・
林業の果たす役割りをクローズア
ップしている点であった。表題か
らもうかがえるように,平明な語
NASA・ファイルX緊急警告
発 行
㈱青春出版社
〒162東京都新宿区若松町12-1
(aO3-207-1916)
平成元年9月10日発行
新書判,233頁
定価750円(本体728円)
林業技術No.5731989_12
り口で問いかける「善意の恐怖感」
構成はかなりの迫力があり,読者
をして何か大音声で伝えたくなる
ような衝動にかき立てるに十分で
あり,著者は,かのガリレオ・ガ
リレイが天動説に抗したように,
「それでも地球は碗婁されている」
との気概で,次々と緊迫した実態
を訴えかけている。46億年も費や
してようやく創造された地球環境
を,現存する生物種の中のたった
1つの種でしかない人類が,この
50年というほんの一瞬の間に,無
いについても多くの見聞を広めて
きた。
本書はこれらの体験から特に興
味深い話題を取り上げ,森の住民
の生活にとって森林は重要な役割
を果たしている例を紹介し,改め
て東南アジアの森林を保全するこ
との重要さを訴えている。
内容は“東南アジアの森林”と
"森林と暮し"の2部分から構成さ
れている。第1部では東南アジア
に分布する森林を概説している。
東南アジアの森林はすべてが雨の
多いジャングルではなく,多雨林
とモンスーン林に大別され,多雨
林はフタバガキ科の樹種が優占す
る地域と,ユーカリを含めたフト
モモ科などオーストラリアと共通
する樹種の優占する地域に分けら
れ,モンスーン林は樹種構成によ
って数種のタイプに分けられるが,
そのほかに小面積の山岳林,低湿
数の生物をはぐくむようになった
地球の機能を衰退させている事実
を注視するとともに,いろいろな
手段を講じて危急存亡の瀬戸際か
ら脱出できるタイミングは,今し
かないと指摘しているのである。
熱帯雨林の急速な減少は,いま
や世界的な問題となっているが,
焼畑やそれらの国々の人口急増も
さることながら,日本が最大の消
費国として,第三世界の森林を見
守る民間会議(1986年)で非難さ
れていることからも,「私たちの生
活のあり方を省みることが必要」
としている。
世界的な森林の減少は酸素供給
量低下とともに,炭酸ガスの吸収
力低下一一温暖化の加速一一海面
の上昇一一陸地の水没へとつなが
っていく過程としてとらえている。
また,酸性雨禍は,島国であるわ
が国ではまだ実感されていないが,
摩周湖に大陸から偏西風で運ばれ
て.きた有機塩素系薬剤が飛び込ん
31
林,ヒース林,マングローブなど
特徴のある森林タイプも分布する
’
《r百雪害刀
ことを概説している。
第2部では本著のねらいでもあ
る“森林と暮し”で,森林に生活
する住民が形成してきた文化的側
面に触れている。宗教的意味を持
つ"寺院の森",タイだけに見られ
る"水田の樹林",日常の必需品を
供給する家屋周縁の樹林“プラン
ガン",耐久性の強い“鉄木",低
湿地にも生育するサゴヤシ,薫香
料,東南アジア独特の樹木野菜,
カイガラムシの分秘から採取する
ラック,など数百種に及ぶ樹種か
ら自然の恩恵を被っており,この
ような森林が消失することは,資
源だけでなく文化的資産の大きな
損失であることが強調されている。
気軽に読めるので,一読されるこ
とをお勧めする。
(岐阜大学農学部・脇孝介)
でいる事実を挙げ,中国・朝鮮半
島の工業化が進むにつれ,酸性雨
の影響が顕在化するおそれは十分
にあるとの指摘もある。ここで地
球環境の汚染・破壊は,国境を超越
し,慢延することを日本人も認識
すべきであると強調するのである。
巻末近くになって著者は“ホメ
オスタシス”を用いて繰り返し,
地球環境の維持を説いている。46
億年の間に徐々に生命を産み出し,
その生存に適した条件を作り上げ
た力の元,あるいは意志を“ホメ
オスタシス”と呼び,人類もそう
したスペース・パワーあるいはル
ート.パワー(根源力)の範囲の
中に収まるべきとしている。ここ
に至って利益追求のみの経済行為
は,いずれ人類のみならず3地球
そのものの存続を危くするところ
まで言及しているのである。
ぜひ一読をお勧めする。
(日本林業技術協会調査第一部長・
熱帯造林の最前線で
今年は熱帯林の減少問題が,
地球環境問題の一環として大き
く取り上げられた年であるが,
この10月に,ある調査団の一員
として西アフリカのリベリア共
和国を訪れ,改めて熱帯林問題
を身近に感じたのでこれについ
て触れてみたい。
リベリアといっても,一般に
はリベリア船籍ということばを
耳にするだけで,それ以上の知
識をお持ちの方はまれであろう。
ちなみに,リベリアの国旗は米
国の星条旗の星を1つに,赤白
の赤の筋を6本にしたものであ
る。リベリアの語源はLiberty
(自由)に由来し,首都モンロビ
アは米国第5代大統領James
Monroeにちなんでいる。これ
はアフリカ大陸最初の共和国と
して1847年に同国が独立した
前後,米国から開放奴隷が安住
の地を打ち立てようとして渡っ
たことを背景としている。
北緯4。30'から8。30'の間に位
置する同国の森林は,年間雨童
2,000∼4.000mという恵まれ
た条件のもとに,熱帯湿潤林を
形成しており,その極相林とし
ては湿潤常緑樹林および半落葉
猿淋がある。
この国の森林の歴史的成立過
程について,Voorhoeveという
学者が1960年代初めにこう記
している。‘‘つい300年前,リベ
リアは現在よりもずっと人口が
密集し,次から次へと焼畑が行
われていたことから,(休閑地と
しての)低木林と若い二次林と
で国土の大部分が覆われ,高木
林の生えていた面菰はもっと小
さかった。その後,病気,部族
間の争い,奴隷貿易が,リベリア
の人口を減少させたと考えられ,
放棄された低木林が現在の高木
林へと遷移した”
このように,同国の森林は伝
統的な焼畑地帯において,たま
たま人口圧が減少したことによ
って回復した森林ということで
あるが,ここにおいて見逃して
ならないのは,伝統的な焼畑の
やり方があくまでも循環を前提
にしていたことである。
今日の熱帯林問題の主要な要
因として焼畑および燃材の採取
が挙げられることが多いが,そ
の場合まったく回復の術もない
ほど広範に徹底的に森林破壊が
行われているのが常である。
多くの熱帯木材輸出国と同様
に,同国にとって木材は重要な
外貨独得源であり,国の経済開
発のテイクオフのために有用樹
(マホガニー類)を中心とした森
林の伐採は止むを得ないもので
あり,同国森林の大部分がすで
にコンセションに付されている。
同国の場合人口が少ないこと
が幸いして,食糎増産のための
焼畑問題,燃材不足は一部の地
域を除いてそれほど深刻ではな
い。しかしながら,隣国ギニア
からサバンナ化の波という脅威
が押し寄せつつあり,すでに
1970年代初めから森林造成の
努力が始まっている。
熱帯林の減少を食い止めるに
は,人口問題,南北問題も絡ん
で一朝一夕にはいかないが,世
界各国がそれぞれの利害を乗り
越えて,どこまでグローバルな
立場に立てるかにかかっている
のであるが,その意味で同国に
おける造林への努力をたたえた
い。(F.I.)
(この欄は綱集委員が担当しています)
菊池章)
林業技術No.5731989.12
32
森林施業計画について
東京農工大学農学部岡和夫
造林地の初期保育において,つる
林野火災による森林の焼失は,
森林計画研究会報第323号
切りの重要性がたびたび指摘され
単に林業上での林木の損失にとど
てきた。しかし,現在の林業を取
まらず,森林の持つ重要な環境調
森林施業計画制度は,創設後す
り巻く経済環境や林業労働力の実
節機能を喪失させてしまうなど,
でに20年余を経過しており,当然
状を反映して,十分に実行されて
のことながら制度の疲労現象の現
いるとはいいがたく,その被害が
周辺環境に大きな影響を及ぼす。
林野火災跡地における植生の回復
れる時期にさしかかっている。そ
危倶される。
は,失われた環境調節機能を取り
のためもあってか,検討を要する
戻すための基礎になるものであり,
問題点が,いくつか目につくよう
一方,これまで,つる被害は,
実際につる植物が植栽木に巻き付
になった。例えば,計画の認定基
き,樹幹にひどく食い込んだ状態,
理への具体的な指針となろう。
準である合理化基準は,現状に適
合しているかどうかといった問題
点などは,早急に検討しなければ
あるいは樹冠を覆い,植栽木の光
林野火災跡地の植生調査は,現
合成を阻害するといった現象とし
て認識され,つる切りは,それを
在まで北海道や東北,瀬戸内海沿
岸地方を中心に精力的に行われて
ならない事項であろう。また,頻
取り除くことのみに注意がはらわ
繁に行われる計画変更によって,
れてきた。しかし,材部への影響
きた。これらの研究を通し,各地
方により,火災跡の植生再生の方
制度の形骸化すらいわれかねない
平成元年9月p.1∼8
下につながる。こうしたことから,
1989年7月p,8∼12
その研究資料は,森林の保全と管
は,つる植物を取り除いた後も続
式や速度に大きな差があると同時
現状に対する対応も急がなければ
き,しばしば生産材として致命的
に,共通点も多いことが明らかに
ならないもののひとつである。
な欠陥となってしまう。こうした
されてきた。
森林施業計画制度の検討の際に,
ことから,つる植物による材部へ
の影響を最小限にとどめるような
本研究では,今まで少数の研究
例しかなかった北関東地方におい
いささかなりとも資しうることを
適切かつ効果的なつる切りの実施
て,林野火災の跡地を継続的に調
念頭に置き,現行の森林計画制度
に対する筆者の理解と,もし制度
の検討を行うとした場合の検討の
視角や立脚点について私見を述べ
を図る必要があり,そのためには,
まずつる植物による植栽木への影
査し,当地域における林野火災跡
響,とりわけ材部へのつる被害発
かにすることを目的としている。
今回は初期段階の種組成および現
存量について報告する。
本稿は,将来あるやもしれない
たものである。
ヒノキ造林地における植栽木
のつる被害とその発生機構
森林総合研究所東北支所
鈴木和次郎
生の機構を明らかにする必要があ
る。本論文では,つる被害の実態
をヒノキの若齢人工林を中心に調
査するとともに,つる植物の巻き
付きによる材部への影響を解剖学
的に解析し,つる被害発生の機構
と被害回避の方法を検討した。
日本林学会誌第71巻第10号
1989年10月p.395∼404
若齢造林地におけるつる被害は,
林分の成立を脅かすばかりか,成
林した場合でも,立木の形質等に
重大な影響を与え,経済価値の低
林業技術No.5731989.12
地の植生の特徴とその動態を明ら
人工地すべりの発生と流動に
ついて−静岡県由比におけ
る野外実験から
東京農業大学山口伊佐夫ほか
森林航測158号
北関東における林野火災跡地
の植生回復一再生初期段階
の種組成および現存量
森林総合研究所後藤義明ほか
日本緑化工学会誌15巻1号
1989年9月p.3∼9
地すべりは,比較的傾斜の緩い
斜面が重力の作用で下方へ緩慢に
移動する現象である。その直接の
きっかけとなる誘因には,①間隙
33
水圧の上昇,②土の強度低下,③
応力状態の変化,などが挙げられ
る。①と②は降雨・地下水などに
よる水分の供給が主な原因の内的
屋内に比較してはるかに厳しい
れらの障害が撤廃または修正され
環境条件下に置かれた木製施設は,
人為的な損傷を受けやすいことも
のみならず,日本の消費者にも利
て輸入が増大すれば,米国生産者
あって,保守管理上種々の問題が
益となるだろう。なお本報告では,
要因であり,③は地震や切土・盛
発生しつつある。施設管理者の立
土などの人為的改変が原因の外的
場から見ると,木製施設の欠点は
障害要因として日本の関税エスカ
レーションなど14項目を挙げて
要因である。外的応力が地盤の抵
金属1鋤、設等に比較して日常の維
いる。
抗力より大きい場合は,直ちに破
持管理に手間がかかるうえ,耐用
断面(すべり面)が形成され,地
年数が短い点にある。したがって,
サバ・サラワクの経済と熱帯林
問題
すべりが発生するが,外的応力が
屋タ鮠設への木製品の用途拡大の
抵抗力より小さい場合でも,その
ためには,劣化原因を明らかにし
応力が長期間作用することによっ
たうえで耐久性向上のための対策
林野庁計画課坂井敏純
AFF
ゆがみ
て歪が蓄積され,地すべりへと発
展する可能性がある。
1989年9月p.29∼32
を早急に確立する必要がある。
ここでは筆者らがここ数年間に
マレーシアのサバ州とサラワク
本実験は,自然の斜面に上記の
行った公園施設の現地調査(劣化
州からの南洋材丸太輸出量の約6
誘因を人為的に与えることによっ
診断)結果を中心に,屋外設置木
割が日本向けであることや,かつ
て,観測に適度な速度の地すべり
製施設の劣化,特に乾燥割れの現
ては主要輸出国だったフィリピン
を発生させ,地盤内部の諸現象と
状とその防止対策について述べる。
ら剪断破壊への移行の様子などを
とらえることを目的としている。
今回の実験では,明確な剪断破壊
の森林減少と関連づけて,木材貿
易が熱帯林減少の主原因であるか
滑動の関係,あるいは歪の蓄積か
日本の木材市場の概要と展望
米国商務省国際貿易局
林業同友第335号
平成元年9月p,29∼43
のような印象を与える論調の報道
が少なくない。
しかし,これは問題をやや混同
した議論ではないだろうか。FA
面,すなわち,すべり面が生ずる
ところまではいかなかったが,地
本報告は,去る5月25日,米国
Oの調査によれば,熱帯林減少の
盤の剪断変形の過程でいくつかの
が包括通商法スーパー301条を発
知見が得られた。
動し,日本に対して木材製品をス
ーパーコンピュータ,人工衛星と
最大の原因は焼畑移動耕作の拡大
であり,かつ,開発途上国で生産
屋外設置木製品の初期劣化の
現状と劣化防止対策
横浜国立大学教育学部矢田茂樹
木材工業Vol.44No,511
される木材の約8割が燃料用の薪
ともに,不公正貿易行為があると
炭材であって,用材として輸出さ
して今後の調査,交渉対象品目と
れているのは2%に満たない。そ
した基礎資料となったものである。
の背景には,人口の急増に伴う食
本報告作成のための調査が実施
糧や燃料の不足がある。
された経緯は,日本の林産物関税
現在,原木丸太の輸出によって
がかなり引き下げられたにもかか
経済発展を図ってきたサバは,商
わらず,米国産木材の対日輸出規
模が市場潜在力や,米国の林産物
業用樹種資源の急減という不安と
設,園路・広場用施設などに木製
1989年10月p.2∼5
近年,公園,幼稚園,小学校等
の屋外の休憩施設,遊戯・運動施
対時し,後発のサラワクも環境保
品が多く使用されるようになった。
牛産者のコスト競争力を反映して
護団体による国際的な熱帯雨林保
今や木材は,とりわけ都市および
いないことを,多くの業界指導者
護運動に直面するなど,それぞれ
その近郊においては,快適な生活
や国会議員が憂慮したからである,
に問題を抱えて対応に苦慮してい
環境づくりに欠かせない素材とな
とされている。
る。
りつつある。このような背景のも
とで,新しい公園施設(遊具・設
備)の開発も進められ,デザイン・
機能についても種々の提案がなさ
れている。
米国の対日木材輸出は最近急増
ここでは,開発途上にある両州
しているが,さらに大幅に伸びる
可能性がまだある。しかし,特に
の経済について簡単に紹介し,熱
高度な加工品の伸びがいくつかの
要因によって妨げられている。そ
帯林の開発に依存せざるを得ない
背景を明らかにすることとしたい。
林業技術No.5731989.12
34
口薄挽き板積層木製タイルの耐候
茨城県林業試験場研究報告
長経過,種組成の改良および残存
した有用樹の成長を目的とした間
伐試験,有用樹の人工造林,天然
林の伐採後に起こる天然更新に関
する研究を実施しており,その結
果について報告されている。
〔研究会報告〕
ロ荘川広葉樹試験林での大学側に
よる研究経過1983-1988
口設定後2年を経過した間伐試験
林
口立地因子による広葉樹林型の判
定について
口広葉樹の簡易収量密度図の作成
と施業体系について
〔付属資料〕
口稚樹個体群の追跡調査資料
性
No.18
1985-1988
口有機ヨウ素系接着剤混入型合板
用保存剤の防腐効力
口水溶性繩旨による樹脂含浸木材
の製作(1)−注入樹脂の重縮
合特性
□わん曲集成柱を利用した作業小
平成元年3月
茨城県林業試験場
口下水汚泥コンポスの樹林地に対
する有効利用に関する研究
口林内を利用した薬用植物の栽培
に関する研究
口スギ次代検定林の生長解析に関
する研究一生育不良個体の除
口保育間伐試験林の立木リスト
'
l
r園
報
辰胴情
※ここに紹介する資料は市販されてい
ないものです。必要な方は発行所へ頒
布方を依頼するか、頒布先でご覧下さ
る
よ
う
お
鰻
い
い
た
し
巖
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I
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木材加工資料No.18
平成元年2月
奈良県林業試験場
口打撃音の周波数によるヤング係
岡山県林業試験場
口異なる立木密度条件下で穿孔性
害虫により発生した被害の解析
一スギカミキリとスギノアカ
数の測定
ネトラカミキリ
ロヒノキ柱材の除湿乾燥条件につ
ロマツタケ増殖技術開発に関する
研究(IV)−マツタケ増殖適地
の土壌微生物条件と判定
いて
ロマイクロ波加熱によるフィンガ
ージョイント接着
屋の試作
林業資料No.4
去による系統平均値の修正
平成元年3月
奈良県林業試験場
口保育形式と幹の曲りについて
口人工造林におけるキハダの成長
口広葉樹二次林の林分構造−
吉野郡上北山村西原の一例
ロノウサギによる樹幹剥皮害を受
けたヒノキの材内の変色と腐朽
口奈良県における狩猟獣類の捕狸
研究報告第23号
平成元年3月
広島県立林業試験場
ロマツタケ林環境整備施業の効果
一壮齢林における施業効果
東京農工大学農学部演習林報
告第26号
平成元年3月
東京農工大学農学部附属演習林
□3点のみの半径情報による幹曲
線の推定
口北関東地方におけるシオジの更
新に関する研究
口草木演習林伐出作業における作
業員の歩数
口架線集材用グラップルの模型実
験(1I)−最大降下把持角度に
ついて
ロシイタケほだ木の害虫ホソマダ
ロフリフリルアルコールーイソシ
ラホソカタムシの生態と防除
ロヒノキカワモグリガの生態と防
除に関する研究
口林地貯水能の定量化に係わる因
アネート樹脂の反応収量に及ぼす
木材基質の影響
□ペルオキシダーゼアイソザイム
pycnanthumKKoch)増殖の試み
ロナガパモミジイチゴ(Rubus
子の測定・分析に関する試験
palmatusThunb)の組織培養を
利用した増殖
ロシイタケのおが屑栽培
荘川広葉樹総合試験林報告
第3報
ロカワラタケ木粉培養菌体外粗酵
素によるプロトリグニンの分解
口水中条件下の菌類による木材細
胞壁の分解
数の変動
口組織培養によるハナノキ(Acer・
ロハタシメジの培養
岡山県林業試験場研究報告
第8号
平成元年3月
林業樹術No.5731989.12
平成元年3月
本報告は,岐阜県荘川村の広葉
樹林に試験林を設定し,岐阜県寒
冷地林業試験場,岐阜大学山地開
発研究施設,京都大学森林生態研
究室が協力・分担し,天然林の成
のキャラクタリゼーション
35
八 八 八
ハハーヘヘーヘヘヘーハ
ヘ ハ 八 八 ヘ ハ
&&&444664&4444444
止を訴えるとき,その親たちの森
林の効用に対する理解と協力を得
ていくうえで子どもたちは大きな
"助っ人”になるからである。
今回のポスターコンテストを実
施するにあたり,私はまず基本構
会員の広場
想をプロジェクトサイトの月例ミ
ーティングで説明し大筋の了解を
得て,カウンターパートおよびス
タッフにより実行体を組織した。
ポスターコンテストで
山火事防止PR
私たちはこの乾期(11月∼5月)
のうちに児童,生徒,学校関係者
に参加してもらいポスターを作成
し,地元はもちろんのことフィリ
石谷敏広
1989年3月10日,フィリピン・
せつつ,消火活動がなされている
ピン全土に配布し,広く山火事の
啓蒙普及の一助に資することをね
らってスタートしたc
パンタバンガン地域林業開発プロ
様を表しているものがある。その
このため,1988年12月までに
ジェクトは,4年生以上の小学生
傍らには赤い消防自動車が描かれ
計画を立て今年1月からプロジェ
と中学生を対象としたポスターデ
ている(ちなみにフィリピンの消
クト近隣の10小学校と1中学校
ザインコンテストの表彰式を実施
防自動車は黄緑色であるが,その
を選び,担当者を派遣しコンテス
した。学校関係者,学童,町長,
ほとんどは大都市に配置されてい
トの趣旨を説明し参加を求めたと
プロジェクト関係者約120名が参
るため,この地方の子どもたちに
ころ快諾を得,私はさっそく小学
加しPR効果満点の式典となった。
とっては消防自動車即プロジェク
生1,367名分,中学生684名分の
このポスターデザインコンテス
トの赤い消防自動車をイメージす
画用紙,絵の具,絵筆をマニラで
トは,純粋な目を持った小中学生
るのである)。子どもたちのほとん
買い求めた(このぐらいの量にな
が子どもたちの生活の中でどのよ
どは,子どもたちの生活圏を取り
ると地元近傍ではなかなか手に入
うに森林を位置付け,森林に対し
巻いているプロジェクトに,頻繁
らないというわけである)。1月14
てどのようなイメージを持ってい
に発生する山火事とその消火活動
日から子どもたちは作成に入り,
るかを知り,“生活と森林"の再認
風景を幾たびとなく見る機会に出
各学校での予備審査により43枚
識を促す効果をねらって実施した
会っており,このイメージがポス
ものである。
ターに反映されたものであろう。
が選定され,1月20日教育委員会
やプロジェクト代表者により最優
このため小学生には“山火事防
また,中学生の部では生活と端
秀作品,小学校の部4名,中学校
の部3名が決定された。
止",中学生には"人々と森林”と
的に結び付けている作品が多く,
いうテーマを与え,イメージのお
健全な森が焼かれ,山が荒廃し,
もむくままに描かせたが,私は子
さらには洪水が発生するという一
集し,"DON'TBURNOUR
どもたちの作品を見て子どもたち
連の図式を表現したものがずいぶ
FUTURR"がもっとも現在の状
なりに森林の重要さといったもの
ん見受けられた。このことから子
況を表しているということで決定
をしっかりととらえているなと感
どもたちなりに森林の重要さを十
し,中学校の部一位の作品にその
心した。
キャッチフレーズは職員から募
分に認識していることがわかりほ
キャッチフレーズを付けて500部
小学生の絵の中には,樹に覆わ
っとした。なぜなら,私たちが地
を印刷した。これらは入賞者,近
れた山と燃えている山とを対比さ
域住民に森林の重要さと山火事防
隣バランガイ(隣組集落),近隣
林業技術No.5731989.12
36
会員の広場
小・中学校,町役場,全地方環境
エクトの姿勢は,しだいに地域の
るをえないと思われるが,地域の
天然資源局,全環境天然資源所,
人々に理解されてきているようで
人々の森に対する思いをさらに深
環境天然資源本省関係部局等に配
あり,今回のポスターコンテス1,
めていくためにも,人々を森づく
布され,子どもたちが夏休みに入
を通じても確かな手ごたえとなっ
りに参画させる必要性を痛感して
る直前の3月10日に表彰式とな
て跳ね返ってきていると感じるの
いる。
った。
は私だけのひとり合点ではないよ
振り返ってみると,この過程に
このことがまた,これまでこの
プロジェクトに関与してきた多く
うである。
おいては,いろいろな点で調整の
とはいっても,山あいの田畑以
必要が生じ,カウンターパート等
外に見るべき産業のないこの地域
ていくことにもつながっていくも
と何度も論議を重ねたが,こうい
の人々の生活はまことに厳しく,
のと信じている。
ったことを通じて各自の思いはし
耕作あるいは家畜放牧のための火
だいにひとつの方向に向かい,み
入れは避けられない生活手段であ
んながそれぞれの役割を分担し実
り,今後とも,その影響を受けざ
の方々の血と汗の結晶を守り育て
(フィリピン・パンタバンガン地域
林業開発プロジェクト・フェーズ
1I/保育保護担当専門家)
に手ぎわよく作業を処理したので,
こんな短期間で実施できたのだと
思う。
3月13日に林野庁海外林業協
シラーの息子力
一
ルは森林官
力室の林室長を団長とする巡回指
導チームが来比したのを機会に,
飯 塚 寛
ポスタ-20枚と入選作品12枚を
日本に持ち帰り願ったところ,そ
標題に掲げたこの言葉を,私は
上・シラーであることを,いまや
れらのうち数点がさっそく4月
2度耳にしたことがある。1974年
知らない人はいない。しかし,彼
29日“みどりの日”に,パンタパ
早春,西ドイツバーデン・ヴュル
の前後の世代が森林官であったこ
ンガンの山の子どもたちの作品と
テンベルク州の食糧・農業・環境
とは,わが国では,林業関係の方々
して日比谷公園内“みどりの日”
および林業省の林野庁を訪れたと
の間でも,仮にその方が合唱に趣
展示会場に展示され,また,本年
き,駅に出迎えてくれた森林官か
味を持ち,メンバーの一人として
第6回を迎え東京の代々木公園で
ら聞いたの力自最初である。2度目
この合唱に参加なさる機会があっ
開催された「森林の市」において
は,同年秋,マールバッハにシラ
たとしても,あまりお気づきでは
も同様に展示されたということで
ーの生家およびシラー博物館を訪
なかったのではあるまいか。
あり,比国の子どもたちの森への
れたとき,シラーや天文学者のケ
実際このことは,以来「第九」
思いを日本の人々に伝えることが
プラーと同じシュヴァーベンの出
を聞くたびにいつも思い出され,
できたことは望外の喜びであった。
身で,そのことをよく話題にして
普段は私の記憶の底に沈潜したま
プロジェクトの周囲は,広大な
おられたプローダン夫人(夫はフ
まになっていた。
コゴン草地が続き,焼畑,放牧の
ラブルク大学林学部の教授)から
「歓喜に寄せて」の讃歌が書か
ため山は焼かれ,これがこの地方
である。そのときに,シラーの夫
れたのは1785年,シラー26歳の
の人々の生活の中ではしごくあた
人シャルロッテの父親もまた森林
ときである。この詩は当時あまり
りまえとなっているように見られ
官であったことを初めて聞いた。
評価されず,シラー自身も後には
る
。
シラーといえば,もちろん,年
しかし,この地に緑の森を蘇ら
この詩に見向きもしなかったとい
末になると決まって演奏されるベ
う。それにもかかわらず,ベート
せるべく10年余の努力を重ね,い
ートーヴェンの第九交響曲,第4
ーヴェンが1824年に発表するこ
ったん山火事が発生するや目の色
楽章の合唱の識歌「歓喜に寄せて」
とになる「第九」の核にこの讃歌
を変えて森を守ろうとするプロジ
の原詩を書いたあのフリードリッ
を置いたのは,この詩にあふれる
林業技術No.5731989.12
37
会員の広場
シラーの青春時代の疾風怒涛の感
動であった。
現在,年末に少なくとも1回以
からこの一家に生涯結び付けられ
ぎない歴史劇の作者と娘との親密
るような予感に襲われた,と述べ
な付き合いにいくばくかの懸念を
ている。
抱いていたが,シラーは彼女とも
またよく理解し合っていた。しか
上「第九」を耳にする人は,日本
ワイマールに戻ったシラーは,
全体でいったいどのくらいの数に
中断していた戯曲の仕事にいっそ
しシラーは,自分の将来への不確
のぼるであろうか。「第九」といえ
う熱心に打ち込み,日に12時間以
実な展望,自分の気持ちの迷いか
ばシラーの讃歌の合唱をだれもが
上を机に向かい,ときには食事に
ら,半年の間ほとんど毎日をシャ
連想する。そのシラーの岳父と息
手をつけないことさえもしばしば
ルロッテの周囲で過ごしながら,
子が森林官であったことを,多く
であったという。しかしこの間,
告白する勇気をついに持たなかっ
の方々に知っていただきたいと思
ドレスデンに住む友人たちは,一
た
。
12月,シラーはイエーナ大学の
う。そのことが,「第九」を介し一
人の婦人を扶養するためにお金を
般の人々の森林・林業への,いっ
稼がなければならない,というシ
歴史学の助教授として招かれ,
そうの関心を呼び覚ます契機のひ
ラーからの唐突な手紙を受け取っ
1789年5月,ワイマールからイエ
とつにでもなればという思いを込
て驚く。シラーはこの問題につい
ーナに転居,8月,シャルロッテ・
めて,シラー夫妻のなれ初めおよ
て「…・親愛なる友よ!もう一
フォン・レンゲフェルトと婚約,
びその息子カールのことを簡単に
度いうが,私は結婚するのだ。……
1790年2月22日に結婚する。
紹介してみよう。
私は私だけのものであって,私だ
2.11年ぶりの帰省とカールの
1シラーとシャルロッテ・フォ
けが幸せにでき,かつ私が幸せに
誕生
ン・レンゲフェルトの出会い
しなければならない,そしてその
1793年8月,当時イエーナ大学
シュツットガルI、の連隊に軍医
存在によって,私もまた元気づけ
の歴史学の教授であったシラーは,
として勤務していたシラーは,
られることのできる女性に傍らに
故郷シュヴァーベンを離れて11
1782年9月,約150km離れたマ
いてもらわなければならない…..」
ンハイムで上演される自分の最初
と友人に書き送った。
年後,妻のシャルロッテを伴って
両親や兄弟姉妹を初めて訪問する
の戯曲「群盗」の艤縢リの目的で,
シラーがワイマール宮廷の仮装
ため,懐かしいこの土地に向けて
出発する。彼には,すでに1791年
職場を離脱したことへの処分とし
舞踏会という意外な所でシャルロ
て科せられた禁固の刑期を終えず
ッテと再会したのは,この時期で
の発病以来悩まされ続けてきた胸
に脱走する。その後,故郷のヴュ
ある。このときは,滞在期間の短
部疾患を,この故郷の気候が鎮静
ルテンベルク公国に近寄ることだ
さなどのために二人の間は走り書
化させてくれる,という期待もあ
けは避け,経済的安定からは程遠
きメモのやり取り以上には進展し
った。シラー夫妻がルドヴィッヒ
かったにもかかわらず,著作によ
なかった。しかし,シャルロッテ
スブルクに到着して6日後,9月
って生活することを志して,各地
がワイマールを去る前,二人の間
14日に,夫人は元気のよい,侭捺
を転々とする。
では,シラーが春と夏をルドルフ
な男の子を生む。この男子の議姓
シュタットの近郊で過ごすという
は,すでに公国全域に知れ渡って
年12月,ルドルフシュタットのレ
約束が交わされる。シラーはこの
いたシラーの故郷帰りに花を添え
ンゲフェルト一家に初めて会う。
希望に有頂天になる。
ることになる。
ワイマールに住んでいた1787
この息子は,その祖父,カスパ
この一家では,上級狩猟官で森林
5月半ばにルドルフシュタツ│、
官を兼ねた父親は当時すでに死亡
に到着したシラーは,1年の大方
ー・シラーの希望に沿って,カー
半分の期間,ほとんど毎日レンゲ
ル・フリードリッヒ・ルドヴィッ
しており,寡婦のレンゲフェルト
夫人が,姉娘のカロリーネ夫婦お
フェルトー家を訪問する。信仰の
ヒと命名される。
よびその3歳年
あつい,心の温かいレンゲフェル
3.シラー一家とゲーテ
ドのシャルロッテ
といっしょに住んでいた。シラー
ト夫人は,この教養の備わった,
は後に,この出会いの最初の一瞬
やや不器用で堅物な’一市民に過
カールのその後を追う前に,興
味深い一つの場面,イエーナに住
材業技術No.5731989.12
38
会員の広場
むシラーとワイマールに住まいを
たいわゆる対ナポレオン戦争に参
持つ10歳年長のケーテのあつい
加する。このような軍務による学
純朴で気のおけない「森林官カ
交わりにカールが登場する場面に
業の中断を経て,エルフルトの林
ール」の数々の逸話は,ロルヒに
触れよう。ゲーテは,詩作の筆が
業学校で林学を勉強する。馬の扱
おいて今日なお鮮やかに語り継が
進まないときには,イエーナに滞
いに優れた乗り手として,彼はそ
れている。同時代の人々は,カー
在するのを以前からの習慣にして
の後,騎馬武装森林官に所属する。
な場合,彼自身に非常に役立った。
ルを「真のひとかどの森林官」と
いた。数週間あるいは数カ月間続
その後カールは将来の職業に関
評した。大の狩り好きでもあった
く頻繁なイエーナ滞在の間,ケー
する深刻な問題に直面する。ワイ
彼は,格幅のよい堂々とした体格
テはシラー宅をほとんど毎日のよ
マールには,材業専門家としての
をしており,快活で愉快な反面,
うに訪れる。ゲーテは,イエーナ
役職が,この当時まだ設けられて
重厚さも備えていた。また,飾り
に滞在中の自分の時間のほとんど
いなかったのである。母方の遠縁
気がなく,誠実親切な上司でもあ
をシラーといっしょに過ごした唯
の女性で,ヴュルテンベルク公国
った。
一の人物である。彼は毎日午後4
の王妃カタリーナと親密な間柄に
カールの大きな功績に対して,
時ごろに訪れ,夕食の後まで留ま
あるカロリーネ・フォン・ヴォル
すなわち偉大な詩人,劇作家であ
る。彼は黙ったままで部屋に入っ
ツォーゲンは,自分の甥でお気に
る父親シラーという名前のセ光り
てきて,決まった椅子に座り読書
入りのカーノレのため,王妃に宛て
のおかげではなく,完全にカール
にふけるか,着想を鉛筆で心覚え
て懇願の書簡を送る。この個人的
自身の功績に対応して,1845年に
にとるかする。静かだ。この静寂
な特別な計らいを通じ,カールは
ヴィルヘルム1世はカールを世襲
はしかし,腕白坊主の男の子,カ
1817年4月,ヴュルテンベルク公
男爵に叙し,同じ年に皇帝はドイ
ールのいたずらによって突然破ら
国の森林関係の仕事に揺るぎない
ツ帝国男爵に叙した。
れる。集中を破られたゲーテはカ
地位を得る。
カールにとって終生忘れられな
ールを捕まえ,本気でいたずらを
アルトハウゼン(1819∼22),ラ
たしなめる。こんな風にして興ず
イヘンベルク(1822∼33),ロット
ットガルトのトルンワルトにおけ
れば夜半まで話込むことが多かっ
ヴアイル(1833∼41),ロルヒ(1841
る父親シラーの記念碑の除幕式で
た。
∼50)およびノイエンシュタット
あった。カールはその会場で,当
4.森林官カール
(1850∼52)が,彼の前後35年間
時12歳の息子エルンストといっ
に及ぶ林業活動の土地であった。
カールは,林業に関するその活
しょに,シラー一家を代表する。
親が戯れにいった,息子は「物書
き」になるようにという希望は,
動の最盛期を,1841∼50年にかけ
関係するカールの活動の最後の町
しかし実現されなかった。カール
て署長を務めたロルヒ営林署にお
であったが,彼は安らぎの地とし
は,1805年の父シラーの死後,ま
ずワイマール大公の宮廷に近習と
いて迎える。ここは父親シラーが
てシュツットガルトを選び,重症
幸福に満たされた青春の数年間を
の水胸症を患った後,1857年にこ
して12年間勤める。その後,シュ
過ごした土地でもあった。カール
の土地で死亡する。シラー家の墓
ツットガルトの出版業者で父親の
の管轄する事業区は,その当時ヴ
は,シュツットガルトのファンフ
友人であるコッタの撞功によって,
ェルツハイムの森林全域に及んで
ェルスバッハ墓地にある。
カールが誕生したとき,その父
1810年から1812年にかけてハイ
いた。このように広範囲に広がっ
デルベルク大学で学ぶ。1813年,
た,さらに人手が入っていないた
チューリンゲンの国防連隊編成の
めに,森林内への立ち入りさえ容
ための故郷からの召喚にこたえ,
第7プロイセン槍騎兵連隊に配属
易でない事業区での仕事は,その
当時では肉体的に過酷な辛労を必
されて,士官に昇進する。1814年
ず伴うものであった。彼の優れた
には1813年から1815年まで続い
乗り手としての経験は,そのよう
林業技術No.5731989.12
いのは,1839年5月8日,シュツ
ノイエンシュタットは,林業に
(宮崎大学農学部/教授)
39
林業関係行事一覧
12月
区 分
行
事 名
央国有林野事業造林・製品生
産諦負功労者感謝状贈呈式
中
主催団体・会場・行事内容等
期間
12.1
林野庁。麻布グリーン会館
〃
全画国有林造林業連絡協議
会設立15周年記念式典
12.1
金圃圃有林造林業連絡協議会。麻布グリーン会館
〃
中央森林審議会松くい虫
対策部会
12-4
中央森林審議会。林野庁第2特別会議室
〃
第12回全国優良ツキ板・銘
12.4∼5
木展示大会
2年2.
全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会
●銘木展示会(12/4∼5)。大東銘木協同組合(東京都荒川区南千住)
●ツキ板展示大会(2年2/20∼23)。日本コンベンションセンター
(幕張メッセ7号館)。優秀な出品ツキ板に農林水産大臣賞・林野
庁長官賞を授与
20∼23
山
山形県きのこ振興会。新庄市民プラザ第5,6研習室。
優秀な出品物に林野庁長官賞を授与。きのこ展示即売会の実施
形
│
蕊
元
年
度
山
形
禦
薑
の
こ
品
'
'
2
"$
月
1
行 事 名
区 分
央
中
新年名刺交換会
主催団体・会場・行事内容等
期間
1-4
林野庁をはじめ関係団体の代表出席。三会堂9階ホール(東京都港区
赤坂)
〃
棚日本植木協会創立20周
1−25
曲日本植木協会。ホテルニューオータニ(東京都千代田区紀尾井町)
年全国大会
日本林業技術協会各階直通電話番号増設のお知らせ
FFF
134
事業部・空中写真室・編集部・航測部・森林測定部
03(261)3826,FAXO3(261)3044
調査企画部・調査第一部・調査第二部・調査第三部・技術開発部
03(261)8121∼2,FAXO3(261)3840
国際事業部・師則検査部・調査研究部
03(261)3866
林業技術No.5731989.12
40
林業技術平成元年-1989年(562∼573号)
総 目 次
菫覗
嬉
一
実効ある国際技術協力に向けて−林業の技術協力と留学生問題森田学563
国有林の森林管理の在り方について−林業と自然保護問題をめぐって山縣光晶564
林学研究から林業技術への道
一品質管理システムによるフィールド研究の推進大庭喜八郎565
森 林 水 資 源 問 題 の 現 状 と 認 識 五 所 直 久 5 6 6
どうする/海を越えてくる労働力岡本昭市567
林業技術者は今なにをすべきか−山縣・濱谷論稿を読んで田中茂568
森林・林業と林学研究に求められているもの
−山縣・濱谷論文を読んで森巌夫568
とさ
今こそ林業政策見直しの秋一厚生経済学の観点から大石泰彦569
林業機械と労働環境の変化をどう考えるか
−林業機械化が順調に発展していくために岩川治570
林業・林産業の振興と木材流通問題岸廣昭571
地球環境問題への一つの視点−新しい環境倫理の確立にむけて熊崎実572
研究と技術と森林・林業のかかわり方
一第101回日本林学会大会特別企画シンポジウムへの招待赤井龍男・神崎康-573
特 集
夫雄次寛美
助彰彦
563
章夫
36
4
6
5
5
V国民意識の変化と森林の取扱い
562
英英泰
井川本
11990年代の外材輸入と日本林業
1I住宅建築の動向と今後の課題
Ⅲ国産材は外材に対抗できるようになるか
Ⅳ林業労働力減少に打つ手はあるか
赤下森林北
1990年代の森林・林業を考える
村昌
解 説
成稔
林業技術No.5731989.12
亮安
日本林学会創立75周年・第100回大会記念行事の開催にあたって
田谷
ヒノキカワモグリガの被害とその周辺
藤口澤
ナイジェリア半乾燥地域森林資源保全開発現地実証調査プロジェクト
資料海外林業技術協力プロジェクト等の概要
吉濱
タイ造林研究訓練技術協力プロジェクト
マレーシア林産研究プロジェクト
加山二
海外林業技術協力の現場から
41
平 成 元 年 度 林 業 関 係 予 算 案 の 概 要 亀 沢 玲 治
564
森林資源政策・海外技術協力事業と故猪野氏の業績
564
日林協の国際技術協力の歩みと猪野さん松井光蕊
林 野 庁 計 画 課 長 時 代 の 猪 野 さ ん 岡 和 夫
コスト低減への取組み−パルプ材の伐出事例から森本泰次
564
エキスパート・システムの林業的利用の可能性小林正吾
564
多様化.個性化する専業林家の経営方式坂口精吾
565
国産材を活用した大型木造建築物一建設にあたっての技術的課題金谷紀行
ヒ ノ キ 複 層 林 の 土 壌 保 全 効 果 荒 木 誠
565
中国のシイタケ栽培−特にシイタケの生産技術について中村克哉
565
択伐作業の機械化一大畑国有林の事例和孝雄
566
皆伐後,枝条散布が植生・土壌・土壌動物へ与える影響小林繁男
566
第100回日本林学会大会研究発表の概要
566
565
〔林政香川隆英/経営近藤洋史/立地金子真司・高橋正通/造林千葉幸弘・
丸山温・吉村研介/バイオテクノロジー石井克明・向井讓/保護古田公人.
福田健二/防災太田猛彦/利用広部伸二・山田容三〕
消 費 税 と 林 業 ・ 木 材 松 本 郁 夫
自動枝打機による枝打ちの現状と問題点一枝打機の効率と性能安藤宇一
最近の木炭事情一復活の要因と海外事情杉浦銀治
樹 木 根 系 の 崩 壊 防 止 機 能 竹 下 敬 司
フ ロ ー リ ン グ の 昔 と 今 登 内 收
地 球 環 境 問 題 と し て の 熱 帯 林 問 題 坂 井 敏 純
造林地再生のための急斜面林内路網について神崎康一
トラクタ作業道の荒廃とその防止法市原恒一
道有林における漸伐作業の事例一川上団地70年間の施業鎌田智子
ス ー パ ー 3 0 1 条 と 日 米 林 産 物 貿 易 藤 原 敬
製材規格研究会報告の概要−新しい製材規格の在り方について春川真一
紙を考える−1技術がパルプ原料を生む大江礼三郎
道路建設が森林に及ぼす影響とその軽減に対する提言斎藤新一郎
知られざる雪害一針葉樹の埋雪脱葉現象吉武孝
今後のしいたけ振興の在り方一特用林産振興検討会での討議から鹿島春美
紙を考える−2.幻想であったペーパーレス社会大江礼三郎
林道の維持管理面における舗装の効果について近藤恵市
作業道木構造物の耐久性西森敏明.菊池正宏
567
568
568
86
96
96
96
97
07
07
17
17
117
227
22
6
55−
b5
55
55
557
557
557
5
中国内蒙古自治区にある一研究センターの紹介
一毛烏素沙地開発整治研究中心徳岡正三
567
567
ふるさと創生1億円のアイディア(1)
〔北海道恵庭市/秋田県雄物川町・千畑町/山形県長井市/栃木県今市市・二宮町.
喜連川町/兵庫県一宮町/岡山県西粟倉村/愛媛県久万町/福岡県立花町/佐賀県
佐賀市〕
紙を考える−3.21世紀に向けてのパルプ・製紙大江礼三郎
573
国有林にも本格的な業務電算化の幕あけ
−前橋営林局で分散処理システム稼動田淵裕一
573
林業技術No.5731989.12
1
2
山林相続税の問題点と今後の検討課題
一静岡県天竜林業地の調査事例から
36
456
67
6
5 56
5 56
5
その4クヌギ・コナラ林の施業
寛隼
その3ブナ林
宏豊純人宏
その1九州の常緑広葉樹林一コジイ用材林の施業
その2北海道の落葉広葉樹林
田口岡詰田
垰田片橋垰
これからの検討課題は
広葉樹林の取扱い−どこまでわかってきたか,これから
金義庚573
その5広葉樹の人工林施業一イチイガシを例として
新生森林総合研究所一課題と目標
その1
565
連載にあたって
植物生態科/立地環境科
井上敞雄・佐藤俊
その2
水土保全科/防災科
566
近嵐弘栄・新田隆三
その3
森林動物科/生物管理科
567
野淵輝・深見悌一
その4
森林微生物科/遺伝科
568
田村弘忠・斉藤明
その5
生物工学科/森林化学科
569
小谷圭司・広井忠量
その6
きのこ科/育林技術科
570
小川眞・藤森隆郎
その7
作業技術科/林業機械科
571
奥田吉春・辻井辰雄
その8
成分利用科/化学加工科
572
山口彰・千葉保人
その9
材質改良科/木材特性科
新年のごあいさつ
573
唐沢仁志・緒方健
鈴木郁雄
562
第35回森林.林業写真コンクール優秀作品(白黒写真の部)紹介
562
言卜報猪野曠前理事長逝去
563
日本林業技術協会第44回通常総会報告
第35回林業技術賞業績紹介
570
567
く林業技術賞>
林地利用によるホンシメジ栽培の体系化に関する研究
く林業技術賞努力賞>
機械器具の考案および機械による苗畑の体系化
第35回林業技術コンテスト要旨紹介
林業技術No.5731989.12
藤田博美
渡 辺 實
570
43
随 筆
字江敏勝
山峡の譜
東ノ川一林道工事現場の記録(五)
562
東ノ川一林道工事現場の記録(六)
563
東ノ川一林道工事現場の記録(七)564
<最終回>
八木下
私の古樹巡礼
72.名古屋城のカヤ/73.木の根橋
74.松之山の大ケヤキ/75.称名寺
562
弘
76.箒スギ<最終回>
564
563
のシイノキ
深津正・小林義雄
木の名の由来
10.シロダモとアオダモ
562
16
コウヤボウキ
568
11.ヤナギ
563
17
カンポク
569
12.グミ
564
18
モクセイ
570
13.エノキ
565
19
豈二レ
571
14ザリコミ
566
20
マツ
572
15ホウロクイチゴ
567
21
ハマナス(浜茄子)
573
2.信州の山と友人
565
566
3こけしの声を聞く
567
4.鎮守の杜のイメージ
568
5.一里塚の旅情
569
6789
森への旅
1.武蔵野のケヤキとクヌギ
岡田喜秋
古寺に香るスギの床板
570
カツラの樹の変身
571
カラマツへの愛と認識
572
箸を作る吉野杉の山里
573
技術情報563∼569571∼573
JournalofJournals562∼563565∼569571∼573
林業関係行事一覧562∼573
農林時事解説
林業と自然保護に関する検討委員会が検討結果を報告562新年度に向けて林業関係税制を改正
563小学校社会科教科書に“森林・林業”が復活564平成を迎えての緑化運動565旺
盛な木材需要と国産材566緑化運動とマスコミ567日米貿易摩擦と木材568「木」を
樅う569時代で変わる.木肌への想い570「無知・誤解」こんなものいらない571車
窓からの稲掛けと杉穂尖572森林がかかえる命題573
林業技術No.5731989.12
44
統計にみる日本の林業
建築用資材等の生産量(指数)の推移562家具等に利用される広葉樹材の供給の動向563
長期にわたる林業所得の低迷564レクリエーション等に利用される森林の利用者数の推移
565古紙の利用および回収の動向566世界の木材生産と日本の輸入567合併等が進む
森林組合568不安定な乾しいたけの生産量569素材生産業における労働力問題570
国産材時代のきざし571合板製造業の動き572新たな用途で復活する木炭573
林政拾遺抄
神体山信仰562ツママ(都万麻)563宗祇水564山火体験記録565大断面構造
用集成材566ふれあいの郷567どんぐりころころ運動568足柄道569殉職碑
570マツノザイセンチユウ571炭焼きとブナ林572東山三十六峰573
木と住まいの美学
人と町並み(2)563ぬくもりのある町並み565町並みの中の個性と調和567町並み
の美569家の姿と町並み571
本の紹介
『木材の実際知識』第3版(上村武
箸 ) 中 野 達 夫
i森林文化政策の研究!(筒井迪夫編著)
562
朝日選書372『万葉の森・物語の森』(筒
井迪夫著)森宏太郎
熊崎実
562
『木どころを知る−樹木と人間の新た
な関係を求めて」(中川重年著)
『現代林業・木材産業辞典』(林業・木材
産業辞典編集委員会編)松井宏昭
林業改良普及双書101「21世紀にむけ
563
て−森林を育てる』(蜂屋欣二ほか編
著 ) 小 林 富 士 雄
『桐と人生』(八重樫良暉著)船越昭治
564
わかりやすい林業研究解説シリーズ
No.93『複層林の生態と取扱い』(藤森隆
郎 著 ) 河 原 輝 彦
「最先端の緑化技術』(亀山・三沢・近藤・
輿水編著)高木勝久
『森と木ときのこの日本地図一視察ガ
イドブックj(全国林業改良普及協会編)
金谷紀行
564
565
566
吉藤敬
566
I.林業経営読本』(熊崎実著)松井光蕊
『森林生態学』(堤利夫編)安藤貴
森林からのメッセージ④『森林昆虫の生
活史く害虫防除のあり方をさぐる>』(山
567
口 博 昭 著 ) 福 山 研 二
林業技術No.5731989.12
568
568
『木材新時代一未来を拓くハイテク木
材・新素材』(土井恭次編著)原口隆英
『労働安全のアドバイス』(辻‘隆道・林
寛 共 著 ) 高 木 勝 朗
『「森」の時代へj(森巖夫・平野秀樹著)
569
570
570
571
熊崎実
572
『残したい三シ紐伐り(杣の技)』(坂巻俊
彦 著 ) 辻 隆 道
572
『東南アジアの森林と暮し』(渡辺弘之
著 ) 脇 孝 介
地球大汚染「黙しているのはもう限界だ
-NASA・ファイルX緊急警告』(福岡
克 也 著 ) 菊 池 章
573
573
45
星
だ ま
地域の特色ある森林資源の有効利用の促進562釣魚礼賛に思う563木材代替品の開発も
林業技術?564第1次産業人の今後のあるべき1つの方向について565タバコと山火事
じざ齢かぎ
566自在鉤と芝居567森林利用学雑感568地球の温暖化問題と森林569環境問
題と林業の経済性軽視への懸念570ニュージーランドの森林・緑づくりを見て571わが心
ウチナ
の倭急掌572熱帯造林の最前線で573
会員の広場
東北地方でマツ枯れの勢いが落ちたことについての仮説佐保春芳568四国におけるコウヨウ
ザンの人工林の一事例佐々木隼人5683月号“こだま”に思う橋本辰男569ヘリコプ
ター集材の現状と今後の課題春永剛聖569杜仲精英樹の根萌芽による増殖法張康健・蘇
印泉569モデル木造施設一「木と暮らしの情報館」青柳正英571世界最大のチーク
渡辺弘之571ポスターコンテストで山火事防止PR石谷敏広573シラーの息子カール
は森林官飯塚寛573
そ の 他
第36回森林・林業写真コンクール作品募集要領
563
第44回日本林業技術協会通常総会の開催および関係行事のお知らせ
565
「みどりの日」制定記念「第6回森林の市」開催のお知らせ
565
青年海外協力隊く春の募集>について
566
第36回森林・林業写真コンクール入選者の発表
566
第35回林業技術賞・林業技術賞努力賞および第35回林業技術コンテスト入賞者の発表
平成元年度林業技士養成講習受講者募集・登録要領(綴じ込み)
567
568
投稿募集要領
568
平成元年度山火事予知ポスター「図案」聴語」募集要領
568
第14回国際土壌科学会議開催のお知らせ
569
平成元年度空中写真セミナー開催のご案内
570
第36回林業技術賞および第36回林業技術コンテストについての予告
第37回森林・林業写真コンクール作品募集要綱
山火事予知ポスター<標語・図案>入選者の発表
570
571
研究職選考採用の募集について(林野庁関東林木育種場)
573
第1回林業技術研究論文コンテストのお知らせ
林業技術(平成元年-1989年)総目次
573
572
573
林業技術No.5731989.12
1
6
第1回林業技術研究論文コンテスト参加要領
当協会では,林業技術の研究推進と若い林業技術者育成のため大学学部学生を
対象として,森林林業に関する論文(政策提言を含む)を,次の要領で募集して
12
います。
参加資格原則として日本林業技術協会学生会員
応募方法
(1)平成2年1月末日までに当協会貴大学支部あて申し出ください
(2)発表論文は類似の全国大会または雑誌その他の刊行物に未発表のものとします
(3)詳細は貴大学担当者にお尋ねください
3
表 彰
林 野 庁 長 官 賞 2 点
日本林学会会長賞1点
日本林業技術協会理事長賞若干点
副賞として,1点当たり5万円を添えます。表彰は,平成2年5月当協会総会の席上行います。
後援/農林水産省林野庁・日本林学会
協会のうごき
’
◎支部連合会総会
11月7日,北海道大学百年記念
館において,北海道支部連合会総
会が開催され,本部から宮下総務
部長が出席した。
◎海外派遣
1.テュニジア国メジュルタ川流域
森林管理計画調査にかかわる現
地調査のため,11/5以降長谷川
堯専務理事ほか6名を3班に分
けて派遣した。
2.ブラジル国クバトン地域海岸山
脈災害防止復旧計画調査のため,
成田孝一主任研究員を派遣した。
◎番町クラブ11月例会
当協会会議室において次のとお
り開催された。
日時:11月29日
講師:西山猛氏(労働問題コン
サルタント)
演題:生きがい,余暇,家族
◎空中写真セミナー
平成元年度『空中写真セミナーj
を次のとおり実施した。
期日:11月13∼17B
場所:当協会会議室,高尾国有
林(現地実習)
講師:渡辺技術開発部長,中島
主任研究員
人員:32名
◎海外研修員の受入れ
国際協力事業団の依頼により,
以下のI刑参員を受け入れた。
林業技術No.5731989.12
1.氏名:ムハマド・サリフほか1
名
内容:インドネシア産業造林計
画(8/28∼10/4)
2.氏名:エルネエスト・ヒメネ
ス・オペス
内容:コロンビア林業開発調査
(
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2
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1
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)
3.氏名?モモン・イムロン・ロシ
ャデイ
内容:インドネシア南スラウェ
シ治山計画(9/4∼6)
4氏名:チンサ
内容:チュニジア国メジュルダ
川流域森林管理計画(9/
2∼29)
5氏名:ピセンテ・P.G.モーラ
(ブラジル)ほか5名
内容:森林土壌集団研修(11/
6
∼
1
2
/
8
)
6.氏名:パパ・サル(セネガル)
ほか1名
内容:セネガル国緑の協力推
進プロジェクト(11/
7∼9)
7氏名:エルウイン・Ach.モンデ
ールほか1名
内容:インドネシア南スラウェ
シ治山計画(11/13∼16)
8.氏名:ピクトル・セサール・ビ
アル
内容:中部パラグアイ森林造成
計画(11/10)
◎調査部・技術開発部関係
1.11月18日,沖縄リゾート地域
開発森林環境保全造成調査現地
委員会を那覇市にて開催した。
2.11月22日,大規模林業圏開発
基鱸整備調査現地検討会を広島
県庄原市にて開催した。
◎調査研究部関係業務
1.11月14日「森林の整備水準・機
能計量化調査」第3回委員会を
本会会議室において開催した。
211月18∼20日「水源地森林機
能研究会」現地検討会を新潟県
湯沢町∼群馬県草津町地域にお
いて実施した。
311月27日「葛根田流域森林施
業総合調査」第2回委員会を盛
岡市第一ホテルにて開催した。
411月28日「玉川源流森林総合
調査」第2回委員会を秋田市み
ずほ苑にて開催した。
◎人事異動12月2日付
採用主任研究員和田昇
平成元年12月10日発行
林 業 技 術
第573号
編集発行人鈴木郁雄
印刷所株式会社太平社
発行所
社団法人日本林業技術協会
(〒102)東京都千代田区六番町7
逝話03(261)5281(代)∼7
FAXO3(261)5393
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publishedby
JAPANFORESTTECHNICAL
ASSOCIATION
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森林組合の実務・一問一答集
りやすく解説。A5判・一八五頁ニバ○○円︵〒剛︶
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林業・木材の税金森林組合制度とその運臺般について關一答形
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国有林をテコに、地域の再生をどう図るか。揺れる
国有林野地帯で苦闘を続ける人々の声を克明にリポ
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説。好評増刷/◇川﹄ハ判三血○画二○○○円︵〒剛︶
いのちを待った材料・木材の服しい使い方、かしこ
い買い方、上手な家の建て方などをわかりやすく解
林業と自然保護問題研究会編
くまとめた最新刊/、
究の成果をわかりやす
いての具体的事例と研
保護管理のあり方につ
を巡る諸問題や森林の
森林・林業と自然保護
A5判室四八頁二、五○○円︵〒畑︶
会報告と今後の展望
●林業と自然保謹に関する検討委員
目の保談管理と蟹用負担等の手法/Ⅵ
次する機能と森林の取扱い/V森林
か自然保謹の考え方/Ⅳ森林の有
らと自然保謹の関係の歴史的変遷/Ⅲ
Iわが国における森林・林業と自
●然保謎問題の現状/Ⅱ森林・林業
新しい森林の保護管理のあり方
琳 熱 岫 木 材 に 強 く な る 本 森林。林業と自然保護
稲垣實他共著
税
か制
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説明用
/、の 仕 方 態 ゎ 熊 馴 灘 舗 鄙 確 ︶ 森 林 ・ 林 業 議 一 獲 纒 購 蓋 o 錨 菱 ?
わりを具体的に解説し鰯耀鹸舗締織野洲総地球環境問題と森林の許容伐採量
満蠅總祷縣幟織鵬難総端綱犠駕柵示罎一、醐帥巽蝋辞典毒鑿蕊
経営戦略として税制を・鼠蕊総鞭職媒縦林業経営読本職林業・木材産業
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●研修用にノ子供たちの課外授業にノー般の方々へ
の普及キャンペーンなどに,ぜひご活用ください。
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I★記録映画日本の銘木シリーズ(30分)
この緑を灰にするな(20分)¥145,000
-山火事を防ぐ
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16mmVHS,βとも 日本の地すべり(30分)…・・¥160,000 ¥40,000
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¥150,000¥40,000;チエンソーとリモコン化への歩み(20分)¥100,000¥35,000
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I★研修・課外授業な
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〔英語版)¥180,000¥48,000
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I森林は生きている(50分)…¥260,000¥85,000:一億人の森(50分)“……・…¥200,000
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I森林をたずねて(20分)・・・…¥100,000¥35,000;伸びゆく国有林(50分)……¥200,000
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I森林を育てる(20分)……・・・¥100,000¥35,000:国有林(25分)
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¥120,000
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水のふるさと(20分)…・…..¥100,000¥35,000:森林(50分).
¥200,000
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I奥鬼怒の自然(30分)“・・・…・¥150,000¥40,0001
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Iある担当区さんの記録(50分)¥200,000I
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●その他,映画製作・ビデオ製作も行なっております。
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7つの気象を観測し、パソコン
で正確に、簡単に解析する超
低価格な気象観測システム。
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水文,il・il111:水位、ノk質(PH計)、i趣流肚、潮位波尚
土木;l・illll:沈降沈下、水分(蕪発鼓計)、ひずみ
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雨、雪、結露、低温(-25℃)、
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測定データを長期無人観測
で収集ずご篤異的な堅牢性を
誇る野外データロガー登場
期無人観測が可能なため、抜群のコストパフォー
マンスで先進の観測システムを実現しま魂
牌An世Euウ屠蚤gDTゴー‘分幻コト。lか1却獅−−−&”
由毎¥『”御ddlq抑Ub6q“里■佇迺L宙=』&“ロゥム◆、“4.騨師函U
脚J’1
ロタマヤの測定機器飢象システム/測風経練儀、データロカーKADECシリーズタ2,測定システ
ム/ノーマルブラムライン装置、外部測量機材測水/補密苛稗測深機、デジタル流速計測最/光
波測卵雌"I気象観測セット、小型回光器、回照器、水準測11tIWit'g.水準測最用プリンタ、測量剛
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《特徴》
3.架空索による集材架線から簡易索張りに至るまて:国
内で使用されてし、るほとんどの索張!)方式の設計計算が
可能です。
墓架線の設計データを入力するだけで;精度の高い設計
計算響が作成されます。
串今まで計算が困雌だった安全率に応じた最大使用荷重
を求めるI汁算式がプログラムされています。
コンパス鱸面罵算機北斗
林道墓本設計計算機卯
林
《特徴》
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必要な数値を求めることが現地で容易。
……交角法偏椅角法、切繍MM法,胴分の。法技
ヘアピン曲線の謝陛等
雲鐺駕辮蕊鰐焉る磯鰐箪瀕孵術
るだけで.区間毎の切取識.樵士職の計算が容易である。
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型
定価四四F価塞本体四三○円︶送料六一
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島
1
吋
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昭和二十六年九月四日第三種郵便物認覗︵毎月一J回十日発行︶
軽量なうえ携帯にも便利,だから現場作業
〒102束京都千代田区六番町7恭地
振込銀行/三菱・麹町⑧0067442
振替/東京3-60“8
平成元年十二月 十 日 発 一 丁
●先端技術で林業をとらえる,日林協のポケコンク
社団法人日本林業技術協会
TEL;(ロヨ)as剤一三三日句(代表)
FAX:(ロヨ)三s1-SIヨヨヨ
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