宮崎会場 - 国土交通省 九州地方整備局

技
術
概
要
資
料
【宮崎会場】
1.ニューレスプ工法【QS-110014-V】
2.コンクリート構造物のクラック自動抽出システム【KT-130046-A】
3.大型土のう作成補助器具「トンサポ」【CB-120030-A】
4.超薄膜スケルトンはく落防災コーティング【CG-120025-A】
5.再強フェンス工法(落石防護柵補強工法)【HR-110028-V】
6.エスミックスラリー工法【KT-140015-A】
7.ポストヘッドバー工法【KT-090022-V】
8.無溶剤タイプジェル状シラン系表面含浸材【KT-070047-V】
9.背面処理工【可撓性踏掛版】【CB-060031-V】
10.セーフマン吹付け工法【QS-130001-A】
技
技術名称
NETIS 登録番号
社名
技術の概要
術
概
要
コンクリート構造物からの
HP
http://www.alpha-product.co.jp/
クラック自動抽出
アドレス
[email protected]
KT-130046-A
電話番号
03-5661-5861
(株)アルファプロダクト
担当者
原
徹
1,技術開発の背景(近接目視とスケッチ)
コンクリート構造物の外観検査は、近接目視で行うことが一般的であるが、目視
によるスケッチは、問題箇所の構造物との位置関係の対応が正確とは言えず、ク
ラックの幅や長さについても正確であるとは言えない。
劣化や応力によって発生するクラックでは、パターンによって原因の推定も可能
となるが、目視のスケッチでは正確にパターンを記録することは難しい。
また近接目視では構造物直近に接近する必要があり、足場や高所作業車が欠かせ
ないが、川の中の橋脚や沖合の防波堤などでは接近すること自身が困難である。
2,遠方からの高解像度撮影とクラック自動抽出
望遠レンズによる遠距離撮影の技術開発は、2004 年の大阪府土木事務所での試
行が最初である。当時はアナログカメラしかなく、精度は良くなかったが、高さ
96mのコンクリート斜張橋の主塔を 70m離れた地点から足場などを一切使用せ
ずに撮影し、目視に代わる外観検査としては十分な成果と評価された。
構造物からの距離は最大 50-70m程度まで、仰角は 40 度程度までが可能である。
さらに、現在はデジタルカメラとレンズが発達し、遠方からの撮影で得られた画
像からのクラック自動抽出が可能となった。
自社開発のアルゴリズムを持つクラック抽出ソフトは、画像を開けば自動で画像
からクラックを抽出し、規定の単位で幅・長さを自動計算し、幅別に色分けして
表示する。1 画素を規定値に割り当てるため、0.1mm 単位で抽出が可能である。
3,技術の効果
・遠方の構造物も接近することなく調査が可能。
・クラック抽出は 0.1mm 単位、幅と長さも自動計算、幅は色分け表示。
・高精度の画像情報も得られるので、凍害等の劣化も確認可能。
・ソフトによる自動抽出で、正確なクラックの進展等、経年劣化の調査が可能。
・トンネル用には専用の撮影装置を開発済。撮影速度 50-70m/h。
・回転中の風力発電のブレードを静止画像で記録できる。
4,実績その他
・国土交通省技術公募 2 件選定、近接目視や打音との比較試行済み。
「コンクリートのひび割れについて遠方から検出が可能な技術」
(試行結果公表済:検出率 100%)
「道路トンネルの覆工コンクリートの浮き・剥離を検知する新技術」
(選定技術 5 技術、試行結果は未公表)
・NETIS 登録以前の実績
大阪府岸和田土木事務所、防衛省無線鉄塔調査、東京発電導水路トンネル
5,国土交通省技術公募に関する図表
①「コンクリートのひび割れについて遠方から検出が可能な技術」
・羽田空港擁壁
・L=15.3m
・h=3.47-5.15m
・カメラ:2410 万画素(0.2mm 精度で撮影)
・撮影範囲:1.2×0.8m(1 回)
・撮影距離:約 18m
・設置 8 分、作業 45 分、撤去 3 分、発見率 100%(当社への通知資料。
)
②「道路トンネルの覆工コンクリートの浮き・剥離を検知する新技術」
・調査トンネル:高岡トンネル、新鵜戸トンネル、調査距離:504m
・撮影装置:カメラ 15 台、ノート PC2 台、照明 4 基、撮影速度:50-70m/h
・試行結果は未公表。(10 月 30 日)
・
「浮き」の検出(2 段階)
a クラックが閉じているか交差している。
b,a の箇所でクラックの左右で段差が確認できる。
「浮き」の箇所
→浮きと判定。
・
「剥離」の検出
画像から直接判定できる。
「剥離」の箇所
透明なコーティング表面保護工と剥落防止工によるコンクリート長寿命提案
∼施工後の目視観察が可能、素地内部の水蒸気を外部に放出するシームレスな表面保護∼
■超薄膜スケルトンはく落防災コーティング工法概要〔 NETIS 登録番号:CG-120025-A 〕
コーティング塗布量
④MBS クリアガード
・スケルトン工法は、
透明コーティング剤「MBSクリアガード」と
ガラス繊維を組み合わせたコンクリートの剥落防止機能付き表
面保護工法です。
③MBS クリアガード
②ガラス連続繊維シート
①MBS クリアガード
・スケルトン工法は「透明性」と「水蒸気透過性」の2つの大きな特
徴を有し、施工後のコンクリート表面の状態を目視で観察できる
とともに、コンクリートにとって有害な過剰水分を水蒸気として
外部へ放出します。
高圧洗浄またはケレン
0.2
0.5
素 地
・スケルトン工法は、
プライマーが不要であることから、
従来の塗布工法と比較して施工期間を短縮できます。
・従来型
(1.0ℓ/m²,
1.5ℓ/m²)
よりも薄型
(0.7ℓ/m²)
に改良し、
施工性及び経済性を向上させました。
■スケルトン工法の特徴
①【透明性】… 目視点検の確実化
②【水蒸気透過性】… コンクリート劣化抑制
・MBS クリアガードをガラス連続繊維シートに含浸さ
・MBS クリアガードは、防水性(外部からの水分を遮断
せることで、モルタル表面の砂粒が確認できる程の透
する性能)と水蒸気透過性(素地内部の水蒸気を外部
明度を実現。ひび割れ調査が可能。
に放出する性能)を併せ持つ。
水分子
その他の成分
塗料粒子
水蒸気
塗布前
ガラス繊維シート設置
塗布後
コンクリート
完全防水型塗料
MBSクリアガード
通常塗料
水分子・水蒸気を通さない
水分子は通さず水蒸気のみ通す
水分子・水蒸気を通す
内部結露や膨れが発生
防水性+水蒸気透過性
防水効果なし
③【耐火性】… トンネル等で適用可
④【施工性】… 確実かつ短時間で施工可能
・難燃性:加熱後の延焼なし
・MBS クリアガード(一液性)とガラス繊維のみのシン
プルな構成であるため、施工時間が短い。
・有毒ガス無発生
・本工法は部分的な切除、再施工が可能であるため、内
部コンクリートが再劣化した場合の早期補修が可能。
燃焼試験後の供試体
不燃性試験の結果と供試体
(トンネル安全対策工法研究会)
(日本建築総合試験所)
カッター等で部分切除
不具合補修
部分的な再施工
■性能試験結果例 [ 0.7ℓ/ ㎡:(財)日本塗料検査協会、
(財)日本建築総合試験所試験結果より ]
※1
4
5
コンクリートの『表面保護工』+『はく落防止工』+αの機能!
①コンクリート表面保護工(JR西日本手引き,阪高ASR工法規格に適合)
②はく落防止工(JR西日本手引き,阪高ASR工法規格に適合)
+α【透明性】 ⇒目視点検を阻害しない
+α【水蒸気透過性】 ⇒アルカリシリカ反応等の劣化抑制
+α【耐火性】 ⇒難燃性+有毒ガス無発生
+α【施工性】 ⇒短時間で施工できる
■施工実績 : 国の機関 17 件、自治体 9 件、民間 12 件( 九州 3 件、九州以外 35 件 )
ご連絡先:株式会社エムビーエス
〒755-0067 山口県宇部市小串 74-3 TEL 0836-37-6585/FAX 0836-37-6586
(担当)本店 営業部 高木 弘敬 E-mail: [email protected]
技術概要
技術名称
再強フェンス工法
(落石防護柵補強工法)
NETIS登録番号
HR-110028-V
社名等 株式会社プロテックエンジニアリング
技術の概要
担当部署
技術開発部
担当者
西田 陽一
電話番号
025-278-1551
1.技術開発の背景及び契機
落石防護柵工は全国的に施工実績が豊富ですが,近年の豪雨や経年変化等による背後斜面
の荒廃進行等によって設置時の設計条件が現状に合わなくなり,落石のエネルギーや跳躍高さ
が柵の抑止機能を上回ってしまう事例が増えつつあります。このような抑止機能不足に陥った既
設落石防護柵工を撤去・新設するのではなく,補強によって補足可能エネルギー・有効柵高さ
のアップを図る工法として当工法を開発しました。
2.技術の内容
当工法は既設落石防護柵に,補強支柱と緩衝金具付き特殊ワイヤメッシュネットおよび二重撚
線亀甲金網を付加する事により,不足している性能を補強する工法です。
既設のH型鋼支柱に補強支柱を被せて柵高さのアップを図るため,既設の支柱やコンクリート
基礎の撤去を必要とせず,また補強支柱間には緩衝金具付ワイヤメッシュネットを新設して,エ
ネルギー200kJまでの落石を補足することが可能となります。
基礎コンクリートには既設落石防護柵工と同等以上の力は作用しないため,コンクリート擁壁
への補強等は不用です。落石防護柵工が設置されていないコンクリート擁壁上への新設も可能
であり,単独工法としても適用可能です。
また,当工法は実物の供試体を用いた実物衝撃載荷実験によって,200kJまでの落石エネル
ギーに対応する事を確認しています。
3.技術の効果
既設の擁壁を利用することが出来るため、防護柵の基礎工に要するコストをカットすることが出
来ます。部材は工場製作のユニット式であるため、現地での加工が少なく施工期間を短縮するこ
とが可能です。
また、ワイヤネットは1スパン毎に取り外しが可能な構造となっているため、落石を補足したスパ
ンのネット補修・補足した落石の撤去が容易に行うことが出来ます。
4.技術の適用範囲
・既設防護柵の柵高が不足している場所
・落石エネルギー200kJまでの落石の危険性がある場所
・新設の落石対策の用地が確保できない場所。
5.活用実績(2014年11月現在)
国の機関
12件
(九州2件,九州以外10件)
図-1 構造イメージ
横 断 図
正 面 図
上弦材
6000
上辺ロープ
6000
緩衝装置
支柱
支柱
上弦材
山側控えロープ
縦外辺ロープ
山側アンカー
底辺ロープ
図-2 一般構造図
写真-1 完成写真(鹿児島県国道3号線)
技術概要
技術名称
無溶剤タイプジェル状
担当部署
シラン系表面含浸材
NETIS 登録番号
社名等
①福岡営業所
②技術部
KT-070047-V
担当者
大同塗料株式会社
電話番号
①西村
聡
②水谷
真也
①092-641-2025
②06-6308-5821
技術の概要
1.技術開発の背景及び契機
建築分野では浸透性吸水防止材としてシラン系の材料が40年以上使用されていましたが、土
木向けの材料としては耐久性が不十分と判断されていました。そこで、高濃度・高含浸化により
大幅に耐久性を向上させた「無溶剤タイプジェル状シラン系表面含浸材‘アクアシール140
0’」を開発しました。
2.技術の内容
アクアシール1400をコンクリート表面に塗布すると内部に深く浸透し、コンクリート表層
部に厚い吸水防止層を形成します。この吸水防止層がコンクリート構造物への水や塩化物イオン
などの浸入を防ぎ、内部の余剰水を放散することで、鉄筋腐食を含む塩害、凍害、アルカリ骨材
反応などの劣化要因からコンクリート構造物を保護します。施工には特殊な技能な不要で、はけ、
ローラー、スプレーで容易に塗布できます。
3.技術の効果
従来のシラン系表面含浸材は低粘度のため塗り回数が多く、垂直面や天井面へ施工すると垂れ
ることが問題でしたが、ジェル状にすることで必要量を1回で塗布することが可能になりました
(特許出願済)。また、有効成分量が90%以上と高く塗布量0.20kg/㎡(標準仕様)で
4~7mm、0.35kg/㎡(複合劣化対策仕様)で6~9mm含浸し、15年以上の長期耐
久性を実現しました。同じ表面保護工法に分類される表面被覆工法と比べると、より簡便に施工
できることから施工単価も3分の1程度に抑えられ、近年の長寿命化計画もあって予防保全とし
て使用されるケースが増加しています。表面含浸材の性能試験では土木学会の評価基準の全ての
項目でグレードAを取得しており、土木研究所資料
第4186号の性能基準(暫定案)
、北海
道開発局の規格、NEXCO規格などにも適合しています。
4.技術の適用範囲
橋梁、道路、トンネルなどのコンクリート構造物
5.活用実績(2014年1月~9月)
国の機関 9件(九州・沖縄のみ)
自治体
34件(九州・沖縄のみ)
6.写真・図・表
写真-1
アクアシール1400の状態とローラーによる塗布(ジェル状で垂れにくい)
図-1 アクアシール1400の吸水防止層と期待される効果
写真-2
塗布状況(エアレススプレー、噴霧器、ローラー)