第2回 - HOYA

第2号
2014年3月
貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、お客様相談室ではテクニカルサポートセンター通信にて、消費者からの声およびテクニカルサポートセ
ンターに寄せられる眼鏡店様からの問い合わせについて発信いたします。第2号は他店との差別化に有効な中
近レンズのレイアウトについてご紹介いたします。
中近レンズ編(第2回)
眼鏡店様からのお問い合わせ内容
下記グラフの通り、
中近レンズと遠近両用レンズの問合せ内容で顕著な違いは中近レンズのレイアウト関連が多いことです。
今回は、これから市場の拡大が期待できる中近レンズで問い合わせの多いレイアウト関連を中心にご説明いた
します。
目次
1.中近レンズのレイアウト
2.中近レンズのアイテム別必要フレーム条件
3.中近レンズのレンズアイテム別 明視域のイメージ
中近レンズ(2013年4月1日~2013年11月30日)
その他
20%
テストレンズ
3%
レンズ仕様・特性(設
計等)
34%
中近見え方不具合
3%
売り分け(説明方法)
5%
レイアウト
27%
レンズ度数選択相談
8%
遠近両用レンズ(2013年4月1日~2013年11月30日)
レンズ仕様・特性(設
計等)
31%
その他
32%
識別マーク
6%
売り分け(説明方法)
6%
レイアウト
7%
遠近見え方不具合
6%
レンズ度数選択相談
12%
1.中近レンズのレイアウト
【アイポイントシールを使ったレイアウト】
手順1
プレフィッティングをしたフレームを掛けていただき、無限遠方視(第一眼位)の瞳孔位置を確認する。
2mm間隔に水平
に線を引きます
遠用PDに合わせ
て、垂直に線を引
きます
フレーム
データムライン
水平視をしたときの瞳孔の中
心位置(FP)を読み取る
手順2
読み取った瞳孔位置にアイポイントシールのFP(フィッティングポイント)を合わせ、近用アイポイン
トがフレームに入っているかを確認する。
BOOM
最低限、近用アイポイントの太い
縦線がすべてフレームに入ること
タクト(TF)
最低限、近用アイポイントの太い円
がすべてフレームに入ること
【アイポイントシールと瞳孔のレイアウト】
実際のイメージ
瞳孔の中心 = FP
遠用PD
遠用PD
フレーム
データムライン
近用部の確認
【加工時のレイアウト】
外面累進・TF設計、両面複合累進設計ともに、FP(赤い点)に遠用PDを合わせてください。
両面複合累進設計
外面累進・TF設計
FDクリアーク
タクト TF
FP(フィッティングポイント)
R
TF
200
TACT
R
17mm
17mm
20F
T3
TF
17mm
FL3
FCL
17mm
17mm
FPと白点の間隔は 1mm
※ 白は、レンズ ペイントマーク です。
2.中近レンズのアイテム別必要フレーム条件
FP:フィッティングポイント
レンズ名
タクトTF
FDクリアーク
設計
外面累進・TF設計
FPからの必要フレーム条件
累進帯長
FPの加入度数変化率
23.5mm
17.5mm以上
加入度の37%
23.5mm
17.5mm以上
加入度の37%
20mm
16mm以上
加入度の37%
両面複合累進設計
MSVクリアーク
両面複合累進設計
MZ、RZ
MZ、RZともに各
23.5mm
20mm
18mm
23.5mm :17.5mm以上 MZは加入度の27%
20mm :16mm以上 RZは加入度の40%
18mm :15mm以上
3.中近レンズのレンズアイテム別 明視域のイメージ
20cm
40cm
60cm
80cm
100cm
120cm
140cm
160cm
180cm
200cm
5m
FPから近用までの計算上の明視域(ピント合わせができる範囲)は濃緑線で示していますが、FPより視線を上げることで、
より遠方が見えます。FPでの度数変化率が小さいほど、また累進帯長が短いほど遠くが見やすくなります。
ADD2.00 調節力1.50D の明視域のイメージ (50歳の人の例)
MSVクリアーク MZ FPでの度数変化 加入度の 27%
29cm
185cm
MSVクリアーク RZ FPでの度数変化 加入度の 40%
29cm
125cm
FDクリアーク、タクトTF FPでの度数変化 加入度の 37%
29cm
135cm
ADD2.50 調節力1.00D の明視域のイメージ (60歳の人の例)
MSVクリアーク MZ 148cm
MSVクリアーク RZ FPでの度数変化 加入度の 27%
29cm
29cm
FPでの度数変化 加入度の 40%
100cm
FDクリアーク、タクトTF FPでの度数変化 加入度の 37%
29cm
108cm
中近レンズの明視域計算式(HOYA推奨)
調節力(D)=100÷近点距離(cm) 屈折異常がある場合は、遠用度数を矯正(完全矯正値)したうえで測定する。
加入度(ADD)=100÷近業目的距離(cm)― 調節力(D)×1/2 または 2/3
(調節力が2.25D以下は1/2 2.50以上は2/3を使用する)
FPの明視域と近用部の明視域の確認
FPの明視域(cm)=100÷(加入度× FPでの加入度数変化率(%)) ~
100÷(加入度× FPでの加入度数変化率+調節力)
近用部の明視域(cm)=100÷加入度 ~ 100÷(加入度+調節力)
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J13A591139-0899/20140227