主な臨床検査項目の説明

主な臨床検査項目の説明
検 査 名
和 名(別名)
基準値・単位
検 査 説 明
Na
sodium
ナトリウム
135~150 mEq/L
K
potassium
カリウム
3.5~5.0 mEq/L
Cl
chloride
クロール
身体の水分量や筋・神経の興奮の維持
98~109 mEq/L など,生命維持に重要な役割を果たしま
す。
Ca
calcium
カルシウム
8.6~10.4 mg/dl
P
inorganic
phosphate
リン
2.6~4.4 mg/dl
TP
total protein
総蛋白
6.7~8.3 g/dl
栄養状態や肝臓、腎臓の機能が分かり
ます。
Albumin
Albumin(ALB)
アルブミン
3.90~4.90 g/dl
アルブミンは代表的なタンパク質の一つ
で、栄養状態の指標になります。
T-BiL
total bilirubins
総ビリルビン
0.20~1.20 mg/dl
肝・胆のう疾患で高値を示します。
増加すると黄疸の原因になります。
D-BiL
bilirubin,conjugat
直接ビリルビン
ed
0.0~0.2 mg/dl
肝疾患の状態・診断や黄疸の鑑別の検
査です。
ALP
alkaline
phosphatase
AST(GOT)
アスパラギン酸
Aspartate Amino
アミノトランスフェ
Transaferase
ラーゼ
ALT(GPT)
Alanine Amino
Transaferase
LDH
lactate
dehydrogenase
乳酸脱水素酵素
CPK
creatine kinase
クレアチンホスホキ 男 24~195
心筋や骨格筋の損傷で高値を示しま
ナーゼ
女 24~170 IU/L す。
CKMB
creatine
kinaseーMB
isozyme
クレアチンキナーゼ
心筋に特異性が高いため心筋梗塞等で
エムビーアイソザイ 0~10 IU/L
高値を示します。
ム
AMY
amylase
アミラーゼ
37~124 U-A
uric acid
尿酸
2.0~7.0 mg/dl
BUN
urea nitrogen
尿素窒素
8.0~20.0 mg/dl
クレアチニン
男 0.60~1.16
女 0.40~0.85 mg/dl
γ-GTP
アルカリフォスファ
ターゼ
主に肝疾患・胆道疾患・骨疾患等で高
104~338 IU/L 値を示しますが、各種病態で上昇する酵
素です。
主に肝疾患、心疾患で異常値(高値)を
8~38 IU/L 示します。 アルコ-ル性肝障害や脂肪
肝でも高値を示します。
アラニンアミノトラン
主に肝疾患で異常値(高値)を示しま
4~44 IU/L
スフェラーゼ
す。
身体のほとんどの組織・臓器に分布する
106~211 IU/L 酵素です。 主に肝疾患・心疾患・筋肉
の損傷を受けると高値を示します。
肝・胆道疾患で高値を示します。また、ア
gamma glutamyl γ-グルタミルトラン 男 18~66
ルコ-ルの摂取量に敏感に反応しま
transpeptidase
スペプチターゼ
女 10~55 IU/L
す。
IU/L
膵炎などで高値を示します。時に加齢
(高齢者)に伴って異常値を示します。
痛風で高値を示します。
また、腎機能の程度を示唆します。
腎機能の程度を示します。
クレアチニン
creatinine
検査名
和 名(別名)
基準値・単位
検査説明
脂肪肝で上昇しますが、その他の肝疾
患(肝炎・肝硬変等)で低値を示します。
ChE
cholinesterase
コリンエステラーゼ
217~491 IU/L
アンモニア
ammonia
アンモニア
12~66 μg/dl ます。運動後や食事の摂取後などでも上昇
肝硬変や高度な肝機能障害時に高値を示し
します。
total cholesterol 総コレステロール
TG
triglyceride
中性脂肪(トリグレセ
35~200 mg/dl
ライド)
HDL-CHO
HDL-cholesterol
HDL(高比重リポ蛋 男 40~67
白)コレステロール 女 46~76 LDL-CHO
LDL-cholesterol
LDL(低比重リポ蛋
70~139
白)コレステロール
HbA1C
glycated
hemoglobin
ヘモグロビン
エーワンシー
4.6~6.2 %
(NGSP)
血糖
glucose
血糖
70~110 mg/dl
糖化アルブミン
過去1~2週間の平均血糖値を反映しま
11.0~16.0 % す。糖尿病の比較的短期の血糖コント
ロール状態がわかります。
グリコアルブミン glycoalbumin
130~220 mg/dl
体の主要脂質成分の一つです。高すぎ
ると動脈硬化の危険因子となり、低けれ
ば肝臓病が考えられます。
食事の影響を受ける検査です。アルコ
-ルや糖分の過剰摂取で高値を示しま
す。
善玉コレステロールと呼ばれています。
この値が低いほうが動脈硬化の危険が
大きくなります。
悪玉コレステロ-ルと呼ばれています。
高値を示す場合は、動脈硬化の可能性
があります。
過去1~2ヵ月間の平均血糖値を反映し
ているので糖尿病の長期の血糖コント
ロール状態がわかります
T-CHO
mg/dl
mg/dl
高値で糖尿病、または、その傾向が疑わ
れます。
CRP
c-reactive
protein
C反応性蛋白
0~0.3
Fe
iron
鉄
70~180 μg/dl
UIBC
unsaturated iron
不飽和鉄結合能
binding capacity
TIBC
total iron binding
総鉄結合能
capacity
フェリチン
ferritin
フェリチン
RF
Rheumatoido
Facter
リウマチ因子
MMP3
matrix
マトリックスメタロ
metalloproteinas
プロテアーゼ-3
e-3
BNP
brain natriuretic
心不全の病態の把握や治療効果の判
脳性Na利尿ペプチド 0~18.4 pg/ml
peptide
定などに利用されます。
IgA
immunoglobulinA 免疫グロブリンA
110~410 mg/dl
IgM
immunoglobulinM 免疫グロブリンM
免疫に関係するたんぱく質で、外部から
35~220 mg/dl の抗原(細菌・ウィルス等の)刺激などで
高い値を示します。
IgG
immunoglobulinG 免疫グロブリンG
870~1700 mg/dl
総IgE(RIST)
Total
immunoglobulin
E
0~250 IU/ml 総免疫グロブリンE
mg/dl
炎症や組織の損傷で上昇します。
主に低色素性貧血の鑑別に用いられ、
鉄欠乏による貧血で低い値を示します。
男 82~294
主に低色素性貧血の鑑別に用いられ、
女 159~343μg/dl 鉄欠乏による貧血で高い値を示します。
鉄はたんぱく質(トランスフェリン)に結合
男 297~394
して運ばれます。結合できる鉄の総量を
女 306~381 μg/dl
あらわします。(TIBC = Fe + UIBC)
体の組織では鉄はフェリチンに結合して
男 21~275
貯蔵されます。潜在的な鉄欠乏で低い
女 4~204 ng/ml
値を示します。
0.0~15.0 IU/ml
関節リウマチの約70~90%で高値を示
します。
関節リウマチにおける滑膜増殖を反映
男 36.9~121.0
し、関節破壊の予後判定などに用いら
女 17.3~59.7 ng/ml
れます。
免疫に関係するたんぱく質で、アレル
ギー疾患等で高値を示します。
検査名
AFP
CEA
CA19-9
CA125
CA15-3
PSA
SCC
PRO-GRP
FT3
FT4
和 名(別名)
基準値・単位
検査説明
肝細胞癌などで高い値を示しますが、
0~10 ng/ml 必ずしも癌の存在を証明するものではあ
りません。
消化器癌・肺癌などで高い値を示します
carcinoembryoni
癌胎児性抗原
0~5 ng/ml が、必ずしも癌の存在を証明するもので
c antigen
はありません。
消化器癌などで高い値を示しますが、
carbohydrate
0~37 U/ml 必ずしも癌の存在を証明するものではあ
antigen 19-9
りません。
卵巣癌などで高い値を示しますが、必
carbohydrate
0~35 U/ml ずしも癌の存在を証明するものではあり
antigen 125
ません。
乳癌などで高い値を示しますが、必ずし
carbohydrate
0~31.3 U/ml も癌の存在を証明するものではありませ
antigen 15-3
ん。
前立腺癌などで高い値を示しますが、
prostate-specific
前立腺特異抗原
0~4 ng/ml 必ずしも癌の存在を証明するものではあ
antigen
りません。
squamous cell
扁平上皮癌などで高い値を示します
扁平上皮癌関連抗
carcinoma0~1.5 ng/ml が、必ずしも癌の存在を証明するもので
原
related antigen
はありません。
肺小細胞癌などで高い値を示します
pro-gastorin
ガストリン放出ペプチ
0~46 pg/ml
が、必ずしも癌の存在を証明するもので
releasing peptide ド前駆体
はありません。
alpha-fetoprotein
αーフェトプロテイ
ン
free
遊離トリヨードサイロニン1.7~3.7 pg/ml
triiodothyronine
活性型の甲状腺ホルモンで、甲状腺機
能の指標になります。
free thyroxine
遊離サイロキシン
0.7~1.5 ng/dl
thyroidstimulating
hormone
intact
副甲状腺ホル
Parathyroid
モン(インタクト)
Hormon
脳下垂体から分泌されるホルモンで、甲
甲状腺刺激ホルモン0.3~5.0 μIU/ml 状腺ホルモンの分泌を促す作用があり
ます。
副甲状腺から分泌されるホルモンで、カ
副甲状腺ホルモン 15~68 pg/ml ルシウムやリン酸代謝に関与していま
す。
コルチゾール
(CLIA)
Cortisol
コルチゾール
インスリン
immunoreactive
insulin(IRI)
インスリン
血中 C-ペプ
チド
C-peptide
C-ペプチド
immunoreactivity
TSH
3.7~19.4 μg/dl
副腎皮質から分泌されるホルモンで、副
腎皮質の機能を反映します。
膵臓のランゲルハンス島から分泌される
5.0~10.0 μU/ml ホルモンで、糖尿病の病態評価・鑑別に
有用です。
インスリンの前駆物質の構成成分で、イ
0.78~5.19 ng/ml ンスリン投与時のインスリン分泌能評価
に有用です。
検査名
WBC
RBC
Hb
Ht
MCV
MCH
MCHC
RDW
和 名(別名)
leukocytes
白血球数
基準値・単位
4~10 千/μl
男4.1~5.8
女3.7~5.0 百万/μl
男13.5~17.5
hemoglobim
ヘモグロビン濃度
女11.2~14.8 g/dl
男39.7~52.5
hematocrit
ヘマトクリット値
女33.3~44.6 %
mean corpuslar
男82.6~99.0
平均赤血球容積
volume
女81.0~97.8 fL
mean corpuslar 平均赤血球血色素 男28.0~34.5
hemoglobim
量
女27.7~34.0 pg
mean corpuslar
平均赤血球血色素 男32.9~35.3
hemoglobim
濃度
女32.8~35.2 %
concectration
red cell
男5~14.0
赤血球粒分布幅
ristribution widht
女5~14.3 %
erythrocytes
検査説明
炎症、 感染症、 などで上昇します。
赤血球数
脱水、 多血症、 貧血などを示します
赤血球指数といいます。
貧血の原因、種類、性質を区別する手
がかりが得られます。
赤血球の大きさの分布です
PLT
platelets
血小板数
男153~394
女157~410 千/μl
PCT
plateletcrit
血小板容積
男0.16~0.33
血液中における血小板成分の割合を表
女0.16~0.37 % しています。
MPV
PDW
血液像
止血に作用する血球です
mean platelets
平均血小板容積
7~11.9 fL 血小板の平均的な容積です。
volume
platelets
血小板大小分布幅 10~18
血小板の大きさの分布です。
ristribution widht
blood picture
血液内の白血球を分類する検査です。
ヒスタミンなどアレルギー物質を産生す
る細胞です。
アレルギー物質をおさえる細胞です。ア
レルギー反応時に上昇します。
BASOPHIL%
bazophils
好塩基球
0~3 %
EOSINOPHIL%
eosinophils
好酸球
0~8 %
NEUTROPHIL%
neutrphils
好中球
28~72 %
STAB%
stab
桿状核好中球
2~18 %
SEGMENT%
segment
分葉核好中球
25~72 %
LYMPHOCYTE%
lymphocyte
リンパ球細胞
18~58 %
MONOCYTE%
monocyte
単球性細胞
2~12 %
BLAST%
blast
芽球
O
%
PROMYELO%
promylocyte
前骨髄球
O %
MYELOCYTE%
myelocyte
骨髄球
O % 好中球が増加するときに、出現します。
METAMYELO%
metamyelocyte
後骨髄球
0~1 %
AT-LYMPHO%
atypicallymphocyte
異形リンパ球
0~2 %
ウイルスに感染した細胞をこわす細胞で
す。ウイルス感染時に出現します。
ERY-BLAST%
erythroblast
赤芽球
O 重症の貧血時に出現します。
OTHER%
other
その他の細胞
%
%
炎症の原因となる細菌などを殺菌する
細胞です。感染症の時、上昇します。減
少すると生態防御が悪く、感染しやすく
なります。
免疫を調節する細胞です。
体内の壊れた細胞などを排除する細胞
です。免疫作用にも関係しています。
重症の感染症、白血病、特殊な血液病
などに出現します。
検査名
和 名(別名)
基準値・単位
検査説明
80~150 %
血液の凝固能力を見ます。経口抗凝固
薬のモニターとして使われる指標です。
PT
prothrombin time プロトロンビン時間
APTT
activated partial
活性化部分トロンボ
血液凝固に関する因子に異常がないか
24~38 秒
tromboplastin
プラスチン時間
調べる検査です。
time
フィブリノーゲン fibrinogen
200~400 mg/dl
血液の凝固と止血作用に関わり血栓形
成の指標です。
fibrin degradition
products
5以下 μg/ml
D-dimer
1以下 μg/ml
PH
PH(urine)
4.5~8.0
糖
glucose(urine)
(-)
mg/dl
血糖と照合し糖尿病の有無を示唆しま
す。
蛋白
protein(urine)
(-)
mg/dl
腎疾患、高血圧症などで陽性を示しま
す。
潜血
occult blood
reaction(urine)
(-)
mg/dl 血液が尿に混じると陽性を示します。
ケトン体
ketones(urine)
(-)
mg/dl 時)の可能性があります。その他、栄養
FDP
D-ダイマー
血液凝固因子を分解する作用に異常が
ないか調べます。
尿定性
主に腎臓の機能を示します。
陽性の場合、糖尿病(特に症状が悪い
状態が悪い場合にも陽性になります。
ビリルビン
bilirubin(urine)
(-)
mg/dl
肝炎などによる黄疽の場合、陽性になり
ます。
ウロビリノーゲン
urobilinoren
(urine)
(±)
mg/dl
脱水や肝・胆道疾患で陽性を示します。
正常は(±)です。
2014/6/1