SMBGの標準化とバックグラウンド

日常検査での血糖測定の基準は血清標準物質
材料
校正
操作法
実施
値付け
SI単位系
高純度標準物質
(NIST SRM 917)
静脈血漿中の血糖測定の基準は、常用
参照標準物質(JCRM 521)(社)検査医
学標準物質機構(ReCCS)
基準測定操作法
同位体希釈質量分析法
(ID-MS)
血清標準物質(NIST
SRM 965 )
NIST
日本臨床化学会勧告法
(除蛋白・HK-G6PD法)
常用参照標準物質
(JCCRM 521)
ReCCS
製造業者社内
標準測定操作法
製造業者製品
校正物質
Manufacturer
日常検査法
(HK-G6PD法等)
日常試料
End-user
測定結果
代表的な日常検査法の測定原理の例
<HK-G6PD法> (日本の大部分の検査室で使用)
HK
D-グルコース
ATP
グルコース-6-リン酸
Mg2+
グルコース-6-リン酸
ADP
G6PD
NADP+
6-ホスフォグルコン酸
NADPH+H+
340nmでの吸光度を測定
HK:ヘキソキナーゼ
G6PD:グルコースー6-リン酸脱水素酵素
SMBG測定器の精確さの評価の方法の例
<国際規格:ISO 15197(2003年)>
SMBG機器メーカーが実施、薬事法の審査時に使用
1. 精密さ(繰り返し精度)
1)試料
(1) Ht値が35~50 %の静脈血
(2) 5種の濃度域:30~50、51~110、111~150、151~250、251~400(mg/dL)
2) 測定器数:10台、3) テスト数:500テスト
4) 測定回数:各濃度の試料について少なくともn=10
2. 正確さ
1)試料
(1)新鮮毛細管全血、 Ht値の範囲はメーカー基準による
(2) 7種の濃度域:50以下、50~80、80~120、120~200、200~300、300~400、
400 以上(mg/dL)の計100試料
2) 測定器数:3台、3) テスト数:200テスト/台(計600 テスト)
4)比較対照(メーカー基準による測定法)は、新鮮な毛細管全血/血漿の測定値
2)許容限界
血糖値75mg/dL以下は、比較対照との差が±15 mg/dL以内
血糖値75mg/dL以上は、比較対照に対する相対誤差が±20 %以内
3
ISO15197:2003のJIS化の主な経過
平成15(2003)年7月9日 SMBG 審査ガイドライン作成に関する打ち合わせ
平成15(2003)年8月21日 JIS自己血糖検査機器原案作成委員会委員依頼
平成15(2003)年9月4日 SMBG JIS化委員会幹事会
平成16(2004)年1月19日 第1回SMBG/JIS化準備委員会
平成15(2003)年10月20日第1回SMBG/JIS化準備委員会WG会議
平成16(2004)年12月27日第2回SMBG/JIS化準備委員会WG会議
平成16(2004)年4月21日 審査ガイドラインに反映させJIS化が中止
平成17(2005)年12月14日SMBG基準委員会
日本分析機器工業会(JAIMA)と桑
JAIMA
JAIMAと桑:必要書類の準備
本委員会(桑委員長):ISO15197の概要
ISOのISのJIS化の作成要領
JISと国際規格の対比
比較対照法としての静脈血法
平成17(2005)年施行の改正薬事法の概要
草案の検討、審査ガイドライン
草案の検討、審査ガイドライン
桑委員長:技術基準案、基本用件チェックリスト
4
SMBGとPOCT対応試薬機器の薬事法の扱いと検査例
(改正薬事法:2005年、医薬品・医療機器等法:2013年)
リスク クラス
分類
分類
Ⅰ
低リス
ク
定義
1. 較正用標準 承認不
物 質があり自 要(自
己点検が容易な 己認
診断リスクが比較 もの
証)
的低い測定項目
2. 較正用標準
物質がない
Ⅱ
その他
Ⅲ
医療用
1. 診断リスクが
比較的高く、生命
維持に与える影響
が大きい測定項目
2. 新測定項目
3. 一般の人が使
用するもの
第三者
認証
大臣承
認
日本(薬事法)
基準
例
体外診断基
生化学検査
本要件較正
血糖検査用(POCT)
用標準物質
(厚労省告 血液凝固検査
薬剤感受性検査
示平成23年
尿検査
第82号)
体外診断基 上記の検査で較正
本要件相関 用標準物質がない
基準
検査項目
OTC試薬(試験法)
感染症検査(POCT)
腫瘍マーカー検査
体外診断基 遺伝子検査
本要件
SMBG
5
改正薬事法(2003年)における検体検査用試薬のクラス分類
クラス
Ⅰ
内容
自己認証
主たる反応系を有する専用分析機器
のうち、標準品のあるもの
II
第三者認証
主たる反応系を有する専用分析機器
のうち、標準品のないもの
III
大臣承認
診断リスクが高い検査
新規検査
血糖自己測定(SMBG)用
SMBG測定器と血糖測定用POCT機器
名称・適用範囲・薬事法分類・使用者・使用場所
項目
機器の一般名称
SMBG測定器
自己検査用グルコース測定器
血糖測定用POCT機器
グルコース分析装置
適用範囲
一般の人が自宅で使用できる
ように製造されたもので、生活
の中での血糖値の動きを知る
こと
血液中のグルコース濃度を測定
する臨床検査用の装置の一つ
で、検査室外で測定し、検査室
での測定値の代用として用いる
操作性
ヘマトクリット(Ht)の影響
O 2 、薬物の影響
使用者
使用場所
薬事法のクラス分類
簡便
受ける
受けるものがある
個人
自宅
クラスⅢ
簡便~やや簡便
ほとんど受けない
ほとんど受けない
医療従事者
医療施設
クラスⅠまたはⅡ
SMBG測定器:薬事の申請と審査は、ISO15197:2013に準拠
SMBG測定器の正確さの評価の方法の例
<国際規格:ISO 15197(2013年改定)>
SMBG機器メーカーが実施、薬事法の審査時に使用
1. 1.
精密さ(繰り返し精度)
1)試料
(1) Ht値が35~50 %の静脈血
(2) 5種の濃度域:30~50、51~110、111~150、151~250、251~400(mg/dL)
2) 測定器数:10台、3) テスト数:500テスト
4) 測定回数:各濃度の試料について少なくともn=10
2. 正確さ
1)試料
(1)新鮮毛細管全血、 Ht値の範囲はメーカー基準による
(2) 7種の濃度域:50以下、50~80、80~120、120~200、200~300、300~400、
400 以上(mg/dL)の計100試料
2) 測定器数:3台、3) テスト数:200テスト/台(計600 テスト)
4)比較対照(メーカー基準による測定法)は、新鮮な毛細管全血/血漿の測定値
2)許容限界
血糖値100 mg/dL以下は、比較対照との差が±15 mg/dL以内
血糖値100mg/dL以上は、比較対照に対する相対誤差が±15 %以内