原規規発第1502171号 平成27年2月17日 原子力規制委員会 原子力

原規規発第1502171号
平成27年2月17日
原子力規制委員会
NRA-Cc-15-002
原子力規制委員会は、株式会社イトーキ製の水密扉からの漏水の可能性に係
る報告について、水密扉を浸水防止設備として設置する可能性がある原子力事
業者に対して、別紙を通知することとする。
原規規発第1502171号
平成27年2月17日
別記宛て(各通)
原子力規制委員会
株式会社イトーキ製の水密扉からの漏水の可能性に係る報告について、原子
力規制委員会は、別紙のとおり(NRA-Cc-15-002)水密扉を浸水防止
設備として設置する可能性がある原子力事業者に対して、通知することといた
しました。つきましては、該当する原子力事業者である貴社に対して別紙の内
容についてお知らせいたします。
別記
北海道電力株式会社
代表取締役社長 真弓
取締役社長 海輪
東京電力株式会社
代表執行役社長 廣瀬
中部電力株式会社
代表取締役社長 社長執行役員
北陸電力株式会社
取締役社長 久和
進
殿
関西電力株式会社
取締役社長 八木
誠
殿
中国電力株式会社
取締役社長 苅田
知英
四国電力株式会社
取締役社長 千葉
昭
九州電力株式会社
代表取締役社長 瓜生
殿
東北電力株式会社
日本原子力発電株式会社
電源開発株式会社
殿
直己
取締役社長 北村
殿
水野
道明
殿
康男
雅良
殿
殿
理事長
松浦
祥次郎
工藤
原子燃料工業株式会社
代表取締役社長 田窪
昭寛
三菱原子燃料株式会社
代表取締役社長 遠山
眞
殿
殿
株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン
代表取締役社長 梅原 肇 殿
取締役社長
殿
殿
代表取締役社長 社長執行役員
リサイクル燃料貯蔵株式会社
明久
殿
取締役社長 濱田
独立行政法人日本原子力研究開発機構
日本原燃株式会社
誠
明彦
久保
誠
殿
健二
殿
殿
(別
紙)
株式会社イトーキ製の水密扉からの漏水の可能性に係る報告について
平成27年2月
原子力規制庁
1. 経緯
原子力規制庁(平成26年2月まで独立行政法人原子力安全基盤機構)は、
平成25年度から浸水防止設備の耐力試験(水密扉基礎試験1)(以下「調査
研究」という。)を実施しており、株式会社イトーキ(以下「イトーキ」とい
う。)のほか2社からそれぞれ1体ずつ計3体の水密扉を調達した。
調達した水密扉について、調査研究において必要な試験をしたところ、3体
の水密扉のうち、イトーキ製のものは、原子力規制庁が提示した仕様となって
おらず、浸水防止機能が十分でないことが判明した。
なお、原子力規制庁はイトーキに対し、原子力規制庁が提示した仕様となっ
ている水密扉を再度製造し納入させることにより調査研究を実施した。
2. イトーキからの報告内容
(1)原子力規制庁に対して納入した水密扉の漏水の原因は以下のとおり。
① 扉の裏板とフレームのシール溶接の工程が抜けていた。
② 扉のパッキンについて、コーナー部の接着が必要な養生期間を経ずに、
極端に短かった。
③ 所要の検査が未実施だった。
(2)浸水防止機能が十分でない水密扉が国内原子力事業者に既に納入されて
いる可能性があるため、上記問題を有する可能性のある全ての水密扉に
対し、確認点検を進めている。
1
(参考)浸水防止設備に関する主な基準・ガイドについて
1.実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則
(平成二十五年六月二十八日原子力規制委員会規則第六号)(一部抜粋)
(津波による損傷の防止)
第六条
設計基準対象施設が基準津波(設置許可基準規則第五条 に規定す
る基準津波をいう。以下同じ。)によりその安全性が損なわれるおそれが
ないよう、防護措置その他の適切な措置を講じなければならない。
2.実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈
(原規技発第1306194号 原子力規制委員会決定)(一部抜粋)
第6条(津波による損傷の防止)
1 第6条の規定は、設置許可基準規則第5条の規定に基づき設置許可で確認
した設計方針に基づき、基準津波(設置許可基準規則第5条に規定する基準
津波をいう。以下同じ。)により設計基準対象施設の安全性を損なわないよ
う、津波防護施設、浸水防止設備及び津波監視設備の設置等の措置を講じて
いること並びにそれらの機能を維持していることをいう。
3.「基準津波及び耐津波設計方針に係る審査ガイド」(平成25年6月原子力
規制委員会決定)(一部抜粋)
Ⅱ.耐津波設計方針
5.2 浸水防止設備の設計
【規制基準における要求事項等】
浸水防止設備については、浸水想定範囲における浸水時及び冠水後の波
圧等に対する耐性等を評価し、越流時の耐性にも配慮した上で、入力津波
に対して浸水防止機能が十分に保持出来るように設計すること。
4.「耐津波設計に係る工認審査ガイド」
(平成25年6月原子力規制委員会決定)(一部抜粋)
5.浸水防止設備に関する事項
5.2.3 仕様
各浸水防止設備の構造、形式、強度等の仕様を確認する。
③水密性の有無、漏洩率※1
※1 適切と認められる漏水試験結果や規格及び基準等に基づき設
定していることを確認。
以上
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