ラット島皮質における parvalbumin 陽性細胞の分布特性

52
明海歯学(J Meikai Dent Med )43(1)
, 52−62, 2014
ラット島皮質における parvalbumin 陽性細胞の分布特性
別府
祐次§
明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顔面外科学分野
要旨:島皮質は他の大脳皮質感覚野と異なり,顆粒層をもたない特殊な層構造をもつ領域が存在し,parvalbumin(PV)
免疫陽性細胞の分布が島皮質内でも大きく異なっていることが明らかになってきた.そこで本研究は,島皮質を顆粒島皮
質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質の 3 つに区分し,各領域の PV および somatostatin(SS)免疫陽性細胞の細胞密度と
細胞間距離を定量解析した.その結果,SS 免疫陽性細胞の分布に各領域間で差はなかったが,無顆粒島皮質内の PV 免
疫陽性細胞は他領域と比較して細胞密度は有意に小さく,細胞間距離は有意に大きく,さらに,分布偏重が認められた.
この PV 免疫陽性細胞の分布部位と島皮質内入出力回路の関係を明らかにするために反対側島皮質ならびに同側視床後内
側腹側核に注入した FluoroGold(FG)でそれぞれⅤ/Ⅵ層の錐体細胞を可視化し解析した.その結果,無顆粒島皮質内
のⅤ層深部に PV 免疫陽性細胞が高密度に存在することが明らかになった.以上から,PV 陽性細胞が密に存在する無顆
粒島皮質は,大脳皮質で統合・処理された興奮性出力が下位脳幹に伝達される際の調節機構として働いている可能性が示
唆された.
索引用語:島皮質,parvalbumin, somatostatin, GABA,免疫組織化学
Spatial Profiles of Parvalbumin-immunopositive Cells in
Rat Insular Cortex
Yuji BEPPU§
Division of Oral and Maxillofacial Surgery, Department of Diagnostic & Therapeutic Sciences, Meikai University School of Dentistry
Abstract : In contrast to other primary sensory cortices, insular cortex contains cell layer that lacks the granular cells, and the
difference in the spatial distribution pattern of parvalbumin(PV)
-immunopositivecellsbetweensubregions of the insular cortex is recently reported. In this study, the density and distance-between-cellsof PV and somatostatin(SS)-immunopositivecellswere quantitatively analyzed in three subregions of the insular cortex(e.g., granular(GI)
, dysgranular(DI)
, and agranular(AI)insular cortex). Although SS-immunopositive cells distributed similarly in the GI, DI, and AI, PV-immunoposituve cells in the AI showed
significantly lowerdensity and higher distance-between-cells compared with those in the GI and DI. Moreover, there was the region
where PV-immunopositive cells were densely compacted(PVC)
. To declare the morphological relationship between this PVC and
input/output neural circuit of the insular cortex, FluoroGold was injected into the contralateral insular cortex and the ipsilateral
ventral posteromedial nucleus of thalamus to identify the insular pyramidal neurons in the layer V and VI, respectively. In result,
PVC was located in the deep region of layer V of AI. These results suggest that the PVC may modulatethe integrated excitatory
output from cortex to brainstem.
Key words : insular cortex, parvalbumin, somatostatin, GABA, immunohistochemistry
ラット島皮質の parvalbumin 陽性細胞の分布特性
緒
言
大脳皮質島領野(島皮質)は,ヒトにおいては側頭葉
53
作動性ニューロンのマーカーである PV 免疫陽性細胞の
分布が島皮質内で大きく異なっていることが定性的に報
告されているのみである18).
と頭頂葉下部を分ける外側溝の底部に存在するが,齧歯
神経マーカーの発現パターンと発火様式には関連が認
類では嗅溝の背側に存在し,顆粒細胞が存在する第Ⅳ層
められており,PV 免疫陽性細胞の 90% 以上は FS 細胞
(顆粒層)の発達程度によって三領域に分類される1−6).
であるということが明らかになっている14).FS 細胞の
すなわち,顆粒層が存在する顆粒島皮質(granular insular
活動電位の発火様式は,他の GABA 作動性ニューロン
cortex),第Ⅳ層が未発達で,十分な厚さの層を形成して
の発火様式と比較して,発火頻度が著しく高く特徴的な
いない不全顆粒島皮質(dysgranular insular cortex),そ
発火パターンを示すことが分かっている15−17).また,FS
して第Ⅳ層が欠落している無顆粒島皮質(agranular insu-
細胞の多くは basket 細胞もしくは chandelier 細胞と呼
lar cortex)であり,この順に背側から嗅溝に向かって吻
ばれる形態を有している14).Basket 細胞は,投射先の細
尾側方向に平行して存在している1−6).島皮質は,味覚
胞を取り囲むようにして樹状突起の基部や細胞体にシナ
や内臓感覚,痛覚をはじめとする多様な感覚を処理して
プスを形成し,シナプス後細胞を強力に抑制するのに対
いるが,各々の感覚を処理する領域は,解剖学的に大き
して,chandelier 細胞は投射先の細胞の軸索小丘にシナ
く分類することが出来る.例えば味覚を処理する島皮質
プスを形成して活動電位の発生を抑制している14).一
(味覚野)は,顆粒および不全顆粒島皮質にまたがる領
方,SS 免疫陽性細胞は RNSP 細胞に分類されるものが
域に存在し,中大脳動脈付近に存在することが知られて
多く,主に Martinotti 細胞と呼ばれる細胞形態を示し,
7−12)
.一方,内臓感覚は味覚野の尾側に存在するこ
樹状突起の先端にシナプスを形成していることから,抑
と,痛覚に関連する領域は無顆粒島皮質に存在すること
制作用は FS 細胞と比較して弱いこ と が 知 ら れ て い
いる
13)
が報告されている .また,島皮質には顎運動や口腔内
る14).したがって,PV 免疫陽性細胞の分布の偏りを定
に対する刺激に応答するニューロンが多数存在してお
量化することは,島皮質における神経局所回路の抑制性
り,顎顔面口腔領域の運動および感覚の制御に深く関わ
の特性を明らかにする上で極めて重要となる.
っていると考えられている7, 8).実際島皮質では,咀嚼
前頭皮質では,GABA 作動性ニューロンのうち,お
運動や毛づくろい,飲水運動などに応答するニューロン
よそ半分が PV 免疫陽性細胞であり最も多く,次に多い
の他,触刺激に応答するニューロン,さらには温度変化
のが SS 免疫陽性細胞であることが報告されており,PV
に応じて活動を変化させるニューロンが報告されてい
と SS が単一細胞に共発現することはないことも明らか
る8).
となっている14).また,大脳皮質の層構造において,そ
大脳皮質のニューロンは約 80% が興奮性の錐体細胞
の層により情報処理における役割が大きく異なってい
であり,残りの 20% 程度が GABA 作動性の抑制性細胞
る.したがって,近傍のニューロンの活動性を調節する
14)
である .GABA 作動性ニューロンには,主にカルシウ
抑制性ニューロンの分布する層を同定することは,局所
ム結合蛋白や神経ペプチドが発現しており,カルシウム
回路における役割を知る上で重要である.
結合蛋白としては,parvalbumin(PV),calretinin などが
そこで本研究では,島皮質における GABA 作動性ニ
あり,神経ペプチドとしては somatostatin(SS)や chole-
ューロンの分布特性を明らかにし同領域における情報処
cystokinin(CCK), vasoactive intestinal polypeptide(VIP)
理の解明の一助とするため,PV 免疫陽性細胞と SS 免
などが知られている14).島皮質においても,他の大脳皮
疫陽性細胞の島皮質における分布様式を解剖学的に定量
質と同様に GABA 作動性ニューロンが存在し,電気生
化し,加えて,逆行性トレーサーを用いて第Ⅴ層および
理学的な発火様式の特性によって GABA 作動性ニュー
第Ⅵ層のニューロンを標識し,PV との二重染色を行っ
ロンは,fast-spiking(FS)細胞, late-spiking( LS )細
て PV 免疫陽性細胞の層の分布を同定した.
胞,regular-spiking nonpyramidal
(RSNP)細胞,burst-spiking
nonpyramidal(BSNP, low-threshold spike)細胞に分類さ
材料と方法
れる15−17).しかし,その分布特性について定量的に解析
本研究は,日本大学動物実験委員会の承認の下,同委
した報告はなく,Chen らによる最近の研究で,GABA
員会の動物実験指針に従って行った.(認証番号 AP 10
─────────────────────────────
§別刷請求先:別府祐次,〒350-0283 埼玉県坂戸市けやき台 1-1
明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顔面外科学分野Ⅰ
D 028-2)実験には Sprague-Dawley(SD)系雄性ラット
(三協ラボ,東京)(生後 5∼6 週齢,体重 320∼420 g, n
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別府祐次
明海歯学 43
2014
=6)および VGAT-Venus ラット(生後 20∼24 週齢,
分間浸漬し,内因性ペルオキシダーゼ活性を不活化し
体重 233∼520 g, n=6)を用いた.VGAT-Venus ラット
た.0.1 M PB で洗浄した後,Tris-buffered saline(TBS,
は,vesicular GABA transporter(VGAT)タンパク質に
pH 7.4)により洗浄し,3% normal goat serum(NGS ;
Venus タンパク質(励起波長=515 nm,蛍光波長=528
Merck Millipore, MA, USA)と 0.3% Triton X-100(和光
nm により検出)が共発現した遺伝子改変ラットであ
純薬)を含む 0.05 M TBS 溶液中に 60 分間浸漬し,ブ
り,約 98% の GABA 作動性ニューロンに Venus タン
ロッキング処理した.0.1 M TBS で洗浄した後,1 次抗
パク質が発現する19).なお,本遺伝子改変ラットは群馬
体として monoclonal mouse anti-PV antibody(1 : 5000 ;
大学大学院・医学系研究科・柳川右千夫教授より譲渡を
Sigma-Aldrich, MO, USA ) も し く は polyclonal rabbit
受けた.本研究に用いたラットは 12 時間サイクルで明
anti-SS antibody(1 : 1500 ; Peninsula Laboratories, CA,
暗をコントロールし,温度(22±2℃)および湿度(50
USA)を,1% NGS と 0.3% Triton X-100 を含む 0.05 M
±5%)を一定に保った環境で飼育した.
TBS で希釈した溶液中に 36∼40 時間 4℃ で浸漬した.
浸漬後,切片を 0.1 M TBS により洗浄し,2 次抗体とし
【実験Ⅰ】PV 免疫陽性細胞および SS 免疫陽性細胞の分
て biotinylated anti-mouse IgG(H+L)horse polyclonal an-
布様式
tibody(1 : 200 ; Vector Laboratories, CA, USA)を,0.3
1 .脳切片作製
%Triton X-100 を含む 0.05 M TBS で希釈した溶液中に
体重 320∼420 g の SD 系ラット(n=6)を用い,pen-
120 分 間 浸 漬 し た . 0.1 M TBS に よ り 洗 浄 し た 後 ,
tobarbital sodium(ネンブタール,大日本住友製薬,大
avidin-biotinylated enzyme complex solution ( ABC ; 1 :
阪)を 100 mg/kg の用量で,腹腔内投与して麻酔し,大
200 ; VECTASTAINABC Kit, Vector Laboratories)と 0.3
動脈から生理食塩水(ヒカリ,光製薬,東京)を灌流
%Triton X-100 を含む 0.05 M TBS 溶液中に 120 分間浸
し,さらに 4% paraformaldehyde(和光純薬,大阪)を
漬した.0.1 M TBS により洗浄し,さらに 0.1 M Tris
含む 0.1 M phosphate buffer(PB ; pH 7.4)溶液で灌流固
buffer(TB ; pH 7.6)により洗浄した後, 0.03%3,3’-
定した.
diaminobenzidine tetrahydrochloride hydrate(Sigma-
次に,脳を摘出し 一 晩 後 固 定 し た 後 ,30% sucrose
Aldrich)と 0.003% H2O2 を含む 0.1 M TB 溶液中に浸漬
(和光純薬)を含む 0.1 M PB 溶液中で脱水させた.脳
し,随時顕微鏡下で発色の程度を確認して,適度な発色
が sucrose 溶液中に沈んだ後,凍結させて,滑走式ミク
が得られた時点で,0.1 M TB で洗浄し反応を停止させ
ロトーム(Leica SM 2000 R, Leica, Wetzlar, Germany)で
た(DAB 染色).
厚さ 30 μ m の冠状断連続切片を作成した.連続切片は,
Nissl 染色および DAB 染色が終了した脳切片は,剥
染色するまで 30% ethylene glycol(和光純薬)および 25
離防止コートスライドガラス(MAS-GP typeA,松浪硝
%glycerol(和光純薬)を含む 0.05 M PB 溶液に浸漬し,
子,大阪)に貼り付け,室温で 24 時間乾燥後,通法に
20)
−30℃ で保存した .
従って ethanol(和光純薬)と xylene(和光純薬)によ
り脱 脂 を 行 い , 封 入 材 ( EUKITT, O. Kindler, Baden-
2 .Nissl 染色および免疫染色
Württemberg, Germany)を用いて切片を封入した.
免疫染色による切片上では,顆粒島皮質,不全顆粒島
皮質,無顆粒島皮質の境界線を正確に設定することは困
3 .島皮質の位置と境界線の設定
難である.そこで,冠状断連続切片の連続する 3 枚の切
冠状断の Nissl 染色された切片を Fig 1 に示す.島皮
片のうち,1 枚を Nissl 染色,その前の切片を SS 免疫
質は,体性感覚野の腹側,梨状皮質の背側に位置してお
染色,Nissl 染色切片の 1 枚後を PV 免疫染色すること
り(Fig 1A),背側から,顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,
で,全ての免疫染色が Nissl 染色と隣接するように染色
無顆粒島皮質に分類される1−6).島皮質は,白質と前障
した.そして,免疫染色における島皮質各領域間の境界
を介して接しており,本研究では,前障の背側端を顆粒
線は,隣接する Nissl 染色像での境界線を重ねることに
島皮質と体性感覚野の境界に設定した.不全顆粒島皮質
18, 21)
よって設定した
.
Nissl 染色には 0.25% thionine(Merck, Darmstadt, Ger-
は,その背側に存在する体性感覚野や顆粒島皮質と比較
して第Ⅳ層にあたる顆粒層の厚さが十分でない領域と
many)を用いた.免疫染色は 0.1 M PB により洗浄した
し,無顆粒島皮質は第Ⅳ層が欠失している領域とした.
後,0.3% H2O2(和光純薬)を含む 0.1 M PB 溶液中に 60
無顆粒島皮質の腹側には,第Ⅱ層が密な細胞集団で形成
ラット島皮質の parvalbumin 陽性細胞の分布特性
55
Fig 1 (A)A coronal section of Nissl staining. The region indicated by a box includes the insular cortex.(B )The expanded view of the region shown in A. The border lines of cortical layers are superimposed.(C )The same region as
(B )with each cortical region around the insular cortex.
AI : agranular insular cortex, Cl : claustrum, DI : dysgranular insular cortex, GI : granular insular cortex, Pir : piriform cortex.
される梨状皮質が存在している21).なお,島皮質の第Ⅰ
した各細胞について平均密度と平均細胞間距離(各領域
層は錐体細胞の樹状突起をはじめとする神経線維で構成
内に存在するすべての細胞の中心の間の平均距離)を定
されており22),本研究でもほとんど細胞体を認めなかっ
量解析した.
た.
5 .検定
4 .PV 免疫陽性細胞および SS 免疫陽性細胞の分布の
定量化
一元配置分散分析を行った後,Bonferroni 法にて有意
差の検定を行った.
PV 免疫陽性細胞および SS 免疫陽性細胞の分布のプ
ロットおよび定量解析には,Neurolucida(MicroBrightField, ND, USA)を使用し,脳梁で左右半球が繋がる最
【実験Ⅱ】PV 免疫陽性反応を示す領域が存在する層の
同定
吻側の切片とその切片から吻尾側それぞれ 540 μ m に位
局所回路における役割を知る上で重要となる抑制性ニ
置する切片を用いた.隣接する Nissl 染色標本におい
ューロンの分布する層の位置を同定するために以下の実
て,顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質の境界
験を行った.
線を設定し,Nissl 標本と PV および SS 免疫染色標本
における脳の外形を画像解析ソフトウェア(Neurolu-
1 .神経トレーサーの注入
cida)上で重ね合わせることにより,免疫染色標本上で
Pentobarbital sodium を 50 mg/kg の用量で,腹腔内投
の境界線とした.Claustrum の最背側端から錐体細胞の
与して麻酔し,脳定位固定装置(SR-6, NARISHIGE,東
尖頭樹状突起に平行に表層まで伸ばした線を島皮質の背
京)に Venus-VGAT ラット(233∼520 g)を固定し,
側境界線とした1−4).島皮質のⅣ層である顆粒細胞層が
頭部を切開して頭蓋骨を露出した.
消失し始める部位を基準として,皮質表層からⅥ層深部
第Ⅰ群(n=3)では,島皮質第Ⅵ層の錐体細胞の投射
まで錐体細胞の尖頭樹状突起と平行する線を顆粒島皮質
先である同側視床後内側腹側核に逆行性神経トレーサー
と不全顆粒島皮質の境界,顆粒細胞層が完全に消失した
で あ る FluoroGold ( FG ; Invitrogen-Molecular Probes,
部位を基準として,錐体細胞の尖頭樹状突起に平行する
OR, USA)を注入するため,bregma(矢状縫合と冠状縫
線を不全顆粒島皮質と無顆粒島皮質の境界とした1−4).
合との交点)より尾側 3.70 mm,左側 3.00 mm の位置
20 倍対物レンズ(Plan Apo 20 x DIC M, Nikon,東京)
を装着した光学顕微鏡(ECLIPSE E600, Nikon)で免疫
に,直径約 1 mm 程度の骨窓を歯科用ドリルで作製し
た.微動マニピュレーター(SM-11, NARISHIGE)を用
染色像を観察し,Neurolucida を用いて PV 免疫陽性細
いてステンレス製ガイドカニューレ(NK 2-φ 3-0.5,イ
胞あるいは SS 免疫陽性細胞をプロットした.プロット
ンターメディカル,愛知)を植立し,ビス並びに歯科用
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別府祐次
常温重合レジン(ユニファストⅢ,GC,東京)で頭蓋
明海歯学 43
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ューレを植立して,ビス並びに歯科用常温重合レジンで
骨表面に固定した.次に,3% FG をマイクロシリンジ
頭蓋骨表面に固定した.その後,3% FG を神経トレー
(Hamilton microliter syringes #701, Hamilton, NV, USA)
サーとして第Ⅰ群と同様の方法で皮質表面から深さ 5.00
に充填し,その専用ニードル(外径 0.2 mm)を用いて
mm の位置に注入した.
植立されたガイドカニューレを通じて大脳皮質表面から
深さ 5.25∼5.75 mm の位置に注入した,注入量は 0.1 μ l
とし,FG がシリンジと脳の間隙に逆流するのを防ぐた
め,溶液注入後 1 分間そのままの位置で保持した.
2 .脳切片作製
FG 注入 2 週間後,pentobarbital sodium(100 mg/kg,
腹腔内投与)で深麻酔したラットを生理食塩液にて脱血
第Ⅱ群(n=3)のラットでは,島皮質第Ⅴ層の錐体細
し,0.1 M PB に溶解した 4% paraformaldehyde 溶液を用
胞の投射先である反対側無顆粒島皮質を目標に,bregma
いて灌流固定を行った.灌流固定後,取り出した脳を 4
より吻側 2.20 mm,右側 4.50 mm の位置に骨窓を作製
%paraformaldehyde 溶液(4℃)中で一晩後固定し た.
し,マニピュレーターを用いてステンレス製ガイドカニ
翌日,固定した脳を 30% sucrose 溶液に浸漬し,ミクロ
Fig 2 Parvalbiumin-(A)and somatostatin-immunohistochemistry(B )
. The red lines indicate the border of each insular subregion. Parvalbumin- and somatostatin-immunopositive cells were plotted in(C )and(D )
, respectively.
ラット島皮質の parvalbumin 陽性細胞の分布特性
トームを用いて通法に従い凍結脳スライス標本(厚さ 50
μ m)を作製した.
57
4 .標本観察
反応処理が終了した脳切片をカバースライド上に乗
せ,蛍光顕微鏡(HS オールインワン蛍光顕微鏡 BZ-
3 .PV 免疫染色
9000,キーエンス,大阪)を用いて観察した.蛍光フィ
実験 1−2 と同様にブロッキング処理をした後,0.1 M
ルターには,TRITC(励起波長=540 nm,吸収波長=605
TBS に よ り 洗 浄 し た 後 , 1 次 抗 体 と し て monoclonal
nm;キーエンス) お よ び DAPI-BP ( 励 起 波 長 = 360
mouse anti-PV serum(1 : 5000)を,1% NGS と 0.3%
nm,蛍光波長=460 nm;キーエンス)を使用した.
Triton-X 100 を含む 0.05 M TBS に希釈された溶液中に,
結
4℃ で 36∼40 時間浸漬した.0.1 M TBS により洗浄し,
2 次抗体として Alexa Fluor 568 goat anti mouseIgG anti-
果
【実験Ⅰ】PV 免疫陽性細胞および SS 免疫陽性細胞の分
body(1 : 1000 ; Invitrogen-Molecular Probes)を,3% NGS
布様式
と 0.3% Triton X-100 を含む 0.05 M TBS に希釈された
1 .島皮質における PV および SS 免疫陽性細胞の分布
溶液中に,4℃ で 12 時間浸漬させた.その後,0.1 M TB
により洗浄した.
Fig 2 に PV 免疫染色像および SS 免疫染色像を示す.
顆粒島皮質及び不全顆粒島皮質では,PV 免疫陽性細胞
やバックグラウンドにおける染色性は背側の体性感覚野
Fig 3 (A)The mean density and distance of parvalbumin- immunopositive cells in the AI, DI, and GI.(B )
The mean density and distance of somatostatin- immunopositive cells in the AI, DI, and GI. P values were obtained by one-way ANOVA with Bonferroniposthoc test.
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とほとんど変わらなかった.一方無顆粒島皮質は,PV
<0.05).また,無顆粒島皮質における平均細胞間距離
免疫染色性が弱い領域と強い領域が存在した.特に,PV
は顆粒島皮質と比較して有意に大きく(P <0.05),不
免疫反応の強い領域は,無顆粒島皮質の深層部に存在し
全顆粒島皮質との比較も有意に大きかった(P
ており,隣接する PV 免疫染色性の弱い領域と対照的で
<0.001).一方,顆粒島皮質と不全顆粒皮質間では,平
あり,判別が容易であった.そこで本研究では,この無
均密度および平均細胞間距離ともに有意差は認められな
顆 粒 島 皮 質 に お け る PV 免 疫 反 応 の 強 い 領 域 を PV-
かった.
compacted region(PVC 領域)と名付けた.一方 SS 免
SS 陽性細胞については,平均密度および平均細胞間
疫染色像は,比較的一様な染色性を示しており,領域間
距離とも,顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質
での差は認められなかった(Fig 2B).
の各領域で有意な差は認められなかった.
顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質の各領域
におけるニューロンの分布を比較するため,Neurolucida
を用いて細胞体をプロットした像を Figs 2C, D に示す.
免疫陽性細胞の分布を定量化するため,島皮質味覚野の
2 .島皮質における PV および SS 免疫陽性細胞の形態
的特徴
顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質および第
ランドマークとなる左右半球が脳梁で繋がり始める切片
Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ/Ⅵ層に分類した PV 免疫染色像の強拡大画
と,さらに前後 540 μ m の位置の切片をプロットし,各
像を Fig 4 に示す.なお,画像は全て同一切片から得て
領域における平均密度と細胞間距離を求めた(Fig 3).
おり,異なる切片間での反応性の違いによる差はほとん
その結果,無顆粒島皮質における PV 陽性細胞の平均密
どないと考えられる.いずれの領域でも,PV 免疫陽性
度は,顆粒島皮質と比較し有意に小さく(P <0.01),
細胞の形態は多様であり,双極細胞(Fig 4 AI layerⅢ矢
不全顆粒島皮質との比較でも有意に小さかった(P
頭)や多極細胞(Fig 4 DI layerⅣ矢印)を多く含み,錐
Fig 4 Parvalbiumin-immunoreactivity in the layers III-VI of the AI, DI, and GI. A bipolar cell in layer III of the AI
(arrowhead)and a multipolar cell in layer IV of the DI(arrow)are enlarged(insets)
. Note that the AI shows the sparse
parvalbumin-immunopositive cells except for the region indicated by the double arrowheads.
ラット島皮質の parvalbumin 陽性細胞の分布特性
59
体細胞はほとんど存在しなかった.また,PV 免疫陽性
また,第Ⅴ/Ⅵ層には,二重矢頭で示すように PV 免疫
細胞の周囲は,PV 陽性の軸索および樹状突起が密に分
陽性細胞および神経線維の密な領域が存在した.さらに
布していた.無顆粒島皮質の第Ⅲ層と第Ⅴ/Ⅵ層の一部
Ⅱ/Ⅲ層の一部に PV 免疫陽性である神経線維の密な領
では,PV 免疫陽性細胞および神経線維の著しく疎な領
域が存在した.
域が存在し,PV 陽性の神経突起も同様に疎であった.
Fig 5
SS 免疫染色像(Fig 5)では,多極細胞が多く存在す
Somatostatin-immunoreactivity in the layers III-VI of the AI, DI, and GI. Note the homogenenous staining throughout the regions.
Fig 6 Double staining of parvalbumin-immunopositive cells with FluoroGold(FG)
-positive cells in the insular cortex.
(A )FG was injected to the ipsilateral ventral posteromedial nucleus of thalamus. Layer VI pyramidal neurons were
stained by FG.(B )FG was injected to the contralateral insular cortex. Layer V pyramidal neurons were stained by FG.
The regions with yellow dotted lines are parvalbumin-immunopositive cell-compacted(PVC)regions.
60
別府祐次
明海歯学 43
ると共に,その細胞体周囲には SS 陽性細胞の神経突起
2014
ことが示唆される.
があるものの,PV 免疫染色像と比べてその密度が疎で
あった.また領域間における染色性に違いは,ほとんど
2 .免疫陽性細胞の島皮質内での分布の定量化
GABA 作動性ニューロンの中でも PV 免疫陽性細胞
認められなかった.
はその 90% 以上が FS 細胞と呼ばれる発火様式を持ち
【実験Ⅱ】無顆粒島皮質における PVC 領域が位置する
層の同定
シナプス後細胞を強力に抑制する重要な細胞である28).
しかし,ラットの島皮質において PV 免疫陽性細胞の分
逆行性神経トレーサーである FG を注入した Venus-
布に偏りを認める報告があるが,その定量的な解析はさ
VGAT ラットの島皮質の蛍光顕微鏡像を Fig 6 に示す.
れていない18).PV 免疫陽性細胞の分布の偏りを定量化
標本と同側の視床後内側腹側核に FG を注入した群(第
することは,島皮質における神経局所回路の抑制性の特
I 群,Fig 6A)では,第Ⅵ層に FG 陽性細胞群が認めら
性を明らかにする上で極めて重要である.本研究によ
れた.また,PVC 領域との重なりは観察できなかった.
り,島皮質における PV 免疫陽性細胞の分布は特徴的で
一方,標本と反対側の無顆粒島皮質に FG を注入した群
あることが明らかとなった.すなわち,無顆粒島皮質に
(第Ⅱ群,Fig 6B)では,第Ⅴ層の錐体細胞が FG 陽性
PV 免疫陽性細胞の平均密度が著しく低い領域が存在す
を示した.FG 陽性細胞の多くは,PVC 領域に隣接する
ると同時に,PVC 領域と名付けた PV 免疫陽性細胞の
部分に存在していたが,一部は PVC 領域と重複してい
密度の高い領域が空間的に限定されて存在することが判
た.これらのことから,無顆粒島皮質の PVC 領域は,
明した.また,無顆粒島皮質の PVC 領域の強拡大像で
第Ⅴ層深層に位置すると考えられた.
は,PV 免疫陽性細胞の細胞体が PVC 以外の領域と比
考
察
1 .島皮質における GABA 作動性抑制性ニューロンの
種類
較して密集しており,軸索や樹状突起からなる神経線維
が神経網を形成している.これは顆粒島皮質および不全
顆粒島皮質の強拡大像と同様である.また無顆粒島皮質
の PVC 以外の領域の強拡大像をみると,PV 免疫陽性
本研究で解析した PV 免疫陽性細胞は,カルシウム結
細胞の細胞体も神経線維も疎であった.このことは,PVC
合蛋白質を発現する GABA ニューロン群に属しており,
に位置する PV 免疫陽性細胞の軸索走行が PVC 領域内
細胞内 Ca2+を強力にキレートすることによって,常に
に限定して,広がっている可能性を示している.したが
2+
細胞内 Ca 濃度を低く維持することができる.したが
って無顆粒島皮質は,顆粒島皮質および不全顆粒島皮質
って,活動電位の発生に伴う細胞外からの大量の Ca2+
と比較して,FS 細胞による抑制入力が少ないことが予
の流入によって引き起こされる後過分極電位を抑制する
想され,機能的には,周辺に存在する興奮性細胞の活動
ことで,スパイク順応の発生を阻害し,非常に高い発火
性が高い可能性が示唆された.また,PVC 領域につい
23−27)
頻度を実現している
.また,PV 免疫陽性細胞は,
軸索形態が投射先の細胞体を取り囲むように存在する
ては逆に,周辺に存在する興奮性細胞が強力に抑制され
ていることが考えられる.
Basket 細胞や軸索小丘にシナプスを形成する chandelier
細胞に分類され,形態学的にも形成するシナプスの数が
14)
多いことが明らかになっている .さらに,軸索終末か
3 .PVC 領域の位置する層の同定と機能的意義
大脳皮質は,層により情報処理の役割が異なるため,
らの GABA の放出確率が高いことが知られている24, 27).
抑制性神経細胞の分布する層を同定することは抑制の機
これらのことから PV 免疫陽性細胞は,GABA 作動性
能的な役割を知る上で重要である.本研究では,PVC
ニューロンによる抑制機構の中でも極めて重要な作用を
領域が島皮質深層に存在することから,深層部における
有する細胞であると考えられる.
投射ニューロンを標識することで,層の正確な同定を行
本研究でも,SS 免疫陽性細胞と比較して,PV 免疫
った.すなわち,第Ⅵ層ニューロンは,同側視床感覚核
陽性細胞の周辺は軸索を含む神経突起が密に認められた
への出力が報告されていることから4),逆行性神経トレ
ことから,前頭皮質や体性感覚野などにおける GABA
ーサーを視床後内側腹側核に注入することによって,同
作動性抑制性ニューロンの機能的特性は島皮質にも適用
側島皮質の第Ⅵ層錐体細胞が標識出来る.また,第Ⅴ層
できると考えられる.すなわち,周辺に存在する投射先
の比較的浅層に存在する錐体細胞は,反対側の島皮質へ
のニューロンの活動を強力に抑制し局所回路を制御する
投射することが知られていることから29),FG の島皮質
ラット島皮質の parvalbumin 陽性細胞の分布特性
61
への注入により反対側第Ⅴ層錐体細胞を標識することが
以上により,島皮質の無顆粒島皮質において PV 免疫
出来る.その結果,PVC 領域は第Ⅵ層の錐体細胞とは
陽性細胞の密度が低く顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無
重なっておらず,反対側無顆粒島皮質に FG を注入する
顆粒島皮質で GABA 作動性の抑制の様式が異なること
ことで可視化した第Ⅴ層の錐体細胞と一部で重複を認め
が示唆された.また,無顆粒島皮質の第Ⅴ層深層に存在
た.したがって PVC 領域の位置は,第Ⅴ層の深層であ
する PV 陽性反応の強い PVC 領域は,橋,延髄への情
るということが明らかとなった.
報伝達を制御している可能性が示唆された.
本研究において,他の大脳皮質へ投射するⅡ・Ⅲ層,
反対側大脳皮質へ投射しているⅤ層の浅層,視床へ投射
する第Ⅵ層において PV 免疫染色細胞の分布が少ないこ
とが判明し,主に橋・延髄へ投射している第Ⅴ層30)にお
いて密に分布することが判明した.大脳皮質の興奮性伝
達機構の中で,島皮質の無顆粒皮質は,視床からの主な
入力先である第Ⅳ層が欠如していているため,視床から
のまとまった興奮性入力は他の感覚野と比較して少ない
と推定される.したがって,相対的に他の大脳皮質から
の水平結合を介した興奮性入力31)が大きい可能性があ
る.そのため,PVC 領域は大脳皮質で処理,統合され
た情報が下位脳幹へ伝達される過程において,興奮性出
力の調節機構として働いている可能性が示唆される.今
後,単一ニューロンを染色・再構築することによって,
稿を終わるにあたり,本研究に御指導・御鞭撻を賜りま
した明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学
分野Ⅰ・嶋田 淳教授に深甚なる謝意を表します.さら
に,御指導,御校閲を賜りました明海大学歯学部病態診断
治療学講座薬理学分野・坂上 宏教授ならびに機能保存回
復学講座歯科補綴学分野・藤澤政紀教授,形態機能成育学
講座生理学分野・村本和世教授,日本大学歯学部薬理学講
座・越川憲明教授に深甚なる謝意を表します.本研究の遂
行に当たり終始適切なる御指導を賜りました日本大学歯学
部薬理学講座・小林真之准教授に深謝いたします.最後
に,本研究遂行にご協力を頂きました明海大学歯学部病態
診断治療学講座薬理学分野・安達一典准教授ならびに明海
大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学分野Ⅰお
よび日本大学歯学部薬理学講座の先生方に感謝の意を表し
ます.
引用文献
PVC 領域の PV 免疫陽性細胞の神経線維の空間分布を
検討し,PVC 領域の詳細な神経回路の特徴を明らかに
する必要があると考えられる.
結
論
島皮質を顆粒島皮質,不全顆粒島皮質,無顆粒島皮質
の 3 つに区分し,それぞれの領域における PV 免疫陽性
細胞および SS 免疫陽性細胞の分布様式について検討
し,以下の結果を得た.
1 .無顆粒島皮質における PV 陽性細胞の平均密度は顆
粒島皮質と比較し有意に小さく(P <0.01),不全顆
粒島皮質との比較でも有意に小さかった(P <0.05).
2 .無顆粒島皮質における平均細胞間距離は顆粒島皮質
と比較し有意に大きく(P <0.05),不全顆粒島皮質
との比較でも有意に大きかった(P <0.001).
3 .顆粒島皮質と不全顆粒島皮質の間に PV 免疫陽性細
胞の平均密度,平均細胞間距離ともに有意差は認めら
れなかった.
4 .SS 陽性細胞において,平均密度は顆粒島皮質,不
全顆粒島皮質,無顆粒島皮質の各領域間での比較にお
いて有意差は認められず,平均細胞間距離でも各領域
間で有意差はなかった.
5 .無顆粒島皮質のⅤ層深層に周囲と比較して PV 免疫
陽性反応の強い PVC 領域の存在を認めた.
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(受付日:2013 年 10 月 28 日
受理日:2013 年 11 月 22 日)