日本の。DAの最前線で 現地の人と心を通わせながら 持続可能な発展の

現地の人と心を通わせながら
しこ
-
左)パキスタン人スタッフとの
プロジェクトミ-ティング
古)現地の子どもたちと
-
ム
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持続可能な発展 のパートナーとなる
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日本 の O D A の 最前線で
7 人 の 卒 業 鬘 が 語 る、鑓 事、学 び、夢
中等
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照顧 .
南 ア ジアに 位置 するパキスタン。近年都 市 化 が進 ん
でいるが、インフラ整 備が追いつかず、上 下水道の未整
備、電力 不 足、交通 渋滞などが問 題 になっている。この
地 で JIC A パキスタン事務 所に駐在する鈴木麻希さん
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は、現地 の暮 らしを肌 で感 じながら改善 事業に 尽力 し
ている。
=まじめは日本の J IC A 本部でパキスタンを担当 して
いま した。しかし、次第により現場 の近くで、相 手 国の
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政府機関の職員と一緒に案件をつくり、実施を支援し
ていきたいという思いが募り、赴任を志願 しました 」
鈴木さんが勤 務する JIC A は、日本 の政 府 開発 援助
(O D A )の実 施 機 関として、こう した 開発 途 上 国 のさ
ま ざまな 課題 に 対 し、イ ンフラ整 備や人 材育 成 などの
援助 を行 っている。鈴 木さんは支 援する 立 場と して常
に大切 にしていることがあるという。
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「私 たちにできるのはあくまで一定期 間の援助 です。
上下水道でも学校や病院でも、最終的には現地の人々自
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管理 しなければなりません。自分たちの手で国を変 えて
いくのだというオーナーシップのもと、納得 感をもって
が淹
案件を進めてもらうよう、現地の人々の考えに耳を傾け
つつ同じ目標を共有することが大事だと思っています」
相手を尊重し謙虚でいる姿勢は、聖心女子大学時代
漱が
のボランティア活動でも大切にされていた。難民支援の
学 生 団体 「S H R E T 」 * に所属 していた 鈴木さんには忘
れられない思い出がある。
「S H R E r では祖国 から日本に逃 れて来 た難民の 人
ぜ
身 が、技術的にも 財務的にも持続可 能なかたちで運 営 ・
国際協力機構 (JIC A )
バキ・スタン事務所
穣史社会学科 国際交流専攻 (現 :国際交流学科)
2007年 3月卒業
たちと交流の機会をもっていました。印象 的 だったのは
アフ ガニスタンの青年 との出会いです。彼と故郷の話、
家族や将来の夢の話をしながら、異国の地で厳しい状況
におかれても、笑顔や 希望 を失わない強さを目 のあた
りに しま した。そのとき、自然に尊敬の念 があふれてき
開発途上国の発展に協力することは世界の安定に貢献
ました 」
です」
「日本 は資源や食料の多くを輸入に頼 っています。
し、めぐりめぐって日本の利益につながることでもあるの
こうした国際情勢の動きや各 国の結 びつきを、政治
や経済をふまえてとらえる力 は、大学 3 ・4 年次に所属
したゼミで身についた。日本外交の舞台裏など、まるで
歴史 ドラマのような国際政治の史実に本格的に迫りな
がら、世界の国々は複雑な関係性のもと相互に依存 して
いることを学んだ。そこから得た 「開発途上国への援助
は、世界、日本の繁栄と平和につながる 」という大局的
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な視点が今に生 かされ、鈴木さんの並々ならぬ使命感
S H R E T の 活動の 中で感 じた、「現地の人たちが何 を
を支えている。
今後、鈴木さんは、さらに専門的な知識とスキルを高め
考えているかを知り、人々の希望や意志の実現を手助け
する“パートナー "でありたい」という想いを、鈴木さんは
仕事に取り組むうえでの信条としている。
て、現地の人々が自分たちで発展を持続させていくため
に、より具体的な提案 ができる人材になりたいと考え
それとともに、鈴木さんは日本 政府の大 きな 予算 を
使って行われる O D A の担い手として、その効果 をしっ
ている。謙虚な姿勢と強い使命感、そして人を和ませる
笑顔をもった鈴 木さんなら、現地の人 々の心 に残る、
かり上 げるべく真摯に職務に向き合っている。
日本の O D A の 「顔」となってくれるに違いない。
“Saこred Heart
* SH RET (シユレツト ):
“元国運難民
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高等弁務官で本学卒纂生でもある緒方貞予氏
が設立したN G Oへの、
ファンドレイジングをはじ
めとした広報活動の支擢や謎民に対する中・高等
教育の支援活動を行う学生国体7 S tories