LIFECODES Pak Lx Assay

使用説明書
LIFECODES Pak LxTM Assay
REF
研究用試薬
PLX
TGT1001
注意! 添付の文書をお読み
ください
光感応(光が直接あたらな
いようにしてください)
目
LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェア v1.0.1( REF 888622)
LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェアユーザーマニュアル( REF LC1371)
LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェアクイックリファレンスガイド( REF LC1374)
次
使用目的 .............................................................................................................................................................................. 2
概要と説明 .......................................................................................................................................................................... 2
本手順の原理 ....................................................................................................................................................................... 2
試
薬.................................................................................................................................................................................. 2
使用上の注意 ....................................................................................................................................................................... 2
警
告.................................................................................................................................................................................. 3
測定装置について ................................................................................................................................................................ 3
検体の採取と保存 ................................................................................................................................................................ 3
手
順.................................................................................................................................................................................. 3
品質管理 .............................................................................................................................................................................. 6
結果の判定 .......................................................................................................................................................................... 6
測定限界 .............................................................................................................................................................................. 7
トラブルシューティング ..................................................................................................................................................... 7
性能特性 .............................................................................................................................................................................. 8
参考文献 .............................................................................................................................................................................. 9
使用制限ラベルのライセンス:
(Luminex Corporation が許可した蛍光標識マイクロビーズを含む) このキットが入っているパッケージを開封することにより、
またこのキットを何からの方法で使用することにより、お客様は以下の条件に拘束されることに同意したことになります。また、
以下の条件が、お客様に対して執行力のある、法的に有効な拘束力のある契約であることに同意したことになります。下記に定
める条件に同意しない場合は、使用前に速やかに返却すると全額返金されます。
お客様は、本キットに入っている、Luminex の名前で販売されている Luminex Corporation のレーザー蛍光分析検査装置のみと
使用されるマイクロビーズを含め、本キットやその一部を使用する Luminex Corporation の特許権に基づく権利を取得します。
LIFECODES Pak Lx Assay
1
303285.IFUJA REV A
使用目的
LIFECODES Pak Lx Assay は、Luminex 測定装置に使用する定性免疫測定法です。本品はヒト血清中の HPA-1、HPA-2、HPA-3、
HPA-4、HPA-5、GPIV 及び Class I HLA に対する lgG 抗体を検出、識別するように設計されています。
概要と説明
血小板は様々な多形性タンパク質を発現します。タンパク質の多形性は、タンパク質の機能には影響しませんが、妊娠や輸血の
結果、抗体を産生する可能性があります。血小板糖タンパク質に結合する抗体の存在は、血小板輸血(PR)
、輸血後紫斑病(PTP)、
1-13
胎児新生児同種免疫性血小板減少症(FNAITP)のような生命の危険がある出血と関連性があります
。
抗体の標的となる糖タンパク質(GP) には、GPIIb/IIIa、GPIb/IX 及び GPIa/IIa、GPIV、さらに Class I ヒト白血球型抗原(HLA)
があります。GPIIb/IIIa、GPIb/IX、GPIa/IIa に見られるエピトープは、2 つの対立遺伝子(対立遺伝子「a」と「b」)のそれぞ
14-16
れのヒト血小板抗原(HPA)システムに分類されます
。 HPA-1、HPA-3、HPA-4 は全て GPIIb/IIIa に存在します。HPA-2 は
GPIb/IX に、HPA-5 は GPIa/IIa に存在します。GPIV のエピトープは同種抗原としてのみ発現します。言い換えると、GPIV に
17
対する抗体の産生は、GPIV 発現がないか発現レベルが非常に低いために GPIV に曝露してしまった人に産生します 。Class I
HLA は数多くの対立遺伝子によってエンコードされ、多数の様々なエピトープを発現します。妊娠や輸血に反応して産生され
18
る抗体のほとんどが、多形性の高い HLA Class I に反応します 。
本手順の原理
Pak Lx ビーズを戻し、血清検体と一緒に室温でインキュベートします。その後ビーズを洗浄し、結合しなかった抗体を取り除
きます。フィコエリスリン(PE)標識抗ヒト IgG 抗体を添加します。さらに室温でインキュベートした後、反応混合物を希釈
し、Luminex 測定装置で分析します。各ビーズのシグナル強度を、3 種類の陰性コントロールビーズのシグナル強度と比較し、
結合した抗体のビーズが陽性か陰性かを測定します。
試
薬
キットあたりの最大検体数:

PLX:
16 検体
全ての試薬はラベル記載通りに保存してください。
REF
PLXB
403620
PLBD
405160
CCX
405159
CDX
403586
LMWB
405314
PCX
403595
NCX
403592
凍結乾燥したビーズブレンド: HPA、GPIV、Class I HLA の糖タンパク質が固定化されたビー
ズブレンドと 4 つのコントロールビーズ。ビーズは、ウシ血清アルブミン、保存剤として 0.02%
methylisothiazolone と 0.02% bromonitrodioxane が入ったリン酸緩衝剤に凍結乾燥されていま
す。光感受性。3 時間以上直接光にあてないでください。暗所で 2~8°C で保存。
ビーズ希釈液:NaCl、Tween-20、ProClin 300、ウシ血清アルブミン、マウス血清を含むリン
酸緩衝液。2~8°C で保存。
濃縮コンジュゲート(濃縮標識抗体)
:NaCl、Tween-20、<0.1 % アジ化ナトリウム、ウシ血
清アルブミンを含むリン酸保存緩衝液に入った、フィコエリスリン標識ヤギ抗ヒト IgG。光感
受性。2 時間以上直接光にあてないでください。暗所で 2~8°C で保存。
コンジュゲート希釈液(標識抗体希釈液):NaCl、Tween-20、0.1 % アジ化ナトリウム、ウ
シ血清アルブミン、マウス血清を含むリン酸緩衝液。2~8°C で保存。
洗浄液:NaCl、Tween-20、0.1 % アジ化ナトリウム、ウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝
液。2~8°C で保存。
陽性コントロール血清:この血清混合液は HPA-1a 抗原に同種免役されたことが証明されてい
る人から採取したものです。2~8°C で保存。0.1% アジ化ナトリウム含有。
陰性コントロール血清:この血清混合液は HPA、GPIV、HLA に対する抗体が不明の人から採
取したものです。2~8°C で保存。0.1% アジ化ナトリウム含有。
使用上の注意








本品は体外検査試薬用です。
濁りや汚染が認められる試薬は使用しないでください。
使用期間の過ぎた試薬は使用しないでください。
未使用/希釈済みの陽性及び陰性コントロール、使用済みのコンジュゲートは廃棄してください。
キットに含まれる試薬は他の検査システムと組み合わせて使用しないでください。
キット構成品を他の物で代用すると結果に一貫性が持てなくなり、誤った結果が出ることがあります。
希釈液を作る際は、ピペットの製造元の指示に従って適切な分注とすすぎの方法を行ってください。
希釈液や抗ヒト lgG 試薬を汚染しないように注意してください。誤ってこられの試薬がヒト血清で汚染されると、抗ヒト IgG
が中和し、誤った結果が出ることがあります。
LIFECODES Pak Lx Assay
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303285.IFUJA REV A



警



フィルタープレートにピペットで移す場合、マイクロプレートウェルの側面にビーズが付着しないように注意してください。
また、チッブが膜に触れないように注意してください。ピペットのチップが膜に触れると、膜に穴があき、測定が失敗する
ことがあります。
インキュベーションの間に、ビーズが飛び散り、ウェルの側面に付着しないように注意してください。技術的誤りや試薬の
不備がないか確認するために、陽性及び陰性コントロールを検査のたびに使用してください。
真空強度のコントロールに注意してください。真空圧が強いとビーズが膜に付着し、ビーズのカウントを誤ることがありま
す。
告
本製品で陽性及び陰性コントロールとして使用するヒト血清は、FDA で承認された方法により検査され、HIV 抗体、HCV 抗
体、HBsAg が陰性であることがわかっています。しかしながら、HIV、C 型肝炎ウィルス、B 型肝炎ウィルス、その他の感
染性物質が存在しないことを完全に保証する検査方法はありません。従って、これらの試薬は感染の可能性があるものとし
て取り扱ってください。
一部の試薬には保存剤としてアジ化ナトリウムを使用しています。アジ化ナトリウムは鉛又は銅製の排水管と反応し、爆発
性の金属アジ化物を生成します。流しに廃棄する際は、大量の水とともに流してください。
使用後は全ての材料を地域の規定に従って廃棄してください。
測定装置について
Luminex 測定装置を動かす Luminex IS 2.3 や xPONENT 3.1 ソフトウェアは、LIFECODES Pak Lx Assay に使用します。
Luminex 測定装置システムはフローサイトメトリーの原理に基づいており、Luminex アナライザー、Luminex XY プレートハン
ドリングプラットホーム、Luminex SD シース液デリバリーシステム、ソフトウェア、PC を含みます。Luminex システムは、
3 つの主な xMAP テクノロジーを組み合わせたものです。1 つは微小球で、100 個の蛍光染色した 5.6 ミクロンのポリスチレン
製微小球が、識別子と固い表面の両方の役割をして測定を構築します。2 つめはフローサイトメトリーに基づく Luminex アナ
ライザーで、レーザー、光学、フルイディクス、高速デジタルシグナルプロセッサーといった主要な検出コンポーネントを統合
しています。3 つめはソフトウェアで、プロトコールに基づいてデータを収集するように設計されています。
ソフトウェアの特長と測定装置の据え付け、操作、メンテナンス、安全性についての情報が Luminex IS トレーニングマニュア
ルに記載されています。Luminex 測定装置システムに関する具体的なサービスについては、Luminex Corporation にお問い合わ
せください。
LIFECODES Pak Lx Assay の使用に必要なアッセイファイルは付属の CD に含まれています。
LIFECODES Pak Lx Assay と LIFECODES MATCHIT!
ください。
®
血小板抗体ソフトウェアの製品に関するご質問は、販売元にお問い合わせ
検体の採取と保存
血液検体は、抗凝固剤を使用せず無菌的に採取してください。検体の不適切な保管や汚染により偽陽性又は偽陰性の反応がでる
機会を最小限にするため、新鮮なうちに検査を行ってください。
この測定に適しているのは血清だけです。
血清は赤血球から分離して保存、出荷してください。
検体に粒子状物質がある場合は検査前に遠心により取り除いてください。
すぐに検査を行わない検体は 2~8°C で 48 時間まで保存するか冷凍してください。 –20°C 以下で冷凍した検体は 2 年まで
良好な状態に保たれます。霜取り機能付きの冷蔵庫は使用しないでください。血清サンプルに凍結/融解を繰り返さないでくだ
さい.
手
順
キットに含まれるもの:
(詳しくは試薬の項を参照してください)
バイアルにはラベル記載よりも多めの試薬が入っています。希釈液を作るときは適切な器具で計量してください。
1. 3 本
凍結乾燥したビーズブレンド
2. 1 本
850 μL
ビーズ希釈液
3. 1 本
120 μL
濃縮コンジュゲート液
4. 1 本
1.2 mL
コンジュゲート希釈液
5. 1 本
50 mL 洗浄液
6. 1 本
80 μL
陽性コントロール血清
7. 1 本
80 μL
陰性コントロール血清
LIFECODES Pak Lx Assay
3
303285.IFUJA REV A
その他用意するもの:
(記載のもの又は同等のもの)
1. 5 μL~50 μL 調整可能ピペット、適切なチップ
2. 250 μL マルチチャネルピペット、適切なチップで緩衝液が通るもの
3. 1.5 mL 希釈用マイクロ遠心チューブ
4. テストチューブ
5. タイマー
6. マーキングペン
7. プレートシーラー
8. Luminex シース液
REF 628005(1X)
;REF 628025(20X)
9
Luminex キャリブレーション及びコントロールビーズ
REF 628006(CAL1)
;REF 628007(CAL2)
;REF 628008(CON1)
;REF 628009(CON2)
10. 蒸留水
11. プレートアダプター付きロテータ又はボルテックス
12. Millipore マルチスクリーンフィルタープレート
REF 888633
Millipore MSBVN1210/MSBVN1250/MABVN1210/MABVN1250
13. マルチスクリーンバキュームマニホルド
REF 888315
Millipore MAVM0960R;Qiagen 19504;Pall 5017
14. マイクロ遠心機
15. ロットごとの Luminex Acquisition Template ファイル:付属 CD
 IS 2.3 に使用する IDT ファイル
 xPONENT 3.1 に使用する LXT ファイル
16. ロットごとの Electronic Data Sheet(EDS)ファイル:付属 CD
17. IS 2.3 又は xPONENT 3.1 ソフトウェア用 Luminex 測定装置
18. PFS
プレートフォーマットシート:付属 CD
19. PACD
血小板抗体ソフトウェアインストール用 CD
®
LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェア v1.0.1
LIFECODES MATCHIT!® 血小板抗体ソフトウェアユーザーマニュアル;ウェブサイトでも入手可能
®
LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェアクイックリファレンスガイド;ウェブサイトでも入手可能
検査手順
1.
ロットごとの Luminex Acquisition Template(IDT/LXT ファイル)を付属の CD からダウンロードし、Luminex 測定装置に
接続したコンピュータに保存します。保存したファイルの場所をメモしてください。このファイルは後で Luminex 測定装
置にインポートされます。
2.
濃縮コンジュゲート液とコンジュゲート希釈液を除く全ての試薬を、使用前に室温(21~24°C)に戻します。
3.
下記表1に従って凍結乾燥したビーズブレンドを戻します。
表 1 に記載されているバイアルの数には、1 列目に記載されている検体数に 1 つの陽性及び陰性コントロール血清を使用す
るのに十分な容量が含まれています。
表1
検体数
凍結乾燥ビーズのバイアル
1~4
1
5~10
2
11~16
3
a.
凍結乾燥ビーズの各バイアルに 275 μL のビーズ希釈液を添加し、室温で 5 分以上放置します。
b.
この時はビーズとビーズ希釈液を混合、攪拌しないでください。

戻したバイアルは 2~8°C で 15 日間まで暗所で保存できます。
注意: 別々の日に戻したバイアルを 1 つにプールしないでください。
注意: 泡が出ないように、測定の間はビーズを攪拌しないでください。
4.
検体をボルテックスします。> 10,000 x g で少なくとも 60 秒間遠心分離機にかけ、使用前に不溶性物質を沈殿させます。
5.
プレートフォーマットシートに検体の情報を記録します。プレートフォーマットシートは付属の CD から印刷できます。
6.
フィルタープレートの使用しないウェルをプレートシーラーで覆います。
7.
250 μL の洗浄液を使用するウェルに添加します。
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a.
洗浄液を 3 分間以上ウェルで放置します。
b.
バキュームマニホルドで洗浄液を静かに吸引し、取り除きます。
(正しい使用方法については製造元の推奨を参照してください。
)
8.
泡が出ないように注意して約 15~20 回上下にピペットし、戻したビーズを混ぜます。
9.
戻したビーズ 40 μL を、フィルタープレートの各検査ウェルに添加します。フィルタープレートにビーズを添加する間に、
戻したビーズが混ざるようにしてください。2~3 個のウェルに添加するごとに 2~3 回上下にピペットします。
注意: ビーズがウェルに均一に添加されるように、ビーズを再度攪拌させておく必要があります。時々ビーズを混ぜない
と、ビーズがバイアルの底の方に沈殿します。その結果ウェルに分注される量が異なり、ランタイムや結果の分析
に悪影響を及ぼすことがあります。
10. プレートレイアウトシートに従って患者の血清、コントロール血清 10 μL を添加します。
11. 使用しなかったコントロール血清とビーズを戻し、後で使用するために 2 ~8°C で暗所に保管します。
12. プレートシーラーでプレートを覆います。
13. 暗所でローテータ(1 分間に約 200 回転)又は、検体が飛び散らずに正しく混合できる速度に設定したプレートアダプター
の付いたボルテックスシェーカーの上で、室温(21~24°C)で 60 分間インキュベートします。
a.
このインキュベーションの間に、濃縮コンジュゲート液とコンジュゲート希釈液を室温(21~24°C)に戻します。
b.
このインキュベーションの間に、Luminex 測定装置をウォームアップし、準備します。
c.
ロットごとの IDT/LXT ファイル(acquisition template)で、Luminex 測定装置を設定します。ソフトウェアにテンプ
レートファイルを追加/インポートする方法は、Luminex ソフトウェアのマニュアルをご覧ください。
注:
自動バッチセットアップ機能を使う際は、LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェアのユーザーマニュア
ルをご覧ください。
注意: 正しい IDT/LXT ファイルを使用しないと、シーケンス外のデータが収集され、Luminex 測定装置から測定デー
タが不正確又は不完全に収集されます。
14. 下記表 2 に記載の容量の濃縮コンジュゲート液(CCX)とコンジュゲート希釈液(CDX)を混ぜて、濃縮コンジュゲート
液を希釈します。表 2 に記載されている容量には、1 列目に記載されている検体数に 1 つの陽性及び陰性コントロール血清
を使用するのに十分な容量が含まれています。
a.
希釈した濃縮コンジュゲート液を使用するまでホイルで覆うか、暗所で室温保管します。
b.
使用しなかった濃縮コンジュゲート液とコンジュゲート希釈液は、後で使用するために 2~8°C で暗所に保管します。
表2
検体数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
CCX の容量(µL) CDX の容量(µL)
20.0
180.0
25.0
225.0
30.0
270.0
35.0
315.0
40.0
360.0
45.0
405.0
50.0
450.0
55.0
495.0
60.0
540.0
65.0
585.0
70.0
630.0
75.0
675.0
80.0
720.0
85.0
765.0
90.0
810.0
95.0
855.0
15. 60 分間インキュベートした後、プレートシーラーを取り外して 200 μL の洗浄液をそれぞれのウェルに添加します。バ
キュームマニホルドで洗浄液を静かに吸引し、取り除きます。
注意: 真空の強度が強すぎるとビーズが膜に付着し、測定に誤りが生じることがあります。検体を吸引するのに必要な最
低限の真空圧をかけてください。フィルタープレートと真空マニホルドの具体的な使用方法については製造元の指
示を参照してください。
16. 250 μL の洗浄液をそれぞれのウェルに添加し、吸引します。さらに 2 回繰り返します。
注意: 完全に洗浄しないと、感作化したビーズに結合した IgG を検出する能力が低下することがあります。
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17. 希釈した液 50 μL をそれぞれのウェルに添加します。プレートシーラーで覆います。暗所でローテータ(1 分間に約 200
回転)又は、検体が飛び散らずに正しく混合できる速度に設定したプレートアダプターの付いたボルテックスシェーカー
の上で、室温(21~24°C)で 30 分間インキュベートします。
18. プレートシーラーを外します。
検体の入った各ウェルに 150 μL の洗浄液を添加します。
使用しなかった洗浄緩衝液を戻し、
後で使用するために 2~8°C で保管します。
19. すぐに、製造元の指示に従って Luminex 測定装置でデータを収集します。
注:
ビーズ領域ごとに最低 100 イベントを収集する必要があります。
品質管理
Pak Lx assay の品質管理は、外部測定コントロールとして陽性及び陰性コントロール血清を、テストシステムに組み込みます。
技術的誤りや試薬の不備がないか確認するために、これらのコントロールは検査のたびに使用してください。
陰性コントロール血清は、HPA、GPIV、HLA Class I ビーズの何れに対しても陰性の結果を示す必要があります。これらの要件
が満たされていない場合、影響を受けたサンプルは無効であるとみなされるべきである。
ビーズブレンドには 4 種類のコントロールビーズ(陽性コントロールビーズ1種類、陰性コントロールビーズ 3 種類)が入って
います。陽性コントロールビーズはヒト IgG でコーティングされており、陰性コントロール血清で MFI 値>10,000 を示します。
陰性コントロール血清で <10,000 の MFI が出たら、測定で十分洗浄がなされていないか、コンジュゲートが損なわれている可
能性があります。検体は陽性コントロールビーズで様々な反応を示しますが、>3500 MFI のシグナルを出す必要があります。こ
れらの要件が満たされていない場合、影響を受けたサンプルは無効であるとみなされるべきである。 サンプルデータの解釈は、
アッセイ中に集計された各ビーズの最小数がある場合を基本としている。サンプルを集計したビーズ数が少なすぎる場合、
「Bead
Failure」エラーが出現します。影響を受けたサンプルのすべての抗体の結果は無効と考えるべきです。
詳細については、トラブルシューティングの項を参照してください。
結果の判定
ソフトウェアによる判定:結果の判定には LIFECODES MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェア v1.0.1 が必要です。分析には、ロッ
トごとの EDS ファイルが必要です。
個々のビーズの反応性の確認:抗原ごとのビーズが陽性か陰性かを確認するために、抗原ごとのビーズの MFI をそれぞれの陰
性コントロールビーズ(CON1, CON2, CON3)の MFI で割り、抗原ビーズに対する 3 つの比率を出します。注:CON ビーズ
の MFI が最低カットオフ値(MC)を下回る場合は、計算に MC を使用します。計算した 3 つの比率から既定の比率であるバッ
クグラウンド調整係数(BAF)をそれぞれの抗原ビーズ/con の組み合わせから引き、3 つの調整済み比率を求めます。
 3 つの調整済み比率の 2 つ以上がポジティブの場合、ビーズの反応はポジティブ
 3 つの調整済み比率の 2 つ以上がネガティブの場合、ビーズの反応はネガティブ
結果の判定:結果については MATCHIT! ソフトウェアレポートを参照してください。下記の表に、検体を検査した際に得られ
る可能性のある結果を記載します。
抗原
可能性がある
結果



HPA-2 GPIb-IX) HPA-5 (GPIa-IIa)
ポジティブ
ポジティブ
ネガティブ
ネガティブ
判定保留
判定保留
HLA Class I、GPIV、HPA-2、HPA-5 の結果は MATCHIT! ソフトウェアで直接報告されます。
HPA-2 と HPA-5 に対して不確定の結果が得られた場合、Pak Lx Assay か別の方法で再度検査を行ってください。
HPA-1、-3、-4 の反応性を確認するには、以下の表を使用してください。
GPIV
ポジティブ
ネガティブ
HPA をコーティング
したビーズ
HPA – 1a-3a-4a
HPA – 1a-3b-4a
HPA – 1b-3a-4a
HPA – 1b-3b-4a
HPA – 1ab-3ab-4a
HPA - 1a-3ab-4b
結果の判定
このパターンが
マスキングする
可能性がある抗体:
*
HLA Class I
ポジティブ
ネガティブ
HPA-1, -3, -4
反応性
ネガティブ
(GPIIb-IIIa)
ビーズの反応性のパターン**
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ
ネガティブ
ネガティブ
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ
ポジティブ*
ポジティブ*
ポジティブ
ネガティブ
HPA-1 抗体が検出された
HPA-4b
HPA-4b は
マスキング
されない
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ
ネガティブ
ポジティブ*
ネガティブ
ネガティブ
ポジティブ
HPA-4 抗体が検出された
HPA-1a, -1b,
HPA-1a,-1b,
-3a, -3b
-3a, -3b は
マスキング
されない
異型接合ビーズは、検体中の抗体の力価や陰性コントロールビーズにおけるバックグラウンドのレベルに応じて陽性もしく
は陰性になる可能性があります。
LIFECODES Pak Lx Assay
ポジティブ
ネガティブ
ネガティブ
ポジティブ
ポジティブ
ネガティブ
ネガティブ
ポジティブ
ポジティブ*
ポジティブ*
ポジティブ*
ポジティブ*
HPA-3 抗体が検出された
HPA-4b
HPA-4b
6
303285.IFUJA REV A
** 上記の表に記載されていないパターンは不確定結果と見なされ、自己抗体や自己抗体と同種抗体の組み合わせが存在するた
めと考えられます。測定で確認されない多形性変異体に対する反応もこれに含まれます。
測定限界

本品は、IgA や IgM クラスの免疫グロブリンの抗体を検出するように設計されていません。

本測定の結果のみで臨床判断を行うことはできません。 陽性の結果は HLA Class I、GPIV、HPA-1、HPA-2、HPA-3、HPA-4、
19-21
HPA-5 に対する抗体の存在を示しているだけで、この結果で臨床症状の診断を行うことはできません
。

HPA システムは様々な集団に様々な頻度で発現します。高頻度の HPA システムは「public」、低頻度の HPA システムは
「private」と見なされます。Pak Lx assay は、public HPA システム HPA-1、-2、-3、-4、-5 のみに検査を行ったドナーから
採取した糖タンパク質を使用しています。これらの public HPA システムのうち 3 つ(HPA-1、-3、-4) は、同じ糖タンパ
1,5,11,14
ク質 GPIIb/IIIa に表示されます
。血清検体にこれらの public HPA システムの 1 つもしくは複数に対する抗体のある可
能性があり、1 つの HPA システムに対する抗体があると、他のシステムに対する抗体の存在がマスキングされることがあり
ます。例えば、ある HPA-4 エピトープに反応する高力価の抗体があると、HPA-1 エピトープの 1 つに反応する低力価の抗体
の存在がマスキングされることがあります。詳しくは、これらが表示されている結果の判定の項をご覧ください。

Pak Lx assay は、private HPA システムに対して検査を行っていないドナーから採取した糖タンパク質を使用しています。
血清検体にこれらの private HPA システムの 1 つもしくは複数に対する抗体のある可能性があります。Private エピトープに
対する抗体があると、public HPA エピトープに反応する抗体の存在を示す反応パターンをシミュレーションする及び/又は不
確定結果を引き起こすことがあります。

低頻度の HLA Class I 抗原に対する抗体を含め、低力価、低活性の抗体は本品で検出できないことがあります。

本測定は、自己抗体の検出における使用はバリデートされていません。
トラブルシューティング
問題
考えられる原因
陽性コントロール血清は、QC 証
明書に示されていない別の抗
体反応性を示している。
陽性コントロールが他のサンプル
で汚染されている。
検体がまわりのウェルに入らないようにする正しい分注法を含
め、適切な検査手技を使用して、再検してください。
洗浄不足
洗浄方法に従って再検査してください
陰性コントロール血清が抗体
反応性を示している。
試薬が汚染されている。
検体がまわりのウェルに入らないようにする正しい分注法を含
め、適切な検査手技を使用して、再検してください。
洗浄不足
洗浄方法に従って再検査してください
陰性コントロール血清の陽性
コントロールビーズ(プローブ
77)の MFI 値が 10,000 未満
コンジュゲートの退色
新しいキットを使用して、再検してください。
洗浄不足
洗浄方法に従って再検査してください
検体の陽性コントロールビー
ズ(Probe77)の MFI 値が 3,500
未満。
コンジュゲートの退色
新しいキットを使用して、再検してください
洗浄不足
洗浄方法に従って再検査してください
検体が添加されていない
再検査してください
ビーズがよく混ざっていない
完全に再懸濁するようにピペットでよく混ぜてください
測定装置の不具合 – 規格値から
外れている
測定装置のマニュアルを参照してください
測定装置の不具合 – 検体のフ
ローが遮断されている
測定装置のマニュアルを参照してください
ビーズの退色
新しいキットを使用してください
真空圧が強すぎる/ビーズが膜に付
着している
真空強度を下げてください
間違った Acquisition Template
(IDT/LXT) ファイルを使用した
データの収集に使用した IDT/LXT ファイルのロット番号が検査に
用いた Pak Lx キットと適合しているか確認してください。間違っ
ている場合は、再検査し、正しい IDT/LXT ファイルでデータを収
集してください
MATCHIT! 血小板抗体ソフトウェ
アによる分析に間違った EDS
(BAF) ファイルを使用した
データの分析に使用した EDS ファイルのロット番号が検査に用い
た Pak Lx キットと適合しているか確認してください。間違ってい
る場合は、正しい EDS ファイルで再度データの分析を行ってくだ
さい
抗原ビーズの MFI 値が約 30
MFI、陽性コントロールビーズ
の MFI が > 10,000
Bead Failure(収集されたイベ
ントが<60 )
解決法
結果を判定できない
LIFECODES Pak Lx Assay
7
303285.IFUJA REV A
性能特性
下記表は、各 HPA 又は GPIV と反応する抗体を検査した検体を血小板抗原のモノクローナル抗体固定化(MAIPA)で得た結果
と比較した場合、Class I HLA と反応する抗体を検査した検体を LIFECODES LifeScreen Deluxe Assay(LMX)で得た結果と比
較した場合の、共陽性(感受性)
、共陰性(特異性)
、一致率を示しています。これらのデータは、Sanquin Diagnostic Services
(オランダ、アムステルダム)と Blood Center of Wisconsin(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)で実施された 2 つの臨床試
験から編纂されました。
Pak Lx assay
(HPA-1)
Pak Lx assay
(HPA-2)
Pak Lx assay
(HPA-3)
陽性
陰性
合計
MAIPA(HPA-1)
陽性
陰性
52
2
0
292
52
294
合計
54
292
346
一致率
共陽性
共陰性
99.4%
100.0%
99.3%
95% 信頼区間 =
95% 信頼区間 =
95% 信頼区間 =
97.9 – 99.8%
93.1 – 100.0%
97.6 - 99.8%
陽性
MAIPA(HPA-2)
陽性
陰性
8
0
合計
8
一致率
99.7%
1
336
337
共陽性
88.9%
95% 信頼区間 =
95% 信頼区間 =
98.4 – 99.1%
陰性
合計
9
336
345
共陰性
100.0%
95% 信頼区間 =
98.9 – 100.0%
MAIPA(HPA-3)
陽性
陰性
合計
一致率
99.4%
95% 信頼区間 =
97.9 – 99.8%
30.0 - 90.3%
陽性
4
0
4
56.5 – 98.0%
陰性
2
341
343
共陽性
66.7%
95% 信頼区間 =
合計
6
341
347
共陰性
100.0%
95% 信頼区間 =
98.9 – 100.0%
MAIPA(HPA-4)
Pak Lx assay
(HPA-4)
陽性
陰性
合計
陽性
4
0
4
一致率
100.0%
95% 信頼区間 =
97.7 – 100.0%
陰性
0
160
160
共陽性
100.0%
95% 信頼区間 =
51.0 – 100.0%
合計
4
160
164
共陰性
100.0%
95% 信頼区間 =
97.7 – 100.0%
陽性
陽性
29
陰性
1
合計
30
一致率
99.1%
95% 信頼区間 =
97.4 – 99.7%
陰性
2
297
299
共陽性
93.5%
95% 信頼区間 =
79.3 – 98.2%
合計
31
298
329
共陰性
99.7%
95% 信頼区間 =
98.1 – 99.9%
99.4%
95% 信頼区間 =
96.7 – 99.9%
MAIPA(HPA-5)
Pak Lx assay
(HPA-5)
MAIPA(GPIV)
Pak Lx assay
(GPIV)
陽性
陰性
合計
陽性
5
0
5
一致率
陰性
1
162
163
共陽性
83.3%
95% 信頼区間 =
43.6 – 97.0%
合計
6
162
168
共陰性
100.0%
95% 信頼区間 =
97.7– 100.0%
一致率
97.7%
95% 信頼区間 =
94.3 – 99.1%
88.1 – 98.5%
94.8 – 99.8%
LMX(HLA Cl-I)
Pak Lx assay
(HLA Cl-I)
陽性
陽性
陰性
合計
67
1
68
陰性
3
104
107
共陽性
95.7%
95% 信頼区間 =
合計
70
105
175
共陰性
99.0%
95% 信頼区間 =
精 度
2 人のオペレータが同じロットに対して二重で 20 イベント以上の検査を行った 8 種類の検体において、Pak Lx assay は一致率
100% を示しました。選択された検体には、HPA-1a、-1b、-3a、-4a、-5b、GPIV、Class I HLA に対する抗体反応性がある検体
が含まれていました。
干渉物質
臨床化学;承認済みガイドラインの CLSI EP07-A2 干渉試験を用いて、干渉物質の検証が行われました。
以下の物質は下記の濃度で Pak Lx assay を干渉しないことが証明されました。
ヘモグロビン
≤ 500 mg/dl
トリグリセリド
≤ 500 mg/dl
ビリルビン
≤ 20 mg/dl
LIFECODES Pak Lx Assay
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参考文献
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〒105-0021 東京都港区東新橋 2-4-6
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LIFECODES Pak Lx Assay
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