NetSkateKoban センサ AX における内蔵フラッシュメモリ故障への無償

Technical Report
TR20140819-WB0AX-Firmware448-01
2014 年 8 月 19 日
株式会社サイバー・ソリューションズ
NetSkateKoban センサ AX における
内蔵フラッシュメモリ故障への無償サポート対応について
1. 本テクニカルレポートの対象製品
(1)
NetSkateKoban マルチ VLAN センサ AX (NK4-MVS-WB0AX)
(2)
NetSkateKoban センサ AX
(NK4-SES-WB0AX)
2. NetSkateKoban センサ AX のシャットダウン操作について
NetSkateKoban マルチ VLAN センサ AX および NetSkateKoban センサ AX(以下、NetSkateKoban セン
サ)は、「センサファームウェア」および「動作ログ情報」の格納場所として内蔵のフラッシュメモリ
を利用しています。
内蔵のフラッシュメモリに書き込まれる動作ログ情報は、Web 管理画面の「動作ログの取得」機能に
よってダウンロードできるログ情報です。具体的には、センサの各機能の稼働状況や通信妨害の実行日
時などの動作ログ情報、センサファームウェアの負荷情報などで、これら情報は NetSkateKoban センサ
の稼働中、随時フラッシュメモリに記録されます。
NetSkateKoban センサの電源を OFF にする際には、フラッシュメモリへの書き込み動作が停止してい
る必要がありますので、シャットダウン操作を行い NetSkateKoban センサの動作を停止状態とする必要
があります。
具体的には、Web 管理 UI の「システム管理」画面、もしくはセンサ本体の Reset ボタンを利用した
シャットダウン操作を行い、Status1 LED(緑)が消灯、Status2 の LED(赤)が点灯の状態を確認後、
AC アダプターの電源コードを抜く必要があります。
※「NetSkateKoban センサ AX v4.4 ユーザマニュアル」
⇒ “6.4 システムの再起動・シャットダウン”
⇒ “6.9 Reset ボタンによるシャットダウン”
3. シャットダウン操作を伴わない電源断によるフラッシュメモリの障害について
不意の停電など、シャットダウン操作を伴わない電源断が発生した場合、以下の障害が発生する可能
性があります。
(1)
ファームウェア OS のファイルシステム障害
(2)
フラッシュメモリの論理データエラー
(3)
フラッシュメモリのハードウェア障害
(1)は、アプリケーションがフラッシュメモリへの書き込みを実行し、そのデータがファームウェ
ア OS のデータキャッシュ上に格納され、フラッシュメモリへの書き込み動作が行われる前に電源断が
起きた場合に発生することがあります。このケースの場合は、ほとんどの場合、NetSkateKoban センサ
の起動時に実行されるファイルシステムのチェックと修復処理により自動で修復されます。
(2)、(3)は、OS のデータキャッシュ上に格納されたデータがフラッシュメモリモジュールに
転送され、NAND フラッシュメモリに書き込みを行っている最中に電源断が起きた場合に発生すること
があります。
(2)のケースでは NAND フラッシュメモリの管理情報に障害が発生しますが、障害が発生した領域
が NetSkateKoban センサの作業用パーティションだった場合は、Web 管理 UI の「システム管理」画面
から“パーティションのリカバリ”機能を実行することで修復することができます。
※「NetSkateKoban センサ AX v4.4 ユーザマニュアル」
⇒ “6.8 パーティションのリカバリ”
しかし、(2)のケースで障害が発生した領域が NetSkateKoban センサの作業用パーティション以外
の領域の場合や、(3)のケースでは、NetSkateKoban センサが正しく動作しなくなったり、再起動し
てもセンサが起動しないなど、NetSkateKoban センサが故障した状態となります。
4. ファームウェア Ver.4.4.8 以降での停電時等のフラッシュメモリ耐障害性改良について
不意の停電など、シャットダウン操作を伴わない電源断が発生した場合の障害の発生確率を下げるた
めの改良を行ったファームウェア Ver.4.4.8 を 2014 年 7 月 10 日にリリースいたしました。
具体的には、旧バージョンのファームウェアでは動作ログを随時フラッシュメモリに書き込んでいた
ものを、一定期間ごとにまとめてフラッシュメモリに書き込む動作に改良いたしました。この改良によ
り、不意の電源断の際に、NAND フラッシュメモリに書き込みを行っている可能性を大幅に低くするこ
とができます。
また、NetSkateKoban センサ AX を、センサのシャットダウン操作を行わずに電源 ON/OFF する運用
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で利用したいお客様のご要望に対応するために、フラッシュメモリへのログ保存を一切行わない動作モ
ードをサポートしたセンサファームウェアを、今秋までにリリースする予定です。
5. シャットダウン操作を伴わない電源断等によってフラッシュメモリに障害が発生したセンサの
サポート対応について
本テクニカルレポートに記載されている、シャットダウン操作を伴わない電源断によりフラッシュメ
モリに障害が発生した NetSkateKoban センサ AX につきましては、以下のサポート対応をさせていただ
きます。
● サポート契約を結ばれているお客様
通常、NetSkateKoban センサ AX の障害の際には、ご連絡いただきました障害の確認後(センサ設定
の初期化後の動作確認等)に先出し交換対応とさせていただいておりますが、本件に関するフラッシュ
メモリの障害とのご連絡をいただきましたら、連絡をいただき次第、NetSkateKoban センサ AX(ファー
ムウェア Ver4.4.8 以降)を先出しで交換対応とさせていただきます。
● サポート契約を結ばれていないお客様
修理のご依頼をいただいた NetSkateKoban センサ AX が弊社に届いた後、本件に関するフラッシュメ
モリの障害が確認されましたら、無償で修理対応をさせていただきます。
6. ご利用中の NetSkateKoban センサ AX のファームウェアを Ver4.4.8 以降にアップデートされる
場合のサポート対応について
サポート契約を結ばれているお客様の場合、お客様サイトにて既存のセンサのファームウェアを
Ver4.4.8 以降にアップデートを行う際に、もしお客様のご要望がありましたら、ファームウェアアップ
デート時の障害に即時対応できるよう、NetSkateKoban センサ AX(ファームウェア Ver4.4.8 以降)を交
換対応用の予備機としてお貸出しさせていただきます。(貸出台数などにつきましては都度ご相談くだ
さい。)
以上.
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