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Clinical Case Study A Patient with a Leg Rash

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Clinical Case Study
A Patient with a Leg Rash, Pedal Edema, Renal Failure, and Thrombocytopenia
Kareena L. Schnabl1, Matt Sibbald2, Wayne L. Gold3, Pak Cheung Chan1,4 and Khosrow Adeli1,5,a
1
Department of Laboratory Medicine and Pathobiology, University of Toronto, Toronto, Ontario, Canada; Divisions of 2
General Internal Medicine and 3 Infectious Diseases, University Health Network, University of Toronto, Toronto, Ontario,
Canada; 4 Division of Clinical Biochemistry, Sunnybrook Health Sciences Centre, Toronto, Ontario, Canada; 5 Division of
Clinical Biochemistry, The Hospital for Sick Children, Toronto, Ontario, Canada.
a
Address correspondence to this author at: The Hospital for Sick Children, 555 University Ave., Rm. 3653–Atrium,
Toronto, Ontario, M5G 1X8 Canada. Fax (416) 813-6257; e-mail [email protected]
臨床症例研究
足発疹、足浮腫、血小板減少を患った患者
症例
57 歳男性は、喀痰を伴う咳の発症後、2 週続いた倦怠感と足の浮腫の臨床対応として、その後クラリスロマイ
シンが処方された。彼の経過は、そう痒性の皮疹に発展していたため、複雑化していた。患者の病歴は 5 年間
の 2 型糖尿病と、ステージ 3 の慢性腎疾患であった。彼はまた、C 型肝炎ウイルスによる慢性感染症を持ち、
先の 19 年間にわたり経過観察を怠っていた。投薬状況は高血圧薬(カルシウムチャンネルブロッカー、β ブ
ロッカー、ACE 阻害薬、フロセミド)、高脂血症薬(エゼチミブ)、鎮痛剤(ヒドロモルホン塩酸塩、アセト
アミノフェン)、臭化イプラトロピウム噴霧剤であった。身体検査結果は以下のとおりを示した、血圧
140/65mmHg、心拍 55 拍/分、体温 36.9℃、酸素飽和度 94%、BMI46kg/m2。腹部膨満がみられ、腹水の存在と
合致していると感じられた。脾臓は触診可能であった。両側の下肢圧痕浮腫と、触診できない色素過剰の前脛
骨部発疹があった。
最初の検査は、一般的な電解質、AST、ALT、総ビリルビン、INR であった。患者の検査結果は表 1 にまとめた。
彼の空腹時血糖は悪く、ALP はわずかに上昇していた。患者は貧血症で、低アルブミン血症による血小板減少
が認められ、血清クレアチニンが上昇していた。尿試験紙検査と顕微鏡検査では、血尿、蛋白尿、尿中赤血球
円柱が現れた。24 時間の尿中蛋白排出検査では、尿中に大量の蛋白質が確認された。コッククロフト・ゴー
ルト式による糸球体ろ過率は、かなり低かった。超音波検査では、両側に一般的な大きさのエコー源性の腎臓
1
が現れた。慢性の未治療の HCV 感染症の状況、ネフローゼ症候群のエビデンス、クリオクリットから、クリ
オグロブリン血症に続発する膜性増殖性糸球体腎炎の可能性を検討するよう要求された。腎臓のバイオプシー
により、免疫複合体沈着と広範性の増殖性糸球体腎炎が明らかとなった。
表 1. 検査値の基準値を併記した、患者の初期および経過観察後の臨床検査結果
考察
患者の経過観察
我々は更なる精密検査、すなわち補体測定(C3 と C4)、血清蛋白電気泳動、クリオグロブリン検査、ウイル
ス血清学分析(HIV、B 型肝炎ウイルス、HCV)を要求した。表 1 は検査結果をまとめている。補体濃度はわず
かに低下、血清蛋白電気泳動は M バンドなしの広範性 γ 領域を示した。5%のクリオクリットは 10 日間 4℃で
血清保管後、異なった日に取り出した 2 つの血液サンプルで陽性を示した。その患者は B 型肝炎コアと表面抗
体の存在で、B 型肝炎ウイルスに感染していることが立証された。彼の C 型肝炎ウイルス量はわずかであった。
2
患者診断
患者はクリオグロブリンを有した、糸球体腎炎であった。肝臓バイオプシーは、慢性肝炎と 1-2 の活性スコア
とライネック繊維症 4B ステージにより、肝硬変と確定診断された。それ故に患者は、ペグ化されたインテー
フェロン α とリバビリンの併用療法が開始され、蛋白尿、血漿ウイルス量、クロクリットで、ある程度の改善
が認められた。彼は末梢の浮腫を制御するために、高用量の利尿療法を継続する必要があり、それ故、腎臓お
よび/または肝臓移植に適しているように思われなかった。
成人ネフローゼ症候群
糸球体ろ過障壁を障害することによる糸球体透過性の肉眼的変化は、ネフローゼ症候群の特徴である。またこ
の患者にみられるネフローゼ症候群の特徴は、蛋白尿(成人、尿排泄量>3g/日)、低アルブミン血症、浮腫、
脂質異常症を罹患していることである(1)。糸球体疾患の病因論的考察には、初期の腎疾患、腎障害を伴った
系統的疾患、薬剤による二次的腎障害がある(図 1)。糖尿病はネフローゼ症候群の、最も一般的な経過である
(1)。2 型糖尿病の腎疾患には、無症候性の微量アルブミン尿症、ネフローゼ症候群、腎移植を必要とする末
期腎疾患が含まれている(1)。ネフローゼ症候群は感染症とも関係しているかもしれない。私たちが述べてき
た、HCV に感染した患者で起こっている主な腎疾患は、膜性増殖性糸球体腎炎であり、これはしばしばⅡ型ク
リオグロブリン血症と関連している(2)。
3
図 1.クリオグロブリンの採取、分析、報告のプロトコル[Kamar et al.(2), Vermeersch et al.(3), Shihabi(4)].
HCV とクリオグロブリン血症
クリオグロブリンは室温 37℃以下で、血清もしくは血漿から沈殿する免疫グロブリンの異種群である。クリ
オグロブリン血症はⅠ型(単一のモノクローナル)、Ⅱ型(混合型モノクローナル‐ポリクローナル免疫複合
体)、もしくはⅢ型(混合型ポリクローナル‐ポリクローナル免疫複合体)として分類されている(3)。Ⅰ型ク
リオグロブリン血症は通常、リンパ増殖性疾患を伴っており、クリオグロブリンをもつ患者のうち、わずかで
ある(10%‐15%)。一方、混合型クリオグロブリン血症を発症している多くの患者は、感染症もしくは自己免
疫疾患を持っている(4)。混合型クリオグロブリン血症のケースの 80%以上が、HCV 感染症と関係している(2)。
クリオグロブリン血症は、免疫システムの過剰刺激もしくは大きな免疫複合体の異常なクリアランスから生じ
る。HCV に関係したⅡ型クリオグロブリン血症では、ウイルス DNA、RNA、膜抗原、抗 HCV 抗体、もしくはリ
ポ蛋白が、直接的に B 細胞の機能を制御し、その結果リウマイド因子産生細胞(IgMκ)の1つの優性クローン
の活性化と拡張を引き起こす(5)。沈殿した免疫複合体は細小血管を詰まらせ、補体活性化を誘導し、虚血性
および全身性血管炎を、特に皮膚、神経、腎臓、肝臓、関節で引き起こす(6)。
クリオグロブリン血症は、非特異的なサインと兆候による様々な臨床的な症状を持つために、もしもの疑念に
対しての鋭敏で正確な臨床状況の把握が維持されなければ容易に見落とされる。触知可能紫斑病はクリオグロ
ブリン血症の診察で最も特徴的にみられ、1‐2 週間続く。病斑はこの患者で見られたように下肢に現れ、まれ
に臀部、胴体、顔にも現れる(4)。Ⅰ型クリオグロブリン血症の症状は、しばしば寒冷暴露で局所的に現れる。
混合型クリオグロブリン血症はより全身性で、一般的に触知可能紫斑病、関節痛、無力症といった 3 つの臨床
症状と関連がある(3)。おおよそ 50%‐70%の症状のある患者は、肝障害(肝脾腫大症)を持ち、25%は腎障
害(膜性増殖性糸球体腎炎)、36%は神経障害(末梢性感覚運動ニューロパシー)を持つ(4)(5)。呼吸器症状
は稀ではあるが、間質性肺浸潤、呼吸困難、もしくは咳として現れる(6)。
成人性糸球体疾患の鑑別診断
患者は蛋白尿、浮腫、顕微血尿、収縮期高血圧、腎機能低下(糸球体ろ過率の低下)があったので、糸球体腎
炎の更なる検査、すなわち、化学、血清学、超音波検査、そして腎臓の組織病理学検査が認められた(7)。血
管炎性の足紫斑病と血尿症は、患者のネフローゼ症候群が糖尿病よりも全身性の HCV 感染症の複雑化したも
のによると推察された。この患者の腎臓バイオプシーを行うまでの腎疾患診断の最初のアプローチは、糸球体
腎炎に起因する低い血清補体レベルと、一般的な血清補体レベルと区別するため、総補体レベル(総溶血性補
体(CH50), C3, C4))の測定をすることであった(1)。約 80%のクリオグロブリン血症で、血清補体レベルの低値
がみられる(1)。一般的にやや低い C3 補体濃度と、低い C4 補体濃度は通常、Ⅱ型クリオグロブリン血症患者
でみられ、この患者においてもみられた(2)。その他の通常の臨床検査は、血清蛋白/免疫固定法と悪性腫瘍と
識別する遊離 L 鎖の分析、リウマチ性疾患を除外するための自己抗体検査、感染性心内膜炎診断を除外するた
めの血液培養によるクリオグロブリン特性検査がある(1)。腎臓超音波検査を含む非侵襲性の放射線検査は、
腎臓の大きさの情報をもたらす。小さな腎臓(<9cm)は、高度な瘢痕化と低い可逆性を示す(7)。エコー源性
の皮質は通常、腎疾患の医学的原因で見られる非特異的密度変化である(7)。免疫複合体の蓄積パターンの検
4
査での腎臓バイオプシーは、その病変を明らかにするのを助ける。クリオグロブリン血症において、腎臓バイ
オプシーの組織学的検査は、通常血管中の管腔内微小血栓(クリオプレシピレート)と、活性化したマクロフ
ァージの糸球体浸潤を示す。すなわち、免疫蛍光法や電子顕微鏡分析は、IgM、IgG、補体の内皮沈着を示して
いる(2)。腎臓バイオプシーはまた、腎臓病理学の診断結果を裏づけ、治療指針に役立つ(1)。
クリオグロブリンとピットホールの収集、分析、報告
不適切なサンプルの収集とハンドリング、特に不十分な温度コントロールは、多くのクリオグロブリン血症症
例の間違った診断をもたらす(3)。この患者は脂質異常症である。空腹時血清サンプルは、リポ蛋白の寒冷沈
降反応による偽陽性、もしくは免疫グロブリン、リウマチ因子、補体の早期寒冷沈降反応による偽陰性を避け
るために、37℃で収集することは必要不可欠である(3)。すべての寒冷沈降物は、モノクローナル成分の存在
を特徴づけている。混合型クリオグロブリン血症において、クリオグロブリン濃度は十分な採血量の血液を用
いて、多くの場合は低値を示す(4)。沈殿物の存在や再溶解があることの日々の報告により、容易に偽陽性の
可能性があることを早期に見出している(4)。アジ化ナトリウムと沈殿洗浄水は、バクテリアと血清蛋白によ
るコンタミネーションを減少させる(3)。多くの検査室はクリオクリット率(沈殿量/総血清サンプル量×100%)
を測定することによって、クリオグロブリンを検査している。クリオクリットは、Ⅱ型とⅢ型のクリオグロブ
リン血症を識別しない。研究室では洗浄された寒冷沈降物上の総蛋白を測定し、血清蛋白電気泳動と免疫固定
法でクリオグロブリンのサブタイプを決定することが推奨されている(4)。この患者の血清の蛋白電気泳動後
の拡散した γ 領域は、ポリクローナル γ‐グロブリンを示している。図 1 にクリオグロブリンの採取、分析、報
告をまとめる。
慢性肝炎の診断と管理
慢性肝炎は、進行中の炎症と、肝臓破壊によって特徴づけられる(8)。それは通常、6 ヶ月以上の ALT および、
または AST 活性の上昇で定義される。この患者を含め、幾人かは炎症と線維症のバイオプシーによる痕跡があ
るにもかかわらず、断続的もしくは持続的に独特な ALT 活性を持っている(1)。ウイルスマーカー(B 型肝炎
表面抗原、B 型肝炎ウイルス DNA、HCV RNA)は、抗ウイルス療法を診断モニタリングする上で、酵素よりも
信頼性がある(8)。HCV にとって、治療前の遺伝子型を決定することは重要である。HCV 遺伝子型 1 は、イン
スリン抵抗性と関連があり、ペグ化したインターフェロン α とリバビリンの併用療法にほとんど反応せず、こ
れがこの患者の芳しくない予後に関わっているかもしれない(9)(10)。
覚えておくべきポイント
・クリオグロブリン血症は、成人性ネフローゼ症候群の異なった診断、特に膜性増殖性糸球体腎炎の特徴があ
る HCV に感染した患者が含まれる。
・クリオグロブリン血症は不均一の臨床所見を持ち、その診断は容易に見落とされる。
5
・クリオグロブリンの適切なサンプル採取、ハンドリング、分析、報告手順は必要不可欠であり、定期的にア
ップデートされるべきである。少量のクリオグロブリンは、深刻な症状もしくは疾患を引き起こすか、それら
との関連性を示す。
・HCV 遺伝子型はインスリン抵抗性と、HCV 療法の予後の反応性を予知する。
謝辞
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this paper and have
met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and design, acquisition of data, or
analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for intellectual content; and (c) final approval of the
published article.
Authors’ Disclosures of Potential Conflicts of Interest: No authors declared any potential conflicts of interest.
Role of Sponsor: The funding organizations played no role in the design of study, choice of enrolled patients, review and
interpretation of data, or preparation or approval of manuscript.
Acknowledgments: We thank the Department of Medicine at the University of Toronto for organizing the cases
conference at Medical Grand Rounds, where we were first exposed to this case. We also appreciate the time that
resident Augustin Nguyen put aside to answer clinical questions.
脚注
1
Nonstandard abbreviations: HCV, hepatitis C virus; C3, complement 3; CH50, total hemolytic complement.
参考文献
1.
Madaio MP, Harrington JT. The diagnosis of glomerular diseases: acute glomerulonephritis and the nephrotic
syndrome. Arch Intern Med 2001;161:25-34.
2.
439.
Kamar N, Rostaing L, Alric L. Treatment of hepatitis C virus related glomerulonephritis. Kidney Int 2006;69:436-
3.
Vermeersch P, Gijbels K, Mariën G, Lunn R, Egner W, White P, Bossuyt X. A critical appraisal of current practice
in the detection, analysis, and reporting of cryoglobulins. Clin Chem 2008;54:39-43.
4.
Shihabi ZK. Cryoglobulins: an important but neglected clinical test. Ann Clin Lab Sci 2006;36:395-408.
5.
Sansonno D, Dammacco F. Hepatitis C virus, cryoglobulinemia, and vasculitis: immune complex relations. Lancet
Infect Dis 2005;5:227-236.
6
6.
Saadoun D, Landau DA, Calabrese LH, Cacoub PP. Hepatitis C-associated mixed cryoglobulinemia: a crossroad
between autoimmunity and lymphoproliferation. Rheumatology 2007;46:1234-1242.
7.
Chadban SJ, Atkins RC. Glomerulonephritis. Lancet 2005;365:1797-1806.
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Clarke W, Dufour DR. Contemporary practice in clinical chemistry 2006 AACC Press Washington, DC. .
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Hickman IJ, Macdonald GA. Impact of diabetes on the severity of liver disease. Am J Med 2007;120:829-834.
10.
Chevaliez S, Pawlotsky JM. Hepatitis C virus: virology, diagnosis and management of antiviral therapy. World J
Gastroenterol 2007;13:2461-2466.
論説
Charles E. Alpers
Department of Pathology, University of Washington Medical Center, Seattle, WA.
Address correspondence to the author at: University of Washington Medical Center, Department of Pathology, 1959 NE
Pacific St., Box 356100, Seattle, WA 98195. E-mail [email protected]
Schnable らは、同時発生的にクリオグロブリン血症に関連した糸球体腎炎の急性症状に発展した、約 20 年の
C 型肝炎ウイルス感染症歴をもつ患者について説明している。私たちが推察することになった増殖性糸球体腎
炎を示した腎臓バイオプシーは、クリオグロブリン血症と HCV 感染症と通常関連しているタイプの膜性増殖
性糸球体腎炎であった。
HCV は、クリオグロブリン血症、糸球体腎炎、皮膚疾患(遅発性皮膚ポルフィリン症、扁平苔癬)、関節炎、
シッカライク症候群、リンパ増殖性疾患を含む、多発性肝外病変と関連している。最も強い関連は、クリオグ
ロブリン血症と膜性増殖性糸球体腎炎であった。腎臓の症状はその報告症例のように、通常、長期(例:>10
年)にわたる HCV 感染症と関連している。ほとんどの場合、慢性肝炎、および/または肝硬変と一致した臨床
評価の特徴がある。腎臓の症状は、クリオグロブリン血症、もしくは肝疾患のその他の徴候なしに起こるかも
しれない、しかしながら HCV 感染症の診断は、腎疾患の評価中に行われるかもしれない。腎臓バイオプシー
での病理所見(沈殿したクリオグロブリンを含む好酸性物質の糸球体性毛細管内球状蓄積、電子顕微鏡によっ
て視覚化した微細に小繊維、もしくはタクトイドパターンを持った糸球体性免疫複合体沈着物)は、ときどき
クリオグロブリン血症に付随する HCV 感染症の診断の手がかりになる。患者の病歴の発症時、もしくはある
時期での循環クリオグロブリンは、一般的に HCV と関連した糸球体腎炎を患った患者の、おおよそ 50-70%に
検出される。
この症例報告は、HCV 感染症と腎疾患の関係の潜在的な重要性を指摘している、最近のいくつかの研究を考慮
しても、タイムリーである。15,000 人の患者を含む最新の NHANES の最近の解析では、HCV 血清反応陽性
(1.6%、推定 4.1×106 感染者)と、HCV ウイルス血症(1.3%、推定 3.2×106 感染者)でしっかりした有病率を示
している(1)。急性の HCV 感染症の発症率は、過去では最も低い率まで低下していたので(2)、持続した高い
有病率は先の 10 年間で獲得した感染症の保菌者によるものである。述べてきた患者のケースのように、腎疾
患とクリオグロブリン血症は、HCV 感染症の晩期症状であるので、HCV と関連した腎疾患とクリオグロブリン
7
血症は近いうちに予測されようになるであろう。このますます大きな問題に関する認識の高まりは、よりタイ
ムリーな診断を導き、感染症患者の治療戦略を改善するであろう。
謝辞
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this paper and have
met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and design, acquisition of data, or
analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for intellectual content; and (c) final approval of the
published article.
Authors’ Disclosures of Potential Conflicts of Interest: Upon manuscript submission, all authors completed the
Disclosures of Potential Conflict of Interest form. Potential conflicts of interest:
Employment or Leadership: None declared.
Consultant or Advisory Role: None declared.
Stock Ownership: None declared.
Honoraria: None declared.
Research Funding: C.E. Alpers, NIH grant DK66802.
Expert Testimony: None declared.
Role of Sponsor: The funding organizations played no role in the design of study, choice of enrolled patients, review and
interpretation of data, or preparation or approval of manuscript.
参考文献
1.
Armstrong GL, Wasley A, Simard EP, McQuillan GM, Kuhnert WL, Alter MJ. The prevalence of hepatitis C virus
infection in the United States, 1999 through 2002. Ann Intern Med 2006;144:705-714.
2.
Wasley A, Grytdal S, Gallagher K, . Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Surveillance for acute viral
hepatitis – United States, 2006. MMWR Surveill Summ 2008;57:1-24.
論説
Robert M.A. Richardson
Toronto General Hospital, Toronto, Ontario, Canada.
Address correspondence to the author at: Toronto General Hospital, 200 Elizabeth St., Toronto, Ontario, M5G 2C4
Canada. Fax 416-340-4999; e-mail [email protected]
8
彼らの症例提示に関して Schnabl らは読者に、ネフローゼ症候群の診断を受けた成人、成人糸球体疾患でみら
れるかもしれない、一次的、二次的な腎臓病変、またこれらの腎疾患の症状を識別するのに役立つとされる検
査についてのアプローチを考えることを要求している。
ネフローゼ症候群のほとんどの成人患者は、病理学診断のために腎臓バイオプシーを必要とする(糖尿病性腎
症を推定されることを除くために)。ラボ検査の結果による診断は異常を見出すきっかけにはなるかもしれな
いが、バイオプシーの代わりにはならない。バイオプシーがあまりにも危険な場合を除いて(例:出血傾向)。
初期のネフローゼ症候群の最も共通した徴候は、膜性腎症、状分節状糸球体硬化症、微小変化型疾患である。
ラボ検査はこれらの疾患を分類するのにほとんど役に立たない。
約 30%のネフローゼ症候群の症例は、成人になってからの二次的な要因である。自己免疫疾患(紅斑性狼瘡)、
感染症(B 型、C 型肝炎、マラリア)、悪性腫瘍(リンパ腫)、薬物(金、パミドロネートなど)、モノクロ
ーナルグロブリン血症(一次的アミロイドーシス)、慢性炎症状態(二次的アミロイドーシス)等である。
検尿による血尿と赤血球円柱の検出は、病理過程が増殖性か、壊死性のどちらかであることを強く示唆してい
る。ゆえに、非増殖性病変(糖尿病性腎症、アミロイドーシス、二次的微小変化型疾患、膜性腎症、もしくは
巣状分節状糸球体硬化症)ではありそうもない。
低補体血症の発症は、ありそうもない抗好中球細胞質抗体と関連した疾患(ヴェグナー肉芽腫、顕微鏡的多発
性血管炎)の壊死性の過程で起こる。増殖性ループス腎炎(クラスⅢ、Ⅳ)、C 型肝炎と関連したクリオグロ
ブリン血症、感染後糸球体腎炎は、最もありそうな診断であろう。すべて、低補体血症と関連がある。感染後
糸球体腎炎は通常、ネフローゼ症候群としては現れず、区別して取り扱うべきである。故に、この患者にとっ
てのカギとなる臨床検査は、血清補体、C 型肝炎ウイルス量、抗核抗体、抗 DNA 抗体、血清クリオグロブリ
ンである。B 型肝炎と HIV は、HCV 感染症歴があるならば検討すべきであろう。
(訳者:小治
健太郎)
謝辞
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this paper and have
met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and design, acquisition of data, or
analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for intellectual content; and (c) final approval of the
published article.
Authors’ Disclosures of Potential Conflicts of Interest: No authors declared any potential conflicts of interest.
Role of Sponsor: The funding organizations played no role in the design of study, choice of enrolled patients, review and
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