eディスカバリーに - Epiq Systems

中島 大輔
つ指摘した。①キーワー
しなかった文書はレビューをしな
ん」(伊藤氏)
。キーワードにヒット
終わると言って過言ではありませ
ド選定に始まり、
キーワード選定に
ビューの質を高めるには、
キーワー
定 は 群 を 抜 い て 重要である。
「レ
チェックだ。中でもキーワード選
ポ ー ト 作 成・提 出 、④ ク オ リ テ ィ
ド設定、
②レビューワー選抜、
③レ
ントを
るベストプラクティスのキーポイ
ら 、ド キ ュ メ ン ト レ ビ ュ ー に お け
ディスカバリーに関わった経験か
サ ー ビ ス マ ネ ー ジ ャ ー は 、多 く の
伊藤恵美子ドキュメントレビュー
ドキュメントレビューに
おけるベストプラクティス
す」
。
中島氏はこう締めくくった。
できるソリューションを提供しま
私たちは、
裁判所が納得する開示が
案が鍵になることが多いのです。
を左右しかねない。ベンダーの提
る。「技術的な要素が訴訟のゆくえ
が重要なポイントとなるのであ
把握し、
法律事務所と共有すること
及ぼす可能性のある要素を事前に
もある。ディスカバリーに影響を
─エピックシステムズの提唱するベストプラクティス
い運用がほとんどであるため、
年 月 日、
大阪・中之
の例として、罰金のみならず、
裁判
文 書 と し て 管 理 し 、調 査・提 出 す
文 書 の 保 全 、③ 提 出 対 象 文 書 の 特
る」ことが求められ、
具体的には①
の評決が傾くことを怖れて不本意
定 、④ 合 意 し た フ ォ ー マ ッ ト で の
官が陪審員に「不利な事実の推定」
ピックシステムズ社によるセミ
な条件で和解せざるを得なくなっ
提 出( E D R M : 電 子 情 報 開 示 参
島 に て 、e デ ィ ス カ バ リ ー 分 野 に
ナー「ビッグデータ時代のeディ
た事例もある。eディスカバリー
考モデル)
という手順で行われる。
関 連 文 書 の 保 存 場 所 特 定 、② 関 連
スカバリーと各種調査におけるベ
の 失 敗 が 、訴 訟 全 体 に 影 響 を 及 ぼ
ディスカバリーの日程を決めるス
の処置を行うことである。eディ
し、
それらのデータが消えないため
情報の保存場所と保存形態を把握
早期に関連する可能性のある電子
企業担当者として重要なのは、
ストプラクティス」が開催された。
日以内に、
ケジュールミーティングを行う必
スカバリーの制裁の多くが関連文
要があり、その
書の保全のミスに起因しているた
代表の挨拶に続いて立った中島大
は代理人である米国弁護士に自社
」
を行う決まりとなって
and confer
いる。この時までに、
企業の担当者
て 、確 実 な 対 応 を 行 う た め の 企 業
理 解 し て 初 め て 可 能 と な る 」と し
は 、保 存 場 所 に 関 す る 基 礎 情 報 を
範囲についての協議を行う「
輔グローバルeディスカバリーソ
のITインフラに関して出来る限
担 当 者 の 心 得 と し て 、関 連 文 書 の
めだ。中島氏は「正しいデータ保存
リ ュ ー シ ョ ン 日 本 統 括 部 長 は 、近
り理解をしてもらう必要があり、
国際仲裁や腐敗防止法調査にもe
リクエストの調査だけではなく、
在は把握しているが提出対象から
と す る 情 報 開 示 を 避 け る た め 、存
「 not reasonable
」
なデータ群に関し
て は 、相 当 な コ ス ト や 労 力 を 必 要
IT担当者とバックアップ・アー
③関係者に直接ヒアリングする、
④
②関係者とその所在を把握する、
プローチ─ ①事業単位で考える、
保存場所の確認を行う基本的なア
ディスカバリーが普及していると
外したい旨の交渉をするための情
警鐘を鳴らした。
態 に よ っ て は 、取 得 す る の に 通 常
─ を紹介した。関連文書の保存形
カイブを含めた全体像を確認する
ディスカバリーにおいては「争
点 に 関 連 す る も の 全 て 」な ど と 広
範 囲 の 開 示 が 求 め ら れ る う え 、関
特権対象文書判定の的確性確認な
質の高いレビュー作業の確保、
秘匿
時進行のクオリティチェックでは、
録を残すこと、
そして、
レビューと同
リーにアップデートし、
すべての記
にはレビューの進捗状況をタイム
考慮した配置を行うこと、
レポート
の選択においては専門性や適性を
藤氏は強調する。
また、
レビューワー
める過程を経ることが必要だと伊
様々なリソースをもとに精度を高
例 、業 界 用 語 、案 件 特 有 の 隠 語 等
ングによるレビューや過去の類似
らだ。選定にあたっては、
サンプリ
索から漏れてしまう恐れがあるか
制裁が科されることがある。制裁
てしまうと、
原告・被告に関係なく
ジーを最大限利用するためには、
た 。こ の よ う な 最 新 の テ ク ノ ロ
い要素となると伊藤氏は指摘し
プラクティスの構築には欠かせな
を 削 減 す る 運 用 が 、今 後 の ベ ス ト
なる効率化を図るとともにコスト
し、組み合わせることによって、更
テクノロジーの特徴や長所を理解
手法が台頭しつつある。これらの
呼ばれるテクノロジーを駆使した
アシステッドレビュー(TAR)
と
似文書の抽出、またテクノロジー
に加えて、メールのチェーン化、近
前出のキーワード検索だが、これ
率よく行うための手法のひとつが
し た 、膨 大 な 文 書 の レ ビ ュ ー を 効
データを迅速・確実に保全し、
証拠
eディスカバリーでは「膨大な
日々進化を遂げる関連データの抽
タイプの対象データに対応するため
とができる。
このような、
拡大する新
でもピンポイントでレビューするこ
を表示するため、
長い音声ファイル
トしたワードのタイムコードの一覧
音声レビュー画面では、
検索にヒッ
の抽出を可能にする。更に、
実際の
や、
活用形や語尾変化のあるワード
設 定 如 何 に よ り 、完 全 一 致 ワ ー ド
にして検索する。
また、
許容限界点の
その音素の並び順をインデックス
子音といった音素の単位に分解し、
ワード検索では、
一語一語を母音と
という。音声データにおけるキー
心としてニーズが高まりつつある
ケースが増えており、
金融機関を中
思わぬ要素で足をすくわれること
よりも多くの時間がかかりスケ
ど、いずれの場合も適正な経験・資
利 用 実 績 を 豊 富 に 持 ち 、ツ ー ル の
出テクノロジーに関する情報につ
連文書を隠蔽したものと認定され
格 を 持 つ 者 に よ り 、徹 底 し て 行 わ
特長を把握する専門家との意思疎
行うための
「合理的な努力」
であり、
求められているのは適切に提出を
るのはほぼ不可能である。ただし、
対象の文書をひとつ残らず提出す
全 て レ ビ ュ ー し 、デ ィ ス カ バ リ ー
た。開示や調査対象は、
電話
程についての紹介が行われ
して音声データのレビュー工
ガルテクノロジーの一例と
あたり、
伊藤氏より、
最新リー
セミナーの締めくくりに
氏の提言でセミナーは幕を閉じた。
なすと考えられるだろう、
との伊藤
ストプラクティスの重要な一角を
ジュールに悪影響を及ぼすなど、
れることがそれぞれ重要である。
きアンテナを張ることも、
今後はベ
両 当 事 者 が 合 意 す れ ば 、一 定 水 準
や会議の録音、
チャット記録
音声データのレビュー
での「足切り」も可能だ。eディス
などの音声データにも及ぶ
企業の保管する膨大なデータを
レビューの最大効率化を
追求するツール
通が重要な鍵となることが多い。
関連する電子情報を
適切に特定する要点とは
報を共有することが重要である。
価格カルテルやM&Aのセカンド
年米国訴訟や米国政府機関による
meet
日前までに開示
訴状の提出から
スケジュールも厳しい。通常は
した一例である。
知識不足が招く
落とし穴
応答も活発に行われた。
り、多くの法務担当者が参加、質疑
面する事例が増えてきたこともあ
日本企業がeディスカバリーに直
を 指 示 す る 場 合 も あ る た め 、陪 審
6
おいて世界有数の実績を誇るエ
11
スコット・ウォーレン日本支社
1
2
0
21
エピックシステムズ日本支社
グローバルeディスカバリーソリューション
日本統括部長
対応の誤りが企業の命運を左右してしまうこともあるeディスカバリー。
対象となるデータのタイプは技術革新と軌を一にして拡大の一途をたどり、
要所を押さえた対応が求められている。
2
2015.3
2015.3
3
いかに対応するか
4
2
0
1
4
カバリーに関わる当事者が編み出
伊藤 恵美子
e ディスカバリーに
キーワード次第で重要な文書が検
エピックシステムズ日本支社
ドキュメントレビューサービス マネージャー
ニューヨーク州弁護士
拡大する
IN FO R M A T I O N
制作/レクシスネクシス・ジャパン企画制作部