特集:「鉱山機械」 - 日本産業機械工業会

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賛助会員制度のご案内
一般社団法人 日本産業機械工業会は、ボイラ・原動機、鉱山機械、化学機械、環境装置、タンク、プラ
スチック機械、風水力機械、運搬機械、動力伝動装置、製鉄機械、業務用洗濯機等の生産体制の整備及び生
産の合理化に関する施策の立案並びに推進等を行うことにより、産業機械産業と関連産業の健全な発展を図
ることを目的として事業活動を実施しております。
当工業会では常時新入会員の募集を行っておりますが、正会員(産業機械製造業者)の他に、関連する法
人及び個人並びに団体各位に対して事業活動の成果を提供する賛助会員制度も設置しております。
本制度は当工業会の調査研究事業等の成果を優先利用する便宜が得られるなど、下表のような特典があり
ます。広く関係各位のご入会をお待ちしております。
賛助会員の特典
出版物、行事等
備 考
1
機関誌「産業機械」
年12回
2
会員名簿
和文:年1回
英文:隔年1回
3
工業会事業報告書・計画書
年1回
4
工業会決算書・予算書
年1回
5
自主統計資料
(1)産業機械受注
(2)産業機械輸出契約
(3)環境装置受注
月次:年12回
年度上半期累計、暦年累計、年度累計:年間各1回
6
総会資料(会議・講演)
年1回
7
運営幹事会資料(会議・講演)
年9回
8
機種別部会の調査研究報告書(自主事業等)
発刊のご案内:随時(送料等を実費ご負担いただきます)
9
各種講演会のご案内
随時(講演会によっては実費ご負担いただきます)
10
新年賀詞交歓会
東京・大阪で年1回開催
11
工業会総会懇親パーティ
年1回
12
関西大会懇親パーティ
年1回(関西大会:11月の運営幹事会を大阪で開催)
13
関係省庁、関連団体からの各種資料
随時
14
その他
工業会ホームページ内の会員専用ページへの認証
(上記各資料の電子データをご利用いただけます)
≪お問い合わせ先≫
一般社団法人 日本産業機械工業会 総務部
TEL:03-3434-6821 FAX:03-3434-4767
E-mail:[email protected]
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INDUSTRIAL MACHINERY
産 業 機 械
次代を拓く産業機械
No.773 Feb
Contents
特集:
「鉱山機械」
巻頭インタビュー
「鉱山機械業界の更なる飛躍のためには
若手人材の確保が必要不可欠」・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 04
鉱山機械部会 部会長 西田 修一
「業界が保持する技術を時代のニーズに適用させれば
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 06
新たな価値を見出すことができる」
鉱山機械部会 副部会長 吉見 偉雄
急速掘削を可能にした回転・振動式
(ロータリーバイブレーション方式)
ボーリングマシン(株式会社 東亜利根ボーリング)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 08
走行台車搭載トップドライブ式ロングフィードボーリングマシン
(東邦地下工機株式会社)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
陸前高田市震災復興事業
大容量土砂破砕搬送設備概要及び納期短縮への取り組み
(古河産機システムズ株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
特集:
「製鉄機械」
巻頭インタビュー
「Neo-Made in Japan,開発と品質が製鉄機械業界の
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
更なる発展につながる」
製鉄機械部会 部会長 筒井 泰造
熱媒循環式排熱回収設備に炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉を
組み合わせた熱風炉操業の低コスト・高効率化〜高効率BFG専焼の実現〜
(新日鉄住金エンジニアリング株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
特殊鋼ブルーム用軽圧下装置の高機能化
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
(新日鉄住金エンジニアリング株式会社)
高性能湿式COG脱硫プロセス
(新日鉄住金エンジニアリング株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
鋳型振動装置用電動サーボアクチエータの紹介
(スチールプランテック株式会社)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
海外レポート 一 現地から旬の話題をお伝えする 一 自動車産業の動向について・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43
駐在員便り・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
今月の新技術
インバータ制御オイルフリースクロール圧縮機3.7/5.5kW
(株式会社 日立産機システム)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50
企業トピックス
化粧品・育毛剤事業の新たな展開
(ホソカワミクロン株式会社)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
連載コラム1・ ・・・・・・・・ 42
産業・機械遺産を巡る旅
「常田館製糸場」
(長野県)
イベント情報・・・・・・・・・ 54
行事報告&予定・・・・・・・ 55
書籍・報告書情報・ ・・・・ 62
統計資料
産業機械受注状況・ ・・・・・・・・ 64
産業機械輸出契約状況・・・・・・ 67
環境装置受注状況・ ・・・・・・・・ 69
鉱山機械・金属加工機械
需要部門別受注状況・ ・・・・・・ 71
産業機械機種別生産実績・・・・ 72
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03
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Interview with
Shuichi Nishida
部会長が鉱山機械業界の現状について語る
鉱山機械業界の更なる飛躍のためには
若手人材の確保が必要不可欠
長期の低迷から脱し、堅調な動きに推移している鉱山機械業界。将来の更なる発展
のために、取り組むべき課題について西田修一部会長(東邦地下工機株式会社 取締
役)に語ってもらった。
04
それではまず最初に、2014年における鉱山機械業界
り、その辺りも人材不足に拍車をかける原因となってい
の概況について解説をお願いします。
るのではないかと分析しています。結果として業界内で
「昨年もお話しましたが、鉱山機械部会とうたってい
人材の取り合いが起こっているのが現状です。
」
ても現時点において日本に稼働中の鉱山はほとんどあり
そのような状況を打破するには何が重要であるとお考
ません。鉱山機械というよりは、そこから派生したボー
えでしょうか?
リング機械業界であると理解していただいた方が現状に
「3Kとは『危険』
『汚い』
『きつい』を意味しています。
は合っていると思います。そのボーリング機械業界です
『危険』については機械の安全性の向上に加え、現場で
が、2011年の東日本大震災後、主として震災復興におい
の安全教育を徹底するしか道はありません。そこは業界
て地質調査等のお手伝いをさせていただいてきました。
を挙げて改善に取り組んでいるところです。
『汚い』につ
更に付随する国家プロジェクトとして、いわゆる国土強
いては作業環境を良くすることがポイントになります
靱化計画が進行していることもあり、そこでも我々の技
が、ボーリング調査の現場は基本的に人里離れた場所が
術が役に立っていると自負しています。その他、リニア
多いことから、作業はもとより滞在期間中の生活環境の
新幹線建設計画、原発関連、更には東京オリンピック開
改善も含めて予算に盛り込むことが一層重要になってく
催決定等の効果もあり、長く続いてきたデフレ傾向から
ると考えています。そして『きつい』については相手が
の脱却は肌で感じることができるようになってきていま
地面であることからきついのは半ば仕方ないことです
す。特にここ1〜2年については、前年を20%ほど上回
が、報酬を作業に見合ったものに引き上げ、収入的に魅
る順調な成長を見せています。直近の統計を見ますと、
力のある業種であると認識してもらうことが重要である
昨年の同期比で実に27%アップという数字が記録されて
と考えます。ただし、言うは易しで、業界を挙げて徹底
いることも特筆すべきことでしょう。一方、数字的な回
することは困難だと思います。その辺りをどうしていく
復とは裏腹に仕事が増えたことで、改めて顕在化した業
のかが今後の大きな課題となってくるでしょう。
」
界の課題として人材不足が挙げられます。特に退職が進
次に、現時点において業界内で特に堅調な業種とはど
んでいるベテランから新人への技術の伝承が上手くいく
ういったものなのでしょうか?
のかという問題については、やや悲観的な見通しをせざ
「ボーリングはまず調査から入って、その後に本格的
るを得ない状況です。何といっても我々ボーリング機械
な工事に入りますが、現時点においては調査について多
業界は現場においては3Kであるとの認識が一般的であ
くの引き合いがきています。特にリニア新幹線関連につ
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いては、地質調査が要求される現場が極めて多いこと、
そしてその調査も深度が深く相応の高い技術と経験が要
求されることから、現在の堅調傾向においては多大な牽
引力を発揮していると言っていいでしょう。加えて震災
復興に伴う新たな住宅地開発についても、ただ漠然と標
高が高い地域を開発するのではなく、そこの地盤をしっ
かりと調査するという方法が主流となっていることか
ら、この方面でも我々が果たすべき役割は多くなってい
ます。
」
震災の前後では、例えば地質調査に対する要求精度等
は変わってきているのでしょうか?
「精度自体は、以前からレベルの高いサンプルコアを
採ることができる技術は既に確立されています。ただし、
これらは相応のイニシャルコストを要求することもあ
り、高い精度のものが良いのは分かっている一方で、そ
れを実際に発注できるお客様はそう多くはありません。
そのようなサンプルにいかなる価値を見出すかというこ
とが重要でもあり、最終的にビジネスとして成立するか
どうかについても未知数な部分が大きい分野でもありま
す。とはいえ我々としては、いついかようなオーダーが
きてもしっかり対応できるような体制を築き上げておく
ことが重要であると考え、日々の業務を行っています。」
今までの話を総合すると、課題はあれ、業界全体とし
ては堅調に推移しているということだと思います。こう
した流れを維持し、発展させるためには何が重要である
とお考えでしょうか?
いわゆるブラック企業的な要素はありません。例えば、
「ボーリング関連は官公庁からの仕事の割合が大変多
大学の就職担当者と話をしても、その部分は高く評価さ
い業種であります。即ち、予算計画に基づいて進行して
れています。今後はこのことをいかに学生さんに理解し
いるため、それに起因する構造的な問題として発注の集
てもらうかが重要であり、業界を挙げて取り組まなけれ
中が挙げられます。我々としては、やむを得ず最も集中
ばならない課題であることは間違いありません。
」
する時期を想定して機械や人材を手配していますが、こ
今年の会誌「産業機械」の年間テーマは「次代を拓く産
の部分を平準化するだけでも相当のコスト削減になるこ
業機械」ですが、部会長より業界の未来に向けてメッセ
とは間違いありません。もちろん我々だけで解決するこ
ージをお願いします。
とができる話ではなく、何とかできないかという問題提
「我々が手掛けている鉱山機械、即ちボーリング機械
起や対策の提案等を行ってはいるものの、根本的な解決
は水資源に代表される人間が生活していくために必須な
策は見出せていないのが実情です。これは端的な例では
資源を地下から開発するという最前線を担っている産業
ありますが、こうした問題を一つひとつクリアしていく
です。次代を拓く上でその重要度が高まりこそすれど、
ことこそが業界全体の発展につながるのではないかとい
低下することは絶対にありません。関係各社の皆様にお
う思いを個人的には抱いております。先ほどお話した人
かれましては、そうした誇りを胸に、一層の技術の研鑽
材不足についても、実は我々の業界は3Kではあっても
に邁進することを期待します。」
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Interview with
Isao Yoshimi
骨材機械業界の現状について副部会長が語る
業界が保持する技術を
時代のニーズに適用させれば
新たな価値を見出すことができる
現政権による景気対策や東京オリンピック開催決定に伴う好感触により、不況状態か
ら回復しつつある骨材機械業界。これから更なる飛躍のために取り組むべき課題につ
いて、吉見偉雄副部会長(株式会社 幸袋テクノ 取締役)に語ってもらった。
06
それではまず最初に、2014年を振り返っての骨材機
留まることなく、S(安全)も含めた顧客満足を提供すること
械業界の概況について解説をお願いします。
が大事であると考えています。
」
「一口に骨材機械と言っても、その向け先はいろいろです
海外市場の状況はいかがでしょうか?
ので、用途別にお話したいと思います。まず、砂利及び砕
「我々の業界には、鋳物を始め部品の一部を中国や韓国
石関連ですが、リーマンショックに起因していた2011年ま
に頼っている会社もあります。しかし、昨今の中国におけ
での不況状態からは何とか脱することができ、全体として
る人件費の上昇や、円安に伴うコストの増加が調達価格を
は回復しつつあります。これには、政権交代後の現政府に
押し上げています。将来的に製造や調達の拠点を他に求め
よる様々な景気対策、東京オリンピック開催決定に伴う好
るというのもひとつの手段ではありますが、例えば東南ア
感触等が大きく作用していることは間違いありません。た
ジアの場合ですと物理的距離やインフラ、更には言葉や価
だしその一方で、消費税増税に伴う回復基調の失速もまた
値観の違い等の問題もあり、個々の企業が単独で対応する
将来的には危惧されることから、先を見通すことがなかな
には相応の高いハードルが予想されます。また、話は変わ
か難しいのが正直なところです。次に、コンクリート及びア
りますが最近の動きとして海外メーカの移動式破砕機、篩
スファルト廃材関連ですが、この分野も砂利・砕石と同様に、
分け機の攻勢があります。東日本大震災の復旧が一つの契
公共事業やオリンピック関連事業の増加により出荷量は増
機になっていると思いますが、当部会員各社の中にも、そ
加傾向にありますが、一時的な現象であると判断していま
うした海外メーカと業務提携し、新たなニーズに迅速に対
す。東日本大震災の震災がれき処理関連は2012年に大きく
応している会社も出てきています。大容量の移動式破砕プ
需要が伸びましたが、現時点においてはそれも一段落して
ラントは大規模採掘現場を支えてきた海外メーカの得意と
います。また、セメント用や鉄鋼用を含めた石灰石の需要
する分野であり、今後の会員各社の受注活動にも影響を及
も増えてはいますが、我々の業界全体に対する影響という
ぼす可能性があります。
」
意味では未知数であると言っていいでしょう。他に、重要
2020年の東京オリンピック開催決定は業界内に明
なこととして、お客様の安全意識が業界全体で高まってい
るい兆しをもたらしている一方で、資材や人員等の供給
るということがあります。実際、あるお客様の技術発表会
不足が懸念されているようですが、それらの状況はいか
では、生産技術やコストダウンと同列でリスクアセスメント
がでしょうか?
の取り組み方に関する情報発信が行われていました。我々
「資材供給に関しては、まず、4月から適用されるトップ
としましては、メーカとしてより信頼性の高い機械の提供を
ランナモータに対応しなければなりません。また、原材料
進めると同時に、いわゆるQCD(品質と価格と納期)のみに
や副資材及び輸送費の高騰は我々及びお客様の双方にとっ
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て大きな負担となっています。メーカとして調達コストを削
減するためには大量発注が効果的ではありますが、当業界
は基本的に少量多品種であり、こうした方策も現実的では
なく、逆に在庫負担によるコストが増すことも懸念されます。
それらも踏まえ、お客様に対しては丁寧に業界の状況を説
明することで理解をお願いすることが重要かと思います。
人材の問題については、我々の業界はいわゆる重厚長大関
連産業であり業務環境も厳しいことより、若手技術者は敬
遠する傾向にあります。やはり、新卒技術者が魅力を感じ
ることができる会社、将来を語れる会社にしていくことが
人材確保の重要な手段であると考えています。そのための
方策として、ベテランの定年延長による技術伝承や適切な
教育プラン等による若手が自己成長できる職場作り、また、
積極的な新製品や新技術の開発による将来性のある会社作
り等企業としてやるべきことは数多くあります。
」
鉱山機械業界の更なる発展のために必要なことは何だ
とお考えでしょうか?
「人類の歴史は、道具とそれを動かす石炭や石油といっ
た燃料と共にあり、それらを採掘する鉱山技術は、農業技
術や冶金技術に並ぶ歴史ある技術です。余談になりますが、
当社には蔵書として先人が購入した、アメリカの学者であ
るタガートが昭和初期に著した鉱山機械に関する技術参考
書があり、私自身はもちろん、若い技術者もたまに開いて
います。この本は、技術書として今でも新版を購入するこ
とができるという普遍性を備えたものであり、ということは、
業機械」ですが、業界の未来に向けてメッセージをお願
鉱山機械においては基本となる技術や理論は過去にある程
いします。
度確立され、その後は時代ごとのニーズに合わせてそれぞ
「現在、日本全土で地震や異常気象等の自然災害の発生
れの要素技術別に発展と衰退を繰り返してきたということ
頻度が増加しているようです。先の東日本大震災により広
に他なりません。それでは近年のニーズは何かということ
範囲に発生したがれきの処理は、膨大な量と多種多様な内
ですが、鉱山技術が環境分野、特にリサイクル分野で脚光
容物という点で今までに経験したことのない対応を求めら
を浴びていることは注目すべきだと思います。細かく砕く技
れるものでした。我々はそこから様々なことを学び、新た
術、篩い分ける技術、洗浄する技術、濃縮する技術等、従
な経験を積み重ねてきましたが、今後、不幸にして国内外
来地中の埋蔵物に適用されていた技術は、その資源を使っ
で自然災害が発生した際には、これらの知見を活かして迅
て作られたモノを再び有用な資源に戻すための技術として
速な災害復旧をサポートし地域を復興させることこそが、
幅広く使われるようになりました。我々が持つ古典的な技
次代を拓くことにつながると思います。繰り返しになります
術は、今後多種多様な分野で応用される可能性を秘めてお
が、我々の古典的な技術を、時代の要請に即した形で適用
り、ひいては他業種との連携によって自らの技術で対応で
することにより新しい価値を見出すべく、経営者は敏感な
きる市場を積極的に広げていくことが、結果として業界全
アンテナを張り巡らしておくべきだと思います。古くて新し
体の発展にも寄与するのではないかと考えています。
」
い技術による攻めの姿勢で業界の発展を目指したいと思い
今年の会誌「産業機械」の年間テーマは「次代を拓く産
ます。
」
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特集
鉱山機械
急速掘削を可能にした回転・振動式
(ロータリーバイブレーション方式)
ボーリングマシン
株式会社 東亜利根ボーリング
製販営業本部 本社営業部
課長 川田 聖二
ボーリングマシンの需要が高まったのは、1948(昭
1.はじめに
和23)年から炭鉱の国家管理が始まり、石炭生産が強力
日本におけるさく井技術の始まりは、江戸時代に人力
に進められた頃からであり、この頃から新工法が次々に
にて鉄棒を使い、突き崩しながら掘る「大坂掘り」を改
開発されていった。翌年には、国産初の油圧フィード式
良して、1880(明治13)年頃から1896(明治29)年ま
ボーリングマシンが開発され、今日のボーリングマシン
での間に考案されたと言われている突き掘り工法の「上
の原型が誕生した。
総掘り」
(かずさぼり)に始まると言われる。1883(明
昭和30年代に入り、埋蔵鉱量確保のため、深部の調査・
治16)年頃には、ひね突き、ひね巻車、跳木(はねぎ)
探鉱用の1,000m級以深の大深度が掘削可能な機械の要
等の考案により、90mほどまで掘れるようになり、上
望が多くあり、大型ボーリングマシンが開発された。一
総掘りが普及していった。
方では、農業用水や飲料水の需要増加に伴い水井戸掘削
国産初のボーリングマシンは、1926(大正15)年に
も盛んに行われ、1961(昭和36)年には、従来のボー
開発されたハンドフィード式ボーリングマシン(R-
リングマシンより更に小型化したマシンの開発が行わ
150型機:ロータリー式)であり、鉄道省や鉱山に納入
れ、地方の市町村においても容易に水井戸をさく井し始
された。
めた。
写真1 スピンドル・ロータリーテーブル併用型ボーリングマシン
08
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特集:鉱山機械
ョン方式ボーリングマシンが開発され、現在では多くの
工事に採用されている。
本稿では、近年多くの工事に採用されているロータリ
ーバイブレーション方式ボーリングマシンについて紹介
する。
2.ボーリングマシンの分類
ボーリングマシンは掘削方式、穿孔装置(スイベルヘ
ッド)の形状、フィード方式により分類されるが、一般
的に掘削方式の違いにより大分されており、以下の4種
類がある。
写真2 土壌汚染調査機
⑴ 衝撃式(パーカッション方式)
昭和60年代においては、竹下内閣が提唱した「ふるさ
最も古いと言われる掘削方式である「上総掘り」に
と創生」運動により、全国の市町村に温泉開発競争が生
始まり、現在ではエアを用い、ボーリングロッドの先
まれ、温泉掘削用の大抗径・大深度・コンパクト型ボー
端に取り付けたビットで打撃する方式がある。コアの
リングマシン(写真1参照)が開発された。
採取はできない。砂岩や泥岩等の岩質に用いられる
(写
平成に入り、技術革新の飛躍的進歩と共に環境に対す
る要求も大きくなってきた。シールドボーリング技術に
真3参照)。
⑵ 回転式(ロータリー方式)
おいては、海底下(23m)でボーリング長50m程度にお
最も一般的なマシンであり、通常スピンドル型はボ
いて、
2台のシールド機の位置を正確に確認するために、
ーリングマシン(写真4参照)、他はドリルと呼ばれる。
上下左右20mm以内の誤差で接合することができるシ
ールド地中接合水平チェックボーリングマシンが開発さ
れた。
また、
土壌汚染調査の需要増大が見込まれるのに伴い、
アメリカより打撃貫入式土壌調査機が導入され、今日で
は日本製の土壌汚染調査機も開発されている(写真2参
照)
。
近年、
掘削現場における環境対策の要求も大きくなり、
機械自体の低騒音化・省力化・スピードアップ化が進め
られ、回転と振動機能を有したロータリーバイブレーシ
写真3 エアーハンマー
写真4 ボーリングマシン
(スピンドル型)
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ボーリングロッドの先にビットを取り付け、注水を行
え、切削と破砕機能により掘削する工法である。
いながら回転して掘削を行う方式となる。
掘削により発生したカッティングスは、ポンプより
⑶ 回転・打撃式(ロータリーパーカッション方式)
圧送される掘削流体をビットから噴出させ、ビットの
ビットに回転力と打撃力を加えることにより掘削能
洗浄と冷却をしながらドリルロッドと坑壁のアニュラ
力が向上した方式であり、深部や硬い岩質を掘削する
ス部より地上に排出される。
場合に用いられる。ボーリングマシン自体は比較的小
坑壁の保護は、ロータリー方式工法と同様に泥水の
さく設計されたものが多く、坑内工事等の集水・止水
機能により坑壁を保護するが、ロータリーバイブレー
工事等に用いられる(写真5参照)
。
ション方式の場合は、孔径に近似のドリルロッドを用
⑷ 回転・振動式(ロータリーバイブレーション方式)
いるため、ドリルロッドでも地質にもよるが崩壊防止
ビットの先端に回転と振動を与えて掘削する方式と
が可能である。
なり、従来のパーカッション方式、ロータリー方式、
掘削流体は、カッティングスの排出を重視し、増粘
ロータリーパーカッション方式に比べて格段に高速で
剤またはベントナイトを主剤とした泥水を用いるが、
精度の高い掘削を可能としたボーリングマシンとなる
地質によっては、ドリルロッドによる崩壊防止も可能
(写真6参照)
。
であり、清水を用いることもできる。
3.回転・振動式(ロータリーバイブレー
ション方式)ボーリングマシン
⑴ 回転・振動式(ロータリーバイブレーション方式)工法
⑵ 開発
カナダのSONICDRILL社との技術提携により、特
殊回転振動機構を国産化した回転・振動式(ロータリ
ーバイブレーション方式)ボーリングマシンがソニッ
掘削機より発生させた回転力と特殊高速バイブレー
クドリルであり、ソニックドリルの特長を踏襲しつつ、
ション力を、ドリルロッドを介して先端のビットに伝
都市部や狭隘地向けに小型軽量化・低騒音化を目指し
写真5 ロータリーパーカッションドリル
写真6 ロータリーバイブレーションドリル
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特集:鉱山機械
て、
当社が自社開発したのがスーパープローブである。
⑷ シリーズ
① ソニックドリル
⑶ 特長
回転と特殊高速バイブレーション機能を有し、かつ
従来の回転・振動式(ロータリーバイブレーショ
クローラ搭載型である。その特長を以下に示す。
ン方式)ボーリングマシンは騒音が低い反面、掘削
① 玉石、砂礫層等難易度の高い地層でも高速掘削が
速度が遅く、予定深度の到達が困難等の難点があっ
た。これらの諸問題を解決し、低騒音・シングルノ
可能である。
② 深度による掘削速度の低下がない。
ンコア・急速削孔を可能としたのがソニックドリル
③ 打撃音の発生がなく、騒音問題や難聴等の緩和に
である。
ソニックドリルの開発により、高品質、高精度で
なる。
④ 地質、深度によっては清水掘削が可能であり、作
安全な施工を実現し、工事現場における工期の短縮、
泥・廃泥処理が不要等、付帯作業の軽減や仕上げコ
現場費用(作泥、排泥処理等)の縮減を可能にした。
② スーパープローブ
ストを抑制できる。
ソニックドリルの特長を踏襲しつつ、都市部や狭
⑤ ロッドの着脱が省力化されており、かつ短時間で
隘地向けに小型軽量化・低騒音化を目指して、当社
可能なため、付帯作業時間の短縮ができる。
が自社開発したのがスーパープローブである。
⑥ ロッド外径が孔径に近似のため、
孔曲りが少なく、
⑸ 適用工事種目
孔壁崩壊に強い。
⑦ 回転機能だけでの掘削も可能なため、ロータリー
回転・振動式(ロータリーバイブレーション方式)
方式工法やダウンザホールハンマー工法による掘削
ボーリングマシンの主な適用工事種目は、以下の通り
も可能である。
である。
① 地中熱採熱孔工事
⑧ 現場内の機動性が良い。
表1 ソニックドリルの仕様
ドリルヘッド
機種
本体質量
回転数
回転トルク
SD-200
16.5トン
0〜100min-1
SD-175
13.7トン
0〜105min-1
SD-150
13.6トン
0〜105min-1
S-D125
10トン
正回転:6.4kN・m
逆回転:7.8kN・m
フィードシステム
押下力
押上力
(給圧力)
(バランス力)
137.2kN
137.2kN
4,450mm
98kN
98kN
4,450mm
78.5kN
78.5kN
4,850mm
68.6kN
68.6kN
4,630mm
正回転:4.9kN・m
逆回転:5.9kN・m
正回転:4.9kN・m
逆回転:5.9kN・m
0〜57min-1
正逆回転:2.9kN・m
0〜114min-1
正逆回転:5.8kN・m
ストローク長
表2 スーパープローブの仕様
ドリルヘッド
機種
本体質量
SP-8000
5.5トン
(7.3)
SP-50
4.5トン
回転数
回転トルク
Low:0〜27
(33)
min-1
Low:5.4kN・m
High:0〜54.2min-1
0〜105min-1
(バイブロ未使用時)
High:2.7kN・m
Low:0〜36min-1
Low:4.2kN・m
High:0〜62min
High:2.1kN・m
-1
フィードシステム
押下力
押上力
(給圧力)
(バランス力)
46kN
98kN
1,800mm
(3,000)
20kN
93.2kN
1,600mm
ストローク長
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② 融雪工事
③ 水井戸工事
4.おわりに
④ 土壌汚染調査工事
本稿ではロータリーバイブレーション方式ボーリング
⑤ 土壌浄化対策工事
マシンについて紹介した。ソニックドリルは1号機の納
⑥ 集排水ボーリング工事
入から11年が経過し、22台の納入実績、スーパープロ
⑦ 落し込みボーリング工事
(排水トンネル貫通対策)
ーブは6年が経過し、22台の納入実績があり、海外に
⑧ 地盤改良削孔工事(都市土木向け長深度対応)
はドリルヘッドのみの輸出も行っている。当社では、新
⑨ 住宅基礎用コンクリートパイル圧入工事
台製作ごとに顧客ニーズにあった改善を行ってきてい
⑩ 接地(アース)工事
る。
⑪ 垂直精度管理削孔工事(ジャイロ計測、ヒーター
今後も機械性能を向上させることにより、更なる工期
管埋設工事)
短縮、安全性の確保を目指すと共に、機械の多工法への
⑫ 満州井戸工事
適用も検討し、地下掘削の技術開発に貢献していく所存
⑬ 井戸ケーシング更生工事(リニューウェル工法)
である。
⑭ その他工法(ワイヤーライン工法、トリコンビッ
ト工法、エアーハンマー工法)
12
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特集
鉱山機械
走行台車搭載トップドライブ式
ロングフィードボーリングマシン
東邦地下工機株式会社
福岡工場製造部 技術課 設計係
後藤 周訓
ーズとの適合も作業効率に影響を及ぼす要因のひとつで
1.はじめに
ある。よって我々メーカは顧客のニーズを掴み、更に高
近年、様々な付加価値を持った機械の進出と共に、顧
い付加価値を持つ機械を作らなければならない。
客の機械購入の判断基準は従来のそれと比べるとより厳
当社のトップドライブ式ロングフィードボーリングマ
しいものになってきている。施工の作業効率が付加価値
シン「GTシリーズ」は顧客の様々なニーズを反映し、創
の高低に大きく影響されるためである。また、顧客のニ
意工夫により高い付加価値を得た、さく井工事、基礎杭
写真1 GT-13B外観
写真2 GT-15外観
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13
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工事に特化した専門機である。トップドライブ式ボーリ
エア削孔に適した設計がされている。また、遠方操作
ングマシンとは、長尺フィードフレームに沿って直線運
ボックスやバルブスタンドによる遠隔操作により、本
動するドリルヘッドによって、ボーリングロッドに回転
機から離れた箇所から鳥瞰的視点で現場全体を確認し
力と推進力を与える方式のものである。
フィード式には、
ながら作業を行うこともできる。
主に油圧シリンダ直接駆動のショートフィード、油圧シ
リンダ作動の倍速チェーンフィード機構や油圧モータチ
不整地だと機械が傾きやすく、横揺れが生ずる危険
ェーンフィード機構のロングフィードがある。
がある。本機は油圧シリンダを用いた4本足タイプの
本稿では油圧モータチェーンフィード機構を採用した
強力型アウトリガーを搭載している。本機後方にある
「GTシリーズ」であるGT-13B、GT-15について紹介す
4つのレバーにより各アウトリガーを調整でき、安全
る。
2.GTシリーズの概要
性に配慮している。
⑸ 搬入搬出、格納時の作業効率の向上
① ヘッドシーブ
さく井工事、基礎杭工事の施工箇所が市街地であるこ
フィードフレーム上部にヘッドシーブを搭載して
とは稀ではなく、施工を行う際は騒音、泥水飛散汚濁、
おり、櫓を必要としない。フィードフレームは油圧
上空を走る電線との接触等への配慮が必須である。また、
シリンダを用いた起倒式で、フィードフレームを倒
市街地では狭隘な道路も多く、それにより搬入可能な機
すと自動的にヘッドシーブがたたまれる構造であ
械には限界があり作業効率向上の妨げとなっている。
る。
本機はこのような環境下においても円滑かつ安全に掘
② 機動性のある足回り
削作業が行え、穿孔能力は他の掘削機に勝るとも劣らな
本機後方にある2つのレバーにより左右のクロー
い性能である。GT-13B、GT-15の主な仕様と特徴を
ラ用油圧モータを独立して操作することが可能であ
以下に示す。
る。それにより前進後退、右左折も然ることながら、
⑴ トップドライブ式による利点
一方のクローラを前進、もう一方のクローラを後退
電動モータによるトップドライブ式を用いており、
電動モータの回転を変速ギヤを介して直接本体ロッド
させることで定置旋回も操作可能である。
③ 補助動力源の採用
に伝達することができるため高トルクで掘削を行え
通常は発電機等の電源により作業を行うが、クロ
る。また、掘削水またはエアを供給するスイベルがド
ーラによる移動、フィードフレームの起倒、アウト
リルヘッドに直接接続されているため作業効率の向上
リガーの調整は補助動力源として搭載しているガソ
も図れる。トラブルが起きた際はボーリングロッドの
リンエンジンにより行うこともでき、現場状況に応
回転、刃先への送水を止めることなくボーリングロッ
じて臨機応変に切替できる。
ドを引き揚げることができ、即座に対処することがで
④ ファンクーラ(GT-15のみ)
きる。
⑵ 余裕のあるフィード
GT-13Bは3,500mm、GT-15は4,500mmのスト
ファンクーラの搭載により、油圧ユニットの小型
化、軽量化を図っている。
⑹ 掘削ツールス脱着の容易化
ロークを兼ね備えたフィードで、3mのロッドを一度
掘削ツールスとしてダウンザホールハンマと特殊拡
で掘削することが可能で、孔内洗浄も3mごとに一気
孔ビットが選択可能で、その脱着には差込レンチを用
に行える。また、フィード用オイルモータには機械式
いて掘削ツールスを固定し、本体ロッドを正転(逆転)
ブレーキを装備しており、運転停止時にドリルヘッド
させることで容易にネジを締める(緩める)ことがで
の停止位置を確実に保持することができる。
き る。 ド リ ル ヘ ッ ド と 本 体 ロ ッ ド間 に は 軸 方 向 に
⑶ 容易なレバー操作
油圧機構の簡単なレバー操作で安全性が考慮され、
14
⑷ 強力型アウトリガー
75mmの遊びを設けてあり、締める場合は締めたね
じのリードの分だけ本体ロッドが自ずと下降、緩める
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特集:鉱山機械
場合は緩めたねじのリードの分だけ上昇し脱着を行
う。よって、ドリルヘッドを手動操作で上下させる必
要がなく容易化を図っている。
3.おわりに
本稿では顧客のニーズを反映し、高い付加価値を持つ
⑺ ロッド切りシリンダ
GT-13B、GT-15を紹介した。
上記⑹の工程を行っても掘削ツールスのねじが緩ま
地球環境問題が顕在化した昨今、太陽光、地中熱、風
ない場合に備えて、強靭なチェーンを先端に取り付け
力等の自然エネルギーの利用が注目を集めている。その
た油圧シリンダを本機前方に搭載しており、シリンダ
中でも年間通して温度変化の少ない地中熱を利用した地
を伸ばした状態でチェーンの適度な箇所にロッドレン
中熱ヒートポンプシステムや地中熱ヒートパイプ融雪シ
チをつなぎ、シリンダを縮めることで油圧の力を用い
ステムの機運が高まっている。今後、地中熱利用の全国
てねじを緩めることができる。
的な普及と共にさく井工事の需要も高まり、更なる「GT
⑻ 周辺環境への配慮
シリーズ」の活躍が期待できると考えている。
円錐台形状の鋼板(スライムカバー)とジャバラで
今後とも環境の変化と共に変わる顧客のニーズに追従
本体ロッドを覆っており、騒音と泥水飛散を最小限に
し、これまでに培ってきた技術と精緻な設計をベースに、
抑えることができる。
高い付加価値を持つ製品の開発に取り組んでいく所存で
ある。
写真3 GT-15遠方操作ボックス
写真4 ロッド切りの様子
表1 GT-13B、GT-15機械仕様
GT-13B
GT-15
フィード
形式
電動モータ トップドライブ
電動モータ トップドライブ
スピンドル回転数
rpm
21/44
(50Hz)
25/53
(60Hz)
21/43
(50Hz)
25/51
(60Hz)
最大スピンドルトルク kN・m 3.46[353kgf・m]
(50Hz)
2.87
[293kgf・m]
(60Hz) 3.46
[353kgf・m]
(50Hz)
2.87
[293kgf・m]
(60Hz)
ストローク
mm
3,500
4,500
給進力
kN
30.8
[3,100kgf]
39.2
[4,000kgf]
引抜力
kN
30.8
[3,100kgf]
39.2
[4,000kgf]
巻上能力
kN
10.0
[1,020kgf]
39.2
[4,000kgf]
ロープ巻取量
m
φ9mm×35
φ14mm×35
ロープ巻上スピード m/min
6.9(50Hz)
8.3
(60Hz)
ダブル
4.4
(50Hz)
5.3
(60Hz)
ダブル
スライドストローク
mm
400
(油圧式)
500
(油圧式)
ジャッキストローク
mm
300(手動引出し 4本 油圧式)
300
(4本独立操作 油圧式)
スイベルヘッド回転
7.5kW/4P
7.5kW/4P
油圧ユニット
5.5kW/4P
7.5kW/4P
オイルポンプ吐出量 L/min
8.8+23.3
(50Hz)
10.6+28.1
(60Hz)
9.0+28.5
(50Hz)
10.9+34.4
(60Hz)
形式
油圧モータ 無限軌道
油圧モータ 無限軌道
最大出力
kW
4.6
(6.3PS)
ガソリンエンジン
4.6
(6.3PS)
ガソリンエンジン
機械寸法
施工時 3,236×2,232×6,126
施工時 3,825×2,685×7,361
mm
(L×W×H)
マスト収納時 5,561×1,747×2,270
マスト収納時 6,945×2,169×2,640
機械質量
kg
3,400
(除くバルブスタンド100kg)
5,110
ウィンチ
原動機 走行
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特集
鉱山機械
陸前高田市震災復興事業
大容量土砂破砕搬送設備概要及び
納期短縮への取り組み
古河産機システムズ株式会社
生産本部 小山栃木工場 設計部
上級技師長 片股 博美
画値約750万m³)を環境に配慮し、効率的に破砕搬送す
1.はじめに
る本設備の概要及び設計から稼働までの納期短縮への取
東日本大震災が発生し、東北東沿岸を中心に、地震と
想定外の大津波により甚大な被害を受けた。岩手県陸前
高田市では、被災地における復興まちづくりとして、高
り組みを紹介する。
2.全体レイアウト
台移転事業が進められ、住宅地となる山を切り崩し、掘
気仙川右岸の山を切り崩し掘削した土砂は、破砕設備
削した土砂や岩石をかさ上げ地区に運搬する工事が進め
にて300mm以下に砕かれ、気仙川を横断し、気仙川左
られている。上記工事のうち、掘削した土砂や岩石を破
岸の被災した旧市街地側へ搬送される(図1参照)
。
砕・運搬する設備の設計、製作は、当社・日本コンベヤ
㈱・㈱郷鉄工所特定建設工事共同企業体が担当し、据付、
本設備について、破砕設備、搬送設備、仮橋設備、電
気設備に分類し詳述する。
運転管理は当社が担当している。大容量の土砂(当初計
気仙川
図1 全体イラスト
16
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特集:鉱山機械
写真1 破砕設備
図2 破砕設備3Dイメージ
破砕機を8基設置することにより8,000t/hの処理能
表1 ホッパ投入土砂
投入土砂
発破原石(土砂、軟岩、硬岩)
粒径
最大800×1,000×1,400mm
力を備えている(表2、図2、図3参照)
。
⑵ 搬送設備
破砕設備から8系統の引出コンベヤ(1,000t/h×
3.設備概要
8系統)にて土砂を引出し、メインの1系統のコンベ
ヤ(6,000t/h×1系統)に合流し、10基のコンベヤ
⑴ 破砕設備(8系統)
掘削した土砂(表1参照)は重ダンプにより運搬さ
にて気仙川左岸の旧市街地へ土砂を搬送し(図4参
れ、8基の原石ホッパに投入される。投入された土砂
を、エプロンフィーダにより定量的に切出した後、ス
原石投入ホッパ
カルパスクリーンにより篩分けを行う。大きな原石は
エプロンフィーダ
シングルトッグルクラッシャにより、盛土材(300mm
以下)として使用可能な大きさに破砕する(写真1参
クラッシャ
照)
。
表2 破砕設備
原石投入
ホッパ
寸法
幅
8,000mm
奥行
5,900mm
容量
100m³
グリズリ目開き
800mm
型式
エプロン
フィーダ
寸法
幅
寸法
電動機
6,170mm
3.3〜6.0m/min
INV
45kW
FS-2136X
幅
2,100mm
機長
3,600mm
グリズリ目開き
140〜170mm
INV
37kW
型式
シングル
トッグル
クラッシャ
1,500mm
供給口開き
1,200mm
出口隙間油圧調整
150〜250mm
電動機
数量
引出コンベヤ
FST-6048Z
供給口幅
寸法
旋回コンベヤ
2,200mm
機長
型式
スカルパ
スクリーン
図3 破砕設備断面図
APF
速度
電動機
スクリーン
メインコンベヤ
190kW
上記機器 8系統
図4 全体平面図
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17
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照)
、5基の旋回コンベヤ(写真2参照)にて5ヶ所の
て6,600ボルト直入起動である。制御は中央操作室
払出しを行う。メイン及び旋回コンベヤはベルト幅
( 写 真 4 参 照 )の PLC(Programmable Logic
1,800mm、ベルト速度250m/min、6,000t/hの搬
Controller)で一括集中制御を行っている。監視カ
送能力を備えている。旋回コンベヤは、先端が(旋回
メラは、機側各所に計48台を設置し、中央操作室
半径64m)半円状に旋回することにより、土砂を大量
の大型モニタで運転状況を確認している。
に仮置きできる(表3参照)
。
4.短納期対応諸施策
⑶ 仮橋設備
気仙川右岸の山を切り崩し、気仙川左岸の旧市街地
⑴ ルートを湾岸部から陸地へ
側へ土砂を搬送するためには、気仙川を横断しなけれ
当初は、コンベヤ脚の基礎部が水際の湾岸沿いに設
ばならない。
河川内に中間橋脚を設置する必要のない、
置される計画であったが、環境面で海洋に与える影響
ベルトコンベヤ専用の吊橋(表4参照)を設置した。
表3 搬送設備
本吊橋は、市内小学生の公募により「希望のかけ橋」
名称
と命名されている(写真3参照)
。
⑷ 電気設備
引出コンベヤ
① 受電
66,000ボルト特別高圧で受電し、6,600ボルト、
400ボルトに降圧して動力負荷を稼働させている。
② 電動機起動方式及び制御システム、監視カメラシ
ステム
メインコンベヤ
クラッシャ及びベルトコンベヤの主たる負荷は全
旋回コンベヤ
(払出設備)
BC1〜8
運搬量
1,000t/h
ベルト幅
1,200mm
ベルト速度
100m/min
機長
24m
電動機
30kW
数量
8基
名称
BC9〜19
運搬量
6,000t/h
ベルト幅
1,800mm
ベルト速度
250m/min
機長
96〜817m
電動機
400〜800kW
数量
10基
名称
BC20〜24
運搬量
6,000t/h
ベルト幅
1,800mm
ベルト速度
250m/min
機長
68m
旋回半径
64m
電動機
132kW
数量
5基
総機長
約3km
表4 仮橋設備
吊橋
(希望のかけ橋)
写真2 旋回コンベヤ
機種
ベルトコンベヤ専用
支間長
220m
幅員
6.4m
主塔高
28.6m
写真3 仮橋設備
「希望のかけ橋」
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特集:鉱山機械
削減を図った。
⑷ 脚断面の形状を統一
コンベヤ脚断面の傾斜角度を一定にして、脚を3分
割構造とした。コンベヤ脚高さ確定前に、製作着手可
能な上部及び下部を先行製作し、コンベヤ脚高さ確定
後、中間脚の製作を着手し製作時間を削減した(図7
参照)。
⑸ 乗継架台の共通化
乗継架台への出入りするコンベヤの傾斜角度、コン
ベヤ設置レベルを同一として、架台の共通化を図り設
写真4 中央操作室
が大きいこと、基礎施工が困難で施工の時間を要する
ことから、より工程短縮が図れるよう、コンベヤルー
トを水際部から陸上部に変更した。
⑵ 乗継部を直進または直角に
当初は、コンベヤの平面乗継角度が任意の角度で計
計・施工の容易化を図った。
5.おわりに
本設備は、早期復興のために短納期施工が求められ、
今まで培ってきた破砕・搬送・橋のそれぞれの技術力を
融合、結集し、関係各社と共に設備の据付、運転まで完
成させた。
画されていたが、乗継部の設計、施工、据付が繁雑と
2014(平成26)年4月から稼働を開始し、現在、大
なることから、コンベヤの乗継角度を直進または直角
規模な土砂搬送が進んでいる。掘削土砂や原石の性状に
として平易化を図り、工程の短縮を図った。
より居着きや摩耗が激しいが、メンテナンスを充実させ
⑶ フレーム構造をトラス形式から桁形式に
安定運転を遂行中である。
従来のコンベヤフレームはトラス形式(図5参照)
今回のような大規模な事業には、発注者はじめ、全て
が一般的であった。トラス形式は軽量化を図れるが、
の関係者の被災地の早期復興を願う熱い思いと、その意
部材点数が多いのが特徴的である。今回は、桁形式(図
気込みがかみ合って成し遂げられるものと、改めて認識
6参照)を採用することにより、部材点数をトラス形
した次第である。
式より極端に減らし、製作及び現地組立、据付期間の
上部
図5 トラス形式のフレーム
中間
下部
傾斜角度
図6 桁形式のフレーム
図7 コンベヤ脚
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19
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Interview with
Taizo Tsutsui
部会長が製鉄機械業界の現状について語る
Neo-Made in Japan,
開発と品質が製鉄機械業界の
更なる発展につながる
国内鉄鋼業界は好業績を維持しており、それに連れて製鉄機械業界も業績回復傾向に
あるが、今後の更なる飛躍のために取り組むべき課題等について、筒井泰造部会長(ス
チールプランテック株式会社 代表取締役)に語ってもらった。
20
それでは最初に、2014年における製鉄機械業界の概
製鉄機械業界が今後、上昇していくためには何が重要
況の解説をお願いします。
であるとお考えでしょうか?
「まず、2014年の国内鉄鋼業界は2013年に引き続いて、
「現在の業績回復傾向の大きな牽引力として、2015年3
好業績を維持できていたと思います。それに伴い、景気
月まで実施されている公的補助金の存在があることは見
回復のタイミングを見計らって今まで後回しになってい
逃せません。この公的補助金とは、CO₂削減やその他の
た省エネ、効率化目的の設備投資、そして1970〜1980年
省エネ対策を推進するためのものですが、特に電気炉業
代にかけて建設された老朽設備の更新意欲も急速に回復
界の設備投資が散見されだしたのはこの補助金の存在が
してきたと見ており、この傾向は特に高炉関連の上流設
大きいと思います。しかし、残り期間がわずかであり、
備に更新案件が集中していくのではないかと考えており
更に前向きな戦略を立てるには少し時間が足りないこと
ます。これらの背景の一つには、主に北米の景況感向上
が問題で、15年度も引き続き公的補助金での支援をお願
に伴って自動車生産が増産体制に入ったことが挙げられ
いしているところです。できればアベノミクスによる景
ます。即ち、自動車用鋼板といった高級鋼の需要が増加
気浮揚も急いでいただきたいと思っています。また、業
したことです。自動車用の高張力鋼や様々な特殊鋼は日
界全体を発展させていくために、アライアンスの構築等
本製品が最も信頼されている分野であり、この市場が活
グローバルな協業が一層重要になっていることは間違い
性化したことが、日本国内の主要な鉄鋼メーカが今まで
ありません。当社も、かつて2001年に合弁企業として誕
先送りしていた設備投資に踏み切り始めた一因とみられ
生しましたが、そうした流れを進めることにより世界中
ます。一方で、市場の需要を無視し、大量生産を行って
の市場を舞台に自社の技術力を活かした戦いがより戦略
いた中国メーカが数多く手がけていた普通鋼は、依然と
的にできるようになります。昨年は非常に大きな動きと
して市場でダブつき気味となっています。このような状
して三菱日立製鉄機械さんとシーメンス製鉄機械部門
況の中で、自動車の生産増加が国内外問わず高級鋼や特
(旧VAI)の統合、小さなところでは当社スチールプラ
殊鋼メーカの追い風になっていることは間違いありませ
ンテックも先日ドイツの中堅同業企業と比較的自由度が
ん。同様な状況は特殊鋼電気炉業界についても言え、昨
高い協業契約を締結しました。この協業の当社の目指す
今は電気代の上昇に伴いコスト高に悩まされていた電気
ところは、ドイツ企業が有利な市場を確保してきた欧州
炉業界も、特殊鋼メーカは好況を維持しています。この
全般、アフリカ、インド、ロシア等の市場に我々が進出
分野については原油価格の低下によりエネルギーコスト
する足がかりを作るということです。代わりに我々は彼
が下がると更に良い方向へと向かうことが期待できます。
」
らのアジアにおける市場での活動をサポートすることで
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P020-021_製鉄機械部会長インタ�ュー.indd 20
15.2.13 1:28:12 PM
お互いの足りない部分を補完し合うことができます。こ
うしたグローバルな協業体制の構築は、今後も我々にと
って非常に重要な戦略であると考えています。」
現在、様々な製造業の現場においてベテランから若手
に対する技術の伝承が難しくなってきているという話を
耳にしますが、製鉄機械業界はいかがでしょうか?
「我々が製品・設備を納めている鉄鋼業界は、1970~
1980年代にかけて大きな設備投資により多くの大型製鉄
機械が導入されています。この時の設備の建設工事に携
わった多くのエンジニアは所謂団塊の世代で、現在では
ほとんどの方が退職・嘱託となっておられます。従って、
それ以降の40~50歳代のエンジニアは大きな設備投資や
建設工事等のビッグプロジェクトを経験するチャンスが
なく、プロジェクトの遂行ノウハウや経験から得た設備
知識が少なくなっていると聞いております。更に、ここ
数年で高炉を始めとする上流にある製鉄設備の多くが更
新時期にきていますが、新たに設備計画・検討ができる
す。一方で、我々が生き残るもう一つの方向はやはり新
ベテランエンジニアが足りないという構造的な問題が顕
興国や海外メーカが追随できない技術力を持つことだろ
在化してきていると言われています。この問題は設備メ
うと思います。そのためにも、私は鉄鋼業界と連携して
ーカである我々も全く同じ状況で、より深刻ではないか
協業しながら実操業に直結する技術開発を進めていくこ
と考えております。特にバブル崩壊後しばらくの間、製
とが鉄鋼業界と製鉄機械メーカ業界の両業界にとって不
鉄機械メーカは採用を大幅に抑制してきたため、40代の
可欠であると考えております。1980~90年代にはこの種
働き盛りの中堅機械・電気技術者が極端に少ないという
の共同開発が活発で、共同でテスト機やパイロットプラ
いびつな年齢構成になっています。従って技術伝承をす
ントを作り、少なからず成果を出していたことを思い出
る側(60歳以上)とされる側(20~40歳)の年齢差が大き
しております。また、ものづくり(製造業)としての観
いことも伝承を更に難しくしています。現在、当社でも
点からは海外の特定の製作メーカとの協業や合弁もある
このような認識の下に具体的な技術伝承のプログラムを
と思いますが、やはり日本国内にマザーファクトリーを
作成し、推進しているところです。
」
確保しておくこともものづくりのノウハウの蓄積や海外
今後、製鉄機械業界はどのような方向に進んでいくべ
メーカへの製作指導能力の確保の点で重要であり、その
きとお考えでしょうか? なかで国内での製造技術の伝承もしっかり行っていく必
「これまで我々はコスト低減を目指して、海外調達先
要があると痛感しております。コストパフォーマンスに
をこれまでの韓国、台湾から中国、インド等の新興国に
優れた製品を、それを必要としている世界中のお客様に
移すことを余儀なくされてきましたが、その結果、製品
届けることが我々の使命ですが、特に海外で見ると現時
の納期が守れない、品質が劣るといった本質的な問題に
点ではグローバル展開を急ぎ過ぎたあまり、悪貨が良貨
直面し、これをクリアすることに多大な労力を割かれて
を駆逐する状態が生まれてしまった感じすらしていま
きたという一面がありました。これはエンジニアが本来
す。この状態から脱却すべく我が国のものづくりの原点
の技術開発や設備改善に掛ける時間をも奪うという本末
に戻って、開発体制と製造体制をしっかり維持しながら
転倒の事態となっています。当社も中国やインドに調達
コストパフォーマンスの高い商品を提供していくこと
拠点を持っておりますが、安く確実に製作・購入できる
(Neo-Made in Japan)が我々の業界の次代を拓く牽引力
調達ネットワークを確立することが急務と考えておりま
になると信じています。」
産業機械 2015.2
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21
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特集
製鉄機械
熱媒循環式排熱回収設備に
炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉を組み合わせた
熱風炉操業の低コスト・高効率化
∼高効率BFG専焼の実現∼
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部
製鉄プラントエンジニアリング第一部
商品技術室 製銑技術グループ
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部
製鉄プラントエンジニアリング第一部
商品技術室 製銑技術グループ
マネージャー 前川 典正
嶋村 剛士
1.緒言
⑴ はじめに
燃焼(蓄熱)時は燃焼室のバーナでガスを燃焼させ、
発生した高温の排ガスで蓄熱室に敷き詰めたチェッカ
ー煉瓦に膨大な熱量を蓄熱する。送風時には大量の空
世界の鉄鋼需要は今後も新興国を中心に成長を続け
気をチェッカー煉瓦に通すことで煉瓦から熱を奪い約
ることが予想される。鉄鋼業が消費するエネルギーは
1,200℃まで昇温させる。
世界全体のエネルギー消費量の約15%と非常に大き
また、排熱回収設備とは熱風炉から排出される約
く、その中でも高炉の占める割合は最も大きい。従っ
て、CO₂排出量削減や新興国の電力不足等の観点から
燃焼
(蓄熱)
時
高炉送風機
化を期待することができる。こうした中で日本の粗鋼
蓄熱室
煙突
冷風
り、更に省エネルギーによる操業コスト低減や高効率
高炉
燃焼室
高炉の省エネルギーに取り組むことは非常に重要であ
熱風炉×3~4基
燃焼エア
燃料ガス
1t当たりのエネルギー消費量は世界で最も低く、当社
チェッカー煉瓦
(蓄熱体)
も50年以上にわたって日本の高炉及びその付帯設備
燃焼排ガス
の設計、製作、工事、更に開発、改善を行い、その省
エネルギー化に貢献してきた。本稿では高炉の付帯設
備のひとつである熱風炉の省エネルギーによる操業コ
送風時
高炉送風機
煙突
熱風
高炉
蓄熱室
熱風炉とは高炉に約1,200℃の高温空気を連続的に
冷風
⑵ 熱風炉設備及び排熱回収設備の概要
燃焼室
スト低減・高効率化を実現した技術を紹介する。
供給するための設備で、
「高炉へ送られる空気を予熱
する蓄熱式の熱交換器」である。図1に熱風炉概要を
示す。
22
図1 熱風炉設備概要
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
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特集:製鉄機械
BLAST FURNACE
表1 BFG専焼によるメリット
燃焼空気
HE-2
BFG+COG混焼
Air
②
③
燃焼ガス
HE-3
Fuel
Gas
STACK
HS
熱媒温度調整弁
④
排熱回収方式
燃焼ガス温度
[℃]
145
201
295
295
燃焼空気温度
[℃]
173
251
295
295
2,037×10⁶
2,209×10⁶
2,209×10⁶
ー
246×10⁶
126×10⁶
46×10⁶
0
0
BFG使用量[Nm³/年]
1,887×10⁶
(熱風炉バーナ用)
BFG使用量[Nm³/年]
(追炊きバーナ用)
①
HE-1
他方式
NSENGI
(ヒート
熱媒循環式
パイプ式)
BFG専焼
NSENGI
熱媒循環式
+
他方式
炉頂燃焼
(ヒート
パイプ式) メタリック
バーナ式
熱風炉
ー
COG使用量[Nm³/年] 86×10⁶
→
COG使用量
▲40×10⁶Nm³/年
排ガス
図2 排熱回収設備フロー
→
BFG使用量
▲120×10⁶Nm³/年
300℃の排ガスから熱エネルギーを回収する設備で
循環式の方が他方式に比べCOG使用量が少なくて済
ある。図2に当社の排熱回収設備のフローを示す。熱
む。また、NSENGI熱媒循環式及び炉頂燃焼メタリッ
交換器①で回収した熱エネルギーを熱媒により搬送
クバーナ式熱風炉を採用することにより、他方式に比
し、熱交換器②、③で燃焼ガス及び燃焼空気を予熱す
べ少ないBFG量でBFG専焼を実現できる。本稿では、
ることにより熱風炉に投入するエネルギーコストを削
このように熱風炉操業の高効率化、低コストを実現し
減できる。
た、上記2つの技術について述べる。
⑶ BFG専焼とは
熱風炉のバーナ燃焼に用いられる燃焼ガスはBFG
(高炉ガス)が主に用いられるが、BFGはカロリーが低
2.NSENGI熱媒循環式排熱回収及び追炊
きバーナを用いた昇温システムの特徴
いため、COG(コークス炉ガス)
、LPG等の高カロリ
当社が独自に技術開発を行い、多数の実績を持つ熱媒
ーガスを付加している。
循環式排熱回収設備の特徴として、熱回収量が調整可能
ここで、燃焼ガス及び燃焼空気を更に高温まで予熱
である点、受熱用・加熱用熱交換器が別々に設置できる
すればBFGのみで所定の送風温度を達成することがで
点が挙げられる。それにより、他方式に比べ、以下の⑴
きるため(以下、BFG専焼)
、高カロリーガスを使用す
~⑶のメリットを享受できる。
る必要がなくなり、大きなコストメリットを享受でき
⑴ 高い熱回収効率(ランニングコスト低減)
る。
⑵ BFG専焼におけるBFG量の削減(ランニングコス
BFG専焼は他社の昇温システムでも実現可能である
が、当社は以下の2つの技術により、他方式よりも低
コストにBFG専焼を実現することができる。
ト低減)
⑶ 高いレイアウト自由度による既設熱風炉への容易
な導入(イニシャルコスト低減)
① 当社の熱媒循環式排熱回収設備(以下、NSENGI
以下では、ヒートパイプ式等の他方式(熱回収量調整
熱媒循環式)及び追炊きバーナを用いた昇温システ
不可、受熱用・加熱用熱交換器一体型)と比較すること
ム
により、⑴~⑶の技術的優位性について説明する。
② 燃焼効率の高い炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉
⑴ 「高い熱回収効率」
(ランニングコスト低減)
表1にBFG+COG混焼の場合とBFG専焼の場合の
図3に他方式の排熱回収設備フローを示す。
BFG・COG使用量を示す。これらは、高炉の炉容積
図2に示すNSENGI熱媒循環式が受熱用熱交換器
約5,000m³、送風温度約1,250℃の前提で試算した。
①で回収した熱を熱媒で移動し、加熱用熱交換器②、
このようにBFG+COG混焼の場合、NSENGI熱媒
③で燃焼ガスと燃焼空気を予熱しているのに対し、他
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23
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方式は排ガスダクトと燃焼ガス、燃焼空気ダクトを受
BLAST FURNACE
燃焼空気
熱・加熱一体型の熱交換器(図3の①、②参照)に接
Air
HEAT
EXCHANGER
(HE)
②
続し熱交換を行うことで燃焼ガスと燃焼空気を予熱す
燃焼ガス
る。NSENGI熱媒循環式と他方式の熱回収量につい
Fuel
Gas
ての比較を表2に示す。
表2に示すように、熱風炉から排出される排ガス温
度は時間と共に変動する。蓄熱開始時はチェッカー煉
ドーム温度:1,400℃
STACK
HS
瓦の温度が低いが、チェッカー煉瓦の温度が上昇する
に連れて熱風炉から排出される排ガス温度は高くな
る。また、熱風炉から排出される排ガスには水分と
SOx等の腐食成分が含まれており、排ガス温度が酸
排ガス
図3 他方式排熱回収設備フロー
露点(約150℃)以下になると、受熱部表面に酸が発
表2 NSENGI熱媒循環式と他方式の熱回収量の比較
生し腐食が起こる。それを防ぐためには熱交換器入側
他方式
NSENGI
熱媒循環式
熱回収量:調整不可
熱回収量:調整可
の排ガス温度が変動した場合でも、熱回収後の排ガス
ないため、排ガス温度が最も低い時に受熱部出側排ガ
ス温度が酸露点以下にならないように熱回収量Qを設
(A)
排ガス温度が最も低い時に、受熱部出
側温度が酸露点以下にならないように
熱回収量を設定する。
した場合、熱回収できずに放散される熱量(表2Aの
②参照)が大きくなってしまう。結果、熱回収量は表
2Aの①となる。一方、NSENGI熱媒循環式は熱媒
温度調整弁(図2の④参照)の操作により熱回収量を
調整し、排ガス温度が低い場合でも高い場合でも受熱
回収できる。結果、他方式よりも多くの熱量を回収す
熱回収量:調整可
①
②
熱回収量 Q
酸露点
(約150℃)
酸露点
(約150℃)
時間
熱回収量は常に一定であるため、排ガ
ス温度が上昇した時には、回収できな
い熱量が多くなる。
(受熱部温度は酸露点以上となる)
①
②
時間
熱回収量が調整可能であるため、排ガス
温度が上昇した時も、常に最大限の熱量
を回収できる。
(受熱部温度は常に酸露点)
熱回収量:他方式<NSENGI熱媒循環式
部出側排ガス温度を常に酸露点付近に維持することが
可能であるため、最大限の熱量(表2Bの①参照)を
熱回収量Q:一定
排ガス温度
定しなければならない。そのため、排ガス温度が上昇
(B)
排ガス温度に応じて、受熱部出側温度が
酸露点以上となるように熱回収量を調整
する。
排ガス温度
温度を常に酸露点(約150℃)以上に保つ必要がある。
表2Aに示すように、他方式は熱回収量を調整でき
HEAT
EXCHANGER
(HE)
①
… 排ガス温度
(受熱部入側、熱回収前)
… 排ガス温度
(受熱部出側、熱回収後)
■ … 回収熱量①
■ … 未回収熱量②
■
■
ることができ、その分燃焼ガス・燃焼空気の予熱温度
24
が高くなるため、同じ送風温度を達成するのに必要な
ッカー煉瓦温度及び排ガス最大温度(表3のTmax参照)
COG量が少なくなる。
が通常送風時よりも高くなる。一方、排ガス最低温度
また、高炉操業の省エネ・省コストの指標として銑
(表3のTmin参照)は蓄熱開始時の下部チェッカー煉瓦
鉄1tを生産するために必要な還元材(コークス、微粉
の温度と等しく、それは送風時にチェッカー煉瓦に通
炭)の重量、即ち還元材比が用いられるが、送風温度
す空気の温度と等しい。この温度は高温送風時・通常
を高く設定することによりこの還元材比低減等のメリ
送風時で変わらないため、排ガス最低温度は高温送風
ッ ト を 享 受 す る こ と が で き る。 こ の 場 合、 更 に
時・通常送風時で変わらない。他方式は、前述のよう
NSENGI熱媒循環式と他方式の熱回収量の差が顕著
に排ガス温度が最も低い時(表3AのTmin参照)に受熱
となる。以下にその理由を示す。まず、表3に高温送
部出側排ガス温度が酸露点以下にならないように熱回
風時と通常送風時の熱回収量の比較を示す。
収量Qを設定するため、高温送風を行った場合でも通
高温送風を達成するためには、チェッカー煉瓦によ
常 送 風 時 と 同 等 の 熱 量 し か 回 収 で き な い。 一 方、
り大きな熱量を蓄える必要があり、蓄熱完了前のチェ
NSENGI熱媒循環式は排ガス温度が高くなった場合
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特集:製鉄機械
NSENGI熱媒循環式では追炊きバーナで熱媒を昇
表3 高温送風時の熱回収量の比較
NSENGI
熱媒循環式
温することで加熱用熱交換器にてBFG・燃焼空気を
熱回収量:調整可
予熱する。また、追炊きバーナで排出された排ガスは
他方式
熱回収量:調整不可
(A)
(B)
Tmin
①
熱回収量 Q
熱回収量:調整可
Tmax
Tmax
排ガス温度
排ガス温度
熱回収量Q:一定
熱風炉からの排ガスと合流し、受熱用熱媒交換器にて
高温送風時、排ガス温度上限Tmaxは高くなるが、
排ガス温度下限Tminは通常送風時と変わらない。
②
酸露点
(約150℃)
を予熱する。一方、他方式は追炊きバーナからの排ガ
Tmin
酸露点
(約150℃)
時間
スを熱風炉排ガスと混合し、受熱・加熱一体の熱交換
①
②
器にてBFG・燃焼空気を予熱する。この時、追炊き
時間
熱回収量Qは排ガス温度下限で受熱部出側 熱回収量を調整可能なので、排ガス温
温度が酸露点以上になるように設定するた 度が高くなった場合も最大限の熱量を
め、高温送風時でも熱回収量を上げること 回収できる。
ができない。
扌
熱媒を加熱し、加熱用熱交換器にてBFG・燃焼空気
扌
高温送風時でも、通常送風時と同等の熱 高温送風時は、通常送風時よりも多く
量しか回収できない。
の熱量が回収できる。
バーナの排ガス温度の調整により、受熱部入り側排ガ
ス温度(図5のT₃参照)は一定に保つことが可能であ
るため、熱回収量が一定の他方式でも出側排ガス温度
は常に酸露点(150℃)付近に保つことができる。
しかし、以下に示す理由により、NSENGI熱媒循
… 高温送風時排ガス温度
(受熱部入側、熱回収前)
… 高温送風時排ガス温度
(受熱部出側、熱回収後)
… 通常送風時排ガス温度
(受熱部入側、熱回収前)
… 通常送風時排ガス温度
(受熱部出側、熱回収後)
■ … 回収熱量①
■ … 未回収熱量②
■
■
環式は他方式(ヒートパイプ式)と比較して追炊きに
■
■
必要なBFG量が年間117×106Nm³少ない。以下に
その理由を示す。
には熱回収量を上げることができるため、表3Bの①
表4にNSENGI熱媒循環式とヒートパイプ式での
に示すように排ガス最大温度Tmaxが上がった分の熱量
追炊き方式を比較する(高炉容積約5,000m³、送風温
を全て回収できる。送風温度を1,250℃とした場合、
度約1,250℃の前提でBFG専焼を実施した場合)
。
ヒートパイプ式と比較して同じ送風温度を得るのに必
BFG専焼を達成するためには、熱風炉のバーナ燃
要なCOG量が年間約40×106Nm³少なくなる。
焼に用いられるBFG、燃焼空気を295℃まで予熱す
⑵ 「BFG専焼におけるBFG量の削減」
(ランニングコ
る必要があり、この時必要な熱回収量(図4のQ₁+
スト低減)
Q₂、図5のQ₃参照)はNSENGI熱媒循環式でも他方
図4にNSENGI熱媒循環式、図5に他方式でBFG
式でも変わらない。
専焼を行う場合のフローを示す。BFG専焼を実現す
ヒートパイプ式の場合、内部の熱媒には水(蒸気)
るために図4、図5で示すように追炊きバーナを用い
が使用されているため、内部温度が300℃を超える
ることで燃焼ガス(BFG)
・燃焼空気の更なる予熱を
と電離度の上昇により腐食が生じやすくなり、ヒート
行う。
パイプ内面が劣化する。従って、受熱部内面の腐食を
少しでも防ぐために、受熱部入り側排ガス温度(図5
HE-2
295℃
高炉
295℃
燃焼空気
45℃
295℃
320℃
45℃
HE-3
BFG
HEAT
EXCHANGER
(HE)
V2BFG
V₂
T₁=1,200℃←V1BFG
Q₁
t₁=400℃
Q'₂
熱風炉
煙突
295℃
HEAT
EXCHANGER
(HE)
V₁+VHS
Q₂
∆t₂
BFG
Q'₁
V₁
HE-1
燃焼空気
追炊きバーナ
∆t₁
熱風炉
T₂=340℃
150℃=酸露点温度
高炉
追炊きバーナ
熱風炉排ガス流量:VHS
温度325℃
45℃
t₂=150℃=酸露点温度
図4 NSENGI熱媒循環式でのBFG専焼
熱風炉排ガス流量:VHS
温度325℃
入側温度:T₃=320℃
45℃
Q₃
煙突
V₂+VHS
∆t₃
出側温度:t₃=150℃=酸露点温度
図5 他方式でのBFG専焼
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表4 熱媒循環式とヒートパイプ式での追炊き方式の比較
NSENGI 熱媒循環式
ヒートパイプ式
また、他方式の熱回収量が調整できないタイプの排
熱回収設備についても、受熱部が温度上限を超えない
ようにΔtを小さく設定する必要があるため、ヒート
パイプ式と同様に放散する熱エネルギー量が増え、
BFG専焼に必要なBFG量はNSENGI熱媒循環式に比
べて多くなる。
更に、寿命の観点からみても、前述のようにヒート
回収熱量調整
可能
不可
Q=Q₁+Q₂=
(V₂+VHS)
追炊きによって ∆t₁×Cp₁×V₁+∆t₂×Cp₂×(V₁+VHS) Q=Q₃=∆t₃×Cp₃×
=Q₁+Q₂↑
得られる熱量Q ↑ ↑
(320℃−150℃)
(1,200℃−400℃)
(340℃−150℃)
パイプ式は内面の腐食・劣化が起きやすいため、長年
使用していると熱回収効率が低下するが、NSENGI
熱媒循環式は30年以上熱効率が低下することなく使
用できる。
追炊きバーナで
排出される
排ガス量
V₁(Base)
V₂≒8V₁
(※)
追炊きバーナで
使用されるBFG量
VBFQ
129×10⁶[Nm³/年]
246×10⁶
[Nm³/年]
⑶ 「高いレイアウト自由度による既設熱風炉への容易
な導入」
(イニシャルコスト低減)
※ Cp₁=0.42、Cp₂=Cp₃=0.35、VHS=11V₁として計算
既設熱風炉に導入する場合、NSENGI熱媒循環式
は図2に示すように排ガス煙道内の受熱用熱交換器
(図2の①参照)、燃焼空気及びBFGダクト内の加熱
のT₃参照)はBFG・燃焼空気を295℃まで予熱するの
用熱交換器(図2の②、③参照)をそれぞれ単独で設
に必要な最低温度320℃とする必要がある(空気を多
置できるため、他方式のようにダクト同士を接近した
めに混合し、
追炊きバーナ排ガス温度を下げる)。一方、
レイアウトに変更する必要がなく、導入時のコストが
NSENGI熱媒循環式は使用上限温度の高い熱媒体を
少なくて済む。
用いており、更に熱媒循環量を調整することにより熱
媒温度を使用上限以下に調整可能であるため、追炊き
バーナの排ガス温度(図4のT₁参照)はバーナ燃焼排
26
3.BFG専焼に適したNSENGI炉頂燃焼
メタリックバーナ式熱風炉
ガス温度1,200℃のままで良い。即ち、受熱部の入り
当社製熱風炉の商品ラインアップには内燃式、
外燃式、
側・出側排ガス温度の差Δt₁をヒートパイプ式のΔt₃
炉頂燃焼式がある。内燃式は燃焼室及び蓄熱室が仕切壁
に比べ大きく設定できるため、少ない排ガス流量で必
で仕切られたコンパクトな構造となっているのに対し、
要な熱量を得ることができる(図4のV₁<図5のV₂参
外燃式は燃焼室と蓄熱室が別々に分かれており大型高炉
照)。
にも対応できる(内燃式も内燃改善型の開発により大型
煙突から排出される排ガス温度は同等であるため、
高炉に適応可能となった)
。当社は更なる低コスト、省
排 出 ガ ス 量( 図 4 の V₁、 図 5 の V₂ 参 照 )の 少 な い
エネニーズに応えるため、炉頂燃焼メタリックバーナ式
NSENGI熱媒循環式の方が煙突から放散される熱量
熱風炉を開発、商品化した(2013年当社技報に掲載)
。
(図4のQ’₁、
図5のQ’₂参照)が少ない。前述のように、
BFG専焼を実施した場合、BFGはCOGに比べガスカ
必要とされる熱回収量は等しいので煙突より放散され
ロリーが低く燃えにくい気体のため、従来の熱風炉用バ
る熱量の少ないNSENGI熱媒循環式の方が追炊きバ
ーナでは未燃COが増えてしまうという課題があった。
ーナでの消費BFG量(図4のV₁BFG、図5のV₂BFG参照)
しかし当社の炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉は複雑
が少なくて済む。
な流路を持ったメタリックバーナを採用しており、燃焼
表4に示すように、BFG・燃焼空気を295℃まで
空気と燃焼ガスの高い混合燃焼性を実現している。従っ
予熱する場合、NSENGI熱媒循環式はヒートパイプ
て、炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉はBFG専焼に
式と比べて追炊きバーナで使用されるBFG量は年間
適した熱風炉であると言える。
で117×106Nm³少ない。
表5に炉頂燃焼式・内燃式それぞれのBFG+COG、
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特集:製鉄機械
内燃式
外燃式
炉頂燃焼式
ドーム部
ガス
エア
蓄熱体
新型
メタリックバーナ
仕切壁
蓄熱体
高炉へ
高炉へ
高炉へ
ガス
エア
セラミック
スリットバーナ
蓄熱体
燃焼時の流れ
セラミック
スリットバーナ
エア
ガス
送風時の流れ
図6 熱風炉形式
表5 バーナ燃焼性比較
(未燃CO濃度分布図)
BFG+COG、LNG等
BFGのみ
大⇦ 未燃CO濃度 ⇨小
ガス条件
大⇦ 未燃CO濃度 ⇨小
炉頂燃焼式熱風炉
(メタリックバーナ)
内燃式熱風炉
(セラミックスリットバーナ)
バーナ
バーナ
バーナ
LNGで燃焼させた場合、BFGのみで燃焼させた場合の
燃焼性を解析にて比較したものを示す。
表5の結果より、
バーナ
4.結言
炉頂燃焼メタリックバーナ式熱風炉はBFG専焼を行っ
以上、NSENGI熱媒循環式排熱回収及び追炊きバー
た場合でも未燃COが少なく、高い燃焼性を確保できて
ナを用いた昇温システムと、燃焼効率の高い炉頂燃焼メ
いることが分かる(バーナ開口部でほぼ完全燃焼してい
タリックバーナ式熱風炉によってBFG専焼をより低い
る)。未燃CO濃度は、セラミックバーナと比較して約
イニシャルコスト・ランニングコストで実現でき、大き
1/10まで削減できるためエネルギー使用量を年間7.1
なコストメリットを享受できることを述べた。NSENGI
×103GJ削減することができる。これはBFGに換算す
では、今後も変わりゆくユーザのニーズに対応し、高炉
ると年間2.4×106Nm³の削減に相当する。
及びその付帯設備の技術開発を継続的に行っていく。
産業機械 2015.2
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特集
製鉄機械
特殊鋼ブルーム用軽圧下装置の高機能化
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部 製鉄プラントエンジニアリング第二部
商品技術室 連鋳・圧延技術グループ
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部 製鉄プラント営業部
シニアマネジャー 東 博文
松岡 幸弘
センターポロシティ)、表面品質(表面割れ)の改善に取
1.はじめに
り組んでいる。一方、当社は1977(昭和52)年の特殊
自動車や建設機械等、多くの産業分野で使用される特
鋼ブルーム連鋳機(CC)の納入以降、特殊鋼メーカとも
殊鋼は、設備の信頼性・耐久性、また部品製作時の加工
協力しながら、特殊鋼ブルームの品質向上・安定化を達
性や熱処理性等、高品質な特性を要求される。これらの
成するために、タンディッシュ溶鋼加熱装置、モールド
ニーズに応えるために特殊鋼メーカは、長年、不純物(非
内電磁撹拌(M-EMS)や二次冷却、軽圧下、鋳片圧下装
金属介在物等)の低減、内部品質(内部割れ、中心偏析、
置等、数多くの新技術を供給してきた(図1参照)
。
●プラズマ加熱装置
(PKS)
・介在物、偏析低減
取鍋
タンディシュ
●モールド内電磁撹拌装置
(M-EMS)
・内部割れ、ピンホール、
介在物、偏析低減
モールド
サポートロール
●モールド油圧振動装置
(非サインオシレーション)
・表面割れ低減
●ダイナミック二次冷却制御・汽水冷却
・表面割れ低減
ガイドロール
鋳片切断装置
ピンチロール
●軽圧下装置
・中心偏析低減
●鋳片圧下装置
・センターポロシティ低減
●ディップバス
・表面割れ低減
図1 当社の特殊鋼BL-CCでの品質改善技術の紹介
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特集:製鉄機械
年代になり軽圧下が適用されるようになった。この軽圧
2.軽圧下装置による中心偏析改善技術
下は、鋳片の凝固末期領域をロール圧下することで凝固
溶けた鋼(溶鋼)から特殊鋼の素材となる鋼片を製造
収縮に伴う中心部の未凝固溶鋼の流動を抑制し、中心偏
する機械が連続鋳造機(CC)である。連続鋳造されたブ
析発生を防止する(図2の下図参照)。
ルーム鋳片断面中央部には、凝固末期の凝固収縮に伴う
中心部への濃化溶鋼の流動・集中により中心偏析が発生
3.特殊鋼ブルームCC用軽圧下装置の沿革
し(図2の上図参照)
、後工程である圧延時の割れや最
終製品での品質欠陥等を引き起こす。中心偏析の改善の
当社は、業界に先駆け1980年代後半から軽圧下装置
の実機化を図ってきた。
ため、当初は鋳造時の溶鋼温度管理や凝固途中での電磁
第一世代(図3左参照)としては、軽圧下に必要なロ
撹拌(S-EMS)の適用が図られてきた。その後、1980
ール圧下勾配を固定式スペーサにより設置する方式(ス
軽圧下なし
鋳造方向
凝固シェル
②濃化溶鋼が流動・凝縮
最終凝固点
③中心偏析発生
未凝固溶鋼
①凝固シェルが熱収縮
ロール
①凝固シェル熱収縮分を複数段のロールで圧下
軽圧下あり
最終凝固点
凝固シェル
鋳造方向
未凝固溶鋼
③中心偏析なし
②濃化溶鋼の流動防止
ロール
図2 凝固末期の中心偏析発生と軽圧下による防止メカニズム
第一世代
スペーサ圧下式軽圧下装置
上下ロール間に
スペーサを設置し、
ロール間隔を
機械的に設定
(固定)
第二世代
フリー圧下式軽圧下装置
シリンダ
構造
位置センサにより、
ロール間隔を
油圧サーボ制御
(任意)
位置センサ
上ロール
ロール
間隔
鋳片
下ロール
シリンダ
上ロール
ロール
間隔
鋳片
下ロール
スペーサ
図3 第一世代軽圧下と第二世代軽圧下の紹介
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ペーサ圧下方式)を採用してきた。スペーサ圧下方式で
4.第三世代の軽圧下システム(圧下制御
精度の向上)
は、機械的にロールの面間が決定されるため設備の信頼
性はあるものの、鋳造する鋼種の違いや操業条件(鋳造
速度、冷却速度等)の違いにより凝固末期の状態(凝固
今回、開発・実機化した第三世代の軽圧下システム(図
完了位置、鋳片の温度等)が変動するため、必ずしも適
4参照)では、軽圧下操業時のロール位置制御精度に影
正な圧下勾配を設定できないという課題があった。
響を与える要因を検知して圧下量指令値を補正し、あら
そこで当社は2000年代初めに、第二世代(図3右参
ゆる操業条件でも適正な軽圧下勾配を確保することが可
照)として軽圧下用ロールを油圧シリンダ内に設置した
能になった。具体的には、軽圧下時の圧下反力による圧
位置センサと油圧サーボ弁を組み合わせ、遠隔でロール
下スタンドの弾性伸縮量を補正する①剛性補正システム
間隔制御(ダイナミック制御)するフリー圧下式軽圧下
と、軽圧下時の鋳片からの熱(輻射熱、接触伝熱)によ
装置をブルーム専用CCで世界に先駆け実機化した。こ
る圧下スタンドの熱伸び量及び鋳片熱膨張量を補正する
のシステムの開発により、鋼種の違いや操業条件の変化
②温度補正システムを開発・実機化に成功した(第二世
にも任意に対応可能となり、軽圧下適用のフレキシビリ
代に対して、ロール位置制御精度誤差は1/5~1/10に
ティ向上、スペーサ挿入・調整作業の軽減を図ってきた。
低減)。
更に今回、第三世代として従来の第二世代の軽圧下シ
本システムにより、鋼種や操業条件の違いによる被圧
ステムの高精度・高機能化を図った。
下対象物(凝固末期鋳片)の状態が異なる場合や鋳造初
期の非定常鋳片でも、安定的な軽圧下操業が可能となり、
中心偏析レベルの改善及びその品質バラツキを大幅に低
減することができる。
第二世代軽圧下
フリー圧下式軽圧下装置
第三世代軽圧下
圧下制御精度の向上
シリンダ
シリンダ
位置センサ
圧力計
位置センサ
圧下反力を算出
圧力計
①剛性補正システム
フレーム
圧下反力
誤差要因
(1)
ロール間隔
一定制御
上ロール
高温
鋳片
圧下反力
ロール間隔
一定制御
圧下量誤差
誤差要因
(1)
フレーム剛性
・圧下スタンドの
弾性収縮量
上ロール
ロール間隔指令値へ
補正を加える
高温
鋳片
誤差要因
(2)
誤差要因
(2)
熱膨張量
・圧下スタンド
の熱伸び量
・鋳片熱膨張量
下ロール
下ロール
フレーム
軽圧下装置
以下の誤差要因の影響を受け、
位置制御精度が悪化
誤差要因
(1)
:圧下スタンドの弾性収縮量
誤差要因
(2)
:圧下スタンドの熱伸び量
及び鋳片熱膨張量
入側
水温計
圧下反力から
フレーム剛性を算出
出側
水温計
軽圧下フレーム冷却水
入出温度差を測定
軽圧下フレーム冷却水
入出温度差から
熱膨張量を算出
②温度補正システム
図4 軽圧下位置制御精度悪化要因と圧下量補正ロジックの概念図
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特集:製鉄機械
5.おわりに
当社は、高品質が要求される特殊鋼ブルームCCを長
年にわたり供給している。特に、品質改善、品質・操業
安定化に対応した新技術の開発・商品化に鋭意努力を重
ねている。また、ベースとなる連続鋳造設備に関しても
信頼性の高い商品の提供及び稼働後の継続的なアフター
ケアを通じて、お客様のニーズにお応えしていきたい。
<お問い合わせ先>
新日鉄住金エンジニアリング㈱
製鉄プラント事業部 製鉄プラントエンジニアリング第二部
商品技術室
TEL:093-588-7034
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特集
製鉄機械
高性能湿式COG脱硫プロセス
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部
製鉄プラントエンジニアリング第三部
商品技術室 ガス精製・エネルギー技術グループ
新日鉄住金エンジニアリング株式会社
製鉄プラント事業部
製鉄プラントエンジニアリング第三部
商品技術室 ガス精製・エネルギー技術グループ
シニアマネジャー 山本 靖之
グループ長 野口 明彦
1.はじめに
日本国内においてはコークス炉ガス(以下、COG)の
水に吸収されて除去される。この反応を化学式で示
すと次のようになる。
脱硫プロセスとして、硫化水素を吸収・除去可能なアル
NH₃+H₂O→NH₄OH
カリ性溶液を用いる湿式酸化法が一般に使用されてい
NH₄OH+H₂S→NH₄HS+H₂O
る。水酸化ナトリウムをアルカリ性吸収剤として利用す
NH₄OH+HCN→NH₄CN+H₂O
る例もあるが、COG中に存在するアンモニアを利用し
② 再生塔
て外部よりアルカリ源を補給することなしに行う脱硫方
吸収液は再生塔に送られ、触媒(ピクリン酸)の
式が、吸収液中にアルカリ金属を含まないため、後述す
働きにより空気にて酸化されてH₂SやHCN等は
る燃焼処理が容易に行える利点がある。
2.プロセスフロー
本プロセスはCOGから硫化水素やシアン化水素を連
(NH₄)₂Sx+1、NH₄SCN等の塩となって吸収液中に
蓄えられる。吸収能力が回復した液は吸収塔に送ら
れ循環使用される。再生塔での反応を化学式で示す
と次のようになる。
続的に除去し、そのプロセスからの廃液を酸化燃焼分解
2 NH₄HS+O₂→2NH₄OH+2S
し、有価物である硫酸として回収するクローズドシステ
NH₃+NH₄HS+xS→(NH₄)₂Sx+1
ムから構成される湿式酸化法COG脱硫プロセスである。
(NH₄)₂Sx+1+NH₄CN→(NH₄)₂Sx+NH₄SCN
特に、脱硫液中の塩濃度を所定濃度に管理することで脱
このようにして吸収した硫黄分は吸収液中に、硫
硫設備を普通炭素鋼で建設することに成功し、装置の安
黄及びアンモニウム塩として蓄えられるため、一部
価化と高脱硫率維持を達成した。前述のコークス炉ガス
を抜き取って処理する必要がある。そこで、この廃
脱硫プロセスの完成形と言うべき本プロセスは、新日鐵
液は次の工程に送られ濃縮、燃焼して硫酸を製造す
住金㈱ 君津製鐵所にて採用された後、現在に至るまで
る。
8年間安定的に稼働しており、既に確立されたプロセス
となっている。
⑴ 脱硫部
① 吸収塔
本プロセスはCOG中のNH₃を吸収剤として利用
32
する。COG中のNH₃、H₂S及びHCNは、吸収塔で
⑵ 廃液燃焼設備
① 濃縮
脱硫部から一部抜き出された脱硫廃液は、遠心分
離機を用いて濾液と硫黄に分けられる。また、濃縮
塔は熱交換器で加熱された濾液を蒸発濃縮する機能
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特集:製鉄機械
を有し、濃縮液はスラリータンクに導入される。
応が安定するようO₂/SO₂比が調整される。
次に、スラリータンクでは遠心分離機で分離回収
③ 転化
された硫黄分と濃縮液を混合し、その混合液はポン
乾燥塔からのSO₂ガスが触媒を充填した転化器を
プを介していったんスラリー貯蔵タンクに排出され
通過し、ガス中のSO₂がSO₃に転化される。なお、
る。
触媒反応に最適な温度までの昇温はこのSO₃への酸
② 燃焼・熱回収
化熱を利用して転化器の各層からの出口ガスと熱交
スラリー貯蔵タンクに貯えられた混合液は、燃焼
換させることで達成している。
炉に設けられた専用ノズルより圧縮空気と共に約
④ 吸収
1,100~1,150℃に管理された炉内に噴霧され、含
SO₃へ転化されたガスは熱交換器で冷却された
有する硫黄成分はSO₂ガスに燃焼分解される。また、
後、吸収塔にて循環硫酸と向流接触し、SO₃成分が
燃焼ガスは約450℃まで排熱ボイラにて熱回収さ
硫酸に吸収される。なお、図1は転化率を高める二
れた後、
硫酸製造設備の冷却塔へ接続される。なお、
重接触式(ダブルコンタクト)を例としたものであ
発生蒸気は濃縮塔の加熱源やタンク等の保温等に使
る。
用している。
この循環硫酸濃度は補給水及び乾燥塔循環硫酸で
⑶ 硫酸製造設備
調整され、その一部を濃硫酸製品として回収する。
① 洗浄
廃液燃焼設備からの燃焼ガスは、冷却塔で冷却、
3.特徴
洗浄される。冷却塔を出たSO₂ガスは、電気集塵機
⑴ 脱硫部及び廃液燃焼設備
でダスト、不純物及び硫酸ミストを除去した後、乾
① 高脱硫及び安定運転
燥塔に入る。
吸収塔出口硫化水素濃度50mg/Nm³以下が安定
② 乾燥
して可能であり、湿式酸化法としては最高水準を達
SO₂ガス中には水分を含むため、乾燥塔で濃硫酸
成し、2次脱硫設備への負荷軽減にも貢献できる。
と接触させH₂Oを吸収除去する。また、同時に乾燥
また回転機器点数が少ないこと、吸収塔では閉塞し
塔入口から空気を吸引し、後段の転化器入口での反
にくい充填方式を開発したことより連続安定運転を
濃縮塔
COG
遠心分離機
圧縮空気
燃焼炉
空気
COG
吸収塔
再生塔
スラリー
貯蔵タンク
触媒
WHB
COG
濃硫酸
ガスブロワ
煙突
冷却塔
WEP
乾燥塔
転化器
第1吸収塔
第2吸収塔
図1 高性能湿式COG脱硫プロセスフロー
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可能とした。
② 装置がコンパクト
⑵ 硫酸製造設備
燃焼炉からのSO₂ガスを冷却・洗浄する機能を含め、
設備本体は吸収塔1塔、
再生塔1塔で構成される。
既に確立された接触式硫酸製造法が活用できる。
また、
COG処理量が200kNm³/h程度でも装置構成を変
二重接触式(ダブルコンタクト)を採用することで転
える必要はない。このコンパクト化は再生塔の内部
化率が向上、ひいては生産される濃硫酸量を増加させ
構造及び酸化用空気混合器の検討、開発によるもの
ることも可能である。なお、次のような特徴を有する。
であり、再生塔高さは吸収塔高さの1/4程度まで小
① 工業硫酸品質に合致
型化している。
③ 触媒以外の薬品が不要
日本国内においては製造される濃硫酸の品質とし
て、硫酸協会規格(濃硫酸)相当が得られている。
NaOHやKOH等のアルカリ薬品を必要としな
なお、この濃硫酸は硫安製造工程で使用することも
い。また、触媒は安価なピクリン酸であるため、成
可能である。
分として金属元素を含まず、脱硫廃液より硫酸を製
造する場合でも硫酸品質に悪影響を与えない。
④ 省エネルギー
② SCR(Selective Catalytic Reduction)プロセ
スが不要
本方式はアンモニウム塩を含む廃液を燃焼するた
脱硫廃液濃縮では廃液燃焼後の排ガス熱回収で生
め、燃焼ガス中に含まれる窒素酸化物の除去に必要
産した蒸気を利用した、省エネルギー型のプロセス
なアンモニアの外部添加及び専用触媒が不要であ
である。
る。
⑤ 硫酸製造設備点検でも連続運転可能
脱硫廃液を貯槽に貯めることできるため、硫酸製
4.おわりに
造設備の定期点検時も脱硫設備を停止させる必要が
日本の高度経済成長期と時を同じくして、特に大気汚
ない。
染防止の観点から開発されたCOG脱硫技術については
⑥ 脱硫部からの廃液・排水がない
既に完成度の高い技術とも言えるが、高効率化・長期安
脱硫設備からの硫黄を含む廃液を全て硫酸とする
定運転のニーズは高まっている。当社では吸収塔や再生
ことができる。アルカリを含む廃液も発生しない。
塔内部構造の開発によりこれらの課題を解決し、特に再
生塔の小型化及び主要機器材質の普通炭素鋼化により設
備投資額の抑制を達成した。今後も引き続き高性能湿式
COG脱硫プロセスの改良に取り組んでいく。
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特集
製鉄機械
鋳型振動装置用
電動サーボアクチエータの紹介
スチールプランテック株式会社
連続鋳造技術部
技師 門脇 優輝
とし、生産性向上につながった。近年、この技術の適用
1.はじめに
はスラブ連続鋳造機にとどまらず、ビレット、ブルーム
連続鋳造機の鋳型振動装置に油圧シリンダとサーボ
弁、もしくはそれに相当する流量制御弁を組み合わせた
連続鋳造機といった中小型の連続鋳造機においても盛ん
に行われている。
油圧サーボによる多彩な波形動作制御を行える振動装置
しかしながら、既設鋳型振動装置の駆動部を油圧サー
が普及した。油圧サーボの適用によって得られる鋳造中
ボに改造する場合、導入を阻む2つの問題がある。1つ
の振幅変更、非サイン波形振動技術は周知のものとなっ
目は、据え置き型の油圧装置を設置するスペースを要す
ており、これらの技術によりスラブ連続鋳造機は2.5m/
ること。2つ目は、導入に一定期間の工期を要すること
minを超える高速鋳造下においても安定した鋳造を可能
である。通常設備更新を行う場合、限られた定修期間で
写真1 鋳型振動装置用電動サーボアクチエータ
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35
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現地工事を行うが・装置の設置・配線、配管工事・油圧
振動装置(偏心カム型)を示す。偏心カム型はインバー
装置の立ち上げ・振動装置の制御系調整・試運転といっ
タモータと減速機、偏心カム、平行リンク機構によって
た一連の現地工事を行うには近接する他機器も含め、か
構成される。
なり綿密な事前工事を含む定修工程を立てる必要があ
平行リンク機構には次の2つの利点がある。
る。そのため工事期間、費用が見合わないという結果に
1つ目の利点は、鋳型から離れた場所にモータや偏心
なってしまう場合が多い。上記2つの問題が国内のビレ
カム等、駆動部を配置できる点である。従って、駆動部
ット、
ブルーム連続鋳造機への普及の妨げとなっていた。
を隔壁により鋳型直下の劣悪な環境から切り離すことが
今回、これらの問題を解消できる大型ACサーボモー
可能である。2つ目の利点は梃子の原理とカウンターウ
タと直動駆動系を組み合わせた技術を用いた鋳型振動装
ェイトの使用によりモータトルクを低減することが可能
置用のアクチエータ(電動サーボアクチエータ)を開発
である。
したので紹介する。
鋳型が円弧状になっている場合、上下平行リンクの軸
これにより、上記2つの問題の要因である据え置き型
心線の仮想交点(瞬間回転中心)を鋳型の円弧中心と一
の油圧装置を排することができ、
限られた設置スペース、
致させることで振動を疑似円弧運動にする機能がある。
限られた工期で導入可能となった。写真1は既設ビレッ
これは自動車のサスペンションの構造として有名なダブ
ト連続鋳造機の鋳型振動装置を電動サーボアクチエータ
ルウィシュボーン方式と同じ原理である。また、鋳型が
に改造した事例である。
垂直の場合には平行リンクを完全に平行に配置し、瞬間
回転中心を持たせないことで疑似直動運動としている。
2.鋳型振動装置の変遷
平行リンクのサブアーム側の構造には次の2種類があ
図1~4に鋳型振動装置の変遷を示す。
り、ボックス構造で両端をピン固定したリジット型と、
図1に現在国内で稼働中の振動装置の主流である鋳型
鋼帯の両端をボルトナットで完全に締結した板ばね型で
平行リンク
メインアーム
サブアーム
円弧型中心
瞬間回転中心
円弧型鋳型
ある。この2種類は回転運動と機械的たわみといったガ
イド方法の違いはあるものの、円弧運動、直動運動を行
わせる理屈は共通である。
鋳型の直線運動は偏心カムによってモータの回転運動
を変換するため、振動振幅は偏心量一定となる。
次に、図2、3に油圧サーボを用いた振動装置を示す。
モータ
&
偏心カム
振動テーブル
このタイプは1973(昭和48)年に㈱神戸製鋼所によっ
て振幅変更可能な油圧シリンダを用いた鋳型振動装置1
が先駆けとなった。後に日本鋼管㈱の中央研究所の試験
連鋳機によってサイン波とは異なる振動波形(非サイン
図1 偏心カム型
平行リンク
メインアーム
サブアーム
鋳型
振動テーブル
鋳型
板ばね
振動スタンド
油圧サーボ
シリンダ
振動テーブル
図2 油圧サーボ型
36
油圧サーボ
シリンダ
図3 QCタイプ油圧サーボ型
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特集:製鉄機械
た振動装置(電動サーボ型)を図4に示す。このタイプ
平行リンク
メインアーム
は平行リンクを用いた偏心カム型と油圧サーボ型に対し
サブアーム
鋳型
駆動部分を置き換えることで適用できる。
次章では本章で述べた電動サーボ型と偏心カム型、油
電動サーボ
アクチエータ
圧サーボ型の比較を行う。
振動テーブル
3.電動サーボ型の特徴と比較
表1に電動サーボ型、従来の油圧サーボ型、偏心カム
型の長所、短所、適用範囲等を具体的に比較して示し、
図4 電動サーボ型
図5にそれぞれの場合のシステム構成を示す。
波形)の実証実験が行われ、住友重機械工業㈱によって
偏心カム型の駆動部は電動サーボ型、油圧サーボ型に
1984(昭和59)年、図2に示す平行リンク機構と油圧
比較し、最も単純な構成である。インバータ制御による
サーボシリンダを用いた油圧サーボ型1振動装置が開発
モータ回転数の変更が可能で、鋳造中に偏心カムの回転
された。1989(平成元)年には日立造船㈱によって図3
数を変更することによって振動数の変更を行う。
しかし、
に示す2本の油圧サーボシリンダで直接モールドを加振
鋳造中に振幅の変更、非サイン波形振動を行うことはで
する振動装置 が開発、商品化されている。このQC
きない。これは、鋳造速度に応じた最適な振動条件で操
(Quick Change)タイプと呼ばれるこの振動装置は、
業することができないということを意味する。
その結果、
駆動部・振動テーブル・ガイド・固定スタンドが一体と
鋳型内の初期凝固が不安定になり、表面品質の悪化に伴
なっており、
カセット式にて交換可能なのが特徴である。
う歩留まりの低下、最悪、鋳型直下での湯漏れの原因と
その後、海外含む各社連続鋳造機メーカが類似の油圧サ
なってしまうこともある2。サイン波形振動では鋳造速
ーボ型鋳型振動装置を開発し、2000年代以降に建設さ
度が高速になるに従い、鋳型と鋳片の間に潤滑剤が流入
れた連続鋳造機では、鋳造中の波形変更技術が標準の技
し難くなることが知られている。そのため、鋳造速度が
術として導入されている。
制限されてしまい生産量が上げられないという問題も生
最後に、今回開発した電動サーボアクチエータを用い
じる3。
1
表1 振動装置の駆動部比較
(当社比)
電動サーボ型
油圧サーボ型
偏心カム型
機器構成
サーボモータ
直線作動シリンダ
(ボールねじ他)
(エア、コイルばね等推力補助装置)
据え置きの油圧装置
サーボ弁
油圧シリンダ
インバータモータ
偏心カム
動作方式
サーボモータの回転運動
(搖動)
を
ボールねじによって直線運動に変換
サーボ弁によって圧油を制御し
油圧シリンダを駆動
モータの回転運動
(方向一定)で
偏心カムを回転させ直線運動に変換
アクチエータ最大推力/
(ポンプ)
モータ容量
~160kN/37kW
600kN/150kW~1,450kN/250kW
ー
アクチエータ定格速度
210mm/sec
95~140mm/sec
ー
長所
鋳造中振幅変更可能
非正弦波可能
油圧装置不要
保守が容易
鋳造中振幅変更可能
非正弦波可能
鋳型の重量に制約がない
シンプル・安価
寿命予測が容易
(回転方向一定なため)
偏心カムによるフライホイル効果が
得られるため消費電力は最も小さい
短所
推力制約
据え置き型の油圧装置が必要
導入費、保守費が高い
鋳造中振幅変更不可
正弦波のみ
保守
8,000~24,000HrごとにアクチエータOH
油圧装置のフィルタ
(1年)
、
8,000~16,000HrごとにアクチエータOH
5~年ごとに駆動部OH
(平行リンクと同時)
作動油
(1,000~2,000L)
の定期交換
(2年)
潤滑油
(20L)
、フィルタの
鋳型交換後の調整作業
アキュームレータのプラダ定期交換
(2年)
定期交換
(3~6ヶ月)
振幅変更に伴う調整作業
作動油のコンタミ管理
(NAS9~7級)
(推力補助装置の保守)
その他油圧装置の保守
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37
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電動サーボ型
油圧サーボ型
主幹制御装置
PLC
サーボモータ
制御装置
振動装置制御盤
偏心カム型
主幹制御装置
主幹制御装置
PLC
油圧制御装置
インバータモータ
制御装置
サーボ弁
制御装置
振動装置制御盤
振動装置制御盤
サーボ弁
油圧装置
電動サーボ
アクチエータ
油圧サーボシリンダ
モータ&偏心カム
図5 各システムの構成
38
また、日常の作業の点から偏心カム型は以下の作業を
き型の油圧装置を必要とする。この油圧装置は・油圧ポ
必要とする。
ンプ・タンク・バルブスタンド・ポンプ出力低減のため
① 振幅の変更を行う場合、カムの偏心量変更が必要
のアキュームレータ・サーボ弁を健全に動作させる作動
であり、カムの交換もしくは偏心量変更に伴う機械
油の清浄度を保つための循環フィルターライン・作動油
的な調整作業が必要である。
冷却装置等を必要とする大掛かりなものとなる。据え置
② 鋳型交換後等に鋳型の水平出しを行う場合、プッ
き型の油圧装置を設置するためのスペース確保は、前述
シュロッドの長さ調整もしくは偏心カム据付座のシ
のように更新案件では解決できない致命的な問題となる
ム量調整が必要である。
場合がある。
これら2つの作業は電気的に行う術がないため、その
また、運転費からみると、動力源が油圧の場合、消費
都度作業員が行う必要がある。
電力はポンプの供給能力によって決まるため、ポンプが
従って、偏心カム型は駆動部の構成が単純で初期費用
稼働している時は振動装置が停止中であっても大きな電
が安価であり、装置としての故障も少ないものの・鋳造
力が必要となる。従って偏心カムに比べ、初期費用、運
鋼種・鋳片サイズの変更に伴う振幅の変更、鋳型の交換
転費用が増大してしまう。更に、防災の観点から作動油
に伴う調整作業にそれなりの時間と労力が必要であると
は難燃性の水グリコール系を使用することが多い。この
言える。
作動油は一般的な鉱物油系と比較し潤滑性が劣るため、
それに対し、油圧サーボ型では、アクチエータの位置
ロッドとシールの接触部やサーボ弁のスプールといった
制御ができるため、偏心カム型で問題となった調整作業
液圧にさらされる摺動部が摩耗してしまう。振幅や波形
は電気的に行うことができ、振動数、振幅、波形、いず
形状の精度を維持するためには、偏心カム型よりも短い
れの振動パラメータも鋳造中、非鋳造中問わず、瞬時に
周期でアクチエータの定期的な交換修理が必要となる。
変更が可能である。振動を発生させるためのアクチエー
一方、電動サーボ型では油圧サーボ型と同様に振動パ
タの推力と速度は油圧ポンプ、シリンダサイズに制約が
ラメータの変更が可能である。油圧装置を必要としない
なければ実質無制限であり、あらゆる鋳型、振動条件に
ため設置スペースの問題が解消され、更新案件の場合で
適用することができる。当社では65トンを超える超重
も偏心カム型と同等の短い工期で導入することが可能で
量級スラブ鋳型を±0.4Gの重力加速度で振動させるこ
ある。
とが可能な装置を納入した事例もある。また、高速鋳造
運転費からみると、電動サーボ型は油圧装置を介さな
に適した非サイン波形も行うことができる。
いため偏心カム型と同様に、機械効率が高い。消費電力
しかしながら、動力源が電気から油圧に代わったこと
も油圧サーボ型のように常時大きな電力を必要とするこ
による弊害も少なくない。まず、周辺機器として据え置
とはなく、運転中に生じる負荷に応じた消費電力となり、
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15.2.13 1:28:43 PM
特集:製鉄機械
油圧サーボ型よりも低減することが可能である。
ルが転動面に対し片当りすることになる。その結果、
日常保守に関しても、電動サーボ型は偏心カム型と同
グリス潤滑ではボールの回転により転動面からグリス
様、駆動部であるアクチエータの保守のみでよいため、
が排出されてしまい、供給が追い付かず油膜切れを生
それ以外に油圧装置の保守が必要な油圧サーボ型に対し
じてしまう恐れがある。油膜切れが生じた場合、フレ
容易であると言える。
ーキングが発生しボールねじの著しい寿命低下につな
しかしながら、電動サーボ型はサーボモータやボール
がる。そこで、今回開発した電動サーボアクチエータ
ねじ等の機械部品によって動力伝達を行う都合上、アク
では、油浴潤滑方式を採用することで確実に潤滑油を
チエータ推力に上限がある。ゆえに、鋳型重量に制約を
供給し、油膜切れを防止して連続運転を可能にしてい
受けることとなる。鋳型重量がおよそ10トン未満のビ
る。また、
図7に示す潤滑油のタンクと小型電動ポンプ、
レット、ブルーム及び小型スラブ用鋳型の場合、アクチ
カートリッジフィルタからなる潤滑油の強制循環ライ
エータ単独で運用できるため電動サーボ型に最も適して
ンを搭載することで、放熱に必要な十分な油量を確保
いる。また、鋳型重量が10トンを超える場合には、ア
でき、シリンダの内部温度を安定させ潤滑油の劣化を
クチエータを複数配置し同期運転を行うか、圧縮ばねを
抑制している(特許出願中)
。また、この潤滑方式は定
配置しアクチエータの推力不足分を補う必要がある。こ
期的にフィルタエレメント、潤滑油の交換を行うだけ
の場合、振動条件、鋳型重量によっては油圧サーボ型を
でよく、日常的なグリス給脂作業が不要になる。グリ
選択した方が良い場合もある。
ス給脂に集中自動給脂システムを採用した場合と比較
以上のことから、電動サーボ型は中小型の鋳型に適用
しても、潤滑材の消費量を抑えることが可能である。
する場合であれば、油圧サーボ型に対し、機能、費用、
⑵ 電気的機器構成
保守性等あらゆる面において同等もしくは優位であると
電気的構成として図5に示す通り、電気室に本装置
いえる。
用のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)と
4.電動サーボアクチエータの機器構成
⑴ 機械的機器構成
サーボモータ制御盤を配置し、機側にサーボモータと
アクチエータの位置を計測するための位置センサを有
する。
電動サーボアクチエータは図6に示す通り、一般的
本装置のPLCは連続鋳造機本体の主幹制御装置と
にパワーシリンダと呼ばれる装置とほぼ同じ機器構成
イーサネット等で接続される。あらかじめ設定してお
である。出力側の機器から順に・ロッドの回転止め及
いた鋳造速度ごとの振動パラメータから、現在の鋳造
びアキシャル負荷を受けるボールスプライン・回転運
速度に応じた振動パラメータ決定する。その振動パラ
動を直動運動に変換するボールねじ・スラスト負荷を
受けるアンギュラ軸受・各構成部品を保持するシリン
ダチューブ・動力伝達行うプーリ及びベルト・動力源
のサーボモータ・サーボモータとシリンダを連結する
ベースから構成される。
この電動サーボアクチエータを鋳型振動装置用たら
しめる一番の特徴は潤滑方式である。一般にパワーシ
リンダはグリス潤滑方式であるが、本アクチエータは
油浴潤滑方式を採用している。鋳型振動装置の振動条
ボールスプライン
シリンダチューブ
サーボモータ
ボールねじ
ボールナット
アンギュラ軸受
プーリ&タイミングベルト
件はおよそ毎分100~300サイクル、±1~10mm振
幅である。サーボモータ及びボールねじは振動数に応
ベース
じた搖動回転を行うことになる。このとき振幅がボー
ル径に比較し小さく、かつ搖動運転であるため、ボー
図6 アクチエータの構造
産業機械 2015.2
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39
15.2.13 1:28:43 PM
共振を抑制するために、油圧サーボ型で培った「状態
FB制御4」や機械剛性の補償制御を追加することで、
オイルレベル
共振の抑制や運転波形の精度向上を図っている。以上
が本アクチエータの基本的な装置構成となる。
5.その他の期待される効果
給油ライン
従来から鋳造中の負荷と非鋳造中の負荷を比較するこ
とで、鋳型摩擦の計測が行われてきた。摩擦力を計測す
戻りライン
小型ポンプ
&フィルタ
ることで、鋳型と鋳片の固着の検出、潤滑状態の監視が
でき、その結果を解析・評価することで、鋳造条件に応
潤滑油タンク
じた振動パラメータの選択や潤滑剤の選定に用いること
図7 潤滑油の強制循環ライン
ができる。従って、鋳型摩擦は初期凝固を診断するため
の非常に重要な要素と言える。
メータを基にサーボモータ制御盤へ出力するための速
従来型の振動装置の鋳型摩擦の計測方法について紹介
度指令信号を常時計算している。サーボモータの制御
する。偏心カム式の場合、モータが一定方向に回転する
方式としてはサーボモータに内蔵されるエンコーダに
ためモータトルクのみでの鋳型摩擦の計測が難しい。従
よる速度フィードバック(FB)制御を採用しているが、
って振動テーブル上に設置した加速度センサやフレーム
制御周期と誤差の集積による振動中立位置のずれを補
に設置した歪センサによって装置の動的な挙動を計測す
正するために、位置センサの信号をPLCに取り込み、
ることで負荷を推定し、鋳造中と非鋳造中の負荷を比較
定期的にサーボモータ制御盤に対する指令を補正する
することで摩擦力を測定する方法がある。ただし、この
形で位置FB制御も並行して行っている。また、電磁
方法によって鋳型摩擦を精度よく測定するには機械系を
撹拌装置等を搭載した重い鋳型の場合は、アクチエー
伝達関数として数式で表現し、計測したデータをその伝
タを複数軸配置し同期運転させる必要がある。その場
達関数によって計算処理する必要がある5。
合、同調補償のためのFB制御を追加する。更に、鋳
油圧サーボ型ではシリンダ内部の上下圧力室にそれぞ
型重量が増えると装置全体の固有振動数が低下するた
れ圧力センサを設置し、
「上下受圧面積差x上下圧力差」
め、
振動中の共振が問題となる場合がある。その場合、
によって負荷を求めることができる。ただし、圧力は液
差
(鋳型摩擦力)
鋳造中トルク
非鋳造中トルク
鋳造中の振動波形
図8 サーボモータのトルク出力機能と鋳物型摩擦力
40
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特集:製鉄機械
中の音速で伝播するため、
それによる位相ずれの補正や、
圧力センサの設置状態によっては圧損も考慮する必要が
6.おわりに
ある。
新設、既設、マシンタイプ問わず、あらゆる連続鋳造
これに対し電動サーボ型では、サーボモータはモータ
機に適用可能な鋳型振動装置用アクチエータを開発する
の出力トルク、回転速度をアナログ信号で出力する機能
ことができた。この電動サーボ型は油圧サーボ型と同等
を持っているため、リアルタイム計測が可能となり、ト
以上の機能を有し、特に、ビレット、ブルームを生産す
ルク計測が行える。その結果、容易に鋳型と鋳片間の摩
る中小型の連続鋳造機においては、油圧サーボ型と比較
擦力(鋳型摩擦)を測定することが可能である。負荷を
して初期費用、運転費用を大幅に抑えることが可能であ
モータのトルクによって直接計測可能となったことによ
る。
り、より正確に微細な変化も検知できる。図8はサーボ
<参考文献>
モータのトルクによって計測した鋳型と鋳片の間の摩擦
1 「我が国における鋼の連続鋳造技術史」、日本鉄鋼協会編pp.288-
力である。
2 特許 特開平9-19751 連続鋳造方法 住友金属工業㈱ 村上・他
290
3 水上・他「鋳型と鋳片間の潤滑現象と高速鋳造時の最適鋳型振動」
「鉄
、
と鋼」第72年 第14号、1986年
4 特許 特開平10-296401 モールドオシレーション制御装置 住
友重機械工業㈱ 香川
5 中森・他「連続鋳造の鋳型と鋳片間の摩擦計測と解析結果」
、
「鉄と鋼」
第70年 第9号、1984年
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41
15.2.13 1:28:44 PM
産業・
機械遺産
を巡る旅
vol.14
常田館製糸場(長野県)
産業編
明治・大正時代に、
「蚕都」
と呼ばれて隆盛をきわめた上田地域。当時、
この地を代表したのが常田館製糸場(現・笠原工業㈱)であった。創
業した笠原房吉は、製糸業で栄えた信州で「規模の大、彼に及ぶもの
なし」と言われ、製糸王・片倉兼太郎と肩を並べる存在であった。往
時を偲ばせる施設群が今も上田に残っている。
五階繭倉庫
戸時代、初代上田藩主の真田信之
となるが相場の激変で莫大な負債を背負
更に増加し、常田館は約900名が働く、
は領内の産業振興に力を注ぎ、特
ってしまう。しかし、日雇いで働くなど
蚕都・上田で第一の規模を誇る製糸場へ
に養蚕と紬織の奨励に情熱を注いだ。当
苦労をしながら十両の資金を作り、繭の
と成長した。
時の農業といえば稲作が中心だったが、
仲買人として再起、成功を収めた。その
製糸場は戦後も操業を続け、1964(昭
上田地方は平地が少なく山地が多かった
後、小さな製糸場を買い取り製糸業に進
和39)年には天皇皇后両陛下の行幸啓と
ため、稲作より桑の栽培に適していた。
出した。ここでも成功した房吉は、開通
いう栄誉に浴し、1984(昭和59)年の稼
また紬の技術も優れていたため、養蚕と
したばかりの信越線上田駅付近に新しい
働停止まで日本経済を支え続けた。
紬織が主要産業となった。
製糸場を設立した。工場に加えて、従業
現在、常田館製糸場には明治・大正時
江戸時代後期になると、蚕種製造と生
員の衣・食・住の施設、病院や劇場まで
代に建設された施設群が保存されてい
糸生産へと産業の重点が移っていった。
備えた、大規模で近代的な製糸場が誕生
る。
明治期の三階繭倉庫と五階繭倉庫は、
上田地方は、繭の飼育法や品種改良に優
した。
多窓式と呼ばれる繭の自然乾燥を前提と
れた技術者や指導者を数多く輩出し、蚕
苦労人であった房吉は、事業に対して
した倉庫である。大正期の四階繭倉庫と
種製造の先進地となった。明治時代初期
真面目で堅実であった。操業中はほとん
五階鉄筋繭倉庫は、機械乾燥をするため
に欧州で蚕の微粒子病が流行した際に
ど工場で生活し、
早朝から深夜まで働き、
密閉式の倉庫となっている。このように
は、病気に強い「青白種」の本場として
時には交代で宿直をすることもあった。
時代と共に製糸方法が変化していったこ
江
輸出に大きく貢献した。
「事業の外は何も眼中にない」というほ
とも建物の構造からうかがえる。
1900(明治33)年、この地に常田館製
ど製糸業は房吉の生活の全てだった。そ
2012(平成24)年に国の重要文化財に
糸場を設立したのが笠原房吉である。房
の甲斐あって、1903(明治36)年には常
指定された施設群は近代機械製糸場の遺
吉は、長野県諏訪郡平野村(現・岡谷市)
田館の生糸が米国セントルイス博覧会に
構として、また信州地方の近代化を示す
の農家に生まれた。17歳で繭の仲買人
おいて銀牌を獲得。米国市場への輸出は
資料として高い価値が認められる。
周辺一押し情報
Information
↑上田菅平
笠原工業 常田館製糸場
▶所在地:〒386-0018上田市常田1-10-3
(笠原工業㈱内)
常田館製糸場
▶電 話:0268-26-7005
上田駅 長野新幹線
▶交通機関:JR・しなの鉄道上田駅から徒歩5分、上信越
自動車道上田菅平ICから車で10分
←西上田
▶利用料:無料
▶休館日:冬期
(12∼2月の土・日・祝日)
↓城下
42
上田電鉄別所線
77
▶開館時間:10:00∼16:00
(イベント時は除く)
近代化産業遺産は経済産業省が認定したものです。
4月8日
(水)
∼19日
(日)
141
しなの鉄道
信濃国分寺→
千曲川
・上田城千本桜まつり
4月26日
(日)
・ 上田真田まつり
5月2日
(土)
∼5日
(火・祝)
・佐久バルーンフェスタ
カラフルな熱気球が春の空を
彩る
「佐久バルーンフェスタ」
写真提供:笠原工業㈱、信州・長野県観光協会
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
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15.2.13 1:29:08 PM
Part
1
自動車産業の動向について
(ジェトロ・シカゴ事務所 産業機械部 川内 拓行)
昨年12月に、シカゴ連銀の主催により、第28回年次
現在の米国車両登録台数は、米国民の運転年齢人口よ
経済見通しシンポジウムが開催された。同シンポジウム
りもわずかに規模が小さい。これは、リセッション以降
では、例年、様々な分野の有識者により翌年の経済見通
は顕著であり、恐らく2020年頃まで続くと予測されて
しを取りまとめ、情報共有を行うと共に、各分野の専門
いる。販売台数の伸びは、人口増加と買替サイクルによ
家より、それぞれの分野・産業の今後の見通しについて
って牽引されている。平均車齢は、歴史的に見ても年齢
講演が行われている。本稿では、ワーズオートグループ
を重ねており、2014年時点で11.5歳となっている。米
のHaig Stoddard氏が講演した、自動車産業の動向に
国では約13%の世帯が、2020年まで各年にわたり新
ついて紹介する。
車を購入すると予測される。
◆ ◆ ◆ ◆ これらの予測は、2020年まで毎年、米国経済成長が
◆
2014年の米国乗用車販売台数は、1,660万台と予測
2~3%増加することを前提としている。
されている。2015年は1,680万台まで増加し、2016
中古車市場は長期的に見ればやや縮小する可能性があ
年にピークを迎え1,720万台に達すると見込まれてい
るが、当面の間は新車販売を促進するため下取り価格が
る。2018 年 に は 循 環 的 な 景 気 後 退 を 迎 え、 そ の 後
維持されると見込んでいる。自動車リース業界は不況以
2020年に向けて好転サイクルに入ると思われる。
降も順調で、2018~2019年頃まで同様の傾向が続く
17.2
(百万台)
17.0
16.8
16.5
16.5
16.0
16.8
16.6
16.9
17.0
16.6
15.7
15.5
15.0
14.5
Q1
Q2
Q3
Q4
(確定)
Q1
(予想)
Q2
(予想)
Q3
(予想)
Q4
(予想)
通年
(予想)
2014
2014
2014
2014
2015
2015
2015
2015
2016
出典:ワーズオートグループ
図1 米国新車販売台数見通し
(年率換算台数・季節調整済み)
産業機械 2015.2
P043-049_海外レ�ート.indd 43
43
15.2.13 1:29:23 PM
そのため、自動車の買替も前世代に比べ、多くなった。
と思われる。
燃料の価格下落傾向も、少なくとも短期的には新車を
新車販売を牽引する要因のひとつに、自動車販売に占
める低価格車の増加が挙げられる。一方、高級車には、
購入する消費者の意欲に貢献している。また、不況によ
エアバックのような安全性を高める付属品だけでなく、
り停滞していた買替需要にも同様の影響があると思われ
GPSナビゲーションや衛星ラジオ、インターネットア
る。
米国の自動車産業の稼働率は2013年に94%に達し
プリケーションといった情報への接続性を高める多くの
た後、2014年には98%に達し、2015年は100%に迫
機能や新しい技術が搭載されている。
現在、多くの車両は購入価格に関係なく、2016年の
ると予測されている。2000年代半ばの自動車工場の稼
燃費基準を満たしている。今年販売されている新車は、
働率は80%前後で、生産レベルもこれに連動し、非常
昨年よりもガロン当たり1マイルも平均燃費効率は良
に健全であると認識されていた。現在は、最先端の組立
い。燃費効率にあまり注目されないかもしれないが、運
工程が有意に少ない工場が20~30ヶ所ほどあり、多く
転時間を年間という単位で見ると、ガソリンの消費量は
の工場では3シフト24時間体制で週5日間勤務を実行
大きく変わってくる。また、人はより健康に、より長生
している。
米国自動車生産台数は、2013年に年産10.9万台に
きするようになり、運転する機会や時間も増えている。
■ 米国自動車生産数
(台) ■ 米国自動車工場稼働率
(%)
(台)
14,000,000
100%
100%
12,000,000
10,000,000
98%
94%
81%
79%
90%
86%
80%
80%
8,000,000
71%
72%
66%
6,000,000
70%
60%
4,000,000
2,000,000
0
50%
48%
2005
2006
出典:ワーズオートグループ
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
40%
図2 米国自動車生産台数及び設備稼働率の推移
■2013 (確定) ■2014 (推定) ■2015 (予想)
(比率)
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
小型車
出典:ワーズオートグループ
44
中型車
大型車
高級車
CUV
SUV
ピックアップ
バン
図3 米国車種別市場シェアの推移
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
100%
P043-049_海外レ�ート.indd 44
15.2.13 1:29:24 PM
い人気となっている。
達した後、2014年は11.4万台と見込まれ、2015年は、
2005年と同規模の11.8万台まで伸長すると予測され
ガソリン価格の低下により、ハイブリッド車や電気自
ている。一方で、車両の在庫は2014年に比べて2015
動車の市場への浸透が緩やかになっていることはデータ
年に平均的に高くなることが見込まれる。カナダやメキ
からも読み取れる。しかし、米国における2012年時点
シコのいくつかの工場は、新しい設計の新車生産に向け
でのハイブリッド車・電気自動車は34モデルであった
た段取り替えを行うため、2015年春先に一時工場を休
が、先月末時点では58モデルに至っている。トヨタプ
業する計画であり、これが在庫にも影響を及ぼすと思わ
リウスはハイブリッドカーのベストセラー車種であり、
れる。また、2015年12月は年間を通して最大の販売
ユニット当たりの年間販売台数が1万~1.5万台と他種
量になると見込んでいる。
に比べて群を抜いている。次期型プリウスは再設計によ
自動車販売の車種別比率は、2013年、2014年と大
り大幅な軽量化と燃費改善、デザインが修正され、ハイ
きな変化はなく、2015年も同様の傾向、同様の構成比
ブリッド車市場を大きく牽引していくと予想されてい
となることが予想される。興味深いことに多くの車種の
る。
今後数年間、ガソリン価格が低水準のままである場合、
比率が減少し、特に大きな比率を占める中・小型車種の
減少が顕著となっている。一方で、CUVやピックアッ
米国政府は2025年の燃費基準見通しを前倒しにして
プトラック、バンは比率が上昇している。ガソリン価格
2018年頃に見直す可能性があるが、大幅な変更には至
がガロン当たり3.50ドルを超えて上昇した場合は、中・
らないと予想される。米国自動車市場の燃費改善は自然
小型車種の市場シェアは増加するが、現在のところガソ
に進んでいくだろう。また、景気回復までの間、オート
リン価格の上昇が予測されていないためと思われる。ま
ローンの融資基準の緩和が継続されてきたが、これは
た、旧式の大型バンやトラックユーザーの一部は新型の
2016年または2017年まで持続すると見込まれる。
小型商用バンに移行しつつあり、特に中小企業の間で高
■ 米国自動車市場に占めるハイブリッド・電気自動車の比率
(%)
■ ガソリン価格
(USD)
ハイブリッド・電気自動車の車種数
4.5%
34車種
42車種
46車種
49車種
54車種
56車種
58車種
S3.90
4.3%
4.1%
S3.70
3.9%
3.7%
S3.50
3.5%
3.3%
S3.30
3.1%
2.9%
S3.10
2.7%
S2.90
11/2014
9/2014
10/2014
7/2014
8/2014
6/2014
5/2014
4/2014
3/2014
1/2014
2/2014
11/2013
12/2013
9/2013
10/2103
8/2013
7/2013
6/2013
5/2013
4/2013
2/2013
3/2013
1/2013
11/2012
12/2012
9/2012
10/2012
7/2012
8/2012
6/2012
5/2012
4/2012
3/2012
1/2012
2/2012
2.5%
出典:ワーズオートグループ
図4 米国メーカ別市場シェアの推移
産業機械 2015.2
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45
15.2.13 1:29:29 PM
Part
2
駐在員便り in ウィーン
皆さんこんにちは。ウィーンでは残念ながらクリスマ
〜海外情報 平成27年2月号より抜粋〜
(ジェトロ・ウィーン事務所 産業機械部 坪井 智之)
年が変わってもクリスマスのイルミネーションは残っ
スの時期に雪は降りませんでしたが、年末年始にかけて
ていますが、徐々に撤去されて表通りは寂しくなります。
は雪が降り、少し積雪もありました。1月に入ってから
また、市庁舎前広場に飾られた高さ28mのクリスマス
の1週間ほどは寒さもかなり厳しかったのですが、それ
ツリーもクリスマス休暇が終了した1月7日に撤去さ
以降は暖かい日が続き、旧ドナウの氷も街中の雪もなく
れ、春までに200枚の木製パネルに再利用されるよう
なりました。日中も5℃以上はあって、お日様もお月様
です。一般家庭のクリスマスツリーは街角に収集場所の
も見ることができます。昨年と違うところは、風が非常
看板が設置され、そこに小さくして廃棄するとMA48(ウ
に強いということです。1月10日には“Flex”と呼ばれ
ィーン市の廃棄物管理局)が収集してくれます。そして、
る嵐が時速100km以上で吹き抜け、250名の隊員が出
市庁舎前広場は20年目を迎える毎年恒例の臨時スケー
動し、350件の被害が報告されました。特に注意され
ト場の準備が23日のオープニングを目指して日々行わ
たのは衛生アンテナと(暖房用の)煙突のカサの損失で、
れています。そして、これか舞踏会(Ball)のピークが
被害届が多かったものとしては枝木による救急が50件、
やってきます。年末から2月下旬にかけて約300もの
タイルの損失が60件だったそうです。この風はウィー
舞踏会が開催され、屋内でお酒を飲んで、大人が一晩中
ン南部で最も強く、40mの工場の屋根が100m吹き飛
楽しめるイベントが準備されています。その他、1月か
ばされたり、枝木が駐車中の車のガラスを割ったり、ク
らStyria州のAltausseeで、映画“007”の最新作の撮
リスマス用の照明が落ちそうになりました。また、その
影が行われており、主演のDaniel Craigの記事が新聞
前の週には、ザルツブルグ・Bad Hofgasteinのスキー
に毎日掲載されています。
場のゴンドラが強風で停止し、乗客80名が30mの高さ
今年の我が家は昨年のような水難に遭うことはなかっ
から降りることになったというニュースもありました。
たのですが、こちらのポストサービスでの出来事を紹介
さて、ウィーンでは例年通り、12月23日以降から市
します。年末に日本のご近所の方が荷物を送って下さい
庁 舎 前 広 場(Rathausplatz)や シ ュ ー ン ブ ル ン 宮 殿
ました。通常であれば、1週間足らずで届けられ、不在
(Schloß Schönbrunn)などの主要観光地を除き、ク
であれば黄色の伝票が玄関または郵便箱に入れてあり、
リスマスマーケットも順次店じまいとなり、年末に向け
引き取りに来るよう通知をしてくれます。ところが、今
てラッキーアイテム
(豚、
煙突掃除人、
四葉のクローバー、
回はそのような通知もなかったので、荷物を送って下さ
馬の蹄鉄)を販売する屋台が出ました。
ったのも全く気付きませんでした。年が明けて、こちら
から何も連絡がないので、荷物を送って下さった方が郵
便局に問い合わせると、12月27日にオーストリアに届
いているとの回答があり、それをメールで知らせて下さ
いました。それを受け、こちらで伝票番号から調べてみ
ると、12月30日に最寄りのポストに届いていたことが
分かりました。1月8日に、妻がポストに行って事情を
17区にあるKunsteisbahn Engelmann(人工氷のアイスリンク・エンゲルマ
ン)です。1909年に世界で初めて屋外型人工アイスリンクが建設されたリ
ンクで、1945年の爆撃によって破壊されました。その後、1974年に同じ
場所に建てられた建築物(現在はスーパー)の屋上に復元され、レトロな雰
囲気を残しつつ夏はフットサル場、冬はスケートリンクとして多くのスケ
ーターでにぎわっています。
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説明し、無事荷物を受け取ることができましたが、荷物
冬はどうしても寒いので運動不足になりがちですが、
にも黄色い紙は貼られておらず、全く配送されていなか
現地の新聞に“ウィンタースポーツのカロリーチェック”
ったということが分かりました。更に、妻の友人のケー
が掲載されていました。ソリは最も消費量が少なく、1
スでは、日本から送られた宅急便をポストに取りに来な
時間当たりの消費カロリーはほんの80キロカロリー、
かったという理由で、ポストが日本に送り返したことも
クロスカントリーのスキーのような持続系のスポーツは
あったようです。この場合も実際はポストが配送を忘れ
750キロカロリーを消費するようです。我が家はスキ
ており、放置していたのが発端だそうで、日本の郵便局
ー(500キロカロリー)はしないので、スケート(350キ
が送り主に謝罪して返送された荷物を再度ウィーンに郵
ロカロリー)だけでもと思いリンクに行くのですが、最
送し直したそうです。我が家の場合は、ここまでの話に
終的には旧ドナウに張った天然の氷で子供と滑ってみた
ならなくて良かったと思います。
いと思っています。
check
Point in
現地の公共交通機関の情報は?
ウ ィ ー ン の 公 共 交 通 機 関 と し て は 地 下 鉄(U-Bahn)
、路面電車
(Straßenbahn)、バス(AutoBus)があり、郊外に行く場合には近郊
電車(S-Bahn)を利用します。地下鉄、近郊電車などは“U”や“S”の看
板がそれぞれ目印になります。
切符の購入は写真1のような自動販売機で購入します。ウィーン市内
であれば、地下鉄、路面電車、バス、近郊電車に共通で乗車できます。
言語を選択して、1回券、24/48/72時間券、8日回数券、1週間券
(月
曜日0時から次の月曜日9時まで有効)、1月券を選択します。1週間
程滞在する場合、1回券(2.2ユーロ)を毎回、または1日券
(7.6ユーロ)
を毎日購入するよりも、8日回数券(38.4ユーロ)
の方が安くなります。
また、年間券は365ユーロ(一括払い)で購入できます。なお、郊外に
行く場合、既に市内の切符を持っていれば、市内境界から下車駅までの
ゾーンを選択して追加の切符を購入します(市内境界から空港までは1
ゾーンで2.2ユーロの追加)。切符の購入後は検札機(Entwerter)での
刻印が必須で、なければ不正乗車と見なされます(写真2)
。
不正乗車の罰金は、ウィーンの場合、近郊電車は70ユーロ
(現金時)
、
地下鉄は103ユーロ(3日以内)です。近隣国の場合、ドイツ鉄道(DB)
は40ユーロ+チケット代(14日以内)、スイス鉄道
(SBB)
は90CHF+
チケット代(初回時)、ハンガリー国鉄(MÁV)は16,000HUF(約50ユ
ーロ)+チケット代です。チェコ鉄道( D)は800CZK(約30ユーロ)
【上】
写真1 券売機
(画面下で言語の選択が可能)
。
+チケット代ですが、その場で払わないと1,500CZKになりますので、 【中】写真2 検札機(ウィーン)。
チケットの購入と刻印の確認をお忘れなく(写真3)
。
【下】
写真3 検札機
(ブダペスト・地下鉄)
Part
3
駐在員便り in シカゴ
〜海外情報 平成27年2月号より抜粋〜
(ジェトロ・シカゴ事務所 産業機械部 川内 拓行)
今年の初出勤は1月12日でした。というのも1月5
もテレビや新聞・雑誌、ウェブなど様々なメディアで扱
~9日までネバダ州ラスベガスで開催されていた国際家
われてきたため、ご存知の方も多いと思います。これま
電ショー(International CES 2015)に参加していた
では家電やIT機器の新製品・新技術の発表の場として位
ためです。CESは全米の有数の巨大見本市で、日本で
置付けられていましたが、最近はICT化が目覚ましい自
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動車関連企業の出展も目立つようになり、今回のCES
に間に合わないということも起こり得ます(建物自体が
でも自動車のコネクティビティや自動走行技術に来場者
複雑で巨大なため、目的の会議室を探すのが大変です)
。
の注目が集まっていました。
これだけ大きなイベントのため、来場者も世界各国か
ちょうどこの時期に米国中西部には寒波が到来し、シ
ら集います。主催者発表によれば、今年の来場者数は
カゴ周辺はマイナス20℃近くまで気温が下がりました。
16万人を超えたそうです(うち、米国外来場者は4万
長男が通う学区(Schaumburg School District 54)
人)。そのため、交通機関やホテル、レストランもどこ
では、ハイスクールを除き多くの学校が雪と寒波により
も行列・満員状態です。特にショーが終わる夕方5時近
閉鎖されていたそうです(ちなみになぜか日本人学校は
くなると各ホテル行きのシャトルバスやモノレールには
授業をやっていたそうです)
。そんな厳しい状況のシカ
人が殺到します。CESへの参加が3回目となる筆者は、
ゴを離れ、温暖なラスベガスに出張(退避)していた私
混雑を回避するため、展示会場から離れた場所のホテル
は家族にとってenvyな存在だったかもしれません。
に泊まることにしました。メイン通りのストリップスト
さて、このCESですがコンシューマー向けの展示会
リートの北側エリアは、賑わいも少なくなり目立つレス
であるがため、
プロモーションや展示の見せ方も上手く、
トランなどもなくなりますが、10~15分間隔で運行さ
興味深い製品や技術が目白押しです。イベント会場は本
れている公共バスが通っているため、展示会場へのアク
当に広大でとても1日では回りきれません。全米で3番
セスは悪くありません。ただ、CES期間中は前述の通
目に巨大な展示スペースを有するラスベガスコンベンシ
り世界中から大勢の人がラスベガスに押し寄せてくるた
ョンセンターがメインホールですが、それに加えて近隣
め、多少中心地から離れたホテルでも価格は強気です。
ホテルや駐車場に特設された会場も展示場となっていま
また、
(ホテルにもよりますが)宿泊者向けのWi-Fiの接
す。カンファレンス・セッションも様々な場所で開催さ
続性・通信速度が非常に低下する時間帯が多く、急いで
れるため、移動時間を考慮しないと次のカンファレンス
メールをチェックしたい際にはフラストレーションが溜
まります。
今回のCESで一番記憶に残っているのは、スマート
フォン連動操作系デバイスや小型無人航空機、マルチバ
ッテリーチャージャーなど、興味を惹かれる製品の多く
がkickstarter(クラウドファンド)を利用していたこと
です。2009年に米国で始まった商用サービスですが、
認知度も高く、ベンチャー企業が資金調達する上での選
択肢のひとつになっているとのことです。このサービス
左:ストラトスフィアタワーホテル。タワーの上にはなんと絶叫マシンが設置されています。
右:ラスベガス空港ではCES入場バッヂのピックアップが可能です。タクシーの列と間違う方が大勢いました。
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で資金調達し製品開発したベンチャー企業に成功の秘訣
びれば、コストがかさみプロジェクト自体がとん挫する
を聞いたところ「製品の魅力を投資家に訴求することも
可能性もあるため、プロジェクトマネジメントをしっか
重要だが、最も重要なことは計画期間内に開発を終えて
り行い対処していくことが肝要とのことです。
なるほど、
商品をユーザーに届けることだ」とのことでした。実に
作り手の規模に関わらずものづくりの基本は普遍だなと
シンプルなコメントですが、目標金額以上に資金調達が
思った次第です。
できても、ユーザーの声に耳を傾け過ぎて開発工程が延
check
Point in
現地の公共交通機関の情報は?
今回は出張訪問したネバダ州ラスベガスの公共バスを紹介し
ます。ラスベガスはカジノやショーが集中するネオン煌めく観
光地として有名ですが、全米で3番目の規模のコンベンション
センターがありビジネスで訪れる日本人も多いようです。ラス
ベガスの中心地であるストリップは、空港からダウンタウンに
北 上 す る 中 間 に 位 置 し て お り、 そ の 間 を 2 階 建 て バ ス
(DEUCE)と2両連結バス(SDX)の2種類の公営バス(RTC)
が南北に走っています。前者は主要な各ホテルの前に停車し、
後者は停車するバス停が少なく急行のような位置付けです。当
該自治体の財政面で豊かさが故か、どちらの系統のバスも設備
が新しく、電光掲示板や停車ボタン、防犯カメラなどがあり、
シカゴの公共バスと比べると雲泥の差です。DEUCEの2階先
頭はラスベガス通りを一望できるため、機会があれば利用して
みるのもよいかもしれません。ただし、行き先を示す電光掲示
板が全然違う停留所を示していることもあり、アナウンスをし
っかり聞かなければならない点にはご留意ください。
【上】
DEUCEの車体カラーは見た目も豪華なゴールドです
(SDXも同様)
。
【右】
見た目が綺麗な券売機ですが、やはりお釣りはでません。2時間利用券が6ドル、
24hで8ドル、72hで20ドルです。
【中】
停留所には日本と同様に行き先や間隔などが示されています。
【左】
遠目からもはっきりと見える車内電光掲示板です。
海外情報−産業機械業界をとりまく動向−目次
平成27年2月号
調査報告
(ウィーン) 欧州の廃棄物管理の現状
(その1)
(シカゴ) シカゴ連銀シンポジウムによる2014年米国経済見通し
(2)
情報報告
(ウィーン) bluefacts 2014/2015
(ウィーン) 欧州の固形バイオマスの現状
(ウィーン) 欧州環境情報
(シカゴ) 米国環境産業動向
(シカゴ) 最近の米国経済について
(シカゴ) 化学プラント情報
(シカゴ) 米国産業機械の輸出入統計
(2014年10月)
(シカゴ) 米国プラスチック機械の輸出入統計
(2014年10月)
(シカゴ) 米国の鉄鋼生産と設備稼働率
(2014年10月)
※海外情報は当工業会ホームページでもご覧になれます。
(http://www.jsim.or.jp/)
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インバータ制御
オイルフリースクロール圧縮機
3.7/5.5kW
株式会社 日立産機システム
事業統括本部 空圧システム事業部
相模事業所 ベビコン設計部
主任技師 兼本 喜之
1.はじめに
近年、環境、省エネに対する関心の高まりから、空気
2.特長
⑴ 省エネルギー
圧縮機においても省エネ、クリーンエア、低騒音な製品
空気圧縮機の省エネ化を図る場合、①空気使用量に
の需要が高まっている。
見合った運転を行う(適量)
、②圧縮機に必要以上の
空気圧縮機の省エネを図る手段として、インバータを
圧縮運転をさせない(適圧)ことが重要である。本製
活用することは広く知られており、空気圧縮機へのイン
品では、圧縮機をインバータにより回転速度制御する
バータ搭載比率も年々増加している。
こ と で、 こ れ ら 2 つ の 事 項 を 同 時 に 実 現 し、 更 に
今回、クリーンで低騒音という特長を持つオイルフリ
2015年4月より開始されるモータの効率規制に対応
ースクロール圧縮機にインバータを搭載することで、省
したプレミアム効率(IE3)モータを搭載することで、
エネをはじめ様々なメリットが得られる「インバータ制
従来機比約16%(設定圧力0.65MPa、負荷率80%運
御 オイルフリースクロール圧縮機 3.7/5.5kW」
(写真
転時)もの省エネ化を図ることに成功した。
1参照)を開発したので、その内容について紹介する。
① 空気使用量に見合った運転を行う
圧縮機に要求される空気量は工場の操業度や時間
帯によって刻々と変化する。ところが、圧縮機の中
には空気使用量が半分になっても消費電力が半分に
ならないタイプ(自動アンローダ機)が存在する。
インバータにより圧縮機の回転速度制御を行え
ば、使用空気量に見合った消費電力特性が得られる
ようになる(図1参照)。
② 圧縮機に必要以上の圧縮をさせない
空気圧縮機は、吐出圧力が高くなるほど消費電力
も高くなる。例えば、圧縮機の吐出圧力を0.1MPa
下げることができれば、約7∼9%もの電気代を削
減することができる。
本製品は、インバータを搭載することでモータの
写真1 インバータ制御 オイルフリースクロール圧縮機 3.7/5.5kW
50
回転速度を制御し、ユーザが使用する空気量が変動
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開発機
自動アンローダ機の
消費電力比ライン
0.9
消費電力比
(%)
圧力
(MPa)
0.8
0.65
従来機1.0MPa仕様
従来機0.8MPa仕様
0.4
0.3
インバータ制御機の
消費電力ライン
吐出空気量比
(%)
使用空気量比
(%)
100
115
130
図3 吐出空気量ー圧力範囲
図1 使用空気量比ー消費電力比
品とした(図3参照)。
圧力開閉器式制御
圧力
(MPa)
0.8
⑶ その他の特長
・メンテナンスサイクルを従来機の4年→5年に延長
圧力一定制御
(設定圧力0.65MPa時)
・空気タンク、エアドライヤ各々のドレン排出用に電
0.65
子式オートドレントラップを標準装備
・電源周波数 50/60Hz共用
・インバータによるソフトスタートで圧縮機が起動す
時間
図2 圧力一定制御
る際の不快な騒音を低減
した場合でも、
圧力を一定に保つことが可能となり、
圧縮機に必要以上の圧縮をさせないことで、高い省
エネ効果を得られるようにした(図2参照)。
3.おわりに
今 回 紹 介 し た「 オ イ ル フ リ ー ス ク ロ ー ル 圧 縮 機
⑵ 吐出空気量、圧力範囲の拡大
3.7/5.5kW」は、元々省エネ性能に優れる圧力開閉器式
使用する圧力に応じて、圧縮機の上限回転速度を変
の圧縮機をインバータ制御化することで、高い省エネ効
更し、吐出空気量をアップすることが可能な「PQワ
果を得ることに成功している。
イド制御」を搭載した。設定圧力を0.65MPaとした
当社は本製品に搭載するインバータやプレミアム効率
場合、従来機に対して約15%(設定圧力0.65MPa時)
(IE3)モータを、自社にて製造・販売・サービスを行っ
の吐出空気量アップを実現する。
ており、これらのコンポーネンツをいち早く空気圧縮機
ま た、 従 来 機 で は 使 用 圧 力 に よ り 分 け て い た、
に適用し、ご提案を行うことで、CO₂削減、地球温暖化
0.8MPa仕様、1.0MPa仕様を1機種でカバーする製
防止に貢献していく所存である。
表1 仕様表
仕様
項目・単位
圧縮機
出力(50/60Hz)
型式
kW
−
最高圧力(制御圧力ON-OFF) MPa
圧力一定制御設定範囲
MPa
吐出空気量
ドライヤ出口空気の露点
外形寸法
(幅×奥行×高さ)
質量
騒音値
L/min
℃
mm
kg
dB[A]
従来機
圧力開閉器式制御
(0.8MPa仕様)
3.7
5.5
SRL-3.7DMP5
SRL-5.5DMP5
SRL-3.7DMP6
SRL-5.5DMP6
0.8 (0.65-0.8)
−
420
191
47
従来機
圧力開閉器式制御
(1.0MPa仕様)
5.5
SRL-5.5DMP5
SRL-5.5DMP6
1.0 (0.8-1.0)
630
500
219
50
圧力下15以下
750×715×1,150
219
50
開発機
インバータ制御
(圧力一定制御)
3.7
5.5
SRL-3.7DVP
SRL-5.5DVP
1.0
0.30-0.90(標準設定0.65)
370(0.9MPa時) 565
(0.9MPa時)
500(0.65MPa時) 725
(0.65MPa時)
570(0.5MPa時) 825
(0.5MPa時)
210
47
230
50
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Company Topics
企業トピックス
化粧品・育毛剤事業の新たな展開
ホソカワミクロン株式会社
企画管理本部 企画統括部 経営企画部
次長 東 充延
1.はじめに
ランド育毛剤(ナノインパクトシリーズ)を上市し、イ
当社は、2000(平成12)年から粉体処理装置の開発・
ンターネットによる通信販売を通じて、事業を本格化し
製造・販売に加え、次世代の新たな収益源として育てる
ました。また、同年には奈良県五條市に当事業専用工場
べくマテリアル事業を開始しました。粉体技術で培った
を建設し、化粧品製造許可及び医薬部外品製造許可を取
機能性複合ナノ粒子技術を基礎にした事業展開を進める
得しました。
中で、2004年春にDDS(薬物送達システム)用生体適
事業開始以来、PLGAの特性を活かした商品開発に努
合性ナノ粒子技術を応用した化粧品・育毛剤を上市し、
めると共に、販売手法の工夫により、2012年度には単
初めてBtoC事業に参入しました。
独の事業として黒字を計上するに至りました。
本稿では、化粧品・育毛剤事業の開始から10年を経
最近では、2013年春に機能性PLGAナノ粒子の加水
過し、当事業が一層の発展を目指す新たな展開について
分解する性質を制御することに成功して技術革新を果た
紹介します。
し、商品の完成度を高めつつ価格を抑えた新しい育毛剤
2.新たな事業展開
52
(ナノクリスフェアシリーズ)
、2006年春からは自社ブ
ナノインパクトプラスを発表しました。当技術はOEM
商品にも応用され、現在の事業拡大をけん引する原動力
2001(平成13)年に「インスリン封入PLGAナノ粒子
となっています。
吸入製剤の基盤技術の開発」のテーマで、助成予算約
更に、2014(平成26)年10月には、総販売代理店と
3億円、開発期間3年のNEDOプロジェクトに採択さ
して一般消費者向け通販を担当してきた㈱ユノインター
れ、産官学による共同研究を開始したことが当事業の原
ナショナル社(以下、ユノ社)をホソカワミクロン化粧
点となっています。その後、当プロジェクトの実用化に
品㈱として100%子会社化し、製販一体体制を構築し
向けた特化機関として、新たに製薬・美容科学研究セン
ました。これにより、ユノ社が得意とする一般消費者向
ターを2004(平成16)年に設立し、本格的なPLGAナ
け通販のノウハウを取り込むことで、消費者ニーズを反
ノ複合粒子の応用研究と量産技術の開発に着手しまし
映した売れる商品の迅速な開発・上市を加速し、今後の
た。
事業拡大に弾みをつけたいと考えています。また、この
そして同年春にDDS製剤化技術の知見を応用し、ビ
子会社化によって、①研究開発・商品開発部門(製薬・
タミンC等を封入した機能性PLGA(乳酸/グリコール
美容科学研究センター)
、②製造部門(五條工場)、③販
酸コポリマー、生体適合性高分子)ナノ粒子パウダーの
売部門(BtoB:ホソカワミクロン、BtoC:ホソカワミ
販売を開始し、同年秋に自社ブランドスキンケア化粧品
クロン化粧品)が整備され、化粧品・育毛剤事業(自社
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育毛剤ナノインパクトシリーズ、OEM育毛剤、自社化
当社以外に量産販売は困難な材料です。経皮浸透性、持
粧品ナノクリスフェアシリーズ、OEM化粧品とPLGA
続性に優れ、体内で水と炭酸ガスに分解される極めて安
バルク販売)と医薬DDS事業(製剤、デバイス)を2大
全性の高い素材であり、豊富な医療データや学術機関と
事業とする展開の基盤が整いました。
の長期にわたるDDS技術研究成果に基づく各種機能性
現在、当事業の収益を支えているのは、自社通販と
の提案や新しい機能創出の可能性を最大の特長としま
OEMによる育毛剤販売ですが、DDS製剤や医療用デバ
す。
イスなどの共同研究も着実に進捗しており、近い将来は
これらによるロイヤリティ収入を実現したいと考えま
3.おわりに
す。また、2014(平成26)年5月にPLGA基材が中国
当社の化粧品・育毛剤事業は、粉体処理装置の販売と
使用許可済原料名リストに収載されたことから、本格的
比べると、まだまだ規模は小さな事業ですが、今期から
な海外展開にも注力していく方針です。
始まった中期3カ年経営計画においては、既存の事業形
OEM事業で提供するナノ粒子は、多数の特許を取得
態からの更なる飛躍を目指し、当社独自のナノマテリア
した当社独自の製法によるものであり、化粧品分野では
ル事業として、新たな収益源へと育てて行く方針です。
写真1 育毛剤 ナノインパクトシリーズ
写真2 スキンケア化粧品 ナノクリスフェアシリーズ
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53
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イベント情報
●INTERMOLD2015(第26回金型加工技術展)/金型展2015
会 期:4月15日(水)∼4月18日(土)
開 催 概 要:工作機械・機器、特殊鋼工具、超鋼工具、精密・光学測定機器、プレス機械、プラス
チック加工機械、プラスチック加工機械周辺機器及び原材料・副資材、研削砥石、研
磨剤などの技術を一堂に会した展示会
会 場:東京ビッグサイト
連 絡 先:インターモールド振興会
TEL:06-6944-9911
URL:http://www.intermold.jp/
●金属プレス加工技術展2015
会 期:4月15日(水)∼4月18日(土)
開 催 概 要:プレス加工機、周辺機器、各種金属プレス成型サンプル、プレス金型、プレス金型部
品などの技術を一堂に会した展示会
会 場:東京ビッグサイト
連 絡 先:インターモールド振興会
TEL:06-6944-9911
URL:http://www.intermold.jp/
●試作市場2015/微細・精密加工技術展2015
会 期:5月28日(木)∼5月29日(金)
開 催 概 要:試作市場2015では切削・プレスなどの機械加工分野、CAD・RP造形機などの関連
機器分野、光造形・粉末造形・インクジェット造形などのRP造形分野、微細・精密
加工技術展2015では微細加工技術分野、精密加工技術分野、加工機械・関連機器分
野など日本が誇る高度なものづくり力を一堂に会した展示会
会 場:大田区産業プラザPiO
連 絡 先:日刊工業新聞社 イベント事務局
TEL:06-6946-3384
URL:http://nikkan-event.jp/sb/
54
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工業会情報
行事報告
行事予定
本 部
第25回運営幹事会(12月17日)
書籍・報告書情報
統計資料
鉱山機械部会
12月3日 骨材機械委員会及び施設見学会
⑴ 委員会
次の事項について検討を行った。
佃会長の挨拶の後、経済産業省 経済産業政策局 知的
① リスクアセスメント
財産政策室長 木尾修文 殿より「技術流出防止・営業秘
② 生産性向上設備投資促進税制
密保護強化について」の講演があった。
⑵ 施設見学会
次いで、議長から議事録署名人が選定され、次の事項
沖縄電力㈱ 牧港火力発電所(沖縄県浦添市)を訪
について審議を行った。
問し、火力発電施設の見学を行った。
⑴ 統計関係報告(平成26年10月分)
① 産業機械の受注状況
化学機械部会
② 産業機械の輸出契約状況
12月20日 技術委員会
③ 環境装置の受注状況
次の事項について検討及び審議を行った。
⑵ 工業会の活動状況(平成26年11月分)
⑴ 環境対応、省エネルギー技術情報
⑶ 海外情報(平成26年12月号)
⑵ JIS B 8249(多管円筒形熱交換器)の改正
⑷ 「環境自主行動計画」
・
「低炭素社会実行計画」目標
達成に向けて
⑸ 新年賀詞交歓会
風力発電関連産業機器に関する調査研究会 幹事会(12月10日)
アンケート調査の集計及び報告書原稿の執筆の進捗を
報告し、集計及び報告書並びに次回委員会について検討
環境装置部会
12月4日 環境ビジネス委員会 施設調査
Jファーム苫小牧㈱(北海道苫小牧市)を訪問し、スマ
ートアグリ生産プラントについて調査を行った。
12月10日 部会講演会
次の講演会を行った。
テーマ:
「環境ビジネスのヒントにするための審議会
を行った。
風力発電関連機器産業に関する調査研究会 委員会(12月16日)
情報について」
講 師:㈱三菱総合研究所 環境・エネルギー研究本部
環境価値戦略グループ 研究員 今村治世 殿
12月10日 環境ビジネス委員会 施設調査
アンケート調査の集計及び報告書原稿の執筆の進捗を
稚内市役所及び稚内市バイオエネルギーセンター(北
報告し、集計及び報告書並びに今後の活動について検討
海道稚内市)を訪問し、再生可能エネルギーに対する取
を行った。
り組み、生ごみ等を利用したバイオガス化施設について
調査を行った。
部 会
ボイラ・原動機部会
12月11日 環境ビジネス委員会 3Rリサイクル研究
会研究会及びWG並びに講演会
⑴ 研究会
12月10日 部会幹事会
活動状況の報告及び今後の活動について検討を行
次の事項について報告及び審議を行った。
った。
⑴ ボイラ受注統計
⑵ WG
⑵ 平成26年度中間決算
活動状況の報告及び今後の活動について検討を行
⑶ 平成27年行事予定及び幹事
った。
⑶ 講演会
次の講演会を行った。
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55
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行事報告
行事予定
統計資料
テーマ:
「アミタグループの海外での取り組み」
12月10日 押出成形機需要予測委員会
講 師:アミタ㈱ 海外事業グループ 海外事業チ
押出成形機需要予測のアンケート結果について報告及
ームリーダー 銘苅洋 殿
び検討を行った。
12月17日 調査委員会
12月15日 東北地区委員会
高齢化と人口減少に伴う課題等から発想されるビジネ
次の事項について報告及び検討を行った。
スについてグループ討議を行った。
⑴ 射出成形機需要予測
12月19日 環境ビジネス委員会 先端技術調査分科
⑵ ものづくり補助金等及び生産性向上設備投資促進
会及び講演会
⑴ 分科会
税制
⑶ 今後の業界動向等
活動状況の報告及び今後の活動について検討を行
12月16日 中部地区委員会
った。
次の事項について報告及び検討を行った。
⑵ 講演会
⑴ 射出成形機需要予測
次の講演会を行った。
テーマ:
「植物工場について」
講 師:㈱ 三菱総合研究所 社会公共マネジメン
⑵ ものづくり補助金等及び生産性向上設備投資促進
税制
⑶ 今後の業界動向等
ト研究本部 地域経営グループ 主席研究
12月17日 ブロー成形機需要予測委員会
員 伊藤保 殿
ブロー成形機需要予測のアンケート結果について報告
タンク部会
12月17日 技術分科会
JIS B 8501(鋼製石油貯槽の構造)の改正について検
討及び審議を行った。
プラスチック機械部会
12月2日 関西地区委員会
及び検討を行った。
12月18日 射出成形機需要予測委員会
射出成形機需要予測について検討を行った。
風水力機械部会
12月1日 ポンプ技術者連盟 拡大常任幹事会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 連盟創立50周年記念式典
次の事項について報告及び検討を行った。
⑵ 平成26年度秋季総会総括
⑴ 射出成形機需要予測
⑶ 平成26年度中間決算
⑵ ものづくり補助金等及び生産性向上設備投資促進
⑷ 平成27年度役員体制及び行事日程
税制
12月3日 ロータリ・ブロワ委員会
⑶ 今後の業界動向等
12月3日 ISO/TC270国内審議委員会 射出成形機
分科会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 受注実績
⑵ リスクアセスメント
ISO規格案について検討を行った。
12月5日 ポンプ技術者連盟 施設見学会
12月8日 技術委員会
海水淡水化センター(まみずピア)
(福岡県福岡市)を
次の事項について報告及び検討を行った。
訪問し、海水淡水化設備の見学を行った。
⑴ 射出成形機の運用段階ごとの残留リスク
12月6日 ポンプ技術者連盟 若手幹事会
⑵ JIMS K-1001( 横 型 射 出 成 形 機 安 全 通 則 )、
1002(竪型射出成形機安全通則)の追補改正
12月9日 輸出委員会
次の事項について報告及び検討を行った。
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書籍・報告書情報
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 施設見学会の総括
⑵ 第18回技術セミナーのテーマ
12月8日 汎用圧縮機委員会
⑴ 大規模自然災害発生時の対応事例
『
「空気圧縮機」を安全に設置するために』等の内容に
⑵ 射出成形機需要予測
ついて審議を行った。
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行事報告
行事予定
12月10日 汎用送風機委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ トップランナーモータ制度に係るQ&A作成
⑵ 排煙機のトップランナーモータ制度に関する各社
の対応状況
⑶ 国土交通省「公共建築工事標準仕様書」の内容
書籍・報告書情報
統計資料
⑵ トップランナーモータ制度に係る問題点啓発パン
フレットの内容
⑶ 消火ポンプ用電動機の納入仕様
運搬機械部会
12月5日 コンベヤ技術委員会 JIS B 0140、JIS
B 0141改正WG
12月12日 真空式下水道システム委員会
「真空式下水道システム 修繕・更新の手引き」の内
JIS B 0140(コンベヤ用語-種類)、JIS B 0141(コ
容について審議を行った。
ンベヤ用語-部品・付属機器ほか)の改正について検討
12月12日 ポンプ国際規格審議会
を行った。
次の事項について報告及び確認を行った。
12月11日 巻上機委員会 ISO/TC111(リンクチェ
ーン)国内審議委員会
⑴ せきの国際規格化
⑵ 経済産業省「日本工業標準調査会」の回答
⑶ JIS B 8327(模型によるポンプ性能試験方法)の
国際規格化
⑷ JIS B 8301(遠心ポンプ、軸流ポンプ及び斜流
ポンプ―試験方法)の改定
次の事項について報告及び検討を行った。
⑴ チェーン関連規格に係るISOとJISの整合化
⑵ SC3/WG8(ディーシャックル及びバウシャック
ル)国際会議への対応
⑶ ISO/DIS 16872(手動操作用ホイスト用ロード
⑸ ISO投票内容
チェーン、等級VH)及び16877(同、等級TH)の
⑹ JIS見直し調査の回答
改正
⑺ 平成27年度部会活動内容
12月15日 模型によるポンプ性能試験方法の国際標
準化委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 性能換算式
⑷ ISO 3266(一般巻上用鍛鋼吊りボルト等級4)
の改正
⑸ CEN(欧州標準化委員会)サーバへのアクセス権
の継続
12月12日 流通設備委員会 建築分科会及び施設見
学会
⑵ 国際会議の内容
12月16日 排水用水中ポンプシステム委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成26年度秋季総会総括
⑵ 国土交通省「公共建築工事標準仕様書」の内容
⑴ 分科会
ユニット式ラック構造設計基準解説書作成に向け
検討を行った。
⑵ 施設見学会
⑶ リスクアセスメント
㈱島根富士通 本社工場(島根県出雲市)を訪問し、
⑷ 地方共同法人 日本下水道事業団仕様の塗装方法
パーソナルコンピュータ製造ラインの見学を行っ
12月17日 送風機技術者連盟 拡大常任幹事会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成26年度秋季総会総括
た。
12月16日 流通設備委員会 JIS Z 0620、JIS Z
0110改正WG
⑵ 第12回技術講習会の総括
JIS Z 0620(産業用ラック)、JIS Z 0110(産業用
⑶ 平成26年度中間決算報告
ラック用語)の改正について検討を行った。
⑷ JIMS C-2006(送風機のファン効率分類)の内容
12月18日 コンベヤ技術委員会
⑸ 平成27年度行事日程
次の事項について検討を行った。
⑹ 送風機技術者連盟「45年の歩み」の原稿確認
12月17日 汎用ポンプ委員会
⑴ リスクアセスメント
⑵ コンベヤ関係JIS規格改正
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 国土交通省「公共建築工事標準仕様書」の内容
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57
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行事報告
行事予定
12月19日 昇降機委員会及び施設見学会
⑴ 委員会
書籍・報告書情報
統計資料
労務委員会
ISO 25745-2(昇降機のエネルギー性能の測定
12月9日 委員会
法と区分)のJIMS化に向けた内容の検討を行った。
次の事項について報告及び意見交換を行った。
⑵ 施設見学会
⑴ 平成26年度年末賞与交渉状況
ホクショー㈱(石川県金沢市)を訪問し、垂直コ
⑵ 障害者雇用の現状
ンベヤ製造ラインの見学を行った。
⑶ 労働安全衛生法の一部改正に伴うストレスチェッ
12月19日 コ ン ベ ヤ 技 術 委 員 会 JIS B 0140、
JIS B 0141改正WG
JIS B 0140(コンベヤ用語-種類)
、JIS B 0141(コ
ク制度の取り組み
編集広報委員会
ンベヤ用語-部品・付属機器ほか)の改正について検討
12月1日 委員会
を行った。
機関誌「産業機械」2015年1月号~6月号会員トピッ
12月19日 流通設備委員会 クレーン分科会
クスアンケート集計結果、会員トピックス等の新企画に
次の事項について検討を行った。
ついて報告及び審議を行った。
⑴ リスクアセスメント
⑵ 特別アセスメント
動力伝導装置部会
エコスラグ利用普及委員会
12月5日 利用普及分科会 幹事会
次の事項について報告及び検討を行った。
12月19日 減速機委員会
⑴ 自治体連絡会のアンケート結果
次の事項について報告及び検討を行った。
⑵ リサイクル推進協議会の結果
⑴ トップランナーモータ制度
⑵ 今後の業界動向等
業務用洗濯機部会
⑶ 平成26年度部会活動内容及びスケジュール
12月5日 JIS A 5032 改正WG 幹事会
実験結果、改正原案等について報告及び検討を行った。
12月8日~9日 利用普及分科会 施設調査
12月17日 定例部会
沖縄県にある次の施設を訪問し、施設運営やスラグ有
平成26年度部会活動内容及びスケジュールについて
効利用について協議した。
検討及び審議を行った。
⑴ 那覇・南風原クリーンセンター(電気式灰溶融炉
52トン/日)
委員会
政策委員会
⑵ 浦添市クリーンセンターリサイクルプラザ(表面
溶融式灰溶融炉16.3トン/日)
12月10日 JIS A 5031 改正WG
12月12日 委員会
実験結果、改正原案等について報告及び検討を行った。
次の事項について審議及び報告を行った。
12月12日 利用普及分科会 編集WG
⑴ 統計関係報告(平成26年10月分)
次の事項について報告及び検討を行った。
① 産業機械の受注状況
⑴ 自治体連絡会のアンケート結果
② 産業機械の輸出契約状況
⑵ 「2014年度版エコスラグ有効利用の現状とデー
③ 環境装置の受注状況
⑵ 工業会の活動状況(平成26年11月分)
タ集」の目次及び工程
⑶ 平成26年度部会活動内容及びスケジュール
⑶ 「環境自主行動計画」
・
「低炭素社会実行計画」目標
達成に向けて
⑷ 新年賀詞交歓会
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
関西支部
委員会
政策委員会
12月24日 委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 統計関係(平成26年10月分)
① 産業機械の受注状況
② 産業機械の輸出契約状況
③ 環境装置の受注状況
⑵ 工業会の活動状況(平成26年11月分)
⑶ 海外情報(平成26年12月号)
⑷ 「環境自主行動計画」
・
「低炭素社会実行計画」目標
達成に向けて
部会
ボイラ・原動機部会
12月2日 定例部会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ OBM会収支
⑵ 平成27年の幹事分担
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工業会情報
行事報告
行事予定
統計資料
3月中旬
第41回優秀環境装置表彰 審査WG
3月中旬
輸出委員会
24日
政策委員会
〃
ISO/TC270射出成形機分科会
25日
運営幹事会
東北地区委員会
4月17日
政策委員会
4月上旬
運営幹事会
22日
下旬
ボイラ・原動機部会
下旬
ISO/TC270射出成形機分科会
風水力機械部会
第41回優秀環境装置表彰 審査WG
部 会
3月3日
ポンプ技術者連盟 拡大常任幹事会
5日
送風機技術者連盟 拡大常任幹事会
11日
汎用圧縮機技術分科会
18日
汎用送風機委員会
3月11日
ボイラ幹事会
〃
排水用水中ポンプシステム委員会
ボイラ技術委員会
汎用ポンプ委員会
ボイラ幹事会
〃
メカニカルシール委員会 技術分科会
24日
真空式下水道システム委員会
27日
ポンプ国際規格審議会
16日
4月8日
鉱山機械部会
19日
3月中旬
骨材機械委員会 リスクアセスメントWG
4月上旬
ロータリ・ブロワ委員会
〃
部会幹事会
汎用ポンプ委員会
〃
骨材機械委員会
〃
汎用送風機委員会
下旬
ボーリング技術委員会
〃
汎用圧縮機技術分科会
4月下旬
ボーリング技術委員会
排水用水中ポンプシステム委員会
〃
骨材機械委員会 リスクアセスメントWG
化学機械部会
3月13日
技術委員会
環境装置部会
3月9日
中旬
下旬
運搬機械部会
3月上旬
巻上機委員会
〃
コンベヤ技術委員会 仕分コンベヤJIS
改正WG
中旬
環 境ビジネス委員会 3Rリサイクルセ
コンベヤ技術委員会 コンベヤ用語JIS
改正WG
ミナー
〃
コンベヤ技術委員会
環境ビジネス委員会
〃
流通設備委員会
〃
部会幹事会
〃
物流システム機器企画委員会
〃
環境ビジネス委員会 先端技術調査分科会
昇降機委員会
環境ビジネス委員会 有望ビジネス分科会
〃
上旬
中旬
下旬
流通設備委員会 産業用ラックJIS改正
〃
環境ビジネス委員会 水分科会
〃
環境ビジネス委員会 バイオマス推進分
〃
流通設備委員会 クレーン分科会
科会
〃
流通設備委員会 建築分科会
部会総会
4月中旬
コンベヤ技術委員会 コンベヤ用語JIS
4月16日
プラスチック機械部会
WG
改正WG
〃
コンベヤ技術委員会
流通設備委員会 クレーン分科会
3月上旬
ISO/TC270射出成形機分科会
〃
特許委員会
〃
昇降機委員会
中部地区委員会
〃
流通設備委員会 産業用ラックJIS改正
中旬
〃
60
書籍・報告書情報
関西地区委員会
下旬
WG
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行事報告
行事予定
動力伝導装置部会
3月中旬
減速機委員会
4月中旬
減速機委員会
業務用洗濯機部会
3月27日
定例部会
4月7日
コインランドリー分科会
〃
技術委員会
定例部会
24日
エコスラグ利用普及委員会
3月上旬
エコスラグ利用普及委員会幹事会
〃
エコスラグ標準化分科会
〃
エコスラグ利用普及分科会 施設調査
〃
JIS A 5032WG幹事会
エコスラグ利用普及分科会 編集WG
関西支部
部 会
ボイラ・原動機部会
3月13日
定例部会
化学機械部会
4月上旬
正副部会長会議
4月中旬
正副部会長及び幹事合同会議
風水力機械部会
4月中旬
正副部会長会議
委員会
政策委員会
4月上旬
JIS A 5032WG幹事会
〃
エコスラグ利用普及分科会 編集WG
3月26日
委員会
エコスラグ利用普及分科会 編集WG
4月24日
委員会
中旬
統計資料
環境装置部会
委員会
中旬
書籍・報告書情報
労務委員会
3月上旬
委員会
4月中旬
正副委員長会議
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工業会情報
行事報告
行事予定
会員名簿2014
頒 価:1,080円(税込)
連絡先:総務部(TEL:03-3434-6821)
工業会会員の本社と支社所在地、取扱機種の一覧等をま
とめたもの。
風力発電関連機器産業に関する調査研究報告書
頒 価:5,000円(税込)
連絡先:環境装置部(TEL:03-3434-7579)
風力発電機の本体から部品などまで含めた風力発電関連
機器産業に関する生産実態等の調査を実施し、各分野に
書籍・報告書情報
統計資料
(2006年10月発行)。
メカニカル・シールハンドブック
初・中級編(改訂第3版)
頒 価:2,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
メカニカルシールに関する用語、分類、基本特性、寸法、
材料選定等についてまとめたもの(2010年10月発行)
。
風水力機械産業の現状と将来展望
— 2011年〜2015年 —
おける産業規模や市場予測、現状での課題等を分析し、
頒 価:会員/1,500円(税込)
会員外/2,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
本報告書にまとめた。
1980年より約5年に1度、風水力機械部会より発行し
平成24年度 環境装置の生産実績
ている報告書の最新版。本報告書は、風水力機械産業の
代表的な機種であるポンプ、送風機、汎用圧縮機、プロ
頒 価:実費頒布
連絡先:環境装置部(TEL:03-3434-6820)
セス用圧縮機、メカニカルシールのそれぞれの機種毎に
日本の環境装置の生産額を装置別、需要部門別(輸出含
需要動向と予測、技術動向、国際化を含めた今後の課題
む)
、
企業規模別、
研究開発費等で集計し図表化。その他、
と対応についてまとめている。風水力機械メーカはもと
前年度との比較や過去28年間における生産実績の推移
より官公庁、エンジニアリング会社、ユーザ会社等の方々
を掲載。
にも有益な内容である。
2013年度版 エコスラグ有効利用の現状と
データ集
頒 価:5,000円(税込)
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
化学機械製作の共通課題に関する調査研究報
告書(第8版 平成20年度版)
〜化学機械分野における輸出管理手続き〜
全国におけるエコスラグの生産状況、利用状況、分析デ
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
ータ等をアンケート調査からまとめた。また、委員会の
化学機械製作に関する共通の課題・問題点を抽出し、取
活動についても報告している(2014年5月発行)。
りまとめたもの。
道路用溶融スラグ品質管理及び
設計施工マニュアル
頒 価:3,000円(税込)
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
2006年7月20日に制定されたJIS A 5032「一般廃棄
物、下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融個化した道路用
溶融スラグ」について、溶融スラグの製造者及び道路の
設計施工者向けに関連したデータを加えて解説した
(2007年9月発行)
。
港湾工事用エコスラグ利用手引書
今回は強化されつつある輸出管理について、化学機械分
野に限定して申請手続きの流れや実際の手続きの例を示
した。実際に手続きに携わる者への参考書となる一冊。
JIMS H 3002業務用洗濯機械の性能に係る
試験方法(平成20年8月制定)
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
物流システム機器ハンドブック
頒 価:3,990円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
(1)各システム機器の分類、用語の統一
頒 価:実費頒布
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
(2)能力表示方法の統一、標準化
エコスラグを港湾工事用材料として有効利用するため
(3)各機器の安全基準と関連法規・規格
に、設計・施工に必要なエコスラグの物理的・化学的特
(4)取扱説明書、安全マニュアル
性をまとめた。工法としては、サンドコンパクションパ
(5)物流施設の計画における寸法算出基準
イル工法とバーチカルドレーン工法を対象としている
62
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15.2.13 1:30:06 PM
行事報告
行事予定
コンベヤ機器保守・点検業務に関する
ガイドライン
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
コンベヤ機器の使用における事業者の最小限の保守・点検
レベルを確保するためガイドラインとしてまとめたもの。
チェーン・ローラ・ベルトコンベヤ、
仕分コンベヤ、
垂直コンベヤ、
及びパレタイザ検査要領書
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
ばら物コンベヤを除くコンベヤ機器については、検査要
書籍・報告書情報
統計資料
準拠して改正されたが、旧JIS(JIS B 8805-1976)と
計算手順が異なるため、これをマニュアル化したもの。
ユニバーサルデザインを活かしたエレベータ
のガイドライン
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
ユニバーサルデザインの理念に基づいた具体的な方法を
ガイドラインとして提案したもの。
東京直下地震のエレベーター被害予測に
関する研究
領の客観的な指針がないため、設備納入メーカや購入者
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
のガイドラインとして作成したもの。
東京湾北部を震源としたマグニチュード7程度の地震が
バルク運搬用 ベルトコンベヤ設備保守・点検
業務に関するガイドライン
頒 価:500円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
コンベヤ機器を利用目的に応じて、安全にかつ支障なく
稼動させるには日常の保守点検は事業者にとって必須条
件であり、義務であるが、事業者や事業内容によって保
予測されていることから、所有者、利用者にエレベータ
ーの被害状況を提示し、対策の一助になることを目的と
して、エレベーターの閉じ込め被害状況の推定を行った
もの。
プラスチック機械中期需要予測
(平成27年2月発行版)
守・点検の実施レベルに大きな差が在るのが実情である。
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
本ガイドラインは、この様な情況からコンベヤ機器の使
射出成形機、押出成形機、ブロー成形機に関する平成
用における事業者の最小限度の保守・点検レベルを確保
27年、28年の需要予測を取りまとめたもの。
するためのガイドラインとしてまとめたものである。
バルク運搬用 ベルトコンベヤ検査基準
2014年度 環境活動報告書
頒 価:無償頒布
連絡先:企画調査部(TEL:03-3434-6823)
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
環境委員会が会員企業を対象に実施する各種環境関連調
バルク運搬用ベルトコンベヤの製作、設置に関する部品
査の結果報告の他、会員企業の環境保全への取り組み等
ならびに設備の機能を満足するための検査項目、検査個
を紹介している。
所および検査要領とその判定基準について規定したも
の。
ラック式倉庫のスプリンクラー設備の解説書
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
平成10年7月の消防法令の改正に伴い、
「ラック式倉庫」
の技術基準、ガイドラインについて、わかりやすく解説
したもの。
ゴムベルトコンベヤの計算式
(JIS B 8805-1992)計算マニュアル
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
現行JIS(JIS B 8805-1992)の内容は、ISO5048に
産業機械 2015.2
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工業会情報
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械受注状況(平成26年11月)
企画調査部
1.概 要
11 月 の 受 注 高 は 3,011 億 4,500 万 円、 前 年 同 月 比
96.6%となった。
内需は、1,717億200万円、前年同月比88.5%とな
った。
内需のうち、製造業向けは前年同月比84.8%、非製
2.機種別の動向
①ボイラ・原動機
外需の増加により前年同月比112.4%となった。
②鉱山機械
窯業土石の減少により同62.6%となった。
③化学機械(冷凍機械を含む)
造業向けは同89.1%、官公需向けは同91.0%、代理店
外需の減少により同61.1%となった。
向けは同97.7%であった。
④タンク
増加した機種は、プラスチック機械(152.8%)、ポ
石油・石炭の減少により同63.8%となった。
ンプ(108.3%)
、圧縮機(107.7%)
、運搬機械(109.2
⑤プラスチック加工機械
%)
、
変速機
(121.7%)
の5機種であり、
減少した機種は、
化学、業務用機械、自動車、その他製造業、外需の増
ボイラ・原動機(62.9%)
、鉱山機械(52.4%)、化学機
加により同122.6%となった。
械(90.3%)
、タンク(60.1%)
、送風機(86.2%)、金
⑥ポンプ
属加工機械(93.3%)
、その他機械(98.3%)の7機種で
官公需、外需の増加により同111.8%となった。
あった(括弧の数字は前年同月比)
。
⑦圧縮機
外需は、1,294億4,300万円、前年同月比110.0%と
なった。
プラントは4件、122億7,600万円となった(前年同
石油・石炭、電力、官公需、外需、代理店の増加によ
り同112.4%となった。
⑧送風機
月比は、前年同月に案件がなかったため比率を計上でき
官公需の減少により同82.7%となった。
ず)。
⑨運搬機械
増加した機種は、ボイラ・原動機(210.3%)、鉱山
造船、外需の増加により同138.6%となった。
機械(329.0%)
、タンク(1,500.0%【15倍】)、プラス
⑩変速機
チ ッ ク 機 械(102.6 %)
、 ポ ン プ(123.2 %)、 圧 縮 機
石油・石炭、建設の増加により同121.1%となった。
(116.7%)
、運搬機械(216.2%)
、変速機(117.2%)、
金属加工機械(187.2%)
、その他機械(107.6%)の10
⑪金属加工機械
外需の増加により同152.5%となった。
機種であり、減少した機種は、化学機械(19.2%)、送
風機(63.7%)の2機種であった(括弧の数字は前年同
月比)
。
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INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P064-071_統計資料1-受注状況.indd 64
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表1)
産業機械 需要部門別受注状況
①製造業
②非製造業
③民需計
④官公需
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
⑤代理店
⑥内需計
⑦外 需
(金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比)
平成23年度 1,057,658
24年度
915,798
25年度
957,925
平成23年 1,037,707
109.6 1,257,609
⑧総 額
(金額) (前年比) (金額) (前年比)
107.8 2,315,267
108.6 602,421
112.4 287,882
104.8 3,205,570
108.9
2,721,479
150.9 5,927,049
947,389
75.3 1,863,187
80.5 580,038
96.3 330,381
114.8 2,773,606
86.5
1,819,559
66.9 4,593,165
77.5
104.6 1,101,713
116.3 2,059,638
110.5 625,079
107.8 293,640
88.9 2,978,357
107.4
1,796,987
98.8 4,775,344
104.0
107.5 1,286,862 (113.8) 2,324,569 (110.9) 559,959 (93.8) 279,829
104.9 3,164,357
106.9
2,101,280
115.9 5,265,637
110.3
941,328 (73.1) 1,914,451 (82.4) 567,157 (101.3) 327,629
117.1 2,809,237
88.8
2,429,994
115.6 5,239,231
99.5
86.6
24年
973,123
93.8
25年
943,541
97.0 1,000,730
平成25年7~9月
271,697
111.8
275,478
124.9
106.3 1,944,271
101.6 606,571
106.9 301,841
92.1 2,852,683
101.5
1,921,557
79.1 4,774,240
91.1
112.1
547,175
112.0 153,006
128.7
75,453
91.1
775,634
112.3
509,492
175.0 1,285,126
130.9
10~12月
238,627
108.4
188,897
98.4
427,524
103.8 164,254
99.3
76,761
94.9
668,539
101.5
342,298
76.1 1,010,837
91.2
平成26年1~3月
240,340
106.4
445,849
129.3
686,189
120.2 197,616
110.3
72,680
89.9
956,485
115.1
625,504
83.4 1,581,989
100.1
4~6月
219,994
106.1
214,470
112.0
434,464
109.0 192,426
174.6
68,865
100.2
695,755
120.4
555,867
173.9 1,251,622
139.5
7~9月
257,481
94.8
331,034
120.2
588,515
107.6 169,896
111.0
75,107
99.5
833,518
107.5
945,910
185.7 1,779,428
138.5
H26.4~11累計
626,808
98.3
638,518
110.1 1,265,326
103.9 441,465
122.5 195,898
100.6 1,902,689
107.3
1,730,084
168.9 3,632,773
129.9
H26.1~11累計
867,148
100.4 1,084,367
117.2 1,951,515
109.1 639,081
118.5 268,578
97.5 2,859,174
109.8
2,355,588
132.8 5,214,762
119.1
平成26年9月
116,591
106.5
170,926
114.6
287,517
111.2
78,278
122.1
26,224
106.3
392,019
112.9
241,837
101.8
633,856
108.4
10月
73,646
106.0
49,012
76.8
122,658
92.1
52,226
77.3
26,830
108.4
201,714
89.4
98,864
128.0
300,578
99.3
11月
75,687
84.8
44,002
89.1
119,689
86.3
26,917
91.0
25,096
97.7
171,702
88.5
129,443
110.0
301,145
96.6
【注】
平成23年4月より需要者分類を変更したことから、
②非製造業③民需計④官公需の金額に不連続が発生している。なお、
括弧の比率は前年の実績を新分類に再集計して計算している。
(表2)
産業機械 機種別受注状況
①ボイラ・原動機
金額
前年比
③化学機械
②鉱山機械
金額
(冷凍機械を含む)
前年比
金額
前年比
③-1 内 化学機械
金額
前年比
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
④タンク
金額
⑤プラスチック加工機械
前年比
金額
前年比
⑥ポンプ
金額
前年比
平成23年度
1,679,171
109.3
15,652
96.8
2,076,524
163.4
1,712,822
191.0
76,075
227.2
185,666
102.9
298,061
108.8
24年度
1,325,304
78.9
23,174
148.1
1,365,436
65.8
1,001,296
58.5
27,723
36.4
166,375
89.6
333,281
111.8
25年度
1,490,041
112.4
20,999
90.6
1,271,667
93.1
888,732
88.8
99,283
358.1
181,716
109.2
335,427
100.6
平成23年
1,742,452
116.9
14,725
83.1
1,409,639
107.3
1,041,982
109.8
84,350
283.2
177,102
100.2
292,842
106.9
24年
1,327,448
76.2
23,341
158.5
1,961,627
139.2
1,591,207
152.7
26,960
32.0
174,247
98.4
325,328
111.1
25年
1,428,416
107.6
19,076
81.7
1,409,687
71.9
1,030,503
64.8
41,305
153.2
177,243
101.7
337,085
103.6
平成25年7~9月
482,270
176.9
4,574
86.4
320,252
139.8
210,412
164.6
3,943
33.3
46,376
113.8
87,736
104.6
10~12月
269,416
74.6
5,814
57.2
246,485
86.8
153,030
75.7
25,313
656.6
41,266
106.0
86,738
98.6
平成26年1~3月
528,623
113.2
6,161
145.4
450,184
76.5
360,670
71.8
64,758
955.1
49,376
110.0
88,319
98.2
4~6月
276,271
131.7
5,621
126.3
454,210
178.3
365,290
221.9
6,014
114.1
44,064
98.6
68,720
94.6
7~9月
426,585
88.5
4,865
106.4
875,124
273.3
788,792
374.9
5,234
132.7
46,877
101.1
84,151
95.9
H26.4~11累計
870,294
103.3
13,775
106.9
1,466,030
194.2
1,236,891
248.1
13,842
108.5
119,640
101.4
210,474
98.5
H26.1~11累計
1,398,917
106.8
19,936
116.4
1,916,214
142.6
1,597,561
159.6
78,600
402.3
169,016
103.7
298,793
98.4
平成26年9月
201,351
77.9
1,482
151.4
234,906
166.9
203,301
186.3
1,263
56.1
17,412
87.9
34,202
101.9
10月
74,850
109.4
1,711
127.2
73,320
96.0
48,594
95.6
880
102.6
12,174
90.4
30,344
104.5
11月
92,588
112.4
1,578
62.6
63,376
61.1
34,215
47.0
1,714
63.8
16,525
122.6
27,259
111.8
会社数
17社
7社
⑦圧縮機
金額
41社
⑧送風機
前年比
金額
39社
⑨運搬機械
前年比
金額
5社
⑩変速機
前年比
金額
10社
⑪金属加工機械
前年比
金額
前年比
18社
⑫その他機械
金額
⑬合計
前年比
金額
前年比
平成23年度
316,135
109.5
20,983
79.8
352,891
103.9
55,032
95.0
226,626
113.4
624,233
119.4
5,927,049
24年度
242,285
76.6
26,036
124.1
339,694
96.3
43,810
79.6
165,484
73.0
534,563
85.6
4,593,165
77.5
25年度
283,510
117.0
24,028
92.3
289,804
85.3
46,035
105.1
141,883
85.7
590,951
110.5
4,775,344
104.0
平成23年
309,001
103.5
20,855
74.3
344,247
100.9
57,284
102.8
244,105
130.6
569,035
101.7
5,265,637
110.3
24年
255,589
82.7
23,572
113.0
348,945
101.4
45,395
79.2
176,401
72.3
550,378
96.7
5,239,231
99.5
25年
270,281
105.7
26,110
110.8
308,640
88.4
45,154
99.5
142,674
80.9
568,569
103.3
4,774,240
91.1
平成25年7~9月
67,882
102.4
5,926
104.2
75,294
95.1
11,880
111.5
48,079
87.8
130,914
107.7
1,285,126
130.9
124.9
10~12月
67,042
119.1
5,794
81.1
69,570
75.4
11,372
102.7
30,643
92.7
151,384
123.9
1,010,837
91.2
平成26年1~3月
83,734
118.8
6,954
77.0
75,848
80.1
11,703
108.1
32,750
97.6
183,579
113.9
1,581,989
100.1
4~6月
63,186
97.4
5,544
103.5
78,810
114.1
11,751
106.1
23,426
77.0
214,005
171.1
1,251,622
139.5
7~9月
63,577
93.7
5,989
101.1
71,926
95.5
11,447
96.4
29,152
60.6
154,501
118.0
1,779,428
138.5
H26.4~11累計
166,366
95.2
18,813
120.9
199,136
108.5
31,836
104.9
85,173
88.3
437,394
128.3
3,632,773
129.9
H26.1~11累計
250,100
102.0
25,767
104.8
274,984
98.8
43,539
105.7
117,923
90.7
620,973
123.7
5,214,762
119.1
平成26年9月
28,835
108.5
2,152
123.2
36,751
111.0
3,880
101.8
12,357
87.7
59,265
119.1
633,856
108.4
10月
16,693
77.2
5,398
269.4
23,596
111.1
4,107
112.5
17,382
218.0
40,123
70.8
300,578
99.3
11月
22,910
112.4
1,882
82.7
24,804
138.6
4,531
121.1
15,213
152.5
28,765
101.9
301,145
96.6
会社数
17社
8社
26社
6社
14社
34社
203社
【注】⑫その他機械には、業務用洗濯機、メカニカルシール、ごみ処理装置等が含まれているが、そのうち業務用洗濯機とメカニカルシールの受注金額は次の通りである。
業務用洗濯機:974百万円 メカニカルシール:2,061百万円
産業機械 2015.2
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65
15.2.13 1:30:12 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表3)
平成26年11月 需要部門別機種別受注額
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(単位 : 100万円)
※平成23年4月より需要者分類を改訂しました。
機種別
需要者別
冷凍機械
プラスチック
加工機械
タンク
ポンプ
圧縮機
送風機
運搬機械
金属加工
機 械
変速機
その他
合
計
製
民
品
工
業
908
0
700
162
0
0
37
60
4
▲ 267
63
0
572
2,239
維
工
業
55
0
15
103
0
70
8
5
0
81
15
0
98
450
紙・ パ ル プ 工 業
324
0
86
98
0
1
31
13
1
40
58
0
7
659
化
業
810
33
6,181
623
16
2,567
224
414
77
601
158
20
297
12,021
石油・石炭製品工業
4,329
学
工
業
土
鋼
150
0
1,810
393
1,004
14
161
541
4
37
176
0
39
石
58
431
591
99
0
0
15
65
11
47
60
7
12
1,396
業
320
39
177
196
3
2
307
341
117
570
270
934
133
3,409
造
非
鉄
金
属
390
0
110
196
0
3
39
5
22
427
11
164
36
1,403
金
属
製
品
144
0
92
99
0
0
2
33
0
99
117
479
131
1,196
はん用・生産用機械
1,704
34
117
2,607
0
51
22
3,228
15
812
160
172
1,983
10,905
械
0
0
46
2,143
0
193
29
13
0
16
0
19
269
2,728
械
3,243
0
407
1,984
0
316
28
124
3
137
35
33
78
6,388
情 報 通 信 機 械
21
0
33
250
0
53
257
46
0
352
83
8
768
1,871
自
業
54
0
140
687
0
1,867
15
95
92
1,527
260
824
1,127
6,688
7,314
業
務
間
電
用
気
動
機
機
車
業
造
工
業
3,699
0
217
498
0
0
4
118
5
2,560
36
9
168
その他輸送機械工業
船
410
0
8
4
0
45
6
13
0
159
125
6
785
1,561
そ の 他 製 造 業
114
127
3,032
10
0
2,786
605
65
21
1,211
783
124
2,252
11,130
75,687
需
非
製
造
業
計
12,404
664
13,762
10,152
1,023
7,968
1,790
5,179
372
8,409
2,410
2,799
8,755
農
林
漁
業
14
0
0
68
0
0
25
28
1
10
5
0
45
196
鉱業・採石業・砂利採取業
16
451
26
0
0
0
7
37
0
2
2
3
2
546
製
造
要
建
設
業
437
157
74
242
0
2
26
715
98
59
634
23
1,378
3,845
電
力
業
16,027
0
707
2
131
0
828
439
213
61
198
0
168
18,774
運 輸 業・ 郵 便 業
219
0
109
1,179
0
0
50
26
254
1,146
82
9
271
3,345
通
業
438
0
1
68
0
0
0
0
0
0
0
1
0
508
卸 売 業・小 売 業
37
0
119
659
0
1
1,609
171
17
1,326
86
316
297
4,638
金 融 業・保 険 業
223
信
53
0
0
98
0
0
8
24
1
39
0
0
0
業
5
0
0
7
0
0
1
6
2
7
17
0
0
45
情 報 サ - ビ ス 業
356
0
52
113
0
0
1
0
1
▲ 49
0
0
15
489
業
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
6
6
そ の 他 非 製 造 業
2,571
0
1,208
800
428
2
2,331
243
153
1,862
8
40
1,741
11,387
不
動
業
リ
間
産
ー
非
製
需
ス
造
要
業
合
計
20,173
608
2,296
3,236
559
5
4,886
1,689
740
4,463
1,032
392
3,923
44,002
計
32,577
1,272
16,058
13,388
1,582
7,973
6,676
6,868
1,112
12,872
3,442
3,191
12,678
119,689
官
運
輸
業
28
0
0
0
0
0
13
0
0
41
0
0
0
82
防
衛
省
722
0
0
185
0
0
0
0
1
0
0
0
164
1,072
公
国
家
公
務
14
0
156
0
0
0
313
0
4
13
0
0
24
524
地
方
公
務
405
0
10,544
200
27
5
5,423
169
39
198
2
5
3,503
20,520
需
そ の 他 官 公 需
官
海
公
外
代
66
化学機械
繊
鉄
受
鉱山機械
食
窯
民
ボイラ・
原動機
需
需
理
注
額
合
560
0
1,118
393
0
0
1,526
414
122
46
434
17
89
4,719
計
1,729
0
11,818
778
27
5
7,275
583
166
298
436
22
3,780
26,917
要
58,176
306
4,924
3,229
105
8,332
7,077
12,382
225
10,625
545
11,764
11,753
129,443
店
106
0
1,415
11,766
0
215
6,231
3,077
379
1,009
108
236
554
25,096
計
92,588
1,578
34,215
29,161
1,714
16,525
27,259
22,910
1,882
24,804
4,531
15,213
28,765
301,145
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械輸出契約状況(平成26年11月)
企画調査部
1.概 要
③化学機械
11月の主要約70社の輸出契約高は、1,168億6,100
中東の減少により、前年同月比8.6%となった。
万円、前年同月比107.7%となった。
④プラスチック加工機械
プラントは4件、122億7,600万円となった(前年同
ア ジ ア、 北 ア メ リ カ の 減 少 に よ り、 前 年 同 月 比
月比は、前年同月に案件がなかったため比率を計上でき
99.2%となった。
ず)。
⑤風水力機械
単体は1,045億8,500万円、前年同月比96.4%とな
アフリカが減少したものの、南アメリカの増加によ
った。
り、前年同月比100.3%となった。
地域別構成比は、アジア65.5%、北アメリカ17.3%、
⑥運搬機械
ヨーロッパ9.6%、南アメリカ3.8%、中東1.8%となっ
アジアの増加により、前年同月比124.7%となった。
ている。
⑦変速機
アジア、ヨーロッパ、北アメリカの増加により、前
2.機種別の動向
年同月比119.1%となった。
⑴ 単体機械
⑧金属加工機械
①ボイラ・原動機
アジアの減少により、前年同月比75.5%となった。
アジア、ヨーロッパ、北アメリカの増加により、前
⑨冷凍機械
年同月比216.0%となった。
ア ジ ア、 ヨ ー ロ ッ パ の 減 少 に よ り、 前 年 同 月 比
②鉱山機械
75.6%となった。
アジア、南アメリカ、ロシア・東欧の増加により、
⑵ プラント
前年同月比3,311.1%【約33倍】となった。
アジア、ヨーロッパ、北アメリカが増加した(前年
同月比は、前年同月に案件がなかったため比率を計上
できず)。
(表1)
平成26年11月 産業機械輸出契約状況 機種別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円)
単 体 機 械
①ボイラ・原動機
金額
前年比
②鉱山機械
金額
③化学機械
前年比
金額
④プラスチック加工機械
前年比
金額
前年比
⑤風水力機械
金額
平成23年度
589,370
154.3
2,928
64.1
203,022
55.0
100,321
106.6
226,660
24年度
411,062
69.7
9,169
313.1
248,426
122.4
84,673
84.4
175,281
前年比
112.3
⑥運搬機械
金額
97,549
77.3 111,852
前年比
⑦変速機
金額
96.3 11,920
⑧金属加工機械
前年比
金額
前年比
86.2
52,645
51.4
114.7
7,185
60.3
53,467
101.6
120.1
25年度
405,562
98.7
4,128
45.0
293,374
118.1
99,978
118.1
211,792
120.8
70,937
63.4
6,851
95.4
64,205
平成23年
564,736
137.3
2,484
42.7
435,255
335.8
93,454
100.7
226,496
107.8
94,484
94.1 12,683
96.2
58,958
72.0
24年
440,543
78.0
9,638
388.0
158,322
36.4
93,592
100.1
176,362
65.4
69,924
118.6
77.9 108,875
115.2
8,301
25年
461,854
104.8
2,907
30.2
273,868
173.0
95,021
101.5
209,943
119.0
88,211
81.0
6,798
81.9
57,345
82.0
平成25年7~9月
208,929
283.5
1,324
94.6
74,283
306.6
26,574
118.9
48,045
104.4
21,335
86.8
1,967
128.6
26,514
224.1
10~12月
70,485
44.4
246
3.5
38,569
51.3
22,233
129.0
53,995
140.2
13,358
43.4
1,524
88.8
13,584
133.9
平成26年1~3月
72,740
56.4
1,742
334.4
136,924
116.6
27,751
121.7
62,436
103.1
18,272
51.4
1,659
103.3
13,175
208.6
4~6月
97,739
183.0
1,214
148.8
34,851
79.9
21,675
92.5
39,175
82.8
17,632
98.1
1,737
102.1
6,497
59.4
7~9月
52,253
25.0
737
55.7
▲4
-
23,819
89.6
38,216
79.5
16,785
78.7
1,736
88.3
10,108
38.1
H26.4~11累計
245,838
84.4
2,278
103.4
42,666
25.9
59,160
91.2
100,541
79.7
43,218
91.6
4,623
100.0
31,741
71.5
H26.1~11累計
318,578
75.8
4,020
147.5
179,590
63.7
86,911
99.1
162,977
87.3
61,490
74.3
6,282
100.8
44,916
88.6
平成26年6月
42,659
142.2
860
467.4
20,678
124.7
6,994
98.9
12,714
62.4
3,750
61.3
629
122.6
1,983
32.1
7月
17,822
156.2
381
35.3
6,615
80.7
6,502
66.2
10,440
54.7
3,670
36.8
593
80.8
2,795
37.4
8月
10,293
12.1
179
92.3
6,286
14.9
6,770
77.1
10,129
100.0
3,425
63.7
501
83.1
2,615
22.2
9月
24,138
21.5
177
354.0 ▲ 12,905
-
10,547
132.3
17,647
93.7
9,690
161.6
642
101.9
4,698
64.9
10月
39,227
1,461.5
29
52.7
4,572
51.5
6,805
85.5
9,456
55.4
3,814
98.5
607
121.4
11,190
660.6
11月
56,619
216.0
298
3,311.1
3,247
8.6
6,861
99.2
13,694
100.3
4,987
124.7
543
119.1
3,946
75.5
産業機械 2015.2
P064-071_統計資料1-受注状況.indd 67
67
15.2.13 1:30:13 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
単 体 機 械
⑨冷凍機械
金額
⑩その他
前年比
平成23年度
71,500
24年度
65,495
91.6
25年度
金額
前年比
100.9 103,475
⑫プラント
⑪単体合計
金額
前年比
金額
⑬総 計
前年比
99.2
1,459,390
101.0 1,145,086
95,817
92.6
1,262,427
86.5
56,655
86.5 122,435
127.8
1,335,917
平成23年
72,311
106.3 107,824
104.1
1,668,685
24年
66,587
92.1
94,958
88.1
1,227,102
25年
56,529
84.9 111,593
117.5
1,364,069
111.2
436,343
平成25年7~9月
12,047
77.3
22,759
97.3
443,777
181.4
統計資料
金額
前年比
504.1
2,604,476
155.8
452,244
39.5
1,714,671
65.8
105.8
333,494
73.7
1,669,411
97.4
137.1
310,841
65.1
1,979,526
116.8
73.5 1,094,037
352.0
2,321,139
117.3
39.9
1,800,412
77.6
35,965
156.0
479,742
179.2
73.2
10~12月
13,419
85.5
34,311
180.8
261,724
69.9
48,160
97.9
309,884
平成26年1~3月
17,577
100.7
41,170
135.7
393,446
93.3
194,729
65.4
588,175
81.8
4~6月
15,691
115.3
29,487
121.9
265,698
112.1
259,643
475.2
525,341
180.2
7~9月
12,895
107.0
31,786
139.7
188,331
42.4
726,173 2,019.1
914,504
190.6
1. 製鉄非鉄
1
5,620
H26.4~11累計
36,171
107.3
79,610
114.9
645,846
76.1
998,092
986.6
1,643,938
173.2
2.
その他
3
6,656
H26.1~11累計
53,748
105.1 120,780
121.3
1,039,292
299.1
2,232,113
133.8
合計
4
12,276
平成26年6月
4,421
100.7
9,140
92.3
103,828
102.5
154,218
438.1
258,046
189.0
7月
4,900
116.3
10,169
156.0
63,887
81.4
482,303
-
546,190
695.9
8月
4,242
104.0
11,198
154.6
55,638
31.7
83,512
-
139,150
79.3
国 内
8,400
68.4%
9月
3,753
99.9
10,419
115.8
68,806
36.2
160,358
445.9
229,164
101.5
海 外
3,202
26.1%
10月
4,360
115.1
7,172
57.4
87,232
147.9
0
-
87,232
125.4
その他
674
5.5%
11月
3,225
75.6
11,165
113.8
104,585
96.4
12,276
-
116,861
107.7
合計
12,276
100.0%
81.8 1,192,821
(備考) ※11月のプラントの内訳
(件数)
(金額)
(金額)
(構成比)
(表2)
平成26年11月 産業機械輸出契約状況 機種別・世界州別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円)
( 単 体 機 械)
ア
ジ
中
①ボイラ・原動機
件数
金額
②鉱 山 機 械
前年同月比
件数
金額
件数
金額
④プラスチック加工機械
前年同月比
件数
金額
⑤風 水 力 機 械
前年同月比
件数
金額
前年同月比
ア
58
39,755
171.5%
12
39
487.5%
75
1,072
30.0%
53
4,564
95.5%
967
8,039
94.9%
東
3
489
94.8%
1
3
-
10
267
0.8%
3
91
379.2%
190
1,083
150.0%
110.1%
ヨーロッパ
6
3,372
317.5%
1
8
-
8
959
1,625.4%
6
394
231.8%
76
641
北アメリカ
11
11,222
1,178.8%
0
0
-
8
299
51.7%
53
1,631
89.5%
230
711
82.7%
南アメリカ
2
1,282
791.4%
1
32
3,200.0%
5
494
796.8%
3
78
72.9%
65
2,374
866.4%
ア フ リ カ
1
58
-
7
16
-
2
156
-
2
11
78.6%
30
337
17.4%
オセアニア
12
43
19.5%
6
10
-
0
0
-
1
13
650.0%
6
10
250.0%
2
398
346.1%
1
190
-
0
0
-
5
79
-
8
499
61.8%
95
56,619
216.0%
29
298
3,311.1%
108
3,247
8.6%
126
6,861
99.2%
1,572
13,694
100.3%
ロシア・東欧
合
計
( 単 体 機 械)
ア
ジ
⑥運 搬 機 械
件数
金額
⑦変速機
前年同月比
件数
金額
⑧金属加工機械
前年同月比
件数
金額
⑨冷 凍 機 械
前年同月比
件数
金額
⑩そ の 他
前年同月比
件数
金額
前年同月比
ア
48
4,389
144.2%
20
297
125.3%
72
3,819
79.4%
3
1,087
74.6%
125
7,810
102.7%
東
0
0
-
0
0
-
1
3
150.0%
1
157
68.0%
6
32
3,200.0%
ヨーロッパ
12
54
15.8%
8
119
109.2%
2
3
3.8%
4
1,310
77.0%
114
1,836
132.7%
北アメリカ
3
271
44.6%
7
106
124.7%
18
54
45.4%
2
298
86.1%
146
1,470
183.1%
南アメリカ
2
92
1,314.3%
1
16
72.7%
6
5
11.4%
1
41
70.7%
2
3
75.0%
ア フ リ カ
1
9
-
0
0
-
2
5
-
1
65
70.7%
0
0
-
オセアニア
2
7
-
1
5
250.0%
0
0
-
1
267
70.3%
3
11
122.2%
中
ロシア・東欧
合
計
1
165
-
0
0
-
1
57
32.9%
0
0
-
2
3
-
69
4,987
124.7%
37
543
119.1%
102
3,946
75.5%
13
3,225
75.6%
398
11,165
113.8%
⑪単 体 合 計
件数
ア
中
ジ
金額
ア 1,433
⑫プ ラ ン ト
前年同月比
件数
金額
⑬総 計
前年同月比
件数
金額
前年同月比
構成比
70,871
124.0%
1
5,620
-
1,434
76,491
133.8%
65.5%
1.8%
東
215
2,125
6.0%
0
0
-
215
2,125
6.0%
ヨーロッパ
237
8,696
158.5%
2
2,484
-
239
11,180
203.7%
9.6%
北アメリカ
478
16,062
260.2%
1
4,172
-
479
20,234
327.8%
17.3%
南アメリカ
88
4,417
596.1%
0
0
-
88
4,417
596.1%
3.8%
ア フ リ カ
46
657
32.1%
0
0
-
46
657
32.1%
0.6%
オセアニア
32
366
59.1%
0
0
-
32
366
59.1%
0.3%
ロシア・東欧
20
1,391
125.1%
0
0
-
20
1,391
125.1%
1.2%
計 2,549
104,585
96.4%
4
12,276
-
2,553 116,861
107.7%
100.0%
合
68
③化 学 機 械
前年同月比
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P064-071_統計資料1-受注状況.indd 68
15.2.13 1:30:13 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
環境装置受注状況(平成26年11月)
企画調査部
11月の受注高は、229億4,100万円で、前年同月比
2.装置別の動向(前年同月との比較)
87.1%となった。
①大気汚染防止装置
1.需要部門別の動向(前年同月との比較)
電力向け排煙脱硫装置、排煙脱硝装置、海外向け排
①製造業
ガ ス 処 理 装 置、 機 械 向 け 関 連 機 器 の 減 少 に よ り、
化学、機械、その他向け産業廃水処理装置の増加に
28.1%となった。
より、120.3%となった。
②水質汚濁防止装置
②非製造業
官公需向け下水汚水処理装置、し尿処理装置の減少
電力向け排煙脱硫装置、
排煙脱硝装置の減少により、
により、92.5%となった。
55.1%となった。
③ごみ処理装置
③官公需
海外向け都市ごみ処理装置の増加により、117.0%
下水汚水処理装置、し尿処理装置の減少により、
となった。
77.0%となった。
④騒音振動防止装置
④外需
そ の 他 製 造 業 向 け 騒 音 防 止 装 置 の 減 少 に よ り、
都市ごみ処理装置の増加により、230.8%となった。
67.3%となった。
(表1)
環境装置の需要部門別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
①製造業
②非製造業
③民需計
④官公需
⑤内需計
⑥外需
⑦合計
(金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比)
平成23年度
62,927
115.1
68,664
200.3
131,591
147.9
415,252
123.0
546,843
128.2
45,148
164.2
591,991
※ 24年度
53,318
84.7
28,040
40.8
81,358
61.8
372,269
89.6
453,627
83.0
35,868
79.4
489,495
82.7
25年度
46,231
86.7
40,943
146.0
87,174
107.1
412,955
110.9
500,129
110.3
15,475
43.1
515,604
105.3
平成23年
65,290
113.6
69,360
237.9
134,650
155.5
371,060
98.1
505,710
108.8
24,765
97.2
530,475
108.2
24年
53,584
82.1
35,412
51.1
88,996
66.1
366,845
98.9
455,841
90.1
46,372
187.2
502,213
94.7
25年
48,924
91.3
32,559
91.9
81,483
91.6
412,746
112.5
494,229
108.4
29,583
63.8
523,812
104.3
平成25年7~9月
11,449
69.4
11,837
218.3
23,286
106.2
114,495
147.0
137,781
138.0
2,780
26.4
140,561
127.3
10~12月
11,523
90.6
6,303
89.6
17,826
90.2
111,989
114.6
129,815
110.5
5,706
108.6
135,521
110.4
平成26年1~3月
12,226
81.9
16,033
209.6
28,259
125.2
113,432
100.2
141,691
104.3
2,313
14.1
144,004
94.6
4~6月
11,093
100.5
5,906
87.2
16,999
95.5
154,108
211.0
171,107
188.4
12,895
275.8
184,002
192.6
130.3
7~9月
15,664
136.8
5,081
42.9
20,745
89.1
118,858
103.8
139,603
101.3
3,133
112.7
142,736
101.5
H26.4~11累計
33,814
115.6
14,434
63.2
48,248
92.6
320,040
127.8
368,288
121.8
19,737
168.6
388,025
123.5
H26.1~11累計
46,040
104.2
30,467
100.0
76,507
102.5
433,472
119.2
509,979
116.4
22,050
78.4
532,029
114.1
平成26年9月
8,755
144.5
2,417
30.1
11,172
79.3
50,992
95.4
62,164
92.0
242
28.7
62,406
91.2
10月
2,996
88.2
2,073
120.0
5,069
98.9
32,171
74.1
37,240
76.7
1,106
35.4
38,346
74.2
11月
4,061
120.3
1,374
55.1
5,435
92.6
14,903
77.0
20,338
80.6
2,603
230.8
22,941
87.1
※平成25年4月、5月環境装置受注状況の平成24年度の金額と前年比に誤りがありました。関係各位にご迷惑おかけしましたことをお詫び申し上げます。
産業機械 2015.2
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15.2.13 1:30:13 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表2)
環境装置の装置別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
①大気汚染防止装置
(金額)
②水質汚濁防止装置
(前年比)
(金額)
③ごみ処理装置
(前年比)
(金額)
④騒音振動防止装置
(前年比)
(金額)
⑤合計
(前年比)
(金額)
(前年比)
平成23年度
60,953
106.9
236,922
111.7
292,372
159.7
1,744
89.0
591,991
※ 24年度
52,268
85.8
180,537
76.2
254,810
87.2
1,880
107.8
489,495
82.7
25年度
42,575
81.5
178,749
99.0
291,890
114.6
2,390
127.1
515,604
105.3
平成23年
65,358
130.2
233,818
108.6
229,497
103.1
1,802
75.0
530,475
108.2
24年
50,536
77.3
191,792
82.0
257,919
112.4
1,966
109.1
502,213
94.7
25年
47,281
93.6
196,223
102.3
278,261
107.9
2,047
104.1
523,812
104.3
平成25年7~9月
9,659
77.1
61,331
136.0
69,058
132.1
513
110.6
140,561
127.3
10~12月
8,740
79.3
51,563
101.3
74,673
123.7
545
112.1
135,521
110.4
平成26年1~3月
13,557
74.2
37,721
68.3
91,910
117.4
816
172.5
144,004
94.6
4~6月
16,954
159.7
35,121
124.8
131,517
233.8
410
79.5
184,002
192.6
130.3
7~9月
5,723
59.3
58,626
95.6
77,902
112.8
485
94.5
142,736
101.5
H26.4~11累計
25,563
94.6
129,630
103.8
231,650
144.1
1,182
82.7
388,025
123.5
H26.1~11累計
39,120
86.4
167,351
92.9
323,560
135.3
1,998
105.0
532,029
114.1
平成26年9月
2,189
47.0
28,220
88.9
31,741
99.7
256
148.8
62,406
91.2
10月
1,741
65.7
20,121
109.4
16,312
53.6
172
75.1
38,346
74.2
11月
1,145
28.1
15,762
92.5
5,919
117.0
115
67.3
22,941
87.1
※平成25年4月、5月環境装置受注状況の平成24年度の金額と前年比に誤りがありました。関係各位にご迷惑おかけしましたことをお詫び申し上げます。
(表3) 平成26年11月 環境装置需要部門別受注額
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(単位:100万円)
需要部門
民
間
造
業
製
機種
集
食品
じ
化学
窯業
鉄鋼
非鉄
金属
機械
その他
小計
電力
鉱業 その他
小計
地方
その他
自治体
計
要
外需
小計
合計
大気汚染防止装置
23
0
3
0
12
11
20
49
6
95
64
283
0
0
61
61
344
31
0
31
4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
排 煙 脱 硫 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
13
0
4
17
17
0
0
0
0
17
排 煙 脱 硝 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
8
0
0
8
8
0
0
0
2
10
排ガス処理装置
27
0
0
0
0
0
0
0
0
0
16
43
0
0
63
63
106
61
0
61
0
167
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
28
31
1
0
0
1
32
0
1
1
539
572
50
0
3
0
12
11
20
49
6
98
108
357
22
0
128
150
507
92
1
93
545
1,145
産業廃水処理装置
307
1
37
10
21
969
2
81
7
745 1,222 3,402
514
11
43
568
3,970
52
1
53
174
4,197
下水汚水処理装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
34
34
34
4,939
556
5,495
0
5,529
し 尿 処 理 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
31
3
34
0
0
0
0
34
140
0
140
0
174
汚 泥 処 理 装 置
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
3
0
0
6
6
9
5,307
243
5,550
0
5,559
海洋汚染防止装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
関
1
0
5
0
0
0
0
0
6
7
2
21
0
0
15
15
36
148
2
150
117
303
783 1,229 3,460
514
11
98
623
0
0
80
80
80
小
機
器
計
水質汚濁防止装置
連
小
機
器
計
ごみ処理装置
309
1
42
10
21
969
2
81
13
都市ごみ処理装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
事業系廃棄物処理装置
0
0
4
0
0
0
0
39
0
0
100
143
0
0
520
520
663
27
関
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
619
0
0
4
0
0
0
0
39
0
0
100
143
0
0
600
600
743
3,410
4
騒 音 防 止 装 置
0
0
2
12
0
0
0
0
0
1
86
101
0
0
1
1
102
4
4
振 動 防 止 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
関
連
小
騒音振動防止装置
70
石油
化学
官 公 需
非 製 造 業
置
連
装
パルプ 石油
・紙 石炭
要
重・ 軽 油 脱 硫 装 置
関
ん
繊維
需
機
器
計
連
機
器
4,083 10,586
2,764
802 11,388
3
379
291 15,762
2,767
1,740
4,587
0
27
22
712
1
620
0
620
3,414
1,762
5,919
8
5
115
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
計
0
0
2
12
0
0
0
0
0
1
86
101
0
0
1
1
102
4
4
8
5
115
合 計
359
1
51
22
33
980
22
169
19
882 1,523 4,061
536
11
小
827 1,374
5,435 14,092
811 14,903
2,603 22,941
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
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15.2.13 1:30:14 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
鉱山機械 需要部門別受注状況
(平成16~25年度)
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
上段:金額(百万円) 下段:前年度比(%)
H16年度
製
造
業
非 製 造 業
民 間 需 要
合 計
官
公
需
代
理
店
内 需 合 計
海 外 需 要
受 注
合 額
計
H17年度
H18年度
H19年度
H20年度
H21年度
H22年度
H23年度
H24年度
H25年度
11,508
15,468
14,370
13,592
11,514
7,695
8,363
5,952
5,940
8,816
94.6
134.4
92.9
94.6
84.7
66.8
108.7
71.2
99.8
148.4
12,588
15,031
9,472
8,064
7,227
2,458
2,904
6,498
7,420
7,679
98.8
119.4
63.0
85.1
89.6
34.0
118.1
223.8
114.2
103.5
24,096
30,499
23,842
21,656
18,741
10,153
11,267
12,450
13,360
16,495
96.7
126.6
78.2
90.8
86.5
54.2
111.0
110.5
107.3
123.5
352
38
236
5
15
224
17
27
280
9
48.6
10.8
621.1
2.1
300.0
1493.3
7.6
158.8
1037.0
3.2
275
1,411
160
225
51
0
0
0
0
0
60.4
513.1
11.3
140.6
22.7
-
-
-
-
-
24,723
31,948
24,238
21,886
18,807
10,377
11,284
12,477
13,640
16,504
94.8
129.2
75.9
90.3
85.9
55.2
108.7
110.6
109.3
121.0
10,486
14,692
7,151
14,413
9,032
9,639
4,882
3,175
9,534
4,495
169.4
140.1
48.7
201.6
62.7
106.7
50.6
65.0
300.3
47.1
35,209
46,640
31,389
36,299
27,839
20,016
16,166
15,652
23,174
20,999
109.1
132.5
67.3
115.6
76.7
71.9
80.8
96.8
148.1
90.6
金属加工機械 需要部門別受注状況
(平成16~25年度)
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
上段:金額(百万円) 下段:前年度比(%)
H16年度
製
造
業
非 製 造 業
民 間 需 要
合 計
官
代
公
理
需
店
内 需 合 計
海 外 需 要
受 注
合 額
計
H17年度
H18年度
H19年度
H20年度
H21年度
H22年度
H23年度
H24年度
H25年度
60,458
99,749
80,249
111,274
226,291
47,909
41,096
53,428
69,832
132.7
165.0
80.5
138.7
203.4
21.2
85.8
130.0
130.7
48,176
69.0
516
1,784
2,261
1,440
1,021
2,210
784
1,259
668
4,317
238.9
345.7
126.7
63.7
70.9
216.5
35.5
160.6
53.1
646.3
60,974
101,533
82,510
112,714
227,312
50,119
41,880
54,687
70,500
52,493
133.2
166.5
81.3
136.6
201.7
22.0
83.6
130.6
128.9
74.5
274
375
1,330
223
180
76
306
143
238
1,532
148.9
136.9
354.7
16.8
80.7
42.2
402.6
46.7
166.4
643.7
4,474
10,918
9,214
8,128
5,546
3,047
4,519
5,713
4,350
1,884
125.1
244.0
84.4
88.2
68.2
54.9
148.3
126.4
76.1
43.3
65,722
112,826
93,054
121,065
233,038
53,242
46,705
60,543
75,088
55,909
132.7
171.7
82.5
130.1
192.5
22.8
87.7
129.6
124.0
74.5
109,653
80,801
136,116
197,905
125,336
41,777
153,071
166,083
90,396
85,974
86.7
73.7
168.5
145.4
63.3
33.3
366.4
108.5
54.4
95.1
175,375
193,627
229,170
318,970
358,374
95,019
199,776
226,626
165,484
141,883
99.6
110.4
118.4
139.2
112.4
26.5
210.2
113.4
73.0
85.7
産業機械 2015.2
P064-071_統計資料1-受注状況.indd 71
71
15.2.13 1:30:14 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械機種別生産実績(平成26年11月)
(指定統計第11号)
付月間出荷在庫高(経済産業省 大臣官房調査統計グループ 鉱工業動態統計室調)
生産
製品名
数量
(台)
容量
金額(百万円)
ボイラ及び原動機(自動車用、二輪自動車用、鉄道車両用及び航空機用のものを除く)
110,067
ボイラ
4,470
一般用ボイラ
794
852t/h
1,388
水管ボイラ
743
818t/h
1,247
2t/h未満
520
244t/h
429
2t/h以上35t/h未満
223
574t/h
818
ー
ー
ー
35t/h以上490t/h未満
490t/h以上
ー
ー
ー
その他の一般用ボイラ(煙管ボイラ、鋳鉄製ボイラ、丸ボイラ等)
51
34t/h
141
舶用ボイラ
24
96t/h
284
ボイラの部品・付属品(自己消費を除く)
…
…
タービン
蒸気タービン
30,152
一般用蒸気タービン
21
2,525千kW
舶用蒸気タービン
18
38千kW
439
蒸気タービンの部品・付属品(自己消費を除く)
…
…
9,729
ガスタービン
内燃機関
22
385千kW
9,005
290,676
8,312千PS
66,440
数量
(台)
重量
(t)
金額(百万円)
土木建設機械、鉱山機械及び破砕機
133,992
鉱山機械(せん孔機、さく岩機)
1,248
324
23
444
破砕機
製品名
生産
数量(台)
化学機械及び貯蔵槽
化学機械
重量
(t)
5,724
金額
(百万円)
9,541 混合機、かくはん機及び粉砕機
4,983
ろ過機器
118
424
763 反応用機器
分離機器
433
242
660 塔槽機器
2,160
597
1,998 乾燥機器
479
1,400
とう(套)管式熱交換器
141
364
その他の熱交換器
338
1,036
熱交換器
製品名
生産
数量
(台)
重量
(t)
金額(百万円)
10,201
3,865
集じん機器
19,984
生産
製品名
72
2,798
39,157
2,485 貯蔵槽
484 固定式
2,000 その他の貯蔵槽
261
614
1,240
52
1,325
1,244
126
250
329
236
130
823
54
741
660
29
613
515
25
128
145
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P072-076_統計資料2-生産実績.indd 72
15.2.13 1:30:18 PM
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
生産
製品名
数量
(台)
重量
(t)
製紙機械・プラスチック加工機械
金額(百万円)
8,717
製紙機械
12,682
1
43
120
プラスチック加工機械
959
8,674
12,562
射出成形機(手動式を除く)
839
8,214
10,897
型締力100t未満
274
713
1,965
〃 100t以上200t未満
326
1,457
3,022
〃 200t以上500t未満
177
2,784
2,707
〃 500t以上
62
3,260
3,203
押出成形機(本体)
24
216
750
押出成形付属装置
68
55
290
ブロウ成形機(中空成形機)
28
189
625
製品名
生産
数量(台)
販売
重量
(t)
ポンプ、圧縮機及び送風機
ポンプ
(手動式及び消防ポンプを除く)
金額
(百万円)
数量
(台)
月末在庫
重量
(t)
36,499
金額
(百万円)
数量
(台)
重量(t)
38,147
187,748
7,290
16,820
205,796
7,631
17,543
245,373
6,430
うず巻ポンプ(タービン形を含む)
39,491
4,278
7,718
39,836
4,266
7,712
54,372
2,660
単段式
31,059
2,561
3,927
31,847
2,542
3,963
47,511
1,725
多段式
8,432
1,716
3,791
7,989
1,724
3,749
6,861
935
軸・斜流ポンプ
44
500
1,390
44
500
1,390
5
23
回転ポンプ
23,404
374
831
23,910
386
900
9,165
203
耐しょく性ポンプ
62,470
397
2,986
64,175
395
3,041
33,075
145
水中ポンプ
38,363
1,155
2,043
57,868
1,533
2,757
114,191
3,051
汚水・土木用
36,118
1,009
1,575
55,537
1,395
2,228
110,241
2,841
2,245
146
468
2,331
138
528
3,950
210
23,976
587
1,854
19,963
552
1,744
34,565
349
4,131
…
2,951
4,372
…
3,439
1,869
…
圧縮機
19,117
4,369
13,354
18,404
4,549
13,816
13,937
2,863
往復圧縮機
16,215
1,699
6,313
15,259
1,650
6,380
11,500
777
可搬形
14,979
572
738
14,034
556
778
11,175
427
定置形
1,236
1,127
5,576
1,225
1,094
5,602
325
349
回転圧縮機
2,887
2,233
4,574
3,130
2,463
4,970
2,437
2,086
可搬形
1,082
1,085
1,566
1,407
1,336
1,914
1,133
1,143
定置形
1,805
1,148
3,008
1,723
1,127
3,056
1,304
943
15
437
2,467
15
437
2,467
ー
ー
22,995
2,655
3,374
19,958
2,497
3,349
18,693
1,302
その他の水中ポンプ(清水用を含む)
その他のポンプ
真空ポンプ
遠心・軸流圧縮機
送風機
(排風機を含み、電気ブロワを除く)
回転送風機
5,839
463
946
5,793
455
914
1,745
386
遠心送風機
15,295
1,311
1,690
11,742
1,144
1,606
15,656
735
軸流送風機
1,861
880
737
2,423
898
828
1,292
181
産業機械 2015.2
P072-076_統計資料2-生産実績.indd 73
73
15.2.13 1:30:18 PM
行事報告
製品名
行事予定
書籍・報告書情報
生産
数量(台)
重量
(t)
運搬機械及び産業用ロボット
数量
(台)
重量(t)
金額(百万円)
74,622
41,568
クレーン
天井走行クレーン
2,146
7,481
7,022
447
2,206
2,432
ジブクレーン
(水平引込、塔型を含み、脚部の橋
形を除く)
18
1,717
1,749
橋形クレーン
18
832
393
車両搭載形クレーン
1,569
1,762
1,563
ローダ・アンローダ
1
2
5
93
962
その他のクレーン
巻上機
880
38,067
舶用ウインチ
チェーンブロック
2,616
コンベヤ
ベルトコンベヤ
チェーンコンベヤ
2,132
1,661
2,414
18,222
1,456
1,124
その他のコンベヤ
688
7,682
6,177
2,971
23,343
16,327
エレベータ
(自動車用エレベータを除く)
エスカレータ
114
…
1,384
機械式駐車装置
222
…
749
自動立体倉庫装置
113
…
シーケンスロボット
357
…
1,162
1,538
プレイバックロボット
8,128
…
17,409
数値制御ロボット
重量
(t)
1,715
…
10,994
知能ロボット
50
…
213
部品・付帯装置
…
…
3,276
23,616
32,483
モータ付のもの
205,356
5,999
5,939
モータなしのもの
226,198
5,834
11,094
スチールチェーン
重量
(t)
金額
(百万円)
数量
(台)
重量(t)
金額(百万円)
12,243
6,276
10,061
4,359千m
5,507
5,389
販売
金属加工機械及び鋳造装置
月末在庫
重量
(t)
金額
(百万円)
数量(台)
重量(t)
17,267
金属一次製品製造機械
4,293
圧延機械
298
19
442
220
…
…
…
…
…
…
…
78
…
…
…
…
…
3,099本
7,408
3,995
3,077本
7,312
3,949
776本
…
第二次金属加工機械
数値制御式(液圧プレス内数)
数量
(千個)
歯車(粉末や金製品を除く)
(自己消費を除く)
生産
数量(台)
生産
製品名
金額
(百万円)
17,032
液圧プレス(リベッティングマシンを含み
プラスチック加工用のものを除く)
33,054
1,078
11,833
ベンディングマシン(矯正機を含む)
2,647
産業用ロボット
…
431,554
鉄鋼用ロール
1,108
…
固定比減速機(自己消費を除く)
圧延機械の部品(ロールを除く)
10,823
482
83
数量(台)
圧延機械(本体又は一式のもの)及び
同付属装置(シャーはせん断機に含む)
11,281
5,371
ローラーコンベヤ
生産
製品名
26,413
37,984
動力伝導装置
9,982
9,645
46
334
470
43
303
413
9
33
171
2,217
2,148
147
1,897
1,973
284
2,750
78
896
632
69
774
611
105
1,084
機械プレス
201
5,490
5,878
206
4,974
5,647
132
3,760
100t未満
160
1,853
2,772
166
1,916
2,863
124
2,004
37
1,304
1,160
36
1,329
1,192
6
104
4
2,333
1,946
4
1,729
1,592
2
1,652
100t以上500t未満
500t以上
74
生産
製品名
金額
(百万円)
運搬機械
製品名
統計資料
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
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15.2.13 1:30:18 PM
行事報告
製品名
行事予定
書籍・報告書情報
生産
数量(台)
統計資料
販売
重量
(t)
金額
(百万円)
数量
(台)
月末在庫
重量
(t)
金額
(百万円)
数量
(台)
重量(t)
金属加工機械及び鋳造装置つづき
数値制御式(機械プレス内数)
63
1,637
1,529
せん断機
9
228
鍛造機械
23
401
ワイヤーフォーミングマシン
鋳造装置
ダイカストマシン
1,686
1,609
119
1,988
163
9
…
827
22
…
164
1
…
952
13
…
19
…
496
ー
…
19
264
496
117
2,926
2,992
72
2,371
2,669
…
…
…
…
…
7
54
123
…
…
…
…
…
38
501
200
…
…
…
…
…
鋳型機械
砂処理・製品処理機械及び装置
67
製品名
生産
数量
(台)
冷凍機及び冷凍機応用製品
重量
(t)
販売
金額
(百万円)
数量
(台)
144,954
重量
(t)
月末在庫
金額
(百万円)
数量(台)
153,473
冷凍機
1,653,173
31,145
1,563,533
33,551
1,216,044
圧縮機(電動機付を含む)
1,648,055
26,447
1,557,744
28,689
1,209,551
250,186
5,955
152,080
3,616
790,896
1,397,869
20,492
1,405,664
25,073
418,655
22
386
18
344
12
263
1,605
283
1,747
9
4,833
2,707
5,488
2,771
6,472
冷凍機応用製品
1,306,109
110,377
1,501,519
116,564
2,145,793
エアコンディショナ
1,269,803
94,156
1,447,553
98,647
2,034,752
電気により圧縮機を駆動するもの
585,716
64,388
761,735
67,443
1,947,099
セパレート形
583,113
61,777
759,521
65,230
1,942,784
2,603
2,611
2,214
2,213
4,315
12,089
4,490
14,183
5,886
24,416
671,998
25,278
671,635
25,318
63,237
18,250
6,597
23,180
8,189
30,414
フリーザ
(業務用冷凍庫を含む)
3,939
870
13,046
1,399
14,537
除湿機
3,774
418
5,828
364
52,117
製氷機
4,869
1,019
4,688
988
5,231
チリングユニット(ヒートポンプ式を含む)
1,390
3,313
1,005
2,951
1,601
冷凍・冷蔵ユニット
4,084
4,004
6,219
4,026
7,141
補器
8,527
2,661
8,516
2,582
10,482
606
771
624
776
747
一般冷凍空調用
乗用車エアコン用(トラック用を含む)
遠心式冷凍機
吸収式冷凍機(冷温水機を含む)
コンデンシングユニット
シングルパッケージ形(リモートコンデンサ形を含む)
エンジンにより圧縮機を駆動するもの
輸送機械用
冷凍・冷蔵ショーケース
冷凍・空調用冷却塔
産業機械 2015.2
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75
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行事報告
行事予定
製品名
書籍・報告書情報
生産
数量
(台)
重量
(t)
自動販売機、自動改札機・自動入場機
及び業務用洗濯機
統計資料
販売
金額
(百万円)
数量
(台)
7,971
重量
(t)
月末在庫
金額
(百万円)
数量(台)
8,361
自動販売機
21,167
6,200
19,904
6,821
33,948
飲料用自動販売機
19,933
5,283
18,308
5,726
30,389
たばこ自動販売機
628
235
914
344
2,746
切符自動販売機
220
459
218
458
8
その他の自動販売機
386
223
464
293
805
自動改札機・自動入場機
618
1,077
589
1,055
54
業務用洗濯機
475
694
479
485
689
製品名
生産
数量
(t)
金額
(百万円)
鉄構物及び架線金物
鉄構物
129,966
36,027
鉄骨
88,109
17,352
軽量鉄骨
15,688
3,858
橋りょう(陸橋・水路橋・海洋橋等)
19,534
11,087
鉄塔(送配電用・通信用・照明用・広告用等)
4,138
1,473
水門(水門巻上機を含む)
1,496
1,728
鋼管
(ベンディングロールで成型したものに限る)
1,001
529
架線金物
11,960
(千個)
3,901
この統計にある記号は、下記の区分によります。
—印:実績のないもの …印:不詳
末尾を四捨五入している為、積上げと合計が合わない場合があります。
76
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P072-076_統計資料2-生産実績.indd 76
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部課名・お役職
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(部数 )
産業機械 2015.2
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77
15.2.13 1:30:21 PM
記事募集のご案内
当誌では、会員企業の相互の理解をより深め、会員各社のご活躍の様子を広く読者に紹介するという趣旨の下、各種
トピックスを設けており、会員の皆様からのご寄稿を募集しております(掲載料無料)
。ぜひ貴社のPRの場としていただ
けると幸いに存じます。ご寄稿に関するお問い合わせにつきましては下記までご連絡ください。
(お問い合わせ先)
一般社団法人 日本産業機械工業会 編集広報部
TEL:03-3434-6823 FAX:03-3434-4767
E-mail:[email protected]
編集後記
■2月号は「鉱山機械」
「製鉄機械」の合併特集号として、
てきた京の仏具づくり
部会長、副部会長のインタビューをはじめ、多くの技術、
は、その多彩で高度な
装置、事例等について紹介させていただきました。部会
分業の技術を集約した
長、副部会長、ご執筆者、ご関係者の皆様にはご多忙の
技と心の結晶とも言え
ところ多大なご協力をいただき、誠にありがとうござい
るものです。各宗派に
ました。
はそれぞれの意匠や特
■1年の始めには毎年目標を立てていますが、ここ数年
別な仕様があります。
同じ目標を立てては未達成という結果に終わっていま
(作り方)
す。今年こそはと決意新たに、先日本屋で最新版のテキ
京仏具には、寺院用
ストを購入しました。これまで私が学んできたものとは
仏具と家庭用仏具の2
ひと味違う分野の資格のため、独学が難しそうなら通信
つの分野があります。仏具は木製仏具、金属製仏具、木
教育も考えています。達成した際にはぜひこちらで報告
彫仏、仏画軸に分けられ、その種類は1,500~1,600種
させていただきます。
類に及び、いずれも手づくりの一品生産です。大きく分
けると木地、木彫、漆塗、蒔絵彩色、箔押、錺金具、金
◎今月号の伝統工芸品は「京仏具」
(きょうぶつぐ)です。
属工芸、仏像彫刻があり、更に細かく分業化され、それ
ぞれの部分品を専門的に加工しています。
(歴史)
京都における仏具は、平安仏教を特色付けた最澄、空
(作り手から一言)
海の時代の8世紀頃にその製作が始められたと考えられ
お仏壇は心のよりどころです。仏壇に手を合わせよう
ています。11世紀初頭には仏師定朝が七条に「仏所」を
と思い立たれたならば、いつお求めになってもいいと思
設け、仏具づくりの職人を集めました。これが本格的な
います。良いことをされるのに、いつが良い日、悪い日
仏具の歴史の始まりと言われています。
ということはありません。
(主要製造地域)
京 都府/京都市、宇治市、亀岡市、
(特徴)
城陽市、向日市、長岡京市 他
各宗派の元となる100以上の総本山、3,000余りの
寺、数多くの国宝・文化財に囲まれた環境の中で発展し
産業機械
No.773 Feb
平成27年2月13日印刷
平成27年2月20日発行
2015年2月号
発行人/一般社団法人
(指定年月日)
昭和51年2月26日
日本産業機械工業会 中澤 佐市
ホームページアドレス http://www.jsim.or.jp
発行所・販売所/本部
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番8号
(機械振興会館4階)
TEL:
(03)3434-6821 FAX:
(03)3434-4767
販売所/関西支部
〒530-0047 大阪市北区西天満2丁目6番8号
(堂ビル2階)
TEL:
(06)6363-2080 FAX:
(06)6363-3086
編集協力/株式会社 ダイヤ・ピーアール TEL:
(03)6716-5299 FAX:
(03)6716-5929
株式会社 アズワン TEL:
(03)3266-0081 FAX:
(03)3266-5966
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78
INDUSTRIAL MACHINERY 2015.2
P078_編集後記.indd 78
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賛助会員制度のご案内
一般社団法人 日本産業機械工業会は、ボイラ・原動機、鉱山機械、化学機械、環境装置、タンク、プラ
スチック機械、風水力機械、運搬機械、動力伝動装置、製鉄機械、業務用洗濯機等の生産体制の整備及び生
産の合理化に関する施策の立案並びに推進等を行うことにより、産業機械産業と関連産業の健全な発展を図
ることを目的として事業活動を実施しております。
当工業会では常時新入会員の募集を行っておりますが、正会員(産業機械製造業者)の他に、関連する法
人及び個人並びに団体各位に対して事業活動の成果を提供する賛助会員制度も設置しております。
本制度は当工業会の調査研究事業等の成果を優先利用する便宜が得られるなど、下表のような特典があり
ます。広く関係各位のご入会をお待ちしております。
賛助会員の特典
出版物、行事等
備 考
1
機関誌「産業機械」
年12回
2
会員名簿
和文:年1回
英文:隔年1回
3
工業会事業報告書・計画書
年1回
4
工業会決算書・予算書
年1回
5
自主統計資料
(1)産業機械受注
(2)産業機械輸出契約
(3)環境装置受注
月次:年12回
年度上半期累計、暦年累計、年度累計:年間各1回
6
総会資料(会議・講演)
年1回
7
運営幹事会資料(会議・講演)
年9回
8
機種別部会の調査研究報告書(自主事業等)
発刊のご案内:随時(送料等を実費ご負担いただきます)
9
各種講演会のご案内
随時(講演会によっては実費ご負担いただきます)
10
新年賀詞交歓会
東京・大阪で年1回開催
11
工業会総会懇親パーティ
年1回
12
関西大会懇親パーティ
年1回(関西大会:11月の運営幹事会を大阪で開催)
13
関係省庁、関連団体からの各種資料
随時
14
その他
工業会ホームページ内の会員専用ページへの認証
(上記各資料の電子データをご利用いただけます)
≪お問い合わせ先≫
一般社団法人 日本産業機械工業会 総務部
TEL:03-3434-6821 FAX:03-3434-4767
E-mail:[email protected]
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