実用化例、応用事例

佐賀大学TLO
佐賀大学研究室訪問!!
農学部 生物環境科学科 資源環境生産学講座 鈴木章弘 助教授
天然窒素肥料の供給を目指して!!
【研究テーマ】
マメ科植物と根粒菌による共生成立の分子機構
根粒形成における植物ホルモンの役割
鈴木章弘
【キーワード】
助教授
共生窒素固定、根粒形成、遺伝子組み換え植物、遺伝
子発現、根粒菌
【特許等、固有技術】
【研究概要】
「マメ科植物と根粒菌との共生窒素固定能力が強化さ
作物生態生理学研究室では、分子生物学的な方法を
用いて、マメ科植物と根粒菌の共生窒素固定メカニズ
ムの解明について日夜研究に励まれています。
今までの研究で、植物ホルモンの1つであるアブシジ
ン酸が低濃度(植物の成長に全く影響を与えない濃
度)で根粒着生を阻害することをマメ科のモデル植物
であるミヤコグサを用いて証明されております。ま
れたマメ科植物変異体およびその種子ならびに作出方
法」
出願番号:特願2006-139383
出願日:H18.5.18
【概要】未公開のため詳細はTLOまでご連絡願いま
す。
【実用化の可能性と残された課題】ミヤコグサ以外の
た、ある遺伝子をミヤコグサに導入すると内生アブシ
マメ科植物に適用でき
ジン酸濃度が上昇するとともに、防御応答遺伝子も活
るのか検討する必要が
性化され、根に着生する根粒の数が激減することを世
ある。
界で初めて示されました。また、変異を導入したマメ
【実施可能な企業先】
科植物をアブシジン酸入りの培地(通常は発芽できな
種苗会社、農薬会社
い)で発芽させると、根粒数が増加し、窒素固定能力
が3∼4倍に高まるマメ科植物変異体を発見され、「農
業は地球を救う!!」をテーマに天然窒素肥料の供給
を目指して研究に取り組まれています。
実用化例、応用事例
【実用化例、応用事例】
窒素を固定する能力を強化できます
ので、窒素肥料(多くは化石燃料を
使って合成されている)の使用量を
抑えられ、大気汚染、土壌疲弊、化
石資源の枯渇、地球の温暖化など
様々な問題に対して貢献できます。
マメ科植物以外の植物に根粒を形成
させることが可能になれば,窒素肥料
ミヤコグサの根粒
の使用量を抑えられ、穀物(コメ、
ミヤコグサの根粒
コムギなど)の収量の増加、やせた
土地(砂漠など)を緑化することなどに利用できま
す。
【企業の皆様へ】
遺伝子組み換え植物の作出、組織培養に関する技術指
導、窒素固定活性の測定など、ご相談いただければ対
応いたします。