若年認知症に関する臨床上の問題:前頭側頭型認知症の施設ケア; 現状

論文名
若年認知症に関する臨床上の問題:前頭側頭型認知症の施設ケア;
現状と課題
著者名
横田 修,藤沢嘉勝,藤川顕吾,佐々木健
雑誌名
老年精神医学雑誌
巻/号/頁/年
20/8/874-881/2009
前頭側頭型認知症(FTD)はその著しい行動障害のため治療とケアが非
常に困難な認知症である.筆者らは FTD 患者を通常の認知症治療病棟,
個別性の高い介入を行えるユニットケアを導入した認知症治療病棟,およ
抄録
び FTD 専門グループホームで治療しているが,それぞれの施設の治療理
念や治療システムの違いを反映して,治療のあり方は互いに異なる.本
稿では 3 施設におけるケアのシステム,薬物介入,行動制限の内容を示
して FTD の施設ケアの現状と問題点を述べ,FTD 患者の尊厳を保つため
に有効な治療の理念と構造を指摘した.
キーワード
前頭側頭型認知症/施設ケア/薬物治療/治療環境/パーソン・センタ
ード・ケア