平成 26 年度ブリュッセルオフィスを拠点とするワークショップ等助成事業

様式 2
平成 26 年度ブリュッセルオフィスを拠点とするワークショップ等助成事業報告書
部局名 理学研究科
プロジェクト名
実施時期
Kobe-Leuven workshop on
Geometry and Integrable systems
2014年 7月 7日 ~ 9日
所属部局
代表者
理学研究科
氏名
職名
教授
齋藤政彦
実施内容および成果
実施内容
概要:2014年7月7日から9日まで、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学(KU Leuven)数学教室に
おいて、幾何学と可積分系に関するワークショップを行い、関連する研究に関して、講演と討論を
行った.また、7月9日の午後に、神戸大学ブリュセルオフィスを神戸大学とルーヴェン・カトリッ
ク大学の参加者が訪問し、それぞれの数学教室の教育・研究について紹介し、今後の教育・研究に
おける提携の方向性について議論した.ワークショップにおいては、微分幾何学、代数幾何学、ゲ
ージ理論、無限リー代数の表現論、可積分系の幾何学、線形微分方程式系、特異点理論、パンルヴ
ェ方程式、直交多項式等について12の研究発表が行われた。最新の結果と、今後の研究の発展につ
いて活発な議論が行われた。歴史あるKU LeuvenのキャンパスツーアーやKU Leuvenの理学部長も加
わっての夕食会など様々な交流を行うことが出来た.
講演者:(神戸大学6名、KU Leuven 3名,その他 3名)
神戸大学:Wayne Rossman教授, 野海正俊教授, 吉岡康太教授,齋藤政彦教授,三井健太郎助教, 光
明新(理学研究科博士後期課程学生)
KU Leuven: Prof. Walter VAN ASSCHE,Prof. Nero BUDUR, Prof. Luc VRANCKEN
その他:Prof. Kenji IOHARA (Lyon),
Prof. Claude SABBAH (École Polytechnique.Paris), Dr.
Joel FINE (Libre de Bruxelles)
講演プログラムおよびアブストラクト:報告集を参照.
関連するホームページ:http://www2.kobe-u.ac.jp/~mhsaito/kobe-leuvensympohp/index.html
成果:
1. 可積分系は微分方程式や差分方程式で制御される力学系の内、制御可能性をもつものであり、
パンルヴェ方程式等のクラスを含む.これらは近年、微分幾何学、微分方程式、数理物理学に
おいて重要な役割を果たしているが、近年可積分系の定義された相空間の幾何学の立場から研
究が進展している.本ワークショップでは、この観点から関連する研究の最新の研究発表があ
り、同時に活発な討論が行われ、研究の発展の方向性を共有することが出来た.
2. 大学間協定を結んでいる両大学ではあるが、理系の教育研究交流は実績があまりない。今後関
連する研究者による研究協力と、大学院生の相互派遣による教育研究交流についての可能性を
含めて検討した.また、フランス等、KU Leuven以外のEU地域からの参加者もあり、今後の自然
科学分野での神戸大学のEUでの展開についてもモデルケースになったと思われる.
3. KU Leuvenの教員3名が、神戸大参加者とともに、神戸大学ブリュセルオフィスを訪問したが、
そのことにより、神戸大学ブリュッセルオフィスのベルギーにおける認知度を高めた.