Plant Science Center - 独立行政法人 理化学研究所 植物科学研究

Plant Science
Center
Report 2002
植物科学研究センター/レポート2002
理化学研究所 横浜研究所
●横浜研究所 研究推進部
〒230-0045 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目7番22号
TEL.045-503-9111 FAX.045-503-9113
●和光本所
〒351-0198 埼玉県和光市広沢2番1号
TEL.048-462-1111(代表) FAX.048-462-1554
http://www.riken.go.jp
Plant Science
Center
Report 2002
植物科学研究センター/レポート2002
理化学研究所 横浜研究所
M e s s a g e
植物科学研究センター長
●
杉山 達夫
■センター長より
植物の生き物としてのしくみは、他の生物と同様に、物理学や化学との融合に
より、分子のレベルで理解することができるようになりました。植物への理解が進
み、新しいはたらきも発見され、その活用も多様化してきました。この状況は今
後急速に進み、これまでに見られない展開期を迎えています。飽食の時代とい
われ、植物科学への関心はともすれば忘れられがちでありますが、植物をはじめ
生物のはたらきに依存する時代が必ずくると確信します。環境や食糧をめぐる人
類生存を脅かす多くの解決すべき課題解決を前に、明日を担う植物科学の中核
的拠点としてこの研究センターを発展させることが私たちの願いであります。
植物科学研究センターは設立後 2 年を迎え、本年から来年にかけて横浜に拠
点を据えつつスタッフの充実を進めながら研究活動は発展期を迎えつつありま
す。このセンターは、 生命に関するすべての分野を総動員して人類の生存の活
路を見出す という生命科学の一翼を担い、モデル植物を中心にしてポストゲノ
ム植物科学を展開してきました。研究活動の目標の 植物に学ぶ 、 植物を活か
す をモットーとして、遺伝子機能の解明を中心にして植物の新しい機能を見出
し、その活用に向けての基盤研究を進めることであります。この報告書は 2001
年度のこのセンターの研究活動を総括したものであります。
2002 年9月
Organization of RIKEN Plant
■組織
植物科学研究センター長
杉山 達夫
アドバイザリー・カウンシル
プロジェクト管理役
尾野 了一
研究評価委員会
遺伝子機能研究グループ
形態形成研究グループ
グループディレクター 岡田 清孝
グループディレクター 福田 裕穂
個体統合解析研究チーム
形態制御研究チーム
チームリーダー 和田 拓治
チームリーダー 出村 拓
制御機能研究チーム
形態構築研究チーム
チームリーダー 酒井 達也
チームリーダー 松岡 健
機能制御研究グループ
環境植物研究グループ
グループディレクター 吉田 茂男
グループディレクター 山口 勇
生長制御物質研究チーム
レメディエーション研究チーム
チームリーダー 吉田 茂男
チームリーダー 山口 勇
バイオケミカルリソース研究チーム*
環境生理研究チーム
チームリーダー 村中 俊哉
チームリーダー 濱本 宏
生長生理研究グループ *
グループディレクター 神谷 勇治
発芽生理機構研究チーム
チームリーダー 神谷 勇治
生殖制御研究チーム*
チームリーダー 南原 英司
代謝機能研究グループ *
グループディレクター 山谷 知行
コンパートメンテーション研究チーム*
チームリーダー 高橋 秀樹
*
コミュニケーション分子機構研究チーム
チームリーダー 榊原 均
*2001年4月発足
4
Science Center
■横浜研究所 研究推進部
●研究推進部 部長
C/O/N/T/E/N/T/S
■目次
片山 正一郎
●研究推進部 次長
田中 俊範
●研究推進部 調査役
油谷 泰明
■センター長より …………………………… 2-3
■研究組織
・研究センターの組織
………………………… 4
・横浜研究所 研究推進部 ……………………… 5
・アドバイザリー・カウンシル委員 ………………… 5
■センターの研究
■アドバイザリー・カウンシル委員(50音順)
●遺伝子機能研究グループ ………………… 6-7
・個体統合解析研究チーム ……………………… 8
大塩 裕陸
・制御機能研究チーム …………………………… 9
●㈱ アグロス 取締役
●形態形成研究グループ ………………… 10-11
鎌田 博
●筑波大学生物科学系教授
黒岩 常祥
●東京大学大学院理学系研究科教授
・形態制御研究チーム ………………………… 12
・形態構築研究チーム ………………………… 13
●機能制御研究グループ ………………… 14-15
・生長制御物質研究チーム …………………… 16
佐藤 文彦
・バイオケミカルリソース研究チーム …………… 17
●京都大学大学院生命科学研究科教授
●環境植物研究グループ ………………… 18-19
渋谷 直人
・レメディエーション研究チーム ………………… 20
●農業生物資源研究所植物生命科学研究所生体高分子研究グループ長
・環境生理研究チーム ………………………… 21
中村 研三
●名古屋大学大学院生命農学研究科教授
横田 明穂
●生長生理研究グループ ………………… 22-23
・発芽生理機構研究チーム …………………… 24
・生殖制御研究チーム ………………………… 25
●奈良先端科学技術大学院大学教授
●代謝機能研究グループ ………………… 26-27
Machi Dilworth
・コンパートメンテーション研究チーム …………… 28
●Director, Division of Biological Infrastructure, NSF, USA
・コミュニケーション分子機構研究チーム ……… 29
Elizabeth Dennis
●Program Leader, Division of Plant Industry, CSIRO, Australia
Wilhelm Gruissem
■共同研究活動 ……………………………… 30
■公表論文、特許等 ……………………… 30-35
●Professor, Swiss Federal Institute of Technology, Switzerland
■シンポジウム・セミナー …………………… 35
Shang Fa Yang
●Professor, Department of Vegetative Crops, UC-Davis, USA
5
Genomic Function
Research Group
Kiyotaka OKADA
グループディレクター ●
岡田 清孝
●プロフィール
岡田清孝は、1971年京都大学理学部の生物物理教室を卒業した。京都大学大学院理学研究
科に進学したが1975年10月に博士課程を退学し、東京大学理学部生物化学教室の助手に赴
任した。1979年に京都大学から理学博士号を授与されている。大学院在学中から引き続いて、
大腸菌ファージBF23のゲノム構造とDNA複製機構を研究した。1982年10月から2年間文部省
長期在外研究員としてアメリカ・ハーバード大学生化学教室に赴き、ヒトの組織適合抗原遺伝子
群のゲノム構造の解析をおこなった。1986年7月に岡崎国立共同研究機構・基礎生物学研究所
の助手に転任し、シロイヌナズナを用いた植物の分子遺伝学解析を始めた。1989年4月に同研
究所助教授となり、1995年3月に京都大学大学院理学研究科の教授に就任した。2000年10月
より植物科学研究センター遺伝子機能研究グループの発足に伴って、グループディレクターとして
就任
(兼務)
した。
6
■遺伝子機能研究グループ
●研究目標
本研究グループでは、高等植物の体制の確立と保持の機構および外環境に応答して植物
体のパターンを変化させる機構にかかわる植物遺伝子の働きを解明することを目的としてい
る。そのために、個体統合解析研究チームと制御機能研究チームを組織した。個体統合解
析研究チームは器官の形成を支配する細胞分化遺伝子の相互作用の機構について解析す
ることを目指す。一方、制御機能研究チームは、環境刺激に応じた運動や成長パターン変化
の制御機構の解明を目標とする。両チームは、シロイヌナズナやミヤコグサを研究材料として、
分子遺伝学、生理学、発生学、細胞学などの手法を用いて研究をおこなっている。
●研究状況
平成12年8月30日より京都大学理学研究科2号館の研究室を用いて京都大学との共同研
究として研究を開始した。同年10月1日にチームリーダーが発令され、京都大学と共同利用契
約を締結して理学部付属植物学教室分館の中の空き部屋の改装をおこない、平成13年1月
末に第一期の改装工事が終了したので、機器を搬入し、新たに実験・研究を開始した。平
成13年4月には研究員とテクニカルスタッフなど両研究チームの陣容がほぼ揃ったので、本格
的に研究活動を開始した。しかし、平成13年度は、まだ横浜鶴見の研究棟が建設中であっ
たために、引き続いて京都大学理学部植物教室分館において研究を進めた。なお、平成14
年3月末に横浜鶴見の研究棟が完成したので、5月中旬にに京都から鶴見への移転作業を
おこない、研究を再開した。
7
■個体統合解析研究チーム
表皮細胞の分化機構
当チームでは、器官の形成を支配する細胞分化遺伝子の相互作用の機構を解析する。植物の細
胞分化における表皮細胞の外側への伸長
(根では根毛、葉ではトライコームという器官がそれぞれ
形成され、アントシアニン色素が蓄積したりする)
の問題を中心として、主としてシロイヌナズナ
チームリーダー
●
和田 拓治
というモデル植物を使い、ゲノムの解析データや既知の突然変異体に基づ
(Arabidopsis thaliana)
いた新規な突然変異体を探索し、変異遺伝子の機能を解析する。これらの実験結果を元にして、植
物個体や器官の形成に関わる細胞間のシグナル伝達の機構や位置情報の性質を明らかにし、シロ
イヌナズナ以外の植物の多様な細胞の分化の研究にも手を広げていきたいと考えている。
1991年、京都大学理学部卒業。1996年、総合研
究大学院大学生命科学研究科修了。1996年から
生物分子工学研究所ポスドク。大学院博士課程よ
り一貫して京都大学理学部岡田清孝教授の下で、
シロイヌナズナで根毛形成の研究を行う。1998年
より米 国ソーク 生 物 学 研 究 所 ポスドク。De t l e f
Weigel博士の下で、シロイヌナズナの花の形態形
成の研究を行う。2000年10月より現職。
コンフォーカル・レーザー顕微鏡で撮影した(A)CPCプロモーター+GFP遺
伝子、(B)CPCプロモーター+CPC 遺伝子+GFP遺伝子をそれぞれもつ
形質転換シロイヌナズナの根の表皮細胞。(B)ではすべての表皮細胞の核
でGFPの蛍光が観察されることから、CPC蛋白質は非根毛細胞から根毛
細胞へ移動することが示唆された。*は根毛細胞を示す。
●CAPRICEタンパク質の細胞間移動に関する研究
根毛形成を正に制御しているCAPRICE(CPC)遺伝子(Myb領域をコード)
は、その遺伝子産物
が非根毛細胞から根毛細胞に移動して作用していることが遺伝学的な結果から示唆されていた。
そこで、CPC蛋白質とGFP蛋白質との融合蛋白質を産出する形質転換植物を作製し、表皮細胞
間をCPC蛋白質が移動していることを示した。現在、CPC蛋白質内の細胞間移動に関与する領
域についての情報を集めている。
●表皮細胞分化に関わる転写因子の解析
Selected references:
Wada,T., Tachibana,T., Shimura,Y. and Okada,K.(1997) Epidermal
Cell Differentiation in Arabidopsis determined by a Myb-homolog,
CPC. Science 277 : 1113-1116
Okada,K., Wada,T., Oyama,T., Ohta,M., Tachibana,T., Gohda,k.
and Ishiguro,S. (1998) Regulatory systems of root patterning.
J.Plant Res. 111 : 315-322
■研究スタッフ
●チームリーダー
和田 拓治
●研究員
倉田 哲也、佐野 亮輔、冨永 るみ
●テクニカルスタッフ
井上 加代子、初山 麻子
●ジュニア・リサーチ・アソシエート
木村 泰裕、西村 泰介
●アシスタント
金井 美菜子
8
根毛形成に関してはCPC遺伝子、WERWOLF遺伝子
(ともにMyb遺伝子)
、また葉のトライコーム
の形成に関してはGLOBROUS1遺伝子
(Myb遺伝子)
、GLOBROUS3遺伝子
(bHLH遺伝子)
、
がそれぞれの分化に関与していることが既に明らかとなっていた。シロイヌナズナのゲノム上には、こ
れら以外にも多くのMyb 遺伝子とbHLH 遺伝子が存在する。これらの遺伝子の中で、興味深いも
のについて、loss-of-function, gain-of-functionの突然変異体を分離し、同時に発現解析や分子
レベルでの解析もおこなっている。
●細胞分化に関わる新規突然変異体の分離
様々な突然変異原で作出されたシロイヌナズナ株をスクリーニングし、
トライコームの形態が異常に
なった株、根毛形成が異常になった株を既に分離している。現在、原因遺伝子のクローニングにつ
いての実験をおこなっている。
■制御機能研究チーム
研究内容と成果
当研究チームは植物の運動制御機構を分子レベルで明らかにするため、分子遺伝学的手法をもと
に研究を進めている。光、重力、接触刺激応答など多方面から研究を行い、環境応答機構に共通
したメカニズム、ある応答に特異的なメカニズム、応答を引き起こすためのシグナル伝達経路のクロ
ストークなどについて明らかにしていこうと考えている。
WT
npl1
チームリーダー
●
nph1 npl1
酒井 達也
Slit
Slit assay of chloroplast relocation in npl1 and nph1 npl1
1992 年 3月に国際基督教大学教養学部理学科卒
業。1997年3月に東京大学大学院理学系研究科に
て博士号(理学)
を取得した。博士論文の研究テー
マは、植物ホルモン・オーキシンによって誘導され
る遺伝子の転写制御の解析。1997年8月から1998
年2月まで、ポスドクとしてオーストラリア国立大学
大学院生物科学研究科に従事し、微小管配向異常
突然変異体の研究を行った。1998年4月から2000
年9月まで日本学術振興会特別研究員として京都大
学大学院理学研究科に従事し、主に光屈性の研究
を分子遺伝学的解析手法により行った。2000 年
10月から制御機能研究チームのチームリーダーとし
て、植物科学研究センターに参加している。
●光屈性の研究
光屈性を誘導する青色光受容体は、PHOT1( nph1)以外に存在し、それはPHOT1ホモログ、
PHOT2
(npl1)
であることを明らかにした。PHOT2は強い青色光条件下で働く新しい青色光受容
体であり、フラビンモノヌクレオチドを青色光吸収色素として持ち、光照射によって自己リン酸化を
行うリン酸化酵素であることを示した。現在、更に光屈性を制御しているシグナル伝達経路を明ら
かにするため、新規の光屈性異常突然変異体の単離、rpt2エンハンサー・サプレッサー変異体の
解析等を行っている。
●葉緑体定位運動の研究
葉緑体定位運動を支配する青色光受容体がPHOT1、PHOT2であることを示した。PHTO1は弱
光、強光どちらでも葉緑体の集積反応を誘導し、PHOT2は弱光下では集積反応、強光下では葉
緑体の光への忌避反応を誘導することを示した。
●接触刺激応答の研究
根の接触刺激応答が異常になった突然変異体 wav2, wav3, wav4 について、それらの遺伝子座
を明らかにするためマッピングを行っている。
●青色光誘導葉柄運動の研究
Selected references:
青色光によって誘導されるマメ科の葉柄運動について、ミヤコグサの突然変異体を複数単離し、その
分子機構を明らかにする試みを行っている。
Sakai,T., Kagawa,T., Kasahara,M., Swartz,T.E., Christie,J.M.,
Briggs,W.R., Wada,M. and Okada,K. (2001) Arabidopsis nph1 and
npl1 : blue light receptors that mediate both phototropism and
chloroplast relocation. Proc. Nat. Acad. Sci. USA 98, 6969-6974.
●青色光制御遺伝子のマイクロアレイ解析
シロイヌナズナ青色光受容体の多重変異体を作成し、青色光制御遺伝子のマイクロアレイ解析に
使用することで、青色光受容体の遺伝子発現制御における機能の特異性と重複性を明らかにする。
Kagawa, T., Sakai, T., Suetsugu, N., Oikawa, K., Ishiguro, S., Kato,
T., Tabata, S., Okada, K. and Wada, M. (2001) Arabidopsis NPL1 :
a phototropin homolog controlling the chloroplast high-light
avoidance response. Science 291, 2138-2141.
Sakai,T., Wada,T., Ishiguro,S., and Okada,K. (2000) RPT2 : a
signal transducer of the phototropic response in Arabidopsis.
Plant Cell 12, 225-236.
●重力屈性に関与する赤色光シグナル伝達経路の解析
赤色光照射によって重力屈性が異常になる突然変異体を単離し、解析を進めている。
■研究スタッフ
●チームリーダー
●植物の運動を制御するカルシウム濃度調節機構の解析
酒井 達也
●研究員
植物の光屈性、重力屈性、接触刺激応答などには細胞内カルシウム濃度の制御が重要だと考え
稲田 さやか、大岸 麻紀、
鈴木 玄樹、原田 明子
●テクニカルスタッフ
られている。それぞれの運動が異常になっている突然変異体へカルシウムインディケーター、イコーリ
ン・カメレオンなどを発現する遺伝子を導入し、それぞれの応答異常にカルシウム制御が関与してい
るか、解析を進めている。
高橋 美穂子、望月 進
●アシスタント
金井 美菜子
9
Morphogenesis
Research Group
Hiroo FUKUDA
グループディレクター ●
福田 裕穂
●プロフィール
福田裕穂は1977年3月に東京大学理学部生物学科を卒業後、同年4月に同大学院理学系研究
科植物学専門課程に進学し、1982年3月に博士号(理学博士)
を得た。大学院在学中に、高頻
度かつ同調的な植物分化転換系を開発した。1983年1月から1989年1月までは大阪大学理学
部生物学科助手を勤めた。この間、植物分化転換過程における細胞骨格の働きの解析を行っ
た。さらに、1987年9月より10ヶ月ドイツ、ケルンのマックスプランク研究所に文部省在外研究員
として滞在し、分子生物学的を学んだ。1989年2月から1995年10月まで東北大学理学部生物
学科(途中大学院化により、大学院理学研究科生物学専攻)
に、助教授、教授として勤めた。同
月、東京大学に転出し、現在、東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻(生体制御研究室)
の教授である。この間一貫して、植物細胞の分化転換機構の解析を行っている。2000年10月
の植物科学研究センター植物形態形成グループの発足に伴って、グループディレクターとして就
任(兼務)
し、植物の形態形成機構の本質に迫る研究を目指している。
10
■形態形成研究グループ
発現タンパク質カタログ
発現遺伝子カタログ
新規培養系
●研究目標
植物形態形成
分化全能性
高等植物の形態形成過程
は、胚形成、続いて胚形成時
脱分化
につくられた分裂組織からの
細胞分化
細胞分裂
様々な組織の構築と、2段階で
進行する動物では見られない
ユニークなプロセスである。ま
た、動かないことを生存戦略と
して選択してきた高等植物は、
遺伝子発現
細胞内
ネットワーク
コミュニケーション
激変する環境変化、様々な他
の生物からの攻撃への対応と
して、分化能の柔軟性をもつ。
マイクロアレイ
その著しい例が、分化の全能
性である。これらユニークな植
ゲノムインフォメーション
リバースジェネティックス
物形態形成・分化のしくみの
モデルシステム
解明は、植物の生存、進化を
理解する上で最も重要かつ、緊急の課題である。また、植物の品種改良、物質生産力の改
善など植物育種の基礎となるものである。一方で、シロイヌナズナ、イネのゲノムプロジェクトの
急激な進展は、植物形態形成研究にも新しい方法論の導入を可能にしている。
そこで、本研究グループでは、植物の形態形成を、分化全能性、脱分化、細胞分化、細胞
分裂に還元して解析する
(図)
。研究の進展のために、新たなシステムー新規培養系、発現遺
伝子カタログ、発現タンパク質ーの開発を行う。これらは漸次リソースとして一般に提供する。
新たに開発したシステムと既存のシステムーモデル細胞システム、マイクロアレイ、リバースジェネ
ティクス、ゲノムインフォメーションーを用いて、遺伝子発現ネットワークと細胞内コミュニケーショ
ンを両輪に形態形成の研究を行う。これらの研究を通して、植物形態形成の基盤情報と基
盤技術を国内外に提供することを目指す。
●研究の主要な成果
1)
日本オリジナルな世界的植物培養系2種について、それぞれ10000弱のESTを作成し、マ
イクロアレイ研究を行った。その結果、
分化関連遺伝子を100種程度同定することに成功し、
また、作成したマイクロアレイを用いた共同研究を開始した。
2)形態形成に関する国際シンポジウムを遺伝子機能研究グループと共同で開催した。
3)
細胞分化転換過程で発現する遺伝子群の発現様式と機能を迅速に解析するために部位
特異的組み換え反応を利用するバイナリーベクター系を開発した。
4)
分泌系オルガネラ膜蛋白質の分解機構の解析を行い、これまでにCytB5とRFPの融合蛋
白質が、液胞へと輸送されて分解されることを明らかにした。
11
■形態制御研究チーム
遺伝子発現ネットワーク
植物細胞はいったん成熟した後でも脱分化と分化転換を経て別なタイプの細胞に分化し、植物
個体を再生する能力、すなわち分化全能性を持っている。この分化全能性の典型的な例としては
カルスからの不定胚、シュート、根の形成や傷害による維管束組織の再生が知られているが、その
分子メカニズムについてはほとんどわかっていないのが現状である。
チームリーダー
●
出村 拓
出村拓は平成2年3月に東北大学理学部生物学科
を卒業した。同年4月に東北大学大学院理学研究
科生物科学専攻に進学し、平成 7 年 3月に博士号
(博士(理学))
を授与された。同年4月から平成9年
3月まで東北大学大学院理学研究科助手、平成9年
4月から平成12年9月まで東京大学大学院理学系研
究科助手を務め、平成12年10月に形態制御研究
チームのチームリーダーに就任した。これまで大学
院在学中から一貫して維管束組織分化をモデルと
して植物細胞の脱分化・分化転換・分化に関わる
遺伝子群について分子生物学的な研究に従事して
きた。
本研究チームでは、植物細胞の脱分化・分化転換・分化の優れたモデル培養系であるヒャクニチ
ソウ単離葉肉細胞から維管束細胞
(道管・仮道管の構成細胞である管状要素)
へのin vitro 細胞
分化転換誘導系とモデル植物であり全ゲノム配列がすでに決定されているシロイヌナズナを用い
て、脱分化・分化転換・分化の過程における遺伝子発現のネットワークを詳細に解析することで、
植物細胞の脱分化・分化転換・分化を制御するマスター遺伝子の同定を目指している。
プロモーター領域と核局在型の
黄色蛍光タンパク質
(YFP)
の融
合遺伝子の発現をシロイヌナズ
ナの根で観察した。
シロイヌナズナ道管特異的遺伝子の発現
●植物細胞分化転換関連遺伝子のカタログ化
Selected references:
Demura, T. and Fukuda, H.
Novel vascular cell-specific genes whose expression is regulated
temporally and spatially during vascular system development.
Plant Cell 6: 967-981, 1994.
Igarashi, M., Demura, T. and Fukuda, H.
Expression of the Zinnia TED3 promoter in developing tracheary
elements of transgenic Arabidopsis.
Plant Mol. Biol. 36: 917-927, 1998.
Endo, S., Demura, T. and Fukuda, H.
Inhibition of proteasome activity by the TED4 protein in
extracellular space: a novel mechanism for protection of living
cells from injury caused by dying cells
Plant Cell Physiol. 42: 9-19, 2001.
Yamamoto, R., Fujioka, S., Demura, T., Takatsuto, S. Yoshida, S.
and Fukuda. H.
Brassinosteroid levels increase drastically prior to morphogenesis
of tracheary elements.
Plant Physiol. 125: 556-563, 2001.
Nishitani C., Demura T., and Fukuda H.
Analysis of early processes in wound-induced vascular
regeneration using TED3 and ZeHB3 as molecular markers.
Plant Cell Physiol. 42: 79-90, 2002.
植物細胞の分化転換に関わる遺伝子群のカタログ化の基礎となるESTの整備を進めた。ヒャク
ニチソウ in vitro 細胞分化転換過程後期の細胞から作成した均一化cDNAライブラリーより累計
約18000 cDNAをクローン化し、これらのESTを得た。クローン化した約9000 のヒャクニチソウ
cDNAからなるマイクロアレイ、RNAゲルブロット解析、in situハイブリダイゼーション解析を行うこ
とで、細胞分化転換過程の各時期に特異的に発現する遺伝子群を同定した。
●シロイヌナズナの植物細胞分化転換関連遺伝子の同定
細胞分化転換過程で発現する遺伝子群の発現様式と機能を迅速に解析するために部位特異的
組み換え反応を利用するバイナリーベクター系を開発した。これを用いて、in vitro 細胞分化転換
過程で特異的に発現するヒャクニチソウ遺伝子群のシロイヌナズナ相同遺伝子の同定を進めた。
その結果、細胞分化転換過程で特異的に発現する多数のシロイヌナズナ遺伝子群の同定に成
功した。さらにこれら細胞分化転換特異的遺伝子群の機能解析に着手した。
●ヒャクニチソウ培養細胞への遺伝子導入法の開発と
シロイヌナズナ植物細胞分化転換系の開発
■研究スタッフ
細胞分化転換のマスター遺伝子を同定するために、ヒャクニチソウ培養細胞への直接遺伝子導
●チームリーダー
出村 拓
入法技術とモデル植物であるシロイヌナズナの柔細胞を材料とした維管束構成細胞へのin vitro
分化転換系の開発を進めた。
●研究員
久保 稔、遠藤 暁詩
●テクニカルスタッフ
佐々 奈緒美、田代 玄、井原 あゆみ、宇田川 真樹子
●研修生
表 賢珍、遠藤 誠
●アシスタント
伊藤 裕美
12
●道管分化特異的遺伝子群の発現制御機構の解析
これまでに同定した道管分化特異的遺伝子群のうちシステインプロテアーゼなど数種の遺伝子を
ターゲットとして詳細なプロモーター解析を進めた。
■形態構築研究チーム
ミクロとマクロの形造り
植物の組織形成時には分泌系オルガネラの活動が非常に活性化され、細胞壁成分の合成と
方向性を持った分泌により細胞の形が規定されます。この分泌系の機能を解析することにより、
細胞内の膜系から植物体までの形造りを探ります。
チームリーダー
●
松岡 健
CytB5-RFP
(赤)
とミトコンドリア
(緑)
の
BY-2細胞内での分布
松岡健は1986年名古屋大学農学部農芸化学科を
卒業している。名古屋大学大学院農学研究科を
1991年に修了し
(専門科目:生物化学)農学博士号
を授与されている。大学院在学中には、スポラミン
前駆体プロペプチドを、植物液胞への輸送シグナ
ルとしては世界で初めて同定した。1991年より名
古屋大学農学部・大学院生命農学研究科の助手と
して勤務し、植物液胞への蛋白質輸送機構と植物
蛋白質の分泌系での修飾機構の解析に従事した。
また、1996年秋から1998年秋にかけてカリフォル
ニ ア 大 学 バ ークレ イ 校 に Visiting Associate
Reseach Biochemistとして滞在し、小胞体からの
蛋白質輸送に関わるCOPII輸送小胞の形成機構の
研究に従事している。2000年10月より形態構築研
究チームのチームリーダーとして植物科学研究セン
ターに加わった。
植物は、城壁の石垣やレンガ造りの建物のように、細胞壁で囲まれた堅固な細胞が積み重な
って器官や個体を形成しています。この強固な細胞構造は、細胞外の強固な細胞壁と、細胞
内でもっとも大きな細胞内小器官である液胞に形成される膨圧により規定されています。植物
の細胞壁成分のうち、構造強度の維持の目的で使われているセルロースは細胞膜上で合成さ
れますが、それ以外のペクチン、ヘミセルロースといった細胞壁の形を規定する多糖やアラビ
ノガラクタンなどの細胞間情報伝達に関わる細胞外マトリクスは分泌経路の真ん中に位置す
るゴルジ装置で造られ、また、細胞壁の構造形成や細胞間のコミュニケーションに関わるタン
パク質やペプチドは小胞体で合成されゴルジ装置を経て、細胞壁マトリクス成分と共にその機
能するべきと位置へと輸送されます。しかしながら、この合成と輸送に関わる分子とその機能
のはほとんど明かとされていません。
本研究チームでは、細胞壁成分の合成と修飾の場であり液胞形成の場でもある細胞内の分泌
系オルガネラに焦点をあて、この機能の解析を通して、細胞内構造や細胞形態構築の分子機
構を明らかにすることを目指しています。そのために、タバコ培養細胞BY-2株を主な研究材料
として用いています。
Selected references:
Matsuoka, K., Watanabe, N. and Nakamura, K. (1995) Oglycosylation of a precursor to a sweet potato vacuolar protein,
sporamin, expressed in tobacco cells. Plant J. 8: 877-889.
これまでに、タバコ培養細胞由来の膜系と細胞質画分を用いて、蛋白質輸送小胞形成系の再
Matsuoka, K., Orci, L., Bednarek, S.Y., Hamamoto, S., Amherdt,
M., Schekman, R. and Yeung, T. (1998) COPII-coated vesicle
formation reconstituted with purified coat proteins and chemically
defined liposomes. Cell 93: 263-275.
構築系を確立し、その小胞の性質の詳細な検討を開始しています。これと平行して、分泌系オ
ルガネラ膜蛋白質の分解機構の解析を行い、これまでにCytB5とRFPの融合蛋白質が、液胞
Matsuoka, K., Orci, L., Schekman, R., and Heuser, J. E. (2001)
Surfece strucuture of the COPII-coated vesicle. Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 98: 13705-13709.
へと輸送されて分解されることを見い出しました。
また、分泌系での蛋白質の修飾機構を理解するために、植物細胞に特異的な蛋白質修飾であ
松岡 健
液胞―リソソーム機能を持つ植物の巨大オルガネラ蛋白質核酸酵 46: 2147-2153, 2001.
るプロリン残基の水酸化とそれに引き続くアラビノガラクタンのゴルジ装置でのタンパク質付
加に注目しています。現在までに、このタイプの糖鎖付加部位がタンパク質上に一ケ所しか存
在しないモデルタンパク質に変異を導入したcDNA約100個をBY-2株で発現させることによ
り、糖鎖付加モチーフの検索を行いました。
さらに、タバコ培養細胞BY-2のモデル細胞としての価値の向上のために、形態制御研究チー
ムと共同でこの細胞のEST解析と、ESTを張り付けたマイクロアレイを用いた遺伝子発現プ
ロファイル解析を行っています。
■研究スタッフ
●チームリーダー
松岡 健
●研究員
竹内 雅宜、湯浅 浩二
●テクニカルスタッフ
成澤 知子、清水 雅美、堀口 達矢
●アシスタント
伊藤 裕美
13
Functional Control
Research Group
Shigeo YOSHIDA
グループディレクター ●
吉田 茂男
●プロフィール
吉田茂男は1967年に東京大学農学部農芸化学科を卒業し,東京大学大学院農学系研究科修士課程に進学し
た。折しも東大紛争が激化し大学が荒廃の極に達した1969 年に修士課程を修了して博士課程へ進学した。
1970年に博士課程を中退し東京大学農学部の新設講座
(農薬学)
助手に就任し、1974年に学位
(農学博士)
を
取得した。1979年より1981年までオーストラリア国立大学化学科の客員研究員を務め,ユーカリの内生生長調
節物質に関する研究を行った。また、1980年には「呼吸系電子伝達阻害物質に関する研究」により、日本農芸化
学会奨励賞を受けている。1987年に理化学研究所へ入所し、薬剤作用研究室
(旧植物薬理研究室)
副主任研
究員、1990年に同研究室主任研究員に就任,同研究室名称を変更して植物機能研究室とした。1993年には
「葉緑体の機能調節物質に関する研究」により植物化学調節学会業績賞を受賞した。その後,植物の多様な生
長生理機構の根源である
「ホルモン調節作用の解明研究」
を研究の柱に加えた。1996年に埼玉大学連携大学
院理工学研究科の客員教授に任ぜられ、生物環境科学専攻で植物機能制御特論を担当している。2000年に理
化学研究所に新設された植物科学研究センターの現職を兼務することとなり、急速に発展してきたブラシノステロ
イドを核とする植物ホルモン研究をプロジェクト化することとした。同年に植物化学調節学会会長に就任し現在に
至る。現在の専門分野
14
植物ホルモン生理学、重イオンビーム育種、阻害剤分子設計
■機能制御研究グループ
健康の維持に適した機能性食材・
生薬を提供する作物
安定持続型バイオマス生産へ
向けた理想的作物
植物バイオによる
植物バイオによる
光ストレス
再分化
水分ストレス
ホルモン機能
植物細胞機能と
物質代謝の制御
生長
緑化
脱分化
開花
温度ストレス
植物の環境応答と
生長機能制御技術
傷害ストレス
発芽
機能制御研究
ホルモン作用
阻害
促進
シグナル伝達制御剤の開発
新機能発現細胞の選抜
結実
生長調節物質
シグナル伝達
DNAチップ
遺伝子機能制御と
細胞機能の分化
新規遺伝子の
組み込み
新機能遺伝子探索
植物ゲノム解析
●研究目標
運動能力をもたない高等植物が進化の過程で獲得した独自の情報伝達のしくみは,植物
ホルモンなどのような限定された低分子シグナル伝達物質によるものである。環境変動に応じ
て刻々と変化する植物生長過程を制御するためには,必要なゲノム情報を的確に発現させる
シグナル伝達物質(植物ホルモン等)
の生合成調節機能が不可欠である。このような機能は
植物の二次代謝調節とも密接に係わっており、植物の有用物質生産機能の応用を視野に入
れるためにも解明が急がれる課題である。本研究グループは,植物ホルモンを中心とするシグ
ナル伝達物質の分子レベルにおける作用原理を追究するとともに,それらの利用による新し
い植物機能利用技術の開発に向けた基礎研究を行っている。
15
■生長制御物質研究チーム
研究内容と成果
我々が独自の立場で展開しているブラシノステロイド
(BR)
研究は,その成果として,細胞伸長、分裂、光形態形成などの植物固有な生理現象
において,BRが重要な役割を果たしていることを証明した。しかし、植物の生育状態に応じて刻々と変化するゲノム機能と,BRによる生長制御
機構との動的な関連は全く未知である。そこで,本チームは,1.BRの作用が起点となるゲノム動態の網羅的解析研究,2.BRの生合成および
代謝経路とその調節機構の解析研究,3.BRの活性構造特異性に関する精密有機化学的研究,
を主要な研究課題に掲げてBRによる生長
制御機構を徹底解明することを目標としている。
チームリーダー
●
吉田 茂男
●BRが作用の起点となるゲノム動態の網羅的解析研究
BRの形態形成制御メカニズムは、ほとんど明らかにされていない。そこで、GeneChipを用いてBRの制御下にある遺伝子を網羅的に解析し、
以下の各項のような研究成果を得た。
(1)
オーキシンとブラシノステロイドの相互作用に関する研究
BRが発現誘導するオーキシン早期応答性遺伝子SAUR-AC1 遺伝子について詳しく解析を行った。アラビドプシスのBR欠損変異体 det2を
10nMのブラシノライド (BL) で処理をしたところ、mRNA量が光条件に関わらず30分以内に増加し始め、その後12時間まで発現が上昇し続け
吉田茂男は1969年に東京大学大学院農学系研究
科修士課程を修了、1970年に博士課程を中退し東
京大学農学部の新設講座(農薬学)助手となった。
1974年に学位
(農学博士)
を取得、1979年より1981
年までオーストラリア国立大学化学科の客員研究員
を務めた。その後、1987年に理化学研究所薬剤作
用研究室
(旧植物薬理研究室)
の副主任研究員とな
り、1990年に同研究室主任研究員に就任,同研究
室名称を変更して植物機能研究室とした。1996年に
埼玉大学連携大学院理工学研究科の客員教授、
2000年に理化学研究所に新設された植物科学研究
センターの現職を兼務することとなった。また、学会活
動等では1980年には
「呼吸系電子伝達阻害物質に
関する研究」
により、日本農芸化学会奨励賞を、1993
年には
「葉緑体の機能調節物質に関する研究」
により
植物化学調節学会業績賞を受賞し、2000年より植
物化学調節学会会長に就任し現在に至る。
た。次に、SAUR-AC1 promoter::GUSの融合遺伝子を形質転換したアラビドプシスをBL処理し、GUS染色を行った。その結果、明所では子
葉基部と下胚軸がBL処理により強く染まり、暗所では下胚軸のみが染まった。一方、オーキシンで処理した場合も同じ組織が染色された。す
なわち、SAUR-AC1遺伝子はオーキシンとBRに共通する、細胞伸長の制御に関わるシグナル伝達コンポーネントであることが示唆された。
(2)
BRの光形態形成過程における作用の解析
複数のBR生合成遺伝子をアラビドプシスよりクローニングし、それらの光による発現制御機構をTaqMan 定量RT-PCR法により調べた。その
結果、BRの6位酸化酵素をコードするBR6ox2遺伝子が光発現することを発見した。
●BRの生合成および代謝経路とその調節機構の解析研究
近年、シロイヌナズナの変異解析により多様なBR生合成機能タンパク質の存在が
示唆されており、その詳細な解析が求められている。当チームでは、以下の各項を重
点テーマとして精力的な研究を展開し、世界をリードする成果を挙げている。
(1)
BRの生合成経路に関する研究
ニチニチソウ培養細胞とシロイヌナズナ実生を用いて、新たな生合成経路について
検 討し 、ステ ロ イド 側 鎖 C - 2 2 a 位 に 水 酸 基 を 1 個 有 する ( 2 2 S ) - 2 2 hydroxycampesterol (22-OH CR)を始めとする 新規BRを多数同定した。また、重
水素標識 22-OH CRを用いた代謝実験の結果、代謝物として(22 S ,24 R )-22hydroxy-ergost-4-en-3-one (22-OH-4-en-3-one), (22S,24R)-22-hydroxy-5aergostan-3-one (22-OH-3-one), 6-deoxocathasterone (6-DeoxoCT)を同定した。
(2)
BR生合成変異体の解析研究
γ線照射による矮性突然変異体であるソラマメ品種「倫玲」
は節間長と葉柄長が短
Selected references:
Neff, M.M., Nguyen, S.M., Malancharuvil, E.J. et al. (1999) BAS1:
A gene regulating brassinosteroid levels and light responsiveness
in Arabidopsis. Proc. Nat. Acad. Sci. USA 96 (26): 15316-15323.
Seto, H., Fujioka, S., Koshino, H. et al. (1999) 2,3,5-Tri-epibrassinolide: preparation and biological activity in rice lamina
inclination test. Phytochem. 52 (5): 815-818.
Noguchi, T., Fujioka, S., Choe, S. et al. (1999) Brassinosteroidinsensitive dwarf mutants of Arabidopsis accumulate
brassinosteroids. Plant Physiol. 121: 743-752.
Asami, T. and Yoshida, S. (1999) Brassinosteroid biosynthesis
inhibitors. Trends Plant Sci. 4: 348-353.
Noguchi, T., Fujioka, S. et al. (1999) Arabidopsis det2 is defective
in the conversion of (24R)-24-methylcholest-4-en-3-one to (24R)24-methyl-5-alpha-cholestan-3-one in brassinosteroid
biosynthesis. Plant Physiol. 120: 833-839.
Seto, H., Fujioka, S., Koshino, H. et al. (1999) Synthesis and
biological evaluation of extra-hydroxylated brassinolide analogs.
Tetrahedron 55: 8341-8352.
Choe, S.W., Noguchi, T., Fujioka, S. et al. (1999) The Arabidopsis
dwf7/ste1 mutant is defective in the Delta(7) sterol C-5
desaturation step leading to brassinosteroid biosynthesis. Plant
Cell 11: 207-221.
Min, Y.K., Asami, T., Fujioka, S. et al. (1999) New lead
compounds for brassinosteroid biosynthesis inhibitors. Bioorg
Med. Chem. Lett. 9: 425-430.
Fujioka, S., Noguchi, T., Takatsuto, S. et al. (1998) Activity of
brassinosteroids in the dwarf rice lamina inclination bioassay
Phytochem. 49: 1841-1848.
Klahre, U., Noguchi, T., Fujioka, S. et al. (1998) The Arabidopsis
DIMINUTO/DWARF1 gene encodes a protein involved in steroid
synthesis. Plant Cell 10: 1677-1690.
く、葉が濃緑である等の特徴的な形質を有している。矮性品種の葉柄長と葉色はジ
ベレリンには反応せずBR処理によって野生型に回復した。そこで、内生BRを分析
した結果、
「倫玲」
は野生型品種よりも高濃度の24-methylenecholesterolを蓄積し
ている一方で、これより下流のcampesterolやBRの量は激減していた。従って、矮
性ソラマメ「 倫 玲 」はシロイヌナズナ の d w f 1 やエンドウの l k b と同 様 に 2 4 methylenecholesterolからcampesterolへの変換に欠損のあるBR生合成欠損変
異体であることが明らかになった。
(3)
BRの生合成とその調節機構の解明研究
植物体におけるBR生合成部位を明らかにするため、シロイヌナズナの器官・組織別
にBRの動態解析をおこない、地上部と根では内生BRに量的な違いがあることを見
出した。また、他の植物ホルモンとBRとの関連を解明するために、シロイヌナズナの
オーキシン変異体を用いて、BRの感受性について調べた。これらの変異体の中で、
axr1、tir1、aux1、axr4は、野生型と比較して、BRに対する感受性に相違はみられ
ないが、オーキシン非感受性変異体 axr2 では、胚軸がBRに対し低感受性を示すの
に対して、根は逆に高感受性を示すことが明らかとなった。
(4)
BRの受容やシグナル伝達機構の解明
シロイヌナズナの矮性変異体 dwf12は、これまでに知られているBR生合成欠損変異
体と同様の表現型を示すが、BRに対しては非感受性であり、半優性変異体である。
原因遺伝子をクローニングした結果、GSK3/SHAGGY-like kinaseをコードしているこ
●チームリーダー
吉田 茂男
●研究員
瀬戸 秀春、藤岡 昭三、嶋田幸久、平沼 佐代子、
中嶋 直子、郷田 秀樹
●テクニカルスタッフ
鵜沢 洵、木内 玲子、関本 雅代、
宮内 成真、小林 誠
●アシスタント:百瀬 有紀子
16
●ブラシノステロイド生合成上流域
(上)
とファッケル
変異株の形態形成異常
(下)
ブラシノステロイド生合成研究により、新しい生理活
性物質であるファッケルステロール類が見つかりまし
た 。これは、特 定 の 生 合 成 機 能(この 場 合 は
FACKEL)
が停止すると溢れた基質が異常な代謝を
受けるため、植物にとって有害なステロールとなって
蓄積したものと考えられます。ファッケルステロール類
は画期的な医薬活性も期待されており、植物による
大量生産にも産業的関心が寄せられています。
とが判明した。内生BRの定量分析を行ったところ、dwf12はBRの受容に欠損のあ
るbri1 変異体と同様にbrassinolideやcastasteroneを異常に蓄積していることが判
明し、DWF12はBRのシグナル伝達における重要なコンポーネントであるだけでなく、
BRI1と同様にBRのフィードバック制御にも深く係わっていることが示唆された。
●BRの活性構造特異性に関する精密有機化学的研究
BR受容体は、基質の化学構造あるいは官能基特性をどのように認識し、BRの特異
な生理活性を発現するのであろうか。当チームでは、この命題の解明へ向けて以下
のような独創的研究を実施している。
(1)
BR活性の構造特異性解析用分子プローブの合成
ブラシノライド (BL) の様々なB環部構造変換体を合成し、 BR 活性を矮性イネのラ
■研究スタッフ
発表論文(1)GENES DEVELOP. 14 (12): 1485-1497
(2000)より転載
ミナジョイント屈曲 (RLI) テストとシロイヌナズナの生合成酵素欠損変異体 det2 の
下胚軸の伸長回復 (DHE) テストで評価した。その結果、6a-carba-iso-BL, iso-BL、
及び 6-deoxo-BL は BL に匹敵する程の DHE 活性を示し、その中で、6a-carbaiso-BL は、全くRLI 活性を示さなかった。これにより、DHE とRLI の両受容体では
B 環部の構造認識が異なることが判明した。
(2)
同位元素標識 fackel sterols の合成
ステロール C-14 還元酵素が欠損したシロイヌナズナの生合成変異体 fackel-J79
発表論文
(6)
Plant J., 26, 573-582 (2001)より転載
●ブラシノステロイド生合成遺伝子の過剰発現によ
る植物体の生長促進
ブラシノステロイド生合成経路の中でも、側鎖水酸
基の導入に関与するdwf4を過剰発現すると、植物
体の生長を著しく促進します。この効果はシロイヌナ
ズナ
(AOD4 )
、タバコ
(TOD4 )
で共通に認められま
が蓄積している3種のステロール-8,14-diene (fackel sterols) の同位元素標識法を
した。植物ホルモン生合成の研究が、健康的な植
物を育成する新しい技術の開発につながる可能性
確立し、重水素標識 fackel sterols を合成した。
がここにも示されています。
■バイオケミカルリソース研究チーム
研究内容と成果
本研究チームでは、多種多様な生理活性物質(バイオケミカル)
を産生する酢酸−メバロン酸経
路を中心に、包括的な遺伝子発現制御解析およびメタボローム研究を行っている。特に、生合
成阻害剤や遺伝子ノックアウト植物を用いて、酢酸−メバロン酸経路の包括的な遺伝子発現解
析、メタボリックプロファイリング、微細構造解析を行うことにより、本経路のダイナミックな生産
制御機構を明らかにする。さらに、形質転換毛状根培養系などを用いて、植物ステロイド生合成
チームリーダー
●
に関わる新規遺伝子の単離、メタボリックエンジニアリング技術の駆使などにより、新規で有用
な生理活性物質を産生する植物の創製に資する基盤技術の確立を目指している。
村中 俊哉
●酢酸−メバロン酸経路の包括的な代謝制御に関する研究
a
b
c
d
酢酸−メバロン酸経路(以下 MVA 経路とす
る)、あるいは非酢酸−メバロン酸経路(以下
MEP経路とする)によって生合成される植物ホ
ルモンとして、ブラシノライド、サイトカイニン、ジ
ベレリン、アブシジン酸がある。MVA経路の代
謝制御について、MVA/MEP経路の代謝産物
である植物ホルモン内生量の変動と細胞生長
の変化を指標として変異株をスクリーニングす
るため、HMG-CoAレダクターゼの特異的阻害
剤lovastatinを用いて検討を行った。
lovastatin処理したシロイヌナズナからRNAを
図1. MEP経路の変異体 cla1 の
メバロン酸(MVA)投与による回復
(a ; 野生型、b ; 野生型+MVA、c ; clal、d ; clal +MVA)
調製し、DNAマイクロアレイを用いた網羅的な
遺伝子発現解析を行った。その結果、細胞壁
合成に係わると考えられる遺伝子の発現が抑
村中俊哉は1983年に京都大学農学部農芸化学科
を卒業、京都大学大学院農学研究科に進学し、
トロ
パンアルカロイド産生植物の組織培養研究を行った。
1985年に修士課程を修了、同年、住友化学工業株
式会社に入社し、生命工学研究所において毛状根
培養による有用物質生産研究を行い、1993年に京
都大学博士
(農学)
を授与された。1990年秋より2年
間、名古屋大学理学部生物学科において糖代謝に
係わるタバコプロテインキナーゼの構造と機能解析研
究を行った。この研究を展開させ1999年に植物化学
調節学会奨励賞を受賞した。また、1995年より4年
半、地球環境産業技術研究機構(RITE)主任研究員
を兼務し、微細藻類の分子生物・培養工学的研究に
従事した。この間1997年にカリフォルニア大学バーク
レイ校に客員研究員として滞在し葉緑体遺伝子の発
現調節に関する研究を行った。2001年3月に住友化
学を退社し、同年4月よりバイオケミカルリソース研究
チームのチームリーダーとして植物科学研究センターに
加わった。
制された。lovastatin処理によりMVA経路に
関連するホルモン量の減少とMVA経路の生合成遺伝子の発現促進が予想されたが、少なくとも
マイクロアレイ上で解析したMVA経路に由来する生合成遺伝子には変動が認められなかった。一
方、MEP経路に由来するジベレリンの生合成遺伝子の中に、lovastatin処理によって発現促進さ
れるものが存在した。このことは、MVA経路とMEP経路になんらかのクロストークがあることを示
唆した。そこでMEP経路の初期段階の酵素欠損変異体であるcla1 変異体にMVA経路の初期
の代謝産物であるメバロン酸を添加したところ、cla1 の細胞伸長抑制の一部回復、クロロフィル
蛍光量の増加、および、プラスチドの発達が見られた。このことから、少なくともMVA経路から
MEP経路への代謝産物フローが存在し、プラスチドの発達に関与することがわかった。
●形質転換毛状根培養系を用いたステロイド関連物質のメタボリックエンジニアリング
Agrobacterium rhizogenesを利用
Muranaka, T., Banno, H. and Machida, Y. (1994) Characterization
of tobacco protein kinase NPK5, a homologue of Saccharomyces
cerevisiae SNF1 that constitutively activates expression of the
glucose-repressible SUC2 gene for a secreted invertase of S.
cerevisiae. Mol. Cell. Biol. 14: 2958-2965
した形質転換毛状根培養系は、外
来遺伝子が導入された組換え植物
Bhalerao, R. P., Salchert, K., Bako, L., Okresz, L., Szabados, L.,
Muranaka, T., Machida, Y., Schell, J., and Koncz, C. (1999)
Regulatory interaction of PRL1 WD protein with Arabidopsis
SNF1-like protein kinases. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96: 53225327
根を迅速かつ多数得ることができる
優れた手段であると考えられる。今
Ikenaga, T., and Muranaka, T. (1999) Genetic transformation of
Solanum aculeatissimum. In: Biotechnology in Agriculture and
Forestry (ed. Bajaj, Y. P. S.), Springer-Verlag, pp. 298-311
年度は毛状根において高発現する
遺伝子プロモーターを用いて、毛状
根アクティベーションタギング用ベ
図2. ナス科薬用植物の形質転換毛状根
(右:GFP蛍光)
Selected references:
クター、および、マルチチクローニン
グサイトを付加した外来遺伝子発現
Nagata, N., Min, Y.K., Nakano, T., Asami, T. and Yoshida., S.
(2000) Treatment of dark grown Arabidopsis thaliana with a
brassinosteroid-biosynthesis inhibitor, brassinazole, induces
some characteristics of light-grown plants. Planta 211: 781-790
村中俊哉
(2000)
植物の糖・脂質代謝制御に関わるプロテインキ
ナーゼに関する研究. 植物の化学調節 35
用ベクターを構築した。現在これらのベクターの機能評価を行っている。
■研究スタッフ
一方、ナス科植物には有用なステロイドサポニン、ステロイドアルカロイド、あるいはステロイド誘
導体を産生するものが多い。そこで、上記の形質転換毛状根培養系を用いて、植物ステロイド
●チームリーダー
生合成に関わる新規遺伝子の単離、メタボリックエンジニアリングによる新規生理活性物質の
探索を開始した。まず、ナス科植物からの配糖化酵素遺伝子クローニングを行い、ステロイド誘
導体産生ナス科植物の収集および培養系の検討、ステロイド関連物質の抽出・精製条件の検
討も行っている。
村中 俊哉
●研究員
小原 淳子、鈴木 優志、永田 典子
●テクニカルスタッフ
上出 由希子、中嶋 千晴、橋本 貴美子
●協力研究員
高上馬 希重
(植物機能研究室 基礎特別研究員)
●アシスタント
百瀬 有紀子
17
Environmental Plant
Research Group
Isamu YAMAGUCHI
グループディレクター ●
山口 勇
●プロフィール
山口勇は1965年東京大学農学部農芸化学科を卒業後、同大学大学院農学系研究科修士課程を修了し、1967
年に理化学研究所に入所した。その後「環境中におけるブラストサイジンSの代謝に関する研究」
により東京大学よ
り農学博士の学位を得た。同研究で見いだされたブラストサイジンSデアミナーゼは、新規な核酸デアミナーゼで、そ
れをコードするBSD,Bsrは薬剤選択マーカー遺伝子として世界的に広く使われている。1976〜79年博士流動研究
員として米国ウィスコンシン大学、ミシガン州立大学に留学し、神経細胞におけるCa-Mg ATPaseに関する研究に
従事した。1985年理化学研究所微生物制御研究室の主任研究員を拝命し、主に植物と微生物の相互作用、植
物病害防除分野の研究を推進した。この間、植物の全身獲得抵抗性誘導剤などの非殺菌性植物病害制御剤の
薬理機構、環境中に残留性の土壌殺菌剤などの微生物による代謝分解、耐病性植物の分子育種などの分野で研
究成果を挙げた。また筑波大学、日本大学、千葉大学で非常勤講師、埼玉大学、東洋大学の大学院、カリフォル
ニア大学
(デービス校)
、ルイ・パスツール大学の客員教授、日本農薬学会常任評議員、日本農薬学会会長
(1999
〜2001年)
、日本植物病理学会評議員、科学技術庁資源調査会専門委員
(1990年)
などを歴任した。植物科学
研究センタ− 環境植物研究グル−プの発足に伴って、2000年4月よりグループディレクターに就任した。
18
■環境植物研究グループ
NO 2
Cl
Tri102
(Tri12)
Cl
Cl
Cl
Cl
PCNB
OH
SCH3
O
3
OH
O
R5
R4
R3
OAc
Tri101
R2
毒素による宿主植物の攻撃の防除
Cl
環境修復
Cl
Cl
PCTA
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
NH 2
Cl
Cl
Cl
Cl
PCP
Cl
PCA
共生機構
CO2+H2O+Cl-
環境応答
植物根圏微生物の物質分解能
Aequorin
+
Ca 2+
Light
●研究目標
世界人口の増加と産業活動による地球環境の悪化は、地球温暖化や大気汚染等様々な
面でヒトを含む生態圏中の生物の生存を脅かすまでに進行しつつある。21世紀における
生活環境の保全や食糧問題の解決のため、これら環境の悪化と増大するストレスにどのよ
うに取り組んでいくかを考える際、地球上の生態形成の根幹である植物及び植物と他の
生物の共生・寄生現象について解析し、さらにはそれらをバイオテクノロジーによって修復
し利用してゆく研究は、今後の人類の生存と福祉にとって必須の技術開発につながると考
えられる。本研究グループでは、植物とそれを取り巻く微生物を初めとする動的な環境因
子の複合的な分子生物学的基盤を解析するとともに、それに基づいて環境保全に寄与す
る植物システムを構築することを主要な目的とする。
本グループは、
「レメディエーション研究チーム」
と
「環境生理研究チーム」から成る。
「レメ
ディエーション研究チーム」では、マイコトキシンや残留性人工化学物質等の植物―微生物
複合系による環境浄化に焦点を当てた研究を行う。
「環境生理研究チーム」では、植物が
種々のストレスに応答し適応するプロセスをモニターする非破壊解析系を構築してそのメ
カニズムを探り、植物の環境適応を手助けする手法を開発する。
19
■レメディエーション研究チーム
研究内容と成果
21世紀の人類の繁栄と福祉にとって、長期的視野にたった環境保全と食糧の安定供給は今後の植物科学研究に課せら
れた重要な研究課題である。本研究チームでは、植物生理学、応用微生物学、植物病理学、タンパク質工学等の幅広い
分野の知見、手法に基づき、
(1)
重要穀物で近年特に問題となってきたマイコトキシンによる食糧汚染、
(2)
未だ十分な解
決策が開発されていない残留性化合物や重金属による土壌汚染等の環境問題を解決するための新技術の開発に取り組
む。具体的には、ユニークな機能を持った新規遺伝子資源を探索、改変し、
トランスジェニック技術を用いて植物に導入す
チームリーダー
●
山口 勇
ることや植物-根圏微生物共生系を利用することでこれらの環境問題を克服することを目指している。
●環境毒マイコトキシンのファイトレメディエーション
重要穀物のマイコトキシン汚染対策に関する研究では、
トリコテセンはムギ類赤かび病菌が生産するタンパク合成阻害活性
を持つマイコトキシンで、宿種コムギへ侵入する際の病原性因子として働くファイトトキシンでもあることが示唆されている。また
類縁菌の生産する他のマイコトキシンであるゼアラレノンは内分泌攪乱物質をもつことが示されており、発癌活性も疑われてい
山口勇は1965年東京大学農学部農芸化学科を卒
業後、同大学大学院農学系研究科修士課程を修了
し、1967年に理化学研究所に入所した。その後「環
境中におけるブラストサイジンSの代謝に関する研究」
により東京大学より農学博士の学位を得た。同研究
で見いだされたブラストサイジンSデアミナーゼは、新
規な核酸デアミナーゼで、それをコードするBSD,Bsrは
薬剤選択マーカー遺伝子として世界的に広く使われて
いる。1976〜79年博士流動研究員として米国ウィス
コンシン大学、ミシガン州立大学に留学し、神経細胞
におけるCa-Mg ATPaseに関する研究に従事した。
1985年理化学研究所微生物制御研究室の主任研
究員を拝命し、主に植物と微生物の相互作用、植物
病害防除分野の研究を推進した。この間、植物の全
身獲得抵抗性誘導剤などの非殺菌性植物病害制御
剤の薬理機構、環境中に残留性の土壌殺菌剤など
の微生物による代謝分解、耐病性植物の分子育種
などの分野で研究成果を挙げた。また筑波大学、日
本大学、千葉大学で非常勤講師、埼玉大学、東洋
大学の大学院、カリフォルニア大学
(デービス校)
、ル
イ・パスツール大学の客員教授、日本農薬学会常任
評議員、日本農薬学会会長
(1999〜2001年)
、日本
植物病理学会評議員、科学技術庁資源調査会専門
委員(1990 年)
などを歴任した。植物科学研究セン
タ− 環境植物研究グル−プの発足に伴って、2000
年4月よりグループディレクターに就任した。
Selected references:
Takahashi-Ando N., Kimura M., Kakeya H., Osada H., Yamaguchi
I., A novel lactonohydrolase responsible for the detoxification of
zearalenone : enzyme purification and gene cloning. Biochem.
J.365, 1-6 (2002)
る。そこで植物病原糸状菌による穀類の汚染、損失に対処し、安全で安定な食糧供給の維持を目指した研究を進めている。
前年度までにトリコテセン耐性遺伝子 Tri101をイネAct1 遺伝子のプロモーター下につないだコンストラクトを構築し、コムギ
未熟胚から誘導したカルス8000個にパーティクルガンを用いて共導入した。得られたコムギの再生体をサザン解析によっ
て調べたが、その全てからシグナルが検出されず、キメラ体であった再生体が、完全な植物個体に戻った時には transgene
の入っていない部分が大多数を占めていたと考えられた。そこで、GFP をレポーターに用いてコムギへの遺伝子導入の過
程をモニターし、形質転換の容易なモデル単子葉植物イネのそれと比較した。また、ゼアラレノン分解酵素の単離とクロー
ニングでは、多くの微生物保有菌株をスクリーニングした結果、数種の Clonostachys rosea に、ゼアラレノン(ZEN)分解
活性があることを見出した。その内もっとも活性が強いと考えられたIFO7063から、新規酵素であるZEN 分解酵素
(ZEN101)
を単離し、そのアミノ酸およびDNA全配列を決定した。この酵素は、264アミノ酸からなるタンパク質で、ホモダ
イマーとして存在していること、分子内S-S結合が存在すること、ゲノム遺伝子がイントロンを含まないこと、単一コピーとして
ゲノム中に存在すること、ZENによって強く誘導がかかること等を明らかにした。さらに、この遺伝子を大腸菌及び分裂酵母
に組み込んで発現させることに成功した。植物への導入を試みている。
●植物-根圏微生物共生系を利用したファイトレメディエーション
植物の形質転換の新たな手段として植物-根圏共生微生物を用いる系を構築し、環境汚染物質のファイトレメディエーション
に応用することを目的とする。糸状菌 Fusarium oxysporumなどの根圏微生物を持つ植物は土壌中の環境汚染物質の浄
化に有効と考えられる。共生メカニズムの解析により、より優れた植物-根圏微生物共生系を構築するとともに、共生系を利
用した有機塩素系化合物や重金属の効率の良いレメディエーション系の確立を目指す。共生系による有機塩素系化合物の
ファイトレメディエーションでは植物に親水的な物質を、微生物に疎水的な物質を分解させることになる。比較的親水性の有
機塩素系化合物PCPの分解系の第1段階の酵素の遺伝子
(pcpB)
を導入したシロイヌナズナを用いて土壌中のPCPの分
解実験を行ったところ、一週間で20%程度のPCPを分解することが可能であり、ある程度の親水性を持つ物質は植物のみ
により分解することが可能であることを示した。また、PCP分解系の第1段階の酵素PcpBとGFPを同時に発現するトマト根
圏定着性 F.oxysporumを用いて、
トマトとの複合系によるPCP代謝系の構築と、植物と微生物それぞれの特徴を見極めるた
めの研究を行った。PCPは酸性領域では疎水性が強まるため、PCP分解能とpHとの関連を解析したところ、pH4から8の間
では効率に大きな差はなかった。したがって本菌を用いた分解は植物で一般に言われているのとは状況が異なり、疎水性度
にそれほど影響を受けないと考えられた。
また、共生系による重金属ファイトレメディ
エーションでは植物側と微生物側の取り
Wuchiyama J., Kimura M., and Yamaguchi I.:
A trichothecene
efflux pump encoded by Tri102 in the biosynthetic gene cluster of
Fusarium graminearum
J. Antibiot. 53, 196-200 (2000).
込み能をあげることが必要になる。カドミウ
ムなどの重金属の取り込みが上昇した植
物を得るために、植 物 用 発 現 ベクター
Nakasako. M., Motoyama T., Kurahashi Y., and Yamaguchi I.:
Cryogenic X-ray crystal structure analysis for the complex of
scytalone dehydratase of a rice blast fungus and its tight- binding
inhibitor, carpropamid: the strural basis of tight-binding
inhibition
Biochemistry 37, 9931-9939 (1998).
pBI121に分裂酵母のファイトケラチン合
成酵素遺伝子
(SpPCS1)
を組み込み、減
圧浸潤法によりシロイヌナズナの形質転換
cDNA cloning,
Motoyama T., Imanishi K., and Yamaguchi I.:
expression, and mutagenesis of scytalone dehydratase needed for
pathogenicity of the rice blast fungus, Pyricularia oryzae
Biosci. Biotechnol. Biochem. 62, 564-566 (1998).
を行った。得られた形質転換体のMSプレ
ート上でのカドミウム耐性は野生株と有意
な差が認められず、律速段階はファイトケラ
吸収
Kimura M., Kaneko I., Komiyama M., Takatsuki A., Koshino H.,
Trichothecene 3-OYoneyama K., and Yamaguchi I.:
acetyltransferase protects both the producing organism and
transformed yeast from related mycotoxins. Cloning and
characterization of Tri101
J. Biol. Chem. 273, 1654-1661
(1998).
チン合成以外の所である可能性が考えら
れた。さらに、重金属等の取り込み機構を
分解
解明するために、シロイヌナズナのアクティ
ベーションタグラインを用いて、植物の核種
取り込みに関与する遺伝子の検索を行っ
NO2
■研究スタッフ
Cl
Cl
Cl
Cl
植物
た。CsとSrに対する耐性を指標にスクリー
Cl
●チームリーダー
山口 勇
●研究員
木村 真、本山 高幸、
安藤 直子、曽雌 隆行
●テクニカルスタッフ
門倉 香、福田 徹子、
比嘉 亜里砂、三津木 佑
●アシスタント
佐々木 リジア 和絵
20
PCNB
Cu
SCH3
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Cl
Sr
NH2
OH
Cl
Cl
CO2+H2O+Cl -
ダイオキシンなどの
有機塩素系環境汚染
化合物の分解
株 単 離した。これらのデータをもとに、
共生
Cd
Cl
環境汚染物質
分解・除去能
を持つ微生物
ニングした結果、これまでにCs耐性株を3
MOGRAを用いてファイトレメディエーション
による放射性核種除去効果の予測を行っ
重金属の取込み能
たところ、土中の90Srの放射能を100分の
1に減らすのに要する時間が、約半分で済
むことなどが計算によって示された。
植物-根圏微生物共生系を利用したファイトレメディエーション
■環境生理研究チーム
研究内容と成果
酸性雨や地球温暖化等のストレスに対して植物がどのような応答をするのかをとらえることは今後
の生活環境の保全や食料問題への取り組みにおいて極めて重要な研究課題である。本研究チ
ームでは、植物がこのようなストレスに応答し適応するプロセスをモニターする非破壊解析系を
構築し、経時的、空間的にそのメカニズムを探る。また、得られた情報をもとに植物の環境適応
を手助けする手法を開発し、環境問題に対処しうる基盤技術の確立を目指す。このような方針
チームリーダー
●
に沿って、具体的に以下の研究に取り組んでいる。
濱本 宏
環境ストレスに対する植物の応答をとらえる非破壊系の開発
濱本宏は昭和60年東京大学農学部農芸化学科を
卒業している。同年鐘紡株式会社に入社し、香料植
物の組織培養による香気成分の生産の研究、およ
び東京大学理学部との共同研究で新規TMVベクタ
ーの開発と植物における有用ペプチドの生産の研究
を行った。平成5年秋に鐘紡を退社した後、筑波大
学生物学類研究生として TMV ベクターの研究と
TMVの宿主特異性の研究に携わり平成10年春に
筑波大学農学研究科より博士
(農学)
を授与されてい
る。また、この間にカルシウム感受性発光タンパク質
エクオリンを用いた植物細胞中のカルシウムイオン動
態のイメージングの研究も手がけた。平成9年秋から
は博士研究員として東京大学大学院農学生命科学
研究科において植物病原菌類の薬剤耐性の分子機
構の研究を行った。平成13年3月より環境生理研究
チームのチームリーダーとして植物科学研究センター
に加わった。
Selected references:
環境ストレスに対する植物の
応答における情報伝達での
カルシウムイオンの役割の研究
環境中のストレス物質の
モニタリングへの応用
●植物が環境ストレス応答する様子をモニターする非破壊解析系を構築することにより、ストレス
応答のメカニズムを解明するとともに、環境中のストレス物質のモニタリングへの応用も視野に
入れて研究を行っている。本年度は、カルシウムイオン動態をモニターすることで植物の応答を
とらえる実験を重点的に行った。また平行して、植物の環境応答を植物の微少な動き、あるいは
微少な表面温度変化をモニターすることでとらえる非破壊系の開発を行っている。
●情報伝達系におけるカルシウムイオンの役割を明らかにするために、細胞質内のカルシウムイ
オン濃度を容易な作業で操作する系を作成している。そのためにエクオリン遺伝子導入植物の
Hamamoto H., Nawata O., Hasegawa K., Nakaune R., Lee YJ.,
Makisumi Y., Akutsu K., and Hibi T. (2001) The role of the ABC
transporter gene PMR1 in demethylation inhibitor resistance in
Penicillium digitatum. Pestic. Biochem. Physiol. 70: 19-26.
Someya N.,Nakajima M., Hirayae K., Hibi T., and Akutsu K. (2001)
Synergistic antifungal activity of chitinolytic enzymes and
prodigiosin produced by biocontrol bacterium, Serratia
marcescens strain B2 against gray mold pathogen, Botryis
cinerea. J. Gen. Plant Pathol. 67: 312-317.
Hamamoto H., Hasegawa K., Nakaune R., Lee YJ., Akutsu K., and
Hibi T. (2001) PCR-based detection of sterol demethylation
inhibitor-resistant strains of Penicillium digitatum. Pest Manag.
Sci. 57: 839-843.
Hamamoto H., Hasegawa K., Nakaune R., Lee YJ., Makisumi Y.,
Akutsu K., and Hibi T. (2000) Tandem repeat of a transcriptional
enhancer upstream of the sterol 14α-demethylase gene (CYP51)
in Penicillium digitatum. Appl. Environ. Microbiol. 66 3421-3426.
Hamamoto, H., Sugiyama, Y., Nakagawa, N., Hashida, E.,
Matsunaga, Y., Takemoto, S., Watanabe, Y. and Okada, Y. (1993)
A new tobacco mosaic virus vector and its use for the systemic
production of angiotensin-I-converting enzyme inhibitor in
transgenic tobacco and tomato. Bio/Technology 11: 930-932.
系を用いて、カルシウム濃度を一過的に上昇させる化学的、物理的ないくつかの刺激を検索し、
その利用可能性を検討している。
●植物の環境適応を手助けする遺伝子について特に薬剤排出ポンプ遺伝子を中心に探索を行
っている。また、遺伝子導入の新しい系として植物ウイルスベクター系の開発研究を行っている。
■研究スタッフ
●チームリーダー
濱本 宏
●研究員
井上 広喜、染谷 信孝
●テクニカルスタッフ
工藤 知子、新沼 協、
柳林 美樹、横溝 里子
●アシスタント
佐々木 リジア 和絵
21
Growth Physiology
Research Group
Yuji KAMIYA
グループディレクター ●
神谷 勇治
●プロフィール
1970年東京大学農学部農芸化学科を卒業後、東京大学大学院農学研究科(生物有機化学)
に進学し、1975年農学博士号を取得した。同年から理化学研究所農薬合成第三研究室の研
究員として、異担子菌酵母の接合管誘導物質の構造決定を行った。1980年より2年間ドイツフ
ンボルト招聘研究員として、ゲッチンゲン大学の植物生理学研究所でジベレリンの生合成研究
を行った。以後一貫してジベレリンの生合成研究を進め、1991から1999年まで国際フロンテ
ィア研究プログラムのホルモン機能研究室のチームリーダーを勤め、全ジベレリン生合成酵素
の遺伝子クローニングに貢献した。2000年7月より発芽生理機構研究チームのチームリーダー、
2000年10月より生長生理グループのディレクターとして、ジベレリン、アブシジン酸の生合成・
情報伝達の研究を進めている。
22
■生長生理研究グループ
発芽生理機構研究チーム
発芽機構の解明
非メバロン酸経路
二次代謝物質生産
発芽制御技術の開発
種子の発芽
芽生え
休眠
茎葉部の生長
種子形成
植物の生活環
開花
花芽形成
生殖制御研究チーム
休眠機構の解明
受精、胚発生の機構
種子の成熟機構
有用物質の種子蓄積技術の開発
●研究目標
生長生理グループは発芽生理機構研究チームと生殖制御研究チームの二つからなる。発
芽生理機構研究チームは植物固有の現象である発芽に着目し、種子がどのように内的、外
的環境を識別して発芽を制御しているかを明らかにする。特にシロイヌナズナの発芽には植
物ホルモンのジベレリンが必須であるため、ジベレリンの生合成と情報伝達の研究を進める。
このチームは将来、貯蔵種子の発芽を人為的に制御できる技術の開発をも視野にいれて研
究を進めている。
生殖制御研究チームは2001年4月に発足し、生殖制御のなかで、休眠に着目して研究を
進めている。休眠は種子休眠と側芽休眠を扱い、休眠に最も深く関わっている植物ホルモ
ンのアブシジン酸の生合成と情報伝達に着目して研究を進める。将来、種子の休眠を人為
的に調節し、長期間の保存に耐える種子の開発も目指している。
23
■発芽生理機構研究チーム
研究内容と成果
ジベレリン
(GA)
は植物の生長、分化の様々な局面で重要な役割を演じている。本研究チーム
は種子の発芽過程におけるGAに着目し、シロイヌナズナをモデル植物として
(1)発芽過程にお
けるGA生合成の制御と受容・情報伝達の解明、
(2)
プラスチドの非メバロン酸経路によるテル
チームリーダー
●
ペン生合成とその調節機構を解明し、将来、植物体内で有用テルペン化合物を蓄積させる基
礎技術の開発を目標としている。
神谷 勇治
発芽種子のGA応答遺伝子の発現部位
1970年東京大学農学部農芸化学科を卒業後、東京
大学大学院農学研究科
(生物有機化学)
に進学し、
1975年農学博士号を取得した。同年から理化学研
究所農薬合成第三研究室の研究員として、異担子菌
酵母の接合管誘導物質の構造決定を行った。1980
年より2年間ドイツフンボルト招聘研究員として、ゲッ
チンゲン大学の植物生理学研究所でジベレリンの生
合成研究を行った。以後一貫してジベレリンの生合成
研究を進め、1991から1999年まで国際フロンティア
研究プログラムのホルモン機能研究室のチームリーダ
ーを勤め、全ジベレリン生合成酵素の遺伝子クローニ
ングに貢献した。2000年7月より発芽生理機構研究
チームのチームリーダー、2000年10月より生長生理グ
ループのディレクターとして、ジベレリン、アブシジン酸
の生合成・情報伝達の研究を進めている。
Selected references:
Yamaguchi, S., Kamiya, Y., Sun, T.P. (2001) Distinct cell-specific
expression patterns of early and late gibberellin biosynthetic genes
during Arabidopsis seed germination Plant J. 28: 443-453
活性型ジベレリンを生合成する最終段階を触媒する酵
素(GA3ox)遺伝子は皮層細胞に発現しているが、GAに
よって発現が誘導されるマーカー遺伝子の PDF1、シス
テインプロテアーゼ 遺伝子は表皮細胞で発現している。
これは活性型GAの細胞間の移動を示唆している。
プラスチドと細胞質におけるテルペン化合物の生合成
経路の違い
Oikawa, H., Toyomasu, T., Tsoshima, H., Ohashi, S., Kawaide, H.,
Kamiya, Y., Ohtsuka, M., Shjinoda, S., Mitsuhashi, W., Sassa, T.
(2001) Cloning and Functional Expression of cDNA Encoding
Aphidicolan-16β-ol Synthase: a Key Enzyme Responsible for
Formation of an Unusual Diterpene Skeleton in Biosynthesis of
Aphidicolin J. Amer. Chem. Soc. 123: 5154-5155
Silverstone, A.L. Jung, H.S., Dill, A., Kawaide, H., Kamiya, Y., Sun, T.P.
(2001) Repressing a Repressor: Gibberellin-Induced Rapid Reduction
of the RGA Protein in Arabidopsis. Plant Cell 13: 1555-1565
Seo. M., Peeters, A.J., Koiawai, H., Oritani, T., Marion-Pall, A.,
Zeevaart, J.A.D., Koornneef, M., Kamiya, Y., Koshiba, T. (2000) The
Arabidopsis aldehyde oxidase 3 (AAO3) gene product catalyzes the
final step in abscisic acid biosynthesis in leaves. Proc. Natl. Acad. Sci.
USA 97: 12908-12913
Estevez, J.M., Cantero, A., Romero, C., Kawaide, H., Jimenez, L.F.,
Kuzuyama, T., Seto, H., Kmaiya, Y., Leon, P. (2000) Analysis of the
Expression of CLA1, a Gene That Encodes the 1-Deoxyxylulose 5Phosphate Synthase of the 2-C-Methyl-D-Erythritol-4-Phosphate
Pathway in Arabidopsis. Plant Physiol. 124: 95-104
Kawaide, H., Sassa, T., Kamiya, Y. (2000) Functional analysis of the
two functional cyclase domains in ent-kaurene synthase from the
fungus, Phaeosphaeria sp. L487, and a comparison with cyclases from
higher plants. J. Biol. Chem. 275: 2276-2280
Bishop, G., Nomura, T., Yokota, T., Hariison, K., Noguchi, T., Fujioka,
S., Takatsuto, S., Jones, J., Kamiya, Y. (1999) The tomato DWARF
enzyme is a bifunctional C-6 oxidase in brassinosteroid biosynthesis.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96: 1761-1766
Yamaguchi, S., Smith, M.W., Brown, R.G.S., Kamiya, Y., Sun, T-p.
(1998) Phytochrome regulation and differential expression of
gibberellin 3b-hydroxylase genes in germinating Arabidopsis seeds.
Plant Cell 10: 2115-2126
Hedden, P. and Kamiya, Y. (1997) Gibberellin biosynthesis: enzymes,
genes and their regulation. Ann. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol. 48:
431-460
●GA生合成の制御と受容・情報伝達の解明
種子の休眠と発芽は種々の内的、外的要因により厳密に調節される。GAはシロイヌナズナの
発芽に必須であり、その生合成に欠陥を持つ突然変異体は発芽できない。GA生合成の最終段
階を触媒する鍵酵素GA 3-oxidaseは複数の遺伝子にコードされ、発芽過程においては二つの
が主要に発現している。AtGA3ox1, 2 はいずれも光誘導を受
遺伝子(AtGA3ox1, AtGA3ox2)
けるが、AtGA3ox1 は低温にも応答することから、低温よるGA生合成を介した発芽誘導に重要
な役割を果たすことを明らかにした。また、GA生合成の早期、後期段階を触媒する酵素が細胞
内で異なるオルガネラに分布し、しかも主要に発現する細胞が異なることなどから、GA生合成の
中間体が細胞内、細胞間で移動する可能性を示した。
GAの新規情報伝達因子を単離する目的で、activation tagging法を用いた突然変異体の検索
を行った。また、ジーンチップを用いて種子発芽過程においてGA依存的に発現量が変動する
遺伝子を網羅的に解析した。その結果、比較的多くのGA応答性遺伝子がGA生合成部位とは
異なる細胞で主要に発現していることを明らかにし、GAのシグナルが生合成の場と異なる細胞
にも伝達されることを見いだした。
●ジテルペン生合成における非メバロン酸経路の役割と有用物質の生産
■研究スタッフ
植物は色素体の非メバロン酸経路と細胞質のメバロン酸経路という異なる二つのイソプレノイド
●チームリーダー
生合成経路をもつ。これらの二つの経路がGAをはじめとする種々のテルペン化合物の生合成
神谷 勇治
●研究員
山口 信次郎、小川 幹弘、笠原 博幸、山内 雪香
●テクニカルスタッフ
桑原 亜由子、花田 篤志、小澤 克也
にどのように関わるかを解析した。その結果、GAの前駆体であるカウレンは非メバロン酸経路
から主要に合成されること、それぞれの生合成経路から他方の経路への部分的な流れ
(クロスト
●協力研究員
Doris Albinsky (STA fellow)
ーク)
が存在することを明らかにした。非メバロン酸経路の阻害剤であるフォスミドマイシンの存
在下でも白化しない突然変異体を検索し、突然変異体のいくつかの候補を得た。また、植物体
Juan Estevez-Palmas (JSPS fellow)
Ian Curtis (RIKEN fellow)
●研修生
内で有用テルペン化合物を集積するための基礎技術の開発を目的として、非メバロン酸経路を
人為的に増強した形質転換シロイヌナズナを作出した。これまでに、非メバロン酸経路の酵素
大塚 稔
(山形大学)
、朝比奈 雅志
(筑波大学)
24
をコードする7つの遺伝子全ての高発現株を取得した。
■生殖制御研究チーム
研究内容と成果
当研究室では、休眠器官である種子と側芽に着目して、植物が自己の生長を積極的に止めるメ
カニズムを研究している。植物は自己の生長をただ止めるわけではなく、休眠器官は環境に対
する適応能力を最大限に発揮することができる。さらに、このような器官は様々な植物ホルモン
の活躍の場でもあり、植物ホルモンの協調的作用を理解する上で格好のターゲットでもある。
当研究チームでは、アブシジン酸(ABA)
の量と感受性の調節メカニズムを軸として、突然変異と
チームリーダー
●
分子マーカーとなるプロモーターを網羅的に収集することによって、休眠の遺伝メカニズムを理解
することを目的としている。これら遺伝因子は、種子寿命の調節や種子における有用物質生産の
南原 英司
ための有用遺伝子を提供してくれるであろう。
●種子の休眠
植物ホルモンであるABAは種子休眠の重要な調節物質であり、ABAの量や感受性が低下して
いる変異株は種子休眠が浅い。当研究室ではABAの量や感受性を変化させる変異の探索を
行っている。これまでに、ABAの感受性に関与する変異株を約50ライン得ており、現在、これら
の変異の同定と変異株の形質解析をおこなっている。
1990 年に名古屋大学工学部応用化学科を卒業。
同 4月に名古屋大学大学院農学系研究科に進学
し、1994年に博士号(農学)
を取得。学術振興会
特別研究員を経て、1995年4月から北海道大学農
学部助手。1998年5月からトロント大学植物学科の
ポスドクをして、2001年4月から現職。研究テーマ
は大学院在学時から一貫して、シロイヌナズナを用
いた種子休眠の遺伝学的解析。
左から野生型種子、abi3-3変異株、fus3-3変異株、abi3-3 fus3-3二重
変異株。ABAの感受性が低下したabi3-3変異株種子は耐乾燥性を獲
得できない。一方、ABAの感受性が正常なfus3-3変異株種子も耐乾燥
性を獲得できなく、これら二重変異株では顕著な穂発芽を示す。
●芽の休眠
主茎の生長は側芽を始めとする他の器官の生長を調節する
(頂芽優勢)
。最近の遺伝学的な解
析から、種子の休眠と側芽休眠は似たメカニズムで調節されているのではないかということが示
唆されている。当研究室では種子休眠に異常がある変異株と側芽休眠に異常がある変異株に
ついて、遺伝学的に解析をおこなっている。また、これら休眠に連動して動くプロモーターの検索
を網羅的におこなっている。
Selected references:
Nambara E, Keith K, McCourt P, and Naito S. (1995). A regulatory
role for the ABI3 gene in the establishment of embryo maturation
in Arabidopsis thaliana. Development 121, 629-636
Nambara E, Kawaide H, Kamiya Y, and Naito S. (1998).
Characterization of an Arabidopsis thaliana mutant that has a
defect in ABA accumulation: ABA-dependent and ABAindependent accumulation of free amino acids during dehydration.
Plant Cell Physiol. 39, 853-858.
Nambara E, Hayama R, Tsuchiya Y, Nishimura M, Kawaide H,
Kamiya Y, and Naito S. (1999). The role of ABI3 and FUS3 loci in
Arabidopsis thaliana on phase transition from late embryo
development to germination. Dev. Biol. 220, 412-423.
Ghassemian M, Nambara E, Cutler S, Kawaide H, Kamiya Y, and
McCourt P. (2000). Regulation of abscisic acid signaling by the
ethylene response pathway in Arabidopsis. Plant Cell 12, 11171126.
エンハンサートラップラインの検索から得
られた1ライン。伸長している側芽の茎で
レポーターの発現が見られる。
■研究スタッフ
●チームリーダー
南原 英司
●研究員
山岸 和敏、中林 一美、立松 圭
●テクニカルスタッフ
北村 さやか、篠田 祥子、森 洋子
●研修生
岡本 昌憲
●共同研究者
小柴 共一
(都立大・教授)
25
Metabolic Function
Research Group
Tomoyuki YAMAYA
グループディレクター ●
山谷 知行
●プロフィール
山谷知行は1972年3月に東北大学農学部農芸化学科を卒業後、同年4月に同大学院農学研究
科
(農芸化学専攻)
に進学し、1977年に博士号
(農学博士)
を得た。大学院在学中に、硝酸還元
酵素活性を制御するタンパク質を見いだし、その制御機構を解明した。その後、1977年から1978
年は日本学術振興会奨励研究員、1978年から半年間カナダのマクマスター大学で博士研究員、
1979年から1980年11月まで米国ミシガン州立大学で博士研究員にそれぞれ従事し、植物代謝
のコンパートメンテーションの基礎と、遺伝子増幅に関わる基礎を学んだ。1980年12月から1987
年12月まで岡山大学農業生物研究所助手を勤め、1988年1月から1992年11月まで東北大学農
学部農芸化学科助教授、1992年12月から現在まで、東北大学農学部応用生命化学科教授
(途
中大学院化により、東北大学大学院農学研究科応用生命科学専攻)
として教育研究に従事して
いる。この間一貫して、植物
(特にイネ)
における窒素利用代謝の分子機構に関する研究を行って
いる。2001年4月、植物科学研究センター代謝機能研究グループの発足に伴って、グループディ
レクターとして就任
(兼務)
し、植物代謝機構の本質に迫る研究を展開している。
26
■代謝機能研究グループ
シロイヌナズナ、
トウモロコシ、イネなどの個体を用いて、窒素や硫黄の一次代謝
における細胞機能とその機能統御に関わる分子実体を究明することを目的とする。
コンパートメンテーション
研究チーム
硫黄・窒素栄養の
吸収・同化系にお
ける細胞の機能分
担に着目し、物質
輸送、代謝制御、
代謝間クロストー
ク機構などの分子
実体を解明する。
C, N, S 代謝の
コンパートメンテーション
代謝間コミュニケーション
硫酸イオン、硝酸イオン、
アンモニアの
吸収・輸送
窒素シグナルのサイトカイニンへの置換
CO2
コミュニケーション
分子機構研究チーム
シグナル伝達系と
遺伝子発現制御
(二成分制御系)
細胞間・器官間
情報伝達システム
Root-to-Leaf
Leaf-to-Root
細胞内から器官間
までのコミュニケー
ション機構の成立
とその制御に着目
し、無機栄養の情
報伝達ネットワー
クの高次系統御機
構に関する分子実
体を解明する。
吸収・同化
シグナル物質合成・輸送
SO42-, NO3-, NH4+
植物の代謝機能および有用物質生産能力の向上
●研究目標
植物器官は、機能の異なる細胞(群)から構成されており、細胞間や器官間で代謝機能
を分担しつつ、個体全体としての機能は統合された形で進行し、成育や生産に結びつい
ている。しかし、代謝機能の分担機構や情報伝達機構の分子実体に関するする研究例は
国際的にも乏しい。一方で、ゲノム解析の急速な進展は、ポストゲノム研究としての植物代
謝機能研究を可能とし、代謝の高次系を一つ一つ解き明かすことが期待される。
そこで、本グループにおいては、植物成育や生産性にとって非常に重要な窒素と硫黄代謝
に焦点をあて、1)一次代謝における個々の細胞の機能分担と制御に関わる分子実体を解
明すること、並びに 2)細胞内から器官間までのコミュニケーション機構の成立とその制御
に着目して窒素情報伝達ネットワークの高次系統御機構に関する分子実体を解明すること
を研究目標とする。このため、コンパートメンテーション研究チームとコミュニケーションの分
子機構研究チームを組織している。本グループは、国内外の植物代謝機能研究の発展に
貢献し、世界の拠点となることを目指している。
●研究の概要
本研究グループでは、植物代謝機能を、個々の細胞における機能分担と、個々の細胞
や器官の機能統合と相反する方向から解析し、全体像の把握を行っている。コンパートメ
ンテーション研究では、硫酸トランスポーター・アンモニウム同化並びに炭素骨格供給系に
焦点をあて、代謝の場と時期に関わる分子実体を解明している。コミュニケーションの分
子機構研究では、窒素によるサイトカイニン生合成・輸送制御、His-Aspリン酸リレー情報
伝達、器官間情報輸送機構に焦点をあて、機能統合に関わる分子実体を解明している。
得られた分子資源は、漸次リソースとして広く提供する。
27
■コンパートメンテーション研究チーム
植物における栄養輸送と同化機構の解明
生物は栄養状態の変化に適応して多種多様な遺伝子を発現しタンパク質の機能を改変する。
植物は太陽エネルギーあるいは光合成代謝産物から得られるエネルギーを利用して無機硝酸
イオン、アンモニア、硫酸イオンから必須アミノ酸を生合成する。植物固有のシステムである維
チームリーダー
●
高橋 秀樹
管束系は栄養素および代謝産物の器官間輸送を高次に調節する。栄養素および代謝産物の
特定の細胞(群)への輸送は、器官の発達および環境因子に応答して細胞特異的に発現するト
ランスポーターの機能により行われる。また、特定の細胞内小器官に局在する生合成反応の
基質の供給はトランスポーターの機能に依存するところが大きい。コンパートメンテーション研
究チームでは、栄養輸送と一次代謝の恒常性に関わる環境検知機構と制御機構について重
点的に研究を推進する。
1990年3月京都大学工学部工業化学科卒業。同年、
出光石油化学(株)
に入社し微生物を用いた不飽和
脂肪酸及び有機酸生産の研究に従事する。1993
年4月から1995年3月まで千葉大学大学院薬学研究
科・斉藤和季教授の下で研修生として高等植物にお
ける硫黄同化及びシステイン合成の研究を行う。出
光石油化学(株)
を退社後、1995年4月に千葉大学
大学院薬学研究科博士後期課程に入学し硫黄同化
に関する研究を継続する。シロイヌナズナの硫酸イ
オントランスポーターに関する研究はこの時期にはじ
めたものである。1998年3月千葉大学大学院薬学研
究科博士後期課程修了、博士号(薬学)
を取得。
1999年9月まで日本学術振興会特別研究員として同
研究室で研究を継続。1999年10月から2000年9月
まで米国カーネギー研究所・Dr. Arthur Grossman
の下で緑藻類における栄養環境応答の研究を行う。
2000年10月から現職。
High-affinity sulfate transporters, Sultr1;1 and Sultr1;2, are functional for the
initial uptake of sulfate at the root surface.
Selected references:
Yoshimoto, N., Takahashi, H., Smith, F.W., Yamaya, T., and Saito,
K. (2002) Two distinct high-affinity sulfate transporters with
different inducibilities mediate uptake of sulfate in Arabidopsis
roots. Plant J. 29: 465-473.
Grossman, A. and Takahashi, H. (2001) Macronutrient utilization
by photosynthetic eukaryotes and the fabric of interactions. Annu.
Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol. 52: 163-210.
Takahashi, H., Watanabe-Takahashi, A., Smith, F.W., Blake-Kalff,
M., Hawkesford, M.J., and Saito, K. (2000) The roles of three
functional sulphate transporters involved in uptake and
translocation of sulphate in Arabidopsis thaliana. Plant J. 23:
171-182.
Takahashi, H., Yamazaki, M., Sasakura, N., Watanabe, A., Leustek,
T., de Almeida Engler, J., Engler, G., Van Montagu, M., and Saito,
K. (1997) Regulation of sulfur assimilation in higher plants: A
sulfate transporter induced in sulfate-starved roots plays a central
role in Arabidopsis thaliana. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:
11102-11107.
■研究スタッフ
●チームリーダー
高橋 秀樹
●研究員
石山 敬貴、仲下
(丸山)
明子
榊原
(米倉)
圭子
林 尚美、井上 恵理
●協力研究者
Peter BUCHNER (Institute of Arable Crop
Research-Rothamsted, UK)
片岡 達彦
(東大院・農)
高橋
(渡部)
晶子
(PSCコミュニケーション分子機構)
●研修生
吉本 尚子
(千葉大院・薬)
●アシスタント
福田 智子
28
硫酸イオントランスポーターは高等生物で普遍的に機能するタンパク質である。動物では硫酸
イオントランスポーターの変異がいくつかの遺伝的疾患と連鎖することが知られており、トラン
スポーターを介したイオン環境の恒常性維持が重要であると考えられる。一方、硫酸イオント
ランスポーターは硫黄代謝系に基質である硫酸イオンを供給する役割を担っている。特に植
物では、硫酸イオントランスポーター及び維管束系を介した長距離輸送により硫酸イオンは根
圏から離れた器官にも供給され、硫黄含有アミノ酸の生合成が可能となる。シロイヌナズナで
は14種の硫酸イオントランスポーター遺伝子(及びホモログ)
が同定されている。それぞれのト
ランスポーターは硫黄栄養条件の変化に応答して発現し特定の細胞(群)
で固有の役割を果た
していると考えられる。例えば、高親和型硫酸イオントランスポーターSultr1;1とSultr1;2は根
毛、根の表皮、皮層で発現し機能的に重複するが硫黄欠乏に対する応答性が異なる。現在、
シロイヌナズナの14種の硫酸イオントランスポーター遺伝子の遺伝子破壊株についてトランス
クリプトーム、メタボロームの手法を用いて解析を行っている。また、硫酸イオントランスポー
ターの発現及び機能を調節する制御因子の探索も行っている。酵母two hybrid法、FRET法
を用いて硫酸イオントランスポーターのC末の親水性領域と相互作用するタンパク質因子をシ
ロイヌナズナから単離している。さらに、硫酸イオントランスポーターの発現量あるいは硫黄欠
乏条件で根の形態に異常が見られるシロイヌナズナ変異体の探索も行っている。
窒素同化に関しては、炭素・窒素代謝の分岐点に位置しアンモニア同化に中心的な役割を果
たすGS/GOGATサイクルに着目し研究を行っている。この代謝反応系は2-オキソグルタル酸
とアンモニアの供給量により調節されることが原核細胞で明らかにされている。シロイヌナズ
ナには器官特異的の発現する7種のグルタミン合成酵素(GS)が存在し窒素源の供給に対して
異なった応答を示す。一方、グルタミン酸合成酵素(GOGAT)については、1種のNADH依存型、
2種のフェレドキシン依存型のイソ酵素が存在し、土壌中から吸収したアンモニア同化及び光
呼吸系から供給されるアンモニアの再同化に機能していると考えられている。GS/GOGATサ
イクルが関わる炭素・窒素代謝のクロストークの制御について解析を進めている。
■コミュニケーション分子機構研究チーム
研究内容と成果
コミュニケーション分子機構研究チームは植物のバイオマスを規定する重要な化学的環境因子
である窒素栄養に着目し、代謝間、細胞間、器官間での窒素情報コミュニケーションの分子的
実体を明らかにすることを目指します。
チームリーダー
●
榊原 均
1988年3月名古屋大学農学部農芸化学科卒業。同
年名古屋大学大学院農学研究科博士課程前期課
程に進学し、1992年3月に同後期課程を中退、4月
から名古屋大学農学部・大学院生命農学研究科の
助手として勤務した。その間1995年5月に博士号
(農
学博士)
を授与された。2001年4月にコミュニケーシ
ョン分子機構研究チームのチームリーダーに就任し
た。これまで一貫して窒素同化系遺伝子の機能発現
制御機構および窒素情報伝達機構について、生化
学、分子生物学的視点から研究を続けている。
Selected references:
Takei, K., Takahashi, T., Sugiyama, T., Yamaya, T. and Sakakibara,
H. (2002) Multiple routes communicating nitrogen availability
from roots to shoots: a signal transduction pathway mediated by
cytokinin. J. Exp. Bot. 53: 971-977.
Takei, K., Sakakibara, H., and Sugiyama, T. (2001) Identification of
genes encoding adenylate isopentenyltransferase, a cytokinin
biosynthesis enzyme, in Arabidopsis thaliana. J. Biol. Chem. 276:
26405-26410.
●窒素によるサイトカイニン生合成・輸送制御の分子機構研究
サイトカイニンは植物細胞の分化・増殖に極めて重要な役割を果たすホルモンであるが、窒素情
報伝達物質としても機能していることが近年明らかになっている。植物におけるサイトカイニン生
合成酵素遺伝子は未同定であったが、我々はシロイヌナズナから7つのサイトカイニン合成酵素
(AtIPT1, AtIPT3〜AtIPT8)を同定するとともに、その細胞内での局在場所を特定した。これら遺
伝子の窒素による発現様式などについて解析を進めている。
●植物におけるHis-Aspリン酸リレー情報伝達系の研究
地下部でサイトカイニンに置き換えられた窒素情報が光合成細胞へ到達した後は、His-Aspリン
Takei, K., Sakakibara, H., Taniguchi, M. and Sugiyama, T. (2001)
Nitrogen-dependent accumulation of cytokinins in root and the
translocation to leaf: implication of cytokinin species that induces
gene expression of maize response regulator. Plant Cell Physiol.
42: 85-93.
Sakakibara, H., Taniguchi, M. and Sugiyama, T. (2000) His-Asp
phosphorelay signaling: a communication avenue between plants
and their environment. Plant Mol. Biol. 42: 273-278.
Sakakibara, H., Suzuki, M., Takei, K., Deji, A., Taniguchi, M. and
Sugiyama, T. (1998) A response-regulator homolog possibly
involved in nitrogen signal transduction mediated by cytokinin in
maize. Plant J. 14: 337-344.
■研究スタッフ
酸リレー系因子により細胞内へ伝達される。C4植物であるトウモロコシよりこの情報伝達に関
わるHis-kinase (ZmHK1〜ZmHK3)、His-phosphotransfer protein (ZmHP1〜ZmHP3)と
●チームリーダー
榊原 均
response regulator (ZmRR1〜ZmRR10)をコードする遺伝子を単離し、それぞれの機能および
細胞内局在場所を同定した。これら情報伝達系の下流で制御される遺伝子の探索を進めてい
●研究員
青木 考、菅原 肇、
武井 兼太郎、広瀬 直也
る。
●テクニカルスタッフ
上田 七重、小嶋 美紀子
●細胞間および器官間でのシグナル物質輸送機構の研究
高橋 晶子、
●協力研究員
横田 秀夫
(素形材工学研究室)
導管および篩管を介した物質の輸送は、植物の器官間情報伝達の根幹である。しかし、篩管を
介した物質輸送の制御機構については全く知られていない。そこで、ビオチン標識したカボチャ
篩管タンパク質をイネに導入し、その後の篩管を介したタンパク質輸送の方向性および選択性
を調べたところ、篩管内でのタンパク質移動には、方向性および選択性を持った輸送機構が存
在することを示唆する結果を得ている。
河野 能顕
(播磨研究所研究技術開発室)
榊原 圭子
(コンパートメンテーション研究チーム)
●研修生
朝倉 康晴
(名古屋大学)
萩野 武史
(名古屋大学)
●アシスタント
福田 智子
29
Academic Collaborations, Pablications & Patents
■共同研究活動
■公表論文等
岡田清孝:シロイヌナズナ 2010 年プロジェクト
松岡 健
岡田 清孝
(塚谷裕一
企画)
、植物学がわかる、朝日ムッ
ク、朝日新聞社161-164 (2001)
形態構築
遺伝子機能
研究チーム
研究グループ
岡田清孝:第2の開花期を迎えた -- シロイヌ
ナズナ 細胞工学 21, 69-73 (2001)
●広島大学生物生産学部
●原著論文
江坂宗春教授との共同研究
和田 拓治
Kagawa*, T., Sakai*, T., Suetsugu, N.,
本共同研究は、タバコ培養細胞のBY-2株を用
Oikawa, K., Ishiguro, S., Kato, T., Tabata, S.,
いて植物細胞の伸長に関与する遺伝子を同定
Okada, K., Wada, M.: Arabidopsis NPL1: A
することを目的としている。現在そのために、対数
phototropin homologue controlling the
増殖期と定常期の細胞より調製したRNAを鋳
chloroplast high-light avoidance response.
型として作成したプローブをBY-2由来のESTを
(*equal contribution) Science 291, 2138-
張り付けたマイクロアレイにハイブリダイズさせる
2141 (2001).
ことにより、細胞分裂と細胞の体積増大に関わ
個体統合解析
研究チーム
●単行本
和田拓治、岡田清孝: 表皮細胞の分化 、植
る遺伝子の区別を行っている。これと平行して、
Kanaya, E., Watanabe, K., Nakajima, N.,
物ゲノム機能のダイナミズム―転写因子による
アスコルビン酸合成酵素の発現レベルを改変
Morikawa, K., Okada, K., Shimura, Y.: Zinc
発現制御―、シュプリンガーフェアラーク東京、
することにより異常な細胞伸長が起っている細胞
release from the CH2C6 zinc finger domain
90-95(2001)
.
よりRNAを調製し、また、この細胞が植物ホル
of FILAMENTOUS FLOWER protein form
モンによりどのような反応を示すか、解析を行っ
Arabidopsis thaliana induces self-assembly.
ている。
J. Biol. Chem. 276, 7383-7390 (2001).
●口頭発表
和田拓治、倉田哲也、佐野亮輔、冨永るみ、越
山口 勇
レメディエーション
研究チーム
●東京農工大学及び東洋大学、茨城大学と共
Briggs, W. R., Beck, C. F., Cashmore, A. R.,
野泰裕、西村泰介、岡田清孝: シロイヌナズナ
Christie, J. M., Hughes, J., Jarillo, J. A.,
CAPRICE 遺伝子の表皮細胞分化における役
Kagawa, T., Kanegae, H., Liscum, E.,
割
Nagatani, A., Okada, K., Salomon, M.,
(2001).
第 2 4 回日本 分 子 生 物 学 会 年 会 、横 浜
Reiger, W., Sakai, T., Takano, M., Wada, M.,
Watson, J. C.: The phototropin family of
photoreceptors. Plant Cell 13, 993-997
酒井 達也
(2001).
制御機能
同研究を進めている。またブルガリア国アグロバ
研究チーム
イオ研究所とタバコ野火病耐性遺伝子ttrを導入
Ishiguro, S., Kawai-Oda, A., Ueda, J.,
したタバコの開発および安全性試験に関する共
Nishida, I., Okada, K.:The DEFECTIVE IN
同研究を行っている。
ANTHER DEHISCENCE1 gene encodes a
●原著論文
novel phospholipase A1 catalyzing the initial
step of jasmonic acid biosynthesis, which
Sakai*, T., Kagawa*, T., Kasahara, M.,
synchronizes pollen maturation, anther
Swartz, T. E., Christie, J. M., Briggs, W. R.,
dehiscence,
and
in
Wada, M., and Okada, K.: Arabidopsis nph1
Arabidopsis.
Plant Cell 13, 2191-2209
and npl1: blue light receptors that mediate
flower
opining
(2001).
both phototropism and chloroplast relocation.
(*equal contribution) Proc. Nat. Acad. Sci.
Matsumoto, N., & Okada, K.: A homeobox
USA 98, 6969-6974 (2001).
gene, PRESSED FLOWER, regulates lateral
axis-dependent development of Arabidopsis
●口頭発表
flowers. Genes & Development 15, 33553364 (2001).
Ohgishi, M., Sakai, T., Saji, K., and Okada,
K. : Analysis of blue-light signaling pathways
Tanaka*, K., Shimizu*, K.K. Nakagawa, M.,
using a cry1 cry2 nph1 npl1 quadruple
Okada, K., Hamid, A. A. Nakashizuka, T.,:
mutant. 12th Internatinal Conference on
Multiple factors contribute to outcrossing in a
Arabidopsis Research. Univ. Wisconsin,
tropical emergent, Dipterocarpus tempehes,
Madison, June 23-27 (2001).
including a new pollen-tube guidance
mechanism for self-incompatibility. (*equal
contribution) Am. J. Bot. 89, 60-66 (2002).
福田 裕穂
Ishiguro, S., Watanabe, Y., Ito, N., Nonaka,
形態形成
研究グループ
H., Takeda, N., Sakai, T., Kanaya H., and
Okada, K.: SHEPHERD is the Arabidopsis
GRP94 responsible for the formation of
●原著論文
functional CLAVATA proteins. EMBO J. 21,
898-908 (2002).
Motose, H., Fukuda, H., and Sugiyama, M.:
Kanaya, E., Nakajima,N., Okada, K.: Non-
communication in the differentiation of zinnia
sequence-specific DNA binding by the
mesophyll cells into tracheary elements ,
Filamentous flower protein from Arabidopsis
Planta, 213, 121-131 (2001).
Involvement of local intercellular
thaliana is reduced by EDTA. J.Biol.Chem.
277, 11957-11964 (2002).
Kuriyama, H., and Fukuda, H.:
Regulation
of tracheary element differentiation , J. Plant
Oyama, T., Shimura, Y., Okada K.: The IRE
Growth Reg. 20, 35-51 (2001).
gene encodes a protein kinase homologue
and modulates root hair growth in
Henmi, K., Tsuboi, S., Demura, T., Fukuda,
Arabidopsis. Plant J. 30, 289-299 (2002).
H.,
Iwabuchi,
M.,
and
Ogawa,
K.:
Glutathione and glutathione disulfide
太田真由美、岡田清孝:根の形成、朝倉植物
regulate tracheary element differentiation in
生理学講座第4巻、成長と分化
(福田裕穂
cultured mesophyll cells of Zinnia elegans ,
集)
、朝倉書店、144-155 (2001)
30
編
Plant Cell Physiol. 42, 673-676 (2001).
Kuriyama, H. and Fukuda, H.: Programmed
engineering and practical exploitation , Plant
堀口吾朗、 久保稔、 佐々奈緒美、 福田裕穂、
能の接点を探る」甲府
(2001)
.
cell
Biotechnology Institute, Toulouse, France,
出村拓:、 ゲノム科学的手法を用いた管状要素
Matsuoka, K.:
Sept. (2001).
分化特異的シロイヌナズナ遺伝子の効果的な
modification in the secretory pathway of
同定 、日本植物生理学会2002年度年会、 岡
tobacco BY-2 cell.
death
in
developing
tracheary
elements , Recent Research Developments
in Plant Physiology 2, 199-212 (2001).
Fukuda, H., Ito J., Obara, K., and Kuriyama,
Iwamoto, K., Fukuda, H., and Sugiyama, M.:
Elimination of POR expression correlates
with red leaf formation in Amaranthus
tricolor , Plant J. 27, 275-284 (2001).
H.:
西谷千佳子、 佐々奈緒美、 久保稔、 出村拓、
Plant Endomembranes: Biogenesis, Traffic
福田裕穂: シロイヌナズナを用いた篩部特異的
Yuasa, K. and Maeshima M.: RVCaB is a
and Dynamics , Shonan Village Center,
ホメオボックス遺伝子 ZeHB3 の標的遺伝子の
novel Ca2+-binding protein in radish
Hayama, Japan, Oct. (2001).
探索 、日本植物生理学会2002年度年会、 岡
vacuoles.
山、3月 (2002).
Endomembranes: Biogenesis, Traffic and
Primary phloem-specific expression of a
Fukuda, H., Matsuoka, K., and Demura, T.:
Gene regulation networks and cell
development , J. Plant Res. 114, 473-481
Dynamics . Hayama (2001).
逸見健司、 出村拓、 福田裕穂、 岩渕雅樹、
小川健一: ヒャクニチソウ管状要素分化におけ
Takeuchi, M., Ueda, T., Yahara, N., and
るグルタチオン代謝系遺伝子群の発現解析 、
Nakano, A.: Arf1 GTPase is required for
Science Center Symposium
日本植物生理学会2002年度年会、 岡山、 3月
multiple steps in intracellular traffic and the
(2002).
normal Golgi distribution in plant cultured
in
vascular
cell
Plant
Morphogenesis , University of Tokyo,
cells
Tokyo, Nov. (2001).
(2001).
出村 拓
Fukuda, H., Koizumi, K., Motomatsu, K.,
Motose, H., and Sugiyama M.:
7th RIKEN Conference Plant
differentiation , International RIKEN Plant
communications
Cell-cell interactions during vascular
and Dynamics . Hayama (2001).
A role of the vacuole in programmed
Zinnia elegans homeobox gene , Plant Cell
Motose, H., Sugiyama, M., and Fukuda, H.:
7th RIKEN Conference
Plant Endomembranes: Biogenesis, Traffic
cell death in plants , 7th RIKEN Conference
Nishitani, C., Demura, T., and Fukuda, H.:
Physiol. 42, 1210-1218 (2001).
山、3月 (2002).
Protein sorting and protein
Molecular
研究チーム
In Molecular Breeding of Woody Plants (N.
Plant
Endomembranes: Biogenesis, Traffic and
田裕穂、 出村拓:
Dynamics . Hayama (2001).
維管束分化で働く遺伝子群
の大量解析に向けたGATEWAYシステムを利
形態制御
mechanism of vascular pattern formation ,
7th RIKEN Conference
久保稔、堀口吾朗、佐々奈緒美、表賢珍、福
用した発現・機能解析用バイナリベクター系の開
松岡健: 分泌系におけるタンパク質の修飾と液
発 、 日本植物生理学会 2002 年度年会、 岡
胞への輸送 、東京大学理学部
山、3月 (2002).
物科学セミナー. 東京 (2002).
出村拓:
第720回 生
Morohoshi and A. Komamine eds.) , p. 53cDNAマイクロアレイ−ヒャクニチソウ
松岡健: ゴルジ装置-蛋白質の仕分けと修飾の
管状要素分化モデル培養系からシロイヌナズナ
鍵を握るオルガネラ- 第4回植物オルガネラワー
Pesquet, E., Pichon, M., Pineau, C.,
への新たなアプローチ 、 日本植物生理学会
クショップ. 岡山(2002)
.
Shinohara, N., Demura T., and Fukuda, H.:
Ranocha, P., Digonnet, C., Jauneau, A.,
2002年度年会、岡山、3月 (2002).
Isolation of monoclonal antibodies
Boudet, A. M., Fukuda, H., Demura, T., and
61, Elsevier Science, The Netherlands
●原著論文
(2001).
松岡健、出村拓、福田裕穂: タバコ培養細胞
本瀬宏康、 松林嘉克、 坂神洋次、 小澤憲明、
BY-2由来均質化ESTマイクロアレイと培養ステ
出村拓、 福田裕穂:
ージ特異的分泌蛋白質 日本植物生理学会
recognizing xylem cell wall components by
Goffner, D.:
using a phage display subtraction method ,
lignification in trees and model species , In
In Molecular Breeding of Woody Plants (N.
Molecular Breeding of Woody Plants (N.
分化過程でのファイトスルホカインによる細胞間
第42回シンポジウム シンポジウム1「cDNAアレ
Morohoshi and A. Komamine eds.) , p. 143-
Morohoshi and A. Komamine eds.) , p. 11-
相互作用の解析 、日本植物生理学会2002年
イの 活 用 で 広 がる新 たな 研 究 展 開 」 岡 山
148, Elsevier Science, The Netherlands
18, Elsevier Science, The Netherlands
度年会、岡山、3月 (2002).
(2001).
(2001).
Nishitani, C., Demura, T., and Fukuda, H.:
●口頭発表
Xylem formation and
Analysis of early processes in woundinduced vascular regenetation using TED3
Demura, T., Okamura, Y., Matsuoka, N.,
and ZeHB3 as molecular markers , Plant
Kubo, M., Horiguchi, G., Sassa, N., and
Cell Physiol. 42, 79-91, (2002).
Fukuda, H.:
福田裕穂:
軟性 、朝倉植物生理学講座 第4巻、成長と分
松岡 健
吉田茂男
形態構築
生長制御物質
研究チーム
研究チーム
●原著論文
●原著論文
components - Structure, engineering and
Matsuoka K., Schekman, R., Orci, L.,
Jang, J. C., Fujioka, S., Tasaka, M., Seto,
practical exploitation , Plant Biotechnology
Heuser, J.E .: Surface structure of the
H., Takatsuto, S., Ishii, A., Aida, M.,
Institute, Toulouse, France, Sept. (2001).
COPII-coated vesicle. Proc. Natl. Acad. Sci.
Yoshida,S., Sheen, J.: A critical role of
USA 98: 13705-13709 (2001).
sterols in embryonic patterning and meristem
French-Japanese Workshop
概説-植物の個体形成と分化の柔
(2002)
.
Molecular analysis of vascular
development using cDNA microarrays ,
●総説
ヒャクニチソウ管状要素
Cell wall
化 (福田裕穂編)、朝倉書店、1-4 (2001).
Horiguchi, G., Kubo, M., Sassa, N.,
福田裕穂:
維管束分化 、 朝倉植物生理学講
Okamura, Y., Matsuoka, N., Fukuda, H., and
programming revealed by the fackel mutants
of Arabidopsis thaliana GENES DEVELOP.
●総説
座 第4巻、 成長と分化 (福田裕穂編)、朝倉書
Demura, T.:
The use of zinnia cDNA
店、113-120 (2001).
microarray for the identification of tracheary
松岡健「液胞:リソソーム機能をもつ植物の巨大
element-specific genes
オルガネラ」蛋白質核酸酵素 46、 2147-2153
Shimada, Y., Fujioka, S., Miyauchi, N.,
(2002)
Kushiro, M., Takatsuto, S., Nomura, T.,
, Keystone
福田裕穂、出村拓、松岡健「高等植物の形態形
Symposia Specificity and Crosstalk in Plant
成の解明を目指して」
日本農芸化学会誌
Signal Transduction , Tahoe city, California,
76、
42-44 (2002).
USA, Jan. (2002).
●口頭発表
佐々奈緒美、 福田裕穂、 出村拓:
14 (12): 1485-1497 (2000).
Yokota, T., Kamiya, Y., Bishop, G. J.,
Yoshida, S.: Brassinosteroid-6-Oxidases
●口頭発表
from Arabidopsis and Tomato Catalyze
in situ
松岡健: 植物ゴルジ装置でのタンパク質の仕
Multiple C-6 Oxidations in brassinosteroid
hybridizationによる管状要素分化関連遺伝子
分けと修飾の機構 第54回日本細胞生物学会
Biosynthesis
Fukuda, H., Koizumi, K., Motomatsu, K.,
群の詳細な発現解析 、日本植物学会第65回
大会シンポジウム「細胞内膜輸送のナヴィゲーシ
(2001).
Motose, H., and Sugiyama, M.:
大会、東京、9月 (2001).
ョンシステム」
、 岐阜
(2001)
.
出村拓、 岡村好倫、 松岡奈緒子、 福田裕穂:
Matsuoka, K., Heuser, J. E., and Schekman,
S., Chory, J.: BRI1 is a critical component of
ヒャクニチソウcDNAマイクロアレイを用いた新
R.: Surface structure of the COPII-coated
a plasma-membrane receptor for plant
規管状要素分化関連遺伝子群の探索 、 日本
vesicles and spatial order of the coat protein
steroids , NATURE 410 (6826): 380-383
植物学会第65回大会、東京、9月 (2001).
subunits
(2001).
Molecular
Wang, ZY., Seto, H., Fujioka, S., Yoshida,
mechanism of vascular pattern formation ,
The 3rd International Wood Biotechnology
Symposium, Narita, Japan, Mar. (2001).
Fukuda, H., Obara, K., Ito J., Matsuoka, N.,
and Kuriyama, H.:
Plant Phys., 126, 770-779
2001
Gordon
Research
Conference on Molecular Membrane
Programmed cell death
executed by vacuole function during vascular
表賢珍、 出村拓、 福田裕穂:
development , The 2nd Japanese-German
異的分子マーカー遺伝子(ZCP4)
を用いたシロ
Joint Symposium,
イヌナズナ発芽過程における道管分化パターン
松岡健、 Heuser, J. E., Schekman R.:
Takatsuto, S., Matsuyama,T., Nagata, N.,
in Plants , Fabri-Institut Blaubeuren,
の追跡 、 日本植物学会第65回大会、 東京、
COPII輸送小胞・被覆タンパク質の表面構造
Sakata, K., and Yoshida S.: Selective
Germany, Aug. (2001).
9月 (2001).
と立体配置 第34回酵母遺伝学フォーラム、京
Interaction of Triazole Derivatives with
都、
(2001)
.
DWF4, a cytochrome P450 Monooxygenase
Post Genome Research
未成熟道管特
Biology. New Hampshire (2001).
Asami, T., Mizutani, M., Fujioka, S., Goda,
H., Min, Y. K., Shimada, Y., Nakano, T.,
Fukuda, H., Shinohara, N., Yamamoto, R.,
西谷千佳子、 久保稔、 出村拓、 福田裕穂:
Motose, H., Demura, T., and Sugiyama, M.:
篩部特異的ホメオボックス遺伝子ZeHB3の過
松岡健: 植物分泌系でのタンパク質の仕分
Correlates with Brassinosteroid Deficiency in
剰発現体の解析と標的遺伝子の探索 、 日本
け・修飾と異種タンパク質発現 平成13年度日
Plants , J. Biol. Chem., 276, 25687-25691
植物学会第65回大会、東京、9月 (2001).
本生物工学会シンポジウム「細胞内輸送工学:
(2001).
Factors
controlling
xylem
cell
differentiation , French-Japanese Workshop
Cell wall components - Structure,
of the Brassinosteroid Biosynthetic Pathway,
バイオテクノロジーと真核細胞タンパク質輸送機
31
■公表論文等
Kang, J. G., Yun, J., Kim, D. H., Chung, K.
Shimada, Y., Ohbayashi, M., Nakano-
and Kojima H), Springer-Verlag pp. 77-86
Yoshioka, K., Nakashita, H., Klessig, D.F.,
S., Fujioka, S., Kim, J. I., Dae, H. W.,
Shimada, R., Okinaka, Y., Kiyokawa, S.,
(2001).
and Yamaguchi, I.:
Yoshida S., Takatsuto S., Song P. S., Park
Kikuchi, Y.: Genetic engineering of the
C. M.:
Probenazole induces
systemic acquired resistance in Arabidopsis
Light and Brassinosteroid Signals
anthocyanin biosynthetic pathway with
吉田茂男、村中俊哉 (2002) わが国独自の植物
with a novel type of action.
Are Integrated via a Dark-Induced Small G
flavonoid-3 , 5 -hydroxylase: specific
機能制御技術を目指して. 日本農芸化学会誌
Journal: 149-157 (2001).
Protein in Etiolated Seedling Growth , Cell,
switching of the pathway in petunia ,
76: 37-41
105, 625-636 (2001).
PLANT CELL REPORTS 20
456-462
(2001).
The Plant
Motoyama, T., Nakasako, M., Yamaguchi, I.:
Crystallization of scytalone dehydratase
●口頭発表
F162A mutant in the unligated state and a
Choe, S., Fujioka, S., Noguchi, T.,
Takatsuto, S., Yoshida, S., Feldmann, K.A.:
Watanabe, T., Noguchi, T., Yokota, T.,
永田典子、嶋田幸久、村中俊哉、浅見忠男、吉
preliminary X-ray diffraction study at 37K.
Overexpression of DWARF4 in the
Shibata, K., Koshino, H., Seto, H., Kim, S.K.,
田茂男:色素体分化を調節するブラシノステロイ
Acta cryst. D. 58, 148-150 (2002).
Brassinosteroid Biosynthetic Pathway
Takatsuto, S.:
ドの作用について、日本植物学会第65回大会、
Results in Increased Vegetative Growth and
activity
Seed Yield in Arabidopsis Plant J., 26, 573-
norcastasterone
582 (2001).
deoxocastasterone , PHYTOCHEM. 58,
鈴木優志、永田典子、上出由希子、吉田茂男、
Yamaguchi, I.:
343-349 (2001).
村 中 俊 哉:シロイヌナズナ の 生 長 に 及ぼす
mutations in the two-component histidine
Narumi, Y., Noguchi, T., Fujioka, S.,
HMG-CoAレダクターゼ阻害剤の影響、植物化
kinase gene that confer fludioxonil resistance
Takatsuto, S.,:
学調節学会第36回大会、富山 (2001).
and osmotic sensitivity in the os-1 mutants of
of
Synthesis and biological
26-norbrassinolide,
Setaria
26-
italica
and
Ichiisi, A., Usami, R., Horikoshi, K.,
村中 俊哉
Echinochloa
Pest Management
Science: 437-442 (2001).
田茂男:暗所での光形態形成におけるブラシノ
研究チーム
(2001).
Characterization of
Neurospora crassa.
永田典子、嶋田幸久、村中俊哉、浅見忠男、吉
バイオケミカルリソース
frumentacea , J. Oleo Sci., 50, 133-136
Yamamoto, R., Fujioka, S., Demura, T.,
Ochiai, N., Fujimura, M., Motoyama, T.,
東京 (2001).
26-nor-6-
Identification of 4,4-
Dimethyl-and 4-Monomethylsterols in Seed
of
and
ステロイドとサイトカイニンの作用、植物化学調
Soshi, T., Yamaguchi, I.: Influence of
節学会第36回大会、富山 (2001).
Nonpathogenic Fusarium Strains on uptake
of Radionuclides by Tomato.
●原著論文
Takatsuto, S., Yoshida, S., Fukuda, H.:
加藤尚志、橋本貴美子、村中俊哉、吉田茂男:
RIKEN
Accel.Prog.Rep. 34: 165-166
(2000)
.
Brassinosteroid Levels Increase Drastically
Nakajima, Y., Yamamoto, T., Muranaka, T.
Prior to Morphogenesis of Tracheary
and Oeda, K.: A novel orfB-related gene of
ブリッド型質量分析計による植物メタボローム解
Elements , Plant Phys., 125, 556-563
carrot mitochondrial geneomes that is
析システムの構築、第21回キャピラリー電気泳
(2001).
associated with homeotic cytoplasmic male
動シンポジウム、神戸 (2001).
Kimura, M., Anzai, H., and Yamaguchi, I.:
高上馬希重、村中俊哉、吉田茂男、飯田修、牧
plants: chemistry, biology, and significance.
野 由 紀 子 、関 田 節 子 、佐 竹 元 吉:大 麻
J. Gen. Appl. Microbiol. 47: 149-160 (2001).
キャピラリー電気泳動−四重極/飛行時間ハイ
sterility (CMS). Plant Mol. Biol. 46: 99-107
Kushiro, M., Nakano, T., Sato, K.,
(2001).
Yamagishi, K., Asami, T., Nakano, A.,
●総説
Microbial toxins as pathogenic factors for
Takatsuto, S., Fujioka, S., Ebizuka, Y.,
Nagata, N., Asami, T. and Yoshida, S.:
(Cannabis sativa L.)
識別のためのAFLPマー
Yoshida, S.,
Obtusifoliol 14a-Demethylase
Brassinazole, an inhibitor of brassinosteroid
カーの 開 発 、日本 薬 学 会 第 1 2 2 年 会 、千 葉
Nakashita, H., Arai, Y., Suzuki, Y., and
(CYP51) Antisense Arabidopsis Shows Slow
biosynthesis, inhibits development of
(2002).
Yamaguchi, I.:
Growth and Long Life , Biochem. Biophys.
secondary xylem in cress plants (Lepidium
Res. Commun., 285, 98-104 (2001).
sativum). Plant Cell Physiol. 42: 1006-1011
宮沢豊、加藤尚志、鈴木優志、村中俊哉、吉田
polyhydroxyalkanoates. RIKEN Review: 67-
(2001).
茂男:タバコ培養細胞BY-2のアミロプラスト分
70 (2001).
Sekimata, K., Kimura, T., Kaneko, I.,
Molecular breeding of
transgenic tobacco plants which accumulate
化に対するメバロン酸合成阻害剤(lovastatin)の
Nakano, T., Yoneyama, K., Takeuchi, Y.,
Motohashi, R., Nagata, N., Ito, T.,
影響、日本植物生理学会2002年度年会、岡山
Motoyama, T., Kadokura, K., Fujimura, M.,
Yoshida, S., Asami, T.:
A Specific
Takahashi, S., Hobo, T. and Yoshida, S.: An
(2002).
and Yamaguchi, I.:
Brassinosteroid Biosyntrhesis Inhibitor,
essential role of a TatC homologue of a ∆pH-
Brz2001,: Evalution of its effects on
dependent protein transporter in thylakoid
鈴木優志、永田典子、加藤尚志、上出由希子、
phytopathogenic fungi.
Arabidopsis, Cress, Tobacco, and Rice ,
membrane formation during chloroplast
吉田茂男、村中俊哉:HMG-CoA Reductase
61 (2001).
Planta, 213, 716-721 (2001).
development in Arabidopsis thaliana. Proc.
阻害剤を用いた細胞伸長メカニズムの解析、日
Natl. Acad. Sci. USA 98: 10499-10504
本植物生理学会2002年度年会、岡山 (2002).
Seto, H., Hoshino, M., Fujioka, S., Suenaga,
T., Shimizu, T., Yoshida, S.:
intracellular
Regulation of
osmotic
pressure
in
RIKEN Review: 61-
山口勇、濱本宏、木村真、本山高幸: 植物バ
イオテクノロジーと環境 、日本農芸化学会誌、
(2001).
Efficient and
村中俊哉:酢酸―メバロン酸経路の包括的な代
stereoselective beta-epoxidation of the
Bae, C-H., Abe, T., Matsuyama, T.,
謝制御、大阪府立大学先端科学研究所第30回
16(17)-double bond of gibberellic acid
Fukunishi, N., Nagata, N., Nakano, T.,
生物資源開発センターセミナー、大阪(2002).
derivatives with an acylperoxy radical
Kaneko, Y., Miyoshi, K., Matsushima, H. and
generated by irradiation of alpha-diketones
Yoshida Y. : Regulation of chloroplast gene
and oxygen , HETEROCYCLES, 54, 81-86
expression is affected in ali, a novel tobacco
(2001).
albino mutant. Annal. Bot. 88: 545-553
毛状根による遺伝子活性化法:村中俊哉
(2001).
願2001-339320 (2001)
76、29-31 (2002).
木村真、山口勇:
病害抵抗性をもった植物を
作れるか? : 膜受容体キナーゼのエンジニアリン
グ 、化学と生物:401-402 (2001).
●特許等
特
●口頭発表
福田徹子、比嘉亜里砂、三森浩平、木村真、宇
Ito, R., Fujiwara, M., Nagata, N. and
佐美論、山口勇: マイコトキシン耐性・分解遺伝
山口 勇
Yoshida, S. : A chloroplast protein
homologous to the eubacterial topological
子の穀類への導入 日本農芸化学会2002年度
大会、仙台、
(2002)
.
レメディエーション
研究チーム
specificity factor MinE plays a role in
chloroplast division. Plant Phys. 127: 1644-
中村卓、本山高幸、鈴木義勝、山口勇: ニラ
1655 (2001).
根圏微生物Pseudomonas gladioli M-2196形
●原著論文
質転換体を用いたペンタクロロフェノールのバイ
Komeda, Y.: A xylanase, AtXyn1, is
Kimura, M., Furuichi, M., Yamamoto, M.,
2002 年度日本農芸化学会大会、仙台、3月
predominantly expressed in vascular
Kumasaka, T., Mizuno, H., Miyano, M., and
(2002).
bundles, and four putative xylanase genes
Yamaguchi, I.:
were identified in the Arabidopsis thaliana
region of Aspergillus terreus blasticidin S
genome. Plant Cell Physiol. 43:759-767
deaminase: identification of its functional
における植物−微生物複合系と金属結合ペプ
(2002).
roles with deletion enzymes.
Biochem.
チドの利用 理研シンポジウム マルチトレーサー
Suzuki, M., Kato, A., Nagata, N. and
オレメディエーションとその最適条件の検討 、
The flexible C-terminal
曽雌隆行、山口勇: 放射性核種汚染土壌浄化
Biophys. Res. Commun. 290: 421-426
研究の新展開 (Development and application
●総説
(2002).
of the multitracer technique)、12月、和光
Muranaka, T. and Murakami, M.: CO 2
Ambe, S., Sekido, S., Ozaki, T., Yamaguchi,
fixation by a high temperature high CO 2
I. :
tolerant Chlorella sp. In: Application of
inoculated with pyricularia oryzae.
photosynthetic
Radiation and Isotopes: 473-476 (2002).
(2001).
microorganisms
in
environmental biotechnology (ed. Lee YK
32
Uptake of trace elements by rice plants
Applied
山口勇: 化学物質による植物の全身獲得抵抗
性の誘導 日本植物病理学会バイオコントロー
ル研究会第7回、仙台
(2001)
.
横山智子、本山高幸、米山勝美、山口勇: シロ
marcescens strain B2 against gray mold
イヌナズナの病害抵抗性関連因子Thi2.1の発
pathogen, Botryis cinerea. J. Gen. Plant
現誘導経路の解析 日本植物病理学会大会、
Pathol. 67: 312-317 (2001).
仙台 (2001).
Hamamoto H., Hasegawa K., Nakaune R.,
●総説
日本農芸化学会2002年度大会、仙台 (2002).
Yamaguchi, S., Kamiya, Y.: Gibberellins and
川出洋、豊増知伸、神谷勇治、佐々武史:「糸状
light-stimulated seed germination. J Plant
菌由来のジベレリン生合成酵素遺伝子と機能」
Growth Reg. 20:369-376 (2002).
日本農芸化学会2002年度大会、仙台 (2002).
山口 勇: 循環型農業における植物保護の役割
Lee YJ., Akutsu K., and Hibi T.: PCR-based
(基調講演) 日本学術会議第6回植物保護・環
detection of sterol demethylation inhibitor-
神谷勇治、山口信次郎、南原英司:「ジベレリン
及川英秋、戸嶋浩明、豊増知伸、佐々武史、川
resistant strains of Penicillium digitatum.
と光種子発芽」日本農芸化学会誌 76 巻 32-
出洋、神谷勇治、中村健介:「DNAポリメラーゼ
Pest Manag. Sci. 57: 839-843 (2001).
34pp (2002).
境シンポジウム、東京
(2001)
.
aの阻害剤aphidicolinの酵素的全合成:ジテル
ペン生合成酵素遺伝子群の解析および環化機
本山高幸、門倉香、藤村真、山口勇: イネいも
ち病菌のヒスチジンキナーゼ情報伝達系の解
(2002年3月).
仙台 (2002).
神谷勇治:
「ジベレリン」朝倉植物生理学講座4
発芽生理機構
研究チーム
大平寛大、門倉香、本山高幸、一石昭彦、有江
福田裕穂編、朝倉書店、19-28pp (2001).
山口信次郎、神谷勇治:「光形態形成とジベレリ
●原著論文
度年会シンポジウム、岡山 (2002).
ン・ブラシノステロイド」 植物細胞工学シリーズ
析 、日本農芸化学会 2002 年度大会、仙台
(2002年3月).
Kamiya, Y.: Function of gibberellins during
seed germination. 日本植物生理学会2002年
力、山口勇: キャベツ病原糸状菌 Fusarium
oxysporum のMAPキナーゼ遺伝子の機能解
構の解明」 日本農芸化学会2002年度大会、
●単行本
神谷 勇治
析 、日本農芸化学会 2002 年度大会、仙台
Nomura, T., Bishop, G.J., Kamiya, Y.,
16「植物の光センシング」
、秀潤社、146-152pp
Yamuchi, Y., Ogawa, M., Kamiya, Y.,
(2001).
Yamaguchi, S.: Effect of cold treatment on
gibberellin biosynthesis during seed
Takatsuto, S., Takao, Y.: Accumulation of 6新井祐子、仲下英雄、小林裕美子、清水俊行、
deoxocathasterone
鈴木勝義、土肥義治、山口勇: PHA合成植物
deoxocastasterone in Arabidopsis, pea and
のPHA生産性及び組成の改変 、日本農芸化
tomato is suggestive of common rate-limiting
学会2002年度大会、仙台 (2002).
steps in brassinosteroid biosynthesis.
and
6-
山口信次郎:「ホルモン」AERA Mook 植物学が
germination. 日本植物生理学会2002年度年
わかる、朝日新聞社、42-45 (2001) .
会、岡山 (2002).
●口頭発表
Okada, K., Kasahara, H., Kamiya, Y. : Is IPP
isomerase essential for the isoprenoids
Phytochemistry 57: 171-178 (2001).
斎藤憲一郎、鎌倉高志、寺岡徹、山口勇: イネ
Kamiya, Y.: Biosynthesis of gibberellins. 6th
biosynthesis in the nonmevalonate pathway?
いもち病菌の付着器形成誘導に関連する遺伝
Silverstone, A.L. Jung, H.S., Dill, A.,
US-Japan Seminar on Biosynthesis of
日本 植 物 生 理 学 会 2 0 0 2 年 度 年 会 、岡 山
子CBP1の表面認識への寄与 、日本植物病理
Kawaide, H., Kamiya, Y., Sun, T.P.:
Natural Products, Alyeska, USA , June
(2002).
学会大会、仙台 (2002).
Repressing a Repressor : Gibberellin-
(2001).
Kasahara, H., Yamaguchi, S., Kuzuyama, T.,
Induced Rapid Reduction of the RGA Protein
西内巧、木村真、山口勇: コムギ赤かび病菌の
in Arabidopsis . Plant Cell 13: 1555-1565
Kamiya, Y.: Homeostatic regulation of
Kamiya, Y.: Are gibberellins biosynthesized
トリコテセンマイコトキシンが植物の生育及び形
(2001).
gibberellin biosynthesis. 17th Internatinal
through the plastidic nonmevalonate
Conference on Plant Growth Substances,
pathway? 日本植物生理学会2002年度年会、
The Czech Republic, Brno, July (2001).
岡山 (2002).
態形成に及ぼす影響について 日本植物生理学
会2000年度大会、福岡
(2001)
.
Oikawa, H., Toyomasu, T., Tsoshima, H.,
Ohashi, S., Kawaide, H., Kamiya, Y.,
安田美智子、新田貴子、仲下英雄、鈴木義勝、
Ohtsuka, M., Shjinoda, S., Mitsuhashi, W.,
Yamaguchi, S., Kamiya, Y., Sun, T-p.: Cell-
Ogawa, M., Yamauchi, Y., Toyomasu, T.,
山口勇: クロロイソニコチン酸誘導体による全
Sassa,
Functional
specific expression patterns of gibberellin
Ootsuka, M., Kuwahara, A., Hanada, A.,
身獲得抵抗性誘導に関する研究 日本植物生
Expression of cDNA Encoding Aphidicolan-
biosynthetic genes during Arabidopsis seed
Kamiya, Y., Yamaguchi, S.: Gibberellins-
理学会2000年度大会、福岡
(2001)
.
16β-ol Synthase: a Key Enzyme Responsible
germination. 17th Internatinal Conference on
responsive genes during germination of
for Formation of an Unusual Diterpene
Plant Growth Substances, The Czech
Arabidopsis seeds. 日本植物生理学会2002
仲下英雄、新田貴子、浅見忠男、安田美智子、
Skeleton in Biosynthesis of Aphidicolin . J.
Republic, Brno, July (2001).
年度年会、岡山 (2002).
藤岡昭三、吉田茂男、山口勇: ブラシノステロ
Amer. Chem. Soc. 123: 5154-5155 (2001) .
T.:
Cloning
and
Asahina, M., Iwai, H., Kawaide, H.,
Fukazawa, J., Kamiya, Y., Takahashi, Y.:
Shimada, Y., Fujioka, S., Miyauchi, N.,
Yamaguchi, S., Kamiya, Y., Kamada, H.,
RSG, a BZIP transcriptional activator,
Kushiro, M., Takatsuto, S., Nomura, T.,
Satoh, S.: Involvement of cotyledon and
regulates the gibberellins biosynthesis. 日本
Abe T., Sekido S., Matsuyama T., Yoshida
Yokota, T., Kamiya, Y., Bishop, G.I.,
gibberellin in the tissue-reunion process of
植物生理学会2002年度年会、岡山 (2002).
S., and Yamaguchi I.:
A new method for
Yoshida, S.: Brassinosteroid-6-Oxidases
cortex in the hypocotyl of cucumber and
induction of mutation in rice using heavy-ion
from Arabidopsis and Tomato Catalyze
tomato. 17th Internatinal Conference on
川出洋、豊増知伸、神谷勇治、佐々武史:糸状
beams. The 2nd international workshop on
Multiple C-6 Oxidations in Brassinosteroid
Plant Growth Substances, The Czech
菌由来のジベレリン生合成酵素遺伝子と機能
space radiation research. Nara (2002).
Biosynthesis. Plant Physiol. 126: 770-779
Republic, Brno, July (2001) .
仙台、日本農芸化学会大会
イドによる病害抵抗性誘導に関する研究 日本
植物生理学会2000年度大会、福岡
(2001)
.
(2001).
Arie T., Ishikawa R., Shirouzu K., Teraoka
Farrar, K., Montoya, T., Nomura, T., Yokota,
T., Nakashita H., Yamaguchi I. : Non-
Brockmann, B., Smith, M.W., Zarainsky,
T., Kamiya, Y., Harrison, K., Jones, J.,
fungicidal natural products to control
A.G., Harisson, K., Okada, K., Kamiya, Y.:
Bishop, G.: Transcriptional regulation of the
soilborne plant diseases.
Israel-Japan
Subcellular localization and targeting of
tomato dwarf gene. 17th Internatinal
Workshop Binational Plant Protection
glucocorticoid receptor protein fusions
Conference on Plant Growth Substances,
Cooperation on Ecologically Sound New
expressed in transgenic Arabidopsis
The Czech Republic, Brno, July (2001).
Plant. Tokyo. ( 2001)
thaliana. Plant Cell Physiol. 42: 942-951
(2001).
Fleet, C., Yamaguchi, S., Kawaide, H.,
Kamiya, Y., Sun, T-p.: Overexpression of
濱本 宏
環境生理
研究チーム
Yamaguchi, S., Kamiya, Y., Sun, T.P.:
early gibberellin biosynthesis genes. 12th
Distinct cell-specific expression patterns of
International Conference on Arabidopsis
early and late gibberellin biosynthetic genes
Research, Madison, USA, June (2001).
during Arabidopsis seed germination . Plant
J. 28: 443-453 (2001).
Ogawa, M., Yamaguchi, S., Kamiya, Y.:
●原著論文
Gibberellin-responsive
genes
during
Kang, H.G., Jun, S.H., Kim, J.N., Kawaide,
germination of Arabidopsis seeds. 12th
Hamamoto H., Nawata O., Hasegawa K.,
H., Kamiya, Y., An G.:
International Conference on Arabidopsis
Nakaune R., Lee YJ., Makisumi Y., Akutsu
Gibberellins 3β-hydroxylase cDNA and
K., and Hibi T.: The role of the ABC
analysis of endogenous gibberellins in the
transporter gene PMR1 in demethylation
developing seeds in watermelon. Plant Cell
川出洋、豊増知伸、神谷勇治、佐々武史:「小房
inhibitor resistance in Penicillium digitatum.
Physiol. 43: 152-158
子嚢菌のジベレリン生合成酵素遺伝子群の全
Cloning of
Pestic. Biochem. Physiol. 70: 19-26 (2001).
Research, Madison, USA, June (2001).
容解明 日本農芸化学会2002年度大会、仙台
Okada, K., Kawaide, H., Kuzuyama, T.,
(2002).
Someya N.,Nakajima M., Hirayae K., Hibi T.,
Seto, H., Kamiya, Y.:
and Akutsu K. Synergistic antifungal activity
chemical suppression of the nonmevalonate
中南健太郎、正木降三、豊増知伸、三橋渉、井
of chitinolytic enzymes and prodigiosin
pathway affects ent-kaurene biosynthesis in
上康則、金田剛史、神谷勇治:「レタスにおける
produced by biocontrol bacterium, Serratia
Arabidopsis Planta 215:339-344 (2002).
抗ジベレリン3b-水酸化酵素特異的抗体の調製
Antisense and
33
■公表論文等
解析 日本植物生理学会2002年度年会、岡山
南原 英司
A.R. : Sulfur economy and cell wall
●口頭発表
biosynthesis during sulfur limitation of
(2002).
生殖制御
研究チーム
●原著論文
Yamaya T, Obara M, Nakajima H, Sato T.:
Chlamydomonas reinhardtii. Plant Physiol.
岡本 昌憲、Min X、瀬尾 光範、中林 一美、神
Genetic manipulation and QTL analysis for
127: 665-673 (2001).
谷 勇治、南原 英司、小柴 共一:Sitiensにおけ
nitrogen utilization in rice. 6th International
るシロイヌナズナのアルデヒド酸化酵素遺伝子
Symposium
Nitrogen
Bhaya, D., Takahashi, A. and Grossman, A.:
AAO3導入によるABAの回復 日本植物生理
Assimilation, European Nitrate Ammonium
Light regulation of type IV pilus-dependent
学会2002年度年会、岡山 (2002).
Assimilation Group, Reims Champagne
motility by chemosensor-like elements in
Congres, France, July 8-12, (2001)
Synechocystis PCC6803. Proc. Natl. Acad.
Kushiro, M., Nakano, T., Sato, K.,
on
Inorganic
Sci. USA, 98: 7540-7545 (2001).
Yamagishi, K., Asami, T., Nakano, A.,
山谷 知行
Takatsuto, S., Fujioka, S., Ebizuka, Y.,
Yoshida,
S.:
Obtusifoliol
14alpha-
代謝機能
研究グループ
demethylase (CYP51) antisense Arabidopsis
shows slow growth and long life. Biochem.
Biophys. Res. Commun.
山谷知行: イネにおける窒素利用機能から生産
性の向上を考える。
「植物の環境応答機構とバ
Bhaya, D., Takahashi, A., Shahi, P. and
イオテクノロジー」研究成果公開シンポジウム、
Grossman, A.: Novel motility mutants of
日本青年館、10月26日 (2001).
Synechocystis strain PCC6803 generated by
in vitro transposon mutagenesis. J. Bacteriol.
285: 98-104
(2001).
●原著論文
山谷知行: イネにおける窒素代謝のコンパートメ
183: 6140-6143 (2001).
ンテーションとQTL解析。第19回バイオテクノロ
Kanamaru, K., Nagashima, A., Fujiwara, M.,
Tobin A.K. and Yamaya, T.: Cellular
ジーシンポジウム。虎ノ門パストラル、10月31日
Maruyama, A., Saito, K. and Ishizawa, K.: β-
Shimada, H., Shirano, Y., Nakabayashi, K.,
compartmentation of ammonium assimilation
(2001).
Cyanoalanine synthase and cysteine
Shibata, D., Tanaka, K., Takahashi, H.: An
in rice and barley. J. Exp. Bot., 52 (356):
Arabidopsis sigma factor (SIG2)-dependent
591-604 (2001).
expression of plastid-encoded tRNAs in
synthase from potato: molecular cloning,
山谷知行: 植物の老化:新しい生命への準備。
biochemical characterization, and spatial and
第16回「大学と科学」公開シンポジウム「明日を
hormonal regulation. Plant Mol. Biol., 46:
749-760 (2001).
chloroplasts. Plant Cell Physiol. 42: 1034-
Obara, M., Kajiwara, M., Fukuta, Y., Yano,
拓く植物科学」
、神戸国際会議場、11月17-18
1043 (2001).
M., Hayashi, M., Yamaya, T. and Sato, T.:
日 (2001).
Mapping of QTLs associated with contents of
●総説
Eckardt, N.A., Araki, T., Benning, C., Cubas,
Noji, M., Takagi, Y., Kimura, N., Inoue, K.,
cytosolic glutamine synthetase and NADH-
Yamaya,T., Obara,M., Hayakawa, T., Sato,
Saito, M., Horikoshi, M., Saito, F.,
glutamate synthase in rice (Oryza sativa L.).
T.: Compartmentation, genetic manipulation,
Takahashi, H. and Saito, K.: Serine
J. Exp. Bot. 52 (359): 1209-1217 (2001).
and QTL-mapping for glutamine synthetase
acetyltransferase involved in cysteine
and glutamate synthase in rice. International
biosynthesis from spinach: molecular
P., Goodrich, J., Jacobsen, S.E., Masson,
P., Nambara, E., Simon, R., Somerville, S.,
Sakurai, N., Katayama, Y. and Yamaya, T.:
Workshop on Metabolomics Approach in
cloning, characterization and expression
and Wasteneys, G. : Arabidopsis research
Overlapping expression of cytosolic
Plant Functional Genomics in the Post-
analysis of cDNA encoding a plastidic
2001. Plant Cell 13, 1973-1982 (2001).
glutamine synthetase and phenylalanine
genom Eras, Kazusa Academia Hall,
isoform. Plant Cell Physiol. 42: 627-634
ammonia lyase in immature leaf blades of
Kisarazu, Japan , Dec. 7-8 (2001).
(2001).
山谷知行: イネの葉の老化はおコメのため。日
●総説
Fujiwara, T., Nambara, E., Yamagishi, K.,
rice. Physiol. Plant. 113 (3): 400-408 (2001).
Goto, D.B., Naito S. : Storage protein: The
Arabidopsis Book, American Society of Plant
Saijo, Y., Kinoshita, N., Ishiyama, K., Hata,
本農芸化学会主催第28回化学と生物シンポジ
Biologists
.
S., Kyozuka, J., Hayakawa, T., Nakamura,
ウム「現代生命科学の面白さ
(農芸化学の世界
Grossman, A. and Takahashi, H. :
http://www.aspb.org/publications/arabidopsis
T., Shimamoto, K., Yamaya, T. and Izui, K.:
を探る)
」
、勝山館
Macronutrient utilization by photosynthetic
/doi/10.1199/tab.0020 (2002).
A Ca2+-dependent protein kinase that
仙台市、3月23日 (2002).
eukaryotes and the fabric of interactions.
endows rice plants with cold- and salt-stress
Annu. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol. 52:
tolerance functions in vascular bundles.
●口頭発表
Plant Cell Physiol. 42: 1228-1233 (2001).
Nambara, E., Abrams, S., McCourt, P.:
Identification of new mutations that alter
Yamaya, T., Obara, M., Nakajima, H.,
seed ABA responsiveness in Arabidopsis
Sasaki, S., Hayakawa, T. and Sato, T.:
using a stereoisomer of abscisic acid.
12th
Genitic manipulation and quantitative-trait
International Conference on Arabidopsis
loci mapping for nitrogen recycling in rice. J.
Research, Wisconsin. Madison, (2001).
Exp. Bot. 53: 917-925 (2002).
高橋 秀樹
163-210 (2001).
コンパートメンテーション
研究チーム
●口頭発表
Takahashi, H.,
●原著論文
International Workshop on Metabolomics
Yoshimoto, N., Takahashi, H., Smith, F.W.,
Approach in Plant Functional Genomics in
Yamaya, T., and Saito, K. : Two distinct
the Post-genome Eras, Kazusa Academia
Hall, Kisarazu, Japan, Dec. (2001)
南原英司、神谷勇治、McCourt P:シロイヌナ
Hayashi, M., Nito, K., Takei-Hoshi, R., Yagi,
high-affinity sulfate transporters with different
ズナ(-)-ABA 非感受性変異株の分離と解析
M., Kondo, M., Suenaga, A., Yamaya, T. and
inducibilities mediate uptake of sulfate in
植物化学調節学会第36回大会、富山 (2001).
Nishimura, M.: Ped3p is a novel type of
Arabidopsis roots. Plant J. 29: 465-473
peroxisomal
(2002).
ATP-binding
cassette
立松圭、神谷勇治、南原英司:シロイヌナズナ
transporter involved in fatty acid β-oxidation.
側芽での休眠機構に関与する遺伝子群の発現
Plant Cell Physiol. 43(1): 1-11 (2002).
T-DNA insertion mutants of
sulfate transporters in Arabidopsis.
榊原 均
コミュニケーション
Takahashi, H., Braby, C.E. and Grossman,
分子機構研究チーム
●原著論文
Takei, K. Takahashi, T. Sugiyama, T.
Yamaya, T. and Sakakibara, H.: Multiple
routes communicating nitrogen availability
from roots to shoots: a signal transduction
pathway mediated by cytokinin. J. Exp. Bot.
53: 971-977 (2002).
Sugiharto, B., Ermawati, N., Mori, H., Aoki,
K., Yonekura-Sakakibara, K., Yamaya, Y.,
Sugiyama,
T.
and
Sakakibara,
H.:
Identification and characterization of a gene
encoding drought-inducible protein localizing
in the bundle sheath cell of sugarcane. Plant
Cell Physiol. 43: 350-354 (2002).
Hatakeyama T., Matsuo N., Aoyagi H.,
Sugawara H., Uchida T., Kurisu G., and
Kusunoki M. Crystallization and preliminary
crystallographic study of an invertebrate C-
34
■シンポジウム・セミナー
■第2回PSC国際シンポジウム「Plant Morphogenesis」
2001年11月26日、27日 東京大学弥生講堂
■「ミレニアム植物科学研究プロジェクト研究成果報告会(2001年)
」
未来開拓学術研究推進事業 植物遺伝子研究推進委員会
理化学研究所植物科学研究センター
農林水産省イネゲノムプロジェクト
2001年12月3日、4日 安田生命ホール、東京
■PSCセミナー
●高等植物におけるHis-Aspリン酸リレー系情報伝達の分子機構
2001年4月27日 水野猛
(名古屋大学大学院生命農学研究科・教授)
● Regulation of gibberellin biosynthesis in pea shoots by
endogenous and environmental factors.
2001年5月25日 Dr. Damian O Neill (University of Tasmania, Australia)
● Proteins for trafficking to two different vacuoles in plant
cells
2001年5月30日 Dr. Inhwan Hwang
(Pohang Univ. of Scinece and Technology, Pohang, Korea. Associate
Professor)
type lectin, GEL-I, from the marine
Yamaguchi T., Fukada-Tanaka S., Inagaki
invertebrate Cucumaria echinata. Acta Cryst.
Y., Saito N., Sakakibara K., Tanaka Y.,
D 58: 143-144 (2002).
Kusumi T., and Iida S.: Genes encoding the
vacuolar Na+ /H+ exchanger and flower
Hatakeyama T., Matsuo N., Shiba K.,
coloration. Plant Cell Physiol. 42: 451-461
Nishinohara S., Yamasaki N., Sugawara H.,
(2001).
●総説
acetyl-D-galactosamine-specific C-Type
Lectin, CEL-I, from the Holothuroidea,
山谷知行, 高橋秀樹, 榊原均: 植物代謝機能
Cucumaria echinata. Biosci. Biotechnol.
研究の新展開 ,日本農芸化学会誌 76, No.1,
Biochem. 66: 157-163 (2002).
pp. 35-36 (2002).
Takei, K., Sakakibara, H., and Sugiyama, T.:
●口頭発表
Identification of genes encoding adenylate
isopentenyltransferase,
a
cytokinin
Sakakibara H.:
Identification of genes
biosynthesis enzyme, in Arabidopsis
encoding adenylate isopentenyltransferase,
thaliana. J. Biol. Chem. 276: 26405-26410
a cytokinin biosynthesis enzyme, in
(2001).
Arabidopsis thaliana
, U.S.A.-Czech
Republic Regional Workshop on the Plant
Takei, K., Sakakibara, H., Taniguchi, M. and
Hormone Cytokinin, (the U.S. National
Sugiyama,
Science Foundation), Prague, Czech, June
T.:
Nitrogen-dependent
accumulation of cytokinins in root and the
●植物細胞増殖因子ファイトスルフォカインと特異的受容体
2001年8月3日 松林 嘉克
(名古屋大学大学院 生命農学研究科・助手)
●篩管タンパク質や核酸の細胞間移行
2001年9月27日 藤原徹
(東京大学大学院農学生命科学研究科・助手)
and Aoyagi H. : Amino Acid Sequence and
Carbohydrate-binding Analysis of the N-
●ミヤコグサに秘められた生物化学的潜在能力について
2001年6月29日 川口正代司
(東京大学・大学院総合文化研究科・助手)
(2001).
translocation to leaf: implication of cytokinin
species that induces gene expression of
Sakakibara H.; Nitrogen signal transduction
maize response regulator. Plant Cell Physiol.
mediated by cytokinin in plants , 6th Int.
42: 85-93 (2001).
Symp. on Inorganic Nitrogen Assimilation
From the Field to the Genome, (European
Yamada H., Suzuki T., Terada K., Takei K.,
Nitrate Ammonium Assimilation Group),
Ishikawa K., Miwa K., Yamashino T., and
Reims, France, July (2001).
Mizuno T.: The Arabidopsis AHK4 histidine
kinase is a cytokinin-binding receptor that
Sakakibara H: Differential response of
transduces cytokinin signals across the
nitrogen assimilatory genes to light and
membrane. Plant Cell Physiol. 42: 1017-
nitrate, and hormone-mediated nitrogen
1023 (2001).
signal transduction in maize , Int. Satellite
●FT, a central regulator of thermosensory pathway controlling
flowering time in Arabidopsis
2001年11月9日 Dr. Ji Honn Ahn (Graduate School of Biotechnology,
Korea University)
●樹木の生物工学的研究の現状と展望
2001年11月30日 伊ヶ崎知弘 (独立行政法人森林総合研究所 樹木分子生物
研究室、研究員)
●Comprehensive Metabolic Profiling - Concepts and
Applications to Phytochemical and Functional Genomics
Research
2001年12月11日 Dr. D.B. Goodenowe(President/CEO, Phenomenome
Discoveries Inc., Saskatoon, Canada)
●アブシジン酸生合成の調節機構解明の新しい展開
2001年12月13日 小柴共一
(東京都立大学大学院理学研究科・助教授)
●植物色素体の転写系とシグマ因子
2001年12月27日 田中寛
(東京大学分子細胞生物学研究所・助教授)
●マメ科のモデル植物ミヤコグサのゲノム解析
2002年1月28日 佐藤修正
(かずさDNA研究所)
●プラスチドゲノム装置の不連続進化説
2002年2月6日 佐藤直樹
(埼玉大学理学部教授)
Conf. on Chloroplasts: Development and
Nakayama T., Sato T., Fukui Y., Sakakibara
Function, (Indian national Science Academy,
K., Hayashi H., Tanaka Y., Kusumi T., and
University of Hyderabad), New Delhi, India,
Nishino T.: Specificity analysis and
Aug. (2001).
mechanism of aurone synthesis catalyzed by
aureusidin synthase, a polyphenol oxidase
●特許
homolog responsible for flower coloration.
FEBS Lett. 499: 107-111 (2001).
●Isoprenoid biosynthesis via the methylerythritol phosphate
pathway
2002 年 2月18日 Prof. Michel Rohmer (Louis Pasteur University,
Strasbourg, France)
環境因子の測定に用いる微生物:榊原均、武
●根における導管液有機物質の産生とその機能
2002年2月28日 佐藤忍
(筑波大学生物科学系助教授)
井兼太郎、特願2001-291059 (2001)
Suzuki H., Nakayama T., Sakakibara K.,
Fukui Y., Nakamura N., Nakao M., Tanaka
Y., Yamaguchi M., Kusumi T., and Nishino
T.:
Malonyl-CoA:Anthocyanin
5-O-
●Bioenergetics and Signal Transduction in Stomatal Guard
Cells
2002年3月14日 Prof. Agepati S. Raghavendra (University of Hyderabad,
India)
Glucoside-6 -O-Malonyltransferase from
Scarlet Sage (Salvia splendens) Flowers. J.
Biol. Chem. 276: 49013-49019 (2001).
●植物と動物で発生進化の分子機構は同じか
2002年3月15日 長谷部光泰教授
(岡崎基礎生物学研究所)
35