機械人間工学上のチェックリスト

国際機械安全関連情報
No.6-21/2006.06/Ni-Ka
機械人間工学上のチェックリスト
○ 問題
機械人間工学上のデザインは、規格で詳しく扱われ、
機械規格に分類される基礎・グループ規格の約半数は、
人間工学上の要求に取り組んでいる。しかしながら、
現存の要求と定義は、一般的過ぎる、不完全、矛盾し
ている場合が多い。そのため、設計者、監査人、試験
者にとって、数多くの情報を把握し、特殊な場合にも
応用することは、容易ではない。
図:機械人間工学上のチェックリストに基づくテスト
○ 活動
BGIA(ドイツ職業保険組合労働安全研究所)は、南ド
イツ金属 BGマインツ支部の機械設計・製造システム・
鉄筋構造専門委員会(FA MFS)との協働、提案により、
選別した金属加工機械から人間工学上のデザインに関
するチェックリストを開発した。チェックリストは、
関連規格、指令、独自の調査結果に基づく。BGIAでは、
プロジェクト実施時に、作業中の過ち、負荷、人−機
械−インターフェース、機械安全分野に関する専門家
から成る学際的なチームで対応している。
上述の専門委員会で考慮されたのは、CNCマシニン
グセンタ、CNC自動回転機、手動式旋回機・フライス
盤、スタンド式電気ドリル、鋸機械、方向転換機、金
属板加工に関する広幅シャーなどである。チェックリ
ストは、自動・調整運転、保全、保守、障害除去など
の操作状況を考察する。
初めに、関連する全ての試験要素が、確認、分類、
有意義に構築される。試験要点の調査・編纂をしなが
ら、チェックリストの実践上の関連性を確認するため
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に、製造者、工場で数多くの選別された機械の検分が
行なわれる。
また、FA MFSの従業員が選別された工場の機械で確
認し、引き続き、プロジェクトチームが改訂するデー
タにより、チェックリストは評価される。そのため、
チェックリスト自身も人間工学的に作成され、人間工
学上では、素人でも使用可能であるべきである。また、
従来通りの指示がこれらの複合的な課題に有効である
ことがテストで示されている。
○ 結果と管理
チェックリストは、大多数の要求を含み、25の規格
以上の情報を供給する。情報処理上は、並行、統一さ
れた作業方法が可能なデータバンクが構築されており、
この分野の情報・規格は引続き活動的に発展している。
そのため、チェックリストは、定期的に更新されるこ
とが初めから考慮されている。
チェックリストは、FA MFSで導入され、集積された
経験に基づき、BGIAによるチェックリストの改訂、機
械製造者との協議という流れとなる。
BGIAは、習得した知識に基づき、他の専門分野の機
械に対しても、統一された人間工学上のチェックリス
トを作成出来る。
○ 適用範囲
BG試験機関、製造者、機械の使用者
○ 詳細について
⇒専門的な質問:BGIA, 専門分野 5:損害防止−製品安
全機械設計・製造システム・鉄筋構造専門委員会
(FA MFS)、在マインツ
○ 文献
"Aus der Arbeit des BGIA” 617.0-BGIA:638.81 ISSN 1860-3467 Ausgabe
0236, 2/2005 (http://www.hvbg.de/d/bia/pub/ada/pdf/abia0236.pdf)
出版:Hauptverband der gewerblichen Berufsgenossenschaften (HVBG:
ドイツ職業保険組合連盟)内 Berufsgenossenschaftliches Institut
fuer Arbeitsschutz(BGIA:ドイツ職業保険組合労働研究所)
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