社内都合優先...変わらぬ東電 福島第2原発・警報オフ問題 福島民友新聞

社内都合優先...変わらぬ東電
福島第2原発・警報オフ問題
福島民友新聞 2016年9月20日(火)8時8分配信
東
京電力が福島第2原発(楢葉、富岡町)の侵入検知器の警報音が鳴らないよう設定していた問題は、福島第1原発事故から
5年半がたった今も、安全より社内の都合を優先する東電の変わらぬ体質を浮かび上がらせた。問題の原因となった不要
な警報を減らそうと、警備担当の社員が昨年夏に改善を求めたが、上司は「時間や手続きが必要」として問題を放置し、本
社や所内で問題が共有されることはなかった。過去の不祥事などの反省、教訓を生かさない形骸化した東電の安全対策に、
県や楢葉、富岡両町からは原子力事業者としての資格を問う声が強まっている。◆◇◇未熟な組織風土 「(2002年の)原
子力不祥事以降、問題があれば広く共有して解決できるように努力してきたが、組織の体制や風土が完全ではなかった」。
県庁を13日に訪れた原子(はらこ)昭洋第2原発副所長は額に大粒の汗をかきながら、樵(きこり)隆男県危機管理部長に
原因分析や再発防止策などを説明した。東電は、原子力不祥事やデータ改ざん問題などを踏まえ、07年に問題を「言い出
す仕組み」の構築を宣言。しかし今回、担当社員は不要な警報作動の原因となる伸びきった草木の手入れなど環境改善を
「言い出した」が、その声は軽視された。結果として警報音を煩わしく思った警備部門で警報音を切る事態に至った。◇◆
◇防護の思考停止
草木を刈るなどの環境整備に取り組まなかった背景には、震災後、冷温停止している第2原発の事
情があるとみられる。東電は、事故を起こした福島第1原発の廃炉作業や損害賠償に巨額の資金を投じ、さらには「福島へ
の責任を果たす」との名目で柏崎刈羽原発(新潟)の再稼働に力を入れる。一方、第2原発は震災後、原子炉建屋で保管
が続く核燃料約1万体の冷温停止の維持や、第1原発の後方支援が主な業務なり震災前に比べて予算が縮小、環境整備
に十分な手が行き届かなくなっているとの見方がある。ある東電社員は「環境整備がおろそかになっていったのは震災後。
その中でモラルが低下していった」と語る。◇◇◆比類なき安全? 楢葉、富岡両町議会は、「東電社員が自ら安全を壊し
ている」「東電に核物質を扱う資格があるのか」などと厳しく批判。核物質防護を盾に問題の詳細を伏せ、立地町の不満を
聞くだけの「ガス抜き」とも受け取れる東電の対応に、両町議会からは社長や所長の説明責任を追及する声が相次いだ。
世界最悪レベルとなった第1原発事故を受け、東電は「比類なき安全を創造し続ける」と安全改革に取り組む姿勢を強調す
るが、事故からわずか5年半で、地元住民からは企業利益のために問題を矮小(わいしょう)化、隠蔽(いんぺい)する「昔の
東電が見え隠れする」との声が聞こえてくる。徹底して社内の体質を改革し、信頼回復を果たしたいのならば、再び地元の
批判を真摯(しんし)に受け止めるところから出直すしかなさそうだ。
新潟県知事選
「協力と連携、県再生」森氏が政策集を発表
産経新聞 2016年9月20日(火)7時55分配信
29日
に告示される知事選(10月16日投開票)に立候補を唯一表明している前長岡市長の森民夫氏(67)は19日、長岡市内の
事務所で記者会見し、公約にあたる政策集を発表した。県民や市民団体、市町村、県議会、近隣県、国との協力関係を再
生すると宣言し、県市長会などが市町村などとの連携を欠いたと指摘してきた泉田裕彦知事の県政を批判。焦点となる原
発や原子力防災関連の政策については、県民の安全を最優先にするとし、柏崎刈羽原発(柏崎市、刈羽村)の再稼働へ
の対応は明言を避けた。政策集は「新潟再生げんき宣言」と銘打ち、重点政策を若者▽健康▽安全▽経済▽拠点化-の
5つに分けて示した。泉田知事の3期約12年にわたる県政を検証した県市長会と県町村会の指摘を踏まえ、各分野で市
町村の施策を後押しする姿勢を鮮明にしている。森氏は「協力と連携を大切にし、実行力が伴う知事を目指す」とした上、
泉田知事には「(市町村の)現地で話を直接聞く」ことが不足していたと指摘した。このため、住民のパワーを引き出し、地域
の意見や現場の知恵を生かすとともに、県職員を信頼して「良きリーダーになる」ことを目指す知事像に掲げた。次期知事
は、柏崎刈羽原発の再稼働をめぐる判断を迫られる可能性が高い。ただ、政策集では「原子力規制委員会の結論を厳しく
検証する」として、方向性を明確にしなかった。再生の原動力の一つと位置付けた政策が若者対策。起業の支援や情報交
換の場づくりを進め、村や産業の活性化につなげるとした。医療や介護、生活支援を一体的に提供する「地域包括ケアシ
ステム」の整備や観光資源づくりなど、県が市町村との間を調整する政策にも力点を置いた。推薦を受ける予定の自民党
の政策との整合性について、森氏は「全て一致しているわけでない」と説明。泉田知事が主張してきた福島第1原発事故の
総括と検証は「(政策集に)含まれている」とした。■森民夫氏が知事選で掲げる主な政策 【若者】▽子供の医療費助成や
保育所・学童保育を充実▽市町村の子育て支援策をサポート▽奨学金制度を拡充。「わかもの会議」を設け出会いや連携
を支援 【健康】▽医師・看護師不足を解消、地域医療を担う医師を支援▽魚沼基幹病院の早期の全面開院と県央基幹病
院の早期完成▽市町村の地域包括ケアシステムを支援▽県立の図書館を充実しスポーツ施設を改修。冬季五輪誘致を
検討 【安全】▽道路や橋梁(きょうりょう)、堤防など防災強化につながるインフラを整備▽原発は県民の安全確保を最優先
に対応。原子力規制委員会の結論は厳しく検証。国や東京電力には言うべきことを主張▽天然ガス・太陽光発電、雪冷熱
利用で「自然エネルギー大県」に【経済】▽安定した農業経営ができる条件を整備し「強い農業」を取り戻す▽東南アジア
や欧米で販路拡大を図り、県内の工業製品を輸出▽魅力的な観光ルートを設け外国人観光客を誘致。各市町村の観光
資源を再発掘。長岡と柏崎、片貝の花火を連携させて世界に発信 【拠点化】▽上越新幹線の新潟空港乗り入れ、同空港
と新潟港の連携を図る▽高速道や幹線道の早期整備を図り、近隣県を結ぶ鉄道を活性化▽NPOなど県民の自主的なま
ちづくりを支援
<福島第1>排気筒、ドローンで線量調査
河北新報 2016年9月19日(月)12時31分配信 ◎解体工法など検討へ
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東京電力は、福島第1原発1、2号機共通の排気筒の解体に向け、小型無人機「ドローン」を使った放射線量調査を実施す
る。解体工事を行う際の作業員の被ばく線量評価や解体工法の検討作業に役立てる。調査用と監視用の2機を使用する。
ドローンが、地上とワイヤでつながった線量計を排気口から投下し、内部の線量を測る。筒の外側はドローンに線量計を装
着し、解体作業時に足場を設置する可能性がある数十カ所を調べる。今月下旬に着手する。排気筒は高さ120メートル、内
径3メートル。原発事故時にベントを行ったため、底部で毎時3シーベルトの放射線が今も計測されるなど線量が極めて高
い。支柱には水素爆発の影響とみられる亀裂が、高さ66メートル地点に複数見つかっている。空間放射線量の低減と倒壊
防止のため、東電は2018年度中に解体に着手する方針。計画では、亀裂部分を含む上半分を遠隔操作で撤去し、排気筒
に雨水が入らないようふたを取り付けるが、具体的な工法は決まっていない。第1原発では14年12月~15年2月、ドローンを
使って1~4号機のタービン建屋の線量を調査した。
【英国】米GE、英新原発に機器納入
蒸気タービンなど19億ドル相当
NNA 2016年9月19日(月)9時0分配信
米
複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)は16日、フランス電力公社(EDF)がイングランド南西部サマセット州で進める新規
原子力発電所「ヒンクリーポイント(Hinkley Point)C」建設計画に、蒸気タービンなど19億ドル相当の機器を供給すると発表
した。英政府が前日、同計画の実施を正式に決めたことを受け、受注が確定した。GEが供給するのは、177万キロワット級
の蒸気タービン「アラベル(Arabelle)」2基や発電機などの中枢機器。GEは昨年11月に買収が完了した仏重電大手アルス
トムのエネルギー事業を通じて、これらの技術を取得した。アルストムは数年前にこれらの機器の納入を落札していた。「ア
ラベル」は仏東部ベルフォール(Belfort)のGE工場で製造した上で、同新原発に納入する。「ヒンクリーポイントC」の総工
費は180億ポンド。うち66.5%をEDFが負担し、残りの33.5%は中国広核集団(CGN)が出資する。EDFは7月末に最終投
資決定を下していたが、英国のメイ新政権は計画を再検討するために待ったをかけていた。ロイター通信によると、英政府
のゴーサインを受け、EDFの英子会社EDFエナジーのバンサン・ドリバース最高経営責任者(CEO)は、予定通り2025年
までに完工できるとの見方を示している。[環境ニュース][M&A]
「破綻」と酷評された凍土壁に次の手はあるのか?
2016年9月18日(日)15時15分配信
東京五輪に間に合わない…福島第1原発の汚染水対策
産経新聞
東京電力福島第1原発事故は発生から5年半を経過したものの、汚染水対策
が袋小路に入り込んでいる。切り札として期待された凍土遮水壁(全長約1・5キロ)は半年近くたっても効果が発揮できず、
「破綻」とまで酷評された。汚染水のタンクは敷地を埋め尽くし、建屋にある汚染水処理の完了は2020年の東京五輪まで
に、という政府の目標達成は危うくなっている。(原子力取材班)
■“つぎはぎ”のすだれ状態
「大半は順調に凍って
いる。遮水効果は表れ始めている」。凍土壁について、東電側はこう強弁するが、原子力規制委員会の検討会では、有識
者らから「計画は破綻している。別の策を考えておく必要がある」「壁ではなく『すだれ』のようなもの」と疑問の声が相次いで
いる。凍土壁は3月末から凍結を開始した。地下水の流れが早く凍りにくい場所が見つかるなど、完全凍結には至っていな
い。相次ぐ台風で9月1日には大量の雨水が地下に流れ込み、一度凍結した場所が2カ所で溶け出していることも判明した。
1日の汚染水の発生量はほとんど変わらないまま。セメントなどの薬剤を注入して凍結を促す追加工事を実施するなど“つ
ぎはぎ”の状態で、もはや凍土壁と呼べるかも怪しくなっている。凍土壁には建設費として国費345億円が投入されている。
それ以外にも日々の冷却にお金がかかっている。このままずるずる効果もなく引き延ばせるのか。それとも別の手に代える
のか、そろそろ判断をしなければならない時期にきている。■規制委員長「極めて小さい問題」
鋭い指摘で東電の行動
を促す規制委に一定の評価はあるが、もっと本腰を入れられるのではないか。取材班は田中俊一委員長に「受け身の姿
勢」ではなく、「次の一手」はないのか、と聞いてみた。「汚染水の問題だけを騒いでいるけれども、汚染水というのはリスクの
レベルから見たら、極めて小さい問題。そのことだけで時間をとられているような議論をやっていては駄目だ。最近は廃棄物
の施設についていろいろ問題提起が出ている。そういうことがきちんとできていないというところはやはり正していくべきだ」
委員長は論点をずらそうとし、汚染水問題については、十分な答えを得られなかった。確かに全体のリスクを下げるのは
必要であるが、汚染水対策は周辺住民だけでなく、国民全体や東京五輪に向けた海外への不安を募らせてきた。五輪招
致の際に、安倍晋三首相が「汚染水による影響は、第1原発の港湾内の0・3平方キロの範囲内で完全にブロックされてい
る」とアピールしたことも記憶に新しい。規制委には汚染水対策検討ワーキンググループがある。ほぼ毎月のように開かれて
いたが、平成26年4月以来開かれておらず、休眠状態だ。■凍土壁に頼らない策はあるのか?
凍土壁が「破綻」すれ
ば、汚染水の浄化に必要なタンクの空き容量の確保など、処理計画全体への影響が危惧されている。東電によると、8月1
8日現在、敷地内のタンク891基に貯蔵されている浄化中の汚染水は89万立方メートルで、総容量(約100万立方メート
ル)の9割に迫る。東電はすでに、今年度中に解体するはずだった漏洩(ろうえい)リスクのある「フランジ型」と呼ばれる簡易
タンクの使用継続を決めるなど、計画の変更を余儀なくされている。1~4号機の建屋内には現在、高濃度の汚染水約7万
トンが滞留しており、外部への漏洩や、津波などで海洋へ流出するリスクも残る。政府と東電は廃炉工程表で、建屋内滞留
水について平成32年中の処理完了を目指しているが、タンク容量が十分に確保できなければ目標達成は難しい。規制委
側は凍土壁に頼らない対策が必要とも指摘しており、更田豊志委員長代理は「長い時間をかけて議論するつもりはない」と
して東電に早急な回答を求めている。凍土遮水壁
福島第1原発では、建屋内に1日数百トンの地下水が流入し、汚染水
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が発生し続けている。このため、建屋周辺に約1500本の凍結管(26・4メートル)を埋めて、冷媒となるマイナス30度の塩
化カルシウム水溶液を循環させ、土壌を凍らせて壁をつくる。壁の総延長は約1500メートル、厚さ1~2メートルで凍土は
計約7万立方メートル。凍土壁はトンネル工事などでも使われている。
韓国政府、「福島対策」1年繰り上げて実施へ
ハンギョレ新聞 2016年9月19
日(月)21時52分配信 原発ストレステスト2018年末までに完了することに
の耐震性能も2018年までリヒタースケール6.5から7.0に
災害地域に指定する案を検討
一部
政府与党、慶州を特別
韓国政府が慶州(キョンジュ)地震を契機に、原
発に対する「ストレステスト」を1年繰り上げて実施し、耐震性能も補強することを決
めた。しかし、慶州など地震脆弱地帯に建設された原発を縮小・閉鎖する案につ
いてはいまだにこれといった対策がない状況だ。産業通商資源部は18日、ソウル
汝矣島(ヨイド)の韓国電力南ソウル本部で長官の主宰で「地震の後続措置に対す
る点検会議」を開き、2011年の福島原発事故をきっかけに進められてきた「極限の
自然災害対策」(いわゆる「福島対策」)をさらに強化することを決めた。その一環
として、まずは原発施設に対するストレステストを2018年末までに完了する計画だ。当初、この事業は2019年末までに完了
する予定だったが、原発の安全に対する懸念が高まっていることを受け、1年繰り上げて実施することになった。原発に対す
るストレステストは福島原発事故以降、欧州連合で初めて導入されたもので、自然災害など外部の影響に対する原発の健
康度を評価するものである。また、政府は原発の耐震性能の補強も2018年4月までに終えることにした。この作業は従来の
原発の耐震性能をリヒタースケール6.5から7.0に高めるものだ。ただし、補強対象は原発全体ではなく、原発の安全の中心
となる原子炉反応度の制御、原子炉冷却材の圧力・在庫量の制御、余熱除去などの系統に限られる。対象原発は稼働中
の24基全てであり、現在までに月城(ウォルソン)1号、古里(コリ)1号、ハンビット1~6号など8基の補強が完了した。政府は放
射性廃棄物処理場の耐震性能の強化も進めることにした。これについて、環境運動連合エネルギー気候チームのヤンイ・
ウォンヨン処長は「耐震性能の補強だけでは原発の安全を保障できない」と指摘した。実際、今回、政府が発表したリヒター
スケール6.5から7.0への耐震性能の向上は、原発全体に対するものではなく、原発の一部系統だけを対象としている。また、
設計から耐震性能をリヒタースケール7.0に補強すると言っても、一部の専門家たちの主張のように7.5の地震が起きれば原
発事故を防げない。ヤンイ処長は「地震危険地帯にある月城や古里の原発12基を段階的に閉鎖し、老朽原発の寿命も延
長してはならない。電力生産に占める原発の割合を減らすことが必要だ」と話した。政府と与党のセヌリ党は18日、慶州を特
別災害地域に指定する案を検討することにした。同日、国会で開かれた慶州地震対策・政府与党懇談会で李貞鉉(イジョ
ンヒョン)セヌリ党代表は、「早く調査して要件を満たしていれば、最大限早く特別災害地域に指定してほしい」と要請した。
これについてイ・ソンホ国民安全処次官は「慶州が(特別災害地域の条件を満たすためには)被害額が75億ウォン(約6億8
千万円)以上でなければならない」としたうえで、「2次被害もあるので、もう一度迅速に調査し、要件が満たされれば、特別
災害地域に指定することを検討する」と答えた。「特別災害地域」は自然災害や大型事故などで被害を受けた地域に緊急
復旧支援のため、大統領の宣言によって指定される。一方、政府は12日、慶州震災直後の13日から月城1~4号機に対する
精密安全点検を行っている。原子力安全委員会は18日まで原発の安全に異常はないと明らかにした。
韓国の原発は密集度世界1位、古里原発の周辺人口は福島の22倍
配信 古里原発8基「世界最多」にもかかわらず
原発、ハンウル原発、ハンビッ原発も10位以内
「強震に襲われれば大災害」警告
ハンギョレ新聞 2016年9月19日(月)18時10分
政府は2基追加建設を承認
半径30キロ圏内に380万人が居住
25基のうち19基が集中している東南部一帯に
月城
60あまりの活断層が分布
12日夜に発生した観測史上最大規模の地震は、韓国の原子力発電所(原発)の密
集度が世界で最も高いということが重なり一層不安を高めている。韓国は原発の国土面積当たりの設備容量はもちろん、団
地別の密集度、半径30キロメートル以内の人口などすべて世界1位だ。地震の事故による危険もその分大きくならざるを得
ないと専門家らは指摘する。世界で原発は30カ国189団地448基が運営されている。13日、原子力安全委員会が2014年に
国会に提出した資料「原発密集度国際比較」によると、韓国は国土面積9万9720平方キロメートルに、8万721メガワットの発
電容量の原発を稼動しており、密集度が0.207だった。原発を10基以上保有している国の中で最も高い。2位の日本は0.11
2で韓国の半分の水準だ。原発100基を運営し、最も多くの原発を保有する米国も密集度は0.01であり、韓国の20分の1に
過ぎない。この比較を進めていた当時、韓国は原発23基を運営中だったが、現在は25基に増え、密集度は0.282(今年6月
基準。エネルギー正義行動分析)となり、より高くなった。原発団地別に見た密集度はさらに深刻だ。環境団体グリーンピー
ス・ソウル事務所は「8基ある古里(コリ)原発はすでにカナダのブルース原発とともに世界最多の原子炉密集団地というタイ
トルを持つ」と明らかにした。特に設備容量を基準にした場合、古里原発は8260メガワットであり、ブルース原発(6700メガワ
ット)を凌駕する。古里原発は半径30キロメートル以内の人口も380万人にのぼる。「全世界で原発が6基以上集まっている
団地の中で、周辺に人間が最も多く住んでいるところ」とグリーンピース側は説明した。古里だけでなく、月城(ウォルソン)、
ハンウル、ハンビッなど、韓国の全ての原発団地が世界最多の原子炉密集団地のうち10位以内に入る。2011年の東日本
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大震災や福島原発事故は、原発団地内で同時に事故が起こり得るという警戒心を全世界に伝えた。当時の福島原発6基
のうち3基の核燃料棒が溶融した。東国大学のパク・ジョンウン教授(原子力・エネルギーシステム工学)は「政府は韓国が日
本より地震の可能性が低いという点を強調してきたが、地震などの事故は急に発生する。団地内での発電容量が大きいと
いうことは、放射線放出量が多いということであり、付近に住民が多く住んでいるということは、その分事故による被害がより
大きいということだ。これらを考慮し『潜在的危険性』を計算すると、古里原発は福島原発よりはるかに深刻なレベルで危険
だ」と主張した。韓国は日本より地震発生率が低い方だが、一度事故が起こればそれによる危険性が数十倍大きくなり得る
という話だ。何よりも古里原発の半径30キロメートル以内に住む住民が多いという点に専門家たちは注目している。福島原
発(約17万人)に比べると22倍も多い。このような事情にもかかわらず、政府は6月に新古里(シンコリ)5、6号機の建設許可を
承認した。古里の近隣地域にはすでに8基あるが、10基に増えることになる。グリーンピースは「釜山、蔚山(ウルサン)、慶州
(キョンジュ)が位置する朝鮮半島東南部地域には、およそ60の活断層がある。地震を引き起こす恐れのある活断層が韓国
で最も多く分布しているところに原発を新しく建設するのは危険な決定」と警告する。環境運動連合脱核チームのヤンイ・ウ
ォンヨン局長は「福島の教訓は当局が予想した以上の深刻な津波が発生し、事故が拡大したものだが、政府はまだその教
訓を肝に銘じていないようだ」とし、「現在のように自ら縮小して設定した原発の耐震設計基準に固執し、同時多数事故に
備える対処もまったく行なっていない状況では、予測不可能な自然災害に対処することは難しい」と主張した。
住民拍手… 北電「再稼働しないのが安心」 札幌初の泊原発説明会 真意は?
(月)19時50分配信
北海道文化放送 2016年9月19日
「再稼働しないことが安心という意見は多分その通り」。これは9月18日、初めて札幌で開かれた
泊原発再稼働に関する説明会での北電側の発言です。再稼働を推し進めてきた側の驚きの発言。はたして、北電側の真
意とは。参加者:「こんな再稼働のための説明会は時間の無駄。苦痛だ」「福島原発事故を教訓にして、(泊原発は)廃炉に
すべきだと思うんですが」
会場に集まった約500人の多くは再稼働反対派。質問した25人中24人が泊原発の再稼働を
経営の最優先課題とする北電の姿勢などを批判する声を挙げ、賛成派の声はほとんど表に出ませんでした。さらに…。参
加者:「札幌で1回説明したからといって、全道民に説明したことにはなりません」
北電は泊原発再稼働に向け、新規制
基準に対する原子力規制委員会の適合検査を受けながら、原発がある後志地方で64回、説明会を開いてきました。ただ、
全道民対象の説明会は今回が最初で最後。しかも、質問は1人2つまで、再質問は受け付けないという対応に参加者は反
発しました。参加者:「住民の健康をなんだと考えているんだ!」「誠意を見せろ!」
そんな住民の勢いに押されたのか、
北電側から驚きの発言が…。北電立地室長:「再稼働しないことが安心だというご意見、それは多分、その通りだと思いま
す」(住民側が拍手)
原発の安全対策は万全だとする前提を覆すかのような北電の発言に会場からはどよめきが。あわ
てて北電は真意を説明します。北電広報部長:「再稼働しない方が安全だという考えの個人の方がいらっしゃるということは
理解できます、ということでございます」
説明会は1時間延長され、3時間半に及びましたが、希望者全員が質問すること
はできませんでした。参加者:「われわれは安全・安心の神話がないので、 納得するために繰り返し説明しなければ」「株
主としても納得できませんでした」
それでも北電は説明会としての役割は果たしたとして、今後、自治体などから要請が
あっても説明会を開く考えはないとしました。
福島第一原発事故当時、内閣官房副長官だった福山哲郎が語る、本音と事故から得た教訓
ローリングストーン日本版
2016年9月19日(月)14時0分配信 事故を目の当たりにした以上、原発のない社会を作るために尽力し続けていく。福
島第一原発事故当時、内閣官房副長官だった福山哲郎。事故対応に当たった彼は積極的に事故当時の官邸内の様子を
発信してきた一人だが、果たして福島第一原発事故は徹底検証されたと考えているのだろうか?その本音、そして事故か
ら得た教訓を改めて聞いた。―福島原発事故当時の官邸の様子が描かれた映画『太陽の蓋』を拝見しました。実は、あの
映画は私の著書『原発危機
官邸からの証言』がきっかけで作られたそうなんですが、いかがでした?―"官邸(民主党)
を美化して描いている"という批判も耳にはしますが、何が真実なのかは現場にいたわけではないのでわかりません。た
だ、いろいろな本や調査結果の資料を読んでもいまひとつわかり難かった事故対応を巡る全体像が立体的に見え、役に
立ちました。話を進める前に伺いたいのですが、"菅(直人)さんが総理じゃなく、自民党政権だったら良かったのに・・・"
という意見を耳にしますが、もし自民党政権だったら、事故対応はどうなっていたと思いますか? 当事者だった私が"自
民党だったら"という仮説で話すのはあまり適切ではないとは思います。歴史にifはありません。ただ、民主党は東電の事
故に対する損害賠償額の上限をつけなかったのですが、自民党政権であったなら、原子力損害賠償法上の無限責任の賠
償をしたかどうかはわかりません。実際、政権内にいた自民党出身の方は上限を設けるべきだと主張されていました。それ
ともうひとつ・・・。―もうひとつは? 枝野(幸男)官房長官と菅総理(肩書きは当時)と私で、避難は1秒でも1分でも早く、そ
してできるだけ遠くにしてもらう。それから情報もできるだけ早く、オープンにしようと話し合って決めていました。しかし、避難
の規模を大きくするということは、東電の補償も大きくなる。そこは自民党政権だったらどうだったのか。既に公になっている
通り、自民党と東電の関係は歴史的にとても深く繋がってきた。なので、避難のスピードや規模に影響があったかもしれま
せん。―なるほど・・・。映画の話に戻ります。当時、官邸内にいた当事者である福山さんは映画を観てどんな感想を持ち
ましたか? 映画の舞台挨拶に呼ばれた時にも申し上げたのですが、この映画を観ると事故当時の記憶が急速に蘇ります。
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例えば、菅総理や枝野官房長官の会見を僕は袖で聞いていたばかりではなく、準備の打ち合わせにもすべて参加してい
ました。あの時にどういう気持ちで会見の横に立ち、そこでの発言に対して"ああ、こういう質問が出たか..."と考えたことな
どを思い出し、本当にタイムマシンに乗ったような気分で映画を観ていましたね。それにしても、官邸の中の様子、官邸の記
者会見場、建物の造りなど、いろんな人にヒアリングや調査をされたのでしょうけど、非常によく調べて作られているなと思い
ました。なぜ福島をはじめ地方から首都圏に電力を供給するような仕組みをこの国は作ってきたのか。―事故から5年が
経過しましたが、官邸内にいた福山さんから見て、福島原発の事故は徹底的に解明されたと思いますか?僕は全然そう
は思えなくて。この事故が起きるまでに、誰が何をしてきたのか、あるいは誰が何をしてこなかったのか。話すべき人全員
がすべてを話さない限り、いくら安全対策をしたとしても根本的なことは解決していないと思うんです。その通りだと思いま
す。原発事故に関しては、例えば"外部電源が水に浸かって送電不能になり、冷却機能が動かなかった"というような、直
接的な部分は明確です。でも、なぜ福島をはじめ地方から首都圏に電力を供給するような仕組みをこの国は作ってきたの
か。また、そこに至るまでのプロセスも含めて、事故前の自民党政権と電力会社や関係する組織によって、どういうふうに利
益共同体である原子力ムラが作られたのか。事故があるという前提で、避難計画やシビアアクシデント対策を本当にしてき
たのか。もしくは、してこなかったのであれば、その原因はいったい何なのか、という検証はされていません。事故が起こって
からの狭義の検証はしていますが、2011年3月11日以前のこの国の社会システムとしてなぜ原子力ムラや安全神話が作ら
れてしまったのか=広義の意味での検証を避けている。だから避難計画も中途半端なまま、免震重要棟の必要性を皆がわ
かっていながら、できてもいない状況で原発を再稼働させてしまう。広義の意味での検証がなされてないからだと僕は思い
ます。―それはなぜなんですか?たくさんのステークホルダーがいて複雑な利益関係があるからです。例えば、浜岡原発
を止める時(当時の菅内閣の要請を受け、2011年5月9日より停止中)にも抵抗を受けました。それから、冒頭で話した原発
事故の損害賠償の件もそうです。電力関係者から上限をつけなかったら"電力供給が不可能になる"など、いろんな形で
抵抗がありました。―その構造は壊せるんですか?あるいは、第二次世界大戦もそうですが、福島原発事故も、誰が悪か
ったのか未だによくわからない。その体質を壊せるのか?そこが変わらないと意味がないと思うんです。例えば事故の後
にできた原子力規制委員会はちゃんと機能しているのか。ただ器が変わっただけで、構造は変わってないように思えます。
おっしゃることはわかりますが、政治の関与はとても重要です。映画にも描かれていましたが、事故の時に東電に政治家を
常駐させてチェックしながら、すべての情報が官邸や役所に入るような仕組みを作りました。また、経産省と一体だった保安
院を廃止し、独立した規制委員会も作りました。だから"器が変わっただけだ"というご指摘ももっともですが、原子力規制
委員会では専門家たちがチェックするようになったため、電力会社にしてみたら事故前に比べると相当に面倒になったと思
っているはずです。結果として、実は部分的には変わっているんです。―なるほど。ただ、自民党政権が発表したエネルギ
ー基本計画では"再生可能エネルギーは増やすけど、原発はベースロード電源としていく"とし、再稼働もされ、脱原発
への道筋は見えなくなりました。要は若干の仕組みは変わりましたが、マクロでは2011年3月11日以前とほとんど変わってい
ないんです。本当はそこも含めて仕組みを変えなくてはいけないのですが、我々が力不足だったために政権を明け渡した
結果、やっぱり元へ戻すという力学が、見えないところで働いているというのが現状です。豊かな生活をするために原発を
使用する、そんな傲慢な権利は現代人にはないと考えています。―原発事故の時に官邸内にいたという、日本の歴史上
数少ない政治家として、福山さんは今後何をしていこうと考えているのでしょうか? 政治家を続ける限り、福島原発事故の
行く末をウォッチし続けること、そして事故の実相について語り続けていくしかないと思っています。脱原発を語ることは今で
も選挙では不利だと言われていますが、あの事故を目の当たりにした以上、政治家の信条として、原発のない社会を作るた
めに微力ですが尽力し続けていきます。ただし、希望もあります。政権時、再生可能エネルギーを拡大するために導入した
固定価格買取制度によって、なんと原発約18基分の設備がわずか4年で認定されています。そもそも原発の稼働年数は40
年なんです。海外だと平均27~8年しか動いてない。わずか40年、電力供給するために、何万年もの年数がかかる使用済
み核燃料の処理や、未だに見通しの立たない福島第一原発の廃炉処理を、後世に残す権利は我々にはない。たった40年、
豊かな生活をするために原発を使用する、そんな傲慢な権利は現代人にはないと考えています。映画『太陽の蓋』http://t
aiyounofuta.com/原発事故当時の首相官邸内はどんな状況で、どんなやりとりがされていたのかを描いた劇映画『太陽の
蓋』(現在公開中)。政治家はすべて実名で登場し、菅 直人役を三田村邦彦、福山哲郎役を神尾 佑が演じている。TETS
URO FUKUYAMA福山哲郎
1962年生まれ。参議院議員(京都府選出、4期目)。民進党幹事長代理。同志社大学法学部
卒業。京都大学大学院法学研究科修士課程修了。参議院環境委員長、外交防衛委員長、民主党政調会長、外務副大臣
などを歴任。菅内閣では内閣官房副長官として外交・震災対応にあたる。著書に『原発危機 官邸からの証言』(ちくま新
書)、『民主主義が一度もなかった国・日本』宮台真司との共著(幻冬舎新書)、『2015年安保 国会の内と外で』(岩波書店)
など。
「日本の原発事故」後、福島産の食品400トン以上輸入=韓国
中央日報日本語版 2016年9月20日(火)7時37分配
信 2011年の日本の福島原子力発電所の放射能漏れ事故後、韓国内に輸入された福島産の食品が400トン以上である
ことが分かった。中国や台湾などが日本の福島で生産された全食品に対する輸入禁止をしたこととは違い韓国政府は農産
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物や飼料など一部の食品に対してのみ輸入を中止したためだ。19日国会保健福祉委員会のチェ・ドジャ議員(国民の党)
は食品医薬品安全処が提出した「原発事故後の福島食品輸入現況」を分析した結果、福島食品407トンが873回にわたり
国内に輸入されたと明らかにした。水産物加工品が233トンで最も多く、2つ以上の食品添加物が混じった混合製剤が51ト
ンで後に続いた。そのほかにもキャンディ類41トン、清酒33トンなどが輸入された。これについて韓国政府は日本政府の放
射能検査証明書と精密検査を実施しているため福島の食品は安全だという立場だ。だが食品医薬品安全処によれば実際
に2011年から2016年7月21日まで日本産の輸入食品から微量の放射能が検出されて返送された事例は187件、197.
6トンに達する。日本の放射能に対する国民の意識調査によれば、韓国国民は政府の放射能関連情報を不信に思ってい
ることが明らかになった。韓国政府の放射能情報を信頼するという意見は2014年13.3%、2015年13.1%とあらわれた。
チェ議員は「韓国国民は日本産の輸入食品を一層厳格に制限しなければならないと考えている」として「福島産の食品に
ついて輸入中止など積極的な案を用意すべきだろう」と話した。
福島産の輸入食品
韓国が5割弱返送「放射性物質を検出」
東京新聞2016年9月20日
【ソウル=共同】聯合ニュー
スは十九日、東京電力福島第一原発事故が起きた二〇一一年以降、韓国が輸入した福島県産の食品は計四百七トンで、
このうち通関時に放射性物質が検出された百九十七トンが日本に返送されたと伝えた。聯合は、どの程度の放射性物質が
検出されたかなど詳細について言及していない。韓国第二野党「国民の党」の崔道子(チェドジャ)国会議員が入手した食
品医薬品安全庁の資料によるとしている。韓国は一三年九月から福島を含む八県の水産物の輸入を禁じており、聯合が報
じたのはその他の加工品など。
託送料金見直し、発電側の負担水準示す「地点別」含む4案
電気新聞2016/09/20
◆専門WGが初会合電力・ガス
取引監視等委員会は16日、電力自由化の進展を踏まえた託送料金制度の見直しに本格着手した。専門ワーキンググル
ープ(WG)の初会合を開き、発電事業者の託送費用負担や、送配電網の固定費負担の在り方など、検討に当たっての論
点を提示。その中で発電事業者に求める託送費用の負担水準について4案を示した。委員からは託送費用全体の低減に
つながる制度設計が重要との指摘もあった。WGは年度内に基本方針を示し、17年度に料金算定方法などの詳細検討に
入る。20年度に新託送料金体系の導入を目指す。名称は「送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討WG」。座長は
横山明彦・東京大学大学院教授。6人の専門委員と5人の官民のオブザーバーで構成する。事務局は初会合で、(1)送配
電網の維持・運用にかかる費用(託送費用)の抑制(2)需要家負担の公平性確保(3)イノベーションの促進――を見直し
検討の目的に挙げた。
伊方再稼働「意義深い」-電事連勝野会長、サイクル推進強調
電気新聞2016/09/20
電気事業連合会の勝野哲会
長は16日の定例会見で、四国電力伊方発電所3号機が約5年4カ月ぶりに営業運転を再開したことについて、エネルギー
政策の原点である「S+3E」を確保する観点から「大変意義深い」と評価した。伊方3号機で実施しているプルサーマルを
含め、原子燃料サイクルの重要性も指摘。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の在り方にかかわらず、引き続き、軽水炉サイクル
の推進に最大限取り組む考えを示した。勝野会長は、3Eのバランスに優れる原子力が新規制基準の適合性審査を経て今
月7日に営業運転に至った意義を強調。地元の理解と協力に謝意を示すとともに、四国電力に安定運転の継続を求めた。
他のプラントについても「審査に真摯に対応し、一日も早い再稼働を目指す」と述べた。また伊方3号機がプルサーマルを
実施していることに言及。ウラン資源の有効活用や廃棄物減容のために「プルサーマルを含めた原子燃料サイクルは極め
て重要」と訴えた。
Achieving 1000 GWe of new capacity by 2050
16 September 2016
The nuclear industry can achieve the
momentum required to create an additional 1000 GWe of new capacity by 2050, Agneta Rising, director general of the
World Nuclear Association, said yesterday. This target is essential, she said, if the world is to ensure the International
Energy Agency's 2 Degree Scenario on climate change. Opening the World Nuclear Association's 41st Annual Symposium
in London, Rising referred to the IEA's annual report, Energy Technology Perspectives 2016, which notes that connections
of new nuclear power units doubled in 2015 to ten new reactors each year compared with five in 2014 and similar numbers
in previous years. Only nuclear power can ensure the clean, affordable and reliable electricity needed to meet increasing
global energy demand whilst ensuring climate goals can also be achieved, Rising said.
She proposed the following
schedule: 50 GWe of new capacity in 2016-2020, 125 GWe in 2021-2025 and 825 GWe in 2026-2050. That means a
yearly connection rate of 10 GWe, 25 GWe and 33 GWe, respectively. Facts and myths
"Nuclear energy is the world's
second largest energy source now and for those countries with low emissions, nuclear is a key part. No country in the
world has decarbonised without using nuclear energy," Rising said. "It is quite a big task to deliver 1000 GWe of new
nuclear capacity by 2050. So this is the plan: in the coming five years we need to deliver 10 GWe and in years after that
have to step up to a 25 GWe connection rate per year. And in the last 25 years there needs to be an around 33 GWe per
year connection rate. You can roughly say that 1 GWe is one large reactor," she said. "In the last 25 years we have been
below a five and sometimes down to a zero connection rate," she noted. "In 2015 it doubled to 10 GWe, but we need to
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double again and then again." In the mid-80s, some 31 GWe of new nuclear capacity were delivered and connected each
year, she noted. "I am so sure that we can do better now. We have more technologies, more experience, more companies
and a lot of need to have this low-carbon electricity that is so reliable." The Association's World Nuclear Performance
Report 2016 shows there have been "a lot of reactor start-ups in the last 12 months in different parts of the world, including
China, India, the USA, South Korea and Russia", Rising said. "Altogether they are delivering a connection rate of 11.3
GWe and the target for this period is 10 GWe, so already in the first year now we are delivering on that target. But there is
much to do if we are going to ramp this up," she said. And construction periods are getting shorter. "Even in the industry,
I hear people say that nuclear has long construction times. No. Construction times are coming down. There has been a 5.5
year average construction time for last five years. Of course there are examples where there have been big delays - delays
in decision making and delays in construction, but overall, on average, it's a very great result," she said. In addition, each
reactor built is delivering more and more electricity, she said. "The capacity factor - what you deliver compared to what
you are constructed to deliver - is climbing up. In the 80s, it was about 60% and now it is around 80%." These percentages
are based on the International Atomic Energy Agency's Power Reactor Information System, or PRIS, database, which
includes Japanese reactors even though they are not in operation currently. "That means, if you look at the reactors that are
running - the capacity factor is above 80%," Rising said. "If you look at many of the other energy sources, I don't think
there is any that has such high capacity factors as nuclear. For example, solar and wind have a capacity factor of 10-15%
on average." Rising also dispelled the myth that old nuclear reactors are not as efficient and new technology, explaining
that maintenance and upgrade work over the years has increased their capacity factor to the same high level. "And when
you have a new reactor, it has that high capacity factor from the start," she said. Sweden, Rising's home country, is a good
example of "how quickly a country can ramp up nuclear", she said. This fact dispels the myth that "small countries cannot
do nuclear", she said. The United Arab Emirates is also proving that a small country can rapidly build nuclear capacity, she
added. Regarding the levelised cost of electricity, including the system cost, Rising said that Nuclear Energy Agency data
for France, the UK, the USA and South Korea show that, "in nearly all of these cases nuclear is the cheapest". Harmony
To achieve 1000 GWe of new capacity, the industry must address the three pillars of the World Nuclear Association's
Harmony initiative, which Rising presented for the first time at the 2015 Symposium. These are a level playing field,
harmonised regulatory processes and an effective safety paradigm. A level playing field for all low-carbon technologies
would value not only the environmental qualities of an energy source, but also its reliability and grid system costs.
Markets should be reformed to, Rising said, to support capital investments, include grid system costs, eliminate
nuclear-only taxes, reform subsidies, give credit for low-carbon emissions, value 24/7 reliability and support innovative
finance solutions. A level playing field for nuclear cannot be achieved as long as power markets are distorted, Rising said,
with low wholesale prices reflecting renewables that are supported by subsidies. Current gas prices may be low in the USA,
but this does not reflect the cost of emissions that fossil fuelled plants account for, she added. There also needs to be
enhanced standardisation; streamlined licensing processes; harmonised and updated global codes and standards; the enabling
of international trade; as well as efficient and effective safety regulation. In addition, nuclear innovation requires the
development and timely licensing of new technologies. Nuclear power development has been hindered, Rising said, by
national energy policies that are not aligned. She gave nuclear taxes in Sweden and Belgium as an example of this. The
safety paradigm means increasing genuine public wellbeing from a societal perspective, Rising said. It also means ensuring
global nuclear safety and confidence in the management of nuclear technology and operations. "The alternatives to nuclear
are far more dangerous - even including accidents," Rising said. Citing a 1998 report by the Paul Scherrer Institut, which
looked at accidents related to energy facilities and concluded that of 1943 accidents with more than 5 fatalities, hydro was
by far the most dangerous, then coal and then gas. Researched and written by World Nuclear News
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