報 告 書

平成 24 年度
新都建委
第2号
津波避難施設候補地地質調査業務
(新宮市熊野地 王子町地内)
報
告
平成 24年
書
9 月
§1.調査概要
1.発注者
新宮市役所建設農林部都市建設課
2.業務名
平成 24 年度 新都建委 第 2 号
津波避難施設候補地地質調査業務
3.場
所
新宮市 熊野地,王子町地内
(着工) 平成 24 年 6 月
27 日
(完成) 平成 24 年 9 月
24 日
4.作業期間
5.目
的
津波避難施設候補地における地盤の基礎地盤状況を把握す
ることを目的に実施する。
6.使用機器
ボーリングマシン ・・・・・・・・ YBM 製 05-DA-2 型
標準貫入試験器・・・・・・・マルイ製 MIS-245 型
エンジン ・・・・・・・・ ヤンマー製
NFAD-8 型
試錐ポンプ・・・・・・・・・・・・・・・・
その他 ・・・・・・・・ コアチューブ(シングル・ダブル),
ビット(メタル・ダイヤ),水位計
足場パイプ、フェンス
他
§2.調査方法
2-1
調査ボーリング
機械ボーリングは、ボーリングマシンを使用して行う。
本マシンは、回転式スピンドル型(ハンドフィード方式)の機械に属し、土砂から岩
盤のボーリングにまで広く使用されている。スピンドル型のボーリングマシンは、原動
機で発生した回転運動を伝動装置をへてスイベルヘッドに伝える。それに連結されたボ
ーリングロッドを介入して、ロッドの先端に取り付けたビットに、回転・給圧・進退運
動を伝えて掘削する。(図 2-1-1)ボーリング作業は、鉛直下方掘りで(孔径φ86~66mm)
で行う。地盤の硬軟に応じて、ダイアモンドビットの種類やメタルクラウンなどを使い
分けると共に、ロッドの回転数や給圧を調整しながら、掘削につとめる。掘進期間中の
孔内水位については、毎朝測定する。採取した試料は、ボーリング現場でビニール袋に
密封して現場から持ち帰り、詳細な観察を行い、土質、色調、臭気等について観察記事
をまとめ、N値データを加えて柱状図にとりまとめる。
三脚パイプやぐら
スナッチブロック
ホイスティングスイベル
ウォータスイベル
巻上機
伝動装置
デリバリホース
変速装置
操縦装置
原
動
機
ス
イ
ベ
ル
ヘ
ッ
ド
ロッドホルダ
油
圧
ポ
ン
プ
ポンプ
泥水
バック
オ
イ
ル
タ
ン
ク
サクションホース
フートバルブ
ドライブパイプ
ケーシングパイプ
ボーリングロッド
セジメントチューブ
セジメントチューブカップリング
コアバレル
コ
ア
メタルクラウン
注)岩盤ボーリングの場合は、泥水ではなく
清水を使用する。
図 2-1-1
ボーリング装置の全体図
[全国地質調査業協会連合会編(1993):新版ボーリングポケットブック P-26]
2-2
標準貫入試験
標準貫入試験は、原位置地盤の土の硬軟や締まり具合の指標である N値を得ることや、
試料の採取を目的とし、JIS A 1219 規格に基づいて実施する。試験は、標準貫入試験用
サンプラー(長さ 810mm,直径 51mm)をスライム等を除去した孔底に静かに降ろした後、
貫入を開始する。地盤への貫入は、ロッド上部に連結されたノッキングヘッド及びガイ
ド用ロッドを介して 75cm の高さから重量 63.5kgf{623N}のハンマーを繰り返し自由落
下させることにより行う。(図 2-2-1)この時、15cm の深度長を予備打ちした後 30cm の
本打ちを行い、さらに 5cm を後打ちする。N値は、本打ちの貫入深 30cm に対するハンマ
ーの打撃回数として定義される。本打ちの打撃回数は 60 を上限とし、そのときの貫入深
を測定しておく。また、本打ちの貫入深が 30cm ちょうどで終わらずはみ出す場合にも、
この時の貫入深を測定しておく。いずれの場合にも N値は貫入深 30cm に対する値に換算
する。標準貫入試験終了後、回収したサンプラー内の試料について、採取長,スライム
の有無を確認し、土の種類,色調,含水状態,混合物,地層の境界等を観察する。試料
は現場でビニール袋に収納・密封したうえで持ち帰り、ボーリングコアとともに最終的
な詳細観察を行い、N値データを加えて一括してボーリング柱状図としてとりまとめる。
滑車
約5m
自由落下高 75㎝
ハンマー(63.5㎏f)
ハンマー巻上げ用引綱
やぐら
ノッキングヘッド
ボーリング機械
コーンプーリー
ドライブパイプ
またはケーシングパイプ
ボーリングロッド
ボーリング孔
(φ65~116㎜ 程 度)
標準貫入試験用サンプラー
孔底
予備打ち 15cm
本 打 ち 30cm
後 打 ち 5cm
角
ね
じ
31
25
175
25
レンチグリップ
レンチグリップ
コネクタヘッド
51
35
19
560
φ19゚47'
シ
ュ
ー
ねじ継手
(8山)
スプリット
バレル
(二つ割り)
ノ
ッ
キ
ン
グ
ヘ
ッ
ド
排水孔4孔
ねじ継手
(8山)
(単位:mm)
部
規格 cm
全
長
81.0
カ
ッ
プ
リ
ン
グ
7.5
a
b
c
シュー長さ バレル長さ ヘッド長さ
7.5
図 2-2-1
ハンマー
4.4
20.0
(単位:cm)
ノッキングヘッド
標準貫入試験用サンプラー
各
平
板
締
付
ボ
ル
ト
6.0
75
鉄鎖
ロ
ッ
ド
810
約28
標準貫入試験法の概念図
56.0
17.5
d
外
(単位:cm)
ハンマー
φ
e
径
5.1
内
径
3.5
シュー角度
19゚ 47'
標準貫入試験法及び装置
[全国地質調査業協会連合会編(1993):新編ボーリングポケットブック(P-215~P-216)]
§3.地形地質概要
3-1 地 形
今回の調査地点は、
新宮市街地(あけぼの公園、王子団地)ついては、JR新宮駅の東方約 1~2km の範囲に
あって、一級河川「熊野川」の右岸側河口部にあたる。新宮市街地はこの地域において
は、比較的規模の大きい沖積平野に発達しており、市街地は住宅や商店が密集する。こ
のうち調査地点については東側に熊野灘を望む沖積低地にあたり、三角州性および砂州
性の堆積土砂が表層を覆う地域で、あけぼの公園で海抜 4.5m、王子団地で海抜 3.5m 程
度となっている。
3-2 地 質
調査地周辺の地質図を図 3-2-1~3 に示す。
地質的に和歌山県は日本の大地構造区分において西南日本に属する。西南日本は中央
構造線によって北側の内帯と南側の外帯に二分される。したがって和歌山県の大部分が
外帯に属する。西南日本外帯は岩相および堆積年代から北側より、三波川帯、秩父累帯、
四万十累帯と区分され、さらに四万十累帯は北側より日高川帯、音無川帯、牟婁帯との
細分される。これらは北側ほど堆積年代は古く中古生代におよぶが、南側では新しく新
生代新第三紀中新世に至る。調査地を含む紀伊半島南部は牟婁帯が広く分布して基盤を
成すが、調査地周辺においては、新生代新第三紀中新世の熊野層群や熊野酸性火成岩類
群が順次被覆分布する。このうち佐野地区周辺においては、熊野層群・小口累層(砂岩お
よび砂岩・泥岩互層)が基盤を成しており、その上部を砂州~砂丘性の堆積土砂(礫・砂)
が覆い形成されている。また小口累層の基盤岩は海岸部の岩礁地帯等で露頭が確認でき
る。一方、新宮市街地においては熊野酸性岩類(花崗斑岩)の分布域にあたりその上部を
熊野川の運搬堆積土砂ならびに海岸成の堆積土が堆積しており、調査周辺においては基
盤岩の露出は確認されない。
図 3-2-1
西南日本における先中新世の地帯区分
図 3-2-2
紀伊半島の地帯区分図
以上、出典:アーバンクボタ 38「紀伊半島の地質と温泉」株式会社クボタより
図 3-2-3
熊野層群分布図および熊野酸性岩分布図
出典:日本の地質 5「中部地方Ⅱ」より
§4.調査ボーリング結果
調査ボーリングは、津波避難施設候補地の敷地内において、代表的な地点 1 箇所を選
定し実施した。ボーリングはφ66mm ボーリングとし、1m 毎に標準貫入試験を実施した。
なお調査ボーリングの詳細な結果は、巻末の「ボーリング柱状図」に整理したとおりで
ある。
以下、各地点別に述べる。
C.あけぼの団地
・盛
土(B)
KBM+9.91m、調査深度 Dep=18.39m
GL±0.00m~-0.60m
GL-0.60m までは盛土で土質は「玉石混じり砂礫」となる。φ10~30mm 程度の円礫主体
を主体とし、φmax200mm の玉石が確認された。含水は中位程度で色調は茶褐色を呈する。
なお埋設管の試掘を実施したため標準貫入試験は実施していない。
・沖積粘性土(Ac)
GL-0.60m~-1.00m
盛土(B)直下に分布する沖積粘性土で土質は「シルト質粘土」となる。層厚は約 0.4m
と薄く粘性は中位~やや強く、含水は中位程度である。暗茶褐色を呈する。
・沖積砂質土(As1)
GL-1.00m~-2.55m
均等な細砂を主体で含水は少ない。上部付近は緩い締まり具合となるが、下部に従い
締まっている。色調は暗茶褐色を呈する。
N値はN=3~18 を示し、相対密度「非常に緩い~中位」の締まり具合と評価される。
・沖積礫質土(Ag1)
GL-2.55m~-8.60m
主体礫はφ10~30mm 程度の円礫主体で、φmax50mm 程度である。礫間は粗砂および細
砂にて充填されており、色調は灰褐色を呈している。含水は地下水位付近(GL-4.5m 付近)
までは少ないが、以深で多くなる。
N値はN=20~50 以上を示しバラツキがあって、相対密度は「中ぐらい~非常に密な」
締まり具合と評価される。
・沖積砂質土(As2)
GL-8.60m~-9.50m
均等な細砂主体で含水はやや多い。GL-9.15m~-9.30m 間は粘土を狭在する。色調は暗
青灰色を呈する。
N値はN=16 を示し相対密度「中位」の締まり具合と評価される。
・洪積礫質土(Dg1)
GL-9.50m~-12.25m
主体礫はφ10~30mm 程度の円礫で最大礫径φmax50mm のものが確認される。礫間は粗
砂および細砂にて充填されており、よく締まっている。色調は灰褐~暗灰色を呈してお
り、含水は多い。
N値はN=20~50 以上を示しバラツキがあって、相対密度は「中ぐらい~非常に密な」
締まり具合と評価される。
・洪積砂質土(Ds1)
GL-12.25m~-12.70m
中砂主体で粘土を斑状に混入する。色調は暗灰色を呈する。
N値は上部層とまたがるため、10cm 毎の貫入量より換算N値を算出した結果、N=15
程度にまとめられることから相対密度「中位」の締まり具合と評価される。
・洪積礫質土(Dg2)
GL-12.70m~-13.80m
φ10~30mm 程度の円礫を主体とし、礫間は粗砂および細砂にて充填されよく締まって
いる。色調は暗灰色を呈しており含水は多い。
N値はN=50 以上を示し、相対密度は「非常に密な」締まり具合と評価される。
・洪積砂質土(Ds2)
GL-13.80m~-14.30m
細砂主体で全体にシルトを帯びている。色調は暗灰色を呈する。
N値は下部層とまたがるため、10cm 毎の貫入量より換算N値を算出した結果、N=18
にまとめられることから、相対密度「中位」の締まり具合と評価される。
・洪積礫質土(Dg3)
GL-14.30m~-18.39m
φ10~30mm 程度の円礫を主体とし、最大礫径はφmax50mm 程度となる。礫間は粗砂お
よび細砂にて充填されよく締まっており、含水は多い。また GL-16.5m 以深では、掘削水
の漏水が激しい。色調は暗灰色を呈している。
N値はN=50 以上を示し、相対密度は「非常に密な」締まり具合と評価される。
なお地下水位は GL-4.50m(2012.7.12)にて確認された。
D.王子団地
・盛
土(B)
KBM+10.07m、調査深度 Dep=20.50m
GL±0.00m~-0.50m
表層に施される盛土で土質は「粘土混じり砂礫」となる。φ30~50mm 程度の円礫主体
でφmax200mm 程度の玉石が確認された。色調は茶褐色を呈する。なお埋設管の試掘を実
施したため標準貫入試験は実施していない。
・沖積礫質土(Ag1)
GL-0.50m~-2.60m
主体礫はφ20~30mm 程度の円礫主体で、φmax80mm 程度のものが点在する。礫間は中
砂および粘性土にて充填されており、色調は黄褐色を呈している。含水は地下水位付近
(GL-2.3m 付近)より多くなる。
N値はN=3 を示すことから相対密度「非常に緩い」締まり具合となる。
・沖積粘性土(Ac1)
GL-2.60m~-3.40m
含水が多く非常に軟らかい粘性土である。土質は「シルト質粘土」で全体にシルトお
よび微細砂を帯びている。色調は暗茶褐色を呈する。
N値はN=2 を示すことからコンシステンシー「非常に軟らかい」と評価される。
・沖積礫質土(Ag2)
GL-3.40m~-8.20m
φ10~30mm 程度の円礫を主体とし、φmax50mm 程度のものが混入される。礫間は細砂
および粗砂にて充填され含水が多く、色調は暗灰~褐灰色を呈している。
N値はN=32~50 以上を示すことから相対密度「密な~非常に密な」締まり具合と評
価される。
・沖積砂質土(As1)
GL-8.20m~-10.65m
細砂主体で中砂が混じる。含水は多くφ10~20mm 程度の円礫が点在する。GL-8.7m~
-8.9m 間においては腐植土を混入し臭気がある。また GL-10m 以深に於いてはシルト分を
帯びるようになる。色調は暗灰色を呈する。
N値はN=6~13 を示し相対密度「緩い~中位」の締まり具合と評価される。
・洪積礫質土(Dg1)
GL-10.65m~-14.90m
φ10~30mm 程度の円礫が主体でφmax50mm 程度のものが混入される。礫間は細砂およ
び粗砂にて充填されており、含水は多く色調は暗灰色を呈している。GL-11.1m~11.3m
間では有機物が混じる。
N値はN=35~50 以上を示すことから相対密度「密な~非常に密な」締まり具合と評
価される。
§5.考
5-1
察
各地層の土質定数の提案
調査ボーリング結果を基に一般に使用されている推定式や図表を基に参考までに各地層の
地盤定数を設定する。
1)代表N値(N')
代表N値については、平均値とするが、安全側をみて N>50 を示すものはN=50 として取
り扱う。以下に各地点ごとの代表N値についてまとめる。
C.あけぼの団地
1.盛土(B)-礫質土
N値 → データ無し
2.沖積粘性土(Ac)
N値 → データ無し
3.沖積砂質土(As1)
N値 → 3/33(2.7),18
データの個数
平均値
n=2 個
N=10.4
代表N値(N')
→
3/33(2.7)
4.沖積礫質土(Ag1)
N値 → 23,32,50,42,20,50/22(50)
データの個数
平均値
n=6 個
N=36.2
代表N値(N')
→
36 とする。
5.沖積砂質土(As2)
N値 → 16
データの個数
代表N値(N')
n=1 個
→
16 とする。
6.洪積礫質土(Dg1)
N値 → 50/11(50),50/26(50)
データの個数
平均値
n=2 個
N=50.0
代表N値(N')
7.洪積砂質土(Ds1)
→
50 とする。
→
3
(最低値を採用する)
N値 → 15(換算) ※10cm 毎の貫入量より換算
データの個数
n=1 個
代表N値(N')
→
15 とする。
8.洪積礫質土(Dg2)
N値 → 50/21(50)
データの個数
n=1 個
代表N値(N')
→
50 とする。
9.洪積砂質土(Ds2)
N値 → 18※
※10cm 毎の貫入量より換算
データの個数
n=1 個
代表N値(N')
→
18 とする。
10.洪積礫質土(Dg3)
N値 → 50/15(50),50/15(50),50/5(50),50/24(50),
データの個数
平均値
n=4 個
N=50.0
代表N値(N')
→
50 とする。
D.王子団地
1.盛土(B)-礫質土
N値 → データ無し
2.沖積礫質土(Ag1)
N値 → 3,3
データの個数
平均値
n=2 個
N=3.0
代表N値(N')
→
3 とする。
3.沖積粘性土(Ac1)
N値 → 2
データの個数
代表N値(N')
n=1 個
→
2
4.沖積礫質土(Ag2)
N値 → 50,50/25(50),50/25(50),32
データの個数
平均値
n=4 個
N=45.5
代表N値(N')
→
45 とする。
5.沖積砂質土(As1)
N値 → 12※,13,6
データの個数
平均値
※10cm 毎の貫入量より換算
n=3 個
N=10.3
代表N値(N')
→
10 とする。
6.洪積礫質土(Dg1)
N値 → 35,50/17(50),50/27(50),50
データの個数
平均値
n=4 個
N=46.3
代表N値(N')
→
46 とする。
7.洪積粘性土(Dc)
N値 → 7
データの個数
代表N値(N')
n=1 個
→
7 とする。
8.洪積礫質土(Ds)
N値 → 11
データの個数
代表N値(N')
n=1 個
→
11 とする。
9.洪積礫質土(Dg2)
N値 → 50/20(50),50/27(50),47,48
データの個数
平均値
n=4 個
N=48.8
代表N値(N')
→
48 とする。
2)単位体積重量(γt)
単位体積重量(γt)については、以下に示す表 5-1-1 を参考に推定した。
表 5-1-1
土の単位体積重量(kN/m3)
出典:道路橋示
方書(Ⅰ共通
編・Ⅳ下部構造編)・同解説(平成 14 年,日本道路協会 P-41)
3)せん断定数(C,φ)
内部摩擦角(φ)は式-①によりN値から求めることとする。また粘着力(c)は式-②よりN値
より求める。
・φ=
20 ・N + 15
(°),N>5
式-①
(建築基礎構造設計指針より)
・c=
6.0・N
(kN/m2)
式-②
(地盤工学会・土質調査法より)
N:標準貫入試験によるN値
3)変形係数
変形係数については、建築基礎構造設計指針より N値から下式にて算定する。
E0=700・N
(kN/m2)
(建築基礎構造設計指針より)
表 5-1-2 土質定数の一般値
湿潤
せん断
粘着力
種
類
状
態
密度
地盤工学
抵抗角
会基準
kN/m3
度
kN/m2
20
40
0
粒径幅の広いもの
20
35
0
分級されたもの
19
礫及び
締固めたもの
盛
(G)
礫混り砂
砂
締固めたもの
30
0
(S)
砂質土
締固めたもの
19
25
30以下
(SF)
粘性土
締固めたもの
18
15
50以下
(M),(C)
土
関東ローム
締固めたもの
14
20
10以下
(V)
自
礫
密実なまたは粒径幅の広いもの
20
40
0
(G)
密実でないものまたは分級されたもの
18
35
0
密実なもの
21
40
0
礫混り砂
密実でないもの
19
35
0
砂
密実なまたは粒径幅のよいもの
20
35
0
密実でないものまたは分級されたもの
18
30
0
密実なもの
19
30
30以下
密実でないもの
17
25
0
固いもの (指で強く押し多少へこむ)
18
25
50以下
やや軟いもの (指の中程度の力で貫入)
17
20
30以下
軟いもの (指が容易に貫入)
16
15
15以下
粘土
固いもの (指で強く押し多少へこむ)
17
20
50以下
及び
やや軟いもの (指の中程度の力で貫入)
15
15
30以下
シルト
軟いもの (指が容易に貫入)
14
10
15以下
関東ローム
締固めたもの
14
然
砂質土
粘性土
地
5(φu)
30以下
盤
[出典:設計要領第一集
(2000.1),日本道路公団 P1-37]
(G)
(S)
(SF)
(M),(C)
(M),(C)
(V)
参考までに表 5-1-3~6 において地盤定数の提案値(目安)を示す。
表 5-1-5
判別
土
質
記号
B
盛 土
C.あけぼの団地における地盤定数提案値
代表
単位体積重量
内部摩擦角
粘着力
変形係数
N'値
γt(kN/m3)
(°)
C(kN/㎡)
E0(kN/㎡)
-
20
40
0
-
(礫質土)
Ac
沖
積
沖
積
-
14
15以下
10
-
沖
積
表5-1-2
表5-1-2
より
3
18
30
0
2,100
砂質土
Ag1
考
より
粘性土
As1
備
表5-1-2
より
36
20
41
0
25,200
16
18
32
0
11,200
50
20
45
0
35,000
15
18
32
0
10,500
50
20
45
0
35,000
18
18
33
0
12,600
50
20
45
0
35,000
礫質土
As2
沖
積
砂質土
Dg1
洪
積
礫質土
Ds1
洪
積
砂質土
Dg2
洪
積
礫質土
Ds2
洪
積
砂質土
Dg3
洪
積
礫質土
表 5-1-6
判別
土
質
記号
B
盛 土
D.王子団地における地盤定数提案値
代表
単位体積重量
内部摩擦角
粘着力
変形係数
N'値
γt(kN/m3)
(°)
C(kN/㎡)
E0(kN/㎡)
-
20
40
0
-
(礫質土)
Ag1
沖
積
沖
積
3
18
30
0
-
沖
積
礫質土
表5-1-2
表5-1-2
より
2
14
0
12
1,400
45
20
45
0
31,500
粘性土
Ag2
考
より
礫性土
Ac
備
As1
沖
積
10
17
29
0
7,000
46
20
45
0
32,200
7
16
0
42
4,900
11
18
29
0
7,700
48
20
45
0
33,600
砂質土
Dg1
洪
積
礫質土
Dc
洪
積
粘性土
Ds
洪
積
砂質土
Dg2
洪
積
礫質土
5-2
候補地の地盤状況について
C.あけぼの団地
あけぼの団地における地盤構成状況を表 5-2-3 に示す。
表 5-2-3 あけぼの団地の地盤構成状況
番号
土質
記号
土
層
土
質
分布深度
代表N値
(GL-m)
(N')
①
[B]
盛土
玉石混じり砂礫
0.00~0.60
-
②
[Ac]
沖積粘性土
シルト質粘土
0.60~1.00
-
備考
三角州性
③
[As1] 沖積砂質土
④
[Ag1] 沖積礫質土
⑤
[As2] 沖積砂質土
⑥
砂
1.00~2.55
3
2.55~8.60
36
砂
8.60~9.50
16
[Dg1] 洪積礫質土
砂礫
9.50~12.25
50
⑦
[Ds1] 洪積砂質土
粘土混じり砂
12.25~12.70
15
⑧
[Dg2] 洪積礫質土
砂礫
12.70~13.80
50
⑨
[Ds2] 洪積砂質土
シルト質砂
13.80~14.30
18
⑩
[Dg3] 洪積礫質土
14.30~18.39
50
砂
砂
礫
礫
および
砂州性
段丘性
※:N>50 を示すものについては安全側をみて N'=50 とした。
当地はボーリング調査深度内において計 10 層の土層が確認されている。このうち GL-9.50m
を境に上部を沖積層、下部では洪積層の分布と想定される。
沖積層における各層は、概ね「中位~密な」締まり具合を呈する砂質土~礫質土を主体に
構成されている。一方洪積層においては、礫質土に関しては代表N値でN'=50 を示し「非常
に密な」締まり具合となるが、狭在分布する砂質土層については、代表 N値でN'=15~18 を
示し「中位」の締まり具合での分布となる。
地下水位は、
[Ag1]の GL-4.50m(2012.7.11)において確認される。地震時に懸念される液
状化については、礫質土層では可能性が低いものの、狭在分布する砂質土については液状化
発生の可能性が考えられることから、候補地決定の際には詳細な調査が望まれる。
D.王子団地
王子団地における地盤構成状況を表 5-2-4 に示す。
表 5-2-4
番号
①
②
土質
記号
[B]
土
層
盛土
[Ag1] 沖積礫性土
王子団地の地盤構成状況
分布深度
代表N値
(GL-m)
(N')
粘土混じり砂礫
0.00~0.50
-
粘土質砂礫
0.50~2.60
3
土
質
備
考
三角州性
③
[Ac]
④
[Ag2] 沖積礫質土
⑤
[As1] 沖積砂質土
⑥
[Dg1] 洪積礫質土
⑦
[Dc]
⑧
[Ds]
⑩
[Dg2] 洪積礫質土
シルト質粘土
2.60~3.40
2
3.40~8.20
45
砂
8.20~10.65
10
砂礫
10.65~14.90
46
洪積粘性土
シルト
14.90~15.80
7
洪積砂質土
腐植土混じり砂
15.80~16.70
11
16.70~20.50
48
沖積粘性土
砂
砂
礫
礫
および
砂州性
段丘性
当地はボーリング調査深度内において計 9 層の土層が確認されている。このうち GL-10.65m
を境に上部を沖積層、下部では洪積層の分布と想定される。
沖積層は三角州性および砂州性によるもので、盛土[B]直下の[Ag1]、
[Ac]を除いては、
概ね「中位~密な」締まり具合を呈する砂質土~礫質土を主体に構成されている。一方洪積
層は、礫質土に関しては代表N値で N'=46~48 を示し「密な」締まり具合となるが、狭在分
布する粘性土層[Dc]はN'=7 を示しコンシステンシー「中ぐらい」、砂質土層[Ds]につい
ては、N'=11 を示し、「中位」の締まり具合となる。
地下水位は、
[Ag1]の GL-2.30m(2012.7.21)において確認される。地震時に懸念される液
状化については、緩い締まり具合となる[Ag1]、[As2]
、
[Ds]で液状化発生の可能性が考え
られるため、候補地決定の際には更なる詳細な調査が望まれる。
-以
上-