2015年度活動報告書

2015 年度
ボランティアセンター
年間活動報告書
フェリス女学院大学ボランティアセンター
2015 年度ボランティアセンター年間活動報告書 目次
はじめに
高柳 彰夫 センター長
1
Ⅰ フェリス女学院大学ボランティアセンターの目的と事業
1. 中期計画(2013―2016)
2
2. 2015 年度活動をふりかえって
<資料>ボランティアセンター規程、運営委員会規程、運営方針
3
8
Ⅱ 2015 年度活動報告
プロジェクト(特別プログラム)実施報告
第 5 回サマースクールプログラム@横浜 ~福島から小中学生を迎えて~
13
学生主体の企画とコラボレーション
【国際・平和人権】
アンネのバラ(礼拝、植樹記念礼拝)
アムネスティはがき書き活動、映画上映会(世界人権デー)
16
19
<授業連携>「国際交流への招待」アムネスティ
【教育支援】
緑園東小学校 ふれあい学習サポート
21
【多文化共生のために】
外国籍住民学習支援と出会い@多文化まちづくり工房、あーすぷらざ
23
【地域と共に】
第 13 回緑園新春コンサート
24
寿町炊き出し・夜回り・バザー
高齢者施設(横浜市泉区)での演奏ボランティア
27
28
【環境保護】
使用済み切手・書き損じはがき収集
29
ペットボトルキャップ収集
【災害被災者支援】
ネパール大地震被災者支援募金
30
<授業連携>「ファシリテーターの理論と実践 A」防災教育ワークショップ
食べて届け!チャリティランチ ~For Others, Pray for Nepal~
31
学生スタッフ研修会・イベント
2015 年度 第 1 回 学生スタッフ研修会(寿町フィールドワーク)
”
”
第 2 回 学生スタッフ研修会(戦後 70 年 平和について考える)
第 3 回 学生スタッフ研修会(@相模川自然の村 清流の里)
32
33
35
大学ボランティアセンター 学生スタッフリーダーセミナー2016@新大阪
神奈川大学ボランティア活動支援室 来訪
37
38
大学祭、東北復興市、ボラセン Café
39
ライフキャリア道場 in フェリス
41
<授業連携>「他者との共生:For Others」ボランティアセンターの活動紹介
42
「カードボードバッグ作り」ボランティア~横浜×福島交流プログラム 2016 春~
44
学生のボランティア活動報告
(1)学生ボランティア報告
【災害被災者支援】
第 5 回サマースクールプログラム@横浜
音楽芸術学科 1 年
45
第 5 回サマースクールプログラム@横浜
コミュニケーション学科 1 年
848
南相馬市ボランティアツアー参加報告
音楽芸術学科 1 年
51
音楽芸術学科 3 年
59
英文学科 3 年
62
演奏学科 2 年
64
英語英米文学科 2 年
67
横浜市国際交流協会(YOKE)
英語英米文学科 2 年
70
国際熱帯木材機関(ITTO)
国際交流学科 3 年
73
【教育支援】
大和ユースクラブ・わくわく冒険隊活動支援
【海外ボランティア】
国際ワークキャンプ in ベトナム
【その他】
国際自然大学校 自然体験プログラム
(2)NPO インターンシップ報告
地球市民 ACT かながわ
(3)国際機関実務体験プログラム報告
Ⅲ ボランティアセンター資料
アンケート結果(新入生アンケート)
76
アンケート結果(ボランティアセンター来訪者)
ボランティア説明会 実施報告
78
81
2015 年度活動実績
83
学生スタッフ&教職員紹介
85
おわりに ~2015 年度を振り返って~
「
「
上條 直美 コーディネーター
表紙写真・裏表紙写真:アンネのバラ
86
はじめに
ボランティアセンター長 高柳 彰夫
2015 年は第二次世界大戦終戦から 70 年の年でした。沖縄戦やヒロシマ・ナガサキから
70 年の年でもありました。過去の侵略や膨張主義、植民地支配の歴史と向き合うことがと
りわけ強調されるべき年でした。しかし実際に起きてきたこと―戦争責任やいわゆる「従
軍慰安婦」問題など歴史をめぐる近隣諸国との対立激化、安保法案の国会での成立、辺野
古での新基地建設など―を振りかえると、現政権が進めていることは本来とるべき方向と
正反対と思えてなりません。ボランティアセンターはこれまでも戦争と平和をめぐる問題
に取り組んできました。
一方で 2015 年は世界がこれから 2030 年までの開発と環境の目標に合意した年でもあり
ました。9 月 25 日の国連総会で、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals =
SDGs)を含む『私たちの世界を転換する―持続可能な開発のための 2030 アジェンダ』
(Transforming Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development)が採択されま
した。それまでのミレニアム開発目標(Millennium Development Goals = MDGs)が途上国
の貧困削減に焦点を当てたものであったのに対して、SDGs は持続可能な開発の経済・社
会・環境の 3 側面の多様な問題をカバーし、また先進国も含めた世界のすべての諸国の共
通目標です。日本でも、貧困や格差の問題、ジェンダー不平等の問題など SDGs をふまえ
て取り組むべき問題が多くあります。ボランティアセンターと関連した内外のさまざまな
市民の活動が何をめざしていくのかを考えるうえで、SDGs やその背景にある理念―人権、
ジェンダー平等、平和など―は常に参考にされるものとなっていくでしょう。
2016 年度で現在の中期計画が終わり、今年度は新しい中期計画を 2020 年のフェリス女
学院の 150 周年も踏まえながら策定することになります。ボランティア活動が単なる慈善
に終わらず、2030 年に向けた SDGs の諸目標の実現も視野に入れながら、社会を転換する
担い手が育っていくような機会を提供する活動をどう組織するのか、これからの活動を考
えていきたいと思います。
2016 年 3 月
-1-
Ⅰ.フェリス女学院大学ボランティアセンターの目的と事業
(2015年度)
1.中期計画(2013-2016)
中期計画は大学全体で取り組む「フェリス女学院大学 13-16PLAN」の中に位置づけられ、
ボランティアセンターとしては、以下の計画実施中である。
(優先順位度順)
事業計画名称
2015 年度の成果
キ リ ス ト 教 精 神 / For
1.ボランティア講習会、授業連携講座、自主
各種説明会、講習会の開催
Others の実践
的ボランティアの発掘と活動支援
ボランティアに関す
2.国際機関や国内外の NPO、NGO のインタ
国際機関実務体験プログラム 4
る啓発・支援と、セ
ーンシップ活用と開発
名参加、NPO インターンシッ
中期目標
中期計画名称
プ 2 名参加
ンター学生スタッフ
育成プログラム
3.学生スタッフ研修と人材育成
学生スタッフ延べ 23 名
キ リ ス ト 教 精 神 / For
1.サマースクールプログラム@横浜
8 月 6-9 日実施、参加者 20 名
Others の実践
2.災害被災者支援活動のバックアップ
学生スタッフ 21 名(外部スタ
東日本大震災被災者
3.災害救援募金窓口として、学生による学内
ッフ含む)
支援プログラム
外での募金活動の支援
地域連携の推進
1.緑園新春コンサートの継続実施
279 名
地域連携ボランティ
アプログラム
来場者・出演者・スタッフ合計
2.地域小中学校学習支援
ふれあい学習支援、授業サポー
ト等
3.寿町炊き出し、バザー、学習
29 名
寿地区センターバザーへ物品
支援
4.泉区社会福祉協議会の事業と泉区の行事や
災害対策事業協力
地域連携の推進
1.多文化地域フィールドと学習支援ボランテ
多文化共生社会に向
ィア
けたボランティアプ
2.NGO、NPO 連携による講演会、ワークシ
海外ボランティア説明会の実
ログラム
ョップとボランティア体験
施
キ リ ス ト 教 精 神 / For
ボランティアセンター活動報告書発行及び学生
年間活動報告書発行 100 部
Others の実践
による種々の広報活動
For Others の学びと
実践~ボランティア
活動の振り返り
-2-
55 名
2.2015 年度活動をふりかえって
2015 年度に入った途端、4 月 25 日にネパール大地震が発生しました。まだ新入生を迎え
たばかり、授業も始まったばかりの時期に起こったネパール地震は、私たちの想像を超えた
被害をネパールにもたらしました。ボランティアセンターでは、5 月 1 日~6 月 30 日の 2 ヶ
月間、支援募金を実施し、シャプラニール=市民による海外協力の会によるネパール支援活
動へ寄付することを決めました。
ネパール募金開始の原動力になったのは、その春休みにネパールに 1 ヶ月間海外ボランテ
ィアで滞在した学生スタッフがいたことです。自分が滞在したあの村は、あの人はどうなっ
たのか?不安な日々を過ごし、幸いにも学生が滞在した村は無事でしたが、多くの方々が被
害を受けました。ネパールで過ごした体験が、次の行動へつながることを私たちに見せてく
れました。
また、同じく 4 月に学内のペットボトルキャップ回収先である NPO 法人エコキャップ推
進協会が、キャップの売却益を本来の目的である世界の子どもにワクチンを日本委員会へ寄
付していなかったという事実が報道され、一時、学内のキャップ回収を中止する事態になり
ました。最終的には、これまでも中間組織としてフェリスから直接キャップを持ち込んでい
た NPO 法人ともにあゆむから、エコキャップ推進協会を仲介せずに直接世界の子どもにワ
クチンを日本委員会へ寄付する契約が成立し、回収が再開されました。このことからボラン
ティアセンターが学んだことは、キャップを回収するという日々の作業に埋もれがちな、何
のための寄付?という目的と、きちんと適正に寄付されているかというチェックする責任が、
「寄付(お金であれモノであれ)
」という行為には伴うということです。ただ寄付をすればい
い、みんなが知っている団体だから安心、といった考えではなく、きちんと自分の目で確か
めることが必要です。
学生スタッフの活動は、今年も 2 年生が中心となり、大学祭などのイベントや、日々のミ
ーティングの運営に力を入れてくれました。他のサークルや活動と兼ねている人が多いため、
研修会など全員が集まる機会はほとんどありませんでしたが、センターのシフト(情報整理
や相談対応のためにセンターに待機)には積極的に関わっていました。情報発信のための工
夫としてタンブラーのサイト(http://ferrisvolunteercenter.tumblr.com/に情報掲載)を作っ
たり、さまざまな動きがありました。昨年度の研修会で生まれた新しい企画、学食のランチ
を食べると募金につながるというアイディアも「チャリティランチ」として学食と FLC と
の協働で実現しました。
事務局面では、2014 年度に作成された学生のデータベースの入力作業を 1 年間にわたっ
て実施し、無事に完了、2003 年から現在に至るまでにボランティアセンターに関わった学生
1886 名分の活動情報がデータ化されました。次年度は、これらの分析作業ができればと思
っています。
(1)センター実施業務
a.一般学生へのボランティア活動に関する情報提供
①情報提供:大きく分けて、
「ボランティアセンター学生スタッフの活動」
「ボランティアセ
-3-
ンターのプロジェクト」
「関係団体等からのボランティア情報」の 3 種類の情報を提供して
いる。方法としては、学内掲示、センター内で活動分野別団体ファイル、関連図書、資料、
HP、SNS(情報提供者 ML に登録希望をした学生への定期的な情報提供等)などを通じて
閲覧できるようにしている。
②説明会・講習会:4 月~5 月および 10 月に以下の説明会を開催した。
(単位:名)
参加者数
春
秋
ボランティアセンター・バリアフリー推進室合同説明会(2 回)
70
ボランチ(7 日間)
15
サマースクールプログラム説明会(春)
・報告会(秋)
35
緑園東小学校放課後ふれあい学習サポート・上白根中学校アシスタ
20
7
18
ントティーチャー説明会
NPO インターンシップ説明会(春)
・報告会(秋)
30
アムネスティはがき書き活動説明会
10
ボランティア活動科目履修相談会
国際機関実務体験プログラム説明会
60
60
海外スタディツアー説明会(CIEE)
40
15
b.ボランティア活動の相談業務
①相談業務:常時コーディネーター、職員および学生スタッフ等が、来訪者の相談に応じて
いる。
開室時間 月~金 9 時~18 時
2015 年度は 99 名の学生が来室した。
②ボランティア活動科目履修の相談業務
今年度の履修登録者数は次の通り。
(単位:名)
前期
ボランティア活動1
英語英米文学科 2 年
後期
活動内容
1
NPO インターンシップ(地球市民 ACT
(45 時間)
かながわ)
国際交流学科 2 年
1
緑園東小学校学習支援
コミュニケーション学科 1 年
1
サマースクールプログラム
音楽芸術学科 1 年
1
サマースクールプログラム
ボランティア活動2
英語英米文学科 3 年
1
海外ボランティア(ネパール)
(90 時間)
英語英米文学科 2 年
1
横浜 YMCA 山手台センター
国際交流学科 2 年
2
国際機関実務体験プログラム
コミュニケーション学科 3 年
1
NPO インターンシップ(アクションポート横浜)
ボランティア活動3
音楽芸術学科 3 年
1
大和ユースクラブ
(270 時間)
音楽演奏学科 2 年
1
NPO 国際自然大学校
-4-
③学生スタッフ・コーディネーターの活動支援と研修
今年度は、学生スタッフ 8 名、学生コーディネーター(2 年目以上)15 名、合計 23 名が
活動した。
c.ボランティア活動保険天災型登録手続きの代行
手続き取扱い者数 98 名(うち天災タイプ 76 名)
d.学内組織との連携・ボランティア系団体への支援
①ライフキャリア道場 in フェリス
神奈川県くらし県民部人権男女共同参画課が主催、株式会社リクルートホールディングス
の企画、NPO 法人アクションポート横浜に所属するフェリス学生実行委員の運営で、ライ
フキャリア道場 in フェリス(11 月 28 日)の開催をサポートした。フェリスでは学生実行委
員 2 名(国際交流学科 4 年、コミュニケーション学科 3 年)が主催した。
e.学外組織との連携
①NPO インターンシッププログラム(2009 年度開始事業)
NPO 法人アクションポート横浜(横浜市の市民活動支援 NPO)との連携によるインター
ンシッププログラムへの学生の参加。
②国際機関実務体験プログラム(2005 年度開始事業)
公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE)を通じて実施。横浜市内 4 大学(フェリス、
明治学院大学、横浜国立大学、横浜市立大学)が参加しており、国際機関・国連機関での実
務体験活動に学生を派遣。
2015 年度派遣は次の通り。(単位:名)
派遣先
夏期
春期
横浜市国際交流協会(YOKE)
1
1
アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター(IUC)
1
国際熱帯木材機関(ITTO)
1
③泉区社会福祉協議会ボランティアセンター運営委員会
運営委員として参加
④泉区社会福祉協議会主催による、障がい者との「ふれあい軽スポーツ大会」
国際交流学科学生 2 名、日本語日本文学科学生 1 名、音楽芸術学科学生 3 名参加
⑤演奏ボランティア
*横須賀めぐみ幼稚園クリスマス会にて 3 名の学生が演奏を行った。
大学院音楽研究科演奏専攻 2 年(バイオリン)
、同 1 年(チェロ)
、
演奏学科 4 年(ピアノ)
-5-
*泉区にある介護付き有料老人ホームはなまるハウス弥生台で、敬老の日とクリスマス
に演奏ボランティアとして音楽学部音楽芸術学科 2 年生 5 名が演奏を行った。
*泉区にある高齢者支援 NPO だんだんの樹でのピアノ演奏活動。
⑥横浜女学院中学校・高等学校授業連携
横浜市中区の横浜女学院中学校高等学校の高校 1 年生の ESD(持続可能な開発のための教
育)の授業 4 回に協力し、開発や国際協力に関する参加型学習を実施した。学生スタッフ 3
名も参加。
f.学外団体への寄付・募金
難民支援協会(大学祭での収益金を募金)
寿地区センター(タオル等のバザーへの寄付)
寿地区センター(緑園新春コンサート受付募金)
シャプラニール=市民による海外協力の会(チャリティランチ・ネパール募金)
世界の子どもにワクチンを日本委員会(NPO ともにあゆむを通じて)
(ペットボトルキャ
ップの回収の収益を募金)
(*)ネパール大地震被災者支援募金(5 月 1 日~6 月 30 日)は多くの教職員、学生の協力
を得て実施。募金額は 6 月末までに合計 76,283 円となった。送金先は、特定非営利活動法
人 シャプラニール=市民による海外協力の会および日本キリスト教協議会(NCC)を通じ
て ACT アライアンス。
(2)学生スタッフ・コーディネーターの活動
①諸団体・組織からのボランティア募集情報やイベント情報などのチラシ、ニュースレター
等の整理と掲示
②センター来訪学生への相談対応
③定例ミーティングの開催(担当制。アジェンダ作り、司会、書記など)
④外部団体や学内活動との連携
⑤ニュースレターの定期発行(4 月)
⑥研修会年 3 回実施(5 月、9 月、3 月実施)
⑦大学ボランティアセンター学生スタッフリーダーセミナー(ユースビジョン主催、2 月)
に 1 年生 2 名を派遣した。
⑧大学祭への参加
知的障がい者通所施設「社会福祉法人ひかりの園」のクッキー販売、フェアトレードカフ
ェ、東北復興市(「未来の一本松のタオルハンカチとポストカード、ぼんずプロジェクトの葉
っぱしおりの販売)を実施した。
-6-
(3)プロジェクト
2015 年度は以下のプロジェクトを実施した。いずれも継続事業である。
(事業開始年順)
① 第 13 回緑園新春コンサート(2003 年度開始事業)
(詳細 24 頁)
NPO 法人だんだんの樹(泉区の高齢者支援 NPO)との共催、泉区社会福祉協議会の後援
で開催。学内では宗教センターの協力を得て開催された。地域との連携事業としての意味と
同時に、主に学生スタッフ 1 年生が中心となって企画運営を行う場となっており、ひとつの
企画を最初から最後まで、みんなで力を合わせて実施することができている。
② アンネのバラプロジェクト(Peace from Anne)(2003 年度開始事業)(16 頁)
宗教センターの協力を得て継続実施。通常活動である園芸ボランティアと並行して、
「平和
をつくる者」について考え、平和への願いをこめて実施している。
③ 緑園東小学校放課後ふれあい学習サポート(2004 年度開始事業)
(21 頁)
地域の小学校との連携事業として継続実施。水曜日 13 時半~15 時半、木曜日 14 時半~
15 時半に緑園東小学校図書室にて実施。参加学生は 28 名(延べ 154 名)
、実施回数は 24 回。
参加登録児童は 41 名。緑園東小学校の他、上白根中学校でのアシスタントティーチャー。
また、地域の学習支援 NPO などから多数のボランティア募集が来ており、学校教育現場か
らの支援ニーズの高まりを感じる。
④ アムネスティ・インターナショナルはがき書き(2005 年度開始事業)
(19 頁)
2012 年度から定例化された「良心の囚人」解放のための「はがき書き」活動は、今年度は
5 回開催された。アムネスティのニュースレターを資料に、世界の人権を取り巻く状況を学
ぶこととはがき書きという具体的なアクションを行っている。
⑤ 使用済み切手・書き損じはがきの収集と寄付(2008 年度開始事業)
(29 頁)
使用済切手は JOCS(日本キリスト教海外医療協力会)へ寄付した。
⑥ ペットボトルキャップの収集(2008 年度開始事業)(29 頁)
世界の子どもにワクチンを日本委員会へ寄付するため、ペットボトルキャップをキャンパ
スで回収し、泉区の NPO 法人ともにあゆむに運び込み、現金化した上で同法人を通じて寄
付される。
⑦ 第 5 回サマースクールプログラム(2011 年度開始事業)
(13 頁)
2011 年の東日本大震災と原発事故後に、被災地支援への模索の中から、福島県出身学生と
の協働で始められたサマースクールプログラムは、今回で 5 回目となる。
⑧ 寿町への支援(27 頁)
今年度は、バザーへのタオルなどの寄付を実施した。
-7-
<資料>フェリス女学院大学ボランティアセンター規程と運営方針
○ボランティアセンター規程
2003 年1月 23 日制定
2007 年1月 25 日改正
2007 年5月 17 日改正
2015 年3月 12 日改正
(設置)
第1条 フェリス女学院大学学則(1965 年4月1日制定)第 42 条の2の規定に基づき、フェリ
ス女学院大学(以下「本学」という。
)にボランティアセンター(以下「センター」という。
)
を置く。
(趣旨)
第2条 この規程は、センターの組織運営等に関し、必要な事項を定めるものとする。
(目的)
第3条 センターは、本学の教育理念である“For Others”の精神のもと、次に掲げるボラン
ティア活動に係る諸事業の推進に当たることを目的とする。
(1) 学生のボランティア活動に係る情報の収集・提供、参加機会の紹介に関する事項
(2) 学生のボランティア活動事業の企画・立案に関する事項
(3) 学内のボランティア団体への支援に関する事項
(4) その他学生等のボランティア活動の支援・促進に必要な業務に関する事項
(センターの施設)
第4条 センターは、緑園キャンパスに置く。
(センターの構成)
第5条 センターには、センター長、ボランティアコーディネーター(以下「コーディネーター」
という。)、センター職員及び学生スタッフを置く。
(センター長)
第6条 センター長は、センターを代表し、その運営等を統括する。
2 センター長の任期は2年とし、再任を妨げない。
3 センター長は、第10条に規定する委員会及び大学評議会の議を経て、学長が任命する。
(コーディネーター)
第7条 コーディネーターは、センター長を補佐し、センター業務を行う。
2 コーディネーターは、事務嘱託1名とし、ボランティア活動に経験と見識を有する者をもっ
て充てる。
3 コーディネーターは、
第10条に規定する委員会及び大学評議会の議を経て、
学長が任命する。
-8-
(センター職員)
第8条 センター職員は、センター長及びコーディネーターの指示のもと、センター業務を行う。
2 センターは、必要により臨時職員を、センター職員として置くことができる。
(学生スタッフ)
第9条 センターは、センター業務の運営に当たり、学生の参加と協力を求めることができる。
2 学生スタッフは若干名とし、公募に応募した本学学生の中からセンター長が委嘱する。
3 学生スタッフの活動期間は原則1年とし、再任を妨げない。
(委員会)
第10条 センターの運営に関する諸事項を審議するため、ボランティアセンター運営委員会
(以下「委員会」という。
)を置く。
2 委員会に関する事項は、別に定める。
(その他の事項)
第11条 この規程に定めるもののほか、センターの運営に関し必要な事項は、別に定める。
(庶務)
第12条 センターに関わる事務は、コーディネーター及びセンター職員が行う。
(規程の改廃)
第13条 この規程の改廃は、委員会及び大学評議会の議を経て、部長会議の承認を得て行うも
のとする。
附 則
この規程は、2003年3月1日から施行する。
附 則
この規程は、2007年4月1日から施行する。
附 則
この規程は、2007 年 5 月 17 日から施行し、2007 年4月1日から適用する。
附 則
1 この規程は、2015年4月1日から施行する。
2 改正前の第4条関係委員会に関する事項は、ボランティアセンター運営委員会規程で別に定
める。
-9-
○ボランティアセンター運営委員会規程
2015 年3月 11 日制定
(趣旨)
第1条 この規程は、ボランティアセンター規程(2003年1月23日制定)第10条の規定に基づき、
ボランティアセンター運営委員会(以下「委員会」という。
)の構成、運営等に関し、必要な
事項を定めるものとする。
(委員会の構成)
第2条 委員会は、次に掲げる委員をもって構成する。
(1) ボランティアセンター長(以下「センター長」という。
)
(2) 各学部から選出された教員 各1名
(3) 教務部長
(4) 学生部長
(5) 海外交流部長
(6) 宗教主任
(7) 大学事務部長
(8) その他委員会が必要と認めた者
2 委員の任期は、前項第1号及び第3号から第7条までに掲げる委員についてはその職に在任
する期間、同項第2号に掲げる委員については2年、第8号に掲げる委員については1年とし、
再任を妨げない。
(審議事項)
第3条 委員会は、ボランティアセンター(以下「センター」という。
)の運営に関し、次に掲
げる事項を審議するものとする。
(1) センターの運営方針に関する事項
(2) センターの事業計画及び管理運営に関する事項
(3) センターの日常業務の指針に関する事項
(4) その他学生等のボランティア活動の支援・促進に関する重要事項及び必要と認められる事
項
(運営)
第4条 委員会に委員長を置き、センター長がこれに当たる。
2 委員会は、委員長が招集し、その議長となる。
3 委員会は、定例委員会及び臨時委員会とし、定例委員会は原則として毎年度1回開催するほ
か、臨時委員会は、必要あると認めたときに随時招集する。
4 委員会は、その構成員の過半数の出席をもって成立する。
- 10 -
(議決の方法)
第5条 委員会の議決は出席者の過半数をもって決定し、可否同数のときは議長がこれを決する。
(記録)
第6条 委員会の議事については、議事録を作成し、センターがこれを保管する。
(報告)
第7条 委員長は、委員会の協議の結果を学長及び大学評議会に報告するものとする。
(その他の事項)
第8条 この規程に定めるもののほか、
委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が決定する。
(庶務)
第9条 委員会に関わる事務は、ボランティアコーディネーターが行う。
(規程の改廃)
第10条 この規程の改廃は、委員会の議を経て、大学評議会の承認を得て行うものとする。
附 則
この規程は、2015年4月1日から施行する。
- 11 -
ボランティアセンター運営方針
“For Others”の精神のもとで「自立した女性」を育成することは、フェリスの教育目標の一つ
です。しかしそのためには、授業を受けて試験やレポートでよい点をとるだけでは足りません。
むしろ学生たちが、
自分から社会に出て行って問題を発見し、
その解決のための理念と計画を立て、
他の人々と協力しながら行動してゆく能力を養う必要があります。ボランティアセンターは、
こうした視点に立って、これまでは学生個人の自主性に委ねられてきたボランティア活動を、
大学として積極的にサポートすることを目標としています。これと連動して、2003 年度から
「ボランティア活動1,2,3」が単位化されました。
1. センターは、ボランティア活動を通して、学生と大学、社会(国内と国外)をつなぐ役割を
目指します。
2. センターは、学生が希望する活動領域で、信頼できる活動場所を紹介できるよう、コーディネ
ーターの指導のもとで情報の収集と調査を行います。さらにボランティアに関連する領域を
扱う教員、地域の社会福祉協議会や他大学のボランティアセンターとの交流を積極的に進め、
ネットワーク化を促進します。
3. センターは、センターを訪ねる学生たちの自主性を重視し、活動場所とのマッチングに配慮
します。また大学と学生が、“For Others”の精神のもとで目的を共有する対等な人間である
ことを自覚し、学生たちと対話し、問合せや相談に対応します。またモニタリングを行うこと
で活動中の学生たちを支援し、活動状況を知ることと並んで、活動先で得られた貴重な経験の
共有化に努めます。活動が終了した後は、学生自身による自己評価を促し、場合によっては
成果を社会に還元するための活動を行います。
4. センターは、学生参画型の運営を目指します。とくに学生スタッフの募集と育成に努めます。
学生の企画立案によるボランティア事業を支援するために、情報と場所を提供します。
5. センターは、学内のボランティア団体を支援します。各団体の目的と活動趣旨を理解し、
ニーズを知るために話合いの場を設け、可能な支援について検討します。
6. センターは、写真展・講演会・ワークショップなどの催しと並んで、Newsletter の発行、
ホームページの作成などによる広報活動を積極的に行います。
センターは、以上のような活動を通して、学生たちが、自分を含む人間や自然の「根源的な尊厳」
に対する感性を養い、現代社会の抱える諸問題について「実践的な知性」を育み、そして社会に
おける「市民参画型」の合意形成を促進するためのコミュニケーション能力を身につけてくれる
ことを、場合によっては卒業後の進路につながってゆくことを、また大学が、社会的な貢献度と
知名度を高めてゆくことを目指します。
(2003年4月確定)
- 12 -
Ⅱ
2015 年度活動報告
プロジェクト(特別プログラム)実施報告
第 5 回サマースクールプログラム@横浜 ~福島から小中学生を迎えて~
実施日:2015 年 8 月 6 日(木)~9 日(日)3 泊 4 日/宿泊場所:ナビオス横浜
今年で 5 回目を迎えるサマースクールプログラム@横浜は、「福島第一原発事故による
放射線の影響から少しでも子どもたちが逃れ、外で思い切り身体を動かして遊べる一時保
養プログラム」として、2011 年夏に福島県出身のフェリス生によって提案され始まりまし
た。
今回は、16 名のフェリス生、5 名の学外協力者、総勢 21 名の学生が中心となって企画
運営を行い、小 5~中 3 の 20 名の子どもたちを横浜に迎えました。猛暑ながらも天気に恵
まれ、本学緑園キャンパスでは、パイプオルガン鑑賞などの音楽体験、LEGO 教材を使い
創造力を育む LEGO 体験プログラム、リサイクル可能な段ボールを使ったエコバッグ制作、
読書運動プロジェクト朗読チームによる朗読会、エコキャンパスツアー、体育館遊びなど、
またキャンパスの外では、みなとみらいや中華街周辺の散策、山下公園での花火見物と盛
りだくさんで、終始子どもたちの笑顔と元気な声に包まれた 4 日間となりました。
学内協力者:宗教センター、情報センター、エコ・キャンパス研究会、読書運動プロジ
ェクト朗読チーム、エコバッグ制作学生、保健室、総務課
学外協力者:(順不同)
ナビオス横浜、JICA 横浜、泉消防署、緑園東小学校、日本郵船氷川丸、LEGO education、
パティスリー・ラ・ベルデュール、メサ・グランデ
個人有志の方々からも献金をいただきました。感謝いたします。
月日
主なプログラム
8月6日
福島~郡山~東京(電車)、東京~横浜(バス)、ナビオス横浜に到着、
開会式:出会いと交流
8月7日
音楽体験(チャペル)、LEGO 制作・エコバッグ制作(学生ホール)、読
書運動プロジェクト朗読チーム、エコキャンパスツアー、体育館遊び(緑
園キャンパス内)
8月8日
みなとみらい・中華街周辺散策、交流会、山下公園で花火
8月9日
アルバム作り、閉会式、横浜~東京(バス)、東京~郡山~福島到着(電
車)
緑園チャペル
での音楽体験
体育館遊び
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【スケジュール】
4 月 15 日(水)
4 月 29 日(水)
5 月 13 日(水)
5 月 16 日(土)
5 月 20 日(水)
5 月 27 日(水)
6 月 3 日(水)
6 月 10 日(水)
6 月 17 日(水)
6 月 21 日(日)
6 月 22 日(月)
6 月 24 日(水)
7 月 1 日(水)
7 月 5 日(日)
7 月 8 日(水)
7 月 15 日(水)
7 月 18 日(土)
7 月 22 日(水)
8 月 3 日(月)
9 月 24 日(木)
9 月 30 日(水)
10 月 16 日
(金)
サマースクールプログラム説明会(昼休み/キダー)ボランティア募集
サマースクールプログラム@横浜 第 1 回ミーティング
第 2 回ミーティング(班分け)
プログラム実施場所の下見、ボランティアスタッフ新歓
第 3 回ミーティング
第 4 回ミーティング
第 5 回ミーティング
第 6 回ミーティング
第 7 回ミーティング
第 1 回事前研修会(講師 鹿目久美氏、フェリス OG 佐久間慧氏)
安全管理講習会(講師 泉消防署)「救急救命講習」
第 2 回研修会(講師 緑園東小学校 保谷先生)
第 8 回ミーティング
参加者向け説明会@福島市、郡山市
第 9 回ミーティング
第 10 回ミーティング
第 3 回研修会
第 11 回ミーティング(最終ミーティング)
最終全体ミーティング
振り返り会
お疲れ様会
学内報告会(昼休み/キダーホール)
救急救命講習
(講師:泉消防署)
【ボランティア学生の声】 国際交流学科 3 年
私は今回で、サマースクールプログラムへの参加は 2 回目でした。1 回目となった昨年
は子どもと普段接する機会も経験もあまりない中での参加したので、不安ばかりで他の保
養プログラムとは違うフェリスならではのプログラムを知ることで精いっぱいでした。し
かし、今年は 2 回目にして、ボランティアスタッフをまとめる立場になり、昨年の記憶を
頼りに、そして共にまとめる立場になった同期を頼りに、3 か月間の準備に臨みました。
ずっと抱えていた 3.11 の被災者支援への思いもあり、大学に入った夏休みには、このプ
ログラムとは違う保養プログラムに参加していましたが、それは日ごろから携わるような
ものではなく、そのプログラムへの参加者に気持ちを向ける期間がとても短かったように
感じます。
フェリスの保養プログラムの良さとして、準備を行う 4 か月間は参加者に気持ちを向け
れることがあげられます。参加者の具体的な情報が入ってくるにつれ、プログラムの内容
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を検討し直し、当日がくるのが楽しみになる反面、不安も募る時間がありました。そのよ
うな気持ちが大学生活という学校、家、アルバイトの中に入ってくることは、新鮮なこと
であり、かつ貴重な時間でした。直接的な友人や親せきが東北に少ない私にとっては、3.11
を忘れないための大切な時間でした。
プログラムを進める間は、何をしたらいいのかわからず、ボランティアセンターのコー
ディネーターや同期に頼りっぱなしで、自分自身の役割を見つけるのが難しいこともあり
ました。しかし、経験者の少ない新鮮なメンバーで、いままで続いてきたプログラムを一
新するようなアイディアのもと、リピーター対策もとれたプログラムにすることができま
した。その分リスクもあり、危機管理能力や子どもとのふれあい方の問題点なども浮き彫
りになり、「子どもを対象にしたボランティアの経験がない人でも参加しやすいプログラ
ム」を今後は作り上げることができるのでは、という可能性を感じました。
フェリスの保養プログラムに参加する子どもたちは、さまざまな背景を持ち、同時にさ
まざまな違うものを求めて参加します。その求めているものがなんなのかを理解し、臨機
応変なプログラムにすることが求められていると感じます。このプログラムでは、毎年内
容を変更しているので、その分リピーターでも楽しめるものになると同時に、年々変化す
る子どもの求めているものに対応することもできます。それは大きな強みだと私は感じて
います。福島の現状も年々変化するものであり、その対応もしやすいです。例えば、最初
の頃は外で遊ぶ時間が求められていたのもあり、自然とふれあうプログラムが主でしたが、
最近では福島でも外で遊ぶ子が増えました。よって、自然が対象のものから、横浜そのも
のを楽しんでもらえるようなプログラムに変えていきました。
フェリスには子どもが好きな人が多いな、とこのプログラムを通して知ることができま
した。教職を目指す学生も多く、子ども目当てでこのプログラムに参加する人がほとんど
です。しかし、このプログラムでは、福島の原発事故の問題、被曝の問題、差別の問題、
親子の問題など、様々な問題に出会い、そして学ぶことができます。「子ども」という共
通の興味を持って集まった学生が、このプログラムを通して、触れたことのない新たなテ
ーマに触れる機会となっていることを、とても嬉しく思います。私自身、子どもと関わる
ことを目当てに参加した訳ではないのですが、子どもの心の問題や、子どもを対象とした
活動の注意点など、今まで学んだことのないことを実践で学べたことは貴重な経験でした。
このプログラムから本当に多くのことを学ばせていただき、また、たくさんの子どもた
ち、学生と知り合い、私のフェリスでの学生生活の一つの大切な時間として、生涯忘れる
ことができないです。お世話になった多くの人に感謝しつつ、これからもこのプログラム
が学生、福島の子どもたちの宝物になるよう、願っています。
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学生主体の企画とコラボレーション
アンネのバラ
今年もフェリス女学院大学の緑園キャンパスにアンネのバラが咲きました。アンネのバ
ラは、本間慎先生を通して黒川万千代氏(当時、ホロコースト教育資料センター副理事長・
故)のご協力を頂き、バラ育苗家の 山室建治氏より寄贈を受けて、2003 年 11 月 17 日、
植樹されたものです。この年、廣石望初代ボランティアセンター長を中心に「アンネのバ
ラ育成プロジェクト」が発足し、以来、学生たちの精力的なボランティア活動に支えられ、
アンネのバラが育てられています。
11.11 アンネのバラ植樹記念礼拝後
6.10 アンネのバラ/アンネ・フランク
の誕生日記念礼拝後
「アンネのバラ」は、蕾の時は赤、開花すると黄金色になり、時間の経過とともにサーモ
ンピンクに変色し、やがて更に濃いピンクに変色するという具合に、色が変わっていきま
す。さまざまに色を変えるバラを「アンネのバラ」として選んだことには意味があります。
アンネは豊かな才能を秘めたまま戦争と民族差別のために、若くして命を奪われました。
そんな彼女が生きていたなら、その才能を活かし、人生において幾つもの美しい花を咲か
せたに違いありません。多彩に変容する「アンネのバラ」には、多くの可能性を秘めたア
ンネを表現し、平和を祈るという、このバラを作出したベルギー人園芸家ヒッポリテ・デ
ルフォルヘ氏の願いが込められています。
1971 年、大槻道子という日本人がオットー・フランク氏と奇跡的に出会い、翌年のクリ
スマスにフランク氏からバラを分けていただきました。その後、山室隆一氏にバラの増殖
が託され、隆一氏が亡くなられた後はご子息建治氏がその栽培を受け継ぎ、アンネのバラ
は「戦争のない、平和な世界に」というアンネの願いとともに、日本全国に広まっていま
す。
アンネバラ育成ボランティア
による草取り作業
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アンネのバラのポプリ
【アンネのバラ礼拝】
6 月 10 日(水)緑園チャペルにて
奨励 英文学科 3 年
今日はアンネのバラ記念礼拝ですので、アンネのバラについて少しだけお話したいと思
います。アンネのバラはベルギーの園芸家、ヒッポリテ・デルフォルヘ氏が作出した新品
種のバラで、「アンネ・フランクの思い出」、日本では「アンネ・フランクの形見」といわ
れています。アンネの父であるオットー・フランク氏に贈られました。アンネのバラは「戦
争のない、平和な世界に」というアンネの願いとともに、日本全国に広まっています。 2003
年 11 月 17 日、フェリス女学院大学緑園キャンパスにおいて、アンネのバラ植樹式が行わ
れました。11 月の植樹記念礼拝、アンネ・フランクの誕生日である 6 月 12 日に近い日を
選び、年に 2 回記念礼拝を行っています。
今日、残念なことにアンネ・フランクが願った、「戦争のない、平和な世界」は脅かさ
れているように感じます。現在問題になっている憲法 9 条の改正が行われれば、最悪日本
は再び戦争をする国になってしまう可能性もあります。今年で戦後 70 年を迎えます。平
和とはいったい何でしょうか。何をすれば平和になるのでしょうか。私たちに何ができる
のでしょうか。とても難しい問題であると思いますが、こういったことを常日頃考える機
会もないと思うので、たまには考える機会も必要だなと、この奨励で何を話そうか考えて
いるとき感じました。私が「あー嫌だな」と思うことがあります。それは、都内や混雑し
た電車のホームや電車の中です。朝はもちろん、日中、夕方など混雑した場所で人や肩に
当たっても、バッグが当たっても、お構いなし、ましてや「すみません」の一言もないよ
うに感じます。
そんな一瞬一瞬の何気ないどうでもいいような出来事かもしれないけれど、
お互いが少し気を使い、また一言「すみません」の小さなやさしさや心遣いで人の気持ち
に余裕が生まれるように感じます。どんな場所でも、どんな状況でも、人の心にやさしさ
があってほしいと思います。あふれるやさしさでも、ひとかけらのやさしさでも、どんな
形でも、誰かに対するやさしい心は誰の心にもあってほしいな、と。世界平和のような大
きなことではなく、小さなことかもしれません。でもそれがアンネ・フランクの望んだ平
和に近づけるような気がします。
奨励 音楽芸術学科 4 年
私からは、今週のテーマ「幸せ」に基づいて話をします。皆さんが「幸せ」を感じるの
はどんな時でしょうか。沢山あると思いますが、その中でも、先程、寺内さんから「人に
やさしくする」とお話がありましたので、自分以外の人と幸せを分かち合うことについて
考えてみたいと思います。
皆さん誰でも人付き合いでは、仲が良い人もいると思いますが、苦手だなと思う人もい
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るでしょう。なぜ苦手と思ってしまうか考えた時に、一つの理由として、自分自身のこと
で頭がいっぱいになっていると考えられます。
例えば「今、忙しいから後にして」という文章を考えてみましょう。
「今、忙しいんだよ
ね、後にしてくれる?」と柔らかく言うのと、
「今、忙しいから後にして!」と早口で淡々
と言うのとではだいぶ印象が変わります。悪気はなかったとしても、言い方によって相手
に怖いなどの印象を与えてしまうこともあります。
「今、忙しいから後にして」は、自分自
身のことで頭がいっぱいの状態を表すものとして例に挙げました。人付き合いは大変では
ありますが、人を受け入れるために、まずは自分自身を開放して、他の人を考える心の余
裕を作りましょう。
皆さん、楽しみは作るものです。嫌なことがあったら、美味しいものを食べたり、今の
時期はバラがきれいなのでバラを眺めるのでも良いでしょう。行きたい所に素直に行って
みましょう。そしたら、本学のスクールモットーである「For Others」を実践しながら、
楽しい学生生活を送ることができると思います。
【アンネのバラ植樹記念礼拝】11 月 11 日(水)緑園チャペルにて
奨励「当たり前な日常を過ごせる幸せ」 日本文学科 3 年
第 2 次世界大戦でナチスに捕らえられ、ベルゲン・ベルセン強制収容所で 15 歳の短い
命を落とした少女、アンネ・フランクが苦悩の隠れ家生活で綴ったアンネの日記。そこに
は、
「もし神様がわたしを長生きさせてくださるなら、つまらない人生で一生を終わりませ
ん。
わたしは世界と人類のために働きます」アンネのこの意志は今もなお生き続けており、
私たちに訴えかけています。アンネの父、オットー・フランク氏は生前このように語られ
ました。「皆様がたは、わたしの娘アンネの悲劇的な人生に、同情するだけではなく、平和
を造りだすために何かをする人となってください。」と。アンネの願ったこと、また私たち
にできることは何かあるのでしょうか。礼拝冒頭の招きのことば「平和を実現する人々は、
幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」身近な人間関係において、私たちが平和な
心、愛の心を持つことで、そこから世界の平和が始まっていくのだと思います。
アンネのバラは、ベルギーの園芸家ヒッポリテ・デルフォルヘ氏が作出した新品種で、
「アンネ・フランクの形見」と命名され、アンネの遺志を伝えるため活動していた父に贈
られました。こうして父の手に渡ったアンネのバラは、彼によって全世界に広められまし
た。2003 年にフェリスにも植樹されたアンネのバラは、蕾の時の赤から、黄金色、サーモ
ンピンク、濃いピンクへと色を変える様子に、アンネの多くの可能性と平和への祈りが込
められています。
私は高校 3 年生の時、東日本大震災で被害を受けた宮城県南三陸町に研修旅行に行きま
した。震災の翌年に訪れたため、建物の上に船が乗っていたり、防災庁舎も震災後そのま
まの形になっている姿など、津波の脅威が生々しく残っている光景を目の当たりにしまし
た。現地でその惨状を見て、被災者の方々からお話を聞き、また救援活動を懸命に取り組
んでいる様子を知る、今起こっていることを自分の目で見て、その身をもって経験するこ
とができました。普通のありふれた毎日が、どれだけ奇跡的なことで幸せなことなのか改
めて認識しました。
アンネは迫害から逃れるために始まった隠れ家生活で、その悲惨な生活環境や恐怖の中
でも、明るく希望を失いませんでした。私たちにとって当たり前な日常がアンネにとって
は幸せなことであり、それを私たちは当たり前なこととして生きています。いつも通りの
日常を送れる幸せに感謝しながら、その幸せを他の人と分かち合い、平和を作り出す生き
方ができるように、ともに祈りたいと思います。
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アムネスティはがき書き活動
(アムネスティ・ユース・ネット@ferris)
フェリス女学院大学ボランティアセンターでは、アムネスティ・インターナショナルの
活動を継続的に紹介し、はがき書き活動を続けてきました。またセンターでは、アムネス
ティ・レポート(和文・英文)や人権に関する参考図書を、いつでも閲覧できるようにし
ています。
アムネスティ・インターナショナルでは、人権侵害を行っている政府や機関に宛てはが
きを書く国際人権ボランティアを提唱しています。世界には暴力を使っていないにもかか
わらず、政府との意見の違いなどを理由に囚われた「良心の囚人」、世界各国で、拷問、虐
待、強制失踪、隔離拘禁といった人権侵害を受けている人々、その他さまざまな理由で人
権を奪われ、過酷な状況に耐えている人々が大勢います。
はがき書き活動では、まず初めにアムネスティ・レポートなどの資料をもとに、分担し
て人権侵害の事例についての説明を行い、その後、実際に皆ではがき書きをします。学生
たちは共に学び、はがきを書くことを通して、世界の中で何が起きているかを知り、人権
侵害を止めるようアピールし被害者を励ますサポーターに加わるのです。
【はがき書き活動スケジュール】
第1回
4 月 24 日(金)アゼルバイジャン、ブラジル
第2回
6 月 9 日(火)トルコ
第3回
6 月 23 日(火)ドミニカ共和国
第4回
7 月 15 日(水)サウジアラビア、フィリピン
第5回
11 月 10 日(火)ブルキナファソ、南アフリカ、マレーシア、メキシコ
【人権週間/アムネスティ映画上映会】
第1回
12 月 4 日(金)16 時半~19 時半(場所:2209 教室)
上映映画:
「自由と壁とヒップホップ」パレスチナ人ラッパー(テーマ:分断、差別、貧困)
第2回
12 月 9 日(水)16 時半~19 時半(場所:2209 教室)
上映映画:
「扉をたたく人」
(テーマ:移民青年、音楽、不法滞在、アカデミー主演男優賞、NY)
12 月 10 日世界人権デーにちなみ、映画を鑑賞。その後は人権についてみんなでディスカ
ッションし、一緒に世界で起こっていることについて考えました。
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【アムネスティはがき書き活動
~国際人権ボランティア~】
上條直美コーディネーター
(大学 HP「フェリス・ブログ」より引用掲載)
ボランティアセンターでは、2005 年からアムネスティ・インターナショナルという国際
人権団体の活動を継続的に紹介し、活動の一つであるはがき(手紙)書き活動を行ってい
ます。
はがき(手紙)書き活動とは、人権侵害を行っている政府や機関へはがきを書いて送る
ことで、人権侵害を止めるようにアピールしたり、被害者を励ます手紙を送ったりする活
動です。
学生たちはおよそ月に1回、アムネスティが発行するニュースレターなどの資料をもと
に、人権侵害の事例について学習し、その後、実際に皆ではがき(手紙)書きを行い、署
名をして各自投函します。
今年度は第 1 回目を 4 月 24 日に開催し、アゼルバイジャン共和国の人権活動家とブラ
ジルで理由なく憲兵に殺害された人種差別の事件について学びました。第 2 回目の 6 月 9
日は、トルコとシリア国境におけるシリア難民の問題、第 3 回目は 6 月 23 日にフェリス★
トライやる week(大学生活に慣れてきた 1 年生に、学内のプログラムや活動を紹介し、い
ろいろなことにチャレンジしてもらう企画)の一環として、新 1 年生 3 名と一緒にドミニ
カ共和国におけるハイチ系住民の問題について学び、はがき(手紙)書き活動を行いまし
た。次回は 7 月 15 日に行います。
アムネスティのはがき書き活動
~フェリス★トライやる week~
【授業連携「国際交流への招待」】
11 月 5 日(木)4 限(杉之原真子先生)グリーンホールにて
ゲスト学生スピーカー:音楽芸術学科 4 年、国際交流学科 3 年
内容:アムネスティ・インターナショナルでの活動について、国際交流、海外ボランティア
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緑園東小学校
ふれあい学習サポート(ふれあい)
緑園東小学校(横浜市泉区)での放課後学習支援活動を、今年度も継続実施しました。
(7 頁参照)
活動日
:水曜日 13:30~15:30、木曜日 14:30~15:30
場所
:緑園東小学校
図書室
活動内容:チューターは、子どもたちが宿題や自分が継続して
行っている課題を持ってきて学習するのをサポート。
例)国語の漢字練習、算数の計算問題など
【活動参加学生の声】
私は 2 年生になったこの間の 4 月からふれあいのボランティアに参加しています。ふれ
あいに参加した一番の理由は教職を履修していることです。現在中高の英語の教職課程を
履修しています。英語が好きで、生徒が英語は楽しいものだと思ってもらえるような授業
ができたらいいなと思ったからです。また、小学生への英語教育にも興味があります。現
在小学校では英語教育が始まっていて、歌やゲームを通して英語に触れる授業が行われて
います。
このように私は教育にとても興味があるのですが、実際に教える経験がありませんでし
たし想像もつきませんでした。また、小学生への英語教育に興味がありましたが、小さく
て落ち着きのない小学生が私はもしかすると苦手なのではないか?という疑問もありまし
た。
そこで、このふれあいのボランティアに参加してみることにしました。ふれあいの対象
は主に小学校の低学年で、ほとんどの子は算数や国語の宿題を行っています。英語を教え
る機会はありませんが、教育に関わることができ将来への第一歩を踏み出せたような気が
します。中には自宅から持ってきた英語のドリルに取り組む子もいるので、そのような時
は積極的にドリルを見てあげることもできます。小学生はとても元気で、図書室の中でも
大きな声で話したりおしゃべりをしてしまうこともあります。それを落ち着かせて勉強す
る姿勢へと導くことは容易ではありませんが、これも将来に役立つ経験だと思います。
そして何より小学生に対して苦手意識があり、当初は自分の経験のためにボランティア
に行くような気持ちで参加しましたが、今では小学生が可愛くて仕方がありません。今日
も癒されよう!という気持ちでいつも小学校に向かっています。
ボランティアを始めるきっかけは人それぞれだと思いますが、きっと皆さんにとっても
プラスの経験になると思います。興味のある方はぜひ参加してみてください。
(英語英米文学科 2 年)
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私がこの「ふれあい学習ボランティア」に参加してみようと思ったきっかけは、何か新
しいことに挑戦してみたいと思っていた頃、私は子供が大好きだったので、この活動を知
って直ぐに興味を抱いたことからでした。実際活動に参加してみると、人懐っこい子供が
多く、接してみるとやっぱり子供は可愛いと思うばかりで、また子供たちは皆自分のこと
を「先生!先生!」と呼んでくれるので、それが新鮮であり、とても嬉しい気持ちになり
ます。子供たちは、おとなしい子からヤンチャで元気な子まで、個性豊かです。それが毎
回1人1人違った性格の子供たちの色んな面が発見できるので、接していて楽しく感じま
す。参加する前は自分が子供にパワーを与えるという気持ちだったのですが、今振り返っ
て思うと、子供からパワーをもらってばかりだなと、子供から学ぶことは沢山あるなと感
じます。毎週同じ時間、曜日に参加するので、子供たちの学習面、行動面の成長、変化が
間近で感じることが出来、子供たちもすぐ私たちチューターの顔を覚えてくれ、「先生!」
と懐いてくれること、それがこのふれあい学習の醍醐味だと思います。ふれあいは自分が
学生としてではなく、その時間子供たちの先生だという自覚を持ち、子供の学習のサポー
トをして仲良く接するだけではなく、子供が間違ったことをしたときなどは子供のことを
思いやってしっかり叱り、注意をしなければならないと経験を積んでいく中で強く感じま
す。けどそれはとてもやりがいがある経験だと思います。ふれあいは学ぶことばかりで、
私にとってとても楽しく充実した時間であり、参加して本当に良かったと思っています。
毎週ふれあいの時間が楽しみです。皆さんにとってもきっと充実した時間になると思うの
で、少しでも興味を持ってくれたら、ぜひ私たちと一緒に参加してください。宜しくお願
いします。
(コミュニケーション学科 1 年)
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外国籍住民学習支援と出会い
@多文化まちづくり工房
(2015 年度は活動なし)
泉区いちょう団地には、ベトナム、カンボジア、ラオス、中国など、様々な国から来日
された方々が暮らしています。「多文化まちづくり工房」(代表:早川秀樹氏)は、いちょ
う小学校コミュニティハウスでの日本語学習教室の開催、外国籍の子どもたちを対象にし
た学習サポートの実施、外国籍住民の住宅入居相談(県へ協力)、外国籍住民が参加する多
文化に対応する地域防災(泉区消防署と合同)など幅広い活動を行い、人々の信頼を得て
います。その活動は、2009 年 11 月「第 40 回博報賞」(財団法人
博報児童教育振興会)
国際文化理解教育部門、2011 年 1 月「国際交流基金地球市民賞」(独立行政法人
国際交
流基金)にも選ばれるなど、評価されています。
同じ泉区に緑園キャンパスのある本学の学生たちも、「多文化まちづくり工房」のボラ
ンティアに加わっています。日本語教師を目指す学生、国際協力に関心を持つ学生が参加
することもあります。また、ボランティア活動に加わったことをきっかけとして日本語教
育の勉強を始める学生もいます。
本学ボランティアセンター発足当初から、泉区内唯一の大学で学ぶフェリス生ボランテ
ィアへの期待が大きく、いちょう団地には毎年学生ボランティアが通っています。
外国籍住民学習支援は、日本の中で行う大切な国際ボランティアです。また地域防災の
面では、例えば災害時、日本語に慣れていない住民の方々を支援するボランティアが必要
になります。日頃のボランティア活動を継続すると共に、そうした地域防災も真剣に取り
組んでいくべき課題です。
神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)
あーすぷらざ(神奈川県立地球市民かながわプラザ)は、私たちが地球に暮らす一員と
して、世界の文化や暮らしについての国際理解や国際平和、地球規模の課題について、日々
の生活の中で考え、自分にできる身近なことから行動していくための総合施設です。
タイやネパールの家屋が再現されていたり、実物の生活道具が展示されていたりし、世
界の暮らしの多様性を知ることができます。また、世界の様々な民族衣装来たり、楽器を
触ってみたりすることで、世界各国の文化を肌で感じることが出来ます。
2015 年 5 月 16 日(土)~17 日(日)には、多文化共生社会の実現に向けて、異なる
国籍、文化を持つ多くの県民が集い、出会い、それぞれの文化や考え方をアピールすると
共に、互いを理解するイベント『あーすフェスタかながわ 2015@あーすぷらざ』が開催さ
れ、フェリス生がボランティア参加しました。
~国際協力イベントのご紹介~
GLOVAL FESTA 2015(お台場/2015 年 10 月 3 日~4 日)
よこはま国際フェスタ 2015(象の鼻パーク/2015 年 10 月 10 日~11 日)
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第 13 回緑園新春コンサート
今年で 13 年目を迎えた緑園新春コンサートが、晴れわたる青空のもと、本学緑園キャ
ンパスチャペルで開催されました。本コンサートは、地域と大学の協働プログラムで、NPO
法人
だんだんの樹との共催、泉区社会福祉協議会より後援をいただき、神奈川県共同募
金会泉区支会の助成金を受けて実施しています。泉区を中心とした地域の皆様を緑園キャ
ンパスにお迎えし、共に新春の慶びをわかちあいました。来場者数は 186 名、出演者及び
スタッフ数は 93 名、合計で 279 名の参加となりました。
素晴らしい歌や演奏を聞かせてくださったのは、地域やフェリスに関係のある演奏家の
皆様、それから緑園なえば保育園の園児の皆さん、そして、フェリスの音楽学部の皆さん
でした。出演者も来場者も、小さいお子さんからシニアの方々まで、地域のあらゆる人び
とが共に楽しむことができるのが、このコンサートの大きな魅力です。
開催までの準備や当日の運営は、だんだんの樹のみなさん、ボランティアセンターの学
生スタッフが中心となって行い、共にひとつのコンサートを創り上げました。ひとえに、
内外の多くの皆様のご協力の賜物です。感謝申し上げます。
【日時】2016 年 1 月 9 日(土)14 時開演(13 時半開場)
【場所】緑園キャンパスチャペル
【プログラム】
<第1部>
・アンサンブル(演奏学科 1 年)♪
峯梨良(ピアノ)、丸山桃奈(フルート)、佐藤有紗(ヴァイオリン)
「さんぽ」(久石譲)
、「カノン」(パッヘルベル)
・口笛とピアノ♪
横浜サウンドストリーム
小國徹(口笛)、佐上智美(ピアノ)
「コンテパルティーロ(Time to Say Goodbye)」(F.サルトーリ)、「荒城の月」
(滝廉太郎)、
「ゆきメドレー(雪~なごり雪)」
・クラリネット(演奏学科 1 年)♪
長坂楓(クラリネット)、石川恵美(ピアノ)
「Immer Kleiner(だんだん小さく)」(シュライナー)
・合奏と合唱♪
緑園なえば保育園年長組のみなさん
合奏「ドレミのうた」「小さな世界」、合唱「にじ」「せかいじゅうのこどもたちが」
・三味線アンサンブル♪
杵屋花邦と三花会(横浜市立学校教師グループ)
現代邦楽「子守」(杵屋正邦)
、古典<娘道成寺>より「チンチリレン」の合方
(杵屋彌三郎)
- 24 -
<第2部>
・パイプオルガン♪ 白石詩音(演奏学科 2 年)
「Das alte Jahr vergangen ist BWV614(古い年は過ぎ去った)」(J.S.バッハ)
「In dir ist Freude BWV615(喜びは主のうちに)」(J.S.バッハ)
・アンサンブル(音楽芸術学科 1 年)♪
長澤るみ(ホルン)
、天羽菜阿子(ピアノ)、横田音弓(クラリネット)
「悲愴
第二楽章」
(ベートーヴェン)
・ソプラノ二重唱♪
川畑順子、福井早枝子、梅原三代子(ピアノ伴奏)
「舌が二枚のまだら蛇」(キール)、「もう泣かないで」
(クィルター)、「三つのわらべ歌
(ずいずいずっころばし・通りゃんせ・あんたがたどこさ)」(源田俊一郎)
・みんなで歌おう♪
小山順子、武川恵美子(ピアノ伴奏)
「冬の星座」
(ヘイズ)、「幸せなら手をたたこう」、
「手のひらを太陽に」
(いずみたく)、
「花」(滝廉太郎)
アンサンブル(第 1 部)
口笛とピアノ
緑園なえば保育園のみなさん
クラリネット
三味線アンサンブル
- 25 -
アンサンブル(第 2 部)
パイプオルガン
みんなで歌おう(会場の様子)
ソプラノ二重唱
全体リハーサルの様子
来場者からは、
「親しみやすい雰囲気の中、多種多様な演奏を聴けて良かったです」「新
春を皆で祝い、音楽を楽しもうという温かさが感じられました」
「大人と子どもで一緒に、
音楽の楽しさを共有でき、地域密着型が感じられました」などの感想を頂きました。
コンサート会場入口に、横浜市中区寿地区の日雇い労働者の方々の、生活支援のための募
金箱を設置し、ご協力を頂きました。集められた 29,760 円は、以下の団体に送ります。
感謝をもってご報告いたします。
募金先:「日本基督教団神奈川教区 寿地区活動委員会」寿地区センター
- 26 -
寿町炊き出し・夜回り・バザー
寿町は、関内と石川町の間にある、簡易宿泊所街です。ここには、仕事を失い、住むと
ころも失った約 6000 人の人々が住み、そのうちの 9 割以上が男性高齢者です。1 泊 2000
円の簡易宿泊所の小部屋に泊まるか、その費用のない人は、外にダンボールなどを敷いて
夜を過ごしています。かつては外国からの移住労働者も多くいましたが、不況の影響や、
日本の出入国管理法による規制強化により、現在は少なくなりました。ここには、高齢者
の集う「木楽な家」や、種々の障がい者福祉作業所があり、支援者の多様なボランティア
活動が行われています。
「寿地区センター」では、炊き出し、バザー、夜回りパトロール活動のほか、学生の啓
発と研修のための「寿青年ゼミ」を年 2 回開催しています。
7 月に行われる「寿青年ゼミ」には、毎年、学生有志が参加しています。「ゼミ」には、
学生以外にも様々な人が参加しており、違った意見を聞くことで視野を広げることができ
ます。また実際に路上生活者の方々と接して、現代社会の問題を考える貴重な機会となっ
ています。
【寿町バザー】
ボランティアセンターでは、使っていないタオル、せっけん、使い捨てカミソリを集め、
日本キリスト教団寿地区センターに送り、寿町バザーに協力しています。学生スタッフが
作った収集箱は、センター内の学生カウンターの下にあります。
タオル
石けん
ヒゲソリ
日本キリスト教団の寿町地区センターでは、
路上生活者の方々に向けたバザーを行っています。
バザーで出品するための石けん、タオル、使い捨てヒゲソリ等の提供を
よろしくお願いします。
ボランティアセンターで回収をしていますので、ご協力をお願いします。
フェリス女学院大学ボランティアセンター(2号館2階)
2015年7月3日
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演奏ボランティア
「得意」を活かしたボランティア ~高齢者施設での演奏ボランティア
上條直美コーディネーター (大学 HP「フェリス・ブログ」より引用掲載)
9 月 12 日(土)、泉区にある高齢者施設(介護付き老人ホーム)で、音楽学部演奏学科
2 年の学生 5 名がミニコンサートを行いました。ピアノ、クラリネット、フルート、歌、
とそれぞれの専門を活かしたプログラムで、エルガーの「愛の挨拶」からはじまり、「You
raise me up」、四季メドレー、モーツァルトの弦楽二重奏曲、「愛燦々」、「横浜市歌」、
「花は咲く」、アンコールに「ふるさと」と、クラシックから懐かしい曲、皆が知ってい
る曲、しんみりする曲など、素晴らしい構成でした。1 時間あまりでしたが、入居者の皆
さんはとても楽しそうに一緒に歌いながら、時には目に涙を浮かべながらじっと聴いて下
さいました。施設の職員の方も、「高齢の入居者の皆さんがこんなに集中して長時間聴く
ことは少ない、学生の皆さんの素晴らしい演奏が心にしみました」、とおっしゃるほどで
した。
この施設は、今年泉区にオープンしたばかりでまだ真新しく、同じ泉区内ということで
フェリスにボランティアの依頼があったものです。毎年 1 月にチャペルで開く新春コンサ
ートは高齢者の方々をご招待するものですが、車椅子での生活や、一人では外に出られな
い高齢の方々は、こうして施設で開かれるイベントをとても楽しみにしています。特に若
い人の演奏や歌は本当に心に響くものだったようです。
最後に学生たちから、折り紙で作ったお花を一人ひとりに手渡し、お返しに花束をいた
だきました。誰のために、何のために歌うのか、演奏するのか、学生にとっても心に残る
ミニコンサートでした。
クリスマス会
~高齢者施設での演奏ボランティア
日時:12 月 16 日(水)15 時半~16 時半 、参加学生:音楽学部演奏学科 2 年
5名
「クリスマスメドレー」、「川の流れのように」、讃美歌「荒野の果てに」「まきびとひ
つじを」「もろびとこぞりて」、「くるみ割り人形」、「あわてんぼうのサンタクロース」、
「赤鼻のトナカイ」、「きよしこのよる」、「ジングルベル」
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使用済み切手・書き損じハガキ収集
ボランティアセンターでは使用済切手、書き損じハガキなどを収集して、国際協力 NGO
のシャプラニール=市民による海外協力の会と日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)
に送っています。切手の仕分けは学生スタッフが行っています。使用済切手・書き損じハ
ガキなどを送ることも「身近にできる国際ボランティア」です。継続的な取り組みが、社
会への貢献につながります。宗教センター、山手事務室、教務課ほか学内の皆さまから収
集のご協力を頂き、ありがとうございます。
使用済切手仕分け作業
ペットボトルキャップ収集
回収したペットボトルキャップは、搬入先である NPO 法人ともにあゆむを通じて、JCV
(認定 NPO 法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会) に寄付されます。
回収数
ワクチン数
回収重量
CO2 削減量
2015 年 6 月 10 日
20,984 個
24.4 人分
48.8kg
153.72kg
2015 年 10 月 29 日
18,920 個
22.0 人分
44.0kg
138.60kg
累計(2015 年度)
39,904 個
46.4 人分
92.8kg
292.32kg
集計日
*2kg(860 個)でポリオワクチン 1 人分が購入できます。
*1 ㎏(430 個)が焼却されると 3.15 ㎏のCO2 が発生します。
(エコキャップが軽量化され、2012 年 9 月 1 日より 1kg=400 個より 430 個に変更されました)
キャップの収集にご協力下さった方々に
心より感謝申し上げます。センターでは、
通常設置している回収 BOX 以外に、大
学祭で回収 BOX を特別に設置するなど、
収集に努めています。こうした活動をご
理解下さり、ありがとうございます。
これからも宜しくお願いいたします。
- 29 -
ネパール大地震被災者支援募金
4 月 25 日にネパール中部(首都カトマンズから北西へ約 80km)を震源地として発生した
大地震の被災者を支援するため、学内で募金活動を実施しました。キャンパス内や奨学会
総会、チャペル・サーヴィス等での呼びかけ、山手事務室、国際交流学部共同研究室、文
学部共同研究室、言語センター、丸善キャンパスショップへの募金箱設置、FFT(フェリス・
フェアトレード)による春のフェアトレード週間での募金活動等に学生、教職員ほか多くの
皆さまからご協力を頂き、6 月末までに 76,283 円が集められました。心より感謝し、ご報
告いたします。
ご協力頂いた募金は、特定非営利活動法人
シャプラニール=市民による海外協力の会、
日本キリスト教協議会(NCC)を通じて ACT アライアンスに送ります。
実施期間:5 月 1 日(金)~6 月 30 日(火)
募金総額:76,283 円
特定非営利活動法人
シャプラニール=市民による海外協力の会、および NCC キリスト
教協議会を通じて ACT アライアンスに送りました。
主催:ボランティアセンター、宗教センター
*ACT = Action by Churches Together
チャペル前にて
授業連携「ファシリテーターの理論と実践A」
参加型・防災ワークショップ ~災害の時、あなたならどう行動しますか?~
授業「ファシリテーターの理論と実践 A」(中村絵乃先生)と連携。
防災教育教材 EVAG(=Evacuation Activity Game=避難行動訓練は、いろいろな人の立場に
立ち、災害を疑似体験し、避難行動や「自助」「共助」「公助」について考える教材)を用
いて、災害の時、自分たちならどう行動するかという参加型・防災ワークショップを行い
ました。
日時:6 月 3 日(水)2 限/場所:8206 教室
ファシリテーター:中村清美氏(国土防災技術株式会社海外協力課)
【参加学生の感想】
・
「もし自分だったら?」というシュミレーションを今までちゃんとしたことがなかったの
で、良い機会となった。自分の近所の避難所、自治体の対策などを確認しようと思う。
・自分が災害時の備えをしていないことに気付いた。防災グッズを確認し、地域コミュニ
ティを大切にしなければならないと感じた。
・避難するかどうかは自分で判断しなければならず、何かしらの行動をおこさないと意味
がないと思った。また、家族とかと災害がおきた場合はどうするか話し合おうと思った。
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食べて届け!チャリティランチ ~ネパール大地震被災者支援~
学食環境向上委員会(FLC)とボランティアセンターの共同企画で、学食のコラボラン
チを利用した、ネパール大地震被災者支援募金を行いました。2015 年 4 月 25 日に発生し
た地震の復興は、依然として進んでいません。支援を続けている特定非営利活動法人シャ
プラニール=市民による海外協力の会への寄付を目的に、コラボランチ 1 食につき 20 円
の募金を集めました。
期間:2015 年 12 月 7 日(月)~12 月 11 日(金)
メニュー:ネパールの家庭料理・ダルバート(2 種類のカレー、ラッシーなど)
募金先:特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
募金金額:15,697 円(期間中のお昼休みに、学食前で行われた FLC とボランティアセン
ター学生スタッフによる街頭募金活動の金額も含まれています。)
提供メニュー
試食会の様子
ネパール大地震被災者支援募金の様子(学食前にて)
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学生スタッフ研修会
第 1 回研修会
第 1 回研修会は、新学生スタッフ 11 名のうち 8 名が参加、学生コーディネーター7 名参
加、計学生 15 名、教職員 5 名の参加となりました。
ボランティアセンターの役割、学生スタッフの役割と活動などについて確認、話し合い
をし、新スタッフとコーディネーターの交流をはかっています。
日時:2015 年 5 月 31 日(日)
場所:神奈川県立かながわ労働プラザ、ろばの家(横浜市中区寿町)
5 月 31 日
(日)
午前
昼食
午後
・寿地区について事前ワーク(神奈川県立かながわ労働プラザ)
・学生スタッフ委嘱式(横浜中華街)
・三森先生のお話(ろばの家)、寿地区フィールドワーク
・振り返り(神奈川県立かながわ労働プラザ)
神奈川県立かながわ労働プラザにて
三森先生のお話(ろばの家)
事前ワーク
新学生スタッフ委嘱式
ろばの家は・・・認定 NPO 法人ろばと野草の会が運営する、横浜市地域活動支援センタ
ー(精神障害者地域作業所型)。寿地区にあり、精神的な病のある人たちが、話をしたり、
食事を共にしたり、作業することを通して、仲間同士支え合うところ。
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第 2 回研修会
第 2 回研修会は、戦後 70 年(敗戦 70 年)の今年、日本社会の変動がある中、改めて戦
争の歴史について学ぶことを目的に企画実施しました。誰しもが戦争のない平和な世界を
望んでいますが、どうしてそれが実現されないのか、今回は特に戦争の歴史に深く関わっ
た側から見た歴史を学ぶために、見学先を選びました。さらに、フェリスの所在地である
横浜の戦中、戦後について知るきっかけを持ちました。
日時:2015 年 9 月 21 日(月)~22 日(火)
場所:昭和館・遊就館(東京都千代田区九段下)、横浜市中央図書館
9 月 21 日(月) 午前
午後
9 月 22 日(火) 午前
午後
昭和館見学
【プログラム概要】
昭和館(国立・厚生省管轄)
遊就館(靖国神社内)の見学
「戦後 70 年 戦争を知る、伝える~横浜の戦争、戦後」展(横
浜市中央図書館)
ふりかえり(横浜市ボランティアセンター会議室)
背景中央の建物が昭和館
研修会の振り返り@横浜市ボランティアセンター
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靖国神社にて
【参加学生スタッフの声】
今回の研修会では、戦争と平和について考え直すとても貴重な学習ができました。2 日
間のうちでたくさんの資料を見たり、実際に体験したりしました。その中でも印象的だっ
たのは、遊就館で見た多くの遺書や戦地へ行く前に撮られた写真です。まず、遺書のこと
ですが、書かれていた内容を見たとき、とても切なく感じました。とくに遺書の最後に「お
母さんお母さんお母さん…」と延々に書かれていたものは涙が溢れてくるような気分にな
り、とても悲しかったです。送る側も辛いと思いますが、受け取る側の辛さも、これらの
遺書を見て、改めて感じました。次に、写真のことです。小さい写真でしたが、壁一面に
貼られていました。しかも、ほとんどの方が 20 代前半の若者で、全員がすごく笑顔で映
っていて、切なくなりました。笑顔で映っている写真が今でも頭から離れません。自分の
目で見たからこそ、感じることがたくさんありました。
また、私は今回初めての研修会担当だったのですが、自分たちで決めた勉強したいテー
マに沿って、研修会の内容などを決めることができたので、とてもやりがいを感じました。
また、横浜大空襲のことなど、今住んでいる土地のことなどについても初めて知ることが
できて、貴重な学習ができました。今回学んだことを無駄にしないよう、次の勉強会や研
修会を迎えたいと思います。研修会後に行った振り返りも、様々な意見を聞くことができ
たので、これからの活動に生かしていきたいです。
(国際交流学科 1 年)
今回の研修会には一日目のみの参加となった。一日目は昭和館、靖国神社の遊就館を訪
ねた。どちらも、初めて訪れた場所であった。私は、今回の研修会から、大きく分けて二
つのことを学び、考えた。一つ目は自分の歴史理解に関して、二つ目は教育についてであ
る。昭和館では近代日本の生活の様子や人々の変化を見学した。また、防空壕体験や水汲
み体験も行った。遊就館では日本の歴史をたどった。教科書で見たことのある歴史とは少
し違うものだったように感じた。そこから、歴史は切り口により解釈が変わるということ
に気が付いた。また、中高生のときに学んだ歴史がいかに受験対策重視だったかを思い知
らされた。本来ならば、様々な角度から歴史を振り返り、日本の歴史について考えるよう
な授業が必要だったのではないかと感じた。今回の研修会のような場がなければ、日本の
歴史を違う角度からみることも、歴史について考え直すこともなかっただろう。今回の研
修会は、私にとって、歴史理解や日本の歴史教育について考えるきっかけになった。この
きっかけを今後に繋げられるように、このまま終わらせず、考え続けていきたい。
(国際交流学科 2 年)
- 34 -
第 3 回研修会
目的:スタッフ同士の交流を行い、コミュニケーション、信頼関係を深める。
1 年間の活動のふりかえりを行う。次年度の活動計画をたてる。
日時:2016 年 3 月 22 日(火)~ 24 日(木)/場所:相模川自然の村 清流の里
参加者:学生スタッフ 1 年生 5 名、職員 3 名
日程
内容
3 月 22 日
(火)
12:45
14:00
14:20
19:30
3 月 23 日
(水)
9:30
15:30
3 月 24 日
(木)
9:00
JR 橋本駅集合、バスで相模川自然の村まで移動
オリエンテーション(スケジュール確認、アイスブレイク)
①活動のふりかえり(プロジェクトごとのふりかえり)
②目標に対するふりかえり
③自分にとってのボラセンとは?(絵にしてみる)
交流会
④大学ボランティアセンター学生リーダーセミナー参加報告
⑤プロジェクトごとのテーマ(キーワード)
⑥次年度に向けた改善点
クラフト七宝焼きキーホルダー作り@相模川ビレッジ若あゆ
⑦次年度やりたいこと「新企画」づくり
⑧2016 年度の目標づくり
⑨役割分担
⑩スケジュール決め
⑪新入生の迎え方(ボランチ、新歓)
⑫研修会の報告模造紙づくり
終了
次年度に向けて
クラフト七宝焼き講座
- 35 -
****************************************
研修会とは?
5 月頃と夏休み、春休みの 3 回、研修会を行っています。研修会では、毎回スタッフの
興味のある社会問題などをテーマにして、施設や資料館を訪れたり、フィールドワークな
どもしたりしながら学習をしています。
特に 5 月は新入生・新スタッフにとって初めての研修会になるので、スタッフ同士の
顔合わせやボランティアセンターのスタッフとしての研修を行います。そして今年の夏休
みの研修会は、戦後 70 周年をテーマに戦争についての学びを深めました。春休みには 1
年間のふりかえり、次年度に向けての計画立てや役割分
担などを行います。
これらの研修会はどれも学生が主体で企画しています。企画担当の人達が何を・いつ・
どこで・どうやってやるかなどを話し合い、訪問先の予約をとったり、しおりを作ったり
しています。このように研修会は、学び・スタッフ同士の交流・ボランティアセンターの
運営計画の 3 つをテーマに行っています。
なぜ研修会を行うの?
研修会を進めていく上で、様々なスキルが必要です。それは、ミーティングを円滑に進
めるスキルで、参加者の意見を引き出したり、意見を言いやすい雰囲気を作ったり、ミー
ティングの成果をきちんと出す技術(ファシリテーションスキル)です。もうひとつは、社
会の様々な課題について興味を持ち、知り、考え、行動するスキルです。これらはどれも、
大学生活だけではなく、社会に出てからも必要なスキルです。
研修会は、このような大切なスキルを身をもって経験できるチャンスの場でもあります。
研修で大切にしていること、研修会の成果
研修会終了後には、得た知識や学んだことを共有するために振り返りを行っています。
自分が新しく学んだことなどを付箋に書き、経済や生活などの分野に分けて、意見を言い
合い、共有します。
この「振り返り作業」は、学んだことを確認し直し、共有する重要な作業です。
****************************************
- 36 -
大学ボランティアセンター学生リーダーセミナー2016 参加報告
日程:2016 年 2 月 9 日(火)~10 日(水)
場所:大阪市立青少年文化創造ステーション KOKOPLAZA
主催:特定非営利活動法人ユースビジョン
「新年度に向けて、よりよい組織づくり、活動計画づくりの基本を学ぼう!」をテーマに、
大学ボランティアセンターで活動している学生のスタッフのリーダーが対象となるセミナ
ーに、1年生 2 名の学生スタッフが参加しました。
【参加学生スタッフの声】
今回リーダーセミナーに参加したことで、フェリスのボランティアセンターについて考
えるよい機会となりました。各大学からのボランティア紹介では、ボラセンと一言でいっ
ても大学ごとに組織や運営内容が異なることに改めて気づくことができました。また、デ
ィスカッションではお互いのボラセン状況から問題点を出し合い、そこから改善策を考え
ていきました。他大学からアドバイスや意見が聞けたことで、他大学のボラセンの良いと
ころやフェリスのボラセンでも取り入れていきたいことが見えてきました。講師の赤澤さ
んの講義では、組織のありかたや運営の仕方、リーダーシップについてお話をしてくださ
いました。
このような講義を聞いたのは初めてだったのでとても貴重な経験となりました。
2 日間という短い間でしたが、得るものが多く充実した時間となりました。このリーダー
セミナーで学んだことをフェリスのボラセンで共有し、さらに良いボラセンにしていきた
いと思いました。また、他大学と交流もできたのでこれからも同じボラセンとしてこのつ
ながりを大切にしていきたいです。
(英語英米文学科 1 年)
今回、学生スタッフリーダーズセミナーに参加しました。普段ほとんど他大学と交流が
ないため、最初はどうなるのかと緊張していました。しかし、実際に参加してみると他大
学のボランティアセンターの組織がどうなっているのか、メンバーはどんな意識で取り組
んでいるのか、ということを意見交換をすることで、自分の大学のボランティアセンター
のことについて再度確認することができました。それ以外にも、コミュニティの基盤はど
うなっているべきなのか、リーダーはどうあるべきなのかなど自分自身が成長出来る時間
を過ごしました。意見交換をした後に、他大学の意見を反映させて今後自分は何をすれば
良いのかということを明確にする時間があり、モチベーションも非常に高まりました。二
日間で学んだことの中には、自分たちのボランティアセンターをより良くしていくための
アドバイスがたくさん詰まっていました。今後は二日間で身につけたことを発信して、よ
り良いボランティアセンターをつくっていきたいと思います。
(英語英米文学科 1 年)
- 37 -
神奈川大学ボランティア活動支援室
来訪
【日程】2015 年 10 月 7 日(水)16 時~19 時
【場所】2 号館 2303 教室
【目的】ボランティア活動に携わる学生スタッフ同士の交流
ボランティアセンター(支援室)同士の継続的な関わりの可能性
来訪者:神奈川大学ボランティア活動支援室のスタッフ 7 名(男子 3 名、女子 4 名)
職員 1 名
フェリスボラセン学生スタッフ参加者(11 名)
第 1 部 参加学生:
音楽学部芸術学科 4 年 1 名
コミュニケーション学科 3 年 1 名
音楽芸術学科 1 年 2 名
第 2 部 参加学生:
英語英米文学科 1 年 3 名
国際交流学科 1 年 2 名
音楽芸術学科 1 年 1 名
コミュニケーション学科 2 年 1 名
コーディネーター 上條直美
職員 2 名
スケジュール
<第 1 部>(ボランティアセンター2 号館 2 階)
16:00~ ボランティアセンター到着、自己紹介、施設の説明(含バリフリ)
16:30~18:00 ボランティアセンターの概要説明、Q&A
神奈川大学ボランティア活動支援室の活動紹介
<第 2 部> 交流(2 号館 3 階 2303 教室)
18:10~ 自己紹介、グループ交流
19:00
終了
第1部
ボラセン紹介
第2部
- 38 -
グループ交流
大学祭
テーマ「ボラセンについて知ろう、東北について知ろう、ネパールについて知ろう」
■ビデオ上映
ボラセン Café 内にて、学生スタッフが撮影・編集したビデオを上映しました。
・ボランティアセンター活動紹介(ボランティアセンターの日常の活動の他、スタッフ研
修会、緑園東小学校ふれあい学習サポート、アンネのバラ、サマースクールプログラム@
横浜、ペットボトルキャップ収集、使用済み切手収集、アムネスティのハガキ書き、ネパ
ール被災地支援募金、緑園新春コンサート、NPO インターンシップ活動紹介など)
・第 5 回サマースクールプログラム@横浜
■展示
大学祭では学生スタッフが編集・発行したニュースレター、ボランティアセンターの年間
活動報告書(2003~2014 年度まで過去 12 年分)を展示しました。
■東北復興市
「一本松ハンカチ」「一本松絵はがき」「大船渡しおり」を販売し、東北について知って、
みんなで一緒に考えました。
未来の一本松
タオルハンカチ・ポストカード
ぼんず葉っぱしおり
~ぼんずプロジェクト~
✿津波の影響で、一本だけ残った岩手県陸前
高田市の奇跡の一本松をモチーフに、明るい
未来を願ってカラフルに描かれたタオルハン
◎1セットご購入ごとに、36円が
岩手県大船渡市へ寄付されます。
◎大船渡市の被災松で作ったしおりです。
カチ。
東日本大震災で大船渡市も大津波で大き
✿送られた人が明るく、ホッコリとした気持
な被害を受けました。このしおりは、あの大
ちになれる素敵なポストカード2枚セットで
津波で被害を受けた被災松、本物の松を使っ
す。
て作ったしおりです。岩手県の木=松、大船
渡市の木=松。つまり、岩手県大船渡市のシ
◎東日本大震災に耐えた「奇跡の一本松」を、 ンボルそのものが松なのです。
明るく、華やかな未来をイメージし大胆アレ
この被災した松を使い、復興支援商品を作
ンジ!華やかで、楽しさや未来を感じる一本
り、大船渡市の復興を地元の力でサポートし
松と「思い」という花言葉のステキな花を選
よう!という活動が「ぼんずプロジェクト」
びました。
■ボラセン Café
です。
- 39 -
「社会福祉法人 くるみ会
ひかりの園」のクッキー、フェアトレードのコーヒー(ネパー
ル産)、紅茶、ジュースなどを販売しました。衛生面を配慮したレイアウトにて、商品販売、
クッキー及びドリンクの提供を行いました。
前日の準備
ネパール産フェアトレードコーヒー販売
「ひかりの園」クッキー販売
「東北復興市」商品を販売
「夢の木」プロジェクト
ボランティアセンターでは大学祭にてドリンク、クッキーの販売、東北支援、活動報告
を行いました。東北支援商品が岩手県陸前高田市の奇跡の一本松や大船渡市の被災松に
関連していたため、
「夢の木」を作ることにしました。来場者の方に自分の夢について書
いてもらいました。
販売した食品・文具などの収益 19,140 円は、認定 NPO 法人 難民支援協会に寄付
しました。
- 40 -
ライフキャリア道場 in フェリス
神奈川県くらし県民部人権男女共同参画課が主催、株式会社リクルートホールディング
スの企画、NPO 法人アクションポート横浜に所属する学生実行委員の運営サポートという
体制で、首都圏下の複数の大学で開催された。フェリスでは学生実行委員 2 名によって下
記のように開催され、ボランティアセンターも学生企画への広報協力を行った。
日時:2015 年 11 月 28 日(土)9:30~12:30
場所:フェリス女学院大学緑園キャンパス 7 号館 7202 教室
参加者:12 名
ゲスト:フェリス卒業生 2 名
主催:神奈川県ライフキャリア道場・サミット事務局
学生実行委員 国際交流学科 4 年
コミュニケーション学科 3 年
広報協力:ボランティアセンター
【趣旨】
参加者自身が、過去の自分を振り返り、今の自分を発見し、未来の自分について考えると
いうコンセプトのもとにワークショップが行われた。
【プログラムの概要】
1.ライフキャリアとは
2.
「先輩」の話を聞く(ストーリーテラーによる語り)
3.自分をふりかえる+共有
4.自分の未来を考える+共有
5.具体的な一歩に向けて
「先輩」の話を聞く
自分の未来を考える(先輩とともに)
- 41 -
授業連携「他者との共生:For Others」(影山摩子弥先生)
日時:1 月 12 日(火)2 限(キダーホール)
【内容】ボランティアセンターの活動紹介
1.ボランティアセンターの概要説明 上條直美(コーディネーター)
2.サマースクールプログラム紹介 国際交流学科 4 年
3.
「アンネのバラプロジェクト」
「チャリティランチ」「学生スタッフ研修会」紹介
日本文学科 3 年
4.研修会感想 英語英米文学科 1 年
【
「アンネのバラプロジェクト」
「チャリティランチ」「学生スタッフ研修会」紹介】
今日は、私が主に関わってきたボラセンでの活動について三つお話させていただきます。
まず一つは、アンネのバラプロジェクトです。アンネのバラは食堂とFカフェの間のスペ
ースに咲いています。ですので一度は見たことがあるという人もいると思います。このバ
ラはアンネ・フランクにちなんで命名されています。アンネ・フランクは、豊かな才能を
秘めたまま戦争と民族差別のために亡くなってしまいました。そんな多くの可能性を秘め
たアンネをこのバラは表現しています。また、バラには平和を祈る願いが込められていま
す。アンネの誕生日である 6 月と、バラがフェリスに植樹された 11 月の年 2 回アンネのバ
ラプロジェクトのメンバーは記念礼拝を行なっています。平和を祈る願いが込められてい
るこのバラから、私たちはその思いに反してはいけなく、これからもフェリスで守り続け
る必要があると感じました。
次にチャリティランチというプロジェクトについてお話します。昨年度まで 6 月 20 日の
「世界難民の日」にちなみ、食堂前などで難民募金活動をしていました。しかし、もっと
多くの学生が関心を持ってくれるにはどうすればいいのかということを感じ始まったのが
このプロジェクトです。そこで、多くの学生が利用する学食とコラボをし、売上の一部を
募金に回すということで募金という固いイメージをなくし、関心をもってもらうというの
が良いのではないかと考えました。実際、ボラセンと学食、FLC(学食環境向上委員会=
Ferris Lunch Committee)さんとの協力のもとコラボランチを提供することができました。
このプロジェクトを立ち上げてから実現までには 1 年ほどかかりました。具体的には、ネ
パールへの募金を目的としたランチにしました。4 月に起こったネパールの大震災後、なか
なか復興が進まない状況を知り、支援を続けている NGO へ募金をすることを目的に、12
月 7 日の週にネパールカレーのメニューを提供するということを実施しました。同時に、
お昼休みに学食前に立ち、募金活動をしました。総額 15,697 円が集まりました。それをシ
ャプラニール=市民による海外協力の会という団体へ送金しました。ゼロからのスタート
だったので、大変なところもあったのですが、今回のコラボによって、少しでも何か関心
を持つきっかけになってくれたら良いと思いました。
- 42 -
そして最後に、ボラセン学生スタッフが年 3 回自分たちで企画をし、行なっているもの
に研修会というものがあります。これは、毎回スタッフの興味のある社会問題をテーマと
し、施設を訪れたりフィールドワークをして学習しています。2014 年度は、多文化共生を
テーマに泉区内にあるいちょう団地、2015 年度は寿町を訪問しました。いちょう団地には、
ベトナムやカンボジアなどさまざまな国から来日された方が住んでいます。中を歩いて見
ると、ゴミ捨て場一つ見てもさまざまな言語で書かれていることがわかります。また、NPO
法人多文化まちづくり工房というところで行われている日本語教室で、実際に日本語を教
えるということを体験させていただきました。私は、最初務まるか不安でしたが、積極的
にこちらの方から学校のことについてなど話しかけることによって不安はなくなりました。
さまざまな国籍の方々と触れ合う機会というのがあまりなかったので、良い経験になり視
野も広がりました。私たちは、お互い文化や習慣の違い等を認め合うことが大事だという
ことを感じました。もう一つの寿町と呼ばれるところは、JR 石川町駅からすぐの所にあり
反対側には中華街があります。ここには、日雇い労働者の方やホームレスと呼ばれる方た
ちがいます。このような場所は、他にも東京の山谷や大阪の釜ヶ崎というところがありま
す。実際フィールドワークをしてみると、簡易宿泊所が多くあるのが目につきます。そこ
で寝起きする人も多くいるということです。炊き出しのときには、多くの方が並んで待っ
ているという話も聞きました。
(日本文学科 3 年)
【寿町の感想・コメント】
私はもともと寿町という町を知りませんでした。ボランティアセンターの研修で寿町へ
行くことになり、お話を聞いた時はちょっと怖いところ、というイメージが強かったです。
しかし行ってみると町の中の人は明るく、どんな生活をしているのかを話してくれる人も
いました。研修会を終えた私は、自分がホームレスの人に対して思った以上に偏見を持っ
ていたことがわかりました。研修に行った私の方が寿町の方に元気をもらい、さらに普段
とは異なった視点で人権について考えることが出来た研修会は、私にとって貴重な体験で
した。ボランティアセンターでは、寿町に送るタオルを集めたり、炊き出しに参加したり
しています。そのような活動を通して今後は支援に加わり、私も勉強していきたいと思い
ました。
(英語英米文学科 1 年)
- 43 -
「カードボードバッグ作り」
~横浜X福島交流プログラム 2016 春~
日程:2016 年 3 月 30 日(水)/場所:横浜市野島青少年研修センター
主催:NPO 法人教育支援協会
参加学生:国際交流学科 4 年、国際交流学科 2 年
フェリスの情報リテラシーの授業において学生と企業のコラボにより生み出された「カ
ードボードバッグ」づくりを、横浜×福島交流プログラム 2016 春(教育支援協会主催)に
おいて実施しました。カードボードバッグは、段ボールを利用しているため再利用ができ、
組み立てから装飾までを子どもたちが自分で好きなようにできます。
「アクティビティ」と
して、ボラセンでもサマースクールプログラムなどに協力していただいています。
横浜×福島交流プログラム 2016 春は、3 月 27 日(日)~31 日(木)まで横浜市野島青
少年研修センターで実施され、活動のメインイベントとして 3 月 30 日(水)に「だがしや
楽校」が開催されました。だがしや楽校は、横浜各地の子どもたちと地域の大人が自分た
ちで考えた「おみせ」を出展し、交流をはかる企画で準備から運営まで子どもたちと一緒
に行う企画です。出展団体のひとつとしてフェリスも参加し、バッグづくりを子どもたち
と一緒に楽しみました。
【参加学生の感想】
だがしや楽校は、福島と横浜の子どもたちが一緒に色んなことに挑戦する宿泊プログラ
ムの中のイベントの一種です。いろんな団体がボランティアとして集まり、様々なコンセ
プトの出店をして、お客である子どもたちがそのお店のゲームや品物を楽しむというもの
でした。そこに、私たちフェリスの団体は、授業内で企業と一緒に作成したダンボール(カ
ードボード)製のバッグを、子どもたちと一緒に組み立てるというお店を出店しました。
素材がダンボールのため、シールや色紙などで表面を装飾できます。イベントが始まると、
すぐさま子どもたちが「バッグ作りたい!」とやってきました。「自分で自分だけのバッ
グを作る」ことは人気のようで、途中で持って行ったバッグが無くなってしまったほどで
した。みんな思い思いに自分だけのバッグを作ってくれました。だがしや楽校の子どもた
ちは元気いっぱいでした!やはり特別なイベントで、非日常的な経験をできるからか、ど
の子もとても笑顔が多かったです。
ボランティアに参加するとき、自分に何ができるのかということについて悩む人もいる
かもしれません。でも、ただ子どもたちに楽しさと笑顔を共有する立場に居ること、同じ
目線の高さで感じたり、考えたりすることが大切だと思います。子どもたちからも笑顔と
元気をもらって、私にとっても楽しく素敵な時間でした。
- 44 -
Ⅲ
ボランティアセンター資料
フェリス新入生
ボランティアセンターアンケート結果
<2015 年 4 月 6 日(月) 学外オリエンテーション@パシフィコ横浜にて実施>
新入生全員にボランティアに関するアンケートを、パシフィコ横浜にて行われた学外オリエンテー
ションの際、実施しました。約 700 名の新入生のうち、回収した 375 名分のアンケート集計結果です。
(英語英米文学科:111 名、日本語日本文学科:49 名、コミュニケーション学科:55 名、
国際交流学科:108 名、音楽芸術学科:24 名、演奏学科:4 名、学籍未記入:24 名)
Q1. これまでにボランティア活動に関
わったことはありますか?
無記入,
7, 2%
Q2. 大学生活の中で(学内外)ボランティ
ア活動をやってみたいと思いますか?
はい,
142,
38%
いいえ,
110,
29%
いいえ,
226,
60%
無記入,
17, 5%
はい,
248,
66%
Q1. ⇒「はい」の方は、具体的にどのようなボランティア活動をしたことがありますか?
【環境】川の清掃活動。ビーチクリーン。地域の清掃。農業。森林の保護。ペットボトルのキャップ集め。
【国際協力】海外ボランティア(カンボジア孤児院)
。バングラデシュの祭りでインド舞踏ボランティア公演。
発展途上国の子供たちに楽器をプレゼントする手伝い。ピースパックの協力。ケニヤへの寄付。
アフガニスタンにランドセルを送った。メキシコの孤児院へ行ってペイントやイベント活動。
アメリカの小学校での日本語授業。タイ孤児院でのボランティア活動。
【国際交流】日韓交流。留学生のホストファミリー。海外の方々を地域に招いて通訳ボランティア。
【教育】児童館。子育て支援団体でのボランティア。幼稚園。保育園。小学校の運動会運営ボランティア。
子どもの国ボランティア。小学生への読み聞かせ、朗読。スイミングコーチ。
インターナショナルスクール・ティーチャーアシスタント。科学実験イベントのお手伝い。
【社会福祉】老人施設訪問。障碍者施設訪問。聴覚障害者が手話を通して日本の文化に楽しむ会のお手伝い。
重病患者施設でお手伝い。知的障害者、身体障害者の方たちの施設でのボランティア。
【人権】路上生活者支援の炊き出し。
【文化・まちづくり】朝の挨拶(地域で)
。雪かき。高校の部活動で合唱・吹奏楽演奏。祭りの手伝い。
目黒区クリーンアップ運動。老人福祉施設、病院でのコンサート。刑務所慰問演奏。
警視庁で日本舞踊公演。地域お祭りボランティア。地区センターでダンス発表。
体が不自由な人のマラソン伴走。少年少女合唱団所属で病院・老人施設でコンサート。
【災害救支援】東北被災地へ支援物資を送付。東北ボランティア(炊き出し)
。AMDA・東北。
募金活動(あしなが学生募金)
。募金活動(みどりの羽)
。ユニセフ街頭募金。
- 76 -
Q3. ボランティア活動に参加してみたい理由は何ですか?(複数回答可)
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
人の役にたちたい
就職のときに経験として持っていたい
新しい人と出会いたい
社会性を身に付けたい
新しく感動できる体験をしたい
得意なことを活かしたい
Q4. どのような分野でボランティア活動をしてみたいと思いますか?
(複数回答可)
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
国際交流
国際協力
環境
文化・まちづくり
多文化共生
教育
社会福祉
人権
災害救援支援
平和
学内活動
Q5. Q2.で「いいえ」と答えた方は、なぜだと思いますか?
0
きっかけがなかった
何をやりたいか分からなかった
やりたくても時間がなかった
興味がなかった
ボランティア活動をすることに抵抗感があった
人間関係がうまく作れない
- 77 -
5
10
15
20
25
30
35
ボランティアセンター来訪者アンケート
2015 年度、ボランティアセンターに足を運び、情報収集や相談を行った学生総数(実数)は
105 名です。ボランティアセンターでは、初回来訪時に相談票に記入をしてもらい、聞き取り
を行い、相談内容を記録しています。以下のグラフは相談票に基づいて集計しています。
図 1 ボランティアセンター訪問者数(学科別)
単位:人
ボラセン訪問者数(学科別)
25
20
15
10
5
0
1年 2年 3年 4年 1年 2年 3年 4年 1年 2年 3年 4年 1年 2年 3年 4年 1年 2年 3年 4年 1年 2年 3年 4年
英文
日文
コミュ
国際
音芸
演奏
図 2 ボランティアセンター訪問者数(月別)
単位:人
ボラセン訪問者数(月別)
45
40
35
30
25
n=105
20
15
10
5
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
- 78 -
1月
2月
3月
今年度の学科別来訪者数の傾向は、国際交流学部が全体の約 38%(前年度は 50%)と割合
が減り、英語英米文学科が 27%(前年度 15%)と増えていることです。英語を使った活動と
して、海外ボランティアに関心を持つ学生が多い傾向がありました。
月別数では、前年度少なかった 10 月の数が多くなっていることが特徴です。夏、春の長期
休暇は帰省をしたり、まとまった活動(海外ボランティアやインターンシップ)にあてるため、
日常的なボランティア活動へのニーズは少なくなります。そのため、予想に反して長期休みの
直前の来訪者は少なく、夏休み明けの 10 月の来訪者が増えたということがあります。
関心のある分野については、大きな変化はなく、国際協力・交流、環境の分野への関心が高
い傾向にありました。しかしながら 2015 年度は安保関連法案の国会可決など大きな社会的出
来事があったことが影響しているのかは定かではありませんが、平和への関心が前年度よりも
高かったのが特徴です。
図 3 関心のある分野について
関心のある分野(複数回答)
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
35%
40%
環境
国際協力
国際交流
教育
社会福祉
n=105
人権
平和
災害救援支援
文化・まちづくり
学内活動
- 79 -
図 4 国際協力分野の内訳(複数回答)
「国際協力」の内訳(複数回答)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
貧困問題
教育支援
女性自立支援
n=37
子ども
フェアトレード
外国籍住民支援
環境系国際協力(森林保護、植林)
図 5 環境分野の内訳(複数回答)
「環境」の内訳(複数回答)
地球環境問題
野外活動
食・農
n=40
自然エネルギー/脱原発
動物保護
清掃活動、リサイクル
0%
10%
20%
30%
40%
50%
昨年に比べ、関心が高かった「平和」の内訳
図 6 平和分野の内訳(複数回答)
「平和」の内訳(複数回答)
0%
20%
40%
60%
80%
非暴力反戦
核廃絶運動
n=19
軍縮・非軍事化
構造的暴力をなくす運動
- 80 -
2015 年度 ボランティア説明会 実施報告
春ボランティア説明会 第 1 回 4 月 3 日(金)14 時半~15 時半@キダー 49 名(アンケート回収数)
第 2 回 4 月 7 日(火)15 時~16 時@グリーン
21 名(同上)
秋ボラ報告会・説明会
10 月 7 日(水) 昼休み@キダー
7 名(同上)
◆バリアフリー推進室と合同で行った。説明会全体を通して、ノートテイクを行った。
4月3日
4月7日
10 月 7 日
学年
英文
1年
8
3
19
14
0
4
48
2年
0
0
0
0
0
0
0
3年
0
0
0
1
0
0
1
1年
4
3
3
7
0
3
20
2年
0
0
0
1
0
0
1
1年
1
0
0
1
0
1
0
3年
1
0
0
0
0
0
0
14
6
22
24
0
8
74
合計
日文
コミュ
国際
演奏
音芸
記入
計
無記
入
合計
(名)
0
49
0
21
3
7
3
77
1.今日の説明会はどのように知りましたか?
(名)
0
50
100
a.日程表を見て
b.ポスターを見て
4月3日
c.友達に聞いて
4月7日
d.通りかかった
10月7日
e.その他
2.今日の説明会に参加して、理解できましたか?
【ボランティアとは?】
(名)
a.よくわかった
b.ある程度理解でき
た
c.よくわからなかっ
た
0
20
【ボランティアセンターについて】
40
60
(名)
(名)
4月3日
4月7日
10月7日
- 81 -
a.よくわかった
b.ある程度理解でき
た
c.よくわからなかっ
た
0
20
40
60
4月3日
4月7日
10月7日
3.紹介されたプロジェクトで興味を持った活動、参加してみたい活動はありますか?(複数回答可)
0
(名)
5
10
15
20
25
30
35
40
45
a.小学校・中学校学習サポート
b.外国籍の子ども日本語学習支援
c.アンネのバラ
d.アムネスティ人権はがき書き
e.寿町(炊き出し等)支援活動
f①.災害救援・防災
f②.子ども保養プログラム(サマースクール)
g.エコキャップ・使用済み切手収集
h.国際協力NGO活動
i.海外ボランティア
j.ノートテイクやバリアフリー推進室の活動
k.ボランティアセンター学生スタッフ
4月3日
4月7日
10月7日
4. ボランティア単位認定については、他の履修の仕方と違います。以下のことが理解できましたか?
a.これから行う活動を単位として登録した
0
い時は、まずボランティアセンターに相談
20
40
60
理解できた
a.
して方法を聞く。
よくわからなかった
b.「活動計画書」を提出する前から実際に
理解できた
b.
やっている活動時間は、単位のための時
よくわからなかった
間には入れられない。
理解できた
c.
c.活動中は所定の記録用紙に記入し、決
よくわからなかった
められた書類を提出したら、履修登録は
理解できた
d.
教務課で行う。
よくわからなかった
d.ボランティア活動科目は、自主的なボラ
ンティア活動を大学が単位認定してサポ
(名)
4月3日
4月7日
ートするシステム。
5. いつボランティア活動をしたいですか?
(名)
0
10
20
30
40
a.週1-2回曜日を決めて
b.土日
c.夏休み、冬休みにまとめて
d.休学して海外で
e.学内で講義の合間に
f.その他
4月3日
4月7日
- 82 -
10月7日
50
10月7日
80
2015 年度ボランティアセンター活動実績
4月
3 日(金)第1回ボランティア説明会(バリフリ合同)
14 時半-15 時半/キダー
7 日(火)第 2 回ボランティア説明会(バリフリ合同)
15 時-16 時/グリーン
10 日(金)~17 日(金)ボランチ
昼休み/ボラセン
15 日(水)
「第 5 回サマースクールプログラム@横浜」説明会
昼休み/キダー
20 日(月)緑園東小ふれあい学習サポートボランティア・
昼休み/7202 教室
上白根中 AT 説明会
21 日(火)海外ボランティア説明会(NICE)
昼休み/グリーン
22 日(水)NPO インターンシップ説明会
昼休み/キダー
24 日(金)第 1 回アムネスティのはがき書き活動・説明会
昼休み/2209 教室
28 日(火)海外ボランティア説明会(CIEE)
昼休み/7201 教室
29 日(水)
「サマースクールプログラム@横浜」MTG 開始
5 限後/2209 教室
(以降 毎週水曜日開催)
1 日(金)ネパール大地震被災者支援募金開始
昼休み/学内
(~6 月末。5 月 11 日、13~15 日に街頭募金実施。)
13 日(水)夏期国際機関実務体験プログラム説明会
5月
昼休み/キダー
14 日(木)横浜女学院高校訪問授業①
15 日(金)新学生スタッフオリエンテーションと歓迎会
5 限後/2209 教室
30 日(土)泉区ふれあい軽スポーツ大会
31 日(日)第 1 回学生スタッフ研修会(寿町フィールドワーク)
かながわ労働プラザ
3 日(水)
【授業連携】
「ファシリテーターの理論と実践 A」 2 限/8206 教室
参加型・防災教育ワークショップ
9 日(火)第 2 回アムネスティのはがき書き活動
10 日(水)アンネのバラ記念礼拝
6月
昼休み/ボラセン
昼休み/チャペル
11 日(木)横浜女学院高校訪問授業②
21 日(日)サマースクールプログラム事前研修会
7201 教室
(講師:鹿目久美氏、フェリス OG 佐久間慧さん)
22 日(月)サマースクールプログラム救急救命講習(泉消防署)
4 限/2408 教室
23 日(火)第 3 回アムネスティのはがき書き活動
昼休み/ボラセン
2 日(木)横浜女学院高校訪問授業③
7月
8月
9月
15 日(水)第 4 回アムネスティのはがき書き活動
昼休み/ボラセン
18 日(土)サマースクールプログラム事前研修会
16 時半/ボラセン
6 日(木)-9 日(日)「第 5 回サマースクールプログラム@横浜」
宿泊ナビオス横浜
12 日(土)敬老会 演奏ボランティア(高齢者施設)
泉区弥生台
21 日(月)-22 日(火)第 2 回学生スタッフ研修会
昭和館、遊就館、靖国
「戦後 70 年戦争を知る・伝える展」
(横浜の戦争と戦後) 神社など
24 日(木)サマースクールプログラム振り返り会
18 時半/2303 教室
30 日(水)サマースクールプログラム振り返り会
19 時/横浜駅周辺
- 83 -
6 日(火)緑園東小学校ふれあい学習サポート説明会
昼休み/キダー
7 日(水)後期ボランティア講習会・夏ボラ報告会
昼休み/キダー
16 時/2303 教室
神奈川大学ボランティア活動支援室 来訪
10 月
16 日(金)第 5 回サマースクールプログラム報告会
昼休み/キダー
21 日(水)春期国際機関実務体験プログラム説明会・報告会
昼休み/キダー
28 日(水)CIEE/春の海外ボランティア説明会
7105 教室
31 日(土)-11 月 1 日(日)大学祭 ボラセン展示
震災復興市、ひかりの園クッキー販売
5 日(木)
【授業連携】
「国際交流への招待」
11 月
4 限/グリーン
10 日(火)第 5 回アムネスティのはがき書き活動
昼休み/2208 教室
11 日(水)アンネのバラ植樹記念礼拝
昼休み/緑園チャペル
28 日(土)ライフキャリア道場 in フェリス
9 時半/7202 教室
(アクションポート横浜のインターン生(フェリス生)支援)
4 日(金)世界人権デー・イベント/
5 限-6 限
第 1 回アムネスティ映画上映会
12 月
5 日(土)
「スマートイルミネーションいずみ 2015」参加
いずみ中央駅前
7 日(月)-11 日(金)チャリティーランチ
食堂
~For Others, Pray for Nepal~
9 日(水)第 2 回アムネスティ映画上映会
1月
2月
5 限-6 限
12 日(土)クリスマス会 演奏ボランティア
横須賀めぐみ幼稚園
16 日(水)クリスマス会 演奏ボランティア(高齢者施設)
15 時半/泉区弥生台
9 日(土)第 13 回緑園新春コンサート
チャペル
12 日(火)【授業連携】「他者との共生:For Others」
2 限/キダー
20 日(水)第 2 回ボランティアセンター運営委員会
16 時半/ボラセン
9 日(火)-10 日(水)
「大学ボランティアセンター
大阪市立青少年センター
学生スタッフリーダーセミナー2016」参加
3月
(ユースビジョン主催)
27 日(土)~28 日(日)サマプロ準備合宿
相模川ビレッジ若あゆ
22 日(火)-24 日(木)第 3 回学生スタッフ研修会
相模川自然の村
30 日(水)教育支援協会「だがしや楽校」学生出展協力
の里
清流
横浜市野島青少年研修
センター
お昼の定例ミーティング:5/12、6/26、9/24、11/25、1/14(計 5 回)
ロングミーティング:4/14、5/15、6/2、7/14、10/13、11/11、12/14(計 7 回)
ふれあい学習サポート活動:計 24 回
【活動グループ】
*アムネスティ
*アンネのバラ
*チャリティランチ
*ニュースレター
*緑園新春コンサート
*ペットボトルキャップ回収
*研修会
*SNS
- 84 -
*大学祭
*ふれあい
おわりに
~2015 年度を振り返って~
コーディネーター 上條 直美
天城山荘で行った、2014 年度第 3 回研修会で、2015 年度の目標を次のようにみんなで
たてました。
2015 年ボランティアセンター目標
◇スタッフ交流を信頼関係に繋げる(→新しい企画作りのベースに)
◇みんなが発言できて意味のある MTG にする
◇やる気を行動に移す
①場作り
②役割や仕事内容を明確に
③周りを巻き込む
普段、それぞれの興味関心にしたがって活動している学生スタッフが一堂に会して唯一
じっくり交流できる機会は研修会ですが、年々、さまざまな理由から研修会への参加率も
下がってきています。それでも研修会で話したことが、その後の 1 年間の活動を支えるこ
とになります。
フェリスのボランティアセンターには大小合わせてたくさんのプロジェクトがあります。
いずれも最初は誰かのやる気が原動力となって始まりますが、だんだんやることがルーテ
ィンになって来ます。
なぜその活動が始まったのか、
なぜその活動をやりたいと思うのか、
そういう問い返しがボランティアには常に必要です。私の考えの中では、時には「やめる
勇気」
「やらない勇気」も必要です。スペースを作らないと、新しいものを入れることはで
きません。そういう意味では、今年はチャリティランチなど、新しい企画を考えよう、新
しいことをやってもいいんだ、という雰囲気があったことはとても良かったと思います。
3 月の研修会で生まれたアイディアを具体的に実現するまでの 10 か月間、学食や FLC、
総務課、センター運営委員会などさまざまなところとの調整は大変でしたが、粘り強くチ
ームメンバー力を合わせて実現したことは、自信や経験や喜び、学びなどの糧となってい
くでしょう。
話は変わりますが、本報告書に掲載している新入生アンケートと説明会参加者アンケー
トは見ていただいたでしょうか。いくつかの他大学の同様のアンケートと比較して、フェ
リスの特徴と思われるのは、ボランティア活動に参加したみたいと思ったきかっけの第一
位が「人の役にたちたい」というところです。さまざまな活動を通して、一方通行の「~
のために」ではなく双方向の「~ために」こそ大切なのだということに気づいていくこと
が多いのですが、誰かのために何かのために役に立ちたいという思いを表明する学生が多
いように思います。
ボランティアセンターの活動は、アンネのバラや新春コンサートなどを通して宗教セン
ターとのつながりも深いですし、バリアフリー推進室と合同で説明会をしたり、両方の活
動に関わる学生がいたりと親和性が高いです。学内の連携も学生の活動を支援するという
点からももっと深めていけたらと思っています。
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2016 年 3 月
フェリス女学院大学ボランティアセンター
緑園キャンパス 2 号館 2 階
〒245-8650
横浜市泉区緑園 4-5-3
TEL:045-812-8462
FAX:045-812-8467
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