医学部臨床実習に地域薬局実習を導入する効果 大栁 賀津夫 1, 稲野

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医学部臨床実習に地域薬局実習を導入する効果
○大栁 賀津夫 1, 稲野 彰洋 1, 山田 順子 1,2, 横川 弘一 3, 鈴木 永雄 4, 宮本 謙
一 3, 辻 彰 4(1 アカンサス薬局,2 金沢大薬,3 金沢大病院薬,4 金沢大院薬)
【目的】医薬分業率が 50%を越えた現在、医師と地域薬局薬剤師との連携・意思
疎通がこれまで以上に必要であることは論をまたない。そのためにはお互いの役
割および業務を理解していることが不可欠である。しかしながら、医学教育のな
かで医学部生が地域薬局の実務内容に触れることはほとんどないと考えられる。
金沢大学医学部では、5年次生に対して附属病院薬剤部での臨床実習(Bed Side
Teaching: BST)を課してきている。そして本年度よりこの薬剤実習の一環として
BST 学生の薬局実習を受け入れた。今回、初の試みであったことから、薬局業務・
薬局薬剤師に対する心象や実務に対する意見を実習後、学生全員にレポート提出
させたので、その内容を報告する。
【方法】薬剤部での BST スケジュールや当薬局における大学院医療薬学専攻生の
実習との兼ね合いから、BST 学生の受け入れは毎日午後の時間帯を使い、1名ずつ
の受け入れとなった。実習時間は 2.5 時間を標準として、一連の調剤・窓口業務
(処方箋受付から投薬・服薬指導、薬歴管理)および医薬品管理の見学、薬剤師
とのディスカッションを行った。BST 学生に必須として履修させる項目は特に準備
せず、学生の自発的な質問や疑問に回答してゆくことを基本とした。
【結果および考察】実習は現在も進行中であるが、これまで提出されているレポ
ート内容からでも、BST 段階にある医学部生が、薬剤師の職能・薬局の役割につい
てほとんど理解していなかった実態が浮かび上がっている。しかし、実習中の意
欲的な質問や医薬連携についての前向きな姿勢が感じ取れるなど、短時間の見学
実習であっても医学生 1 名ずつという集約された実習受け入れ方法が効果的であ
ったことがうかがわれる。