外商投資企業の登録資本金の減資について

中国ビジネス相談Q&A
提 供
外商投資企業の登録資本金の減資について
Q
上海華鐘コンサルタント
サービス有限会社
中国における外商投資企業は減資することが出来ますか。
設立後 10 年を経過した外資系企業です。事情により現在登録資本金の減資を検討して
いますが、外資系企業の減資は可能ですか。どのような場合に減資が出来るのか、また減
資全般に関する注意点などを教えてください。
A
減資を行わざるを得ない正当な
理由があり、元の批准部門が減資
を認可する場合、外商投資企業の
減資は可能です。
中国の外資関係法では 「 外資系企業は登録
資本金を減資してはならない。ただしどうし
ても減資が必要である場合は、元の審査認可
機関の認可を経なければならない 」 とありま
すので、外資系企業の減資は可能ですが以下
に注意する必要があります。
1.政 府としては減資をかならずしも奨励し
ない
もともと外資企業は経営期間内に減資
をしてはならない、との規定をそのまま残
して、2001 年 4 月、7 月の改正に際して
但し書きの形で条文を修正してということ
は、現在においても必ずしも自由に減資す
ることが出来るという状況ではないことを
示しています。
2.減資を申請する企業に対して、厳格な審
査が行われる
中国政府は減資の審査認可について、対
外貿易経済合作部、国家工商行政総局が公
布した『外商投資企業の審査認可及び登記
管理をより一層強化することに係わる問題
に関する通知』により、以下の状況のいず
れかに当てはまる企業は、減資申請できな
いと規定しています。
(1)登録資本金に下限規定があって、減資後
の登録資本金がその下限規定の登録資
本金額を下回る場合
(2)経済的争議が発生して、司法或いは仲裁
の手続に入っている場合
(3)合弁 / 合作契約書や定款において生産・
経営規模に最低規模に関する規定があ
って、減資後の総投資額が当該最低規模
を下回る場合
(4)中外合作経営企業の場合、外国側出資者
がその投資回収を既に完了している場
合
3.減資の必要性が生ずるケース
(1)出 資者が登録資本金の一部を減資によ
り引き上げて回収しようとする場合
企業としては業績好調で十分な資金
留保もあり、特に大きな設備投資計画も
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する企業はまず貸借対照表及び財産リ
ストを作成して、関係者に対して減資の
目的を明確にする必要があります。
(2)累積損失を消去するための減資は、同時
に増資を行うことが望ましい
ない場合は、出資者としてはその資金を
累積損失消去のみの減資は、その企業
引き上げて他の新しい投資プロジェク
の資本金勘定を著しく毀損します。従っ
トに振り向けて有効利用しようとする
て出資者がその減資に見合う増資を行
場合です。この場合はその現地企業が直
うことが可能であれば資本勘定は変化
接投資して他の企業を設立することも
しませんので周囲の理解も得やすくな
考えられますし、或いは未分配利益とし
ります。親子ローンなどで当該企業への
て残っている場合は一旦配当して親会
貸付金があればそれを増資に振り替え
社として中国に再投資する方法も行わ
れています。
(2)企 業の累積欠損を減資により消去しよ
うとする場合
ることも考えられます。
(3)個別通知、新聞公告などで、すべての債
権者の同意を得る
減資は、企業の資本金を減らすことに
毎年の損益は順調で年度内だけでは
より、その企業の対外的な担保能力を減
利益を十分計上できるのに累積欠損が
ずることですから、もっとも敏感に反応
あるばかりに対外的な信用が得られな
するのは社外の債権者です。従って減資
くて銀行も融資に同意しないような場
をしようとする場合は速やかに債権者
合には、累積欠損分を減資することによ
に通知してその同意を得る必要があり
ってその企業のバランスシート調整(資
本勘定内の調整)の為に行われる減資で
あり、表面上は企業の実態としてはなん
ら変化が生じませんが、累損をなくする
ことで信用度は大きく向上します。
(3)登 録資本金が長期に渡り全額払い込ま
れていない場合
ます。
(4)従 業員組合(工会)と全従業員の同意を
得ることも必要
企業が経営規模の変更に伴う減資を
しようとする場合、剰余人員が生じて
その処理問題が発生する可能性があり
ます。この場合は、事前に従業員組合(工
資本金払い込み期間は申請により延
会)や所管の政府労働部門などに状況を
長が認められますが、出資者によって
説明し、事前にその了承と協力を得なけ
は 3 年後も 4 年後も全額払い込みが不
可能な状況に至る場合もあり、数回の延
長後、依然として払込みができない場合
は、登録資本金の減資により以後の払い
込み義務を免れる場合があります。
また以上の 3 ケースの混合型の減資もあ
ります。
4.減資する場合の注意点
(1)貸 借対照表及び財産リストを作成して
減資に対する明確な理由を準備するこ
ればなりません。
(5)減資による関税、増値税、企業所得税の
補充納税について
免税輸入設備枠を有して、すでに免税
で設備輸入した企業が減資しようとす
る場合は、関税、増値税の補充納税が発
生します。また大きい総投資額で国家税
務総局より企業所得税の特別減免を受
けている場合は、場合によって企業所得
税などの追納が発生します。
と
減資にはその企業を取り巻く利害関
今月のウィルス警報 http://www.shcs.com.cn
shcs @ shcs.com.cn
上海市淮海中路 755 号
新華聯大厦東楼 23F
T:021-6467-1198
F:021-6467-9155
既に操業されている外資系企業において、
係者(ステークホルダー Stakeholder)の
何らかの理由により減資の必要性があると感
同意が不可欠ですから、減資をしようと
じられる場合は、是非弊社までご相談下さい。
ウィルスタイプ: ワーム(別 名:ケルヴィル)
特 徴:
日本時間2005年3月7日夜、オーストラリア、ヨーロッパ、マレーシアなどを中心に感染報告が確認されているワームです。インターネット上のメッセンジャー
ソフトである「MSN Messenger」を介して自身のコピーを頒布するワームです。自身をダウンロードさせるためのURLを含むメッセージを送信します。「MSN Messenger」使用中にURLリンクを含むメッセージを受信した場合はご注意ください。 このワームはWindows 95,98,ME,NT,2000,XP上で動作可能です。
更に多くのウィルス関連情報をご覧になりたい方は、弊社ホームページの「itomoネット(www.itomo.net)」へアクセスして下さい。
2005 年 5 月号 WALKER CHINA 40