ピープル・スキル - Marshall Goldsmith

Leadership Excellence
ピープル・スキル 競争⼼心が強いことと過度度に競争⼼心が強いことの間、重要な時に勝つことと誰も重視していない
時に勝つことの間には明確な⼀一線がある。そして、成功した⼈人たちはその⼀一線を驚くべき頻繁
さで超えている。 マーシャル・ゴールドスミス 私がそんなに多くのエネルギーを成功した⼈人たちの対⼈人的な課題の特定に費やしている理理由は、
上に⾏行行けば⾏行行くほど、問題が⾏行行動的なものになるからだ。 ⾼高いレベルでは、全ての主導的なプレーヤーは、技術的に習熟しており、賢く、彼らの仕事の
技術的局⾯面に関して最新である。あなたは、どうやって計算するか、どうやってバランス・シ
ートを読むのか、どうやってお⾦金金を⼿手堅く運⽤用するかを知らない⼈人を CFO に採⽤用しないだろう。 ⾏行行動⾯面の問題は、上級マネジメントではとても重要である。他の全ての事が等しければ、あな
たのピープル・スキル(もしくはそれが⽋欠けていること)が、より上に⾏行行くためにより顕著に
なるだろう。事実、他の全ての事が等しくなくても、あなたのピープル・スキルは、しばしば
どのくらい上に⾏行行くかにおいて違いを⽣生むのだ。 あなたは誰をむしろ CFO として採⽤用したいか。ほどほどに良良い会計⼠士で、会社の外の⼈人に素晴
らしく接し、賢い⼈人たちを管理理事に⻑⾧長けている⼈人? それとも、優秀な会計⼠士だが、外の⼈人には
不不適切切に接し、彼の下で働く賢い⼈人たちの全員を無視する⼈人? 難しい選択ではない。素晴らしいピープル・スキルをもった候補者はいつも勝つだろう。理理由
は、彼は⾃自分よりもお⾦金金に詳しい賢い⼈人たちを雇って、彼らを率率率いることができる。優秀な会
計⼠士が将来それをできる保証はない。 どうやって私たちは他の成功した⼈人を認識識するかを考える。私たちは彼らの成功と技術的スキ
ルや知⼒力力とをほとんど関連づけない。おそらく私たちは「彼らは賢い」と⾔言うが、それは私た
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ちが考える彼らの成功の唯⼀一の要因ではない.私たちは、彼らが賢く、何者かだと信じている。
そして、私たちは彼らにスキルを疑うことの利利益を与える。例例えば、私たちは医師が薬のこと
を知っていると仮定しているので、彼を「ベットサイドの振る舞い」(どうやって彼が私たちの
質問に我慢し、私たちを⻑⾧長く待たせた時にどのように謝るか)で判断する。これらのどれもメ
ディカル・スクールでは教わらないことだ。 私たちは、この⾏行行動基準をほとんど全ての成功した⼈人たちに適⽤用した(それが CEO であろうと
配管⼯工であろうと)。私たちがより成功するにつれて、履履歴書に記載される属性は後退し、より
微妙な属性が⽬目⽴立立ってくる。ジャック・ウェルチ(Jack Welch)はエンジニアリングの博⼠士号を
持っている、しかし私は、彼がジェネラル・エレクトリックの 30 年年で出くわした問題はそのス
キルと関係があったのかどうか怪しいと思う。彼が CEO 職を競い合っていた時、彼を押しとど
めていた問題は完全に⾏行行動⾯面のものであった。それは彼のずうずうしさ、激しい⼝口調、⾺馬⿅鹿鹿げ
た⾏行行為を受け⼊入れないことなどだ。GE の取締役会は彼の収益を上げる能⼒力力には⼼心配がなかった。
彼らは彼が CEO として振る舞えるのかを知りたかった。 ⼈人が私にコーチングをしている⼈人が⾏行行動を変⾰革できるのかと尋ねる時、私の答えはこうだ。私
たちが前進する時、⾏行行動変⾰革はしばしば私たちができる唯⼀一の重要な変化である。 極度度の負けず嫌い? 成功したリーダーの⼤大きな問題の⼀一つが、極度度の負けず嫌いだ。もしそれが重要なら、勝ちた
い。それが意味のあるものなら、勝ちたい。それがつまらなくても、勝ちたい。それが価値が
なくても、それでも勝ちたい。なぜか。私たちは勝つことがすきなのだ。 競争⼼心が強いことと過度度に競争⼼心が強いことの間、重要な時に勝つことと誰も重視していない
時に勝つことの間には明確な⼀一線がある。そして、成功した⼈人たちはその⼀一線を驚くべき頻繁
さで超えている。私は、さげすんだ競争⼼心はない。しかし、私たちがその競争⼼心をその労⼒力力に
値しないサービスの⽬目的に配置する時に問題になる。 極度度の負けず嫌いは、ほぼ全ての他の⾏行行動上の問題の根底にある。もし私たちがたくさん議論論
すると、それは私たちは⾃自分たちの⾒見見識識を広く⾏行行き渡らせたいためである(私たちは勝ちたい)。
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もし、私たちは他の⼈人をけなすことで罪の意識識があるなら、それは彼らを⾃自分たちの下に位置
させるこそこそしたやり⽅方である(再び、勝ちたい)。もし、私たちが⼈人を無視するなら、それ
は再び勝つことである。彼らの姿をだんだん消すことで。もし、私たちが情報を共有しないな
ら、それは⾃自分たちに他⼈人に対する優位性を与えることだ。もし、わたしたちがえこひいきし
ているなら、仲間に勝とうとし、「⾃自分たちの側」にアドバンテージを与えようとすることだ。
私たちが⼈人を苛つかせる⼤大変多くのことが、いかなる状況でも不不必要に⼀一番の男性・⼥女女性にな
ろうとすることから⽣生じる。⾔言い換えれば、勝者である。 もしあなたが成功を実現したら、このことで毎⽇日罪の意識識を持つ。あなたが職場のミーティン
グに出席した時、⾃自分の意⾒見見を広めることを望む。あなたが⾃自分のポイントを論論じる時、あな
たは頂上まで⾏行行く全ての停留留所へ発⾞車車する。 あなたはレストラン X でディナーをしたいと想定する。あなたの配偶者、パートナー、友⼈人は、
レストラン Y に⾏行行きたい。あなたは、熱の⼊入った議論論をした。最終的にレストラン Y に⾏行行くこ
とになった。その経験は、あなたの懸念念を裏裏付けた。あなたの予約はなくなっており、待たな
ければならなかった。サービスは遅いし、飲み物は⽔水っぽかった。そして料料理理は最悪だった。
あなたには⼆二つの選択肢がある。A:レストランを⾮非難し、パートナーに⾃自分が正しいことを⾃自
惚れて指摘する。B:黙って料料理理を⾷食べて、その夜を楽しむ。 私が「あなたは何をするべきでしょうか、そしてあなたは何をしていたでしょうか」と尋ねた
時、結果は常に⼀一貫していた。75%はレストランを⾮非難すると⾔言った。にもかかわらず、彼ら
は黙って、楽しい時を過ごすべきだということには同意した。もし私たちが「コスト便便益分析」
をしていたら、私たちのパートナーや友⼈人との関係は、どこで⾷食べるかの議論論に勝つよりもは
るかに重要であると結論論づけられる。それなのに、勝とうとする本能は、良良識識より勝ってしま
う。私たちは何をやるべきか知っている時さえ、間違ったことをする。 何年年か前、私は無料料のコーチング・サービスを⽶米国陸陸軍のトップの将軍のひとりにオファーし
た。彼は「誰があなたの理理想のクライアントですか」と尋ねた。 私は彼に告げた。「私は、賢く、献⾝身的で、⼀一所懸命働き、達成志向があり、愛国⼼心があり、競
争⼼心があり、傲慢で、頑固で、⾃自説を曲げず、知ったかぶり屋の誰かと仕事をしたいです。あ
なたは私にひとり⾒見見つけられると思いますか」。 3
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彼は答えた。「マーシャル。私たちはターゲットがたくさんいる環境にいる」。私は多くの将軍
をその年年に訓練した。 もし、勝つ必要性が、あなたの「成功 DNA」
(あなたが成功した主な理理由)の中で⽀支配的な遺伝
⼦子だとすると、その時、極度度の負けず嫌いは、あなたの成功を制限する遺伝⼦子変異異になる。 マーシャル・ゴールドスミス博⼠士は、2011 年年と 2013 年年にシンカー50 より世界の最も影響⼒力力
のあるマネジメント思想家 10 名の⼀一⼈人として選ばれた。彼はまた、2011 年年には世界の最も影
響⼒力力のあるリーダーシップ思想家に選ばれた。マーシャルは、2011 年年と 2013 年年のシンカー
50 のリストで最も⾼高く評価されているエグゼクティブ・コーチであった。著書の「What got You Here Wonʼ’t Get you There」は、INC マガジンと 800CEO リードの両⽅方で、2013
年年のトップ 10 ビジネス書として掲載された(7 年年連続)。マーシャルのエンゲージメントに関
する刺刺激的な新しい研究は、近⽇日発売の「Triggers」(Crown, 2015 年年)にて発表される。 和訳:秋元祐次郎郎(株式会社秋元アソシエイツ、http://www.akimotoassociates.co.jp) Translation by Yujiro Akimoto, Akimoto Associates, Inc., Tokyo, Japan
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