第3章 具体的な取組項目

第3章
具体的な
具体的な取組項目
本計画を効果的に実施し、温室効果ガス総排出量の削減目標を達成するため、次の取組を行い
ます。
第1節
市自身の
市自身の環境行動
環境行動の
行動の推進
本市は、1999年度(平成11年度)から職員による地球温暖化対策を全庁的に進めており、
佐賀市環境マネジメントシステムにおいて庁用自動車等の使用抑制、資源(用紙類等)の有効利
用、省エネルギー等の推進、職場から排出するごみ等の排出量削減等の環境行動を定め、確実な
実施に努めてきました。
以下の項目は、これまでの取組に加え、温室効果ガスの排出が特に多い要因への対策等を掲げ
ています。また、これらの項目以外にも、各部署において業務の特性を考慮した自主的な取組を
行います。
1
廃棄物の
廃棄物の削減
(1)市の施設か
施設から排出する
排出する廃棄物
する廃棄物等
廃棄物等の排出量削減
3R(リデュース・リユース・リサイクル)の観点から次の対策を実施し、総合的なごみの
減量に努めます。
① リデュース(
リデュース(廃棄物の
廃棄物の発生抑制)
発生抑制)の推進
・必要な物品等は、厳選し、当面必要な量を購入する。
・文房具は、詰替え用や替え芯等の利用を促進する。
・資料の個人所有を制限し、担当係内又は庁内LANによる共有化を図る。
・会議の資料は、簡素化し、電子化によるペーパーレス化を図る。
・両面コピー(印刷)・集約コピー(印刷)を徹底する。
・ミスコピー・ミスプリントの防止のため、印刷前に原稿の再チェックを行い、コピー終了
後にはリセットボタンを押す。
・刊行物、会議等の配布資料は、適正部数を作成するとともに、必要性を十分に検討し印刷
部数の最小限化を図る。
・会議等では、ペットボトルや紙コップ等をできるだけ使用しない。
・備品は、長期間使用できるよう大切に扱い、庁内LANに登録し共有化を図る。
・買い物をするときは、買い物袋を持参するなどを実施し、レジ袋の利用を控える。
② リユース(
リユース(再使用)
使用)の推進
・事務用品の個人所有を制限し、再使用品の専用ボックスを設置し共有化を図る。
・使用済みフラットファイル、封筒等の再利用を徹底する。
・使用済み用紙の裏紙専用の回収ボックスを設置し、内部資料・メモ用紙等に再利用する。
③ リサイクル(
リサイクル(再生資源の
再生資源の利用)
利用)の推進
・個人用ごみ箱を廃止し、事務室内に種類ごとのごみ箱を設置し、分別を徹底する。
・名刺サイズより大きな紙はリサイクルする。(排出時は、大きな紙の間に差し込む。)
・茶殻その他生ごみはきちんと水切りをする。
・飲料水の容器、テプラの空ケースなど、販売店が回収しリサイクルを行っているものは、
回収を依頼する。
・ごみ集積所に排出するときは、ごみ袋に課名を記載する。
・事業系ごみとしての分別を徹底するため、個人で持込んだ物品から発生するごみは持ち帰
り、個人で処理する。
・市が行っている家庭用廃食用油の回収に協力する。
(2) 市のごみ焼却施設
ごみ焼却施設等
焼却施設等に搬入される
搬入される廃棄物
される廃棄物の
廃棄物の減量
本市では、佐賀市一般廃棄物処理基本計画に基づき、市域全体から排出される一般廃棄物の
減量化と資源化を推進しています。2008年度(平成20年度)には、ごみの総排出量を2
006年度(平成18年度)と比し10%減量することを目指し、各種啓発・広報活動を実施
しています。今後もさらなる減量化を推進するため、以下の項目に取り組みます。
・多量排出事業所等を対象に「ごみ減量化計画書」の提出義務化を行い、事業系ごみの減量
化を推進する。
・家庭でのマイバック持参運動・堆肥化や水切り等による生ごみの削減等を促進し、市民の
ごみに関する関心を高め、家庭系ごみの減量化を推進する。
表3-1
市域全体のごみ総排出量の推移
家庭系・事業系(トン)
70,000
ごみ総量(トン)
104,000
65,000
102,000
60,000
100,000
55,000
98,000
50,000
45,000
96,000
40,000
94,000
35,000
92,000
30,000
(年度) 1998
90,000
1999
2000
2001
ごみ総量
2002
2003
家庭系
2004
2005
2006
2007
事業系
年度 1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
家庭系
56,769 58,890 60,877 61,743 61,729
62,006
64,308 63,045
67,283 61,842
事業系 ・
38,062 34,900 35,671 36,322 37,871
39,888
36,636 36,486
36,280 34,449
ごみ総量
94,831 93,790 96,548 98,065 99,600 101,894 100,944 99,531 103,563 96,291
2
省エネルギー等
エネルギー等の推進
(1)共通の
共通の取組
① 電気、
電気、燃料等
燃料等の使用の
使用の抑制
庁舎等の電気や都市ガスなどの燃料等使用量を抑制するため、次の対策を実施します。
・冷暖房時の室温は、冷房時28℃、暖房時20℃を目安とし、適正運転(運転期間・運転
時間等)を徹底する。
・昼休み時間は、業務に支障のない範囲で消灯し、残業時は、照明を最小限にする。
・ノー残業デー(毎週水曜日)を徹底する。
・パソコン、コピー機等のOA機器を長時間使用しないときは電源を切り、退庁時にはパソ
コンの電源コードをはずす。
・庁舎等の上下3階以内の移動は階段を利用し、エレベーターの使用を自粛する。
・冷蔵庫の台数は最小限とし、電気ポット、個人蛍光灯は原則使用しない。
・給湯の栓をまめに閉め、湯を必要以上に沸かさない。
・電気・燃料を使用する機器の適正運転及び管理に努める。
・省エネルギー型OA機器の導入などエネルギー消費効率の高い製品への転換を図る。
② 省エネルギー型機器等
エネルギー型機器等の
型機器等の導入
省エネルギー型OA機器や家電製品等などエネルギー消費効率の高い製品への転換を図り
ます。
③ 新エネルギー等
エネルギー等の活用推進
市の施設や設備等の整備・更新時には、環境負荷の少ない自然エネルギーなど新エネルギ
ーの活用を図ります。
④ 節水の
節水の推進
水道水は貴重な水資源を利用して浄水場でつくられ、使用された水は多くのエネルギーを
消費して下水処理施設において水質浄化されることから、日常の節水に努めるとともに、水
道水圧の調整、節水型機器の導入等を実施します。
(2)エネルギー負荷
エネルギー負荷の
負荷の高い施設における
施設における取組
における取組
① 廃棄物処理施設
廃棄物処理施設では、焼却施設の運転に多くのエネルギーを利用しており、効率的な運転
が求められています。
佐賀市清掃工場では、廃棄物を焼却した熱を利用した発電を行い、清掃工場やリサイクル
工場で有効利用しています。また、余剰の電力は、電力会社に売却しています。その他に、
余った熱は、健康運動センター内の温水プール等に利用しています。
今後も、施設を効率的に運転することにより、エネルギーの削減に努めるとともに、廃棄
物処理施設の運営の更なる効率化を図るために、施設の統廃合を進めます。
② 下水・
下水・し尿処理施設
下水処理施設では、下水道の普及に伴い下水の処理にかかるエネルギー等の使用量が増え
る傾向にあります。下水浄化センターでは、施設の省エネルギー化に関する管理標準を作成
し、適切な運転を実施するとともに、消化槽から発生する消化ガスによる発電について検討
します。
し尿処理施設である衛生センターでは、大型機器をインバーター運転しており、今後、節
電モードの励行を徹底します。また、汚泥の焼却にあたり、汚泥の量と温度とのバランスを
とることで、燃料としているA重油の削減を図ります。
③ 小中学校
市内の小中学校では、学校版環境ISOの取組を強化し、電力等の削減を図ります。
また、校舎や体育館等の改築の際には、省エネルギータイプの機器を設置し、電力削減に
努めるとともに、パソコン教室の機器更新の際には、省エネルギータイプの機器を導入する
よう仕様書に盛り込みます。
④ 浄水場
浄水場では、取水ポンプ及び配水ポンプの効率運転を図ることにより、電力の削減を実施
します。
また、水道局では、浄水場への太陽光発電システムの導入に向け具体的な内容の検討を行
います。
⑤ 病院
富士大和温泉病院では、蛍光管を省電力型(電球色から昼白色(昼光色)とし、明るさを
確保する。)に変更し、使用していない部屋、又は使用していない部分の消灯、空調の停止
を徹底します。また、各部屋に温湿度計を配置し、空調機器の表示ではなく実際の温度管理
を行います。
⑥ 本庁舎
本庁舎は、平成12年から13年にかけて、庁舎の省エネルギー改修工事を行い、エネル
ギー等を大幅に削減することができました。今後は、庁舎の耐震補修などに伴い、老朽化し
ている庁舎の鋼製建具を入れ替える際には、二重サッシを選定するなど、空調の省力化につ
ながるものの導入を検討します。
3
車両の
車両の使用・
使用・管理における
管理における環境負荷
における環境負荷の
環境負荷の低減
(1)共通の
共通の取組
庁用自動車等の使用抑制、適正運転、適正管理により燃料消費を抑えるとともに、環境への
負荷を軽減するため、次の対策を実施します。
① 庁用自動車等
庁用自動車等の使用抑制
・2km程度の近距離の移動は、庁用自動車の使用を控え、徒歩又は自転車を活用する。
・公共交通機関の利用が可能な距離・時間帯は、それらの手段を用いる。
・業務上可能な場合は、相乗りを励行する。
・毎月第2・第4水曜日はエコアクションデーの主旨に従い、マイカー通勤を控える。
② 庁用自動車等の
庁用自動車等の適正運転
適正運転
・不要なアイドリング、空ぶかしをしない。
・急加速・急発進をせず、加減速の少ない運転をするとともに、十分な車間距離をとる。
③ 庁用自動車等の
庁用自動車等の適正管理
・無駄な荷物を積んだままにしない。
・タイヤの空気圧の調整など適切な整備点検を定期的に行う。
・複数台ある場合は、低燃費車を優先的に利用するよう努める。
・更新にあたっては、低公害車や低燃費車などの導入を進める。
(2)特殊車両における
特殊車両における取組
における取組
バスは、車両で使う軽油の約9割を使用しています。交通局では、2001年(平成13年)
2月から2~3台ずつアイドリングストップ機能付きノンステップバスを計画的に導入してお
り、さらに燃費効率の高い中型車両に更新することで、軽油の使用削減に取り組みます。
また、ごみ収集車の一部は、使用済み食用油を再生したバイオディーゼル燃料を燃料として、
佐賀地区のごみを収集しています。今後は、使用済み食用油の回収量の増加を目指し、環境に
やさしい植物由来の再生燃料を使用する車両を増やしていきます。
第2節
グリーン購入
グリーン購入の
購入の推進
環境への負荷の少ない事務用品等を普及促進するため、次の要件を考慮し、環境負荷の少ない
製品(エコマーク商品・グリーンマーク商品など)の購入・使用を推進します。また、市のグリ
ーン購入基準を毎年作成し、ホームページに公表します。
【購入時に
購入時に考慮すべき
考慮すべき要件
すべき要件】
要件】
・環境や人の健康に影響を及ぼす物質(塩化ビニール、代替フロン等)の使用や放出が削減さ
れていること。
・資源採取、製造、流通、使用、リサイクル、廃棄の製品ライフサイクル全体において、資源
やエネルギーの消費が少ないこと。
・リユース又はリサイクルが可能であること、あるいは処理・処分しやすいこと。
・再生素材や再使用部品を多く使用していること。
・エコマーク、グリーンマーク等の環境ラベルが表示されている、または同等であること。
第3節
環境に
環境に配慮した
配慮した公共工事
した公共工事の
公共工事の推進
公共事業の実施にあたっては、事業の発注者として、環境負荷の少ない資材の使用や廃棄物の
発生の少ない工法等の採用を推進し、事業の構想・計画段階から施工時まで環境保全に努めます。
(1)建設副産物の
建設副産物の発生抑制、
発生抑制、再資源化
工事に伴う建設副産物の発生を抑制し、分別を徹底し、建設副産物の再資源化を図ります。
(2)公共工事における
公共工事における環境配慮
における環境配慮の
環境配慮の徹底
工事の実施にあたっては、騒音や振動、粉塵、排気ガス等の低減に努めます。
また、工事で発生した産業廃棄物は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、適正に処理
します。
(3)環境に
環境に負荷の
負荷の少ない設計
ない設計の
設計の採用
① 多自然型工法の
多自然型工法の採用
水路、クリークの浚渫、護岸工事等による自然生態系の破壊を予防するため、地域の生態
系やその他自然的特性を考慮した多自然型工法等を積極的に採用します。
② 省エネルギー・
エネルギー・新エネルギー
エネルギーの推進
建築物等の設備には、省エネルギー型を導入し、省エネルギー化を推進します。また、コ
スト、立地条件等を十分に検討し、新エネルギーを利用した設備の導入に努めます。
③ 自然生態系への
自然生態系への配慮
への配慮
希少動植物など生態系への配慮を適切に行うため、動植物の専門家から構成する自然環境
懇話会の意見を聞きながら工事の調整を行います。
第4節
環境に
環境に配慮した
配慮したイベント
したイベントの
イベントの推進
市が開催するイベント(式典、催し、行事等)では、廃棄物の減量化や公共交通機関の利用の
呼びかけなどを実施し、環境に配慮した開催運営に努めます。
(1)事前準備、
事前準備、運営にあたっての
運営にあたっての環境配慮
にあたっての環境配慮
① 会場設営時の
会場設営時の設備、
設備、器具等の
器具等の環境配慮
会場の選定にあたっては、既存の施設を最大限活用し、会場からの排水、音響設備、夜間
照明などの使用に関して十分配慮し、環境への影響を最小限にとどめます。
② 省資源、
省資源、省エネルギーへの
エネルギーへの配慮
への配慮
印刷物の作成には、再生紙・植物油系インクなどの環境に配慮した素材を用い、必要部数
を考慮して無駄のないよう用意します。また、会場の照明や空調の温度設定は、周囲の状況
に応じた適切な状態となるよう調整し、省エネルギーに努めます。
③ 環境にやさしい
環境にやさしい啓発用
にやさしい啓発用品
啓発用品の使用
イベントに用いる資材、物品の購入にあたっては、環境に配慮した商品の購入に努めます。
(2)参加者への
参加者への環境配慮
への環境配慮に
環境配慮に対する普及啓発
する普及啓発
① 廃棄物の
廃棄物の減量化、
減量化、リサイクルへの
リサイクルへの配慮
への配慮
参加者によるごみの持ち帰り、分別収集等の協力を呼びかけ、ごみの減量化、リサイクル
を推進します。また、イベント開催後には、会場周辺の清掃を行います。
② 交通による
交通による環境負荷
による環境負荷の
環境負荷の対策
徒歩、自転車、公共交通機関等の環境負荷の少ない交通手段の利用を呼びかけるとともに、
必要に応じ、シャトルバスや臨時バスの運行を実施します。
③ 環境配慮の
環境配慮の呼びかけ・
びかけ・要請
ポスター、チラシ等に環境配慮への取組を明記します。スタッフや出展者等への事前説明
において、環境配慮の趣旨や内容を伝え、実施の徹底を求めます。
第5節
緑地の
緑地の保全と
保全と育成
(1)森林の
森林の保全
二酸化炭素の吸収源として森林を保全するため、市の森林の約8割を占める人工林の間伐や
枝打ちなど適切な維持管理を行い、健全な森林の育成に努めます。
(2)緑化の
緑化の推進と
推進と公園の
公園の整備
佐賀市みどりの基本計画に基づき、風土に適した樹種を基本に緑化を進め、良好な都市環境
を形成するとともに、公園や施設緑地などの適切な維持管理を図ります。