ボイラ管群の振動と騒音に関する 発生メカニズムの解明と対策法

ボイラ管群の振動と騒音に関する
発生メカニズムの解明と対策法に関する研究
(A)振動
図1に示すボイラは煙道(ダクト)内に多くの管(これを管
群と呼ぶ)が設置され、管の内部に水が、外部を高温ガスが流
れて管壁を介して熱交換が行われる装置で、火力発電所、製紙
工場で使用されている。ガスが管群を含むダクト内を流れると
き、図2、図3に示すように管群背後にカルマン渦が発生し、
大音響の騒音
これが管の振動を引き起こす原因となる。この振動を流体励起
振動と呼ぶ。その振動は大別して
(1) 渦励起振動(渦の脱落周波数と管の固有振動数が一致す
る共振現象により発生)
(2) 流力弾性振動(ある流速になると突然非常に大きな振動
が生ずる自励振動)
(3) ランダム振動(気流の乱れが原因で発生する振動)
の3つがあり、その中でも流力弾性振動が最も危険な振動であ
る。本研究では特に管群の配置(管と管の隙間や配列の違い)
図1
が流力弾性振動発生流速に及ぼす影響を調べて、なるべく高い
実機のボイラ
流速まで使用できるようにすることを目的としている。
図3 渦の発生状況
図2
(B)騒音
ダクト内部は音場を形成しており、ダクト幅方
ダクトと管群
L
向に気柱共鳴モードが生じる周波数がある。それ
管群
ダクト
を気柱共鳴周波数と呼び、ある流速になると渦の
脱落周波数がそれと一致することになり大音響の
騒音が発生する。これが発生すると近隣住民から
板が振動する
ダクト
の苦情が殺到するなど大問題となるため、この騒
音を回避する方策が必要となる。本研究ではバッ
振動板
フル板の挿入、図4に示すように壁を柔らかくす
るなどの新しい方法を検討している。
図4
ダクト対策壁を柔らかくする対策