アンソニー・レーク UNICEF(国連児童基金)事務局長

略歴
原文:英語
アンソニー・レーク
UNICEF(国連児童基金)事務局長
2010年5月1日、45年に亘り様々な公的また国際的任務を果たしてきたアンソニー・レーク
氏が、第6代UNICEF事務局長に就任しました。
レーク氏は、これまで、世界中の指導者や政策決定者と共に働いてきました。2007年か
ら 2008 年 に か け て は 、 ビ ル ・ クリントン氏の大統領選キャンペーンの際(1991年~
1992年)と同様、バラク・オバマ氏の大統領選キャンペーンにおいて上級外交政策
顧問として活躍しました。また、レーク氏は、クリントン政権では国家安全保障担当補
佐官(1993年~1997年)、カーター政権では米国国務省政策企画本部長(1977年~1981年)と
して、外交政策、国家安全保障、人道・開発問題において、非常に大きな責任を負う立場
で様々な政策決定に関わってきました。レーク氏が米国国務省に外交政策担当として入省
したのは、1962年のことです。
レーク氏は、米国政府の職務を離れた後も、1998年から2000年にかけ、米国大統領の特使としてエチオピア、エ
リトリア、ハイチ各国の問題を担当しました。2000年には、ホワイトハウス・サミュエルネルソンドリュー章を
受賞。エチオピアとエリトリア間の戦争を終結させた「アルジェ協定」の締結にも貢献しました。また、ボスニ
ア・ヘルツェゴビナ、北アイルランドの平和構築においても、重要な役割を果たしました。
レーク氏が国際開発分野で活動を始めたのは、「民間による平和部隊」と称されるインターナショナル・ボラン
タリー・サービスを代表として率いた1970年代に遡ります。レーク氏は、この時期に、セーブ・ザ・チルドレン
(1975年~1977年)や米国海外開発評議会の執行理事も務めました。アンソニー・レーク氏はまた、2000年より
2003年まで赤十字国際委員会の国際顧問として活躍。この10年の間に、紛争による影響を受けた国々での地雷除
去、被害者の支援や、様々な場面で子どもの権利の実現のための支援を行っているマーシャル・レガシー・イン
スティテュートという非営利団体の代表も務めました。
アンソニー・レーク氏は、また、長年に亘りユニセフの活動に貢献してきました。1993年には、第3代UNICEF事
務局長であったジェームズ・グラント氏と共に、ホワイトハウスにおいてUNICEFの重要な出版物である「世界子
供白書」の発表を行いました。1998年より2007年までは、ユニセフ米国国内委員会の執行理事として活躍し、
2004年から2007年の期間は同理事長を務め、またその後は、同委員会の永久名誉会員に任命されています。
レーク氏は、UNICEF事務局長に任命される直前まで、ジョージタウン大学エドモンド・ウォルシュ外交政策学院
にて、外交政策の特別名誉教授を務めていました。また、マウント・ホリオーク大学では執行理事を務め、プリ
ンストン国際・地域研究所の諮問委員会役員や、メリーランド・セントメアリーカレッジの民主主義に関する研
究所ではガバナンス委員も務めていました。
レーク氏は、1961年にハーバード大学より学士号を取得、ケンブリッジ大学トリニティーカレッジにて国際経済
学を学び、1974年にはプリンストン大学ウッドローウィルソン公共政策学院より博士号を取得しています。
ニューヨーク生まれで既婚者のレーク氏には、3人の子どもと5人の孫がいます。
2010年5月