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コン ドロイチ ン硫酸 が皮膚線維芽細胞 に与 え る影響
○荷 田 亮 1,中谷 祥恵 1,古旗 賢二 1,和 田 政裕 1(1城西大薬 )
【目的】皮膚 は表皮 と真皮 で構成 され る保水性お よび弾力性 に富んだ組織 で、皮
膚 の保水性 は線維芽細胞 が産生す るコン ドロイチ ン硫酸 (
CS)や ヒアル ロン酸 (
HA)
な どのグ リコサ ミノグ リカ ン (
GAG)が担 ってい る。 CS は皮膚 において 、HA 結合部
位 プ ロテオグ リカンの主糖鎖 として存在 している。最近の報告で、HA は線維芽細
胞 の遺伝子発現 レベル を増加 させ 、GAGな どの産生量を調節 してい ることが報告 さ
れているが、CS が線維芽細胞 の遺伝子発現に与 える影響 は検討 されていない。本
研究では CSが ヒ ト線維芽細胞 の GAG量 に与 える影響 を検討す ることを 目的 とした。
HDF)を cSお よび HA、CSの構成糖 である D-グル クロン
【
方法】ヒ ト線維芽細胞株 (
酸(
GIcA)、N-アセチル-D-ガラク トサ ミン (
Gal
NAc)の各存在下で培養 した。細胞増
殖 は WST-1法、GAG の局在 はアル シアンブルー (
AB)染色法、培地お よび細胞 の HA
量は ELISA 法 を用いて測定 した。 また、GAG 合成 関連酵素の mRNA 発現 レベル を
RT-PCR法 を用いて測定 した。
【
結果お よび考察 】csお よび HA は線維芽細胞 の細胞増殖 、AB染色の染色面積 、
HA量 を有意 に増加 させ た。また 、CS と HAは HA合成酵素である HAS2の mRNA発現
レベル を有意 に増加 させた。 さらに、CSは CS糖転移酵素である CHSYlの mRNA発
現 レベル を有意 に増加 させ た。一方、GIcA、GalNAc を添加 した細胞では有意な差
は見 られ なかった。本研究の結果 、CS は線維芽細胞 の遺伝子発現 を介 して基質産
生 を増加 させ ていることを明 らかに した。 CS を構成す る単糖 では本作用が確認 さ
れなかった ことか ら、線維芽細胞 には高分子 CSの認識機構 が存在す る可能性 が考
え られた。