Ⅰ 次の文の( )に当てはまる単語を解答欄に書きいれてください。 1)身体

平成 24 年度
東京都要約筆記講習会受講試験
Ⅰ
次の文の(
)に当てはまる単語を解答欄に書きいれてください。
1)身体の三大栄養素とは「たんぱく質」「脂肪」「(
1
2)食べ物の腐敗や有害物質を知らせてくれる味覚には、
「(
「酸味」「苦み」の 4 つがある。
3)
「松ケン」といえば、昔は(
(略称)である。
3
)、今は(
4
4)かつて認知症は、「( 5 )」と言われたが、「(
批判を受け 2004 年 12 月から名称が変わった。
)」である。
2
)」
「塩味」
)という俳優の愛称
6
)的だ」という
5)橋下徹・大阪市長の言動には賛否両論あるが、 その政治手法には
「( 7 )」というネーミングがつけられている。
6)アメリカ大リーグでの日本人の活躍も珍しくなくなったが、今年特に注
目される「ダルビッシュ( 8 )」投手はテキサス( 9 )の一員
になった。
7)政府は、2012 年度の復興費用を、社会保障費や公共事業費などを幅広
く手当てする(
10
)ではなく、新設する復興特別会計の予算案に計
上した。
1
平成 24 年度
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Ⅱ
以下の文章の記述内容についての1)から5)の文章が正しければ○、
間違っていれば×を解答欄に書き入れてください。また、①~⑤まで
の下線部の読み方を同じく解答欄に書いてください。
「近ごろの若いやつは」という言い回しは、はるか古代から使われ続けて
いますよね。最近ではどうやら「若者は怖い」という人も結構いるようで、
ある番組に出たとき、①街頭の中高年の方からそんな反応が多くて、私はギ
ョッとしました。
いろんなところで言われているとおり、戦後で凶悪犯罪が最も多かったの
は 1950 年代でした。それ以降は②低減傾向にあります。(後略)
しかし、若者に対するメディアの③言説は彼らを不透明化して、モンスタ
ーやエイリアンのように扱うことが④通り相場になってしまいました。これ
は非常に⑤由々しき問題です。
姜尚中(AERA Mook 「姜流)
1)古代とは一般的に原始社会が終わり中世には入るまでのことである。
2)「戦後」と書かれているが、これは 1940 年以降のことである。
3)
「凶悪犯罪」とは、警察の統計上の 4 つの区分では、殺人、放火、強盗、
強姦である。
4)「メディアによる言説」の「言説」とは「うわさ」という意味である。
5)「由々しき問題」だと筆者が言っているのは、若者の凶悪犯罪が増えた
からである。
2
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Ⅲ
次の下線部の同音異義語を解答欄に書きわけてください。
1)人のかんしんをひく
上役のかんしんをかう
かんしんに堪えない
2)きせい緩和
政治資金きせい法
きせいの事実
3)利益のついきゅう
真実のついきゅう
責任のついきゅう
4)大義めいぶん
めいぶん化する
墓碑のめいぶん
5)かせつ住宅
かせつを実証する
かせつ工事
Ⅳ
次の漢字を解答欄に書いてください。
政治分野
1)かくぎけってい
2)いっぴょうかくさぜせい
法律分野
3)いちじふさいり
4)げんじゅうけんぞうぶつ
医療分野
5)のうこうそく
6)とくていしっぺい
社会・文化
7)たじゅうさいむ
8)ほうしゃせいはいきぶつ
著名人
9)えだのゆきお
10)いのせなおき
3
平成 24 年度
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(聞き取り問題Ⅰ)
【問題文】
災害対策に関する基本法である災害対策基本法は昭和 36 年に制定され、災害時にお
ける避難に関して、避難勧告、避難指示の発令権限を市町村長に付与するなどの規定
が置かれた。
災害対策基本法が制定される以前、昭和 20 年~30 年代前半には千人以上の人命が失
われる大災害が頻発し、災害対策基本法制定の契機となった昭和 34 年の伊勢湾台風で
は死者・行方不明者は 5 千人を超えた。同法制定以後は、平成 7 年の阪神・淡路大震
災、昨年の東日本大震災を除けば、特に風水害による死者・行方不明者は著しく減少
してきており、各種災害対策が一定の機能を果たしてきたといえる。
一方、近年局地的な短時間大雨が増加している見方もあり、また、平成 21 年の中国・
九州豪雨、台風第 9 号では、避難中に人的被害が発生したことなどから、避難のあり
方、災害情報伝達等が課題となった。その後、平成 22 年のチリ中部沿岸地震による津
波では、遠地津波への対応等が課題となった。
こうしたことから、平成 22 年 4 月 21 日、中央防災会議に「災害時の避難に関する
専門調査会」が設置された。
専門調査会は主に大雨災害時の避難についての調査を
行ってきたが、本報告はその他の災害を含めた避難に関する普遍的な内容を含むもの
である。
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【問題1】問題文を聞いて、下記の空欄に適切な語句の番号を語群から選択して記入
しなさい。
災害対策に関する基本法である( ① )は昭和 36 年に制定され、災害時における
避難に関して、(
②
)
、避難指示の発令権限を市町村長に付与するなどの規定が置
かれた。
( ① )が制定される以前、昭和 20 年~30 年代前半には千人以上の人命が失われ
る大災害が頻発し、
( ① )制定の契機となった昭和 34 年の( ③ )では死者・
行方不明者は 5 千人を超えた。同法制定以後は、平成 7 年の( ④
を除けば、特に(
⑥
)
、昨年の( ⑤ )
)による死者・行方不明者は著しく減少してきており、各種
災害対策が一定の機能を果たしてきたといえる。
一方、近年( ⑦ )な短時間大雨が増加している見方もあり、また、平成 21 年の
中国・九州豪雨、台風第 9 号では、
( ⑧ )に人的被害が発生したことなどから、避
難のあり方、
( ⑨ )等が課題となった。その後、平成 22 年のチリ中部沿岸地震に
よる津波では、遠地津波への対応等が課題となった。
こうしたことから、平成 22 年 4 月 21 日、中央防災会議に「災害時の避難に関する
専門調査会」が設置された。
専門調査会は主に大雨災害時の避難についての調査を
行ってきたが、本報告はその他の災害を含めた避難に関する(
⑩
)な内容を含む
ものである。
ア 室戸台風
イ 伊勢湾台風
ウ 新潟県中越大地震
エ 東日
本大震災
オ 阪神・淡路大震災
カ 災害救助法
キ 災害
対策基本法
ク 避難中
ケ 避難せずに
コ 個別的
サ 普遍的
シ 大火災
ス 風
水害
セ 広域的
ソ 局地的
タ 災害救助
チ 災害情報伝達
ツ
避難勧告
テ 避難準備情報
【解答欄】
①
②
③
④
⑤
⑥
5
⑦
⑧
⑨
⑩
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(聞き取り問題Ⅱ)
【問題文】
パート社員をどのくらい、正社員と同じ年金と健康保険に加入させるのか。野田政
権が案を決めた。いまは、週30時間以上働く人が対象だが、20時間以上に広げる。
ただし、従業員数が501人以上、勤務期間が1年以上、年収は94万円以上、学生
以外、という制限がついた。
昨年6月の「一体改革成案」が例示した「20時間以上」だけなら、約400万人
が加入するはずだった。ところが、企業側から激しい抵抗にあった。そのままだと、
5400億円の負担増になるからだ。商工団体から突き上げられた議員が、できるだ
け範囲を狭めようと動いた。
このため、新たな加入者の見通しは45万人に減り、企業の負担額も800億円程
度に抑えられることになった。もちろん、今回の拡大が前進なのは間違いない。だが、
本当に45万人のパートが加入できるとも限らない。勤務の時間や期間を短くして、
保険料逃れに走る企業も出てくるからだ。その方がライバル企業より有利になる。
これでは、賃金の切り下げ競争を招き、消費を沈滞させる。パートを多く雇ってい
る外食やスーパーにとっては、結果的にマイナスになる。そんな流れは止めたい。
妙案はないが、まずパート社員を積極的に年金や健康保険に加入させる企業は、そ
のことを広くアピールしてはどうか。消費者が、社会的責任を果たす企業を応援する
きっかけになるだろう。そんな地道な取り組みから、日本経済の底上げをはかりたい。
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平成 24 年度
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【問題2】問題文の内容にあっているものには○、間違っているものには×をつけな
さい。
1.野田政権が決めた案は対象を現在の週 30 時間以上働く人からから 20 時間以上に
広げる。従業員数が 501 人以上、勤務期間が1年以上、年収は 94 万円以上が条件
だが、学生も含まれる。
2.昨年6月の「一体改革成案」が例示した「20 時間以上」だけなら、約 400 万人が
加入するはずだった。ところが、企業側から激しい抵抗にあった。そのままだと、
5400 億円の負担増になるからだ。労働団体から突き上げられた議員が、できるだ
け範囲を狭めようと動いた。
3.このため、新たな加入者の見通しは 45 万人に減り、企業の負担額も 800 億円程度
に抑えられることになった。
4.今回の拡大が前進なのは間違いない。だが、本当に 45 万人のパートが加入できる
とも限らない。勤務の時間や期間を長くして、保険料逃れに走る企業も出てくる
からだ。その方がライバル企業より有利になる。
5.妙案はないが、まずパート社員を積極的に年金や失業保険に加入させる企業は、
そのことを広くアピールしてはどうか。消費者が、社会的責任を果たす企業を応
援するきっかけになる
だろう。そんな地道な取り組みから、日本経済の底上げをはかりたい。
【解答欄】
1
2
3
4
7
5
平成 24 年度
東京都要約筆記講習会受講試験
試験方法 1 分間聞いた後に 1 分間で内容を入力する。
◆今日は、コミュニティと地域再生というテーマについて考えてみたいと思います。
ここで、ひとつの国際比較の調査を紹介してみたいと思うのですが、人々の社会的孤
立を国際比較したものです。これを見ると残念なことに、日本は先進諸国のなかでも
っとも社会的孤立度、孤立度が高い国であるということが、示されているのです。
ここでいう社会的孤立というのは、家族以外の人との交流やつながりがどれくらいあ
るかということに関するものですが、日本社会というのは、自分の属するコミュニテ
ィあるいは集団の「外」の人との交流が少ない、という点において、先進諸国のなか
で際立っているんですね。
(276)
◆従って、日本社会におきます課題というのは、集団を越えて個人と個人がつながる
というような、都市型のコミュニティといえるかと思いますが、そういったものをい
かにつくっていけるかという点にあると思います。
これについては、日常の挨拶、ありがとう、といった、お礼の言葉、それから、見知
らぬ者同士の、コミュニケーションといった日常的レベルでのちょっとした行動のパ
ターンが、まず重要だと思います。それから、ともすれば、集団の「内」と「外」を
分けてしまうものではなくて、むしろルールや原理原則といった、そういったもので
物事が動くような、そういう社会をつくってくことが課題といえると思います。
(286)
◆これからの時代のコミュニティというものを考えていくうえで、ひとつ無視できな
い要因として、少子高齢化という変化があると思います。
これに関して、ひとつ、注目したい社会の変化があります。
それは、人口全体に占める子どもと高齢者を合わせた割合、子どもプラス高齢者の割
合の変化ですね。1950 年から 2050 年という 100 年ぐらいの長い期間で見ると、それ
がほぼきれいな U の字、アルファベットの U の字をですね、描いていることがわかり
ます。つまり、人口全体に占める子どもと高齢者を足した割合とが、高度成長期を中
心に戦後、一貫して下がっていって、それが 2000 年のころに、いわば谷を迎えて、そ
こからまた増加に転じて、今後 2050 年にかけて今度は一貫して上昇を続けるというパ
ターンが見てとれます。
(316)
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平成 24 年度
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◆これは、地域コミュニティという関連で、非常に大きな意味をもっているのではな
いかと思います。というのも、人間のライフサイクルといいますか、人生というもの
を眺めた場合、子どもの時期と高齢期という2つの時期は、いずれも地域の土着性と
いいますか、地域とのかかわりが強いという特徴を持っているからです。
戦後から高度成長期を経て、最近までの時代というのは、一貫して地域とのつながり
が強い人々が減り続けた時代でした。それが現在は、逆に地域との関わりが強い人が
一貫して、増えていくという、その入り口の時期であると捉えることができるという
ことです。
(265)
◆こうした意味で、地域というコミュニティが、これからの時代に重要なものとして
浮かび上がってくるのは、ある種の必然的変化であるとすらいうことができると思い
ます。幸い、大学で 20 代前後の学生に接していますと、若い世代の間で、この地域の
再生や「愛郷心」といったものへの関心が高まっているということが、様々な面で感
じられます。これまでの限りない経済成長という時代から、まあいうならば成熟社会
という新たな時代を迎えつつあるのが今だと思いますが、これまでよりひとまわり大
きな発想で、コミュニティや地域再生の在り方を考えていくことが重要ではないでし
ょうか。(268)
出典 NHK ラジオ 「皆さんと考える福祉社会とコミュニティ」 広井良典
(千葉大学法学部教授)
(講義のテープ起こし文から)
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