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「つながる」クルマのアプリ開発イベントにCANapeが貢献
∼シリコンバレーのクリエーターに机上で最適なアプリ開発環境を提供∼
トヨタがシリコンバレーで開催した「つながる」クルマの
行中の映像といった情報を測定する必要がありました。データ測定
アプリ開発イベント
とアプリ開発イベントの告知を目的として2014年7月28日にアメリカ
合衆国のカリフォルニア州モントレーにあるサーキット「ラグナ・セカ」
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、新しいクルマづくりや楽
にて小型スポーツカー「FR-S」
(日本名:86)を使用した走行会を実施
しみ方のヒントを得ることを目的に「つながる」クルマのアプリ開発イ
しました。この走行会で、車両データ、GPSデータ、走行中の映像
ベント「Onramp Challenge」を2014年12月6日、7日の2日間、米国
の測定に使用されたのが、ベクターの測定/キャリブレーションツール
カリフォルニア州サンマテオにて開催しました。 同イベントには、シ
「CANape」です。 サーキット上を走行する車両の各種情報を同期さ
リコンバレーの起業家、ベンチャー企業、IT企業のプログラマーで構
せて測定するには、高周期でかつ高精度に測定ができるツールが求
成される20チーム以上が参加しました。参加チームは24時間の制限
められましたが、CANapeはその要件を十分に満たしていると評価さ
時間内で「安全運転」、
「運転の楽しさ」、
「エコ運転」というテーマのも
れ採用にいたりました。
と、サーキットでの走行データを使用してどのチームが優れたスマホ
アプリやウェブアプリの開発ができるかを競い合いました。
CANapeは、CAN/LINなど車載ネットワーク情報や、ECU内部値、
GPS、映像、音声など複数のデータを同期して測定できます。さら
に、測定データはCANape上で1つの画面にグラフィカルに表示でき
サーキット上を走行する車両の各種情報を高周期かつ
るためユーザーは統合的に情報を把握することができます。走行会
高精度で測定するCANape
では、車速やエンジン回転数などの車両データはベクターのCANイ
ンターフェイス「VN1610」を、GPSデータは、u-blox社製のGPSレシー
同イベントを開催するにあたりトヨタでは、参加者が机上でのアプ
リ開発に使用する様々な走行シーンの車両データ、GPSデータ、走
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バーを介してCANapeで測定しました。加えて、USBカメラの映像も
CANapeで測定しました(図1)。
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CANape
USB カメラ
GPSデータ
u-blox 社製 GPS レシーバ
車両データ
図1:
走行会でのCANapeの
VN1610
使用イメージ
同イベントの本番で使用するために、走行会で測定された情報か
らCANapeを使用してアプリクリエーターに有用な走行シーンの情報
が抽出されました。 CANapeで測定された車両データ、GPSデータ、
走行中の映像の時間情報(※1)は、測定データ用のバイナリーファイル
形式でASAMの標準規格であるMDF(Measurement Data Format)
ファイルとして保存されます。 CANapeでは、MDFファイル上の必要
なシグナルのみを選択したり、時間範囲を指定して新規MDFファイル
として保存することができます。トヨタは、CANapeのこれらの機能
を使用して走行会で測定したデータが保存されているMDFファイルか
ら、アプリクリエーターにとって有用な情報と時間帯を抽出して、本
番で使用するアプリ開発用の車両情報を作成しました。
(※1)映像情報はAVIファイルで保存されます
サーキットでの走行データにリアルタイムでアクセスできる開
発環境
図2:
Onramp Challengeで提供された開発環境の概略図
同イベントで参加者が使用した開発環境は図2のようになりま
す。 CANapeから車両やGPSのデータを日本精機社が開発したCAN-
Gateway ECUに 送 信し、CAN-Gateway ECUからBluetoothを 介し
て、スマートフォンに車両やGPSのデータが送信されました。そして、
参加者はCAN-Gateway ECUから送信されたデータをもとにスマート
フォン用のアプリ開発にチャレンジしました。これらの開発環境により、
参加者はサーキットでの走行データにリアルタイムにアクセスでき、
あたかも車上で測定しているかのような環境でアプリ開発を行うこと
ができました。
24時間の制限時間後、斬新でユニークなアプリが次々と発表され
ました。その後、厳正なる審査の結果、カメラを備えたラジコンヘリ
が走行車両を自動追従・撮影し、空中から車両走行映像を楽しめるア
プリを開発したチーム「Eye in the Sky」が優勝しました(図4)。今回
の導入事例は、最先端のIT知能が集まるシリコンバレーでのオープン
イノベーションにおいても、CANapeが十分に貢献できることを示し
図3:
アプリを開発する参加者
ています。
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図4:
優勝チーム「Eye in the Sky」
※画像の提供元
表紙、図3.4:トヨタ自動車株式会社
図1、2:ベクター・ジャパン株式会社
■ 本件に関するお問い合わせ先
ベクター・ジャパン株式会社 営業部
TEL: 03-5769-6980 FAX: 03-5769-6975
TEL: 052-238-5020 FAX: 052-238-5077
E-Mail: [email protected]
(東京)
(名古屋)
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