2月 - 在ボツワナ日本国大使館

SADC月報
南部アフリカ開発共同体
平成26年2月
在ボツワナ日本国大使館
【主な出来事】
SADC 経済
・1 月 28-31 日、ボツワナのハボロネにて、WTO、UN 及び SADC 事務局の主催により、第 1
回貿易統計地域トレーニング・ワークショップが開催された。
・2 月 3-7 日、ハボロネにて、AU-SADC 地域インターネット・エクスチェンジ・ポイント(IXP)
及び地域インターネットキャリアに関するワークショップが開催された。
・2 月 5 日、南アのプレトリアにて、トリパタイト(COMESA-EAC-SADC)地域における気候
変動軽減に関する会合が開催された。
・2 月 7 日に開催された SADC 税関協力サブ委員会において、セーシェル金融貿易投資大臣
は、
「セーシェル税関ビジネスフォーラム」を設置すると発表した。
・2 月 6-7 日、ハボロネにて、第 11 回欧州開発基金プログラミング会合が開催され、EU に
よる 2020 年までの経済協力について協議された。
・2 月 14 日、ハボロネにて、SADC・ICP 対話プラットフォーム会合が開催され、SADC 事務
局関係者、国際協力パートナーら関係機関が参加した。
・2 月 14 日、EU は SADC 事務局に対して総額 12 百万ユーロの拠出を発表、ドイツ政府はド
イツ復興金融公庫(KfW)を通して、総額 480 万ユーロの拠出を発表した。
・2 月 27 日、SADC 事務局にて、SADC エネルギー・テーマ別グループ会合が開催され、SADC
事務局関係者、国際協力パートナーら関係機関が参加した。
SADC 経済
1.貿易統計に関する地域トレーニング・ワークショップの開催
1 月 28-31 日、ボツワナのハボロネにて、世界貿易機関(WTO)
、国連(UN)関係者及び SADC
事務局の主催によって、第 1 回貿易統計地域トレーニング・ワークショップが開催され、加
盟国の統計担当官、中央銀行、SADC サービス貿易のフォーカルポイント担当官ら 70 名以上
が参加した。同ワークショップは、EU 支援による地域経済統合支援プログラム(REIS)の一環
で実施され、7 つの機関(UN, Eurostat, IMF, OECD, UNCTAD, UNWTO, WTO)により作成され
た、サービスにおける国際貿易統計マニュアル 2010 ( The Manual on Statistics of
International Trade in Services 2010: MSITS 2010)に基づき、サービス貿易の統計情報
の収集・編集に関して、実践的なトレーニングを行うことを目的としている。サービス貿易
に関する統計資料不足が、サービス貿易の自由化プロセスにおける意思決定の障壁となって
いる点が指摘されている。
2.地域インターネット・エクスチェンジ・ポイント・ワークショップの開催
2 月 3-7 日、ボツワナのハボロネにて、SADC 事務局はアフリカ連合(AU)委員会との協力
にて、AU-SADC 地域インターネット・エクスチェンジ・ポイント(IXP)及び地域インターネ
ットキャリアに関するワークショップを開催した。同ワークシップは、インターネット協会
(Internet Society: ISOC)によって実施され、SADC 域内におけるインターネット相互接続
性の向上、
ローカルコンテンツの開発、効率的な情報フローの促進を目的として開催された。
SADC 加盟国のうち 13 カ国の代表、AU 委員会、南部アフリカ通信規制協会(CRASA)
、南部ア
フリカ電気通信協会(SATA)の関係者らが参加した。
3.トリパタイト地域における気候変動軽減に関する会合の開催
2 月 5 日、南アのプレトリアにて、トリパタイト(COMESA-EAC-SADC)地域における気候変
動軽減に関する会合が開催され、COMESA、EAC、SADC のプログラムマネジメントユニットの
担当官、英国国際開発省(DFID)
、ノルウェー、EU より関係者らが参加した。同会合では、
2013 年のプロジェクト進捗報告、
2014 年のプロジェクト計画及び予算について協議が行われ
た。DFID は、スイス政府からの 250 万ポンドの支援を通じて、地域脆弱評価分析(Regional
Vulnerability Assessment and Analysis)を実施する旨発表した。
4.セーシェルにおける税関ビジネスフォーラムの設置
2 月 7 日に開催された SADC 税関協力サブ委員会において、
セーシェル金融貿易投資大臣は、
「セーシェル税関ビジネスフォーラム」を設置すると発表した。SADC 域内では、国家税関ビ
ジネスフォーラムの設置が推奨されており、ステークホルダー及び民間企業と連携し、SADC
貿易プロトコルの定着、貿易促進、税関及び貿易関連の法律順守を図ることを目的としてい
る。2012 年にマラウイ、2013 年にザンビア及びナミビアにおいて、既に国家税関ビジネスフ
ォーラムが設置されている。今後更に、SADC 地域税関ビジネスフォーラムの設置も検討され
ている。
5.第 11 回欧州開発基金会合の開催
2 月 6-7 日、ボツワナのハボロネにて、第 11 回欧州開発基金(European Development Fund:
EDF)プログラミング会合が開催され、タックス SADC 事務局長、マクガバン駐ボツワナ EU 大
使、SADC 加盟国代表シニアオフィサー、SADC 加盟国コンタクト・ポイント担当官らが参加し
た。これまでの会合では、第 9 回 EDF は 146 百万ユーロ(2002-07 年)
、第 10 回 EDF は 116
百万ユーロ(2008-13 年)の無償資金協力が実施されている。第 11 回 EDF では、2014-20 年を
対象とした経済協力について協議が行われ、EU 側より東アフリカ、南部アフリカ、インド洋
島嶼国を含む広域指標プログラムの構築が提案された。同会合の協議結果・提案事項は、3
月にマラウイにて開催される SADC 閣僚級会合にて引き続き検討される予定。
6.SADC・ICP 対話プラットフォーム会合の開催
2 月 14 日、ボツワナのハボロネにて、SADC・ICP 対話プラットフォーム会合(前コアグル
ープ会合)が開催され、SADC 事務局関係者、ダブルトロイカ 6 カ国担当官(レソト、マラウ
イ、モザンビーク、ナミビア、タンザニア、ジンバブエ)
、国際協力パートナーら関係機関が
参加した。同会合は、モロンゴ事務局次長及びマクガバン駐ボツワナ EU 大使が共同議長を務
め、①SADC-ICP 連携文書案、②SADC-ICP 対話構成における共通事項文書案、③ウインドフッ
クレビューにおける推奨事項実施のためのアクションプラン案について協議が行われた。
SADC 及び ICP の会合は、コアグループ会合から名称を変更した対話プラットフォーム会合
と、テーマ別グループ会合の2段階構成となっており、対話プラットフォームについては、
年に 2 回(9 月及び 3 月)の開催、テーマ別グループ会合については、既存の7つのグルー
プ(①貿易・産業・財政・投資、②運輸、③エネルギー、④水資源、⑤食糧・農業、⑥HIV/ エ
イズ、⑦政治・防衛・安全保障協力(オーガン)
)を継続していくとともに、長期にわたり会
合が開催されていないグループについては、ICP の共同議長及び SADC 事務局担当者間にて、
早期の開催に向けた調整を行っていくことで合意した。
7.EU 及びドイツによる拠出金
2 月 14 日、EU は SADC 事務局に対して総額 12 百万ユーロの拠出を発表した1。また、EU に
加え、ドイツ政府はドイツ復興金融公庫(KfW)を通して、同プロジェクトに対し総額 480
万ユーロを拠出する旨発表した。拠出金は、プロジェクト準備及び設備拡充のための操作運
用 プ ロ ジ ェ ク ト ( Operationalisation of the Project Preparation and Development
Facility : PPDF)に対して使用される。同プロジェクトの目的は、インフラ・プロジェクト
開始前の段階におけるコスト、スケジュール、組織体制の検討等である。PPDF の対象は、2012
年に発表された SADC 地域インフラ開発マスタープランに対応しており、エネルギー、運輸、
ICT、水資源、観光の 5 つのインフラセクターである。マクガバン駐ボツワナ EU 大使とモロ
ンゴ SADC 事務局次長が合意文書に署名し、モロンゴ SADC 事務局次長は、「インフラ開発は、
経済発展の基礎であり、地域統合・協力における原動力である。PPDF の実施は、SADC 地域イ
ンフラ開発マスタープランの実行に向けた価値ある一歩となるであろう」と述べた。
8.SADC・ICP テーマ別エネルギー会合の開催
2 月 27 日、SADC 事務局にて、SADC エネルギー・テーマ別グループ会合が開催され、事務
局関係者、国際協力パートナーら関係機関が参加した。同会合は、オーストリア大(駐南ア)
が共同議長を務めており、エネルギー・テーマ別グループの委任事項(TOR)案及びアクショ
1
http://www.sadc.int/files/9113/9239/1641/Press_release_on_PPDF_CA_Signing_ceremony_-_final.pdf
ンプラン案について協議が行われ、2014 年における ICP の活動目標・成果等の共有が行われ
た。また、各 ICP をはじめ、南部アフリカパワープール(Southern Africa Power Pool: SAPP)
、
地域電力規制協会(Regional Electricity Regulators Association: RERA)より、現在実施
中又は計画中のエネルギー分野の援助・技術協力について報告が行われた。
SADC その他
1.SADC 事務局の会合予定
(1)閣僚級会合
3 月 3-11 日 SADC 閣僚級会合 (マラウイ)
(2)その他会合
3 月上旬
SADC 農業・ユース・ジェンダー・貧困問題に関するステークホルダー・フォ
ーラム(南ア、ヨハネスブルグ)
3 月 3-7 日
モニタリング評価委員会(マラウイ、ブランタイヤ)
3 月 4-5 日
投資に関するグループ会合(南ア、プレトリア)
3 月 10-14 日 第 21 回貿易交渉フォーラムサービス会合(南ア、ヨハネスブルグ)
3 月 10-14 日 SADC サービス貿易に関する貿易交渉フォーラム(南ア、ヨハネスブルグ)
3 月 10-14 日 ODL オープンディスタンスラーニング・ステアリング委員会(アンゴラ、ルアンダ)
3 月 13-14 日 関税ガイドラインに関するセミナー(ハボロネ)
3 月 17-19 日 第 1 回鉱物プロセシング委員会(ハボロネ)
3 月 17-21 日 SADC SQAM 品質保証等に関する年次会合(ハボロネ)
3 月 17-21 日 科学技術革新専門家会議(ハボロネ)
3 月 17-18 日 SADC SCCC 税関協力サブ委員会(ハボロネ)
3 月 18-19 日 鉱物プロセシング・サブ委員会(ハボロネ)
3 月 18-19 日 SADC TBT 貿易の技術的障壁に関するステークホルダー委員会(ハボロネ)
3 月 18-19 日 エイズ・マラリア・肺炎の撲滅キャンペーンに関する会合(ハボロネ)
3 月 トランスフロンティア保護区(Transfrontier Conservation Area: TFCA)に関する
ガイドライン開発のための地域ワークショップ(南ア、Kruger 国立公園)
3 月 SADC REDD+MRV2に関するパイロット実施国会合(マラウイ、リロングウェイ)
3 月 KAZA (Kavango Zambezi) TFCA 合同管理委員会(未定)
3 月 Lubombo TFCA 合同技術委員会(未定)
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REDD (Reducing Emissions from Deforestation & Forest Degradation)+ :途上国におけ
る森林減少と森林劣化からの排出削減及び森林保全、持続可能な森林管理、森林炭素蓄積の
増強。MRV(Measurement Reporting and Verification)
:測定・報告・検証
3 月 Limpopo TFCA 委員会(未定)
3 月 TFCA における特権に関するワークショップ(未定)
3 月 環境に関する技術委員会(未定)
3 月 アフリカ閣僚級環境会合(African Ministerial Conference on Environment:AMCEM)
に関する定期会合(未定)
参考:SADC ホームページ http://www.sadc.int/
SADC 事務局資料・報告書等
(了)