A TRO - Osha Liang LLP

The Hottest Product At Your Next Trade Show — A TRO
歴史的にみて、一方的 (ex parte) 一時差止命令 (temporary restraining order (TRO))
(以下、TRO)が請求されることはまれであり、その請求が認められることはさらにま
れである。[1] したがって、2016年1月のラスベガスで開催されたコンシューマエレ
クトロニクスショー (CES 2016) において、Marianda Du 裁判官が発行したTROに従
い、米国連邦保安官が中国企業 Changzhou First International Trade Co., Ltdのブースを
閉鎖したことは有力メディアにより大々的に報じられた。[2] このCESでの押収から
数週間も経たないうちに、Nike Inc. (以下、Nike)によるTROの請求が認められた翌月、
再び米国連邦保安官は展示会で中国企業 Fujian Bestwinn Industry Co., Ltd (以下、
Fujian Bestwinn)の製品を押収した。[3] 特に売上の向上や宣伝活動のために展示会を
活用している企業にとって、昨今におけるこの例外的な救済の急増は注目に値する。
ネバダ州ラスベガス及びリノの連邦地方裁判所は、展示会のためにネバダ州に来た
企業に対して影響を与える動きを、独自に聞き取りしている。企業は、展示会への出
展に投資することで、注文を獲得し、この先数ヶ月にわたって工場を稼働させ続ける
ことを期待している。
とりわけ様々な国で頻繁に製品の製造、販売が行われる今日のグローバルエコノミ
ーにおいて、企業の利益を左右する上で米国の展示会は重要である。また、米国の知
的財産権を持つ企業は、知的財産権の影響力を行使し、権利を侵害する製品を米国の
展示会から除外することを強く望んでいる。そのため、いくつかの企業は、展示会の
開催前や開催中においてTROを請求している。ここ数ヶ月でのネバダ州の裁判所にお
けるTROに関する動きは、TROを請求し侵害被疑者の出展を止めさせるといったトレ
ンドの加速を暗示していたのかもしれない。ネバダ地区の連邦地方裁判所の管轄から
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の最近のケースは、TROが認められ侵害被疑者の出展を止めさせたケース及びTRO
が認められなかったケースの対照的な例である。
Neptune Technologies v. Luhua Biomarine
2015年10月6日、Neptune Technologies and Bioresources Inc., (以下、Neptune)は、競合
する侵害被疑のクリルオイルをSupply Side West Trade Showにおいて提供すると発表
していた中国企業 Luhuaに対するEmergency TRO (緊急一時差止命令)を請求した。
Neptuneは、令状で自社を「新しいオメガ3リッチクリアオイルの技術革新、生産及び
配合に関して業界で認識されているパイオニアでありリーダーである」と述べている。
[4] Neptuneによれば、Supply Side West Trade Showは、簡単に言えば、「クリルオイル
業界の最大のイベント」である。[5] Neptuneは、侵害の鑑定書の提出に加え、Luhua
の出展により甚大な悪影響を受けることを証言する宣言書を提出した。[6] Neptuneは、
また、米国国際貿易委員会の調査の上でいくつかの他の企業に対して特許権を行使し、
結果としてNeptuneの知的財産権をライセンスしたという証拠を提出した。[7] 加えて、
Neptuneは、Luhuaに接触し、展示会の開催前にLuhuaに特許権のライセンスをしよう
と試みたことを強調した。[8] Neptune がTROを請求した翌日、ネバダ州の地方裁判
所は、その請求による救済を認め、命令案から実質的な変更のない内容の命令を承認
した。[9]
SATA GmbH v. Zhejiang Refine Wufu Air Tools
2015年11月、自動車塗装用スプレーガン及びそれに関連する装置のドイツ系メーカ
ーSATA GmbH & Co. KG (以下、SATA) は、自動車アフターマーケット業界における
二つの展示会で製品発表をしていた二つの侵害被疑者 (企業)に対するTROを請求し
た。[10] SATAは、TROの請求の裏付けとして、顧問弁護士及びSATAの製品技術者
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からの二つの簡易的な宣言書を提出した。[11]
裁判所は、SATAが回復不能な損害であることの証拠をあげなかったと判断し、そ
の上でSATAによるTRO請求を棄却した。[12]
Future Motion v. Changzhou First International Trade Co.
2016年1月6日、CES 2016の開催当初、Future Motion Inc. (以下、Future Motion) は、
中国企業 Changzhou First International Trade Co. (以下、Changzhou) の展示会への参加
及び侵害被疑品の「サーフィン電動スクーター」の出展を禁止するためのTROを要求
した。[13] Future Motionによれば、Changzhouのサーフィン電動スクーターは、Future
Motionの電動一輪車 (ONEWHEEL self-balancing electric vehicle) の悪質なコピーであ
り、CESでのChangzhouの展示品は、Future Motionの意匠及び特許を故意に侵害して
いたとのことであった。[14] Future Motion は、CESのChangzhouのブース及び
Changzhouの侵害被疑品に関する証拠を示した写真に加え、Future Motionの創業者及
びCEOからの宣言書を提出した。[15]
裁判所は、Future MotionによるTROの請求を認め、TROの請求とともに提出した命
令案とほぼ同一の内容の命令を承認した。なお、この命令は明らかにNeptuneのケー
スで用いられた命令に倣っている。Neptuneのケース同様、米国連邦保安官には、
Changzhouの侵害品及び現場から収集可能な侵害に関連する証拠を押収する権限が与
えられていた。[16] 加えて、Changzhouは、いかなる注文又は将来の注文に対するい
かなる支払いも受け取ってはならないと命令された。[17]
共通点
これら三つのケース全てにおいて、侵害被疑者は、展示会で侵害製品を出展すると
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発表した非米国企業であった。そして、知的財産権所有者は、侵害被疑者に展示会で
の出展を許容すれば回復不能な悪影響が及ぼされると主張した。なお、以下において
詳細に考察するが、知的財産権所有者は、三つのケース全てにおいてTROの請求が認
められたわけではなかった。
ポイント— TROの請求が認められた要因とは?
SATAによるTROの請求が認められなかった一方で、Neptune及びFuture Motionによ
るTROの請求が認められたことの要因は少なくとも二つあった。
回復不能な損害の証明
知的財産のケースにおける回復不能な損害の証明は、概して困難である。特に、複
数の競合企業が存在する成熟した市場では、金銭による損害賠償が、通常、侵害によ
り被る損害を救済するのに十分なものとしてみなされてしまうからである。しかしな
がら、新興市場では、認知されていない競合企業が新規参入し、その競合企業が法定
闘争の間ずっと製品を売り続けることが許容されてしまうと、回復不能になり得る甚
大な悪影響を知的財産権所有者が受けてしまう可能性がある。また、米国での売上の
大半を得る展示会の参加者にとって、競合する製品を年一回お披露目する展示会は、
合理的な機会となっている。これは、ネバダ州の地方裁判所にTROを要求したとき、
Future Motion、Neptune及びSATAのそれぞれが主張した点であった。
これらの三つのケースの結果における決定的な違いは、回復不能な損害の事実認定
を裏付ける証拠に対する裁判所の見方にあると思われる。簡単に言うと、裁判所は、
Future Motion及びNeptuneにより提示された証拠が十分であると判断した一方で、
SATAにより提示された証拠が十分でないと判断した。簡潔な3ページの命令書では
SATAによるTROの請求が認められなかった原因の本質を見極めることは難しいが、
裁判所はSATAが回復不能な損害を示す申立てとともにその損害を裏付けるいかなる
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証拠も提示しなかったと述べた。[18]
TROの請求の裏付けとして提出された証拠を詳細に調べると、Future Motion及び
Neptuneは、企業のCEO又はそれと同等の証人によるものとして、認知されていない
新たな競合企業による回復不能な損害の事実を示す宣言書を提出した。一方、SATA
が引用した回復不能な損害を裏付ける証拠は、企業の技術者からのステートメント一
つのみであった。SATAの技術者は、そのステートメントにおいて、侵害被疑者であ
る競合企業が展示会の後、「おそらく」侵害品の受注とともに米国を出国し、不法行
為の証拠が破壊され、移動され、隠蔽され、米国外に持ち出され、又はその証拠を把
握できない何らかの状態にされるだろうと証言した。[19] 裁判所によれば、この証
言は不十分であり、侵害立証に必要な証拠の紛失の可能性を強調するSATAの議論、
競合企業が定常的に“lack of U.S. presence” 1 であること (“US presence” がないこと)
及び善意や風評の可能性の否定の全てが推測に過ぎないものであった。すなわち、原
告が裁判所に対する申立てにおいて主張するような損害を被るという証拠がなかっ
た。[20] 裁判所はそれゆえSATAによるTROの請求を認めることができなかったと結
論付けた。
明確に“U.S. presence”がないことを立証することは、金銭による損害賠償による救
済が不確かであったり、見込みがなかったりするという主張を強固にし、それゆえ損
害が回復不能になる可能性がより高くなる。したがって、これを明確に立証すること
は、TROを確保する際に知的財産権所有者にとって有益であるように思える。異なる
知的財産権所有者のそれぞれがTROの請求において使用した用語の選択に着目する
と、Neptune及びFuture Motionsの請求とSATAの請求との間には微妙な差異がある。
SATAは、「被告は米国において一般に知られている “U.S. presence” がないようであ
1
“U.S. presence” は、複数の事例に基づく法的判断により解釈されるものである。
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る」と述べた。[21] Neptune及びFuture Motionの両方の弁護士は、宣言書において侵
害被疑者の居住地について言葉を濁さなかった。Neptuneは「被告は“U.S. presence”が
ないという明確な事実がある」と述べた。[22] Motionもまた言葉を濁すことなく
Changzhouは、「一般に知られている “U.S. presence”がない」と示した。[23] Neptune
及びFuture Motionの主張と同様の趣旨は、ネバダ州でNikeの競合企業であるFujian
Bestwinnに対してTROが発行された最近の事例においても強調されている。[24] Nike
のケースでは、裁判所は、侵害被疑者が明らかに“U.S. presence”がないと判断した。
Neptune及びFuture Motionのケース同様に、TROの発行が判定されるにあたり、侵害
被疑者が“U.S. presence”がないという事実は、回復不能な損害の事実認定をするため
の有効な材料として用いられたと考えられる。
注目すべき点
裁判所からみたもう一つの差異は、TROを請求する前に知的財産権所有者が侵害被
疑者に接触したという努力があったかどうかという点である。Neptuneは、侵害被疑
者が製品を出展する展示会の前に、侵害被疑者にライセンス交渉に応じるよう試みた
という証拠を提供した。[25] 同様に、Future Motionもまた、侵害被疑者への接触は失
敗に終わったものの、展示会前に侵害被疑者との接触及びライセンス交渉を開始する
ためにした努力について説明した。[26] 一方、SATAは、侵害被疑者に接触したとい
う努力を示す証拠を提供しなかった。
一方的 (ex parte) TROを請求するためには事前通知を必要としないが、TROの手続
きにおける厳しく一方的な性質を考慮すると、特に、もし侵害被疑者が応答しなかっ
たり、断固として拒否したりするならば、知的財産権所有者が前もって侵害被疑者と
の話し合いを行おうとした努力は、緊急的な救済の必要性を示すシグナルになるだろ
う。例えば、Nikeは、TROの請求において事前通知を行った点を強調し、
「Nikeは、
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Fujian Bestwinnに過去二年半にわたって、一回の直接出向いての通知及び四通の書面
による通知を含む計五回、侵害行為を通知した」と述べた。 [27] この事前通知によ
り解決にはつながらなかったものの、これらの事実は、Neptune及びFuture Motionの
ケース同様に、NikeによるTROの請求を認めるか否かの判断に有利に働いた可能性が
ある。
今後の展示会のための準備について
ネバダ州は、米国における最大の展示会の開催地の一つである。2014年のラスベガ
スでの4つの大規模な展示会だけで合計500,000以上の出展者及び参加者を集め、出展
数は90,000以上に上る。[28] もし最近の請求が認められたTROの件数の増加が、トレ
ンドであるならば、知的財産権所有者及び出展者がネバダ州でビジネスを行うやり方
に実質的に影響するかもしれない。少なくとも、TROの確保においてFuture Motion及
びNikeが成功したという報道によって、知的財産権所有者 (及び所有者の代理人)は、
TROに対する注目を高めるだろう。それゆえ、知的財産権所有者及び出展者の両者は、
ビジネスにおいて重要な展示会の前にとるべきステップをより注意深く検討するこ
とを望むかもしれない。
1. 知的財産権所有者に対して
知的財産権所有者は、知的財産の顧問弁護士と、コピーを防ぎ、展示会での競合会
社によるコピーを取り除くための手段としてTROの請求を検討することを望むかも
しれない。そのためには、追加項目の検討及び計画立案が必要になる。
特許の早期権利化及び意匠の活用拡大
当然のことながら、許可された権利のみがTROのための基礎として利用できる。米
国での特許[29]の権利化までのためのプロセスは大抵3~4年を要する一方で、権利化
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までの期間を実質的に短縮するために戦略的な手続きをとることもできる。例えば、
米国特許商標庁のTrack 1プログラムや各種特許審査ハイウェイ (Patent Prosecution
Highway) 協定の活用といったオプションにより、実質的に権利化までの期間を早け
れば出願から12ヶ月程度に短縮できる。[30] 知的財産の顧問弁護士は、これらのオ
プションを利用することで、展示会の開催前に権利化できる可能性を高めることがで
きるだろう。
意匠の戦略的活用は、特に特許を取得できなかったり、特許の費用対効果が低いと
考えたりする企業にとって経済的な代替手段になる。一般に、意匠の大部分のケース
は、迅速に登録される。また、意匠は、登録まで公開されないという付加的な利点が
あり、Future Motionが行ったように、ターゲットとする展示会の開催前に突然公開さ
れると競合相手にとって予期せぬサプライズとなる。[31] よく知られた模倣者がい
ないとしても、意匠出願は比較的低コストであり、少なくとも意匠特有の効果のため
に意匠の活用を検討すべきである。
TROを取得するためのポイント
知的財産権所有者の顧問弁護士は、最近のネバダ州の裁判所における判断を考慮し、
TROを請求する前にTROの請求内容のレビューを望むかもしれない。TROの請求に回
復不能な損害の証拠を含めることは、差止命令のための判断材料の一部を説明するた
めに必要であることは明らかである。しかしながら、上述したように、可能な限り具
体的かつ強固な回復不能な損害の証拠であることが重要であり、TROを取得できない
と悪影響を受けるかもしれないといった可能性を指摘するだけでは不十分である。発
生し得る損害を示す十分な証拠の提示が極めて重要である。例えば、ある競合企業が
商業登記簿やその他のリストに載っていないという調査結果は、“U.S. presence”がな
いという証言を裏付ける有力な証拠になり、TROを取得するために有利に働くだろう。
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勿論、あるケースにおけるそのような証拠の効果や利点に関する顧問弁護士の助言を
聞くことが常に望ましい。
もう一つの考慮すべき重要な点は、侵害者に対する事前通知である。侵害に対する
権利行使をするためのより良い機会を待つのか又は侵害被疑者に対して通知するの
かを決断するのは常に難しい。侵害被疑者に対する通知は、侵害被疑者が確認訴訟を
提起したり、第三者が起こすことができる付与後の手続により知的財産権の有効性の
争いを起こしたりするリスクを高める一方で、待ち過ぎることは明らかにリスクを伴
う。Future Motionの時機を見計らった通知書は、TROの発行前に侵害被疑者が知的財
産権の争いを起こすリスクを最小限にする一方で、TROの請求を強固にしたようにみ
える。Future Motion (及びより最近ではNike)によるTROの取得の成功例をみると、
TROを検討する上で、事前通知書の送付には一考の価値がある。
2. 米国での展示会への出展者に対して
出展者は、展示会でTROに関する知的財産の法的リスクに留意すべきである。これ
まで以上に知的財産権者がTROの請求を検討している可能性があるので、出展者は、
関係業界の展示会の前に受け取った警告状や第三者の知的財産のライセンシングの
可能性を探る「ソフトな」接触を注視すべきである。
ターゲットとする展示会の前に、企業の知的財産の顧問弁護士とリスク評価を行う
ことは必要不可欠である。少なくとも知的財産の顧問弁護士は、展示会の開催前に、
考えられ得る問題を扱うために自由に企業に助言すべきである。出展者は、警告状や
ライセンスの申し出を受け取った後、特にもし業界において重要な展示会の開催まで
時間がない場合、実際のリスクの程度について助言できる弁護士に相談すべきである。
展示会に同行する代理人は、押収時の対応方法を予め把握しておくべきであり、企業
の知的財産の顧問弁護士及び展示会の管轄区の現地の弁護士を含む連絡先リストを
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所持しておくべきである。
米国の展示会での出展を検討している海外企業は、現地の事業者団体との協調対応
をより注意深く検討すべきである。米国でのリーガルアクションは予備的なものであ
っても他国のそれより費用がかかってしまう。現地の業界団体メンバーとの間で経済
的負担を分担することでコスト削減を図ることができる。例えば、展示会の前に多数
の同業者に対して送付された警告状が同じ知的財産権所有者からのものである場合、
その警告状に関して同業者間で契約する弁護士を同じにし、弁護士費用を分担するこ
とで、各企業の負担額を実質的に低減させることができる。
共同防御契約 (joint defense agreements)のような正式契約はある程度の欠点があるも
のの、共同防御契約はディフェンスコストを分担するうえで有益である。これにより、
展示会の各参加者の経済的負担が軽減され、非侵害又は特許の無効に関する確認訴訟
の提起のような積極的な応答も可能になる。
米国連邦保安官が今後の展示会で出展する企業の最新製品を押収したことは、確か
に印象的ではあるものの、ほとんどの者にとって望ましいことではない。これら最近
のネバダ州のケースは、TROが知的財産権所有者にとっていかに強力な武器であり、
侵害被疑者によっていかに脅威であるかを示している。急増する知的財産の紛争の両
当事者となる出展者は、弁護士にこの救済策の検討を求めるのが賢明であろう。
著者: Tammy Terry、Jeffery P. Langer (Osha Liang LLP (オーシャリャンLLP))
Tammy Terry: パートナー (オーシャリャン ヒューストンオフィス)
Jeffery Langer: Ph.D.、パートナー (オーシャリャン ワシントンDCオフィス)
[1] The authors were able to identify a total of 61 requests for TROs or preliminary
injunctions that were filed in patent cases in 2015. Over 70% of these requests were denied,
and the vast majority of requests granted sought only to prevent ongoing sales of goods, not
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the seizure of goods. Of the requests granted, only the Neptune case, discussed supra,
included authorization for a seizure of goods by U.S. Marshals.
[2] Joshua Brustein, U.S. Marshals Raid Hoverboard Booth at CES, Bloomberg Business (Jan.
7, 2016), http://bloom.bg/1kQtYES.
[3] Nike T.R.O. and Seizure Order, Nike, Inc. v. Fujian Bestwinn (China) Industry Co., Ltd.,
Case 2:16-cv-00311, ECF No. 9 (D. Nev. Feb. 17, 2016).
[4] Neptune’s Mot. for T.R.O. at 3, Neptune Tech. & Bioressources, Inc. v. Luhua Biomarine
(Shandong) Co., Ltd., Case 2:15-cv-1911, ECF No. 5 (D. Nev. Oct. 6, 2015).
[5] Id.
[6] See generally id. at 14-25.
[7] Id. at 8-9.
[8] Id. at 9-10.
[9] Order Granting Neptune’s Mot. for T.R.O., Neptune Tech. & Bioressources, Inc. v. Luhua
Biomarine (Shandong) Co., Ltd., Case 2:15-cv-1911, ECF No. 6 (D. Nev. Oct. 7, 2015).
[10] SATA’s Mot. for T.R.O., SATA GmbH & Co. KG v. Zhejiang Refine Wufu Air Tools Co.,
Ltd. et al., Case 2:15-cv-2111, ECF No. 2 (D. Nev. Nov. 4, 2015).
[11] See generally id.
[12] Order Den. SATA’s Mot. for T.R.O., SATA GmbH & Co. KG v. Zhejiang Refine Wufu
Air Tools Co., Ltd. et al., Case 2:15-cv-2111, ECF No. 11 (D. Nev. Nov. 5, 2015).
[13] Future’s Mot. for T.R.O., Future Motion, Inc. v. Changzhou First Int’l Trade Co., Case
2:16-cv-13, ECF No. 8 (D. Nev. Jan. 6, 2016).
[14] Id. at 2.
[15] Id. Kolitch Decl. at Exs. 6- 7, Doerksen Decl.
[16] Order Granting Future’s Mot. for T.R.O. at 5-6, Future Motion, Inc. v. Changzhou First
Int’l Trade Co., Case 2:16-cv-13, ECF No. 11 (D. Nev. Jan. 6, 2016).
[17] Id. at 4-5.
[18] Order Den. SATA’s Mot. for T.R.O. at 2.
[19] SATA’s Mot. for T.R.O., Maier Decl. at ¶¶13 and 20, ECF No. 2-2.
[20] Order Den. SATA’s Mot. for T.R.O. at 2.
[21] SATA’s Mot. for T.R.O. at 2.
[22] Neptune’s Mot. for T.R.O. at 4.
[23] Future’s Mot. for T.R.O. at 2.
[24] Nike T.R.O. and Seizure Order.
[25] See, e.g., Neptune’s Mot. for T.R.O., Huart Decl. at ¶¶14-22, ECF No. 5-1.
[26] See, e.g., Future’s Mot. for T.R.O. at 4.
[27] Nike’s Mot. for T.R.O. at 2, Nike, Inc. v. Fujian Bestwinn (China) Industry Co., Ltd.,
Case 2:16-cv-00311, ECF No. 4 (D. Nev. Feb. 17, 2016).
[28] 2014 Top 250 US Trade Shows, Trade Shows News Network,
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http://www.tsnn.com/toplists-us.
[29] Note that the formal name for the US right covering inventions is “utility patent,” which
should not be confused with the “utility model patent.” Utility model patents, though
obtainable in jurisdictions such as China, Germany, Japan, and many other countries, are not
obtainable in the US.
[30] See, e.g., Patent Prosecution Highway (PPH) - Fast Track Examination of Applications,
http://www.uspto.gov/patents-getting-started/international-protection/patent-prosecution-high
way-pph-fast-track;
USPTO’s
Prioritized
Patent
Examination
Program,
http://www.uspto.gov/patent/initiatives/usptos-prioritized-patent-examination-program;
USPTO's Prioritized Patent Examination Program FAQs, Question PE_1350,
http://www.uspto.gov/patents/init_events/track1_FAQS.jsp.
[31] Future’s Mot. for T.R.O. at 6-7.
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