Paint Shop Pro 8J

Paint Shop Pro 8J
1 Paint Shop Pro とは
Paint Shop Pro はペイントツールの 1 種です。描画機能のほか、画像編集をはじめとする各種の画像処理機能を備えています。各
種のツールを使って絵を描くほかに、描いた絵や読み込んだ画像の変形や色の変更など、さまざまな加工を行うことができます。と
くに、ホームページに掲載する画像の作成に便利な画像加工機能が豊富に備えられています。
Paint Shop Pro の主な機能は次のとおりです。
・描画機能
直線、四角形、円、楕円、およびフリーハンドの描画機能があります。フリーハンドの描画には、ブラシとエアブラシが用意さ
れており、さまざまな形状やサイズを使用することができます。
・文字の挿入
画像の中に文字を挿入する機能があります。さまざまな書体の文字を使用することができ、サイズは自由に選ぶことができます。
・画像編集
画像の方向反転、回転、複写、移動などを行うことができます。
・カラー編集
画像のカラー構成を変更する機能です。明るさやコントラスト、あるいは色調の変更を行うことができます。
・ イメージ処理
影や切り抜きなどの特殊効果、球面への画像の貼り付けなどの変形、輪郭の強調やぼかしなど、さまざまな処理を画像に加える
ことができます。
・ 画像読み込み
スキャナやデジタルカメラを使って画像を読み込むことができます。
2 Paint Shop Pro の画面
図 1 は Paint Shop Pro を起動し、キャンバスを用意したときの画面です。画面上には、メニュー、ツールバー、ツールパレット、
ツールオプションパレットおよびマテリアルパレットが用意されています。それぞれ次のような機能を備えています。
(1) ツールバー
Paint Shop Pro を使用する機能が集
まっています。
(2) ツールパレット
ツールバー
描画及び画像編集関係の操作を行う
マテリアルパレット
際の起動用ボタンが用意されています。
(3) ツールオプションパレット
ツールオプションパレット
現在選択されているツールに関する
オプションが用意されています。ツール
パレットでどのツールを選んでいるか
ツールパレット
によって、内容が自動的に変わります。
(4) マテリアルパレット
カラーパレットは描画などで使用す
る前景色や背景色、あるいは図形の枠と
レイヤーパレット
内部の色などを選択する際に使用しま
す。
(5) レイヤーパレット
図 1 起動時の画面構成
後で説明するように、Paint Shop Pro
−1−
の画像はレイヤーという層を重ねる形で
作成されます。レイヤーパレットには、レイヤーの様子が表示され、これを操作するときに使用します。
3 Paint Shop Pro の基本知識
3.1 キャンバスとレイヤーについて
Paint Shop Pro で絵を書いたり写真を加工したりするときの画面をキャンバスと呼びます。
キャンバスは透明のシートで構成され、
その 1 枚 1 枚をレイヤーと呼びます。キャンバス上の画像はこのような透明のシートを重ねたものです(図 2)
。したがって、上のレ
イヤー上で画像のない部分では、下のレイヤーの画像が透けて見
えます。これを利用すると、いろいろと便利なことができます。
たとえば、写真と写真を重ねて合成をするようなとき、1 つのレ
イヤーの上でこれを行うと、あとから一方の画像の位置だけを変
えたり変更したり、あるいは加工したりすることはできません。
レイヤー2
これをそれぞれ別のレイヤー上に作っておくと、それぞれ別個に
レイヤー1
処理することができるので、自由に操作することができます。
背景
次に説明するように、ベクター画像では 1 つのレイヤー上でも
図形は個々に移動・変形などができますが、ラスタ画像ではこれ
ができません。ベクター画像では基本的に線画として扱えること
が条件で、
写真などは扱えません。
また可能な加工も限られます。
したがって、レイヤー機能は画像処理の上で大変重要な機能です。
図 2 レイヤー
3.2 ベクター画像とラスタ画像
上記のように、Paint Shop Pro ではベクター画像とラスタ画像の 2 種類の画像を扱います。これらは、画像をどのようなデータで
表すかという点が異なります。ベクター画像では、画像を構成する(画像を描く)線についてのデータで画像を表します。つまり、
画像を描く線がどこで始まり、どこを通ってどこで終わるかというデータで表します。これを画像上の図形(オブジェクトと呼ぶ)
ごとに保管しておきます。したがって、図形はいつでも個々に動かしたり変形したりすることができます。ただし、このようなデー
タで表せる図形、つまり線画とその内部の塗りつぶしで描ける図形に限られます。
これに対してラスタ画像では、キャンバス上に規則的に配置された点について、その点をどのような色と明るさで表すかというデ
ータで画像を表します。つまり、画像は点の集合で表されます。したがって、画像が重なると、重なった点ではどちらか一方の画像
のデータしかもたないので、再度、2 つの画像に分離することはできません。しかし、線画として表すことができない写真のような
画像でも自由に表現することができます。
4 画像作成の準備
(1) 新規作成
画像を新規に作成するには、次の手順で新しいキャンバスを準備します。
①メニューの「ファイル」-「新規作成」を選択します。
図 3 のダイアログボックスが表示されます。
②作成する画像のサイズや属性を指定します。
新規画像のプロパティとして、設定部分で画像の大きさを選択するか、画像サイズで
幅と高さを設定し、
「OK」をクリックします。
(2) 用意されるキャンバスとレイヤーの挿入
新規作成で最初に作成されるレイヤーは「背景」です。ただし、キャンバスの色と
して「透過色」を選んだときは、背景レイヤーは作成されず、レイヤー1 が用意されま
す。
レイヤー機能を使用するときは、画像を作成する前に、メニューの「レイヤー」から
「新しいラスタレイヤー」または「新しいベクタレイヤー」を選択します。ペイントで
−2−
図 3 新規画像のプロパティ
画像作成を行うときは「新しいラスタレイヤー」を、ドローで作成するときは「新しいベクタレイヤー」を選択します。この種のソ
フトでは通常、ペイントで画像作成することが多いでしょう。写真などはラスタになります。
(3) 既存の画像の呼び出し
既存の画像をファイルから呼び出して画像処理を行う場合は、メニューの「ファイル」-「開く」を選び、対象となる画像を呼び出
します。なお、JPEG などのレイヤー構造を持たない画像は、背景レイヤーとして呼び出されます。
5 前景色などとその選択
描画では、これに用いるカラー、スタイル、テクスチャの設定が必要となります。
描画などに使用するカラーはアクティブカラーとして選択されている必要があります。
アクティブカラーには前景色と背景色があり、一般的に、前景色はテキストや図形の
前景色
輪郭、背景色は内部の色になります。後ほど説明する「ブラシ」や「塗りつぶし」の
機能では、左クリックすると前景色で、右クリックすると背景色で描画されます。ま
た、前景色及び背景色による描画や塗りつぶしのスタイルとして、描画する図形の枠
「色」タブ
背景色
線と内部に対して、単色・グラデーション・パターン・なし、のいずれかが選択でき
ます。設定はマテリアルパレットで行います。
主な機能の操作方法は次の通りです。
(1) 「色」タブ
クリックしてパネルから色を選択します。左クリックで前景色、右クリックで背景
図 4 マテリアルパレット
色を選択できます。
(2) 前景色/背景色
現在設定されているマテリアルを表示します。それぞれクリックするとダイアログボックスが表示され、色・グラデーション・パ
ターンの設定を行うことができます。
6 描画
ツールパレットにあるツールを使って描画を行うことができます。以下、その主なものについて、その機能と使用法を説明します。
各ツールにはオプションがあり、ツールオプションパレットでその選択ができます。オプションパレットは通常、ツールパレットで
どのツールを選んでいるかによって、内容が自動的に変わります。
描画は通常、ラスタデータ(ペイント系の画像)として描かれますが、
「ドロー」
、
「文字」
、および「図形」の機能で描画する場合
は、ベクタデータとしての描画を選択することができます。
(1) ペイントブラシ
マウスでドラッグしたとおりに描画します。ツールオプションパレットの設定を変えることで、ブラシの質感を色々と選べます。
(2) エアブラシ
霧吹きで絵の具を吹き付けたような感じに塗ります。マウスボタンを長く押していると、塗る範囲が広がっていきます。不透明度
を下げておくか、ブレンドモードを乗算にしておくと、いっそう効果的です。ペイントブラシと同様、ブラシの質感を色々と選べま
す。
(3) ワープブラシ
マウスのドラッグにあわせて、画像をゆがませます。
※上記 3 点の機能については、ボタン右の▼をクリックすればそれぞれ表示されます。
(4) ペン
−3−
直線や曲線を描くツールです。ツールオプションパレットで「ベクタデータ」をオンにしておくと、ベクタオブジェクトとして描
きます。また、
「ペン」ツールで描いた線や、
「図形」ツールで描いた図形の頂点(ポイント)を修正します。
(5) ピクチャーチューブ
あらかじめ登録してある画像をスタンプのように書き込みます。ドラッグするだけで色々な形の画像を呼び出すことができます。
ツールオプションパレットで、種類などを設定できます。
(6) 図形
円や四角など、登録されている図形を描くツールです。ドラッグしながら適当な大きさの図形を描きます。ツールオプションパレ
ットで、種類やスタイルを設定できます。
(7) 塗りつぶし
特定の範囲を自動的に塗りつぶすツールです。塗りつぶし方法と塗りつぶしの範囲の組み合わせで、色々な塗りつぶしができます。
塗りつぶすスタイルは、マテリアルパレットで設定します。
(8) 消しゴム
画像の一部を消すためのツールです。レイヤー上でドラッグすると、その部分の画像を消去して透明にします。
7 文字の挿入
画像の中に貼り付ける形で文字を挿入することができます。文字はベクタおよびラスタを選択することができます。ベクタでは入
力された文字列単位に、入力後も移動、変形などの変更を行うことができます。ラスタでは影つけなどのさまざまな効果を加えるこ
とができます。ベクタで作成した文字をラスタに変換することもできます。
(1) 手順
①ツールパレットの「テキスト」ボタンをクリックします。
マウスカーソルが左の図のように変わります。
②キャンバス上の適当な位置でクリックします。
図 5 のダイアログボックスが表示されます。
③文字を入力します。
図 5 テキストの挿入ダイアログボックス
(2) 文字の形式
文字にはベクタとラスタがあります。いずれによるかは、ツールオプションパレットで設定します。
・ベクタ 文字をベクタで作成します。サイズを変えても画像は荒くならず、再編集が可能。
・選択範囲のみ 文字を囲むような選択範囲を作成します。文字の形で画像を切り抜くときなどに便利。
・フローティング 文字をラスタで作成します。文字と同じ形をした選択範囲が作成されて、その中が指定した色で塗りつ
ぶされます。
(3) 文字の色と模様
文字の色と模様はそれぞれ、マテリアルパレットで設定します。文字の色および模様(テクスチャ)は文字の枠線と内部を別々に
指定することができます。指定の方法は、マテリアルパレット上で前景色と背景色に対する指定を行うときと同じです。単色、グラ
デーション、およびパターンを選択することができます。
(4) 文字の修正・変更
確定された文字の修正・変更は、ベクタ形式の文字では可能です。ラスタ形式の文字では修正・変更をすることはできません。ラ
スタ形式の文字では、確定前であれは DEL(Delete)キーを押すことにより挿入を取り消すことができます。確定後は、ツールバー
上の「元に戻す」ボタンを押して元に戻してください。
ベクタ形式の文字を修正・変更するには、
「テキスト」ボタンを選択した後、対象の文字列をクリックします。表示される「テキス
トの挿入」ダイアログボックス上で自由に修正・変更することができます。
(5) 文字の影
−4−
ラスタ形式の文字では、文字に影をつけることができます。
「効果」−「影を加える」を使用します。その際、影をぼかすことも可
能です。文字に影をつけるには、その文字が選択されている必要があるので、文字を挿入した直後に行うのがよいでしょう。挿入直
後は、文字が選択された状態になっています。
ベクタ形式の文字では、影を付けるなどの文字の加工はできません。加工が必要なときは、ラスタ形式に変換してから行います。
(6) その他の加工
文字に関連した加工(切り抜きなど)には、影のほかにもさまざまなものが用意されています。これらの加工も対象の文字が選択
されている必要があるので、文字の挿入時に行うのが便利でしょう。これには、
「イメージ」メニュー中の「効果」などが使用できま
す。これらの加工は、ラスタ形式の文字でのみ可能です。加工が必要なときは、ラスタ形式に変換してから行います。
8 画像編集
8.1 画像編集の基本操作
画像編集は基本的に、次の手順で行います。
①編集する範囲の選択
まず、編集しようとする範囲を選択します。範囲の選択の方法には、8.2 節で説明するような方法があります。範囲を選択しな
い場合はキャンバス全体が編集の対象となります。
②編集内容の選択
メニューから編集内容を選択します。また、編集の内容によっては、さらに詳細な指定をします。
8.2 範囲の選択
画像の選択には次のような方法があります。
(1) 選択ツールによる選択
選択ツールを使用すると、定型の領域を選択することができます。ツールパレット上の「選択ツール」ボタンをクリックすると、
マウスカーソルが左の図のように変わり、長方形を描く要領で矩形領域を選択することができます。選択された範囲は破線で示され
ます。長方形の他に、正方形、円、楕円、角丸長方形、星型などの形状を選ぶことができます。選択形状は、ツールオプションパレ
ットで選択します。
(2) 自由選択による選択
自由選択を使用すると、任意の範囲を選択することができます。ツールパレット上の「自由選択」ボタンをクリックすると、マウ
スカーソルが左の図のように変わり、フリーハンドで線画を描く要領で範囲を選択することができます。
(3) 自動選択による選択
自動選択を使用すると、同じ色または同じ明るさで描かれた領域など、画像内の同じような性質の範囲を自動的に選択させること
ができます。ツールパレット上の「自動選択」ボタンをクリックすると、マウスカーソルがアイコンと同様の形状に変わります。こ
のカーソルを適当な位置に合わせてクリックすると、その位置の画像と同じようにして描かれた個所が範囲として選択されます。ま
た、
「許容誤差」を指定することにより、ある程度の範囲にある色や明るさの領域を選択させることができます。誤差が大きいほど選
択の範囲は広がります。これらの指定は、ツールオプションパレット上で行います。
8.3 画像の編集
さまざまな画像編集機能が用意されていますが、よく使用される主なものは次のとおりです。
(1) 画像の方向反転
上下および左右の反転ができます。方向反転したい画像(または領域)を選択した
後、メニューの「画像」−「上下反転」または「左右反転」を選択します。図 5 のよ
うに反転することができます。
(b) 上下反転
(a) 元の図
(c) 左右反転
(2) 画像の回転
(d) 回転
90、180、270 度あるいは任意の角度で、選択した画像(または領域)を回転させる
−5−
図5
図形の反転と回転
ことができます。回転したい画像(または領域)を選択して、メニューの「画像」-「回転」を選択すると、回転の方向と角度を指定
するダイアログボックスが表示されので、ここで必要な指示をして「OK」ボタンを押します。図 5 (d) はこのようにして、元の図を
左に 45 度回転した例です。
(3) トリミング
トリミングとは、選択した範囲のみを残してあとを消去する機能です。トリミングを行うとキャンバスのサイズはトリミングした
(選択した)範囲となります。トリミングを行うには、まずツールパレット上の「トリミング」ボタンを選択します。これでトリミ
ングしたい範囲を選択した後、ツールオプションパレット上の「トリミング」ボタンを押します。
また、選択ツールで選択した後、メニューの「イメージ」−「トリミング」を選択することでも、トリミングを行うことができます。
(4) コピーと貼り付け
「コピー」と「貼り付け」により、選択した範囲の画像をコピーし、指定した場所に指定した形で貼り付けることができます「コ
ピー」は選択した範囲の写し取りで、写し取りたい範囲を選択して、メニューの「編集」−「コピー」を選びます。写し取りには、
上の図のようなツールバーの「コピー」ボタンを利用することもできます。
コピーしたものを貼り付けるには、メニューの「編集」−「貼り付け」を使用します。また、コピーと同様にツールバーの「貼り付
け」ボタンを利用することもできます。
(5) 画像の消去
描かれた画像を消去する方法としては、次のような方法が用意されています。
・選択範囲の消去
消去したい範囲を選択して DEL(Delete)キーを押すかメニューの「編集」-「クリア」を選択します。消去したあとは背景色で
塗りつぶされます。メニューの「編集」-「切り取り」またはツールバーの「切り取り」ボタンを利用することもできます。この場合
は、切り取った画像をコピーと同様にして貼り付けることができます。
・描画や編集の取り消しと再実行
描画や編集など実行した動作はすべて、取り消して元の状態に戻すことができます。また、取り消した後、再実行もできます。
取り消すには「元に戻す」ボタンを、再実行するには「やり直し」ボタンを押します。いずれも 1 回のクリックで 1 ステップ(1 操
作分)後退・前進します。
(6) 変形
左の図のようなツールパレット上の「変形」ボタンを使用すると、左右、上下の拡大縮小ができます。
このボタンを押すと、現在選択されているレイヤーの画像が長方形枠で囲まれ、4 角と 4 辺に四角形のハンドルが表示されます。マ
ウスポインタでこれらのハンドルをドラッグすると、その方向に拡大縮小ができます。ただし、縦横の比率を保持したままの拡大縮
小はできません。
9 効果・画像調整
「効果」とは、画像にさまざまな効果を加える機能で、図
6 のメニューのような機能があります。また、
「調整」とは画
像のカラー構成やコントラスト等を調整する機能で、図 7 の
メニューのような機能があります。ただしこれらの機能は、
ラスタ形式の画像に対してのみ有効で、ベクタ形式の画像で
は使用できません。画像だけでなく、写真などにも活用する
ことができます。
図 6 「効果」のメニュー
−6−
図 7 「調整」のメニュー
10 その他
10.1 透明化 GIF の作り方
透明化 GIF とは、WWW のホームページ上において、特定の色の部分が透明になるようにした GIF フォーマットの画像です。透
明部分では背景が表示されるので、埋め込んだ画像が不透明の部分だけから成るように見せることができます。Paint Shop Pro では
このような透明化 GIF の画像を作成することができます。
透明化 GIF の作成は、画像をメニューバーの「ファイル」−「エクスポート」−「GIF」でエクスポートすることによってできま
す。画像を保存する形で GIF 形式を選んで保存しても透明化 GIF の画像にはなりません。
透明化には、次の 2 つの方法があります。
・Paint Shop Pro の画像上で透過な部分を透過にする。
・指定した特定の色(1 色)で描かれた部分を透過にする。
(1) 透過部分をそのまま透過にする場合
Paint Shop Pro の各レイヤーは透明フィルムのように透過です。
このような透明フィルムの上に画像を描いていることになります。
これをそのまま透過な部分は透過として GIF 画像を作るのがこの方法です。その手順は次のとおりです。
① レイヤーパレット上でエクスポートするレイヤーだけ(複数でもよ
い)を選択する(バックグラウンドや他のレイヤーを「非表示」にし
ます。
)
② メニューバーの「ファイル」-「エクスポート」-「GIF イメージ」
を選択します。
図 8 のような「GIF イメージのエクスポート」ダイアログボックス
が表示されます。
③ このダイアログボックス上で、
「透過色」タブを選択します。
④ 必要に応じてその他の指定をします。
通常は特に指定の必要はありません。
⑤ OK ボタンを押します。
⑥ エクスポートする画像の保存先を選択して「保存」ボタンを押しま
す。
図 8 GIF イメージのエクスポートダイアログボックス
(2) 特定の色で描かれた部分を透過にする場合
既存の画像のように既に背景が 1 つのレイヤー上に描かれているような場合は、上記 (1) の方法は使用できません。このような場
合、背景が画像とは別の 1 色で描かれていれば、この色を透過にするという形でエクスポートすることができます。その手順は次の
とおりです。
① レイヤーパレット上でエクスポートするレイヤーだけ(複数でもよい)を選択する(不要なバックグラウンドや他のレイヤーを「非
表示」にします。
)
② メニューバーの「ファイル」−「エクスポート」−「GIF イメージ」を選択します。
図 8 のような「GIF イメージのエクスポート」ダイアログボックスが表示されます。
③ このダイアログボックスの「透過色」タブ上で、
「次の色に合致する領域」を選択します。
④ 透過にする色を選択します。
その際、
「許容誤差」によって、その色に近い一定の範囲の色を透過にするように指定することができます。許容誤差が 0 のときは、
完全にその色に一致する色だけが透過になり、値を上げるほど、その色を中心に広い範囲の色が透過になります。
⑤ 必要に応じてその他の指定をします。
通常は特に指定の必要はありません。
⑥ OK ボタンを押します。
⑦ エクスポートする画像の保存先を選択して「保存」ボタンを押します。
10.2 画像の保存
作成・編集した画像は通常、Paint Shop Pro 特有のファイルです。そのまま保存すると、この形式で保存されます。他の形式で保
存するときは、
「ファイルの種類」を変えて保存します。他の形式で保存すると、作成・編集中の Paint Shop Pro 上の画像もその形
式に変わります。Paint Shop Pro 形式のファイルを残しておく必要があるときは(以後も Paint Shop Pro を使って編集する可能性
−7−
があるときは必要)
、先に Paint Shop Pro 形式で保存した後、他の形式で保存する必要があります。
これに対して、JPEG または GIF 形式の場合は、エクスポート(
「ファイル」メニュー中にあります)を使用するのが適当です。元
の画像は Paint Shop Pro 形式のままで、これらの形式の画像を作成することができます。また、より詳細な指定を行うことができま
す。
−8−