展覧会の見どころ

展覧会の見どころ
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代表作でたどる創造の歩み
1899 年、美術学校で学ぶためにノルマンディー地方の港町ル・アーヴルからパリにやって
きたデュフィは、はじめ印象派に共感を覚え、マティスの《豪奢、静寂、逸楽》を観て刺激
を受けます。さらに 1907 年、サロン・ドートンヌで行われたセザンヌの回顧展に感銘を受
けたデュフィは、セザンヌ風に筆触を重ねて風景を描きました。その後、木版画やテキスタ
イル・デザイン、本の挿絵など、絵画制作以外の仕事に集中する時期を経て、1919 年から
デュフィは再び絵画に積極的に取り組むようになります。線から自由になった色彩は、さら
に「光=色彩」という独自の理論のもと、作品全体の美しい調和を生み出しました。
本展では、初期から晩年にいたる代表的な絵画作品を通して、デュフィの作風が確立される
過程をたどります。
《サン=タドレスの桟橋》
《トゥルーヴィルのポスター》
1902 年 油彩、カンヴァス パリ国立近代美術館、
ポンピドゥー・センター(ランス美術館寄託)
1906 年 油彩、カンヴァス パリ国立近代美術館、
ポンピドゥー・センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais /
Jean-François Tomasian / distributed by AMF
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais /
Philippe Migeat / distributed by AMF
《レスタックのアーケード》
《モーツァルト》
1908 年 油彩、カンヴァス パリ国立近代美術館、
ポンピドゥー・センター
(カンティーニ美術館、マルセイユ 寄託)
1941 年頃 油彩、カンヴァス
大分県立芸術会館
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais /
image Centre Pompidou, MNAM-CCI / distributed by AMF