第2章 「熱力学の第一法則」

第 2 章 「熱力学 の第 一法則」
1 8 . あ るデイー ゼ ル機関 がその正 味出力 l P s h あ た りに発熱量 1 0 5 0 0 k c a 1 / k 3重油
の を0 . 1 5 k g 消
ー
費する。この機 関 に供給 され るエ ネル ギ と機 関 か ら発 生 される正 味仕事 との割合 ( 正味熱効率)
を求め よ。 また , 正 味熱効率が 4 2 % で
あ るためには , 燃 料 消費率 は何g / ( P s h ) で
な ければな ら
ないか 。
Q
消 費燃料 Q [ k c a 1 / h ] は , 1 時 間 に0 . 1 5 k g
の重油 の発熱量 で あ るか ら
Q孔
圏
m/s
kp―
[」
/s=W]
ン
= 0 。1 5 [ k 8 / h ] X 1 0 5 0 0 [ k c a 1 / k g ]
=1575[kca1/h]
S I 単 位 に換算 す る と Q = 1 . 8 4 [ k 」 / s ]
次 にエ ンジ ンの 動力 はP = 1 [ P s ] = 7 3 5 [ 」 / s ] である か ら
効率 り は
一
一= 1 . 8 4 x 1 0 °
一―
切二 十
面
P
735
= 0。
40
正味熱効率 4 0 %
正味熱効 率 4 2 % で ある時 の燃料消費率 を x [ 3 / ( P S h ) ] と
すると
x=剛
排
←
前 の答 を利用 して比例配 分 すれば よい 。
=142.9[g/(Psh)]
1 9 , ピ ス トンを備 えたシリ ンダの中に質量0 。
2 k g の気体 が入 つて いて, これ を圧縮 す る ときに1 2
k 」の仕事 を消費 し, かつ そ の際 に8 . 3 k J の
熱 を周 囲 に放 出する もの とすれば , こ の 気体 の比 内部 エ
ネル ギ ーの増加 を求 め よ。
m = 0.2 kg
熱力学第 一 法則 か ら
dQ = dU tt dW
(1)
熱力学 ( 工学分野) の 約束 に従 うと
系 に入 る熱 を正 , 系 がす る仕事 を
正 に とる 。す なわち
この約束 を忘 れる と計算結果や エ ネル ギ ー
式 の求 め方が理解 で きな くな るので必 ず覚
える こ と !
( * ) 熱と仕 事 は 状 態量 で な い ので 変化 の
経 路 に 沿 って 積 分 ( P a s s f u n c t i o n )なし
けれ ば な らな い 。 一 方 、状 態 量 は経 路
に 独 立 な 量 で , そ の 点 だ けで 与 え られ る
量 ( P o i n t f u n c t i o n )あでる 。
この 両者 を区別 す る た め に ,
δQ = dU tt δ
hl
くこともある
‑ 1 1 ‑
悔 腕」
名
式 ( 1 ) を積分 する と
Q12=U2‑Ul+
W12
U2‑Ul=Q12‑W12
= ‑ 8 . 3 ‑ ( ‑ 1 2 ) = 3 . 7 [ k] 」
比 内部 エ ネ ル ギ ーはu = U / m [ k 」
/k8]で
あるか ら
―U l )
u2‑ul i l(u2
m
=18.5[k」
/kg]
2 0 . タ ー ビンのノズルにお いて , 蒸 気 の入回エ ンタル ピはh = 3 0 0 0 k 」
/ k g , 出 回エ ンタル ピは
2270k」
/ k g である。ノズル入回の蒸気流速は1 0 0 m / s とすると, 出 回での流速 はい くらか。
2
定常流れ系に対するエネル ギ ー式は、次式で あたえられる。
十
ha)十 wi2
I Wt
ある ので
十
h十+町 2=隆
号ぱ
=72(3000〜
=1212[m/s]
影 2)
←
2270)x103+1002
十
を
号
ノズル の場合 , 通 常 Q = W = o , z l = z 2 で
w2=/2(hi―
晦
ぞ十
i
W
+h2+8Zll tt Q=爪
脱
十
事
仕証 略
るあと ぱ
す事事 は
で仕仕 い
系業械 る
れ 工機 あ
t
流
W
爪 h十
普通 、熱量 の単位は [ k 」]
力学的 エネル ギ ーの単位は [ 」
]
[k」
/k8] = [kNm/kg]
= [10°
(kgm/s2)(m/kg)]
=103m2/S制
2 1 . 蒸 気 ター ビンの性能試験で次の結果 が得 られた。ター ビン入 日での状態は h i = 6 9 2 [ k c a 1 / k g ] ,
w i = 2 0 [ m / s ] , 出回での状態は, h 2 = 5 2 9 [ k c a 1 / k g ] , T 2 = 1 5 0 [ m / s ] , W = 6 5 , 0 0 0 [m k/ pk ・
g]で
あ
つた。 こ の蒸気 ター ビンで 1 [ k g ] 当り周囲 に失なわれる熱量 を計算せ よ。
流 れ系の エ ネル ギ ー式 は
h! = 692 kca1/kg
h十号 wle l gZlj+Q
ば
=爪撓十
Wネ
2)十
号 ぱ+影
ぁる
。
Wih2 =Wi529=̲2?
P/S
kca1/k8
w2 = 150 m/s
Wl = 65,000 kp―
m/kg
この式 を l k g あ た りの式 に変形 する と
‑12‑
けW
dる
h2=529x4.2=2.222x10° [k」
/k8]
工
h i = 6 9 2 x 4 . 2 = 2 . 9 0 6 x 1 0 3 [ k 」/ k g ]
蹴
韓内
を
︐
事
う
z
︒萌
帥
仕
穀
d
と両 dれ
各 々の数値 をS I 単位系で示す と
工
h十+h2+膨1+q
2+酵
=睦十号 降
2+ぱ
W ネ= 6 . 3 7 x 1 0 S E N m / k g =/ 」
kg]
い ま z Ⅲ= z 2 と 仮定すると
q=(h2 hl)+1/2(甲 22 W12)十 wi
= ( 2 . 2 2 2 ‑ 2 . 9 0 6 ) x 1 0 9 + 1 / 2 ( 1 5 0 2 ̲ 2 0 2 ) x 1 0+ 6°
。3 7 x 1 0 5 x 1 0 3
ネル ギ ーに比べ て普通 かな り小 さい ! !
= ‑ 3 66。[ k 」
この 問題 で は 、無視で きな い こ とが 判 る。
/kg]
* ( ― ) は 熱 が系から失われることをしめす 。
(無視 した場 合 : ‑47.0
36.6k」
/ k g の熱 が周囲 に失われて い る。
2 2 . 蒸 気 ター ビ ンの 流量は 1 1 0 0 0 k 3 / h , 入 口速度 3 0 m / s , 出 回速度 1 2 0 m / s であ った 。 入 口 ,
出 回の エ ンタル ピ をそれぞれ 2 7 0 0 k 」
とて ター ビ ン出
/ k g , 2 0 0 0 k J / k g 熱損失は 1 2 0 , 0 0 0 k J / h し
力 を求 め よ。
前間 と同様 に , 流 れ系の エ ネル ギ ー式
h+号
hぞ
十 酵 1+q=推
を適用 ( z i = z 2 と する) す ると
hl = 2700k」
/kg, hぞ= 2000kJ/k8
/h, m = 11000kg/h
Q = ‑120000k」
71 = 3011/s, w2 = 120 m/s
十
号
降
2+解
2+ぱ
欧y咽
→
… q = Q/m = ‑10,91 kJ/k8
.・
. Wi = (hi ha) + (w12 ‑we2)/2 + q
= (2700‑2000)+1/2(302̲1202)x10 e̲10。
91 [k」
/kg]
=682.3[k」/kg]
W・= m[k8/S] Wi[k」
/kg]
= (11000/3600)x682.3[kW]
= 2,126 [kW]
2 3 . 燃 焼 ガスが , 0 。2 m 2 の 面積 をもつ入 回か ら 3 0 m / s の 速度 でガス ター ビンに流入 して い る。
入 回のおけ るガスの 密度 は , ρ = 3 . O k g / m 3 で
ぁ る。 タ ー ビンの出力 が 7 0 0 k W として , タ ー ビ ン
におけ る燃焼 ガスの エ ンタル ピ降下 を求 め よ。
ばh 十
号
町
2+諄
0+Q=ば
L十
2+膨
+晩
2)十 ド
前 間 か ら運動 エ ネル ギ ーや位置 エ ネル ギ ーは熱 エ ネ ル ギ ー に比 べ て
Q=θ
かな り小 さい こ とが判 つた 。特別 に入 回 , 出 回の流速 が与 え
られて いない場合 , 運 動 エ ネル ギ ー も無視 して十 分 であ る。
従 つて
2 晰 ρ
mhi tt Q = mh2 + Wi
13‑
3!Omrc/m3
い ま, 熱 量 Q も 無視 で きるとする。 ( ← 理 想的 なター ビンでは Q = 0 )
hl h2=W章 /m
m = ρ wA = 3.O x 30 x O.2 = 18 [kg/s]
hl
h2 = 700[kW=k」
/s]/18[kg/s]= 38.9 [kJ/kg]
エ ンタル ピ降下は 3 8 . 9 [ k/」k g ] で ある。
2 4 . 空 気圧縮機 が密度 ρ= 1 . 2 8 k g / m e の
空気 8 0 0 m e / h を吸込み , 密 度 4 . 8 k g / m °
まで圧縮 し
ている。 入 口圧 力 0 。
l M P a , 出口圧 力 0 . 6 M P a である。内部 エ ネル ギ ーの増加は , 8 0 k 」/ k g で
あ り, 圧縮過程 において空気 か ら 3 0 k 」/ k g の 熱 を取 り出 している。 この圧縮機において空 気 に加
えられた動力を計算せよ。
流れ系のエ ネル ギ ー式 を用いて計算すれば よい。
m(hl+w12/2+8Zl)十Q=m(h2+w22/2+gz2)十 Wネ
w ネ= 恥t ( h l ―h 2 ) 十 ( w 1 2 ̲ w 2 2 ) / 2 + 8 ( Z ! Z 2 ) 〕十Q
まず , 各 々の状態量 を計算 してみると
m = ρi Vi = 1.28[k8/m3]x800[m3/h] = 1024[kg/h] o「
0。
284[k8/S]
エ ンタルピ h = u t t p v だから
hl h2=(ut u2)十
(pivl―p2V2)
6x105[N/mを
]
= ‑ /k8]
80[k」
(」
十
―1告
)
石
卜
│;:告
十
4.8[kg/m3]
ラ
了
―
=‑126.9[k」
/kg]
xttQ主
に変換するため
単位 をk 」
圧縮 機 の よ うな場合 , 一 般 に力学的 エ ネ ル ギ ー は無視 され る。
従 って
W `= ‖ ( h i ―h 2 ) 十 Q
二
=望
十
生
側
緞 ]x掘
僻 齢 鰍劇
さ
れ
碧
?出
品
鈍
盆
[轡
督
手 訪
2 5 . 気 体 を 3 0 m の 高 さに送 る装置があ る。l k 8 の 流体 に 5 , 0 0 0 k p m の仕事 が 行 なわれ , 入 回
で は比 積 , 圧 力 , 速 度 が 0 。
3 7 5 m 3 / k 8 , 6 . 3 a t で 1 5 m / s , 出 口では, 0 。
624m3/kg,1.05 atで
2 5 0 m / s で ある。 熱 損失 を 2 k c a 1 / k 8 として , 入 口 , 出 回 , の 内部 エ ネル ギ ー の変化 を計算せ
よ。
流れ系 のエ ネル ギ ー式を適用すればよい。
い ま、l k g あた りの式は
hl十w12/2+gz!十q=h2+w22/2+8Z2+wi[k」
各状態量が工学単位 で与 えられて い るので
まずS I 単位 に換算する必要 がある。
wX=‑5000[kp m/kg]→
‑4.9x104[Nm/kg]
‑14‑
/kg]
6 。1 7 x 1 0 5 [ N / m 2 ]
pl=6.3[at]=6.3x104[kp/m2]→
p2=1.05[at]→
1,03x105[N/m2]
‑ 8 . 4 [ k 」/ k g ]
q=‑2[kca1/kg]→
また, エ ンタル ピ h = u t t p v とい う関係 を用 いて , エ ネル ギ ー式 を再整理すると
u 2 ‑ u l = ( w 1 2 ‑ w 倉 2 ) / 2 + g ( z 〕―z 2 ) 十 q ― w X t t p l v lp―
2v2
=t(1522502)/2+9.8x(ヽ30)}xlo 3̲8.4+49
+ ( 6 。1 2 x 1 0 5 x O , 3 7 5 ‑ 1 . 0 3 x 1 0 5 x 6 2O 4。) x 1 0 °
= 1 7 4 . 4 [ k /」k g ]
2 6 。l n 3 の タンクに l b a r の空気 が入 つてい る。 こ のタンク を連続的 に真空 ポ ンプで 1 1 / s
の割合 で排気す る。 タンク内 の空 気 の比体積 は圧 力 に反比例 ( p v = 一 定) す るとして タ ンク内 の圧
力 が 0 , l b a r にな る時間 を求 め よ。
時刻 t と t t t d t の d t 時 間内 におけ るタ ンク内 の質量 の変化 につ いて 考 えると
l l t t t m dt t= ρ(
― t ) V 。{ ( t t t dtt}) 一
・
。
. d m / d t =ρ(
―t ) V 。
(1)
タ ン ク内 の 気体 は
pv=c(等
Tank
温 変化)→
→ ρ
=(1/v)=p/c
v=l m3
Pl = l bar
に 従 って 変 化 して い るので
m=ρ
V=(p/c)V
と
なる。
Vacuum pump
式 ( 1 ) にm を 代入する と
(V/c)(dp/dt) = ―ρV。
dp/p
V o : 真空ポ ンプの吐出量
= ―(V。
/V)dt
(2)
V : タ ンクの体積
故に
Ln(p2/pl)=― (V。
/V)(t2‑tl)
t2 ti=(V/V。 )Ln(p1/p2)=1031n10=2.3x103
半流 れ系の エ ネ ル ギ ー式
d(mu) = ―
hdm + dQ
[ 註] タ ンクが よ く断 熟 され て い る場 合
か ら、等温変化お よび 断熱
気体は
変化 の式 を計算す る こ とも
pvk=cOnst(k=cP/cv, 空
vdp tt kpdv = 0
→
気 の場合 k = 1 . 4 )
ρ
dp ―kpd ρ= 0
式(1)を
密度 ρ を用 いて変形すると
で きる。
等温変化 →→ d u = o
断熱変化 →→ d Q = 0
V ( d ρ/ d t ) = ―ρV 。
また
d ρ/ ρ = ( 1 / k ) ( d p / p )
‑15‑
. .・( 1 / k ) ( d p / p ) = ― ( V 。
/V)dt
(3)
式(2)と
式 ( 3 ) を比較すると断熱変化の方が 1 / k だ け短縮 される こ とが 判 る。 (← こ の理 由を
自分で考 えてみ よう。)
t2 ti=(1/k)V/V。 し
n(p1/p2)
=1642[s](k=1.4の
とき)
2 7 , 外 部 か ら電 気 エ ネル ギ ーの供給 を受 けて稼働 中 の電動機 が あ る。 こ の電動機 へ 供給 され る電
気 エ ネル ギ ーの 一部 は稼働 中 に生 じる損失 のため熱 エ ネ ル ギ ー とな り, 残 りは仕事 として 有効 に
利用 されている 。損 失 に よ って全 エ ネル ギ ーの 1 5 % が 失なわれ るもの とし, 2 0 k W の 仕事 が
この電動機 によって行 われてい る とき , 下 記 の設間 に答 えよ。
1 , 毎 時 どれ だけの熱 が電動機 か ら発生 して い るか。
2 . 2 4 時 間運転す る と, 何 k W h の 電 気 エ ネル ギ ーが電動機 に供給 され るか 。
題意 か ら
P=Q tt W
Q = 0 。1 5 P
W = 20 [kW]
1' Q二
20 [k」
/s]
0.85
0,15
‑ 1 )
( 株
Q = 3.53
]
[/ks」
1 時間 に発生する熱量は
Q = 1 . 2 7 x 1 0 4 [ k 」/ h ] で ある。
2 . 供給電気 エネルギ ーは
P=
0.85
= 23.5
[k」/s =kW]
従 って 2 4 時 間では
23.5 x 24 = 565 [kWh]
2 8 。 大 きな タンクに 3 0 ℃, 圧 力 7 k p / c m 2 , 比体積 0 。1 3 m 3 / k g の 空 気 をつ めてい る。 送 入量
0 . 8 k g / m i n のとき , タ ンク内 の空 気 の質量 は 1 5 k g で温 度 は 2 0 ℃ で あ った 。 タンクは周 囲 と
熱 の交換 はな く, 空 気 の運動 エ ネル ギ ー は考 えな いで よい として , こ の 瞬間 におけるタンク内空
気 の温度上昇率 を計算せ よ。
ただ し温度 T ( ℃) に おける空気の内部 エ ネル ギ ーは次 の式 で与 えられ る もの とす る 。
u=u。 +0,17T[kca1/kg]
‑16‑
半流れ系 の エ ネルギ ー式 を
̲
旨
夕
原
絡
端の
鴇
諾
惑
と';ギ
有 a地
E=ば
u十ハ
IV十絶 )
セ
魯
4苫
′ぞ
V6 =
Pa =
T6=
タ ンク 内 の 流 体 は静 止 して い る とす る と
g
入量 )
′
(δ m=ma dt i流
3y℃
エ ネル ギ ー
m。= 15 kg
T。 = 20 ℃
= llu
ma = 0.8 kg/min
一 方 , 流 入する流体の保有 するエ ネル ギ ーは
CompressOr
= us
ま
増 o
のる
量あ
質で
のt ﹄
内組
ク mt
.
ン.
角
夕飾飾
e a = u 台 十w a 2 / 2 + 8 Z a
故に
響 抑 a l pavD
=止
Lu ttキ
m一
a十
位
耐
│:―
∴冊ず
景
十=献L‑0+み哺
空気 を送入 した瞬間 の温度上昇 は
L#lt判=陥【
L刊旬 十
}
pov。
[ m a : 空 気流入量 k g / s ]
u = u 。 + 0 。1 7 T [ k c a 1 / k 8 ] であるか ら S I 単 位では
[ m 。 : タ ン ク内 の空 気 k g ]
u 一 u 。= 0 . 7 1 4 T [ k 」/ k 8 ]
帆
n4+1併0二十 仰
m釈L 一T 。)十 p さvさ〕
=7[kp/cm2]S耳ど地8)6.86x105[N/m2]
t
十 1
E
=0.12
0.714[kJ/kgK]
甲
と
上
〔て
i l l ;:70;+i伎
テ
つ
あるいは 7。2[k/min]
2 9 , あ るア ンモ ニ ア圧縮機 では, 1 6 0 0 k 」
/ k 8 のエ ンタル ピを持 つ冷媒 を毎分 l k g 送 り出 してい る。
吸入管 のア ンモ ニ アの エ ンタル ピは 1 5 0 0 k 」
/ k g で , こ の圧 縮機 を駆動 して い る動力 は 6 . 8 k W
で ある。 この圧 縮機 の水 ジ ャケッ トな どか ら周 囲へ 失 なわれ る熱量 を計算せ よ。
m=1[kg/min]
流れ系のエネル ギー式を適用すると
Ilh l + Q i mh2 + Wi
なお , 力 学的エ ネル ギ ーは無視 されて い る。
m = 1 欧3 / m i 刺
=
/
ぞ0 ′ / /
Q=m(h2‑hl)十 Wネ
=(1600‑1500)/60‑6.8
圧縮 機
=‑5413[kW=k」 /s]
1 3 k 」の熱 が ジヤケ ッ トな どに失 われている。
毎秒 5 。
3 0 . ガ スの流速 が ノズル を経 て 4 m / s か ら 3 0 0 m / s ま で上 昇 した。 ノ ズル前後 にお けるエ ンタ
ル ピの変化 を求 め よ。 ま た , こ の ノズル流 出速度 が 内部摩擦 に よ って , 再 び初 めの速度 4 m / s
まで復帰 した とすれば , エ ンタル ピは変化す る か 。
1
理想的な ノズルでは , 熱 損 失は無視 で きる。
また , ノ ズルは圧 カ ポテンシャル を速度 ポテ ンシャルに
変換 す るもので ある ので ノズル 内 での仕事 はな い 。 また ,
位置 エ ネル ギ ー も無視で きる。
従 って , ノ ズル 内 の流れ を支配 しているエ ネル ギ式 は
2/2
hl+w,2/2=ha tt w倉
= 4 m/s
w
と なる
。
ノズル
故に
[挙
鈍
帥
一
h2h=号 ・
F―降つ
=号 m2‑側
つ
]=[
= [」
/k8]
= ‑ 44992
エ ンタル ピは 4 . 5 x 1 0 4 」
/kg(45kJ/kg)減
少 す る。
次 に 、流速 が再 び初 めの速度 にもどつた場合 、 ノズル か らの熱損失 はないので , 内 部摩擦 によっ
て生 じた熱 は エ ンタル ピと して流体 に還 元 され てい る。
従 って 、出 回のエ ンタル ピは 、再 び入 回の エ ンタル ピまで 回復 す る。
3 1 . ガ スが ノズル 内 で膨張 し, 1 2 0 k 」/ k g の エ ンタル ピが減少 した。ノズル入 回速度 を零 とみな
し, 噴 出速度 を求め よ。
ノズルに対するエネルギ ー式は
h i 十 w , 2 / 2 = h 2 + w 2 を/ 2
で ある。
い ま,
w l ≒ 0 , h 2 ‑ h l ・ ‑ 1 2 0 k 」/ k 8
で あるか ら
w2=72(hl―
h2)=/2x120x109
←
i4.90x102[m/s]
ガスの噴出速度 は 4 9 0 m / s である。
‑18‑
←← 単位 に注意
まとめ 「エ ネル ギ ー式の導 出」
「1 つ の系 の保有 するエ ネル ギ ーの総和 は 、外界 との エ ネル ギ ーの授 受 のない限 リー 定 で あ り
外界 との授受 の ある場合 には 、外 か ら出入 りした エ ネル ギ ーの量 だけ増減す る。」
エ ネ ル ギ ーの形態 には 、熱 ( 熱エ ネル ギ ー) 、 力学的 エ ネ ル ギ ー 、電磁 エ ネルギ ー 、核 エ ネル
i′
ギ ー 、化学 I ・
ネノ
ギ ーや界面 エ ネル ギ ーな どい ろい ろな形態 が あ るが 、工 業熱力学 では 、主 に 、
tン
ギ ) と 温度で示 され る内部 エ ネル
ネ ルギ ー ( 仕事 、位 置 エ ネ ル ギ ー 、運 動 エ ネノ
熱 、力学的 工・
ギ ーの 関 の 関係 につ いて考 える。
従 って 、系 の保有 するエ ネル ギ ー E は 、
E =m(u十
e =
生
十 gz)[k」
→
u 十 一 重一 + g Z
号
内部 エ ネル ギ ー
運動 エ ネル ギ ー
]
/kg]で
[k」
位 置 エ ネル ギ ー
ぁる。
系 の保有するエ ネル ギ ーの増加は、
E2 E,=Q12‑W12+ Σ
Ei
(1)
(系にE入 りする質量が保有するエネルギー)
もし、系が 1 → 2 へ 変化 中、系 へ の質量 の 出入 りが
な い場合 、すなわち 「閉 じた系」 の場 合 でかつ 静止 系
の場合 、式 ( 1 ) は、
U2‑Ul=Q12W12
(2‑a)
これ を微分形で表す と
δQ = d U + Wδ
(2b)
閉 じた系 のエ ネル ギ ー式
δQ = d U + δ
W or dQ = dU + dW
仕 事 と熱 は状 態 量 で な い の で 、状 態 量
で あ る内部 エ ネ ル ギ ーと区 別 す る ため
に 微 小 量 を示 す 記 号 が 異 な って い る。
しか し、い ち い ち区 別 す る の は め ん ど
うで あ る ので 以 降 は 、記 号 δの代 わ り
に記 号 d を 用 い る
S δ
Q = O δ W ← ←← f d U = 0
あ る時刻 t に お ける系の保有 す るエ ネル ギ ー を E t ,
時刻 t t t d t にお けるエ ネル ギ ー を E t i ̀ モとす ると、
系 の保有 す るエ ネル ギ ーの 変化 は 、
Etidt Et=Q12甲
12+Σ
t語
簿
Ei
探ル ゼ
ギー
(3)
営 石質量 の
保有 す るエ ネル ギー
‑19‑
系 一
次 に 、流 れ系 につ いて考 えてみ よ う。
今 、系 が する仕事 を正味仕事 (工業仕事 、機械仕事)と 流体 を移動 させ るための仕事 に分割 し
よう。
い:葬
晋
端独t workl
榛桂雪樹g挽
w = w ネ 十W f と お くと、
Wf=Σ
Fi xl― Σ
確
Fj xj
搾
=溺
t p i V i吊
― pS Vj
=溺
δ
t p i Vniiδ̲ 品 pj Vj ttj(4)
従 って 、
吊 (E tt pV)―
品t(E tt pV)(5a)
E t t t d t E t = Q 1 2十
‑Wホ
d B = d Q d―W 米―d ( E t t p V )
(5‑b)
系内 の状態 が定常 (時 間的 に状態量 が変化 しな い こ とを示す )で ある場合 、
m=m
罵 δm i tttδ
と なる。
ここで 、系へ の質量 の出入 リロが 、各 々 1 つ の場合 の 「定常流れ系」 について考 える。
式(5)は
、直ちに
Q ― W I 十 m ( e l + p i v l ) 一m ( e 2 + p 9 v 2 ) = 0
F.m(el+piv!)十 Q=m(e2+p2v2)十 Wネ
(6)
ー
保有 エ ネル ギ e = じ + w 2 / 2 + 8 z [ k 」 / k g ] を代入すると
m(ul tt w12+gzl)十
plvl+場
w22+gz2)十
WX
Q=m(u2+p2v2+毛
場
2+gz2)十
wを
十
Q=m(h2キ
p
w12+8Z!)十
レ
m(hl+毛
ピ
u
力′
ン
h
工
ここで 、新 しい状態量 : エ ンタル ピ ( h = u t t p v ) を用 い る と
WI(7)
式(7)を
微分形 で表す と
d Q = m ( d h t t W d w + g d dz W) i 十
(8)
半流れ系 ( 非定常) ・………・系は静止
dU = dQ ― dW子 十
PR (e tt pV)δ
dU=dQ― dW=一Σ
m
m
t(e tt pv)δ
←←← 流 入
←←← 流 出
「仕事 につ いて」
1 . 閉 じた系の仕事 ( 可逆 変化)
[二
二
│=号
二
EE三
:::::::「
F[「十
/ININ/m2]
「
dW = F・
dx
系 が外 に す る仕事 を 「正」 と約束 する。
dW i F・
dx = (F/A) A dx = p dV
(11)
‑ 20 ‑
dV=Adx[R3]
2 . 定 常 流 れ 系 の仕 事 ( 可逆 変 化 )
系 が 静 止 して い る場 合 に つ い て考 え る。
連 続 の式
(ρ +dρ )(w tt dw)(A tt dA)
一
= 0
ρ wA 一
Iム
安A ハ
,す
材苦' ↓
七常とま準ま省ま
本
市袴針; ド
0
ρA d w t t w A d=ρ
=0
「, d w t t d ρ
F w i プ ロペ ラに 作 用 す る力
F T ' = ― F w i 外力 = プ ロペ ラ
が 系 を押 す 力
(11)
運動量 の式 ( N e w t o n の第 2 法 則 : 丁 = d ( m D / d t )
ΣF i = ( 系
に作 用す る外力)
= F' 十
pA 十(p tt dp/2)dA
―( p t t d p ) ( A t t d A )d m―g c o s θ
+
〔ρw2A 十(ρ tt dρ/2)(w tt w/2)2dA }
系 ( 検査 体 積 ) に 入 る運 動 量
― (ρ +dρ )(w tt dw)2(A tt dA)
系 ( 検査体積) か ら出る運動量
= ( 系 の運動量 の増加率) = d ( ρ A d x u ) / d t
系は、定常であるので d ( ) / d t = 0 と な り、 Σ F i = 0 と
なる。
. .・F ' = ( p t t d p ) ( A t t d A ) ―
pA― (p tt dp/2)dA tt dm g cosθ
十(ρ tt dρ
)(w tt dw)a(A tt dA) 〔
一
ρw2A 十(ρ tt dρ/2)(w tt w/2)2dA }
= Adp tt dn g cosθ + 2 ρ Awdw tt Aw2d ρ
←←←
dm = ρ
Adx
連続 の式 を適用す る と
F' = Adp tt dm g cosθ
tt ρAwdw
(12)
系 に流 入 して い る流体 は力 F'を 受 けて 、dxだ け移動 させ られて い る こ とになる。
従 って 、そ の ときの仕事 は 、
dWini=F'dx
= (Adx)dp 十
Adx)8dXCOS θ
Vdp tt m(wdw tt gdz)
+ (ρ
dxA)wdw
(13a)
m ( vdp tt wdw tt gdz)
ヽヵ
=
(ρ
t
はだ d
x
d量 w ︒
=
← ← ← 可逆 過 程 の と き成 立 す る 。
←
(13‑b)
W h i = m ( ∫1 岳
d p 十●2 8 ‑ w l つ
/2+g(z2‑zl)}(10
慣習 ( 系が外 にする仕事 を正 にする) に 従 うと、
W o u t F = ―W i n Ⅲ= ― m t ∫ 1 2 v d p 十( w 2 2 ̲ w , 2 ) / 2 + g ( z 2 一zl)〕
dq =
dh tt wdw tt gdz tt dwネ
d w i は 系 が 流 体 に した仕事 ( 工業 仕 事 ) で あ る か ら 、式 ( 1 3 ) から
dq =
d h t t w d w t t g d(zv d―
p tt wdw tt gdz)
‑21
(15)
区事 o
を仕る
事業 す
仕 工記
対 ヽ
表
絶 にで
とめ *
W
事た
仕る こ
W
業す
工別を
ここで 、定常流れ系 の式をもう一度記す と、
dq=dh一
vdp
←← 可 逆過程 の とき
←
=du tt pdv
→ → → 可 逆 過 程 の と き閉 じた系 の エ ネ ル ギ ー 式
に な って い る こ とが 判 る 。
閉 じた系 の エ ネ ル ギ ー式 と定 常 流 れ 系 の エ ネ ル ギ ー式 を比 較 す る と 、一 見 非 常 に異 な って い る
よ うに見 え るが 、そ れ は仕 事 の 形 態 が異 な って い る のみ で 、両 式 は同 じ こ とを意 味 して い る 。
熱 力学 の 第 一 法 則 は 、 エ ネ ル ギ ー の形 態 が い ろ い ろ変 化 して も 、孤 立 系 の 保 有 す る エ ネ ル ギ ー
は 一 定 に保 たれ る こ とを言 って い る に す ぎな い 。
更 に 、 d q = d u t t p d v の 式 を閉 じた系 の エ ネ ル ギ ー 式 と一 般 に 呼 ん で い る けれ ど も 、そ の 必 然
性 が な い こ とが 判 る 。す な わ ち 、 d q t t d u t t p d v式のは 、定 常 流 れ 系 に お いて も成 立 して い る こ
とが半1る 。
定 常 流 れ 系 に お い て 、周 囲 と仕 事 の や り取 りが な い と き 、即 ち d W * = 0 の
阻p 十 岨 w 十 押 z = 0 研
∫拍 p 十
チ
(陸
e崎
つ 十ゑ
とき、
豹) = 0
とな る 。 これ は 、流 線 に沿 うベ ル ヌ ー イ の 式 に T 度 対応 して い る こ とが わ か る 。
換 言 す る と 、可 逆 流 れ ( 水力学 で は 、完 全 流体 と呼 ば れ て い る) で は 、仕 事 が な い場 合 、流体 自
身 が 保 有 して い る力 学 的 エ ネ ル ギ ー が 保 存 され る こ とを意 味 して い る 。
第 一種永 久機 関 : 1 サ イクル の間 に仕事 を発生す るだけで 、それ以外 になんの変化 も残 さない よ
うな装置
第 一種永久機関 ( P e r p e t u a l m o b l l o f t h e f i r s t k i n d ) は
W 〉 0 , び δQ = 0
S δ
を意味 して い る。 これは 、熱力学 の第 一 法則
すδW = ∫
δQ
に よって否定 され る。
‑ 22 ‑