性器の発生とその異常

2014/3/5
性とは何か?
小児泌尿器科 ①
性器の発生とその異常/性分化異常
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北海道立こども総合医療センター
小児泌尿器科
西中一幸
性分化について
染色体と性腺の性
Y染色体上の精巣決定因子
(TDF: testis determining factor)
(SRY 遺伝子: sex determining region-Y gene)
ない (46XX)
ある (46XY)
染色体の性
性腺の性
性器の性(内性器,外性器)
身体の性(性成熟)
心理上の性
社会上、法律上の性
未分化性腺
胎生5-7週
46XY
精巣
(胎生7週)
TDF
性腺は精巣へ分化
性腺は卵巣へ分化
髄質
Leydig細胞より
テストステロン分泌
Seroli細胞より
ミューラー管抑制因子分泌
ウオルフ氏管の発達
(精巣上体、精管、精嚢)
男
女
ミューラー管の抑制
(卵管、子宮、膣上部1/3)
卵巣
46XX
皮質
(胎生12週)
SRY 遺伝子:204個のアミノ酸からなる/DNAに特異的に結合する転写調節因子
内性器の性
Testosterone:
Leydig cellから分泌/Wolffian ductの発達促進
46XYの場合:精巣上体、精管、精嚢の分化
46XXの場合:精巣上体、精管、精嚢は分化しない
Müllerian inhibiting substance (MIS):
Sertoli cellから分泌/Müllerian ductの抑制
46XYの場合:卵管、子宮、膣上部1/3の消退
46XXの場合:卵管、子宮、膣上部1/3は消退しない
結果
男では精巣上体、精管、精嚢が残る
女では卵管、子宮、膣上部1/3が残る
基本の性は女性である
もし胎児期早期に性腺を摘除したら女の子が生まれてくる
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性腺・テストステロンによる
Wolff管、Müller管の誘導
7週目頃
10-11週目頃
外性器の性
• 5a-reductaseの作用
Testosterone
→Dihydrotestosterone
前立腺の分化
(泌尿生殖洞から)
外性器の形成
12-13週目頃
T:テストステロン MD:Muller管
USG:尿生殖洞 MIS:Muller管退縮物質
DHT:デヒドロテストステロン
(標準泌尿器科学、2010: 30)
(標準泌尿器科学、2010: 31)
性分化異常
性分化疾患
両側性腺の組み合わせ
男性仮性半陰陽
精巣-精巣
女性仮性半陰陽
卵巣-卵巣
真性半陰陽
精巣-卵巣/両側卵精巣
混合型性腺異形成症
精巣-索状性腺
性腺異形成症
索状性腺-索状性腺
男性仮性半陰陽
性分化異常
・ 男性仮性半陰陽
性腺は精巣
外・内性器が男性側へ十分に分化していない状態
・ 女性仮性半陰陽
性腺は卵巣
外・内性器が一部男性側へ分化した状態
・ 真性半陰陽
精巣、卵巣が混在した性腺
外・内性器の分化の程度は様々
男性仮性半陰陽
・ 男性ホルモン不応性症候群
(Androgen Insensitivity Syndrome)
46XY、性腺は精巣、アンドロゲン受容体 (Xq11-13)の異常
完全型:精巣性女性化症候群
(Testicular Feminization Syndrome)
不完全型:Reifenstein Syndrome
MISは正常に働く(Muller管は退縮-子宮、卵管、膣上部は
形成されない)
・ 5 alpha-還元酵素 欠損症
testosteroneからDHTへの変換が障害される
高度の尿道下裂をともなう
(標準泌尿器科学、2010: 290)
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MALE PSEUDOHERMAPHRODITISM
Testicular Feminization
MALE PSEUDOHERMAPHRODITISM
Testicular Feminization
Sisters
Both 46XY
Presentation:
Infancy – Bilateral
inguinal hernias.
Adolescence – Failure
to menstruate.
Surgical Specimen
MALE PSEUDOHERMAPHRODITISM
男性仮性半陰陽ー治療
Incomplete Androgen Insensitivity
・ 陰茎の大きさは重要である
・ 高度な尿道下裂でも、ある程度十分な長さの陰茎があれば
尿道形成術を行う
・ 陰茎の長さが不十分な場合は、テストステロン軟膏を塗布し
陰茎発育を誘導し尿道形成を行うか、男児とすることを断念する
・ 精巣性女性化症候群:もともと女子として生育していることが多い
思春期前に精巣摘除
+思春期に向けてホルモン補充 (Kaufmann療法: cyclic
estrogen/progestin療法)
・ Reifenstein症候群の場合、テストステロンの効果は期待できない
女性仮性半陰陽
女性仮性半陰陽
・ 先天性副腎皮質過形成
(Congenital Adrenal Hyperplasia: CAH)
・ 常染色体劣性遺伝
・ 46XX
・ 21-hydroxylase欠損症が90%以上
・ 酵素欠損の程度はさまざま
・ 外性器が男性化している
-クリトリスの肥大
-陰唇融合
・ 塩喪失型では生後数日でショック状態となる
・ 単純男性型では外性器異常のみ
・ 男性化+塩喪失:75% 男性化のみ:25%
(標準泌尿器科学、2010: 290)
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副腎におけるステロイド合成経路
女性仮性半陰陽ー治療
・ ステロイドホルモン投与によるACTHの抑制
(副腎性男性ホルモンの産生が低下)
・ ミネラルコルチコイド投与(塩喪失型の場合)
×
・ 陰核形成術
×
(増加)
×
(低下)
(低下)
・ 膣形成術
・ 将来、妊孕性に問題ない
CYP21:21-水酸化酵素
CYP11B1:11beta-水酸化酵素
(標準泌尿器科学、2010: 291)
CONGENITAL ADRENAL HYPERPLASIA
Urogenital sinus
FEMINIZING GENITOPLASTY
Low Vaginal Insertion (cont.)
Clitoris
Urethra
Cliteromegaly
Inadequate
Phallus
Urogenital
Sinus
Fused labioscrotal folds
FEMINIZING GENITOPLASTY
Low Vaginal Insertion (cont.)
Vagina
真性半陰陽と混合型性腺異形成症
(標準泌尿器科学、2010: 290)
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社会的(法的)性の選択
・ 生後14日以内に出生を届けなければならない
・ 理由を明確にした上で(外陰部が中間型で、、、)
性別欄を保留することは可能
・ 両親には外陰部の発育が遅れており、
性決定が難しいと説明し(半陰陽等の専門用語は
用いない)、専門家を交えて性の決定を慎重に行う
・ 先天性副腎皮質過形成 (CAH) の場合は必ず女児とする
・ 男性仮性半陰陽の場合は陰茎の発育状態により、
場合によっては女児とする。将来膣も形成する
練習問題 (1)
練習問題 (1)
性分化に関する記述として正しいのはどれか。
1.SRYは精巣の形成を誘導する。
2.女性の内性器はMüller管から分化する。
3.染色体が46XXでも表現型が男性の場合がある。
4.Reifenstein症候群の病態はandrogen receptorの
異常である。
5.真性半陰陽では精巣、卵巣が混在した性腺を
認め、外・内性器は一般的に男性型を示す。
練習問題 (2)
性分化に関する記述として正しいのはどれか。
男性仮性半陰陽に対する治療で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.SRYは精巣の形成を誘導する。
2.女性の内性器はMüller管から分化する。
3.染色体が46XXでも表現型が男性の場合がある。
4.Reifenstein症候群の病態はandrogen receptorの
異常である。
5.真性半陰陽では精巣、卵巣が混在した性腺を
認め、外・内性器は一般的に男性型を示す。
1.精巣摘除とKaufmann療法
2.糖質コルチコイド投与によるACTH抑制
3.尿道形成術
4.hCG投与
5.Estrogen投与
練習問題 (2)
練習問題 (3)
男性仮性半陰陽に対する治療で正しいのはどれか。2つ選べ。
精巣性女性化症候群患者の性腺と内性器の組み合わせで
正しいのはどれか。
1.精巣摘除とKaufmann療法
2.糖質コルチコイド投与によるACTH抑制
3.尿道形成術
4.hCG投与
5.Estrogen投与
1.精巣ー精嚢ー精管ー精巣上体
2.卵巣ー卵管ー子宮ー膣
3.精巣ー卵管ー子宮ー膣
4.精巣ー精管ー膣
5.精巣ー膣
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練習問題 (3)
精巣性女性化症候群患者の性腺と内性器の組み合わせで
正しいのはどれか。
1.精巣ー精嚢ー精管ー精巣上体
2.卵巣ー卵管ー子宮ー膣
3.精巣ー卵管ー子宮ー膣
4.精巣ー精管ー膣
5.精巣ー膣
(アンドロゲン受容体の異常、テストステロンMISは正常に分泌、
MISの分泌はMuller管の退縮-子宮、卵管、膣上部は形成されない、
一方、テストステロンはあるが受容体が反応しないためにWolff管も退縮、
精嚢、精管、精巣上体も形成されず)
練習問題 (4)
先天性副腎皮質過形成による女性仮性半陰陽に関して
正しいのはどれか。2つ選べ。
1.染色体は46XYであることが多い。
2.過剰なandrogenが原因である。
3.治療の基本は糖質コルチコイド投与であるが、
陰核形成、膣形成を行うことが多い。
4.程度によっては男児として育てることもある
5.17-hydroxylase欠損症が最も多い
練習問題 (4)
先天性副腎皮質過形成による女性仮性半陰陽に関して
正しいのはどれか。2つ選べ。
泌尿器科学講義
性器の発生と異常
1.染色体は46XYであることが多い。
2.過剰なandrogenが原因である。
3.治療の基本は糖質コルチコイド投与であるが、
陰核形成、膣形成を行うことが多い。
4.程度によっては男児として育てることもある
5.17-hydroxylase欠損症が最も多い
精巣の下降
精巣の発生異常
(胎生第18週)
• 単精巣症
– 5,000人に1人の割合
– 精索断端が盲端で終わってる
• 無精巣症
– 35,000人に1人
– hCG (LH作用)に無反応
• 停留精巣
(生後1ヶ月)
(胎生第26週)
(ベッドサイド泌尿器科学 診断・治療編、2000, 48)
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停留精巣
精巣の下降
• 発生頻度
– 満期産:2.7-3.2%
– 早期産:21%
• 1歳時には0.8%:1歳時検診が確定診断に大切
• 原因
– 視床下部ー下垂体ー精巣機能の異常
– 精巣Leydig細胞でのテストステロン産生能異常
精巣下降に必要な機序
1.精巣導帯による牽引
2.急激な身体成長
3.腹腔内圧の上昇
4.精巣上体の発達
5.陰部大腿神経の作用
6.内分泌作用
7.その他
(新図説泌尿器科学講座 5、1999, 94-95)
停留精巣の分類
•
•
•
•
•
•
停留精巣:診断
90%は片側性
腹部(10%)
鼠径管内(30%)
鼠径部、陰嚢高位(50%)
異所性(10%)
遊走 (retractile)
精巣は陰嚢底まで下降するが
鼠径管まで上昇するもの。
挙睾筋反射が強い場合が
ある。
停留精巣の問題点
・ 妊孕性
精子濃度
正常(20x106/ml以上)
乏精子症(20x106/ml未満)
無精子症
両側例
20%
34%
46%
• 触診
– 陰嚢から鼠径管にかけて触診する
• 超音波
– 非侵襲的検査であるが、精巣の同定には限界もある
• MRI
– 腹部精巣の同定、精索断端まで追えるが、
長時間の検査に耐えられるか?
• 腹腔鏡
– 上記検査でも明らかでない場合に行う
停留精巣:治療
片側例
30%
50%
20%
・ 悪性化
-正常男性に比して約10倍(2-9倍)高い
(10万人あたり40人:欧米データー)
-11歳以降に精巣固定術を受けた場合、
固定されていない場合は悪性化が明らかに高い
-セミノーマが多い
・ 精巣固定術
-1歳以降であれば発見時に行う
-腹部停留精巣で血管が伸びない場合:2期的手術
精管動脈からの栄養を期待し精巣動静脈を切断
半年後に精巣の萎縮が認められなければ陰嚢内に固定
-鼠径ヘルニアを合併する場合は同時に根治術を行う
・ ホルモン療法
精巣導帯の付着位置が陰嚢底部でない症例がほとんどのため、
完全に下降することは期待できない
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精巣固定術
①
③
Impalpable Testis
②
④
⑤
Inguinal Location
Abdominal Location
(Urologic Surgeryシリーズ 5、2000, 177-179)
停留精巣:治療
精巣あるいは精索水瘤
・ 早期の精巣固定術
→妊孕能の回復に結びつくか否かは不明
放置すれば確実に造成機能低下
→男性ホルモン産生能は原則的に維持可能
・鞘状突起が未閉鎖のため
・無症候性の陰嚢腫脹
・鼠径ヘルニアが合併して
いなければ経過観察
・特に2歳までは腹腔内と
交通している可能性が高く、
穿刺吸引は行わない
(感染防止)
・ 腹部停留精巣を陰嚢へ固定できない場合
→鼠径部に固定することもオプションの一つ
(男性ホルモン産生能の維持、悪性化してもすぐにわかる)
(ベッドサイド泌尿器科学 診断・治療編、2000, 227)
精索捻転
8-18歳の男児に多く発生する
突然の陰嚢疼痛、腫脹、腹部疼痛を主訴とする
左に多く発生する
鑑別診断
精巣上体炎、精巣炎、精巣垂捻転など
尿所見、ドップラーによる血流確認
・ 治療:Golden time : 6 hours
用手整復(下から見て精巣を外側へ回転)
手術(捻転解除し、固定あるいは精巣摘除)
・
・
・
・
Clinical Presentation
 Classic age around puberty
 History
 Acute onset of pain (often at night)
 May be precipitated by minor trauma
 Severe pain which may radiate to abdomen
 Nausea/vomiting common
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精索捻転
Clinical Presentation
• Physical Exam
– Testicular
swelling/induration
– Abnormal testicular
lie (horizontal)
– Absent cremasteric
reflex
– Reactive hydrocele
– Induration of scrotal
skin
– Induration of
spermatic cord
精巣の固定
鞘膜外捻転< 鞘膜内捻転
精巣捻転の回転方向
(Urologic Surgeryシリーズ 5、2000, 190-191)
陰嚢腫脹の鑑別診断
尿道の発生
・ 精巣腫瘍:無痛性、充実性腫瘍
・ 精巣あるいは精索水瘤:無痛性、嚢胞性腫瘤、
透過性がある
・ 精巣上体炎:疼痛、発熱、尿路感染症、成人
・ 精索捻転:疼痛、突然発症、思春期前後
・ 精巣破裂:外傷
(ベッドサイド泌尿器科学 手術編、2000, 50)
・ 生殖結節:陰茎(亀頭)へ
・ 尿道ヒダ:融合し陰茎海綿体を形成
・ 尿道ヒダの融合が不完全であると、尿道の開口部が
陰茎の下面(腹側面)にみられる尿道下裂となる
尿道下裂
発生頻度
1,000-1,200人に1人
(欧米では300人に1人)
家族性
約6-7%
分類
亀頭部
冠状溝部
陰茎部
陰茎陰嚢部
会陰部
(Campbell-Walsh Urology, 2011, 2996)
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尿道下裂
Hypospadias
Distal
• Location of meatus
• Severity of chordee
• Dorsal hood foreskin
・ 外尿道口より遠位の部分が索を形成
腹側への陰茎屈曲の原因となる
・ この索を切除すると外尿道口が近位側へ後退する
– Rarely circumferential
– Megameatus variant
・ 高度な尿道下裂では二分陰嚢を伴い、
半陰陽や種々の性分化異常症の存在を疑う必要がある
• Associated abnormalities
– If UDT check karyotype
• Treatment
Proximal
– Single-stage repair at six
months of age
– Occasionally two-stage
repair if severe or with
penoscrotal transposition
・ 膣が残存していることもある
尿道下裂
尿道口
索
尿道下裂:治療
・ 尿道形成術
・ 最近は1期的に行う
・ ある程度の陰茎発育が必要であるが、
時期が遅くなるにつれて男性としての自覚、
精神発育に大きな影響を与える(立位排尿ができない)
・ 2-4歳頃に手術を行う
・ 機能面、コスメティックな面で満足させることが必要
・ 長期成績が明らかとなっていない
(Campbell-Walsh Urology, 2011, 3505, 3511)
尿道形成術-1
尿道形成術
・ 索切除
・ 陰茎皮膚を用いて尿道を形成し、
外尿道口を亀頭部まで前進させる
・ 残りの陰茎皮膚を用いて形成した尿道を覆う
・ 皮膚が足りない場合は膀胱粘膜、頬粘膜を
用いて尿道を形成することもある。
(Campbell-Walsh Urology, 2011, 3513)
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尿道形成術-2
後部尿道弁
・ 男児の器質的下部尿路通過障害の原因として重要
・ 膀胱尿管逆流現象、水腎症、腎不全など障害の程度は様々
・ 出生前診断で発見されることもある
・ 診断は排尿時膀胱尿道造影、内視鏡
・ 治療は経尿道的切除
(Campbell-Walsh Urology, 2011, 3515, 3517)
練習問題 (1)
後部尿道弁
尿道下裂に関して誤っているものはどれか。
1.会陰部尿道下裂では膣の残存など性分化異常を伴うことが多い。
2.排尿障害を伴い、多くの症例で水腎症を合併する。
3.手術時期に関しては早期に立位排尿を可能とするために
2-4歳頃に行うことが望ましい。
4.尿道口より遠位が索を形成し、陰茎腹側屈曲の原因となる
ことがある。
5.陰茎皮膚が不十分な場合、膀胱粘膜や頬粘膜を用いた
尿道形成も行われる。
(ベッドサイド泌尿器科学 診断・治療編、2000, 661-663)
練習問題 (2)
練習問題 (1)
尿道下裂に関して誤っているものはどれか。
1.会陰部尿道下裂では膣の残存など性分化異常を伴うことが多い。
2.排尿障害を伴い、多くの症例で水腎症を合併する。
3.手術時期に関しては早期に立位排尿を可能とするために
2-4歳頃に行うことが望ましい。
4.尿道口より遠位が索を形成し、陰茎腹側屈曲の原因となる
ことがある。
5.陰茎皮膚が不十分な場合、膀胱粘膜や頬粘膜を用いた
尿道形成も行われる。
3歳男児、生下時より両側陰嚢内容欠損を指摘されたが放置してい
た。3歳児検診で異常を指摘され泌尿器科を受診した。他に異常は
なく、発育は順調である。右精巣は鼠径部に触知されたが左精巣は
触れなかった。
次に行う検査で適切でないものはどれか。
1.MRI
2.CT
3.腹部超音波
4.血管造影
5.腹腔鏡
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練習問題 (2)
練習問題 (3)
3歳男児、生下時より両側陰嚢内容欠損を指摘されたが放置してい
た。3歳児検診で異常を指摘され泌尿器科を受診した。他に異常は
なく、発育は順調である。右精巣は鼠径部に触知されたが左精巣は
触れなかった。
次に行う検査で適切でないものはどれか。
精査の結果、左精巣は腹腔内(総腸骨動脈レベル)に発見された。
本症例に対する治療として最も適切と思われるものはどれか。
1.MRI
2.CT
3.腹部超音波
4.血管造影
5.腹腔鏡
練習問題 (3)
精査の結果、左精巣は腹腔内(総腸骨動脈レベル)に発見された。
本症例に対する治療として最も適切と思われるものはどれか。
1.hCG療法を行う。
2.右精巣固定術、左精巣摘除術を行う。
3.右精巣固定術、左は経過観察し鼠径部まで下降した時点で
精巣固定術を行う。
4.右精巣固定術、左は降ろせるところで固定する。
5.右精巣固定術、左は精巣動静脈を切断し経過観察し、
6ヵ月後に陰嚢へ降ろすかあるいは摘除する。
1.hCG療法を行う。
2.右精巣固定術、左精巣摘除術を行う。
3.右精巣固定術、左は経過観察し鼠径部まで下降した時点で
精巣固定術を行う。
4.右精巣固定術、左は降ろせるところで固定する。
5.右精巣固定術、左は精巣動静脈を切断し経過観察し、
6ヵ月後に陰嚢へ降ろすかあるいは摘除する。
練習問題 (4)
停留精巣に関して正しいものはどれか。2つ選べ。
1.片側例でも不妊の原因になりうる。
2.悪性化した場合はセミノーマの頻度が高い。
3.発見した場合は生後すぐにhCG投与を開始することが良い
4.早期に手術したほうが将来不妊になる可能性が低下する。
5.鼠径ヘルニアを合併している場合には悪性化しやすい。
練習問題 (4)
停留精巣に関して正しいものはどれか。2つ選べ。
1.片側例でも不妊の原因になりうる。
2.悪性化した場合はセミノーマの頻度が高い。
3.発見した場合は生後すぐにhCG投与を開始することが良い
4.早期に手術したほうが将来不妊になる可能性が低下する。
5.鼠径ヘルニアを合併している場合には悪性化しやすい。
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