劣化した映画フィルムに対応できるデジタル化装置(pdf形式:296KB)

ビジネス賞受賞
劣化した映画フィルムに対応できるデジタル化装置
山勝電子工業株式会社
劣化の進んだ映画フィルムから画像を読み取り、低コストで高品質な4Kデジタル動画とし
て保存できる世界で唯一のデジタル化装置を開発しました。
受賞企業の事業内容
CAD 設計、電子回路・機器設計、EMS サー
ビスを行っています。
の画像検出器を採用することで、従来の方法で
はデジタル化や投影が困難なほど劣化したフィ
ルムでも本装置によって 4K 高画質画像データ
に変換することが可能になりました。
受賞技術・製品の概要
映画フィルムは、時間と共に徐々に劣化が進
行し、強度の低下、変形、収縮などが起きます。
フィルムの劣化によって、貴重な芸術作品や文
化資産が失われていくことが社会問題となって
います。映画フィルムをデジタルデータに変換
する従来のフィルムスキャナは、フィルムのパ
ーフォレーション(フィルム両脇にある穴)に爪
を引っかけて引っ張ることによってフィルムを送
る方式となっており、劣化によって強度が低下
したフィルムが破損する危険があることや、変形
したフィルムは装置にセットすることが出来ない
ことなどが課題でした。
そこで同社は、パーフォレーションを使用し
てフィルムに張力をかける代わりに、フィルムキ
ャリアや回転ドラムにフィルムを吸着させ、フィ
ルムキャリアごとコンピュータ制御によって送る
ことによって、フィルムを送る機構を開発しまし
た。この仕組みにより、劣化により強度が低下し
たフィルムや変形・収縮したフィルムでもフィル
ムを送ることが可能になりました。また、高画質
図1 デジタル化装置の仕組み
図2 デジタル化装置
本製品によってこれまで見ることが難しかっ
た貴重な芸術作品や記録映像などの映像資産
の復活に貢献することが期待されます。現在公
的あるいは民間のフィルム保存施設に保存され
ている多くの貴重な映像資産を、半永久的に保
存できるデジタルデータに変換することは有意
義なことと考えられます。
企業名
代表者
設 立
所在地
連絡先
資本金
従業員数
企業規模
HP
:山勝電子工業株式会社
:代表取締役社長 金究 武正
:昭和 48 年 12 月
:〒213-0013
川崎市高津区末長 1-37-23
:TEL 044-866-2411
:7,000 万円
:85 人
:中小
:http://www.yamakatsu.co.jp