データシート:SCC1-RS485 および USB センサーケーブル

データシート:SCC1-RS485 および USB センサーケーブル
(SCC1-RS485 および SCC1-USB)
■ SCC1-RS485 センサーケーブル:
厳しい環境下でのバス通信および長距離通信を
確実に行える RS485 インタフェースを装備
■ SCC1-USB センサーケーブル:
実験室用途および卓上評価用に使いやすい
USB インタフェースを装備
■ 使用対象:
デジタル式液体流量センサー(SLQ タイプ、
SLI タイプ、SLG64 タイプ)
1
はじめに
当社流量センサー用 SCC1 センサーケーブルを使えば、インタフェースが I²C のセンサーでも、要求の厳し
い産業用における自動化推進用途への対応手段として、それらを設置して使用することが可能になります。
また、センサーの I²C インタフェースにおいて利用可能な標準的なコマンドに加え、ケーブルに組込まれた
マイクロコントローラが、吐出量積算、吐出自動検知、ヒーター自動制御、非同期読取用データバッファー
などの、より複合的な流量管理を可能とします。
当社では、便利なアクセス機能を備えたマイクロソフト社ウインドウズ用ドライバーの DLL を提供していま
す。
2
RS485 用ピグテールタイプ および USB プラグ付きタイプ
デジタル通信用 SCC1 センサーケーブルとして、ピグテールタイプと USB プラグ付きタイプを用意してい
ます。ピグテールケーブルは RS485 インタフェースを提供し、5 V 電源が必要になります。USB ケーブルは
RS485 を USB インタフェースに変換し、ホスト PC の USB ポートから直接電源を取ります。
いずれのタイプも、当社の液体流量センサーの 4 ピン M8 コネクターに接続します。インタフェースの電子
回路はケーブルに組込んであります。USB プラグタイプは全長が約 2 メートルあり、ピグテールタイプは全
長が 2 m のタイプと 5 m のタイプがあります。
図:センサーに接続した状態の SCC1 センサーケーブル。左側:ピグテールタイプ、右側:USB プラグ。ケー
ブル内の通信インタフェース情報も記載しています。
3
利用可能なドライバーの DLL
Microsoft Windows®用に当社では、DLL を開けられるプログラミング言語から直接アクセスするためのシン
プルな C 言語の関数を組込んだドライバーDLL を提供しています。
DLL 用の説明書とサンプルコードが必要な場合は当社までご請求ください。
www.sensirion.com
Version 4-2014 年 7 月
1/4
4
端末がピグテールタイプの SCC1-RS485 センサーケーブルの仕様
S-HDLC 内の RS485 コマンド
ケーブルとセンサーをマイクロコントローラで動作
させる場合は、Sensirion-HDLC(ハイレベル・データ
リンク・コントロール)プロトコルを使用します。別
途、RS485 インタフェース用の SHDCL コマンドの
説明書をご参照ください。
ピグテールの電線配列
ピグテールケーブルの端部はマスターシステムの
RS485 インタフェースに接続することができます。
電線の配列は次の通りです。
青
黒
茶
白
VDD (5V)
RS485 D- RS485 D+
GND
警告:接続を間違えるとケーブルとセンサーに損傷
を与えるおそれがあります。
マイクロ
コントローラ
または
PC
茶:D+
黒:D白:GND
青:VDD
センサーケーブル
ボーレートおよび/または RS485 アドレスを変更す
るために Windows PC 用のコンフィギュレーショ
ン・ソフトウェアが必要な場合は当社にお問い合わ
せください。
デバイスの最大数
一本のバスに接続可能なデバイスの最大数は理論的
に 255 です。ただし、同一のバス上に多くのデバイ
スを接続する場合、問題が生じないようにそれらの
ネットワークレイアウトを適切に設計する必要があ
ります。例えば、センサーのデータ分解能/サンプリ
ング時間の選択条件(例:9 ビットデータ/1ms 毎、13
ビ ッ ト ・ デ ー タ /10ms 毎 ) に よ っ て 、 帯 域 幅 が
115,200kbit/s のバスの場合、デバイス数が約 3~5(9
ビット)または 30 以上(13 ビットまたはそれ以上)
に制限されることがあります。
RS485 ネットワークの接続形態
RS485 ネットワークはアプリケーションの要求事項
に合うように設計する必要があります。当該ネット
ワークには、ネットワーク接続形態として、1 本の幹
線に短い分岐線(1~2 m)で各センサーを接続するリ
ニア型マルチドロップ接続を推奨します。
電源
電気的仕様
電源電圧 *
5 V (3.5 V~7 V)
電圧の安定性
+/- 0.3 V
< 10 kHz
標準消費電力
100 mW
500 mW
最大消費電力
*電源電圧の最小値はケーブルに接続するセンサー
により異なります。
接地接続
センサーケーブルの GND 端子を、電源の GND 端子
およびメインシステムの RS485 インタフェースの
GND 端子に接続する必要があります。センサーケー
ブルは、電源と各通信線の間に光カプラーやその他
の電気的隔離装置を備えていません。
ボーレートと RS485 のアドレス
使用可能なボーレートは 1200、2400、4800、9600、
14400、19200、38400、57600 および 115200baud
で、デフォルト値は 115200baud です。
SCC1-RS485 センサーケーブルの RS485 アドレス
のデフォルト値は 0 です。
www.sensirion.com
図:センサーを短い分岐線で接続するリニア型マル
チドロップ接続
終端抵抗
RS485 ネットワークの末端部には、通信エラーを引
き起こす信号の反射を避けるために、抵抗器による
終端処理が施されます。ケーブル数が少ない短い
ネットワークの場合は終端処理なしでも動作します
が、ネットワークが長くセンサー数が多い場合は、
チェーンの末端部にセンサーを接続し、そのセン
サーケーブルに内蔵されている終端抵抗をソフトウ
エアコマンドでオンにする必要があります。詳しく
は当社アプリケーションノート, ”Bus Operation with
Multiple RS485 Sensor Cables”をご参照ください。
なお、120Ω の抵抗器を手作業で接続してネットワー
クを終端することもできます。
Version 4-2014 年 7 月
2/4
5
USB プラグ付きタイプの SCC1-USB センサーケーブルの仕様
PC ドライバー
USB ケーブルをプラグ・インすると、必要な仮想
COM ポート(VCP)ドライバーが自動的にインストー
ルされます。ドライバーが正しくインストールされ
ると、接続されたデバイスがデバイス・マネジャー
内に USB シリアルポートとして表示されます。この
インストールが行われない場合は、以下のサイトか
ら VCP ドライバーをダウンロードしてインストール
してください。
http://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm
6
COM ポートおよびボーレート
ホストコンピュータは COM ポートアドレスを USB
ケーブルに割当てます。ボーレートは 115,200、エ
コーはオフ、RS485 のアドレスは 0 です。
複数の USB ケーブルが同一のコンピュータに接続さ
れている場合は、それぞれの USB ケーブルに固有の
COM ポートが付いていますが、すべてのケーブルに
同一の RS485 アドレス(0)が割当てられている必要
があります。
一般仕様
温度仕様
-25~+85℃
動作温度*
保管温度
-40~+105℃
*センサーの動作温度に関してはセンサーの仕様書もご確認ください。
内蔵電子回路の位置
センサーケーブルの電子回路はケーブルの膨らんでいる部分に収められています。電子回路の電力消費によ
り、当該部分が使用中にわずかに熱せられることがあります。流量センサーの測定に対する干渉を避けるた
めに、膨らみ部分を流量センサーのハウジングに取付けることはお勧めしません。
ケーブルの曲げとケーブルに加えられる力
ケーブルの膨らみ部分の根本を過度に繰り返し曲げるとケーブルが破損に至ることがあります。ケーブルと
膨らみ部の境界部分の取り扱いには十分ご注意ください。
製品認証
SCC1 センサーケーブルは RoHS および WEEE に適合しています。RS485 または USB ケーブルと SLI-シ
リーズ、SLQ-シリーズ、SLG64-シリーズのデジタル式流量センサーとの組合わせは CE 認証を受けています。
各流量センサーのデータシートもご参照ください。
7
発注に関するご案内
SCC1 センサーケーブルをご注文いただく際は次の製品名と部品番号をご指定ください。
製品名
製品
部品番号
SCC1-RS485 2 m
SCC1-RS485 5 m
SCC1-USB
SCC1-RS485 センサーケーブル(ピグテールエンド)、2 m 長
SCC1-RS485 センサーケーブル(ピグテールエンド)、5 m 長
SCC1-USB センサーケーブル
1-100804-01
1-101122-01
1-101007-01
www.sensirion.com
Version 4-2014 年 7 月
3/4
8
重要な通知
SENSIRION は本製品の欠陥のうち、データシートに定める操作条件下
で、かつ商品の正しい使用条件下で生じた欠陥に対してのみ責任を負
います。SENSIRION は、技術的仕様に従わずに商品を操作または保管
した期間については、明示的であるか暗示的であるかを問わず、あら
ゆる保証を明示的に否認します。
SENSIRION は、同社製品を応用/使用した製品や回路が引き起こす問
題(結果的、具初的に起こる問題を含め、これに限定されません)に
対しては、免責とさせていただきます。すべての操作パラメーター(推
奨するパラメーターを含み、かつこれに限定されません)はお客様の
アプリケーションに合わせてお客様の技術専門家が実証してください。
推奨するパラメーターは応用製品ごとに変わる可能性があり、また現
に変わるものです。
SENSIRION は、別途の通知なしに以下の権利を留保します。
(i)製品
仕様および/または本書に記載する情報を変更する権利、および(ii)本
製品の信頼性、機能、設計を改善する権利。
8.1 警告、人身障害
本製品は、安全装置または緊急停止装置として使用してはならず、ま
た製品の故障が負傷につながるおそれのあるその他の用途に使用しな
いでください。本製品は、その意図する用途、または認められた用途
以外には使用しないでください。本製品の設置、取扱、使用、または
整備を行う前に、データシートと各アプリケーションノートを参照し
てください。以上の指示事項に従わないと、死亡または重大な負傷を
招くおそれがあります。
買手が SENSIRION の製品を、意図しない用途、または認められてい
ない何らかの用途のために購入または使用する場合、買手は、
SENSIRION にその製品の設計または製造に関する過失があったとの
主張がなされた場合であっても、その意図しない用途、または認めら
れていない用途に伴って起きた負傷または死亡についての請求に基づ
き直接または間接的に生じる一切の請求、費用、損害賠償、経費、お
よび相応な弁護士費用から SENSIRION およびその役員、従業員、子
会社、関連会社、販売店を守り、免責し、被害を被らないようにする
ものとします。
著作権© 2001-2013, SENSIRION
CMOSens® は Sensirion の登録商標です。
版権所有
8.2 ESD 対策
本部品はその固有の設計により、静電気の放電(ESD)に対する感度
が高くなっています。ESD が誘発する損傷および/または劣化を防ぐた
めに、本部品の取扱に際しては慣習および法令に基づく ESD 対策を
取ってください。
8.4 CE、RoHS、REACH、WEEE ステートメント
SCC1 シリーズは以下の指令および規制の要求事項に適合しています。
8.3 保証
SENSIRION は、本製品の元の購入者に対して、引渡日から 12 ヶ所(1
年)の期間、本製品が SENSIRION の公表する製品仕様書に定める品
質、材質、および仕上がりのものであることを保証します。この期間
内に欠陥のあることが証明された場合には、SENSIRION は以下の各条
件が満たされることを前提に、SENSIRION の裁量により、買手に対し
て無償で本製品の修理および/または交換を行うものとします。
 欠陥 が発 生し て から 14 日 以内 に そ の欠 陥に つい て 書面 にて
SENSIRION に通知してください。
 それらの欠陥は、SENSIRION の設計、材質、または仕上がりの不
具合から生じたものであることを SENSIRION が合理的に納得で
きるものでなければなりません。
 欠陥のある製品は買手の費用負担により SENSIRION の工場に返
却してください。
 修理または交換後の製品の保証期間は当初の保障期間の未経過期
間に限定されるものとします。
本保証は装置の意図する正しい用途のために SENSIRION が推奨する
仕様の範囲内で設置および使用されていないものについては適用され
ません。本保障に明記された保証を除き、SENSIRION は明示的である
か暗示的であるかを問わず、製品に関するいかなる保証も行いません。
市場性または特定の目的への適合性が制限を設けることなく含まれる
一切の保証は明示的に除外され、否認されます。




本シリーズの装置は規格 EN 50081-2(エミッション・テスト・シ
リーズ)、EN 50082-2(イミュニティ・テスト・シリーズ)、ESD
保護に完全に準拠しています。
電気・電子機器における特定有害物資の使用制限に関する 2011 年
6 月 8 日付け欧州議会・理事会指令 2011/65/EU(RoHS)
、OJ L 174、
2011 年 7 月 1 日、第 88 頁。
化学物質の登録・評価・認可および制限に関する 2006 年 12 月
18 日付け欧州議会・理事会規則 2006/1907/EC(REACH)、OJ L
396、2006 年 12 月 30 日、第 1 頁。
電気電子機器廃棄物に関する EU 指令 2002/96/EC(WEEE)、
OJ2003 年 2 月 13 日、特にその第 6 条(1)および付録 II。
8.5 本文書について
本文書は以下の当社技術文書の英文版を和訳したものです。
記載内容に疑
義が生じた場合は、当該英文版を正とします。
文書名:SensirionRS485 and USB Sensor Cable
SCC1-RS485 and SCC1-USB
(Version 4)
当社の本社および日本現地法人
SENSIRION AG
Laubisruetistr. 50
CH-8712 Staefa ZH
Switzerland
Tel: +41 44 306 40 00
Fax: +41 44 306 40 30
[email protected]
www.sensirion.com
Sensirion AG (Germany)
phone: +41 44 927 11 66
[email protected]
www.sensirion.com
www.sensirion.com
センシリオン株式会社
Tel : 03-3444-4940
[email protected]
www.sensirion.co.jp
Sensirion Korea Co. Ltd.
phone: +82 31 337 7700~3
[email protected]
www.sensirion.co.kr
phone: +1 805 409 4900
[email protected]
www.sensirion.com
Sensirion China Co. Ltd.
phone: +86 755 8252 1501
[email protected]
www.sensirion.com.cn
To find your local representative, please visit www.sensirion.com/contact
Version 4-2014 年 7 月
4/4