-1- 第12回 見方を変えると、人生が変わる アドラー心理学 臨床心理学で

第12回
見方を変えると、人生が変わる
アドラー心理学
臨床心理学で有名なフロイトやユングと同じ時代の人、アドラーがブームになっていま
す。1900年代前半のそうとう昔の人なのになぜ?という印象もあるのですが、今の日
本人の心に役立つことを言っているのかもしれません。
主観的な劣等感で悩んでいませんか?
アドラーの代表的な言葉の一つに「主観的な劣等感」というものがあります。
「自分はだめな人間だ。何も良いところがない。」相談に来る高校生からよく出てくる
言葉です。でも、私から見ると、「そんなことはないのに」ということが多いのです。自
分で自分を低く見て悩み、損をしている。そういう「主観的な劣等感」に多くの人が悩ん
でいるのです。
ライフスタイルを変える
「主観的な劣等感」に悩んでいる場合、その見方のために実際の生活でも消極的になり、
損をしているケースがたくさんあります。「きっとやればできるのに。あきらめてしまっ
てもったいない」と思われるのです。
アドラーは、そんなライフスタイルを自ら変えることで、自分も、人生も変えることが
できると訴えています。
「完全であろうとするから苦しくなる」
「いい加減は、良い加減」という言葉を聞いたことはありませんか?真面目な人、完璧
主義の人ほど、悩み苦しんでしまいます。でも、どんなに頑張っても、人間は不完全な存
在で、完璧にはなかなかいかないものです。
そんな完全(完璧)主義をやめてみると、自分で自分を悩ませている状態から脱して、
気楽に人生を楽しめるようになるのです。
アドラーは、「完全であろうとするから苦しくなる」と言っています。
認知療法、認知行動療法
このようにして、人は自分がつくってしまった見方・考え
方の癖、行動様式で実は良くも悪くもなるのです。良い場合
は良いですが、悪くなっている場合は、見方・考え方、行動
の仕方を変えてみてはどうでしょうか。
心理療法の一つである認知療法、認知行動療法というのは、
この見方・考え方、行動のしかたを医師やカウンセラーの支
援をもとに変えていくものです。
医師やカウンセラーの力を借りなくても、自分自身の力で
変えることも可能なケースが多く見られます。
もし、あなたがこのような悩みを持っていたら、新しい年、
自分で変える一歩を踏み出してみませんか?
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