平成28年2月10日発行 長野の林業 No.313

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No.313
もくじ
カラマツ林業等研究発表会……………………………………………………2
特集
長野県ふるさとの森林づくり賞・林業関係ポスター等コンクール………4
信州の木活用モデル地域支援事業……………………………………………6
お知らせ………………中部労働技能教習センター …………………………………8
森林保険 …………………………………………………………9
県森連だより…………………………………………………………………………… 10
長野県の木材市況……………………………………………………………………… 12
平成28年1月15日(金)に長野県庁講堂において、
「平成27年度長野県ふるさとの森林づくり賞・
林業関係ポスター等コンクール表彰式」が開催され、受賞者やその関係者など、多くの皆様がご来
場されました。
受賞者の皆様が、この受賞を契機とし、
ますますご活躍されることをお祈り申し上げます。
カラマツ林業等研究発表会
カラマツ林業等研究発表会が開催されました
1
北アルプス南部地域における中信森林管理署のニホ
ンジカ対策について
杉村 智春、渡澤
中信森林管理署
徹
県 下 各 地 で 深 刻 な 森 林 被 害 を 及 ぼ し て い る ニ ホ ン ジ カ で す が、 こ
れ ま で 上 高 地 で は ニ ホ ン ジ カ が 生 息 し て い ま せ ん で し た。 し か し 分
カラマツ林業等研
究会は、長野県を代
表するカラマツを中
布 の 拡 大 が 懸 念 さ れ る た め、 セ ン サ ー カ メ ラ を 設 置 し た と こ ろ、 ニ
3
木材生産機能維持のための過密スギ林施業技術の検討
野本
長野県林業大学校
浩幸
信州大学農学部
松永
宙樹
くなるため、両者の生産量には大きな違いがありませんでした。
の 選 木 に 手 間 が か か る も の の、 成 立 本 数 が 多 く 伐 採 す る 総 材 積 も 多
林 と 比 較 し ま し た。 そ の 結 果、 天 然 更 新 林 分 で は 列 の 確 認 や 伐 倒 木
御代田町の浅間山国有林にある三十年生のカラマツ天然更新試験
地 で 初 回 間 伐 と し て 列 状 間 伐 を 行 い、 隣 接 す る 同 齢 の カ ラ マ ツ 人 工
カラマツ天然更新林分の立木の分布様式が間伐に及
ぼす影響
間伐を行うことが経済的にも有効な方法と判断できました。
が 作 成 し た 成 長 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン で 解 析 し た と こ ろ、 初 期 に 強 度 な
で 育 て た 場 合 の 経 済 効 果 を 検 討 し ま し た。 今 回 は、 森 林 総 合 研 究 所
林業総合センター研究報告二十七号に記載されている長野市の
四 十 三 年 生 の 過 密 ス ギ 林 を 事 例 と し て、 間 伐 方 法 を 変 え て 百 十 年 ま
2
がわかりました。
ホ ン ジ カ が 複 数 頭 確 認 さ れ、 し か も 一 週 間 以 上 は 定 着 し て い る こ と
心として、森林の健
全育成から県産材の
利用に至る幅広い分
野について、効率的
な研究を行い、その
振興を図るため昭和
五十四年から活動し
ており、毎年研究発
表会を開催していま
す。
平成二十八年一月
八日に長野県林業総
合センター︵塩尻市︶
で、三十五回目とな
るカラマツ林業等研
究発表会が開催さ
れ、県下各地から百二十名を超える参加者が集まりました。
今 年 も 産 学 官 の 様 々 な 立 場 か ら7 題 の 研 究 発 表 が 行 わ れ ま し た の
で、その概要についてお伝えします。
■2■
カラマツ林業等研究発表会
木曽森林管理署
倉石
明典
木曽地域における先進的林業機械導入への取組
木曽森林組合
大久保一彦
4
働 状 況 を 詳 し く ご 紹 介 い た だ く と と も に、 県 内 林 業 の 推 進 に 向 け た
カラマツ材利用開発の変遷
今後の取り組みについても発言いただきました。
7
﹁割れ﹂
長野県の主要造林樹種であるカラマツは﹁ヤニ﹂﹁ねじれ﹂
と い う 欠 点 が 問 題 と な っ て 利 用 に 制 約 が あ り ま し た。 林 業 総 合 セ ン
吉田
長野県林業総合センター
孝久
業 機 械 を 導 入 し て 実 証 試 験 を 行 い ま し た。 本 機 は、 先 行 伐 倒、 作 業
タ ー で は、 こ れ ら の 欠 点 を 克 服 す る た め に カ ラ マ ツ 材 の 乾 燥 技 術 の
道 開 設、 木 寄 せ 等 そ れ ぞ れ 別 の 機 械 が 行 っ て い た 作 業 を 原 則 こ の 一
開 発 を 進 め、 利 用 の 拡 大 に つ な げ て き ま し た。 今 後 は、 夢 の 新 技 術
平成二十五年度にフェラバンチャ機能付きバケット収納型グラッ
プ ル、 木 寄 せ 用 ウ イ ン チ 及 び ス タ ビ ラ イ ザ ー 機 能 を 装 備 し た 先 進 林
台 で で き る こ と か ら、 作 業 効 率 及 び 生 産 性 が 向 上 し、 作 業 者 の 安 全
︵
サイト
Web
︻林業総合センター︼
︶で も ダ ウ ン ロ ー ド す る
g-index.html
ことが出来ます。
http://www.pref.nagano.lg.jp/ringyosogo/seika/gijyutsu/
林業総合センター
今 回 の 詳 し い 内 容 は、 林 業 総 合 セ ン タ ー が 発 行 す る﹁ 技 術 情 報 カ
ラマツ林業等研究会特集号﹂で後日紹介いたします。なお技術情報は、
と話しました。
を 開 発 し、 次 世 代 の カ ラ マ ツ 林 業 を 更 に 発 展 さ せ て い く こ と が 重 要
家具材としてのカラマツ︵カラマツ製学童机・椅子を
修理して︶
性も高くなりました。
5
三宅
長野県工業技術総合センター
芳美
長野県内の小学校に導入されたカラマツ製の学童机や椅子が﹁ト
ゲでケガをする﹂﹁重い﹂との課題があり、その原因を分析するため
傷 ん だ カ ラ マ ツ 製 の 学 童 机 や 椅 子 を 修 理 し ま し た。 こ れ に よ り 学 童
用 の 家 具 と し て カ ラ マ ツ 材 を 使 う こ と の 課 題 が 多 く 見 つ か り、 浸 透
性 塗 料 の 使 用 や、 ア ル ミ な ど の 異 素 材 を 組 み 合 わ せ る 必 要 が 提 案 さ
信州F・POWERプロジェクト、国産材活用の新た
なモデル
れました。
6
坪内
征矢野建材株式会社
克己
平成二十七年四月に完成して事業を開始した木材加工施設︵ソヤノ
ウッドパーク︶について、事業開始に至った経緯から、現在までの稼
■3■
長野県ふるさとの森林づくり賞・林業関係ポスター等コンクール
平成二十七年度長野県ふるさとの森林づくり賞 ・
林業関係ポスター等コンクール 表彰式開催
平成二十八年一月十五日︵金︶に
長野県庁講堂において、長野県が
主催、長野県教育委員会及び林業
関係団体が共催し、森林・林業の
振興に貢献された皆様や、林業関
係ポスター等コンクールにおいて
優秀な成績を収めた児童・生徒の
皆様に対する表彰式を開催しまし
た。
ふ る さ と の 森 林 づ く り 賞 で は、
﹁北信州森林組合 様﹂︵中野市︶が
下刈り等の作業を継続され、地域
体を通じ、社内研修により植栽や
での協力のほか、支援を受ける団
更新して森林整備に対する資金面
を締結し、現在に至るまで契約を
十七年から森林
︵もり︶の里親契約
ルギー工場 様﹂
︵伊那市︶
、平成
那森林組合木質バイオマスエネ
と し て 大 き く 貢 献 さ れ た﹁ 上 伊
イオマスエネルギー利用の先駆け
製造工場で、本県における木質バ
で最初に稼働した木質ペレットの
︵大町市︶
、県内
りの少年団 様﹂
町市立美麻小中学校及び同校みど
ど積極的な環境教育を行った﹁大
徒の皆様が受賞されました。
点を選考し、五十一名の児童・生
く制作している姿が目に浮かぶ七
中に入る様子を想像しながら楽し
があり、野鳥が実際にこの巣箱の
立てなど、すべての工程に丁寧さ
制作の部﹂で、材料の加工や組み
優秀な作品を表彰する﹁野鳥巣箱
類 に 応 じ た 規 格 の 巣 箱 を 制 作 し、
高さ、直径、奥行きなど野鳥の種
れるなど二十九点を選考、巣穴の
生命の営みの場面が素直に表現さ
しげに関わっている場面や野鳥の
ポスターの部﹂で、人と野鳥が楽
活動などを題材にした﹁野鳥愛護
に 大 き な 活 力 を も た ら し た﹁ グ
において、管理の基礎となる境界
は、平成十七年から地域の民有林
原 曜 様﹂
都東久留米市︶が知事賞を受賞さ
︵伊那市︶
、森林 もり
(
)
れるなど、十七の個人・団体の皆
の里親契約を締結し、里親の社内
強い森林づくりに貢献された﹁北
大 賞 を 受 賞 さ れ ま し た。 同 組 合
明確化の取組や木材の出材、出荷
研修である森林整備への協力や所
ローブライド株式会社 様﹂︵東京
量をインターネットでリアルタイ
このほか、信州大学農学部の教
授として、山地災害のメカニズム
地域の雇用に貢献されました。
的な採用により後継者の育成及び
努め、また、地元高校生等の積極
な技術により効率的な素材生産に
に﹁しいたけ文庫﹂を設置するな
収益で学習図書を購入し、図書館
いたけの栽培を行い、販売による
ながら学校周辺の立木の伐採やし
︵須坂市︶、地域住民の支援を受け
れ た﹁ 一 般 財 団 法 人 仁 礼 会 様 ﹂
に提供し、地域の活性化に貢献さ
選考、野鳥の自然の姿やその愛護
う強い思いが込められた十五点を
かな環境を皆で作っていこうとい
の部﹂で、森林を大事に育て、豊
た﹁国土緑化・育樹運動ポスター
環境緑化の大切さなどを題材にし
様が受賞されました。
ムに共有するシステム等、先進的
有する森林を地元のきのこ祭り等 また、林業関係ポスター等コン
ク ー ル で は、 植 樹 や 樹 木 の 保 護、
の解明に尽力され、本県の災害に
長野県林業関係ポスター等コンクールの表彰
表彰を受ける北信州森林組合の中山代表理事組合長 様
(写真㊨)
■4■
長野県ふるさとの森林づくり賞・林業関係ポスター等コンクール
長
野
県
岩
村
田
高
等
学
校
飯
山
市
立
木
島
小
学
校
久
田
ひ
か
り
長
野
県
長
野
高
等
学
校
長
野
市
立
豊
野
中
学
校
田
垣
歩
実
諏
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市
立
中
洲
小
学
校
長
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高
遠
高
等
学
校
箕
輪
町
立
箕
輪
中
学
校
高
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輝
田
垣
歩
実
南 箕
輪 諏
村 訪
立 市
南 立
箕 中
輪 洲
中 小
学 学
校 校
小
林
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東
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市
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小
学
校
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山
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町
立
南
小
学
校
市
川
な
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美
長
野
県
岩
村
田
高
等
学
校
河
野
陽
太
郎
長
野
市
立
豊
野
中
学
校
野鳥愛護ポスターの部
柳 鈴
木
琴 琳
子
音
根
小 羽
諸 村
市 立
立 根
東 羽
小 小
学 学
校 校
唐
澤
綾
音
箕
輪
町
立
箕
輪
西
小
学
校
北
澤
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曇
野
市
立
豊
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北
小
学
校
長
野
県
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高
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学
校
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学
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賞
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長
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那
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学
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輪
町
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箕
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西
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学
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社
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校
宮
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明
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飯
田
市
立
飯
田
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中
学
校
北
條
快
李
部門
小
諸
市
立
小
諸
東
中
学
校
湯
本
楓
花
藤
木
藍
奈
長野県猟友
会長賞
長
野
県
高
遠
高
等
学
校
小
山
晴
樹
中
村
実
紘
林業関係ポスター等コンクール受賞者
瀬
下
春
奈
住
所
・
所
在
地
長野県ふるさとの森林づくり賞受賞者
山
﨑
京
雅
長
野
県
茅
野
高
等
学
校
蟹
澤
萌
加
中
野
市
国土緑化・育樹運動ポスターの部
長野県緑の基
金理事長賞
︵敬称略︶
※受賞者のご功績等の詳細は、長野県
ホームページ
か
http://www.pref.nagano.lg.jp/
ら、
﹁ 組 織 案 内 ﹂ ↓﹁ 林 務 部 ﹂ ↓﹁ 森
林 政 策 課 ﹂ ↓﹁ コ ン ク ー ル 等 表 彰 式 ﹂
高
橋
優
香
須 伊
坂 那
市 市
受
賞
者
名
賞 名
大
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市
立
大
町
南
小
学
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北
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森
林
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中
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立
中
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小
学
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平
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飯
田
市
北
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曜
長野県知事賞
諏
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市
立
城
南
小
学
校
浦
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太
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財
団
法
人
仁
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部門
賞 名
ふるさとの
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曇
野
市
立
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北
小
学
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五
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村
森林づくり大賞
上
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市
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科
小
学
校
小
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人
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林
一
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長野県知事賞
長
野
市
立
加
茂
小
学
校
中
野
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松
村
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男
長野県教育
委員会賞
諏
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学
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穂
川
輝
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長野県森林組合
連合会長賞
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市
長野県特用林産
振興会長賞
長
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村
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学
校
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下
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長野県猟友会
長賞
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輪
町
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輪
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小
学
校
久
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侑
莉
諏
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市
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の町
少市
年立
団美
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小
中
学
校
及
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大同 中
町校 野
市み 市
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長野県緑の基
金理事長賞
梶
谷
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穂
南
佐
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郡
佐
久
穂
町
諏
訪
市
立
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北
小
学
校
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く
ほ
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子
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成
ク
ラ
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森林づくり推進の部
長野県知事賞
安
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野
市
立
穂
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南
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学
校
向
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乃
テ辰
野
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小
学
校
及
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上学
伊校
那支
郡援
辰ボ
野ラ
町ン
長野県知事賞
村
上
桜
凪
長野県猟友
会長賞
中
野
市
立
高
社
中
学
校
のページでご覧いただけます。
︻森林政策課︼
■5■
海
谷
美
佳
協
同
組
合
小連
諸合
市会
長野県緑の基
金理事長賞
等近
学藤
校 ま
臼い
田美
キ
長
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ス佐
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総
合
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術
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那
工森
場林
組
合
木
質
バ
イ
オ
伊マ
那ス
市エ
ネ
野鳥巣箱制作の部
長野県知事賞
長野県教育
委員会賞
野鳥愛護ポスターの部
東
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木
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セ
ン
タ
長野県教育
委員会賞
ブ
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イ
ド
東株
京式
都会
東社
久
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米
市
大
鹿
村
森林環境教育推進の部
長野県緑の基
金理事長賞
グ
ロ
長野県知事賞
︵敬称略︶
富
士
見
町
立
富
士
見
諏中
訪学
郡校
富
上 士
田 見
市 町
長野県木材協同
組合連合会理事
長賞
海
野
町
商
店
街
振
興
組
合
長野県知事賞
長野県木材共同
組合連合会理事
長賞
長野県森林づくり
信州の木利用推進の部
県民税活用の部
松
下
達
也
飯
嶋
斗
夢
松
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村
立
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中
学
校
上
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諏
訪
市
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中
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陸
斗
大 町
市 小
立 諸
大 市
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小 小
学 学
校 校
浦
山
瞳
小
諸
市
立
東
小
学
校
受
賞
者
名
住
所
・
所
在
地
信州の木活用モデル地域支援事業
盛り上がっています!地域材の活用
地域が主体となり、里山の森林資源を木質バイオマス利用や商店街
の木質化、道の駅等での販売などに活用する﹁信州の木活用モデル地
域支援事業﹂︵森林づくり県民税活用事業︶が県内各地で展開されてい
ます。今年度の採択事業から4地域の取組を御紹介します。
伊那市次代へ繋ぐハッピーエンドプロジェクト
∼伊那市地域材利活用研究会の取組∼
赤ちゃんに﹁木のおもちゃ﹂をプレ
ゼントする﹁ウッドスタート﹂の取組
を行っている伊那市では、人生を終え
るに際して地域材の棺桶があってもよ
いのではないかとの市民要望を汲ん
で、
﹁ウッドエンド﹂の取組を始めま
した。
取組にあたって、市内の林業・木材
産業関係者、葬祭組合やワイン工房な
どの関係者による﹁伊那市地域材利活
用研究会﹂を設立し、地域材を利用し
た棺桶の製作研究・販売促進に向けて
活動を始め、併せて地元産の桶・樽を
地ワイン製造に使う研究・製作も行う
こととしました。
現在、研究会では検討の結果を活か
した棺桶の試作や、ワイン仕込み用桶
の製作に取り組んでいます。試作品が
完成した段階で更に製品のブラッシュアップを行い、人生のスタートからエ
ンドまで、伊那産の木に囲まれた生活の実現を目指します。
︻上伊那地方事務所︼
木曽の木でつながる∼ふるさと交流事業
∼特定非営利活動法人ふるさと交流木曽の取組∼
木曽地域では、平成二十六年の御嶽山噴火災害により地域経済に大きな影
響が生じていることから﹁つながろう木曽﹂というキャッチフレーズの下で、
多くの人が協力して木曽を盛り上げよ
うという活動を行っています。
特定非営利活動法人ふるさと交流木
曽︵木曽町︶では、事業を活用し﹁つな
がり﹂というテーマで地元のヒノキ材
を使用し、住民から観光客まで誰もが
集える﹁つながるテーブルセット﹂作
りに取り組みました。
デザイン案については、昨年九月に、
郡内の木曽青峰高校、林業大学校、県
上松技術専門校の学生を対象に﹁つな
がり﹂というテーマで公募を行いまし
た。部材の加工については、地元の大
工さんにお願いし、十一月に開催した
ワークショップで、広く参加者を募り
組み立てを行いました。
木工作を通し、地元の住民と一般参
加者の交流が図られ、素敵なテーブル
セットが完成しました。今後、各種イ
ベントに活用する予定です。
︻木曽地方事務所︼
つながるテーブルセット
ワークショップの状況
ワイン樽に詳しい講師を招いて研究会
東京の棺桶製造会社社長らを招いて研究会
■6■
信州の木活用モデル地域支援事業
松枯れ材を含めたアカマツ材の良さを伝えています
スギの香り漂う街並みづくりを皆で!
∼﹁北信州杉﹂木育プロジェクト∼
去る十一月三日に、JR飯山駅南口広場で開催された﹁新幹線飯山駅南口
植樹祭﹂に合わせ、北信州の森林と家をつなぐ会が、﹁北信州杉de 屋台プ
ロジェクト﹂を行いました。
このプロジェクトは、北信州のスギ材を活用した屋台を製作することで、
この屋台を様々なイベントで活用し、地域の活性化に役立てようとするもの
です。
当 日 は、 会 員 と み ど り の 少 年 団 や
親 子 連 れ な ど が 参 加 し、 十 台 の 屋 台
を 完 成 さ せ、 そ の 後、 地 域 の 飯 山 市
若者会議のメンバーが地酒やおでん
などを振る舞い、早速、活用しました。
屋 台 は、 様 々 な イ ベ ン ト で 活 動 で き
る よ う に、 軽 ト ラ ッ ク で 二 台 を 運 搬
で き る 大 き さ に し て お り、 今 後、 地
域で活用していただくよう検討して
います。
ま た、 三 月 に は﹁ 北 信 州 杉de ベ
ンチプロジェクト﹂を企画しており、
根曲がりの材を活かしたベンチを地
域 の 方 々 と 二 基 作 成 し、 駅 構 内 に 設
置する予定です。
こ の 取 組 に よ り、 飯 山 駅 構 内 が 一
層、 木 の ぬ く も り が 感 じ ら れ る 空 間
と な り、 地 域 の 魅 力 を 高 め て い く こ
とが期待されます。
︻北信地方事務所︼
みんなの思いを乗せた屋台の完成!
みんなで力を合わせ屋台を製作しました!
︵さいき︶
の松プロジェクトの取組∼
∼あづみの再活
安曇野市内で、松くい虫被害材を再活用した取組をしている﹁あづみの再
活の松プロジェクト﹂では、被害材を含めたアカマツ利用の取組を実施して
います。まずは、安曇野市立明北小学校前のバス停の木質化を、地域の皆さ
んや明北小学校六年生と実施しました。今まで何もなかったバス停に、被害
材を再活用したベンチや棚、
地元企業で製作しているアカマツ壁板を設置し、
木のぬくもりを感じる親しみのあるバス停に変えています。壁板には、﹁松
くい虫被害を減らしたい﹂など児童一
人 ひ と り の 願 い が 書 い て あ り、 明 北 小
学 校 の 児 童 や、 地 域 の 人 が 親 し め る 憩
いの場となっています。
十一月には国営アルプスあづみの公
園内で、
﹁あづみの里山学園祭﹂を開催
し、 被 害 材 を 再 活 用 し た パ ネ ル を 組 み
合わせて作る木工ワークショップを開
催 し ま し た。 パ ネ ル を 思 い 思 い に 組 み
合 わ せ、 ベ ン チ や 箱 な ど を 作 製 し ま し
た。 出 来 上 が っ た 作 品 は、 公 園 内 に 設
置 し、 来 場 す る 多 く の 皆 さ ん に 触 れ て
い た だ き、 ア カ マ ツ の 良 さ を 感 じ て も
らいます。
﹁道の駅ア
また、今後の取組として、
ル プ ス 安 曇 野 ほ り が ね の 里 ﹂ で も、 パ
ネルを組み合わせた木工ワークショッ
プ を 実 施 し た り、 道 の 駅 内 の 物 産 セ ン
タ ー と 連 携 し て、 農 産 物 を 入 れ る 木 箱
を 作 製 設 置 し、 道 の 駅 に 来 る 方 に、 地
元農産物と共に地元木材の良さを感じ
て も ら い、 多 く の 皆 さ ん に 信 州 の 木 を
アピールしていきたいと思っています。
︻安曇野市
耕地林務課︼
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木質化したバス停と明北小六年生
パネルと組み合わせたベンチ
お知らせ
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お知らせ
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※例えば、30年生のヒノキ林1haに100万円の補償を5年間付けると、保険料は12,500円となります。
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3月の市売りのご案内
本部事務所(製品) 荻原事務所(原木) 坂下事務所(原木) 国有林土場等活用委託販売市売日
年度末謝恩市
3月 19 日(土)
3月 23 日(水)
3月 9日(水)
3月 24 日(木)
3月8日(火)
入札物件紹介・入札結果はホームページで掲載
※本市売は、これまでの木曽地区国有林の公売に代わるものです。
※入札参加資格・入札条件等詳細については下記へお問い合わせください。
理 事 長
ホームページアドレス http://www.kisokan.com
野 村 弘
本部事務所:長野県木曽郡上松町正島町 2-45
☎ 0264-52-2480 FAX0264-52-2324
荻原事務所:長野県木曽郡上松町荻原字中島 1431-1 ☎ 0264-52-2483 ㈹ FAX0264-52-4885
やぶ原土場:長野県木曽郡木祖村薮原 844-1 ☎ 0264-24-0085 ㈹ FAX0264-24-0086
坂下事務所:岐阜県中津川市坂下 133-1 ☎ 0573-75-3178 ㈹ FAX0573-75-3172
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県森連だより
北信木材センター
57
3 50
市売 1000回を達成
28
北信木材センター・木下所長
99
北信森林管理署・清水署長
月 日︵木︶、長野市穂保の
北信木材セン タ ー に お い て ﹁ 市
売1000回特別記念市﹂の特
別式典と市売が開催されまし
た。
当日は北信 森 林 管 理 署 、 東 信
森林管理署、 北 信 木 材 生 産 セ ン
タ ー 協 同 組 合、 長 野 森 林 組 合、
木材の価値を高めると共に林業
北信州森林組 合 、 栄 村 森 林 組 合
を通じて地方創生に貢献し、林
の方々にもご 来 賓 と し て 出 席 い
業・ 木 材 産 業 を 活 性 化 し た い。
ただきました 。
今は厳しい状況だが、皆様にぜ
始めに記念 式 典 が 行 わ れ 、 長
ひ と も 元 気 に な っ て 頂 き た い。
野県森連業務 部 長 兼 北 信 木 材 セ
その後、来賓代表として北信
北信木材センターの益々のご発
ンター所長・ 木 下 明 雄 よ り 開 会
森林管理署・清水信之署長より
展 を 祈 念 い た し ま す。
﹂と述べ
の挨拶とセン タ ー の 歴 史 を 紹 介
ご 挨 拶 い た だ き、﹁ 一 番 材 価 の
られました。
し、﹁ 今 年 で 年 目 を 迎 え る 当
高かった昭和 年代と比較して
式典の後は第1000回目の
木材センター で す が 、 こ れ ま で
木材価格は約 割に下がってお
市売に移行し、活発な入札が行
の出荷者様、 そ し て ご 購 入 い た
り、 厳 し い 時 代 が 続 い て い る。 われました。国有林材は全量落
だく買い方の 皆 様 の 力 添 え が な
しかしながら、近年は木の価値
札、民有林材についてもほぼ落
ければ1000回は達成出来ま
が認められつつあり、さらにバ
札され、全体で %の落札率と
せんでした。 今 後 と も ご 愛 顧 の
なりました。
程、 そ し て 本 日 も 熱 い 入 札 を、 イオマス工場や製材工場が出来
今回で1000回目の市売を
どうぞよろしくお願いします。﹂ て需要も増加してきている。国
有林としても受託販売によって
迎えた北信木材センターです
と御礼を述べ ま し た 。
1
最古の人工カラマツ
︵165年生︶
が、買い方と出荷者の相互に最
大のメリットとなるよう努めて
まいりますので、変わらぬご愛
顧をお願いいたします。
17 万円 / 本の価格がついたイチョウ
(右)
■ 10 ■
県森連だより
北信木材センターの歩み
丹波島橋南の市場(昭和 41 年頃)
青木島橋南の市場
現在の穂保に移転。全面舗装に
■ 11 ■
長野木材市売所の開設を伝える、当時の広報誌
(昭和 34 年 11月)
平成二十八年二月十日発行
長野の林業通巻三一三号
長野県の木材市況
発
行 長 野 の 林 業 編 集 委 員 会
事務局 長野市岡田町長野県林業センター内
︵一社 ︶長 野 県 林 業 セ ン タ ー
︵一社 ︶長 野 県 林 業 普 及 協 会
電話〇二六 二二七 五
(
) 〇一五
電話〇二六 二
( 二六 五
) 六二〇
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