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第1学年3組
数学科学習指導案
日
時
場 所
指導者
1
題
材
平成22年11月11日(木)
第5校時
1年3組教室
武 井 友 和
平面図形「線対称」
2
題材について
(1) 小学校の図形指導では、ものの形についての観察や構成などの活動を通して、図形を構成する要素
に少しずつ着目できるようにしている。この章では、このような図形の直感的なとらえ方に論理的な
考察を少しずつ加えながら、小学校で学んだ図形を対称性の観点からとらえる。また、作図の意味を
理解し、「見通しをもって作図したり、作図方法を対称性に着目して見直すなどの活動を通して、平面
図形についての理解を深める」(中学校学習指導要領解説数学編)こともねらいの1つである。その中
で、用語・記号を理解し、それを正しく用いることができるようにする。
(2) この章のねらいは、「観察、操作や実験」を通して、身のまわりの事象から線対称や点対称な図形を
見いだし、美しいと感じられるものの多くに対称性が潜んでいることや、対称性に着目して考察する
ことの有効性を理解することである。この趣旨から、正方形の紙を折ったり切ったりする活動を導入
に位置づけている。
生徒は、線対称、点対称という用語を
初めて学ぶが、生活場面や小学校での様
々な学習場面で、無意識のうちに対称性
を利用している。例えば、三角形の面積
を求める「公式」を考えるとき、次のよ
うに点対称移動するのも、その1つの例
である(右図)。
このような経験を背景に、作業を通し
て確認しながら線対称、点対称の概念を
明確にしていく。 なお、「直線」「線分」
などの用語は、対称な図形の考察の中でその用語を使うことが必要な場面で扱うようにしたい。
3
生徒の実態
礼儀正しく、元気なあいさつで授業が始められる。こちらの質問に対する反応のよい生徒がいて、前
向きで活発な授業を進めることができる。
学力については、最初の「正の数・負の数」あたりではクラス間の差は感じられなかったが、文字の
式や方程式と文字を使い始めてから、1を省いたり×(かける)を省略するなどの「文字式のルール」
について理解できない生徒が見られるようになってきた。
先日行われた二学期中間定期テストでも、学力差が広がってきた。一方で、授業の雰囲気をよくする
発表の多さは見られる。
4
校内研修との関わり
本年度の研修課題は「確かな学力と豊かな心の育成を目指した指導の工夫」でる。手立ての一つとし
て規律および基礎・基本を身につけさせること、日々の教育活動において道徳教育を推進することを念
頭に置いて指導する。
また、現在の本校の学力は、全国学力・学習状況調査での正答率が過去3年間とも全国平均下回って
おり、特に「数と式」「数量関係」の項目で劣っている結果がある。今回は図形の領域での授業だが、関
係する現一年生の学力は、定期テストで「正負の数(基本的な四則計算だけ)」は73.1点、「文字の
式」は49.8点、「方程式」は53.1点という結果(100点を満点に換算した場合)である。
全生徒が確かな学力が身につく観点別評定のA(ほぼ達成できる)の80点以上達成するよう「授業の
終わりの評価テスト」「節ごとの小テスト(確認テスト)」、既習の振り返り質問をするなど、『生徒が授
業中で十分理解する、指導の工夫や充実を図る』と数学部会で話し合われている。さらに、本時の目標
達成のみならず「互いに教えあいのコミュニケーション能力を高める」、「授業規律を守り、授業展開の
効率化(テンポ)を図る」も併せて行い、学力向上及び研修課題にせまりたい。
5
指導目標
図形の対称や図形の移動を通して,平面図形についての理解を深めることができるようにする。
・線対称,点対称の意味を理解し,平面図形を対称性に着目して調べることができるようにする。
・平行移動,回転移動,対称移動の意味を理解し,平面図形を移動の観点から調べることができるよう
にする。
・基本的な図形を,見通しをもって作図することができるようにする。
・角の二等分線などの基本的な作図の方法を理解し,作図することができるようにする。
6
7
学習指導計画(15時間扱い)
1「対称な図形」
・とびら
…1
・線対称と点対称
…2(本時1/2)
・対称な図形の性質 …2
・円と対称
…2
・基本の問題
…1
2「基本の作図」
・作図の仕方
…1
・いろいろな作図
…3
・作図の利用
…1
・基本の問題
…1
・章の問題A(B) …1
本時の計画
(1) ねらい
① 線対称な図形の美しさに関心をもったり、調べたりしようとしている。
(数学への関心・意欲・態度)
② 観察、操作を通して、基本的な平面図形の対称軸を対称性の観点から見いだすことができる。
(数学的な見方や考え方)
③ 同じ図形を複数重ねた図形の中でも、対称軸を見つけることができる。 (数学的な表現・処理)
④ 線対称の軸の意味を理解している。
(数量や図形などについての知識・理解)
(2) 学習過程
流
れ
※1
学
習
活
動
指導上の留意点
観点別学習状況の評価
※2
具体的な手立て
導 ・本時のねらいを、「反省カード」で確認する。
入 ・
「線対称」の語句を、教科書を見ながら意味を確認する。
・ T:「
10
分
」で折って見せる。
・「線対称な図形」は、
左右の図形がピッタリ
と重なる図形のことで
あることをおさえる。
・折り目が「対称軸」で
それが何本かを確認す
る。
1.導入問題を提示する。
前授業で行った「Xの形の折り紙」を用意し、対称軸
を書き入れなさい。
・生徒に発表させる。
○最初の「導入問題」に興味や関 △導入問題の意味を理
心(折り紙を手にとって作業)を
解していない生徒に
をもち、意欲的にとり組もうと
は、机間指導にて助
しているか。
言をしたり、友達に
<関・意・態(観察)>
聞くように伝える。
S:
4本
・先生が「正方形も対称 ○対称軸の意味を理解している
△実際に対称軸で折っ
軸が4本」だというこ
か。
<知識・理解(観察)>
て見せる。
とも描いたり、折った
りして気づかせる。
展 2.課題を提示する。
開
課 題
・
正方形の一辺と一辺が重なるようにした図の、対称軸
30 は何本になるか、描き入れて答えなさい。
分
○興味や関心(セロテープをはり △課題問題を把握して
すぐ作業)をもち、意欲的にと
いない生徒には、導
り組んでいるか。
入問題と同様に考え
<関・意・態(観察)>
ればよいことを伝え
る。
T:「2枚になったら、全体の形
は何になるだろう?」
S:長方形!
T:
「では、この長方形には対称
軸が何本あるでしょうか?」 ・見つかったら前の対称 ○対称軸を対称性の観点から見い △実際に図形を作らせ、
軸(
)へ、色を変
えたりして、線を
(
)重ねて書かせ
て見る。
だすことができたか。
考えさせる。
<見方・考方(観察)> △まだ考えられない生
徒には、ぴったり図
形が重ねて折れる中
心が対称軸である助
言をしてみる。
S:対称軸が2本になった。
・前と比べると、本数が
どうなっているか、変
化を聞いてみる。
T:今度は3枚を組み合わせたら ・予想を立てさせ、生徒
どうなるでしょうか。
に聞いてみる。
T:時間をあげますから、いろい
ろな3枚の形とその対称軸、
4枚の形とその対称軸にした
らどうなるか考え、まとめて
みましょう。
○発表させる
予想される生徒の反応
正3−1(くの字) 正3−2(横並び)
正4−4(大きい正方形) 正4−5(L字型)
4本
正4−1(横並び)
4本
0本
正4−2(ジグザグ) 正4−3(T字)
4本
1本
0本
1本
… etc
○「3つの正方形」の考察ができ
たか。
<表現・処理(発表)>
・理解やとり組みが早い ◎「4つの正方形」の考察が終わ ○対称軸が1本でもあ
生徒には正方形だけで
り、「正三角形」にしたら対称
る時の図形と、無い
なく、正三角形でもで
軸は何本か、見つけることがで
ときの図形の違いを
きないか提案する。
きたか。 <表現・処理(観察)>
質問してみる。
予想される「理解やとり組みが早い」生徒の反応
・三2枚
・三3枚
・三4枚−1
1本
1本
整 3.本時の学習内容に係わる「評価テスト」の問題を提示
理 する。
・ ○こちらで用意した折り紙を生徒の誰かに切らせる。
10 「評価テスト」
分
開いた折り紙の対称軸はそれぞれ何本あるか答えな
さい。
①
②
0本
・三4枚−2
3本
… etc
○「一刀切り」から開いた図形の △開いた折り紙を見て
美しさを見ながら、評価テスト
答えてももよいこと
で、最後まで興味や関心をもち、 にする。
意欲的にとり組もうとしている
か。
<関・意・態(観察)>
・①は大きい正方形から
小さい正方形までの間
隔はすべて等しく、②
は正五角形であること
を伝える。
○(時間をおいて)生徒に発表して
もらう。
①
○変わった形でも、折ったときの △理解できたそばにい
図を想像して対称軸を見つける
る生徒に、さらに説
ことができたか。
明させる。
<表現・処理(発表)>
②
4本
5本
・本時のことが理解できたか、反
省カードへ記入させる。
○次回の予告をする。
T:テストで出た図形を、図形の中心を中心点として
180°回転させるとどうなるか?
S:①は同じになる!②は逆さになるだけ。
T:次回は「①のようなある点を中心に180°回しても
図形が変わらない(点対称)」を学習する、ことを話す。
※各観点の評価について
・
「観点別学習状況の評価」内の評価規準
・
「具体的な手立て」内の評価規準
8
※1◎十分満足、○おおむね満足
※2○おおむね満足を、十分満足に高める手立て
△おおむね満足に高めるための手立て
板書計画
2h 対称軸を見つけることができる。
p116
「評価テスト」
対称軸はそれぞれ何本あるか答えなさい。
①
②
・線対称な図形とは…左右の図形がピッタリと重なる図形
のこと(矢印やハートなど)
・対称軸とは…ピッタリと重なったときの図形の折り目のこと
課題問題
正方形をつなげたら、対称軸は何本になるか、
書き入れて答えなさい。
■生徒の答え
・2枚の時
9
・3枚の時
・4枚の時−①
11
月
11
日
(木)
日直
□次回の予告
・4枚の時−②
・4枚の時−③
備考・参考文献
・生徒数 男子16名 女子21名 計37名
・
『数学教育研究協議会用テキスト第41集』
埼玉県算数数学教育研究会中学校部会編
・
『21中学授業のネタ・数学②』 山崎浩二・鈴木 誠著、授業のネタ研究会中学部会編
・教育科学『数学教育2010 8月号』明治図書
・
「一刀切り」の折り紙 「Crane の HP」http://crane.hobby-web.net/math/math-link.htm
日本書籍