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ご 挨 拶
代表取締役会長
大西 實
代表取締役副会長
宗雪 雅幸
代表取締役社長
古森 重隆
21世紀を迎え、世界の人口は引き続き爆発的伸びを示し、現在の
は化学物質法規制及び安全性に関するデータベースを構築し、社
60億人強の人口が2020年に80億人、2050年に100億人を突
内ネットワークを通じ、誰でも必要な情報を検索することができ
破するものと見られています。このような中で化学物質による汚染
るようになっています。
対策、産業・生活廃棄物対策等々地球環境保全は今世紀の最優先
課題であり、世界の企業にとって第一義的関心・関与をもつべき所
またすべての環境負荷低減の基本となるソースリダクションに
つきましては、
の責務課題であります。さらには省資源・省エネルギーに向けての
◆ 省資源製品設計
新技術の開発、進歩的施策の考察等にも地球規模の課題として、取
◆ 製品製造時に発生するロスの削減
組んでいかなければならないと考えます。富士フイルム21世紀最
◆ 製品使用時に発生する環境負荷の削減
大の課題はまさしく
「環境配慮・環境保全への取組み」であります。
◆ 回収部材のリユース・リペアー(修理)による循環生産
従来から当社は以下の三点に重点をおいて環境施策に取組んで
まいりました。
という施策を実践しております。製品の品質や機能を維持、向上さ
せつつ達成しなければならないため、技術的に高いレベルが要求
◆ 自然環境に対する配慮(人間と自然の調和)
されますが、そのチャレンジングな課題に積極的に取組んでおり
◆ 化学物質に関する安全の確保
ます。当社ソースリダクションの代表例である「写ルンです」は、そ
◆ ソースリダクション(有限な資源を無駄にしないこと)
の先進的事例として評価をいただいており、2000年度も日本経
そのための施策として当社はレスポンシブル・ケア(RC)を実践
済新聞社主催の「優秀先端事業所賞 ミレニアム特別賞」や(財) 大
しております。RCは、製品の開発から製造、物流、使用そして廃棄
河内記念会主催の「第47回大河内記念技術賞」を受賞いたしまし
に至るすべてのプロセスにおいて、企業が自身の方針、目標、基準
た。「写ルンです」に限らず、すべての製品の 環境配慮 を推進し、
そして責任において環境保全や安全確保を行っていくことを主旨
ソースリダクションを実践して参ります。
とするものです。RCは世界の化学工業界が組織的に取組んでい
ソースリダクションへの取組みはまた、ゼロ・エミッションにも
る国際的な活動です。日本では1995年に日本レスポンシブル・
反映されております。生産用原材料から発生する廃棄物すべての
ケア協議会(JRCC)が結成されており、当社はその設立と同時に
再 資 源 化 は 既 に 国 内 の 主 力 全 4 工 場 で 達 成 い たしました が 、
会員になるとともにRCの実施を宣言いたしました。同時に世界標
2002年度末までには営業部門も含めた国内全事業所で、すべて
準である1S014001に従った管理システムを実践しております。
の廃棄物を対象としたゼロ・エミッションを達成する予定です。
当社は日本国内でISO14001の認証制度が発足する前から取組
当社は、経営トップの強いリーダーシップの下、環境の 持続可
みを開始し、制度が運用された初年度(1996年度)に国内主力全
能性 (Sustainability)を重視して「環境・安全上健全であり続け
4工場すべてで認証を取得いたしました。
る富士フイルム」の実現に向け、一人一人の社員、一つ一つの組織
最近では、このISO14001に則り化学物質取扱いのリスク管理
が自主的・継続的に環境保全の実現に取組んでまいります。
を実施しております。化学物質取扱いの諸側面の中から、法律や
化学物質の有害性に照らして懸念されるものを特定し、リスクの
低減、あるいは回避のための実施プログラムを作成して、定期的
に見直しを行っております。そのための基本ツールとして、当社で
1
会 社 概 要
会社名
設立
本社
東京本社
主要工場
資本金
従業員数
富士写真フイルム株式会社
1934年1月20日
〒250-0190 神奈川県南足柄市中沼210
Tel:0465-74-1111(大代表)
〒106-8620 東京都港区西麻布2-26-30
Tel:03-3406-2111(大代表)
足柄工場、小田原工場(以上神奈川県)
、
富士宮工場、吉田南工場(以上静岡県)
40,363百万円 (2001年3月末現在)
9,883名(単独)
、37,627名(連結)*
事業内容
売上構成比(2001年3月期 単独)
インフォメーションシステム
◆製版用フィルム
◆PS版
◆印刷機器
◆X-レイフィルム
◆医療用画像機器
◆コンピュータテープ
◆電子ディスプレイ材料等
42.5% 40.5%
イメージングシステム
◆カラーフィルム
◆映画用フィルム
◆カメラ
◆デジタルカメラ
◆ビデオテープ等
17.0%
(2001年3月末現在)
売上高
8,491億円(単独)
、14,403億円(連結)
(2001年3月期)
当期純利益
子会社・関連会社
631億円(単独)
、1,027億円(連結)
連結子会社 98社*
非連結子会社 57社*
(2001年3月末現在)
関連会社
44社*
*
フォトフィニッシングシステム
◆カラー印画紙
◆ピクトロ用印画紙
◆現像薬品
◆機器
◆現像プリント等
*2001年3月30日に富士ゼロックスが当社の連結子会社と
なりましたが、2000年度の対象には含めておりません。
2000年度の当社の事業概要
eピクチャーなどのデジタル画像分野を中心に新製品、新システム・
◆フォトフィニッシングシステム部門
新サービス・新ソリューションの市場導入等を行い、当期の売上高は
フォトフィニッシング分野では、当社の独自技術である固体レーザー
8,491億円(前期比3.9%増)となりました。このうち国内における
搭載のデジタルミニラボ「フロンティア」シリーズを拡充しました。
売上高は5,135億円(前期比0.6%増)、輸出は3,356億円(前期比
9.4%増、当期の輸出比率39.5%)です。
経常利益は1,108億円(前期比7.5%増)、当期利益は631億円
(前期比6.8%増)となりました。
部門別の状況は次のようになります。
「フロンティア」を核とした富士フイルムデジタルイメージングサー
ビス(FDiサービス)により、写真フィルム及びデジタルカメラからの
高画質プリントの作成、写真フィルム画像のCD化(フジカラーCD)
など、インターネットを活用したデジタル写真プリントの普及拡大を
進め、eピクチャー時代の先駆的役割を果たしています。
本部門の売上高は1,446億円(前期比14.9%増)です。
◆イメージングシステム部門
カラーフィルムでは世界で唯一の「第4の感色層」を搭載した「ズーム
◆インフォメーションシステム部門
マスター800」シリーズ、
「SUPERIA 1600」
、リバーサルフィルム
印刷製版システム関連製品では、工程のデジタル化にともない
で は 世 界 最 高 の 粒 状 性 を 持 つ フ ジ ク ロ ー ム「 P R O V I A
CTP(コンピュータ・ツー・プレート)システムに注力しました。
100F/400F」シリーズ等を発売。
カメラ で は 、 世 界 最 小 最 軽 量 の A P S 4 倍 ズーム 機「 ネクシ ア
医療診断用製品では、X線画像のデジタル化に対応し、
ドライイメ
ージャーや医療用画像ネットワークシステム「SYNAPSE」の市場導
4100ix Z」を、35mmコンパクトカメラでは高画質撮影が簡単に
入を推進しました。また、マンモグラフィー
(乳房撮影)
分野において、
楽しめる「FUJIFILM KLASSE」を発売。
デジタル撮影を可能にした「FCR 5000MA」を市場導入しました。
インスタント写真製品では、チェキ シリーズに
「instax mini 20」
等が加わっています。
デジタルカメラでは、音楽も楽しめる「FinePix40i」や ポルシェ
デザインの「FinePix6800Z」等を発売し人気を博しました。デジ
情報システム関連製品では、精密薄層塗布技術とファインケミカ
ル技術を集大成した「画彩(かっさい)
シリーズ」を発売。
産業用材料製品では、液晶モニターの材料部品に用いられる「フジ
タック」
、
「ワイドビューフィルム」
、
「トランサー」が躍進しました。
タルカメラとインターネットを結びつけた新システム、FinePix
データメディアでは、当社独自のATOMM技術を核に記憶容量の
"Picture The Future"を導入し、eピクチャーの楽しみ・活用を拡大
高密度・大容量化に対応、他社に先駆けてUltrium用テープを市場導
しています。
入し、業界をリードする地位を確保しています。
業務用ビデオテープでは、新デジタルフォーマットに対応させる
等、製品のラインアップを充実しました。
本部門の売上高は3,440億円(前期比9.5%増)です。
2
本部門の売上高は3,605億円(前期比4.4%減)です。
◆環境活動の沿革
当社の活動
1970
国内の動き
1970年
●環境・安全管理専門部門を工場に設立
●活性汚泥処理施設を足柄工場に設置
1970年
●水質汚濁防止法制定
●廃棄物処理及び清掃に関する法律制定
1971年
●環境管理部を本社に設立
1971年
●環境庁設置
1975年
●素材安全性試験室設立
海外の動き
1975年
1980
1983年
●公益信託富士フイルム・グリーンファンド設立
1986年
●レンズ付きフィルム「写ルンです」を発売
1989年
●環境保全対策推進委員会を設立
●環境管理部を環境安全推進部と改称
1989年
1990
1990年
●環境保全活動の基本方針の策定
1990年
●足柄工場にコジェネタイプの発電機を導入
●「写ルンです」
リサイクルセンター稼働(市場か
らの回収システム構築)
●地球温暖化防止行動計画決定
1991年
●環境保全視点での商品開発指針策定
1991年
●レンズ付きフィルムの他社との回収品相互交換
開始
●富士宮工場にコジェネタイプの発電機を導入
●再生資源の促進に関する法律制定
●経団連地球環境憲章制定
1992年
●富士フイルムグループの工場の安全衛生、環境
保全指針制定
●「写ルンです」
リユース・リサイクル自動化シス
テム稼働
●規制物質等の商品への使用基準を制定
1993年
●製造に使用するフロン類を全廃
●環境アクションプランを策定
1993年
1994年
●富士フイルム環境管理システム基準制定
●富士フイルム環境方針策定
1994年
1995年
●日本レスポンシブル・ケア協議会
(JRCC)
に加入 1995年
●環境保全委員会をレスポンシブル・ケア(RC)
委員会と改称
●米国工場、欧州工場で「写ルンです」のリユー
ス・リサイクルを開始
1996年
●富士フイルム環境レポートを発行
1998年
●「写ルンです」循環生産自動化工場を建設
1998年
●足柄工場、南足柄市と
「環境保全遵守協定」
を締結
1999年
●富士フイルムレスポンシブル・ケア管理マニュ 1999年
アル制定
●「 企 業 の 社 会 貢 献 賞 」の「 地 域 と の 共 生 賞 」
受賞(朝日新聞社文化事業団主催)
●「第8回地球環境大賞」の「地球環境会議が選ぶ
優秀企業賞」受賞(日本工業新聞社主催)
●「写ルンです」の循環生産システム等に対して
「第17回優秀先端事業所賞」を受賞(日本経済
新聞社主催)
2000
●ロンドン条約(廃棄物その他の物の投棄による
海洋汚染の防止に関する条約)発効
●ワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物
の種の国際取引に関する条約)発効
●ラムサール条約(とくに水鳥の生息地として国際
的に重要な湿地に関する条約)発効
●世界遺産条約(世界の文化遺産及び自然遺産の
保護に関する条約)発効
●エクソン・バルディーズ号事件発生
●ヘルシンキ宣言(特定フロンの全廃)採択
1992年
●バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動
及びその処分の規制に関する条約)発効
●リオデジャネイロ・地球サミット開催
●モントリオール議定書改訂
●環境基本法制定、公害対策基本法廃止
1993年
●生物の多様性に関する条約発効
●環境基本計画決定
1994年
●砂漠化防止条約制定
●気候変動枠組条約発効
●容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等 1995年
に関する法律(容器包装リサイクル法)制定
●気候変動枠組条約第1回締約国会議(COP1)開
催(ドイツ・ベルリン)
1996年
●ISO国際標準化スタート
●気候変動枠組条約第2回締約国会議(COP2)開
催(スイス・ジュネーブ)
1997年
●ダイオキシン類対策特別措置法制定
●特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管
理の改善の促進に関する法律(PRTR法)制定
1998年
●気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)開
催(日本・京都)
1999年
●気候変動枠組条約第5回締約国会議(COP5)開
催(ドイツ・ボン)
●特定家庭用機器再商品化法制定
●地球温暖化対策の推進に関する法律制定
●気候変動枠組条約第4回締約国会議(COP4)開
催(アルゼンチン・ブエノスアイレス)
2000年
●「平成12年度 消費者志向優良企業」として通商 2000年
産業大臣表彰を受賞
●吉田南工場にコジェネタイプの発電機を導入
●吉田南工場、富士宮工場、宮台技術開発センタ
ーで生産用原材料から発生する廃棄物をすべて
再資源化
●「写ルンです」の循環生産システム等に対して
「優秀先端事業所賞 ミレニアム特別賞」を受賞
(日本経済新聞社主催)
●「平成12年度地球温暖化防止活動大臣表彰」を
受賞(環境庁主催)
●容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等 2000年
に関する法律(容器包装リサイクル法)完全施行
●循環型社会形成促進基本法制定
●廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)
改正
●再生資源の利用の促進に関する法律(リサイク
ル法)改正
●建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(建設リサイクル法)制定
●食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律
(食品残さ再資源化法)制定
●国等による環境物品等の調達の推進等に関する
法律(グリーン購入法)制定
●環境庁が「環境会計システムの確立に向けて」を
公表
●気候変動枠組条約第6回締約国会議(COP6)開
催(オランダ・ハーグ)
●国連持続可能な開発委員会第8回会合(CSD8)
でリオ+10の準備に関する文書が採択
●GR
Iが「持続可能性報告のガイドライン」を公表
2001年
●「写ルンです」循環生産自動化システムの開発 2001年
に対して「第47回大河内記念技術賞」を受賞
((財) 大河内記念会主催)
●吉田南工場、朝霞研究所ですべての廃棄物のゼ
ロ・エミッションを達成
●吉田南工場「平成12年度産業廃棄物適正処理
推進功労者知事褒賞」受賞
●省庁再編で環境庁が環境省へ
2001年
●家電リサイクル法施行
●グリーン購入法施行
●環境省が「環境報告書ガイドライン(2000年版)
」
及び「事業者の環境パフォーマンス指標」を公表
●I
PCC第3次報告書のうち評価報告書が公表さ
れる
3
富 士 フ イ ル ム R C 活 動 、 重 点 実 施 事 項 達 成 状 況
2000年度富士フイルムRC方針における
2000年度の達成状況
自己評価*
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◎
11
◎
18、19、35
○
12
○
16、17
○
13
○
11、17、18
○
17、18、19
◎
20、21
○
22、23
◎
18、35
◎
35、36
重点実施事項
ISO14001に準じた管理体制の整備と充実
当社で使用する化学物質の安全性データベースシステムを完成し、海外の子会社でも
化学物質のリスク管理実施体制の充実
利用できるようにしました。また、規則を改訂し、有害性や法規制が明らかではないも
のの環境ホルモンなど社会的な不安感を高めている化学物質についての管理も明確に
しました。
PRTR法に対応した化学物質管理体制の充実
PRTR法対象物質とPRTR対象物質ではありませんが当社で自主的に管理している化
学物質についてのデータを本誌に掲載しました。
また、当社のすべてのMSDS(約1,000件)の書式をより分かりやすく、かつPRTR法
等に準拠した内容に改訂しました。MSDSは当社ホームページからもご覧いただけま
す。
(http://www.fujifilm.co.jp/msds)
グリーン購入 グリーン調達 体制の充実
2003年度中にグリーン購入・グリーン調達率を100%にすることを目標に活動を推
進しています(2000年度のグリーン購入率は52%、グリーン調達率は66%)。 グリ
ーン購入 については、管理情報をデータベース化し、国内7事業所でグリーン購入率
の算出をできるようにしました。
グリーン調達 については、主要な原材料・部品購買先にアンケート調査を実施する
とともにグリーン調達率を算出しました。
環境会計管理システムの確立
経理集計システムを活用して、環境会計を集計する新システムを確立しました。そのシ
ステムを用いて集計した2000年度環境会計を、本誌に掲載しました。
容器包装について環境負荷を削減するための
従来の基準を改訂し、リデュース・リユース・リサイクルへの取組みを明確にしました。
システム整備
2000年度は、1999年度に対し、国内販売の紙製容器包装を315トン、プラスチック
製容器包装を139トン削減しました(いずれも容器包装リサイクル法の定義に基づく値
です)
。
環境・安全パフォーマンスの改善
規則の改訂やVOCの大気排出量削減施策などと関連付けながら取組んでいます。特定
懸念化学物質の使用量削減、排出量削減、代替
フロンの使用量削減やお客様での廃液処理量削減にも実績を上げました。
物質開発等によるリスク低減
揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量削減
揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量を2002年度までに50%(1996年度基準)
削減する という目標に向け、VOCの削減に取組んでいます。過去3年間で750トンの
VOC大気排出量を削減し、生産量の増加分を吸収した結果、1997年度の3300ト
ンを2000年度の3100トンにしました。
ゼロ・エミッション に向けた廃棄物の減量化、
再利用、再資源化の推進
2000年度は吉田南工場と朝霞研究所で、すべての廃棄物のゼロ・エミッションを達成
しました。
また、富士宮工場と宮台技術開発センターでも生産用原材料から発生する廃棄物のゼ
ロ・エミッションを達成しました。
省エネ及び炭酸ガス排出量削減施策の推進
2000年1月に吉田南工場に導入したコジェネ型発電機が本格的に稼働し省エネと
CO2排出削減の双方に寄与しました。第一種エネルギー管理指定対象となっている国
内4事業所の2000年度の実績は、経済産業省のガイドライン(エネルギー原単位の
1%改善)を大きく上回り、4.4%の削減を達成しました。
社会との適切なコミュニケーションの推進
独自に構築したMSDS作成データベースシステムを、関連事業場や海外関連会社にも
MSDSによる情報開示の充実等、必要な環
導入しました。
境・安全情報を顧客へ適切に提供するための体
また、PRTR法の施行や労働安全衛生法の改正、毒劇法施行令の改正にともない、当社
制確立
のすべてのMSDS(約1,000件)の書式をより分かりやすく、かつ法令に準拠した内容
に改訂しました。MSDSは当社ホームページからもご覧いただけます。
(http://www.fujifilm.co.jp/msds)
環境レポートの充実、富士フイルムホームペー
2000年9月に「富士フイルム環境レポート・1999年度データシート」を発行し、
ジの活用などによる当社のレスポンシブル・ケ
1999年度の実績を公開しました。環境レポートのほか、当社の環境に対する取組みは、
アへの取組みの適切な社会への伝達
当社ホームページからもご覧いただけます。
(http://www.fujifilm.co.jp/kankyo/index.html)
また、足柄工場と富士宮工場でサイトレポートを発行しました。
自己評価の内容
*
4
◎:十分な成果があった
○:成果があった
×:成果が出なかった
富 士 フ イ ル ム の 企 業 活 動 に お け る 環 境 影 響
資源投入
銀(千トン). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .1.1
ゼラチン(千トン). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .4.3
TAC(千トン) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .11.9
アルミ(千トン) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .47.5
紙製容器包装材料(トン). . . . . . . . . . . . .8,406.0
プラスチック製容器包装材料(トン). . . . .3,843.0
生産部門
焼却・埋立て廃棄物量(千トン/年) . . . . . . .4.6
リサイクル率(%) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .92.8
エネルギー原単位指数 . . . . . . . . . . . . . . . . .84.0
(省エネ法基準年度の1993年度を100とした場合)
排出
CO2排出量(千トン/年) . . . . . . . . . . . . .639.1
廃棄
SOx排出量(トン/年) . . . . . . . . . . . . . . .467.0
NOx排出量(トン/年) . . . . . . . . . . . . . . .658.0
ばいじん排出量(トン/年) . . . . . . . . . . . . .28.0
COD排出量(トン/年) . . . . . . . . . . . . . . .213.0
工業用水使用量(百万トン/年) . . . . . . . . .49.0
物流
1999年度に対するCO2削減量(トン) . . .208.0
(富士フイルム ロジスティックス(株)のデータ)
製品
イメージングシステム部門:
カラーフィルム、映画用フィルム、カメラ、デジタルカ
メラ、ビデオテープ等
フォトフィニッシングシステム部門:
カラー印画紙、ピクトロ用印画紙、現像薬品、機器、現
像プリント等
インフォメーションシステム部門:
製版用フィルム、PS版、印刷機器、X-レイフィルム、
医療用画像機器、コンピュータテープ、電子ディスプレ
イ材料等
5
過 去 の 取 組 み と 今 後 の ビ ジ ョ ン
国連に設置された「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラン
ト委員会)」が1987年に発表した報告書『われら共通の未来(Our
当社が従来から行ってきたエコ・エフィシェンシーの向上の取組
み例を、以下に紹介します。
Common Future)
』では、持続可能な発展を「将来の世代のニー
ズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たすことができる
1) 写真感光材料で使用する銀量の削減
発展」と定義しています。その後1992年にブラジルのリオデジャ
当社はこの20年余りの間に、カラーネガフィルムで使用する銀の
ネイロで開催された地球サミットで、21世紀に向けて「持続可能
量を半分以下に、またカラーペーパーで使用する銀の量を約3分
な発展」を実現するための世界の行動計画として「アジェンダ21」
の1にしました。もちろん使用する銀の量の削減は、製品の性能を
が採択されました。環境問題に関連した最近の世界の取組みは、
向上させつつ達成されています。写真感光材料は、硝酸銀とハロ
この「アジェンダ21」に沿うもの、すなわち「持続可能な発展」を
ゲン化合物をゼラチン水溶液の中で反応させて作られますが、用
志向するものとなっています。
いるハロゲン化合物の種類や反応溶液の混合のさせ方、あるいは
当社は自然環境に対する配慮、化学物質に対する安全の確保、
温度やゼラチンの種類、ごく微量の添加物などによって、写真の性
資源の有効活用(ソースリダクション)の三つに重点を置き、地球の
能が大きく変わります。このような多くの要因を最適な処方で組
持続可能性を求めた企業活動を今後も続けていきます。これに加
み合わせることにより、少ない銀量で優れた性能の写真感光材料
えて21世紀のキーワードはエコ・エフィシェンシー、
環境効率です。
を生み出しました。
エコ・エフィシェンシーは以下の式で表せます。
2) カラープリントに必要な現像液量の削減
エコ・エフィシェンシー =
品質・機能・サービス
環境負荷
当社はこの10年余りの間に、写真の現像液量をカラーネガ現像
で半分以下に、またカラーペーパー現像では5分の1に減らしまし
商品の品質・機能・提供するサービスを、商品が全ライフサイクル
た。これらも写真感光材料や現像液の成分組成と、現像用機器の
にわたって環境に与える影響すなわち環境負荷で割ることで求め
性能との組み合せを総合的に評価し改良してきた成果です。これ
られます。この分母が商品を開発・製造・販売するためのコストで
により写真現像廃液の量も大幅に削減しました。
あれば、コスト・エフィシェンシーとなります。コスト・エフィシェ
3) 「写ルンです」の省資源設計
ンシーとエコ・エフィシェンシーの両方を継続的に上昇させていく
「写ルンです」は発売以来、ボディの薄肉化・小型化などの設計改
ことを21世紀における富士フイルムの環境活動の基本に置きた
良を継続的に実施しています。現在の製品は初期のものに比べ約
いと考えます。
半分の重さです。
富士フイルム商品とそれを作り出す生産活動をできるだけ、環
当社はこうした ソースリダクション の施策に加え、環境配慮設
境負荷を削減しリデュース、リユース、リサイクルできるものに変
計の観点に立って、エコ・エフィシェンシーの高い製品作りを目指
えていくことを目指します。富士フイルムの企業理念としているI&
しています。
I(Imaging & Information)、すなわち画像と情報に関する商品を
常にエコ・エフィシェンシーの向上を目指してお客様に提供し続け
ることが、地球環境において持続可能な発展につながる企業活動
であると考えます。研究開発から廃棄に至るすべてのプロセスに
おいてエコ・エフィシェンシーをどのように向上させていくかを、
富士フイルムは求め続けていきます。
6
レ ス ポ ン シ ブ ル・ケ ア
方 針 、組 織 体 制 、マ ネ ジ メ ント シ ス テ ム
レスポンシブル・ケア(RC)とは
レスポンシブル・ケア
(RC)
とは、化学物質を製造または取扱う事業
日本では、(社)日本化学工業協会(日化協)が中心となり、1995
者が自主管理活動によって、製品の全ライフサイクルにわたり
「環
年に「日本レスポンシブル・ケア協議会(JRCC)」が設立されまし
境・安全・健康」を確保する活動のことです。具体的には、事業者が
た。富士フイルムは、レスポンシブル・ケア実施を宣言し、JRCC
自己決定・自己責任の原則に基づいて製品の開発から製造、物流、
の会員となりました。美しい自然と貴重な資源確保のためレスポ
使用を通じ廃棄処分に至るすべての過程において環境保全・安全を
ンシブル・ケア活動に真摯に取組んでいます。
確保することを経営方針において誓約し、対策の実施、改善を図る
ことを主旨とした活動で、世界各国で取組まれています。
レスポンシブル・ケア(RC)とISO14001の関係
富 士 フ イル ム の 環 境 施 策 へ の 取 組 み の 基 本 的 な 考 え 方 は
自主的な取組みで実現していこうとしています。ISO14001を
「ISO14001によるマネジメントシステムの整備・運用を通じて、
RC施策推進のためのマネ ジメント手段として有効に活用し、
レスポンシブル・ケアを実現する」ということです。法の順守はも
PDCAサイクルを繰り返すことで、継続的改善を目指しています。
ちろん、
それ以上に厳しい目標を、
自らのポリシーのもとに設定し、
富士フイルム レスポンシブル・ケアの進め方
◆富士フイルムRC監査
の実施
社長の宣誓
◆富士フイルムRC委員
会による重点実施事
項の見直し
方針の制定
◆富士フイルムRC委員会
◆特定課題推進委員会
◆ 富 士フイル ム R C 委 員 会
所轄事業場の環境安全部門
◆是正処置の実施
ACT
監査と評価
体制整備
CHECK
PLAN
報告書作成
実施計画の策定
DO
◆各組織によるRC年報
の作成
◆特定課題推進委員会
の実施報告書の作成
実
施
◆環境レポートの配布
◆各組織によるパフォー
マンスの公開、社会と
の対話
成果の公表
社会との対話
◆特定課題推進委員会による
実施計画の策定
◆各組織によるRC実施計画
の策定
◆特定課題推進委員会による
実施計画の実施
◆各組織によるRC実施計画
の推進
◆インターネットによる
情報公開
7
2001年度富士フイルム レスポンシブル・ケア(RC)方針
2001年度の富士フイルムRC方針は、その適用範囲を子会社ま
で拡げました。環境施策を連結ベースで進めています。
基本方針
一人一人の社員、一つ一つの組織がレスポンシブル・ケアに自主
的・継続的に取組み、
「 環境・安全上健全であり続ける富士フイル
ム」を実現する。
(C) 廃棄物の減量化、再利用、再資源化を推進し、ゼロ・エミッシ
ョンを実現する。*2
(D) 省エネ及び炭酸ガス排出削減施策を推進する。*3
(E) 生産サイトにおける環境モニタリングを強化する。
行動指針
(A) 環境、経済及び社会の各側面を総合的に配慮し、持続可能性
確保に向けた施策に取組む。
(B) 法律、及び当社が同意するその他の要求事項を順守する。
(C) 原材料採取及び調達、生産、物流、製品使用及び製品廃棄を含
富士写真フイルム(株)のパフォーマンス数値目標
*1 揮発性有機化合物の大気排出量を2002年度までに50%(1996年度基
準)削減する。
*2 焼却及び埋立て処理される各サイト排出廃棄物を2002年度末までにゼロ
にする。
*3 51千トンC/年以上の炭酸ガス排出削減効果をもたらす施策を2010年
までに実施する(この削減量は、1998年度炭酸ガス排出量の26%に相当
する)。
む製品ライフサイクルのすべての段階を視野に入れ、環境負
荷低減及び安全確保に努める。
(D) ゼロ・エミッションを実現する。
(E) 無事故・無災害操業を実現する。
(F) 積極的な情報提供に努めつつ、社外関係者との適切なコミュ
ニケーションを確保し、パートナーシップを強化する。
3. 社外関係者との適切なコミュニケーションの確保とパートナー
シップの強化
(A) MSDSによる情報開示の充実等、必要な環境・安全情報を社
外関係者に適切に提供するための体制を確立する。
(B) 環境レポートの充実、サイトレポートの発行、ホームページの
活用などを通じ、当社のレスポンシブル・ケアへの取組みを適
切かつ積極的に社会に伝える。
重点実施事項
1. ISO14001に準じた管理体制の整備と充実
(A) 化学物質の管理を継続的に改善する。
(B) 原材料、機器、備品、用品等の「グリーン購入・調達」体制を充
実する。
(C) 環境会計システムを構築する。
(D) 容器包装について環境負荷を削減するための管理システムを
整備する。
(E) 環境配慮設計を行うための管理システムを整備する。
(F) RC教育実施のための管理システムを整備する。
2. 環境・安全パフォーマンスの改善
(A) 懸念化学物質の使用量削減、排出量削減、代替物質開発等に
よるリスク低減を実施する。
(B) 揮発性有機化合物の大気排出量を削減する。*1
8
(C) 行政・業界活動への協力及び地域活動に積極的に取組む。
◆富士フイルム レスポンシブル・ケア(RC)組織・管理体制
富士フイルムは、化学品を取扱うメーカーとして、早くから環境問
推進にあたることになりました。95年、JRCC加入を機にこの委
題に取組んできました。1970年には環境・安全管理専門部門を
員会は富士フイルム レスポンシブル・ケア(RC)委員会と改称さ
工場に設置、翌71年には本社にも設置しました。現在では、各営
れ、富士フイルムはRC実現の目標を明確にしました。富士フイル
業及び研究開発部門に環境・安全関係担当者を置き、これらが中
ムRC委員会の下には全社課題に応じた推進チームが編成され、
核となるライン組織として業務にあたっています。
その実行・推進にあたっています。
また、89年には役員をメンバーとする全社横断的な委員会組
織として、環境保全委員会が設置され、全社的な環境・安全問題の
富士フイルムRC推進体制
ライン組織(縦系列の組織)
社長
環境担当役員
環境・製品安全推進部
各営業部門長
各工場長
素材試験センター
環境担当者
環境安全担当部
環境安全課
各営業所長
環境担当者
各研究所長
環境担当者
委員会組織(横系列の組織)
富士フイルムRC委員会
委員長
環境担当役員
(取締役・常務執行役員)
委員
関係役員
事務局
環境・製品安全推進部長
特定課題推進委員会
グリーン購入推進委員会
グリーン調達推進委員会
ゼロ・エミッション推進委員会
省エネ・炭酸ガス削減推進委員会
包装RC推進委員会
環境配慮設計基本規則制定推進委員会
LCA標準手法作製推進委員会
富士フイルムRC教育カリキュラム編成委員会
環境会計システム構築推進委員会
富士フイルムRC監査委員会
9
◆ISO14001の認証取得状況
富士フイルムは早くから、ISO14001認証取得をRCの重点実施
生を行っている協力会社パナック工業㈱や「写ルンです」の回収等
事項の一つに取り上げ、その活動を推進してきました。1996年8
を委託している南開工業㈱も認証を取得しています。
月を皮切りに、1997年1月までに国内全4工場で認証を取得、国
今後は販売やロジスティック会社の認証取得を進めていきま
内外の子会社・関連会社でも認証取得を進めています。2000年
す。また、2003年には、富士フイルム全社で一つのEMSによ
度には2サイトが認証を取得し、合計23サイトがISO14001の認
るISO14001の認証を取得する予定です。
証を取得しています。また、当社のフィルムベースや銀の回収・再
ISO14001の認証取得状況
◆国内15サイト
2000年度新規
取得サイト
■佐野富士光機
(1998年3月)
精密機器の機械加工・組み立て及び各種
光学部品の金型設計・特殊加工
■岡谷富士光機
(1998年3月)
写真・印刷機器の組み立て及び精密板金
加工
■富士写真フイルム
富士宮工場
(1996年8月)
写真用印画紙の支持体・情報記録紙(感圧紙・
感熱紙)及びX-レイフィルムなどの生産
(カッコ内)は
取得年月日
■富士フイルムフォトニックス
(1999年4月)
デジタルスチルカメラなどの電子映像機
器の生産
■富士写真フイルム
吉田南工場
(1997年1月)
オフセット印刷用製版材料(PS版)の研究・
開発及び生産
■富士フイルムマイクロデバイス(2000年3月)
デジタルカメラ用のCCDや画像信号処理ICを
はじめとするデジタルイメージング・マルチメ
ディアのシステム構築に貢献するLSIメーカー
■富士フイルムアーチ
静岡工場
(1998年6月)
半導体用フォトレジスト、液晶用カラー
フィルター材料など電子産業用感光材料の
生産・販売
■水戸富士光機
(1998年1月)
中判カメラなどの組み立て及び各種レン
ズの加工・組み立て
■富士写真光機
(1998年1月)
カメラ、写真・印刷機器の製造及び、各
種レンズ等の光学機器並びに医療器機の
製造・販売
■富士写真フイルム
足柄工場
(1996年12月)
各種フィルムや印画紙などの写真感光材料
や産業材料の生産
■富士写真フイルム
宮台技術開発センター (1998年3月)
画像診断、カラーフォト及び印刷システム
などの機器開発研究
■富士写真フイルム
小田原工場
(1996年10月)
記録メディア、
硝酸銀、
写真薬品及び液晶用フ
ィルムの生産
■富士機器工業
(1998年3月)
医療、印刷、映像分野のイメージングシス
テム機器開発並びに写真用機能包装材料の
生産
■富士写真フイルム
朝霞研究所
(1999年3月)
医療診断用フィルム式臨床検査システムの
研究・開発・生産
■富士テクニス
(2000年4月)
情報記録紙(感圧紙・感熱紙等)及び印刷用製版フィル
ム、工業用X-レイフィルム等業務用感光材料の加工
◆海外8サイト*
■Fuji Magnetics G.m.b.H.
(ドイツ)
(1999年10月)
記録メディア製品の製造及び販売
■Fuji Hunt Photographic Chemicals, Inc.
(米国)
(1997年9月)
写真用処理薬品の製造・販売
■Fuji Graphic Systems Canada, Inc.
(カナダ)
(1998年12月)
印刷用製版材料の販売
■Fuji Photo Film B.V.
(オランダ)
(1997年12月)
各種フィルム及びオフセット印刷用製版材料(PS版)
の生産
■Fuji Photo Film, Inc.
(米国)
(1999年4月)
各種フィルム及びオフセット印刷用製版材料(PS版)及
びビデオテープの生産
■蘇州富士フイルム映像機器有限公司
(中国)
(2000年10月)
光学機器・デジタル機器等の製造及び販売
■Fuji Photo Film da Amazonia Ltda.
(ブラジル)
(1998年11月)
写真感光材料の生産
2001年度に認証を取得したサイトは以下の3社です。
(2001年6月末現在)
■Fuji Hunt Photographic Chemicals Pte Ltd. [シンガポール](2001年4月)
写真感光材料用薬品などの製造及び販売
■Fuji Photo Film Canada Inc. [カナダ](2001年6月)
写真感光材料などの販売
■富士マグネディスク[東京都調布市](2001年6月)
フロッピーディスクの製造、CD-ROMの製造、
コンピュータメディアの利用に関するサービスの提供
10
■Fuji Photo Film do Brasil Ltda.
(ブラジル)
(1998年12月)
写真感光材料の生産
*集計範囲を拡大したため、2000年版よりも掲載サイト数が増えています。
化 学 物 質 の 安 全 管 理 シ ス テ ム
素材試験センターでの安全性試験
当社で使用しているすべての化学物質は、1975年に設立した素
材試験センターでその安全性に関してさまざまな角度から評価し
ています。新規化学物質を製造する場合には、
「化学物質の審査及
び製造等の規制に関する法律(化審法)
」に基づいて経済産業省と
厚生労働省に、また「労働安全衛生法(安衛法)
」に基づいて厚生労
働省に、それぞれ安全性試験データを提出し審査を受け登録され
ています。海外においても同様に所定の審査を受けています。素
分解度試験
材 試 験 セン タ ー は 、経 済 産 業 省・厚 生 労 働 省 の G L P( G o o d
Laboratory Practice)で定められた基準を満たし、認定を取得
しています。
安全性試験
◆エームズ試験
◆皮膚刺激性試験
◆染色体異常試験
◆皮膚感作性試験
◆小核試験
◆分解度試験
◆急性毒性試験
◆濃縮度試験
◆亜急性毒性試験
◆爆発危険性試験
染色体異常試験
管理区分に基づくリスク管理
安全性試験
有害性データ・法規制の調査
化学物質環境安全情報データベース
アクセス
管理区分付け
リスク評価
見直し
リスクの管理
データベース
化学物質環境安全情報の内容
(1)米国各州及び欧州各国の法令を含む日本・
(1)米国・欧州などの法律
(2)毒性、引火性などの危険有害性
(3)物理化学特性
化学物質に関して
4段階の安全管理区
分を設定
当社は、7万種以上の世の中の化学物質の国内外関連法令等情報
則して継続的な見直しと改善を実施しています。2001年度から
を独自にデータベース化しており、2000年度は新たに、当社で
は、
「 化学物質環境安全管理基本規則」の適用範囲を拡大して、国
使用する化学物質の安全性データベースシステムを完成し、海外
内外富士フイルムグループにおける化学物質管理を同一基準で行
の子会社でも利用できるようにしました。これらのデータベース
うグローバルな展開を目指して活動を開始しました。
などをもとに、当社における化学物質の分類と管理を定めた「化
学 物 質 環 境 安 全 管 理 基 本 規 則 」に 従って 、当 社 で 使 用 する 約
富士フイルム化学物質管理区分
(重要性区分)
3,600種の化学物質に関して4段階の管理区分付け(C1〜C4)を
管理区分
行っています。2000年度はこの規則を改訂し、化学物質の有害
特定管理
内容
C1
C2
C3
禁止
使用禁止
○
—
—
—
規制
リスク回避指定and/or
特定規制
○
○
—
—
リスク管理
所定手順によるリスク
管理
○
○
○
—
一般管理
一般法対応、社内用
MSDSに基づく管理
○
○
○
○
性情報や法規制のみならず、環境ホルモンなど社会的な不安感を
高めている化学物質についての管理も明確にしました。重要度の
高い物質については重点的にリスク評価を行い、ISO14001に
C4
11
グ リ ー ン 購 入 及 び グ リ ー ン 調 達 の 推 進
富士フイルムグループでは、2000年2月、グリーン購入・調達の
活動開始を宣言しました。資材及び一般購買品の購入先、購入す
る品目の選択も環境保全に向けた重要な課題です。購入・調達と
いう事業会社にとっての経済的な活動の中においても、それにと
もなう環境的な側面への配慮が必要であるとの考えのもと、積極
的にグリーン購入・調達を推進しています。
グリーン購入・調達については、富士フイルム レスポンシブル・
ケア委員会の特定課題推進委員会として、
「グリーン調達推進委員
会」
、
「グリーン購入推進委員会」がその活動にあたっています。
「グリーン調達推進委員会」では、2000年度は主要な原材料・
部品の購買先に対してアンケート調査を実施、情報の収集と分析
を行いました。アンケート調査を行った購買先は、部材(化学原材
料を含む)について購入総額の70%を占める調達先、包材につい
て購入総額80%を占める調達先です。そのうち、環境保全関連の
富士フイルムグループのグリーン購入・調達の手引書
法規制の順守や原材料に特定の化学物質を使っていないなど14
項 目 の 基 準 を クリアした 購 買 先 の 割 合 、グリ ーン 調 達 率 は 、
グリーン調達率
2000度末で66%でした。グリーン調達推進委員会では、部材
アンケート調査の結果、グリーン調達推進委員会で決定した一定
(化学原材料含む)及び包材を対象に、2003年度末までにグリー
の基準をクリアした調達先の割合。
ン調達率を100%にすることを目標に、活動を推進しています。
「グリーン購入推進委員会」では、管理情報をデータベース化し、
国内7事業所(富士フイルム本社、4工場及び2研究所)でグリーン
アンケート実施対象:富士フイルム本体、富士機器工業(株)
、富士
写真光機(株)
購入率を算出しました。2000年度末のグリーン購入率は52%
です。2003年度末までにグリーン購入率を100%にすることを
グリーン購入率
目標に、活動を推進しています。グリーン購入率の算出対象品目
対象品目の総購入額におけるグリーン商品購入金額の割合。
以外の物品についても、積極的に購入を促しています。今後はグ
対象品目:OA用紙・印刷用紙、コピー機・プリンター・ファクシミ
リーン購入の実施を、国内の営業所や国内関係会社にも拡大して
リ、パソコン、文具・事務用品、一般生活用品
いく計画です。
グリーン購入・調達とは?
して購入
優先
・環境負担の少ない商品
・エコデザイン
マーケット
品質・価格
機能・安全性
+
グリーン購入
製品及びサービスの購入に
際しては、環境に配慮され
たものを選択すること。
グリーン調達
環境配慮の行き届いた供給
先から、環境負荷が低減さ
れた原材料・部材を調達す
ること。
環境
企業
継続的改善
環境保全に積極的な企業
12
努力の評価
環境を考える消費者
容 器・包 装 削 減 の 推 進
1. 容器包装リサイクル法への対応
2000年度は、1999年度に対し、国内販売の紙製容器包装を
2000年4月1日より
「容器包装リサイクル法」が完全施行されま
315トン、プラスチック製容器包装を139トン削減しました(いず
した。この法律は、家庭から排出されるゴミの約6割(容積比)を
れも容器包装リサイクル法の定義に基づく値です)
。
占める容器包装廃棄物の削減と、排出されたゴミの再生資源とし
ての利用(再商品化)を十分に行うことを目的としています。
富士フイルムの商品には、再商品化義務の対象となる紙製及び
3. 一層の削減のための取組み
・包装アセスメント基準
プラスチック製容器包装が多く使用されています。このため、法
1995年に富士フイルム包装アセスメント基準を制定し、製品の
令に基づいて再商品化義務量を算出し、
(財)容器包装リサイクル
容器包装の環境負荷を半定量的に評価してきました。2001年に
協会に再商品化を委託し、そのための費用を負担しています。
は、この基準を改正、従来製品と新製品の比較等が明確になり、環
境負荷の低減に役立っています。
・ 容器包装データベース
2. 容器包装廃棄物の削減状況
リ デ ュ ー ス
容器包装廃棄物を削減するには、発生抑制(Reduce )、再使用
リ ユ ー ス
従来、部門ごとに管理されていたデータベースを全社共通化し、
リ サ イ ク ル
(Reuse)
、再生利用(Recycle)の3Rが必要です。富士フイルム
包装材料購買管理システムやLCAインベントリーデータと結合さ
は商品によって3Rを効率的に使い分けていますが、環境負荷の発
せ、容器包装の環境配慮設計に寄与させるべく構築を進めていま
生を最少にする発生抑制に重点を置いて削減に取組んでいます。
す(2002年稼働予定)
。
◆発生抑制(Reduce)の例
APSフィルムのプラスチックケースを廃止し、アルミ蒸着フィルム
包装への変換による環境負荷低減を進めてきましたが、2001年
5月に切替えを完了しました。
容器包装使用量の推移(国内販売分)
(トン)
10,000
◆再使用(Reuse)の例
8,701
医療用フィルム自動現像処理システム(CEPROS)の現像・定着処
理液容器(カートリッジ)は、お客様がご使用後、全国から回収し工
8,721
8,406
8,000
場で洗浄・検査したのち、再使用しています。
6,000
◆再生利用(Recycle)の例
4,283
フィルムのプラスチックケースは大規模ラボから回収し、チップ化
3,982
4,000
3,843
して当社使用の機材等に再利用しています。
2,000
0
1998
1999
2000
(年度)
紙製容器包装
プラスチック製容器包装
13
環 境 配 慮 設 計 ・ L C A の 推 進
1.環境配慮設計とは
富士フイルムは創業以来、環境配慮・安全配慮・ユーザーにおける
環境安全への配慮を続けてきました。
また、
「写ルンです」に代表されるように、資源のリデュース・リ
ユース・リサイクルも積極的に進めてきました。
2001年度は、これらの経験を踏まえ、さらなる環境配慮を行
っていくため、
「環境配慮設計基本規則」及び「LCA手法のマニュ
アル」を制定し以下を徹底していきます。
1)環境品質を品質の重要な要素として位置付け、より品質の高
い製品の提供を目指す。
2)材料の購入、製造、輸送、製品使用及び製品廃棄を含む製品
ライフサイクルのすべての段階を視野に入れ、3R(リデュ
ース・リユース・リサイクル)
、リスクアセスメント、LCA(ラ
イフサイクルアセスメント)を基本とする「環境配慮設計」を
早期段階から組み込み、商品化の各段階でその達成度の検
証を行う。
3)全社統一のLCA手法を定め、それを用いて商品化の各段階
及び生産手段の変更時での評価を行う。
2.環境配慮設計の対象は全ライフサイクル
購入
製造
包装
輸送
リユース・リサイクル
3.検討中の富士フイルムのLCAプログラム
14
使用
輸送
廃棄
最終処分
環 境 教 育 ・ 啓 発 活 動
富士フイルムRC教育カリキュラム
当社では、富士フイルムRC教育カリキュラム編成委員会が全社レ
ベルの環境教育を計画し、推進しています。編成委員会は富士フ
イルムRC委員会の常設下部組織で、環境をとりまく社会の動向に
的確に対応するため、全社レベルで共通に教育すべき事柄を、年
度ごとに教育カリキュラムとして立案します。このカリキュラムは、
新入社員を対象とする導入コースから、管理者コース、専門家コ
ース、一般コースに分けられています。その内容は、例えば導入
コースでは当社RCの歴史、現在及び今後の課題と対応体制、管理
者コースではRCに関連する全般的な社内外の動向、法律等の制
定・改訂など、専門家コースでは化学物質管理に関する当社の規
則及びデータベースの使い方、関連する法規制などであり、全社
を挙げて環境問題に対する意識を向上させるカリキュラムとなっ
ています。これらの教育カリキュラムを毎年度実施、その成果が
委員会へ報告され、その審議結果が次年度のカリキュラムに反映
されます。
富士フイルムRC方針のポスター作成
当社では社員への富士フイルムRC方針の周知・徹底のためにポス
ターを作成し、すべての部署に掲示しています。2001年度は
FRC方針の適用範囲の拡大にともない、子会社へも配布しました。
富士フイルムRC方針のポスター
工場における環境教育
工場ではより多くの環境問題に直面することから、環境保全に対
する意識向上を図る独自の環境教育を実施しています。足柄工場
では「環境ハンドブック」を作成し、
「環境向上週間」を設けて教育
の徹底を図るとともに、広報誌「EAあしがら」を年4回発行、環境
意識向上に努めています。富士宮工場でも、
「環境ガイドブック」及
び環境広報誌「グリーン富士宮」を定期的に発行し、これらをもと
に教育を実施しています。また、毎年6月を「環境月間」として、重
点項目を設定、活動することによって社員全体の意識を高めてい
ます。
15
2 0 0 0 年 度 環 境 会 計
環境保全と経済性のバランスを考慮することは、社会と企業の持
ム構築委員会」を組織し、全社での活動を推進しています。
続可能性にとって非常に重要です。しかし、従来の企業会計の枠
以下に示した2000年度の環境会計では、基本的な考え方を環
組みでは、環境保全の側面が存在しておらず、環境保全と経済性
境省のガイドラインに求めながらも、環境保全コストの項目に関
の関連を数値化することをしていませんでした。
しては、①下流側での対策(エンドパイプ)よりも予防施策を重視
環境会計は、経済的な側面でしか企業を評価し得なかった従来
していること、②リユース/リサイクルよりリデュースを重視し
の企業会計の限界を超えた、新しい計算体系です。その集計方法
ていること、といった当社の特色を生かした、より詳細な区分を
は現時点では未だ試行段階にあり、完全なものとはいえません。
行いました。また当期より新たな試みとして、環境保全効果の理
当社は、1998年度より環境会計の集計を開始しましたが、環境
解を容易にするため、環境負荷削減量の金額換算情報を記載しま
会計をより実態を正しく把握するものにすべく「環境会計システ
した。
1.環境会計集計にあたっての考え方
2.考察
■環境会計の目的
集計した結果で特長的なことは、費用のうち、法順守分を除いた
① 経営者層の意思決定に役立つ、数値化された環境情報を提供す
94%が事前的な予防施策のために使われていることです。これは
ること。
当社が予防施策をより重視していることを示すものと考えます。
② 社内外の関係者(ステークホルダー)に正しい環境情報を提供す
ること[環境アカウンタビリティを果たすこと]。
現時点で、当社が望ましいと考える環境会計は、環境保全コスト
に対応するすべての効果を金額で評価し、環境保全コストとのバラ
■ 環境会計の基本方針
ンスを把握、評価するものです。しかし現時点で客観的に金額評価
環境省「環境会計システムの確立に向けて(2000年報告)
」を参考
できる環境負荷項目は限られています。当社は当期から、換算値が
としています。
入手可能な範囲で環境負荷の金額換算の試行を開始しました。
■集計範囲
富士写真フイルム(株)
■集計対象期間
2000年度(2000年4月1日から2001年
動に対する読者の皆様の理解を容易にするとともに、経営者層に
3月31日)
対して意思決定の参考資料を提供していきたいと考えています。
■集計方法
当社は、今後継続して当該情報の精度向上を図り、環境保全活
右ページに示しますように、当期の環境保全のための費用額
① 減価償却費は、3年間の定額償却によって算定しています。
303億円に対し、経済効果は299億円、金額換算可能だった環境
② 効果の計上は、減価償却期間に対応させ、設備の導入から3年
負荷削減効果は140億円でした。
間にわたって行います。
③ 複合コスト*に含まれる環境コストは、支出目的による按分計算
により集計しています。
*実施した設備投資や、要した費用が環境保全以外の目的も含ま
れている場合のコスト
16
◆2000年度環境会計集計表
(金額単位:億円)
環境保全コスト
分類
主な取組み
経済効果
投資額
費用額
3.8
18.2
主な内容
環境保全効果
金額
主な内容
環境負荷削減量
金額換算額
A.事業内エリアコスト
1)公害防止
①法順守
排水処理/排ガス処理設備
の保全及び運転管理
②汚染予防
VOCの削減
36.9
排水量削減
2)地球環境保全
省エネの推進
汚染賦課金の削減
0.1
SOX削減
125.1トン
0.4
廃水処理量の削減 *1
2.4
VOC大気排出量削減
750.2トン
3.9
省エネルギー *2
8.8
CO2大気排出量削減
(6.0%)
33.0
(10.9%)
21.1
特定フロン使用
11.1
(3.7%)
51.4千トン
4.1
特定フロン使用量削減
5.1トン
@
180.5
−
−
−
101.1
−
−
−
原油採掘量削減
113.1千KL*3
@
銀の採掘量削減
151.6 トン
@
リユース・リサイクル
127.2千トン*4
機器の削減
3)資源循環
①リデュース
製品製造時に発生するロス
29.1
の削減・生産効率アップ
32.0
単位当たりの原材料
(10.6%) 削減、省資源化
省資源設計
②リユース・リサイクル
写ルンです・銀・容器・ベー
6.0
ス等のリユース・リサイクル
B.上・下流コスト
市場からの回収費用
42.4
リユース・リサイクル
(14.0%) 廃棄物処理量削減
0.4
4.7
−
5.9
−
(1.6%)
127.2*4
による廃棄物の埋立て
量削減
お客様での水の使用量
208.4千トン
0.8
削減
お客様での廃液処理量
5.8千トン*5
3.3*5
削減
C.管理活動コスト
生産サイトでの環境保全活動
0.4
ISO14001認証取得費用
20.8
−
−
−
−
−
(46.2%)
−
−
−
−
−
0.2
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
(6.9%)
情報開示費用
D.研究開発コスト
環境配慮製品の開発
18.9
ロスの削減・環境配慮設備の
140.2
研究開発
素材安全性試験
E.社会活動コスト
緑地整備
0.1
(0.1%)
F.環境損傷コスト
汚染賦課金
−
0.6
(0.2%)
合計
116.7
303.2
298.8
139.7
(100%)
@を付したものは、金額に換算する指標がないため計上しておりません。
*1 削減量121.8万トン
*2 重油削減分26.7千KL
*3 重油削減分89.1千KL、プラスチック削減分24.0千KL
*4 アルミ廃棄物47.5千トン、プラスチック廃棄物11.9千トン、その他廃棄物61.9千トン、焼却・埋立て廃棄物削減量5.9千トン
*5 現像液2.8千トン、定着液3.0千トン
環境負荷削減量の金額換算根拠は次の通りです。
①SOx削減:345千円/トン((社)産業環境管理協会「平成11年環境ビジネス発展促進等調査研究(環境会計)報告書」より)
②VOC削減:525千円/トン((社)産業環境管理協会「平成11年環境ビジネス発展促進等調査研究(環境会計)報告書」より)
③CO2削減:8000円/トン(国連気候変動枠組条約に基づく共同実施(AIJ)プロジェクトの平均コスト)
④廃棄物埋立て処理コスト:100円/kg
⑤水洗水処理費:400円/トン(自治体の上水道水費・下水道費の相場で計算)
⑥現像液処理単価:65千円/トン、定着液処理単価:50千円/トン
17
環 境 影 響 に 対 する 取 組 み
◆揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量削減及びPRTR調査結果
1999年7月に「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管
理の改善の促進に関する法律」
(PRTR法)が制定されました。この
法律では、人の健康や生態系への影響を生じる恐れのある化学物
質の環境中への排出量や移動量を集計し、国に報告することが義
務付けられています。対象事業者は2001年4月から1年間の排出
量・移動量を把握し、2002年4月以降に都道府県を経由して国に
対して届出を行い、以後毎年度排出量の把握・届出を行います。
富士フイルムでは(社)日本化学工業協会によるPRTRの自主管
理活動に1995年度から参加し、毎年調査結果を報告してきまし
た。またPRTR法の施行にともない約1,000件のMSDSを改訂
し、インターネットによる公開も行っています。
PRTR法における届出対象物質には、多くの揮発性有機化合物
(VOC)が含まれています。当社ではFRC方針の重点実施事項と
して「揮発性有機化合物の大気排出量を2002年度までに50%
(1996年度基準)削減する」という目標を掲げ、VOCの削減に取
組んでいます。PRTR法の届出対象物質以外のVOCも自主的に削
減対象に含め、取組んでいます。過去3年間で750トンのVOC大
気排出量を削減し、生産量の増加分を吸収した結果、1997年度
の3300トンを2000年度の3100トンにしました。今後製造
設備を改造し、使用したVOCの回収率を高めたり、合成に使う溶
媒を変更するなどして、さらなる削減を推進していきます。
足柄工場
大気に関する自主管理データ(富士フイルム6事業所のデータ)
揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量
(千トン)
(指数)
100.0
5
100
4.4
4.3
75.9
4
73.2
70.9
80
72.1
3.3
3.1
3
3.0
3.1
60
50.0
目標値
2.1
2
40
1
20
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2002
(年度)
大気排出量
指数(右軸)
18
0
PRTR対象物質・自主管理対象物質データ(2000年度:富士フイルム6事業所のデータ)
(単位:トン)
政令番号
物質名
取扱量
大気排出量
12 アセトニトリル
移動量リサイクル量埋立て量
リサイクル量 埋立て量
(場外持出廃棄物)
7.2
0.0
0.0
0.0
1.3
2.9
144.3
0.0
24 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩
25.9
0.0
0.0
0.0
25.6
0.1
0.1
0.0
0.0
25 アンチモン及びその化合物
10.5
0.0
0.0
0.0
10.3
0.0
0.2
0.0
0.0
29 4,4'-イソプロピリデンジフェノール
48.3
0.0
0.0
0.0
47.7
1.0
1.4
0.0
0.0
14843.9
0.7
0.1
0.0
14671.6
2.2
4.5
164.8
0.0
1.4
0.0
0.0
0.0
1.4
0.0
0.0
0.0
0.0
11.6
0.0
0.0
0.0
11.6
0.0
0.0
0.0
0.0
2.4
2.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2240.1
0.0
0.0
0.0
2038.6
0.0
0.0
201.5
0.0
65 グリオキサール
1.8
0.0
0.0
0.0
1.7
0.1
0.0
0.0
0.0
66 グルタルアルデヒド
3.1
0.0
0.0
0.0
3.1
0.0
0.0
0.0
0.0
95 クロロホルム
6.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
6.5
0.0
0.0
1.8
0.0
0.0
0.0
0.0
1.8
0.0
0.0
0.0
26.8
0.5
0.0
0.0
0.0
26.3
0.0
0.0
0.0
412.0
357.4
0.0
0.0
43.9
0.0
7.6
3.0
0.0
49.0
2.5
0.0
0.0
0.0
45.0
1.4
0.0
0.0
46 エチレンジアミン
47 エチレンジアミン四酢酸
63 キシレン
64 銀及びその水溶性化合物
102 酢酸ビニル
P
R 134 1,3-ジクロロ-2-プロパノール
T
145 ジクロロメタン
172 N, N-ジメチルホルムアミド
177 スチレン
205 テレフタル酸
227 トルエン
243 バリウム及びその水溶性化合物
254 ヒドロキノン
259 ピリジン
266 フェノール
7.5
0.0
0.0
0.0
7.5
0.0
0.0
0.0
0.0
37118.5
0.0
0.0
0.0
36958.0
54.9
0.0
105.6
0.0
889.3
34.3
0.0
0.0
0.4
193.3
25.0
636.3
0.0
12.2
0.0
0.0
0.0
8.9
2.9
0.0
0.0
0.4
175.4
0.0
0.0
0.0
170.2
5.0
0.2
0.0
0.0
5.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
5.1
0.0
1.0
0.2
0.0
0.0
0.6
0.2
0.1
0.0
0.0
70.5
0.0
0.0
0.0
67.4
2.9
0.1
0.0
0.0
304 ほう素及びその化合物
2.2
0.0
0.0
0.0
2.2
0.0
0.0
0.0
0.0
309 ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル
3.0
0.0
0.0
0.0
2.6
0.5
0.0
0.0
0.0
310 ホルムアルデヒド
1.6
0.0
0.0
0.0
1.4
0.2
0.1
0.0
0.0
0.0
270 フタル酸ジ-n-ブチル
313 無水マレイン酸
2.8
0.0
0.0
0.0
2.4
0.0
0.0
0.4
11.8
0.0
0.0
0.0
5.6
6.2
0.0
0.0
0.0
320 メタクリル酸メチル
5.4
0.0
0.0
0.0
5.4
0.0
0.0
0.0
0.0
353 りん酸トリス(ジメチルフェニル)
2.3
0.0
0.0
0.0
2.1
0.1
0.0
0.0
0.0
9.7
0.0
0.0
0.0
9.7
0.0
0.0
0.0
0.0
314 メタクリル酸
アクリル酸ブチル
アセトン
1007.7
128.7
0.0
0.0
48.3
386.6
275.1
169.1
0.0
酢酸ブチル
323.4
6.0
0.0
0.0
0.0
221.0
2.3
94.1
0.0
酢酸エチル
1818.9
405.1
0.0
0.0
39.4
635.3
62.1
677.0
0.0
2.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.7
0.3
0.0
0.0
テトラヒドロフラン
39.7
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
39.7
0.0
トリエチルアミン
21.3
1.4
0.0
0.0
0.0
19.9
0.0
0.0
0.0
n-ヘキサン
268.1
1.0
0.0
0.0
0.0
1.3
14.5
251.3
0.0
ブチルアルコール
186.2
37.6
0.0
0.0
142.7
5.9
0.0
0.0
0.0
プロピルアルコール
352.1
150.8
0.0
0.0
0.0
64.6
15.9
120.8
0.0
シクロヘキサン
当
社
が
自
主
的
に
管
理
し
て
い
る
化
学
物
質
除去処理量
155.7
43 エチレングリコール
R
法
第
一
種
指
定
化
学
物
質
排出量
消費量*除去処理量
消費量*
水域排出量 土壌排出量
メチルアルコール
4377.0
1756.1
0.0
0.0
0.6
1440.7
155.0
1024.6
0.0
メチルブチルケトン
4.4
0.0
0.0
0.0
0.0
4.4
0.0
0.0
0.0
メチルエチルケトン
6112.6
206.4
0.0
0.0
0.1
2996.4
105.6
2804.1
0.0
136.6
1.4
0.0
0.0
3.4
131.1
0.6
0.0
0.0
アンモニア
硝酸
2602.6
0.4
39.7
0.0
666.2
1892.5
3.8
0.0
0.0
硫酸
1761.3
0.0
2.2
0.0
5.3
1693.7
0.0
60.0
0.0
臭化水素
N-メチルピロリドン
1.4
0.0
0.0
0.0
0.0
1.4
0.0
0.0
0.0
31.3
0.2
0.0
0.0
0.0
19.8
11.3
0.0
0.0
アルミニウム化合物(水溶性塩)
48.3
0.0
0.0
0.0
17.9
30.4
0.0
0.0
0.0
トリエタノールアミン
25.4
0.0
0.0
0.0
25.4
0.1
0.0
0.0
0.0
はVOCの大気排出量集計対象物質です。
PRTR法においては、行政官庁への届出は取扱量が1事業所当たり5トン/年(当初2年間)ですが、この表では取扱量が1トン/年以上の物質を記載しました。
*
消費量とは、製品に含有あるいは同伴された量や無害化処理された量などです。
19
◆ゼロ・エミッション
現在の環境問題とりわけ廃棄物の問題は、排出量の増大と種類の
多様化により、最終処分場の逼迫など深刻な問題を生じています。
このためできるだけ廃棄物を出さず、また出した廃棄物は資源と
して有効活用していく必要があります。
富士フイルムは、「焼却及び埋立て処理される各サイト排出廃棄
物を2002年度末までにゼロにする」という目標を掲げています。
富士フイルムRC委員会の下に「ゼロ・エミッション推進委員会」を
設置し、
「 事業活動で発生するすべての廃棄物を100%再資源化
し、廃棄物の埋立て処分も単純焼却処分もゼロにする」という富士
フイルムのゼロ・エミッション目標を立て積極的に推進していま
す。生産用原材料から発生する廃棄物の100%再資源化は、国内
6サイト中4サイトですでに達成しています。このうち2サイトにつ
吉田南工場
いては生産用原材料のみならず、すべての廃棄物の100%再資源
化を達成しました。具体的には以下のような施策を行っています。
① 化学薬品を含む廃棄物の分別回収の徹底
② 適切なリサイクル事業者を廃棄物ごとに選定
③ 汚泥、廃溶剤、廃プラスチック、廃油、損紙などをアルミナ、溶
剤、セメント原料へのマテリアルリサイクル、高炉還元剤として
のケミカルリサイクル、RDF化、助然剤としてサーマルリサイ
クル等、各時点での最適なリサイクル方法の選定
今後はさらに、ガス化溶融炉でのケミカルリサイクルも実施し、
2002年度末までに支店・営業所も含めた国内全サイトでゼロ・エ
ミッションを完了します。またこれを子会社にも展開し、2003年度
末までに国内全子会社のゼロ・エミッションを達成する予定です。
循環型生産システムにおけるゼロ・エミッションの位置付け
廃棄物削減
省エネルギー
長寿命化(リペアー)
製品の使用
省資源設計
リサイクル可能
長寿命化
原材料の生産
リサイクル品使用
グリーン購入
製品の販売
廃棄物の100%再資源化
製品の製造 省エネルギー
ロス減少
20
焼却・埋立て廃棄物量の推移(富士フイルム6事業所のデータ)
16
リサイクル率
100.0 (%)
100.0
(千トン)
15.3
100
93.0
14
92.0
90
92.8
11.6
11.2
80
90
71.9
86.3
10
100
93.3
89.9
12
指数
70
66.8
60
8.9
8
79.7
基準年度
9.6
6.9
6
80
47.5
6.4
40
4.6
4
50
67.8
63.6
目
標
値
30
70
20
2
10
0.0
0
60
1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
0
2003
(年度)
焼却・埋立て廃棄物量
焼却・埋立て廃棄物量指数(最右軸)
*
リサイクル率 (右軸)
*リサイクル率は社外に排出される廃棄物を対象として計算しています。
吉田南工場〜ゼロ・エミッション活動
吉田南工場は、世界最大規模のPS製版製造工場です。ここから
Repeat(繰り返し)
、Recycle(再生利用)に則って、従来、焼却
排出されるゴミは年間約2万トンに達します。同工場では、ゼ
処分していたゴミの分別を徹底して実施しました。
「0-100委員
ロ・エミッション(すべての廃棄物の100%再資源化)の実現に
会」の指導・管理のもと従業員の意識も高まり、2001年3月に
向けた活動の一つとして2000年4月から「ゴミゼロ ファースト
はすべての廃棄物のゼロ・エミッションを達成しました。なお吉
ステップ」に取組みました。生産用原材料に関する廃棄物の
田南工場は、廃棄物の再生利用及び適正処理への努力が認めら
100%再資源化を目指すもので、活動開始からわずか半年後に
れ、
「平成12年度産業廃棄物適
は目標であった約1万9千トンの廃棄物再資源化を達成しまし
正処理推進功労者知事褒賞」を
た 。同 工 場 で は 埋 立 て 処 分 ゼ ロ・焼 却 処 分 ゼ ロ・再 資 源 化
受賞しました。
100%を意味する「0-100」をスローガンとして、5Rの考え方
―――Reject(無包装)
、Reduce(省資源)
、Reuse(再利用)
、
事業所
生産用原材料から発生する廃棄物すべての再資源化
すべての廃棄物の再資源化
吉田南工場
2000年9月(達成済み)
2001年3月(達成済み)
富士宮工場
2000年9月(達成済み)
2002年3月
宮台技術開発センター
2000年9月(達成済み)
2003年3月
小田原工場
2001年9月
2003年3月
朝霞研究所
2001年3月(達成済み)
2001年3月(達成済み)
足柄工場
2002年3月
2003年3月
保養所でもゼロ・エミッション活動
2000年5月にオープンした当社保養所「あたみ小嵐荘」では、
処理しています。また、ボイ
環境保全に対しての細やかな配慮が施されています。事業部と
ラー室では温泉水循環シス
同様にここでもゼロ・エミッションに向けた活動がなされてお
テムが稼働するなど、日々の
り、生ゴミを極力出さないようサラダバーを設置したり、メニュ
活動の中からゼロ・エミッシ
ーの組み合わせなどに工夫がされています。それでも発生して
ョンを目指しています。
しまった生ゴミは、生ゴミ処理機を使って炭酸ガスと水に分解
生ゴミ処理機
21
◆省エネ、地球温暖化抑制
当社では、1990年に足柄工場に、1991年に富士宮工場に各々
コジェネ型発電機を導入するなど、早くから取組みを開始しまし
た。生産工程の徹底した合理化や生産技術の改善を継続して行い
着実に成果を挙げています。
第一種エネルギー管理指定対象となっている国内4事業所の
2000年度の実績は、経済産業省のガイドライン(エネルギー原単
位の1%改善)を大きく上回り、4.4%の削減を達成しました。
CO2排出量の削減に関しては上記以外にも、足柄工場と富士宮
工場のボイラーの燃料に都市ガスを採用することを決定しました。
天然ガスは、二酸化炭素排出量が少なく、クリーンなエネルギー
源として注目されています。富士宮工場は2003年2月、足柄工場
は2004年5月に稼働を開始する予定です。これらの施策により、
1999年をスタート点にして2010年までに32,000トンCのCO2
を、また省エネルギー施策により19,000トンCのCO2を削減し、
合わせて51,000トンCのCO2排出削減を実現させる予定です。
省エネ及び炭酸ガス排出量削減の推進については、富士フイル
ムRC委員会の下、「省エネ・炭酸ガス削減推進委員会」がその活動
にあたっています。
小田原工場
22
エネルギー原単位の推移(富士フイルム第一種エネルギー管理指定4事業所のデータ)
(1993年度=100)
100.0
100
99.9
95.6
93.3
91.0
89.1
87.8
84.0
75
50
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
(年度)
CO2排出量の推移(富士フイルム第一種エネルギー管理指定4事業所のデータ)
(千トン)
800
700
600
554.8 551.3 540.5
536.4 543.4
595.9
571.3 569.4 587.4
621.1
639.1
目標値
517.0
500
400
300
200
100
0
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000
2010
(年度)
今年度からC排出量ではなく、CO2排出量で表示しています。またCO2排出量は当社へのコジェ
ネ型発電機導入により、その分電力会社による火力発電量(CO2係数:0.612kg/kwh)が減る
との考えで計算しています(
「事業者の環境パフォーマンス指標2000年版」
(環境省)による)
。
注)0.612kg/kwh:東京電力火力発電所受電端平均CO2排出原単位(1995年度実績)
吉田南工場にもコジェネ型発電機を導入
当社PS製版製造工場である吉田南工場に、2000年1月よりコジェネレーション型の常
用発電機を導入、運転を開始しました。この発電機は、発電に使うエンジン冷却水と排ガ
ス熱を利用して蒸気を発生させ、熱エネルギーとして再利用できるものです。吉田南工場
の省エネ推進と炭酸ガス排出量削減に大きく貢献しています。
新しく導入された富士宮工場の天然ガス対応設備
23
環 境 モ ニ タ リ ン グ
◆環境モニタリングの強化
当社は、排水の水質、地下水の水質、ボイラー排ガスの成分のモニ
また、PRTR対象物質を使用している工場周辺での、該当化学
タリングを実施し、汚染のないことを確認していますが、さらなる
物質の大気濃度のモニタリングもスタートさせました。今回の測
環境モニタリングを強化するため環境省の指針に加えて、使用履
定結果は、環境基準値等を十分下回っていました。大気濃度のモ
歴のないものについても土壌詳細調査を実施しています。朝霞研
ニタリングは今後も継続して行っていきます。
究所、宮台技術開発センター、富士宮工場、吉田南工場について
関係会社についても、環境モニタリング強化を推進しています。
は土壌汚染のないことを確認しました。小田原工場、足柄工場に
その結果、富士写真光機の敷地内の地下水から環境基準値を超え
ついては現在調査実施中です。観測井も全面的に見直しを行い、
る有機塩素系溶剤が検出されました。2000年10月に自治体へ
十分なモニタリングが出来るように井戸を追加し、地下水汚染の
の届け出と地域住民の方々への説明を行ない、浄化対策を行って
ないことを再確認しました。
います。
排水の水質調査に関する実績(小田原工場の事例)
項目
単位
法規制値
県条例
工場管理値
1998年度
1999年度
2000年度
水素イオン濃度(水素指数)
−
5.8〜8.6
5.8〜8.6
5.9〜8.5
7.6〜7.7
7.7〜7.7
7.8〜8.2
生物化学的酸素要求量(BOD)
mg/リットル
160
60
50
1
1未満
1未満
化学的酸素要求量(COD)
mg/リットル
160
60
50
1
1未満
1未満
浮遊物質量
mg/リットル
200
90
75
1
1未満
1未満
個/ミリリットル
3000
3000
300
10以下
10以下
10以下
ノルマルヘキサン抽出物質含有量 (鉱油類含有量)
mg/リットル
5
5
4
1未満
1未満
1未満
フェノール類含有量
mg/リットル
5
0.5
0.2
0.05未満
0.05未満
0.05未満
銅含有量
mg/リットル
3
3
1
0.05未満〜0.07
0.05未満
0.05未満
亜鉛含有量
mg/リットル
5
3
1
0.02未満〜0.04
0.02未満 0.02未満〜0.03
溶解性鉄含有量
mg/リットル
10
10
5
0.05未満
0.05未満
0.05未満
溶解性マンガン含有量
mg/リットル
10
1
0.5
0.02未満
0.02未満
0.02未満
クロム含有量
mg/リットル
2
2
1
0.05未満
0.05未満
0.05未満
窒素含有量
mg/リットル
120
−
−
1.4〜2.7
1.3〜2.3
1.3〜2.8
燐含有量
mg/リットル
16
−
−
0.1〜0.4
0.1〜0.6
0.1〜0.6
六価クロム化合物
mg/リットル
0.5
0.5
0.2
0.05未満
0.05未満
0.05未満
ジクロロメタン
mg/リットル
0.2
0.2
0.1
0.002未満
0.002未満〜0.003
0.002未満
シアン
mg/リットル
1
1
0.8
0.05未満
0.05未満
0.05未満
ニッケル含有量
mg/リットル
−
1
0.5
0.05未満
0.05未満
0.05未満
大腸菌群
24
◆大気・水質に関する実績データ(富士フイルム6事業所のデータ及び連結データ)
連結データは、富士フイルム6事業所のデータに、富士写真光機・
富士フイルムセルテック・富士フイルムマイクロデバイス・富士機器
NOx排出量の推移
(トン)
1,000
工業・富士フイルムフォトニックス・フジカラーサービス・Fuji
Photo Film B.V.・Fuji Magnetics GmbH・Fuji Hunt
Photographic Chemicals Pte Ltd.・Fuji Hunt Phtographic
800
719
658
576
600
570
585
522
Chemicals, Inc.・蘇州富士フイルム映像機器有限公司・蘇州富士
フイルム映像機器部品有限公司各社のデータを加えたものです。
542
530
538
560
576
400
富士ゼロックスのデータは連結対象に含めておりません。
200
0
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2000
連結
(年度)
COD排出量の推移
SOx排出量の推移
(トン)
(トン)
20,000
1,000
800
753
746
752
600
726
684
607
600
1,441
592
470
445
467
468
400
320
400
285
219
215
236
213
189
182
200
200
80
0
0
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2000
84
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2000
連結
連結
(年度)
(年度)
ばいじん排出量の推移
工場用水使用量の推移
(トン)
(百万トン)
100
80
80
60
60
40
31
25
31
26
28
28
23
24
25
30
51
50
49
50
48
48
47
49
49
50
40
25
20
0
55
20
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2000
連結
(年度)
0
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2000
連結
(年度)
25
労 働 安 全 ( 富 士 フ イ ル ム 6 事 業 所 の デ ー タ )
労働安全は生産活動の原点であり、前提条件であると捉えていま
明を図りこのような不幸な事故を絶対に再発させないよう万全の
す。日頃より
「安全最優先」の方針の下、各事業場はもとより、全社
体制をとるとともに、この事故を教訓にして全社的にゼロベース
的に従業員の労働安全の確保に努めてきましたが、残念ながら
からの安全施策の見直しを図り、ゼロ災害達成に向けてこれまで
2000年度は死亡事故を発生させてしまいました。事故原因の究
以上の安全活動を推進していきます。
労働災害度数率
1.2
1.18
1.10
1.02
1.00
1.0
1.02
0.8
0.6
0.48
0.43
0.4
0.46
0.40
0.34
0.33
0.42
0.34
0.26
0.20
0.2
0.0
1996
1997
1998
1999
2000
(年度)
労働災害強度率
0.6
0.53
0.5
製造業*1
化学工業*2
0.4
当社
0.3
0.2
0.15 0.15
0.13
0.09
0.1
0.01
0.0
1996
0.01
1997
0.10 0.09
0.01
1998
0.12
0.08
0.12
0.09
0.01
1999
*1 安全の指標(厚生労働省労働基準局)
:産業別災害率より
*2(社)
日本化学工業協会労働安全衛生実態調査より
労働災害度数率=
休業災害被災者数
延労働時間数(100万時間当たり)
労働災害強度率=
労働損失日数
延労働時間数(1,000時間当たり)
2000
(年度)
ク レ ー ム
2000年度は足柄工場で臭気クレーム2件、小田原工場で騒音ク
クレームに対しても、すみやかに対応し住民の方々のご理解を得
レーム2件、宮台技術開発センターで騒音クレーム1件、朝霞研究
ることができました。今後は先手管理を徹底し再発を防止してい
所で騒音クレーム1件の計6件のクレームを受けました。いずれの
きます。また、環境に関わる違反・訴訟はありませんでした。
26
製 品 へ の 環 境 配 慮
富士フイルムは、フィルム製品をはじめインスタントカメラ、デジタルカメラ等の多様
な製品を開発、販売するとともに、ネットワーク技術を活用した多彩なサービスを展開
しています。当社では、お客様に対してより質の高い商品・サービスを提供するととも
に、より良好な環境を創出するため、商品・サービスの機能とともに、その生産プロセ
スにおいても技術力を生かし、環境に配慮した商品を世に送り出しています。
27
◆レンズ付きフィルム「写ルンです」
「写ルンです」循環生産自動化工場
インバース・マニュファクチャリング*の実現
1986年、富士フイルムは世界で最初のレンズ付きフィルム「写
ルンです」を発売し、たちまち爆発的なヒット商品になりました。
急激な市場拡大に対応して、1990年に「写ルンですリサイクル
センター」を開設し、1992年には製品設計の最初の段階からリ
サイクル方法をあらかじめ考慮した「写ルンですエコノショット」
を開発しました。それ以来、
「写ルンです」の循環生産は三つの
コンセプトに基づき、リサイクルを前提とした新製品開発を進め
るとともに、より総合的なリサイクル技術の研究開発に本格的に
取組んできました。1998年にはインバース・マニュファクチャ
リングを世界に先駆けて実践した、
「写ルンです」循環生産自動
− 循環生産の三つのコンセプト ー
化工場の稼働を開始しました。
◆「写ルンです」は「写ルンです」へ
循環生産自動化工場で生産される最新モデル「写ルンです
リユース重視、クローズドループ(系内)
リサイクル
スーパーEye800Flash」では、再生樹脂製造の新技術であるペ
◆ 設計から始まるリサイクル
レタイズレス方式の導入等により、環境負荷の低減をさらに一歩
省資源、部品のユニット化・共通化、材料統一
進めることができました。
◆ リサイクル自動化
インバース・マニュファクチャリング:従来の製品は「生産→使用→廃棄」というライフサイ
クルをたどりますが、資源を循環させ有効に活用するためには、使用済みの製品を起点と
した「回収→分解・検査→再生産」という生産システムの確立が必要です。前者を順工程と
するなら、後者は逆(インバース)工程といえます。この逆工程の考えに基づき、製品設計
の段階からリデュース・リユース・リサイクルを考慮した生産システムがインバース・マニ
ュファクチャリングです。
*
高品質・高効率リサイクル
「写ルンです」の環境負荷低減の推移
循環生産の新技術導入(樹脂再生の効率化)
小型軽量化によるリデュース性の向上や部品のユニット化・共通
これまで「写ルンです」の樹脂は、破砕後、熱溶融してからペレ
化、材料統一によるリユース・リサイクル性の向上、及び製造工
ット化していました。そこで、この熱溶融に要する環境負荷を削
程の改善などにより、1990年にリサイクルを開始して以来、着
減するために、破砕状態で直接成形するペレタイズレス方式を
実に環境負荷が低減されていることを確認しています。
開発しました。ペレタイズレス方式では、破砕した樹脂から異物
を除去し、洗浄力の高い温水気泡洗浄することで、そのまま成形
材料として使用することを可能にしました。また、分解、樹脂再
生から成形までを循環生産工場内で一貫して行っており、大幅に
環境負荷を低減することができました。
標準タイプのレンズ付きフィルム
ライフサイクルトータルの環境負荷低減推移(CO2排出量)
リサイクル開始前
樹脂再生の環境負荷低減効果(CO2排出量)
リサイクル開始後
(指数)
(指数)
100
100
41%減
53%減
62%減
64%減
50
50
0
0
1990
*回収率100%と仮定
1990
1995
2000
(年度)
上記データにはフィルム製造の環境負荷も含まれていま
すが、現像・プリントは対象外としています。
28
90%減
バージン材
ペレット化
再生材
ペレタイズレス
再生材
同量の樹脂を製造/再生する場合に発生する環境負荷の比較
製品環境アセスメント
「写ルンです」は、新製品導入時の設計段階から独自の製品環境
をご覧ください)
。この循環生産プロセスフローをベースに、7
アセスメントを実施し、環境配慮・リユース・リサイクル性の確認
つの評価指標で構成されるアセスメントを実施し、
「写ルンです」
を行ないながら、製品開発を進めてきました。
の設計仕様を決めていきます。
製品環境アセスメントでは、まず「写ルンです」の構造と各部
これらの環境配慮設計を進めることで、
「写ルンですスーパー
品・ユニットのライフサイクルを表現する循環生産プロセスフロ
Eye800Flash」では系内リユース・リサイクル重量率99%を、
ーを作成します。ここで同時に、部品・ユニットの分解性やリユ
系外での再資源化も含めると100%を実現しています。
ースユニット生産投入の工程整合などの確認をしています(下図
「写ルンです スーパー Eye 800 Flash」の展開図
製品環境アセスメントの評価指標
1.
法規制対応
2.
リデュース(省資源)性
3.
リユース(再使用)性
4.
リサイクル(再利用)性
5.
編集設計(部品の共通化)
6.
ライフサイクルプロセス(工程)適性
7.
ライフサイクルアセスメント(LCA)評価
「写ルンです スーパーEye800 Flash」循環生産プロセスフロー
生産プロセス
リユース・リサイクルプロセス
生産階層
リサイクル階層
リユース
リサイクル
再資源化
部品A
部品B
本体ユニット
本体ユニット
部品C
レンズA
分解
カメラユニット
レンズB
レンズB
カメラ形態
回収形態
ストロボユニット
ストロボユニット
電池
電池
フィルムは
ユーザーへ
部品F
部品F
部品G
部品G
フィルム
ラベル
ラベル
88.5g
部品点数
34
共通部品率
80%
包材点数
1
爪係合数*
16箇所
重量計
総部品点数
35
リユース
リサイクル
再資源化
(系内)
(系内)
(系外)
系内リユース・リサイクル重量率 99%
*分解性評価の指標
29
◆印刷システム−印刷分野における環境配慮製品
製版フィルム処理システム「INTEGRA」
「INTEGRA」は大全サイズで現像液で50ml、定着液80mlという世界最少クラスの低補充量を達成、当社の従来システム
(SuperGRANDEX)比の約35%以上の廃液量削減を実現しました。また、液体タイプに加えて新たにラインアップした顆粒タイプ
処理剤は、重量が液体タイプの約3分の1で、使用後は小さくたたんで捨てられる新パッケージ採用によって、廃材が従来の2分の1と
なっています。
■処理量と廃液容量
■廃液量の重量比較
(r)
(%)
1,
000
廃
液
量
250
B社
INTEGRA
200
INTEGRA
A社
150
▲
A社
500
100
50
0
▲
B社
0
250
500
1,
000
INTEGRA
処理量 (㎡)
A社
B社
INTEGRA溶解補充装置
新聞用ドライイメージングシステム「REXER」
「REXER」は、処理薬品不要の新聞プロッターフィルム用完全ドライ処理システムです。従来フィルムと同じ銀塩を感光素子とし、ウ
ェット処理フィルムを凌駕する高感度・高画質を実現しており、ユーザーの薬品管理、廃液処理を一切不要にしました。
■新ドライプロッターシステム
露 光
<専用処理機>
処理済みフィルム
フィルム
搬出方向
ヒーター
ヒーター
■従来のFAXフィルムシステム
露 光
<フィルムプロセサー>
現像
定着
水洗
乾燥
処理済みフィルム
REXER専用処理機
30
オフセット印刷用PS版処理システム「ECOSTABLON」
STABLONシステムでは従来のシステムの2分の1まで廃液量を削減しましたが、ECOSTABLONシステムはさらに3分の1まで廃液
量削減を実現しています。これは、新開発のPS版・現像液・PSプロセッサーのシステムで達成したもので、刷版現場の環境負荷低減
に貢献しています。
■DP-7化による廃液量の減少
現像廃液量(r/月)
従来
STABLON
150
100
STABLON
+
DP-7
50
0
500
1,
000
1,
500
2,
000
2,
500
3,
000
処理量(㎡/月)
ECOSTABLON PSプロセッサー
IPAフリーPS版湿し水「IFシリーズ」
オフセット印刷機で湿し水に添加されているイソプロピルアルコール(IPA)は、安全衛生法の規制対象となっていますが、
「IFシリー
ズ」は、IPA添加不要で優れた印刷性能を可能にした湿し水用添加剤です。印刷機の給水方式や、印刷インキ種類に応じて1液タイプ
と2液タイプがラインアップされています。
IPAフリーPS版湿し水「IFシリーズ」
31
◆イメージングシステム−イメージング分野における環境配慮製品
カラーネガフィルム
フジカラーnexia
カラー処理剤
シンプルイット(CN-16S、CP-48S)
APSフィルムは、プラスチックケースを廃止し、アルミ蒸着フィ
カートリッジを装填するだけで自動調液・自動洗浄される
ルム包装への変換による環境負荷低減を進めてきましたが、
「シンプル&クリーン」システムは、以下のような特長を備え
2001年5月に切替えを完了しました。
超小型で携帯にも便利な本商品は、廃包材量を激減させた
上 、アル ミ使 用 量 が 極
ています。
1. 体積・重量とも1/2にコンパクト化しました。*
2. 製造・使用から再生における使用エネルギー量・炭酸ガス
排出量を、約40%削減しました。*
めて少ないものとなっ
ています。
3. 容器材質も高密度ポリエチレン単独で薄層化し、省資源か
(2000年グッドデザイ
つリサイクル可能にしました。
ン賞、日本パッケージン
*当社の従来処理剤比
グコン テスト 機 械 包 装
部門賞を受賞)
フルデジタルミニラボ
「フロンティア350/370/390」
世界に先駆けて固体レーザー露光による超高画質を実現した
「フロンティア」は、環境にも配慮しています。
1. 無駄な電気は使用しません。
カラーペーパー
フィルム
プロセサー
銀塩方式
FP363SC(AL)/
FP563SC(AL)
負荷の大きい乾燥ヒーターの加熱や処理液の温度管理はマ
イコン制御により効率と精度を向上し消費電力も抑制。
2. 無駄な処理液補充はしません。
処理液の空気との接触面積を可能な限り少なくし、蒸発や
フロティア350/370
酸化による液劣化を抑え、蒸発補正や処理液補充を抑制。
3. 使用材質はIS0マークで表示しました。
プラスチックには材質を表示し、リサイクル時に分別が容易。
4. 塩化ビニル樹脂の使用量を減らしています。
処理液タンクにノリル樹脂成形品を使用。
入力機 SP1500
SP2000
出力機 LP1500SC
LP2000SC
<リサイクル>
1. ミニラボ用処理剤「シンプルイット」や「ジャストイット」の空容器は回収した後、ペレットにして処理容器に再利用するほか、製鉄所など
で高炉還元剤として活用されています。
2. フィルムのプラスチックケースは大規模ラボから回収し、チップ化して当社使用の機材等に再利用しています(消費者の皆様が自治体
の分別回収に出していただくと、容器包装リサイクル法に従ってメーカーがリサイクル費用を負担し、リサイクルされます)
。
3. レンズ付きフィルム「写ルンです」は、現像依頼をされたラボを通じて当社に回収し、部品の再使用や材料として再利用あるいは資源回
収を行います。
4. 機器は回収後に材料別に分別され、金属は資源回収、硬質塩化ビニルはリサイクル、他の樹脂は高炉還元剤等に活用されています。
32
◆その他の環境配慮製品
デジタルカメラの環境配慮設計
コンパクトカメラ/インスタントカメラ
環境に配慮した設計を実施するために、省エネルギー、減量
コンパクトカメラやインスタントカメラでは、プラスチック
化、再資源化などに関する環境保全アセスメントシート(基
部品にリサイクル材料を一定量使用したり、部品点数削減を
本項目9項、細目25項目)を用いて、開発設計段階において
図っています。インスタントカメラの「インスタックス200」
デジタルカメラを評価しています。アセスメントシートによ
はこれまでの「インスタックス100」に対し、部品点数で約
る評価を行うことにより、新製品FinePix6800Zは
20%削減、内部機構の作動効率化設計により約5%の消費電
FinePix4700Zに対し、部品点数で
力削減を実現しました。
約20%削減、消費電力では機能向上
にもかかわらず同等以下、同一機能当
たりの比較では約10%の消費電力削
減を実現しました。
TAペーパー(サーモオートクロームペーパー)
店頭デジカメプリント機「アラジンエース」には、TAペーパー(サーモオートクロー
ムペーパー)を使用しています。TAペーパーはフルカラーで発色する感熱紙で、熱
応答性のマイクロカプセルを用いており、加えられた熱エネルギーに応じて、画素
ごとに濃度階調表現が可能です。写真と同様に豊かな中間調を表現でき、写真に
近い画質が得られます。TAペーパーは、ペーパー自体が発色するため、インクカ
セットやリボン、
トナーインクなどが不要で、プラスチック廃材が出ず、極めて廃材
の少ない商品です。
富士メディカルドライイメージャFM-DP L
「富士メディカルドライイメージャFM-DP L」はCT、MR等各種画像診断装置から画像データを取り込み、医
療診断に適した画像サイズに変換する画像処理を施しフィルムに記録するレーザプリンターです。優れた画
像処理技術で湿式と同等の高画質フィルムを出力しながら、処理液も水も一切不用の完全ドライシステムで
あるため、廃液処理の必要もありません。すべての作業は完全明室で行え、暗室・給排水設備・排気設備等の
工事も不要です。
LCD用フィルム「フジタック」
、
「WVフィルム」
当社独自のフィルム技術を駆使したLCD用偏光板保護フィルム「フジタック」
は、従来80ミクロンであったフィルムの厚さを40ミクロンの薄さに半減し
た製品をラインアップし、省材料化を図るとともに生産時の環境負荷も低減
旧タイプ
TAC
PVA
TAC
粘着剤
しています。LCD用視野拡大フィルム「WVフィルム」は、偏光板に貼っていた
WVフィルムを偏光板の保護フィルムに使用しているタックと一体化すること
によって、タックの枚数を1枚減少させ、省材料化を実現しています。
直貼りタイプ
WV
LCD
粘着剤
TAC
PVA
TAC
TAC
PVA
粘着剤
偏光板
LCD
WV
偏光板
粘着剤
PVA
TAC
WVフィルムの概念図
フジタック
(液晶(LCD)用材料)
WVフィルム使用による視野角拡大効果
33
AXIA MD SlimCase
MDユーザーの拡大とユーザーのMD所有枚数の増加により、従来の1枚入りケースが
不要な場合が増えています。AXIA MD SlimCaseは、ポータブルMDユーザーが普
段持ち歩く3〜5枚のMDや、自室での多枚数の保管をターゲットに開発した軽量、ス
リムな5枚入りケースに納めた録音用MDです。1枚入りケースの5枚パックに比べ、
総質量を34%減、ケースと包装材の質量で66%減、容積は19%減を実現。この大幅
な省資源、省スペースにより、生産や物流過程も含めて環境への負荷を低減しました。
1枚入りケース5枚
富士フイルム感圧紙「エコロケア100」
:古紙100%使用
森林資源の保護、地球環境の保全に貢献することを目的に、古紙100%再生原紙使用の感
圧紙「エコロケア100」を開発しました。本製品は、独自の均質塗布技術により、発色性な
ど感圧紙としての基本性能を損なうことなく、安定的な製造を可能にしたもので、
「(財)古紙
回収センター」より、自然環境の保護に役立つ商品として「グリーンマーク」表示の認定を取
得しています。
ピールアパートタイプフィルム「インスタントカラーフィルム
FP-100C」
「インスタントカラーフィルムFP-100C」は、廃棄時の分別が不要な廃棄性に優れたプラス
チックパックを採用したピールアパートタイプ(剥離方式)の高画質レギュラーサイズフィル
ムです。スタジオ撮影や証明写真等のカメラマン、写真店から企業・医療の業務用まで幅広
く利用されており、高画質・高品質の写真性能や操作
性をそのまま維持しつつ、フィルムパックの金属板を
除去し、プラスチック化を実現しました。フィルムパッ
クの環境負荷をライフサイクルアセスメント(LCA)手
法により検証すると、プラスチックを採用することで、
金属板使用パックに比べ1パック当たり41%ものCO2
排出削減効果があります。また分別時やアルミ内装袋
開封時等での作業性・安全性も向上しました。
34
SlimCase(5枚入り)
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 活 動
富士フイルムは、レスポンシブル・ケア活動の一環として、当社の活動をさまざまな形でお取
引先やお客様にお伝えするとともに、このコミュニケーション活動を通して、皆様と一緒に環
境問題について考え、よりよい環境づくりを進めています。
MSDS(Material Safety Data Sheet:化学物質等安全データシート)の発行
MSDSとは、製品による事故を防止し、化学物質の取扱いにおける安全性確保(人の健康、生態系に対して)のための情
報提供手段です。当社では、
( 社)日本化学工業協会の指針に従い、該当する製品のMSDSを整備してきました。また、
2000年の改正労働安全衛生法の施行、2001年の化学物質管理促進法(PRTR法)
、改正毒劇法施行令の施行により、
一定の要件を満たす化学物質及び製品のMSDSの提供が義務化されました。これ
にともない、2001年3月に当社のすべてのMSDS(約1,000件)の書式をより分
かりやすく、かつ法令に準拠した内容に改訂しました。さらに、MSDSの発行、改
訂を迅速かつ正確に行うために、2000年にMSDS作成データベースシステムを
構築し、関連事業場や海外関連会社に導入しています。
なお、MSDSは当社ホームページからもご覧いただけます。
(http://www.fujifilm.co.jp/msds)
また、当社はAIS(Article Information Sheet)を発行し、フィルム、印画紙等の
アーティクル商品すなわちMSDS発行の対象外となっている有形商品の環境・安全
に関する情報も提供しています。
足柄工場・富士宮工場サイトレポート発行
当社のフィルム製造の主要工場である足柄工場、富士宮工場は、それぞれ独自の環境レポートを作成してい
ます。両工場とも1996年にISO14001を取得しており、レポートでは、環境施策の重点課題とその実績、
環境負荷の推移などについてデータや図表を用いて分かりやすく報告しています。また、レポートは、行政・
地元自治会・協力会社等に配布され、環境保全活動に関する地域社会とのコミュニケーション推進に活用さ
れるとともに、工場内におけるゼロ・エミッション活動の啓発・教育活動のためのツールとしても役立てられ
ています。
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「写ルンです」循環生産工場、見学コース
1998年にオープンした足柄工場の「写ルンです」循環生産工場は、リユ
ース・リサイクルと生産を同じ建物内で行う、世界初の循環生産自動化
工場です。この工場では、一般の方の見学コースを設けており、回収さ
れた「写ルンです」が機種ごとに仕分けされ、分解、検査されていく工程
を見学していただくことができます。見学者の方からは、
「すばらしいリ
サイクルシステム」
、
「リサイクルの工程を知り、環境配慮・保全に関して
再認識した」等の声が寄せられており、小学生の環境学習の場あるいは
中 学 生 の 修 学 旅 行 の コ ース の 一 つ と な る な ど 、国 内 外 から 月平 均
1,000名の方が見学に訪れています。
慶応大学で「環境問題の企業対応」講演
(財)経済広報センターでは、企業活動の実態と企業の社会的・国際的な役割を正しく理解してもらうことを目的に、各大
学で寄付講座を開設しています。2000年11月には、慶応大学商学部で、当社環境・製品安全推進部の担当者が講師と
して参加。
「環境問題への企業対応」をテーマに、富士フイルムの環境保全の概要と「写ルンです」循環生産などの具体的
な取組み、環境問題に関する世界的な流れなどを紹介しました。
南足柄市で101本の足柄桜植樹
南足柄市と当社は、南足柄市の名誉市民で2000年に101歳で亡くなった春木榮当社相談
役の功績を称え、足柄工場に隣接する狩川堤に101本の足柄桜「春めき」を植樹しました。
故春木相談役は、1934年の当社設立と同時に足柄工場長に就任、以後、地域の自然環境と
水の保全に力を注ぎました。今回の植樹は、一度に植樹された本数としては国内最大で、堤
は「春木径(はるきみち)
」と命名されました。これを当社の環境保全への取組みの一里塚にし
ていきたいと思います。
「春めき」
を植樹する鈴木南足柄市長
(右)
と当社大石代表取締役
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社 会 貢 献 活 動
1983年に創立50周年記念事業として10億円を拠出し、「公益信託富士フイルム・グリーン
ファンド」(FGF)を設立しました。民間企業による自然保護をテーマとした公益信託として
は日本で最初のもので、毎年自然環境の保全・育成に関する活動や研究に対して助成を行って
います。2000年度までの助成実績は合計で70件となっています。
富士フイルム・グリーンファンドの助成事業(2000年度)
豊かな里山を次世代に残すために(里山生態調査)
(宮原町里山クラブどんごろす)
「里山どんごろす」は、里山づくりと、その伝統と知恵の継承を目指して設立されました。対
象となる地域は、熊本県立自然公園に指定されている里地公園内で、敷地内には小谷戸や竹林、
照葉樹林のほか、立神峡という渓谷も含まれています。1997年からは、環境学習の拠点施
設として環境庁(当時)の地域環境行政モデル事業の指定を受け、里山管理活動や触れ合い活動
を行っています。さらに活動の充実を図るために、フィールドの生態調査とともにその成果を地
図にまとめるなどの活動を進めています。
スノーケリングによる海中自然観察会
(南伊豆海洋生物研究会)
南伊豆海洋生物研究会は、1989年から年2回、南伊豆中木、逢ヶ浜、鍋田浜等でスノーケリン
グによる海中自然観察会を開催しています。実際に藻場や海中林、アマモ場を観ることで海中
植物の重要性を理解してもらうとともに、
これらを保全する意識を高める活動を展開しています。
近年の水質汚染や水温上昇による磯焼けによって海中林も深刻な打撃を受けており、同研究会
では保全・復元活動に向けた活動も展開しています。
野尻湖における水草帯の復元と環境教育
(野尻湖水草復元研究会)
長野県北部の野尻湖では、1978年に水草が繁茂しすぎたためにソウギョを放流したところ、
逆に水草・車軸藻帯が全滅し、淡水赤潮の発生も見られました。そこで車軸藻「ホシツリモ」
の野尻湖内復元を目的として、長野県、信濃町などが95年に0.5㎡の復元実験区を設置しま
した。96年には国内の研究者とこれらの活動を合同した「車軸藻研究教育グループ」を結成
し、ホシツリモ復元をシンボルにして水草帯全体の復元を目指す活動を続けています。
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環 境 関 連 表 彰
富士フイルムが全社を挙げて、継続的に取組んでいるレスポンシブル・ケア活動は、社員全員
の意識を向上させるとともに数多くの成果を挙げています。また、これらの活動が評価され、
今年度も以下のような表彰を受賞しています。
日経優秀先端事業所賞ミレニアム特別賞
日本経済新聞社が主催する「優秀先端事業所賞」は、生産性・サービスの向上、職場環境の刷
新、社会への貢献などを実現している国内外の事業所を表彰するものです。当社は、1999
年にこの賞を受賞しましたが、さらに2000年ミレニアム記念に、足柄工場の「写ルンです」
循環生産工場が「ミレニアム特別賞」を受賞しました。当社の継続的なレスポンシブル・ケア
活動、
「写ルンです」の循環生産システム等が評価された結果の受賞となりました。
表彰を受ける古森社長
平成12年度地球温暖化防止活動大臣表彰受賞
当社足柄工場は、環境庁より地球温暖化の防止に関して顕著な功績があったとして大臣表彰
を受賞しました。受賞理由としては、レンズ付きフィルムの発売を契機に、部品のユニット
化・共通化・材料統一などを設計段階から実施し、循環型のシステムを構築・整備することで、
部品のリユース率を90%まで向上させたことが挙げられます。また、製造工程から発生する
ロス原料の再利用化等を実施し、ゼロ・エミッション工場を目指していることも評価の対象と
なりました。
表彰を受ける内田足柄工場長
第47回大河内記念技術賞受賞
当社は、
「写ルンです」循環生産自動化システムの開発で、(財)大河内記念会の第47回(平成
12年度)大河内記念技術賞を受賞しました。レンズ付きフィルムは、1986年に当社が世界
に先駆けて商品化して以来、その利便性により市場を拡大してきましたが、環境と経済性を
両立させた理想的な商品を目指して、さらなる技術開発に取組んできました。1998年には、
製造工程とリサイクル工程、製品開発機能を一体化した世界初の循環生産自動化工場を足柄
工場に建設・稼働させています。この結果、2000年末までに約2億2千万本の国内回収を行
い、総点数で約32億点の部品リユースを実施、リサイクルを含め1万8千トンもの再資源化
を実現しました。
当社受賞者
平成12年度消費者志向優良企業表彰
平成12年度「消費者志向優良企業」として通商産業大臣表彰を受けました。本表彰は、多様
化する消費者ニーズに対応し、的確、迅速に企業経営に反映させ、苦情相談にも適切な対応
を図ることのできる消費者志向体制において優れた成果を挙げている企業を表彰するもの
です。今回の受賞は、当社の先進技術から生み出された高品質商品、お客様コミュニケーシ
ョンセンターをはじめとするサポート体制、そして富士フイルムRC委員会を中核とした業界
をリードする環境保全への取組みが高く評価されたものです。
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富 士 フ イ ル ム グ ル ー プ の 取 組 み
富士フイルムアーチでゼロ・エミッションを達成
富士フイルムアーチでは、2000年4月からすべての廃棄物を対象としたゼロ・エミッション活動を開
始しました。分別ルールの策定とその徹底による廃棄物管理及び従業員への意識向上を図るための環
境大会の開催、環境ニュースの発行などを行うとともに、溶剤付着プラスチック乾燥機や余剰汚泥処理
脱水機の導入、廃棄物集積ステーションの設置などを行い、2000年9月には製造、研究、間接部門を
含む全社でゼロ・エミッションを達成しました。
余剰汚泥処理脱水機
富士テクニスが「神奈川県廃棄物自主管理調整会議」から優秀賞を授与
富士テクニスは2001年2月6日、
「神奈川県廃棄物自主管理調整会議」
(神奈川県、横浜市、川崎市、横
須賀市、相模原市が共同で設立)
から、この5年間の廃棄物管理体制の整備、廃棄物の発生抑制、資源化、
減量化及び処理が適正であるとして、対象事業者809社中最も優秀な事業者に贈られる「優秀賞」を受
賞しました。
富士機器工業が南足柄市主催の環境フェアーに出展
富士機器工業は2000年6月21日〜24日に開催された南足柄市主催の環境フェアーに「環境保全活
動の取組み(パネル)
」や、社員食堂の残さで作った「バイオ堆肥」を展示、説明しました。同社と富士フ
イルム(足柄工場)
・富士ゼロックス(竹松事業所)
・パナック工業・南開工業・中谷商会の6社は南足柄市
と
「環境保全遵守協定」を締結しています。
富士機器工業の出展風景
Fuji Hunt Photographic Chemicals, Pte. Ltd(シンガポール)のNPOへの
寄付
Fuji Hunt Photographic Chemicals, Pte. Ltd は、従業員の環境意識向上のために、Go Green Day を企画・開催
しました。その中で行われた「紙ゴミの重量当てクイズ」の応募で集めたお金に会社からの補助金を加えて、総額500シ
ンガポールドルを、青少年の環境教育支援のためにNPOのSingapore Environmental Councilに寄付しました。
Fuji Photo Film, Inc.(米国)の清掃活動
Fuji Photo Film, Inc.社員は地域社会の環境保全活動の一環として、会社周辺のハイウェイを約10kmにわたって
清掃し、約1.7トンのゴミを回収しました。
富士フイルムグループ米国各社による国立動物園へのパンダ支援
ハイウェイ清掃中の渡辺
Fuji Photo Film, Inc.社長
富士フイルムグループ米国各社は、中国から米国の国立動物園へのパンダの移送及び同動物園での飼育について780万
ドルの基金設立を決定しました。国立動物園ではパンダの成育に適した環境を整備しており、富士フイルムグループ米国
各社では、このような種の保存に向けたさまざまなプログラムを支援しています。
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用 語 集
■ISO14001
■ゼロ・エミッション
国際標準化機構(ISO)が1996年9月に発行した環境マネジメン
資源循環型社会の実現に向けて、廃棄物を新たな原料やエネルギ
トシステムの国際規格。認定機関(各国に1機関。日本では(財)
日
ーなどとして活用し、廃棄物ゼロを目指す活動であり、組織により
本適合性認定協会:JAB)の認定を受けた審査登録機関が、企業な
定義は異なります。富士フイルムでは事業活動で発生するすべて
どの環境マネジメントシステムの規格適合性を審査登録する仕組
の廃棄物を100%再資源化し、廃棄物の焼却・埋立てを共にゼロ
みを通して、環境パフォーマンスの継続的改善を図ることをねら
にすることと定義しています。
いとしています。ISO14001はそのための環境マネジメントシス
テムの要求事項を定めています。
■ソースリダクション
製品に使用する原材料などを削減することにより、廃棄物の発生
■AIS(Article Information Sheet)
を源流(ソース)にさかぼって抑制する取組み。当社でも、新感光
現像液関係の製品を「非アーティクル製品」と呼ぶのに対して、写
材料で使用する銀量の削減、カラープリントに必要な現像液量の
真フィルムなどを「アーティクル製品」といいます。アーティクル製
削減、
「写ルンです」の省資源設計などさまざまな取組みを行って
品を安全に取扱うために必要な情報を提供し、アーティクル製品
います。
にかかわる事故を未然に防止するため、アーティクル製品ごとに
名称や製造企業名、取扱い方法、危険性や有害性などに関する環
■第三者検証意見書
境安全情報を記載し、製品とともに供給事業者から取扱い事業者
環境報告書の記載内容の信頼性を担保するために、環境報告書に
に提供する説明書です。
添付される第三者の意見書。報告書作成にあたっての情報集収過
程や集計方法の合理性、記載内容の正確性などについて、第三者
■MSDS
が検証を行い、その見解を表明するものです。
Material Safety Data Sheet(化学物質等安全データシート)
。
化学製品を安全に取扱うために必要な情報を提供し、化学製品に
■BOD(生物化学的酸素要求量)
かかわる事故を未然に防止するため、化学製品の供給事業者から
水の汚れの程度を示す指標です。水中の汚れ(主に有機性汚濁物
取扱い事業者へ、該当製品ごとに配布する説明書のことです。
質)が、微生物によって分解される時に消費される酸素の量を指し
ます。
■LCA(ライフサイクル・アセスメント)
原材料の調達から、製造・使用・廃棄されるまで、製品ライフサイ
■PRTR法
クルのすべての段階で必要なエネルギーや排出物を調査・予測し、
1999年7月に成立した「特定化学物質の環境への排出量の把握
環境への負荷・影響を総合的に評価する手法です。
等及び管理の改善の促進に関する法律」の通称。懸念化学物質の
環境への排出量を把握することなどにより、化学物質を製造・使用
■環境会計
する事業者が自主的に化学物質管理を改善し、化学物質による環
企業などの環境保全に関する投資や経費、その効果などを集計し
境保全上の支障を未然に防止することを目的としています。対象と
開示していくための仕組み。環境庁(当時)は環境会計のガイドラ
なる事業者は2001年4月から対象化学物質の排出量等の把握、
イン案を1999年3月に、環境会計ガイドライン2000年版を
2002年4月から行政へのデータの届け出が義務付けられます。
2000年5月に公表しました。
■容器包装リサイクル法
■グリーン購入/グリーン調達
「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」の
製品やサービスを購入・調達する際に、必要性を良く考え、価格、
通称。容器包装ゴミのリサイクルを推進するため、1997年4月に
品質だけでなく、環境への負荷が出来るだけ小さいものを優先的
施行されました。この法律は消費者、自治体、事業者の三者がそれ
に購入すること。
「グリーン購入」は事務用消耗品、事務用機器、生
ぞれの立場でリサイクルに取組むことを定めています。2000年
活用品などの一般購買品の購入、
「グリーン調達」は生産のための
4月からは従来のガラスびん・ペットボトルに加え、紙製容器やプ
原材料や部品などの購入に使い分けられることがあります。
ラスチック製容器にも対象が拡大されました。
■COD(化学的酸素要求量)
■リデュース
水の汚れの程度を示す指標です。水中の汚れ(主に有機性汚濁物
製品製造に投入する資源(材料)をできるだけ少なく、廃棄する量
質)が、酸化剤によって酸化される時に消費される酸素の量を指し
を最小限にすることをいいます。
ます。
■リユース
■GRIガイドライン
何回も繰り返し使用することによって、廃棄物の発生を抑制し、資
環境のみならず、経済・社会という三つの領域を統合し、全世界で
源の節約を図ることをいいます。
適用可能なサステイナビリティ・レポート(持続可能性報告書)を作
成するためのガイドライン。UNEP(国連環境計画)などを母体に
■リサイクル
発足したGRI(Global Reporting Initiative)
という組織により
廃棄物を埋立てや焼却処分せず、資源として再利用すること。元
編集され、2000年6月に公開されました。
の素材として再利用するマテリアルリサイクル、プラスチックの油
化などのように原料に戻して再利用するケミカルリサイクル、燃
料として再利用するサーマルリサイクルがあります。
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第 三 者 検 証 意 見 書
2001年6月19日
富士写真フイルム株式会社
代表取締役
社長
古森
重
殿
株式会社中央サステナビリティ研究所
取締役
公認会計士
1.検証の範囲及び目的
一方、各サイトにおいては、ISO14001に基づく環境マネジメントシ
私たちは、富士写真フイルム株式会社(以下、会社という)の責任のも
ステムを構築運用しており、確実にその成果をあげています。
とに作成された「富士写真フイルム環境レポート/2001年版」
(以下、
レポートという)に関する検証を実施しました。
この検証の範囲はレポートの記載情報全般を対象とし、その目的は
今後は、より効率的な環境マネジメントのため、環境レポート作成の
ための環境情報プロセスをISOのシステムに組み込み、両者を融合す
ることが望まれます。
レポートを作成するための環境情報の収集及び報告に関するプロセス
の信頼性、並びにレポートの記載情報に関する正確性について、実施
(2)環境会計のさらなる進歩
した手続の範囲内において独立した立場で意見を表明することにあり
環境会計は、基本的には環境省のガイドラインに沿って作成されてい
ます。なお、記載情報の網羅性については検証の対象としていません。
ますが、今年度より、環境保全効果に関する情報として、環境負荷削減
量を金額換算し記載公表しています。この試みは、環境保全効果をよ
2.意見表明の根拠
り利害関係者に解りやすくする手段の一つとして評価されます。来年
現時点においては、環境情報の報告や検証に関する一般に認められた
度以降は、金額換算の対象とする環境負荷の範囲を拡大し、金額換算
基準は確立されていません。このため、私たちは、現在確立されつつ
根拠を強化することによって、当該データの品質を一層向上すること
ある慣行と指針に基づいた検証アプローチを採用しています。
が期待されます。
私たちの意見は、本社、足柄工場、富士宮工場及び吉田南工場にお
いて、以下の検証手続を実施した上でまとめられています。
(3)ゼロ・エミッション関連情報の信頼性に関して
本社においては、各サイトから報告される情報の管理及び集計と編
吉田南工場の当該情報プロセス及びデータの信頼性に関して重点的に
集のプロセスに関して、経営管理層及び担当者へのインタビューを実
検証を実施しました。当該情報プロセス及びデータには、同工場の関
施し、関連資料を閲覧、照合しました。
各サイトにおいては、各部署から報告される情報の管理及び集計と
報告のプロセスに関して、環境業務の責任者及び各業務の担当者への
インタビューを実施し、関連資料を閲覧、照合しました。
連する全ての活動が含まれおり、集計プロセスについては、サンプリ
ングの範囲内では、全社統一的なフォームと報告期間に基づいたデー
タの集計が正確に行われています。
検証の結果、一部に軽微なデータ誤りなどがみられましたが、私た
ちは、会社が定める定義に従ってゼロ・エミッションが達成されており、
3.意見
当該情報が信頼性のもてるものであることを確認しました。今後、廃
検証から得られた情報を総合的に判断した結果、私たちの意見は次の
棄物に関する情報プロセスのマニュアル化とシステム化の推進が期待
とおりです。
されます。
(1)会社はレポートを作成するために、一貫した考え方のもとで正確
な情報の収集と報告のプロセスを構築し運用しています。
(2)レポートの記載情報は、当研究所が入手した証拠資料と矛盾して
おらず、修正すべき重要な事項は存在しません。
(4)PRTR関連情報の信頼性に関して
足柄工場及び富士宮工場の当該情報プロセス及びデータの信頼性に
関して重点的に検証を実施しました。上記2工場には、PRTR対象物
質を特定するプロセスが存在し、各物質の特性にあった集計方法によ
(参考所見)
って数量を算定しています。その根拠となるデータも残されており、
私たちは検証の過程において、会社に対し多くの見解や提言を報告し
サンプリングの範囲内では集計データとの照合結果に矛盾はありませ
ました。そのうちの主要なものについて以下に示します。また、本年
んでした。
度の検証では、会社からの依頼によって、特定サイトのゼロ・エミッシ
したがって私たちは、2工場におけるPRTR対象物質に関する情報
ョン関連情報及びPRTR関連情報の信頼性について、詳細な検証を実
プロセス及びそこで集計されたデータが信頼性の持てるものであるこ
施しましたので、その結果も合わせて示します。
とを確認しました。今後は、データ集計のプロセスをシステム化する
ことにより、業務を効率化することが望まれます。
(1)環境情報プロセスと既存システムの融合
環境レポート作成のための環境情報プロセスは、全社統一的な考え方
以
上
に基づいて各サイトから本社に報告する仕組みが整備されています。
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