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更新日 平成25年8月16日
企業OBの豊富な経験と人脈で幅広い中小企業支援
~特定非営利活動法人経営支援NPOクラブ~
産業部 流通サービス産業課 CB推進チーム
東日本大震災で被災した中小企業を含む東北の復興加速が叫ばれる中、各地の団体・企業が
現地に入って様々な復興支援を行っています。その中の中小企業支援の分野で、一際目立つ活
動を行っている団体が「NPO法人経営支援NPOクラブ」です。平成24年実施された「ビジネスマッチ
東北ハンズオン支援事業」、この支援事業に参加希望の東北4県中小製造業90社の中から、基準
に照らし合わせて更に絞り込んだ30社に対して、合計160という数の都市部優良企業とのマッチン
グを提供しました。驚くべきは、特定の企業に成果が偏ること無く、支援対象の1社に対し5社以上
のバイヤーを紹介したことです。これは、初めから、都市部企業に対して経営支援NPOクラブが事
前交渉を行っていたからです。その結果、支援対象企業は、取引の可能性がある優良企業と直接
自社の製品をPRできる機会を得られたのです。機会を活かし、支援を受けた企業は、見積もりや
工場視察を求められるなど、成約に向けて次のステップに進める見込みが得られました。
【大手企業OBだからできること】
では、なぜ経営支援NPOクラブは、大手企業と被災地の中小企業を直接引き合わせることができ
たのでしょうか。それには理由があります。経営支援NPOクラブは中小企業の生産管理や技術、販
路拡大等の課題に対してアドバイザーを派遣して解決を図る事業を行っています。登録しているア
ドバイザーは定年退職した企業OBがほとんどです。自社HP上で、相談員の出身企業を公表してい
ますが、そこには、理事長の荻田さん出身の三井物産をはじめ、商社・工業・食品・金融等の各分
野の名だたる大企業の名前が列挙されています。つまり、大手企業に勤めていた経験と人的つな
がりをもって、支援企業と優良企業を直接つなげることができたのです。
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【現在までの経緯】
経営支援NPOクラブは、平成14年に三井物産OBを中心とした18名により、「企業OBの豊かな知
的・人的財産をもって、中小企業の経営支援を行い」、同時にボランティア精神に基づく支援で、構
成員自体を活性化して「いきいき高齢化社会」の実現を目指して設立されました。10年間中小企業
支援の実績を積み上げ、平成24年度の実績は、正会員は175名、支援企業は650社、中小企業支
援を目的とした公的機関からの委託事業は20を数えます。理事、正会員を含めた平均年齢は、70
歳を超えるというから驚きです。
【圧倒的に幅広い支援分野に強み】
支援実施の仕組みは次の通りです。企業OBの正会員を、得意分野や希望に応じて7つの案
件担当グループに分けます。各チームのリーダー、サブリーダーを固定し、支援先の企業や委
託元の公的機関等との調整、派遣する担当者の選定等を担います。
支援分野は、一次産業、福祉・医療・流通などのサービス、工業・食品、ITの他、商店街の活性化
支援、これらに関連した各種講演など、本当に幅広く対応しています。また、24年度から、正会員に
海外駐在経験を持つ者が多いこともあり、新たに中小企業の海外展開支援チームを新設されまし
た。日本企業の現地法人とのマッチングや海外進出をテーマにした講演等、支援分野は広がり続
けています。
【活動10年で得たものは】
大手企業に勤めていた正会員と支援を受ける中小企業とでは、経験してきた業務に乖離がある
ため、いかに意思疎通を図るかという課題に対しても、10年中小企業支援を行ってきた中で、ノウ
ハウができてきました。支援先との信頼関係構築を重要事項とし、まずは時間をかけて意向や考え
方を理解する。100%支援先の立場に立って、事をすすめるなど、きめ細かいサービスを提供して
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います。副理事長の世良さんは、支援先から、「お陰様で、新規契約ができました」と笑顔で言われ
ることが、「何より嬉しい瞬間」と言います。
【新たな10年に向かって】
これまでの活動が認められ、口コミで支援先は全国に拡大しています。同社は、「中小企業の新
分野進出の支援や、自らが持つ知見を次世代に残すために、講演や大学・高校のインターンシップ
にも注力していく」こととしており、その活動が注目されます。
特定非営利活動法人経営支援NPOクラブ
◇ 住所
東京都千代田区内神田1-5-13 内神田ビル6階
◇電話番号
03-5577-6785
◇FAX
03-5577-6786
◇ 代表者
理事長 萩田 浩
◇ 設立
2002年6月
◇ 事業内容
中小企業に対する経営支援、若人育成のための教育機関支援
◇ URL
http://ka-npo.com/
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