激変する自社データセンターのライフサイクル管理に

CUSTOMER SUCCESS STORY :ヤフー株式会社
激変する自社データセンターのライフサイクル管理に
向けOpenStackを導入したヤフーが、
同基盤を支える
ストレージシステムとしてNimble Storageを採用
HDDと高速フラッシュを使ったハイブリッドストレージを3Uの省スペース
で実現するNimble Storageを高く評価。クラウド型の分析・管理ソリュー
ションInfoSightも有効活用。
ヤフー株式会社: 日本最大級のポータルサービスを提供
「Yahoo! JAPAN」をコアに、インターネット上での広告事業、Eコマース事業、会員
サービス事業等を展開するヤフー株式会社。日本最大級のポータルサービスとして
の強みを活かして提供される100を超えるサービスは、
コンシューマーからビジネス
ユーザーに至るまで、
幅広い利用者の日々の生活に不可欠なものとなっています。
スマートフォンやタブレットなど多様化するクライアントデバイスに対応し、多岐
にわたるサービスを安定的かつ速やかに提供するために、そのサービスインフラに
は、
高い拡張性や柔軟性が求められています。
これは同社のビジネスを支えるデータ
センターにおいて、特に顕著となっており、従来のシステム基盤に見られたハード
ウェア依存による弊害を排除し、より柔軟性の高いソフトウェア・デファインドな
データセンターへの脱却が不可欠となっていました。
ストレージプロファイル
導入以前の課題
● クラスタを構成するコントローラ
に個別ログインが必要となるなど
ストレージ運用管理に関わる高い
作業負荷
●
ソリューション
● Nimble Storage CS700
● Nimble Storage CS300
導入効果
● 容易なラッキングおよびケーブリ
ングによる迅速で容易なストレー
ジシステムの導入
●
OpenStack基盤へ移行後の課題として浮上したストレージシステム
課題解決に向け、
同社が選択したのは、
オープンソースのクラウド基盤
「OpenStack」
。
ビジネスの変化に即座に対応できる俊敏性や柔軟性を備えたデータセンター基盤を
実現すると共に、
その運用管理の効率化を目指し、2014年2月、OpenStack基盤を
導入し、
他社ストレージ製品と組み合わせて実運用を開始しました。
OpenStack導入の狙いについて、ヤフー株式会社
システム統括本部 サイトオペレーション本部 イン
フラ技術1部 部長の伊藤拓矢氏は、
次のように話し
ます。
「ソフトウェア開発という視点から言えば、
本
来注力すべき内部統制やセキュリティ関連のコード
など、
会社運営に関わるコードの開発に集中できる
ことがOpenStack採用に踏み切ったの大きな要因
でした。
インフラ自体に関わるコードやドライバー
コードは推進団体やベンダーに任すことができる
ため、
開発効率が向上します」
OpenStack基盤と他社ストレージ製品を組み合わ ヤフー株式会社 システム統括本部
せる形でスタートしたシステムですが、
規模が拡大 サイトオペレーション本部
インフラ技術1部 部長 伊藤拓矢氏
するにつれ、
新たな課題が浮上してきます。
伊藤氏は
「ストレージの運用管理における高い作業負荷と、
設置スペースがかなり必要になる
点が問題となりました」と話します。当時のストレージシステムは、クラスタを構成
するコントローラに個別にログインして設定変更を行う必要があり、
その運用負荷は
非常に大きなものでした。また、多数のディスクドライブを使用してアクセス性能
を担保する従来型のアーキテクチャにより、設置スペースが大きくなってしまうと
いう課題を抱えていました。この結果、データセンター内では、サーバー用ラックと
ストレージ用ラックを分けて運用する必要があり、
俊敏で柔軟なシステムの拡張を
妨げるものとなっていました。
同社では、
これらの課題の解決に向け、
容易な管理性と省スペースを確保しながら、
既
存のストレージシステムと同等以上のパフォーマンスを持つ、
新たなストレージシス
テムの選定を開始。
そして浮上したのが、Nimble Storage製品でした。
大きな設置スペースが必要となる
コントローラーやディスクシェルフ
により、サーバーとストレージの
効率的なラック格納が困難
●
InfoSightによる高度なストレー
ジシステムの分析・管理機能と
プロアクティブな運用実現
コンパクトな筐体により可能とな
る最適化されたラック格納
省スペースやOpenStack Block Storage対応でNimble Storageを選択
新たなストレージシステムの選定にあたり、
ヤフーが設定した要件は、
省スペースと
OpenStack対応でした。
具体的には、
これまでのようにラックスペースを消費すること
のないコンパクトな筐体を持ち、OpenStack基盤での利用を前提に、OpenStack
Block Storageに対応したドライバーが提供されていることが必須と規定しました。
複数のストレージシステムが候補としてあげられ、
入念な比較検討の結果、
最も要件
に合致した製品として選定されたのがNimble Storageでした。
HDDと高速フラッシュを使ったハイブリッド
ストレージを、わずか3Uの省スペースで実現
するNimble Storageは、省スペース性に優れ、
OpenStackに対応した専用ドライバーも提供さ
れていました。
伊藤氏は、
「ドライバーのソース
コードをレビューしましたが、その内容はヤ
フーが望むレベルを満たしており、さらに、改
善要求も受け入れてもらえた点が評価でき
ました」と話します。これらの結果、同社では
Nimble Storageの採用を決定。2014年8月、
CS700を導入して運用を開始しました。
「今後は、お客様向けサービスの
プ ロ ダ ク シ ョ ン 環 境 や、よ り
ク リティカルな用途に対しても
Nimble Storage製品の適用
を計画しています。将来的には、
ラック1台分のポッドで1,000
インスタンス以上を収容できる
運用を目指しています」
ヤフー株式会社 システム統括本部
サイトオペレーション本部 インフラ
技術1部 部長 伊藤拓矢 氏
Nimble
Storage
導入・管理の容易さを証明。
将来はラック1台で1,000インスタンスを目指す
現在、Nimble Storage製品は、
ヤフーの開発環境および社内サービス向けのプロダク
ション環境で運用されていますが、
その導入においても既にメリットを発揮しました。
「SI会社によりラッキング作業は約2時間で完了し、ケーブリング作業もデータセン
ターの運用チームが簡単に遂行できました」
(伊藤氏)
。
また、定常的な運用管理においては、標準提供されるクラウド型分析・管理ソリュー
ションであるNimble Storage InfoSightによって、
ストレージに関わる性能や使用す
るリソース容量の推移なども監視できるようになっています。
さらに、
システム増強や
故障に関わるプロアクティブなアラート機能も、
安定したデータセンターの運用に大
きく貢献しています。
今回実施された開発および内部サービス向けの適用は、“お客様向けサービスへの適
用に先立つトライアル”と位置付けることができます。
そして、
導入プロジェクトの成
功を受け、
ヤフーでは既に次のステップへの構想が具体化しています。
最後に伊藤氏は、
今後の展望に触れ、
次のように締めくくりました。
「今回の導入によってNimble Storageの有効性が証明されたため、
今後、
中長期的に
は、
実際のお客様向けサービスに関わるプロダクション環境や、
よりクリティカルな用
途についてもNimble Storage製品を適用していくことを計画しています。
省スペース
という面でも、
ラック1台分のポッドで1,000インスタンス以上を収容できる運用を目
指しており、
今後、
弊社のデータセンターにおけるNimble Storageの重要性はさらに
高まると予想しています」
©
2015 Nimble Storage, Inc. All rights reserved. Nimble Storage、InfoSight、
およびCASLは、Nimble Storageの商標または登録商標です。
Nimble Storage Japan 合同会社
108-0075 東京都港区港南 2-16-1 品川イーストワンタワー 4F
www.nimblestorage.com
+81-3-6890-8337 Office