群羊を駆りて

1月14日(水)
ぐ
ん
よ
う
か
群羊を駆りて
先日の始業式でこんな話しをしました。
今年は未年ですが、「羊」は私たちの生活に欠かせない存在になっています。
何よりもみなさんが着ているセーターのウールが羊の毛を使っています。例えば、羊毛
は衣類や寝具、肉はジンギスカンですし、皮はバックや敷物、腸はテニスラケットのガッ
トに、乳はヨーグルトなどに使われています。
羊という漢字について、少し調べてみました。
この羊という漢字は、4000年前の中国で生まれた字だそうです。
その頃の羊は、先ほども言いましたように、食料にもなるし、乳も飲めるし、羊の皮は
服や家の材料にもなり、なくてはならない貴重な存在だったのです。
そこで、神様のお供え物として、大きな羊を供えることがありました。
「大」きいという漢字と「羊」という漢字を合わさってできた漢字があります。それが
「美」という漢字です。大きな羊は、美しい、立派という意味を持つようになりました。
その頃から、羊には、おいしい、大きい、立派な、たっぷり、豊かなという意味が含ま
れるようになったとのことです。
例えば、たっぷりの水は、漢字で表すとさんずいへん
に羊で、太平洋、大西洋の「洋」と書くようになりまし
た。大きな海という意味でもあります。
たっぷりの「羽」で、「翔」と書きます。空高く飛ぶと
いう意味があります。
たっぷり食べるで、「養う」という漢字になります。
たっぷりの言葉、たくさんの言葉で「詳しい」という
漢字になります。
ぐんよう
か
もうこ
せ
「群羊を駆りて猛虎を攻む」という言葉があります。つまり、力がよわい羊でも群れを
なせば、虎でもやっつけることができる、強い力を発揮できる、ということわざです。
例え自分の弱いところ、苦手なところがあっても、集中力を増し、自分の持っている力
を結集すれば、必ずや道は開けるはずです。また、仲間がまとまり、力を結集すれば、み
んなにとって、もっと居心地のよい学級、学年になります。
生徒には、集中力を高め、団結を意識できる1年であってほしいと願っています。