クレオソート油 - 日本芳香族工業会

JAIA-12 クレオソート油
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安 全 デ ー タ シ ー ト ( Safety Data Sheet)
-- ク レ オ ソ ー ト 油 --
1. 化 学 品 及 び 会 社 情 報
化 学 品 の名 称 :
ク レ オソ ート 油
製 品 コード:
J AI A- 1 2
供 給 者 の会 社 名 称 :
(日 本 芳 香 族 工 業 会 会 員 会 社 )
住所:
電話番号:
緊急連絡電話番号:
フ ァ ック ス 番 号 :
メ ー ル アド レ ス :
推 奨 用 途 及 び使 用 上 の制 限 :
2. 危 険 有 害 性 の 要 約
8)
G HS 分 類
物理化学的危険性:
健 康 に対 する有 害 性 :
火薬類
区分外
引火性液体
区分 4
自己反応性化学品
区分外
自然発火性液体
区分外
水反応可燃性化学品
区分外
酸化性液体
区分外
有機過酸化物
区分外
急 性 毒 性 (経 口 )
区分 4
急 性 毒 性 (経 皮 )
区分外
皮 膚 腐 食 性 ・刺 激 性
区分 2
眼 に対 する重 篤 な損 傷 ・眼 刺 激 性
区 分 2B
皮膚感作性
区分 1
生殖細胞変異原性
区分 2
発 がん性
区 分 1B
生殖毒性
区 分 1A
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,単 回 ばく露
区 分 3(麻 酔 作 用 ・
気道刺激性)
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,反 復 ばく露
区 分 2(肺 、肝 臓 、
腎 臓 、血 液 )
環 境 に対 する有 害 性 :
水 生 環 境 有 害 性 (急 性 )
区分 1
水 生 環 境 有 害 性 (長 期 間 )
区分 1
※ 記 載 の 無 い も の は「 分 類 対 象 外 」 ま た は 「 分 類 で きな い 」
GHSラベル要 素
絵表示:
JAIA-12 クレオソート油
注意喚起語:
危険
危険有害性情報:
可燃性液体
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飲 み込 むと有 害
皮膚刺激
眼刺激
ア レ ル ギー 性 皮 膚 反 応 を 引 き 起 こ す おそ れ
遺 伝 性 疾 患 のおそれの疑 い
発 が ん の おそ れ
生 殖 能 または胎 児 への悪 影 響 のおそれ
呼 吸 器 へ の 刺 激 の おそ れ
眠 気 ま た は め ま い の おそ れ
長 期 または反 復 ばく露 による肺 、肝 臓 、腎 臓 、血 液 の障 害
の おそ れ
急 性 および長 期 的 影 響 により水 生 生 物 に非 常 に強 い毒
性
注 意 書 き:
【安 全 対 策 】
使 用 前 に取 扱 説 明 書 を入 手 し、すべての安 全 注 意 を読
み 理 解 す る ま で 取 り 扱 わ な いこ と 。
こ の 製 品 を 使 用 す る 時 に 、 飲 食 ま た は 喫 煙 を し な いこ と 。
個 人 用 保 護 具 や 換 気 装 置 を 使 用 し 、 ば く 露 を 避 ける こ と 。
保 護 手 袋 、保 護 眼 鏡 、保 護 面 を着 用 すること。
屋 外 又 は換 気 の良 い区 域 でのみ使 用 すること。
ミスト/蒸 気 を吸 入 しないこと。汚 染 された作 業 衣 を作 業
場 か ら 出 さ な いこ と 。
環 境 への放 出 を避 けること。
【応 急 処 置 】
火 災 の場 合 には、消 火 に粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 消 火 器
を 使 用 す るこ と 。
吸 入 した場 合 、空 気 の新 鮮 な場 所 に移 動 し、呼 吸 しやす
い 姿 勢 で 休 息 さ せる こ と 。
眼 に入 った場 合 、水 で数 分 間 注 意 深 く洗 うこと。コンタクト
レン ズ を 容 易 に 外 せ る 場 合 に は 外 し て 洗 うこ と 。
皮 膚 に付 着 した場 合 、多 量 の水 と石 鹸 で洗 うこと。
気 分 が悪 い時 は、医 師 の診 断 、手 当 てを受 けること。
皮 膚 刺 激 又 は発 疹 がおきた場 合 は、医 師 の診 断 、手 当
て を 受 ける こ と 。
【保 管 】
施 錠 して保 管 すること。
【廃 棄 】
内 容 物 や容 器 を、都 道 府 県 知 事 の許 可 を受 けた専 門 の
廃 棄 物 処 理 業 者 に業 務 委 託 すること。
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3. 組 成 及 び 成 分 情 報
化 学 物 質 ・混 合 物 の区 別 :
化学物質
化 学 名 又 は一 般 名 :
ク レ オソ ート 油 ( C r eo so t e o i l)
別名:
カ ーボ ン ブ ラ ッ ク 油
化学特性:
コー ル タ ー ル を 蒸 留 し て 得 られ た 留 出 油 ( 2 0 0 ~
(化 学 式 又 は構 造 式 )
400℃)から、ナフタレン及 びタール酸 等 を回 収 した残
留 油 を用 途 に応 じて配 合 している。主 な成 分 は多 種
類 の 2 及 び 3 環 の芳 香 族 であるが、4 環 以 上 の芳 香
族 も含 有 する。
C AS 番 号 :
8001-58-9
官報公示整理番号:
(9 )- 1 7 3 5 ( 化 審 法 ・ 安 衛 法 )
分 類 に寄 与 する不 純 物
ナフ タ レ ン( 6 % 程 度 ) 、 フ ェ ナン ト レン( 5 % 程 度 )
及 び安 定 化 添 加 物 :
ベ ン ゾ[a] ピレン 等 の 発 が ん性 既 知 の 多 環 芳 香 族 炭
化 水 素 を含 むことがある。
濃 度 又 は濃 度 範 囲 :
ク レ オ ソ ート 油 9 9 % 以 上
4. 応 急 措 置
ク レ オソ ート に 被 災 し た 場 合 は 、 応 急 処 置 を 行 い 医 師 の 手 当 を 受 け る 。
吸 入 した場 合 :
・被 災 者 を新 鮮 な空 気 の場 所 に移 す。
・呼 吸 の停 止 または呼 吸 が弱 い場 合 は人 工 呼 吸 を
する 。
・ 毛 布 な どを 使 用 し て 体 の 保 温 に 努 め 安 静 に 保 つ 。
皮 膚 に付 着 した場 合 :
・汚 染 された衣 類 、靴 などを速 やかに脱 ぎ捨 てる 。
・多 量 の水 または石 けん水 で十 分 に洗 い落 とす 。
・高 温 クレオソート油 が付 着 した時 は、清 澄 な流 水 で
冷 やし火 傷 の進 行 を防 ぐ。
眼 に入 った場 合 :
・清 浄 な流 水 で最 低 15 分 間 眼 を洗 浄 する。
・洗 眼 の際 、眼 球 とまぶたの隅 々まで洗 浄 する 。
・コンタクトレンズは固 着 していない限 り取 り除 いて洗
浄 する。
飲 み込 んだ場 合 :
・水 で口 の中 をよく洗 う。
・多 量 の水 または牛 乳 を与 えて胃 内 を薄 める。可 能
なら ば 吐 き 出 さ せる 。
・意 識 がない被 災 者 に、口 から何 も与 えてはならな
い。
予 想 できる急 性 症 状
及 び遅 発 性 症 状 :
・ 皮 膚 に 付 着 し た 場 合 : 吸 収 さ れる 可 能 性 あ り 。
発 赤 、灼 熱 感 。
・眼 に入 った場 合 :発 赤 、痛 み。角 膜 炎 、結 膜 炎 。
最 も重 要 な兆 候 症 状 :
応 急 措 置 をする者 の保 護 :
・応 急 措 置 の際 、救 助 者 は自 分 の皮 膚 にふれたり、
眼 に入 らぬよう注 意 する。
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5. 火 災 時 の 措 置
消火剤:
・小 火 災 :粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 、乾 燥 砂
・大 火 災 :散 水 、噴 霧 水 、耐 アルコール性 泡 消 火 剤
使 っ て は なら な い 消 火 剤 :
・火 源 へ直 接 に棒 状 注 水
特 有 の危 険 有 害 性 :
・ 燃 焼 する と 多 量 の 黒 煙 を 発 生 す る 。
・火 災 によって刺 激 性 、腐 食 性 又 は毒 性 のガスを発
生 す る おそ れが あ る 。
特 有 の消 火 方 法 :
・火 元 への燃 料 源 を断 つ。
・消 火 作 業 は風 上 から行 う。
・周 囲 の可 燃 物 設 備 を散 水 して冷 却 する。
・移 動 可 能 な可 燃 物 容 器 は安 全 な場 所 へ移 す。
消 火 を行 う者 の保 護 :
・消 火 作 業 は適 切 な保 護 具 (自 給 式 呼 吸 器 、防 火
服 、防 災 面 等 )を着 用 する。
6. 漏 出 時 の 措 置
人 体 に対 する注 意 事 項 、
保 護 具 及 び緊 急 時 措 置 :
・風 下 の人 を退 避 させ、漏 出 した場 所 から 人 を遠 ざ
ける 。
・ロープ等 を張 り関 係 者 以 外 立 入 禁 止 とする。
・作 業 者 は適 切 な保 護 具 を着 用 し、風 上 から作 業 を
する 。
環 境 に対 する注 意 事 項 :
・側 溝 、下 水 、河 川 に流 出 しないよう注 意 する 。
封じ込 め及 び浄 化 方 法 及 び機 材 : ・ 危 険 で なけ れ ば 漏 れ を 止 め る 。
・少 量 の場 合 は、吸 着 材 、土 砂 、ウエス等 に吸 着 さ
せ密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
・回 収 には火 花 を生 じない安 全 な用 具 を使 用 する 。
・大 量 の場 合 は、土 嚢 などで流 れを止 め、液 の表 面
を泡 (消 火 剤 )で覆 い密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
その後 は少 量 の場 合 に準 じる。
・水 上 に流 出 した場 合 は、水 底 に沈 むので吸 引 等 に
より除 去 する。
回収:
・少 量 の場 合 は吸 着 材 、土 砂 、ウエス等 に吸 着 させ
密 閉 可 能 な 容 器 に 回 収 する 。
・大 量 の場 合 は土 嚢 などで流 れを止 め、液 の表 面 を
泡 (消 火 剤 )で覆 い密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
二 次 災 害 の防 止 策 :
・すべての発 火 源 を速 やかに取 除 く(近 傍 での喫 煙 、
火 花 や火 炎 の禁 止 )。
・漏 出 した場 所 の周 辺 に、ロープを張 るなどして関 係
者 以 外 の 立 入 り を 禁 止 する 。
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7. 取 扱 い 及 び 保 管 上 の 注 意
取扱い
技 術 的 対 策 ( 局 所 排 気 ・ 全 体 換 気 ) : ・ 「 8 .ば く 露 防 止 及 び 保 護 措 置 」 に 記 載 の 設 備 対 策
を行 う。
安全取扱注意事項:
・適 切 な保 護 具 を着 用 し、吸 入 を防 ぎ人 体 に触 れな
い よ う にす る 。
・液 の漏 洩 及 び蒸 気 の発 散 を抑 え、作 業 環 境 及 び
周 辺 へ の 不 快 臭 に 注 意 する 。
・屋 外 の取 扱 いは風 上 から作 業 しばく露 を防 止 す
る。
・取 扱 い後 は、手 洗 い・洗 顔 を十 分 に行 う。衣 服 に
付 着 した場 合 は着 替 える。
・取 扱 い場 所 では、火 気 源 (生 火 ・アーク・高 温 物 )
を使 用 しない。
・冬 季 は、粘 度 が増 大 して流 動 しにくくなることがあ
る。
接触回避:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照 。
衛生対策:
・ こ の 製 品 を 使 用 す る 時 に 、 飲 食 又 は 喫 煙 を し な いこ と 。
・取 扱 い後 はよく手 を洗 うこと。
保管
適 切 な技 術 的 対 策 :
・消 防 法 の規 定 に従 った技 術 的 対 策 をとる。
・保 管 場 所 には危 険 物 を貯 蔵 し、又 は取 り扱 うため
に必 要 な採 光 、照 明 及 び換 気 の設 備 を設 けるこ
と。
安 全 な保 管 条 件 :
・直 射 日 光 を避 け、換 気 のよい冷 暗 所 に保 管 する。
・ 保 管 場 所 は 火 気 厳 禁 と する 。
・ 酸 化 性 物 質 等 の 混 触 禁 止 物 質 と 共 存 さ せ ない 。
混触危険物質:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照 。
安 全 な容 器 包 装 材 料 :
・消 防 法 及 び国 連 輸 送 法 規 で規 定 されている容 器
を使 用 する。
8.ば く 露 防 止 及 び 保 護 措 置
許容濃度
日 本 産 業 衛 生 学 会 勧 告 値 : 設 定 さ れて い な い 。
(2 0 1 4 年 度 )
A CG I H (2 0 1 5 年 ):
設備対策:
TL V- T W A 0 .2 m g / m 3 ( ベ ンゼ ン 可 溶 成 分 と し て )
・屋 内 の取 扱 い場 所 は、局 所 排 気 または全 体 換 気
装 置 を設 ける。
・取 扱 い場 所 の近 くに洗 眼 器 ・シャワ-を設 け、その
位 置 を表 示 する。
保護具
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呼吸用保護具:
・ 防 毒 マ ス ク( 有 機 ガ ス 用 ) 、 空 気 呼 吸 器 、 送 気 マ ス ク
手 の保 護 具 :
・保 護 手 袋 (耐 油 性 )
眼 の保 護 具 :
・保 護 眼 鏡 、ゴーグル
皮 膚 及 び身 体 の保 護 具 :
・保 護 長 靴 (耐 油 性 )、防 災 面 、保 護 服 、保 護 前 掛
9. 物 理 的 及 び 化 学 的 性 質
外 観 (物 理 的 状 態 、形 状 、色 など): 黒 褐 色 の液 体
臭 い:
防腐剤臭
臭 いの閾 値 :
デ ー タ なし
p H:
デ ー タな し
融 点 ・凝 固 点 :
結 晶 析 出 温 度 32 ℃以 下
沸 点 ,初 留 点 及 び沸 騰 範 囲 :
235 ℃
引火点:
7 0 ~1 2 0 ℃
蒸発速度:
デ ー タな し
燃 焼 性 (固 体 、液 体 )
デ ータ な し
爆発範囲:
デ ー タな し
蒸気圧:
2 0 ~2 0 0 P a ( 2 0 ℃ )
蒸気密度:
デ ー タな し
比 重 (相 対 密 度 ):
1 .0 7 g / c m 3 ( 4 0 ℃ )
溶解度:
水 及 び 有 機 溶 剤 ( ア ル コ ー ル 、 エ ー テ ル) に 可 溶 1 )
n-オクタノール/水 分 配 係 数 :
ク レ オソ ート 油 中 の 7 0 % 以 上 の 成 分 の Lo gP o w が
16 %,
4 ~5 の 範 囲
自然発火温度:
360℃
分解温度:
デ ー タな し
粘 度 (粘 性 率 )
3 ~3 0 × 1 0 - 3
315 ℃ 50 %
1)
Pa ・ 秒 ( 2 0 ℃ )
10. 安 定 性 及 び 反 応 性
反 応 性 、化 学 的 安 定 性 :
・通 常 の取 扱 い条 件 においては安 定 である。
危険有害反応可能性:
・引 火 しやすい。酸 化 性 物 質 等 と触 れると反 応 する
危 険 性 がある。
避 け る べき 条 件 :
・高 温 、酸 化 性 物 質 との接 触 回 避 。
混触危険物質:
・酸 化 性 物 質
危 険 有 害 な分 解 生 成 物 :
・燃 焼 により黒 煙 、一 酸 化 炭 素 、二 酸 化 炭 素 。
11. 有 害 性 情 報
急性毒性:
2 ~1 1 )
高 濃 度 の蒸 気 を吸 入 した場 合 、呼 吸 困 難 、吐 き気 、
めまい、貧 血 、食 欲 不 振 等 の症 状 を起 こす。
ラッ ト 経 口 L D 5 0 デ ー タ 5 件 の 平 均 値 は 1 5 2 3 m g / k g
9)
ラ ッ ト で 1 5 8 0 0 m g/ k g ( 経 皮 ) に お い て 半 数 が 致 死 し
た と い う デ ー タが あ る 。
飲 み込 むと有 害 (区 分 4)
10)
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皮 膚 腐 食 性 及 び皮 膚 刺 激 性 : 皮 膚 接 触 により皮 膚 炎 を起 こすことがある。長 期 間 の
繰 返 し接 触 でメラニン色 素 増 加 (皮 膚 の黒 色 化 )が
生 じる。
クレオソート原 料 石 炭 の産 地 によって結 果 に差 がある
が、米 国 産 について中 等 度 の刺 激 の報 告 がある 。
10)
皮 膚 刺 激 (区 分 2)
眼 に対 する重 篤 な損 傷 性 又 は
刺 激 性 は強 くないが、眼 に入 ると角 膜 炎 、結 膜 炎 等
眼刺激性:
を 起 こす 。
ウサギの眼 に刺 激 ありの報 告 が1件 あるが7日 以 内 に
回 復 し て いる 。
9)
眼 刺 激 (区 分 2B)
呼吸器感作性又は
呼 吸 器 感 作 性 の 情 報 は 得 られ て い な い 。
皮膚感作性:
皮 膚 感 作 性 に つ い て は 、 ヒ ト のア レ ル ギ ー 反 応 の 報
告 がある。紫 外 光 による光 過 敏 症 も述 べられている。
皮 膚 付 着 状 態 で直 射 日 光 を受 けると、刺 痛 感 、灼
熱 感 、 こ わ ば り を 感 じ 、 や がて 紅 斑 を き た す 。
9)
ア レ ル ギー 性 皮 膚 反 応 を 引 き 起 こ す おそ れ ( 区 分 1 )
生殖細胞変異原性:
マウス体 細 胞
I n v ivo の 試 験 ( 骨 髄 小 核 、 内 臓 組
織 DNA 付 加 )の結 果 が陽 性 であるが、生 殖 細 胞 に
つ い ての In v iv o 試 験 結 果 は な い 。
9)
遺 伝 性 疾 患 のおそれの疑 い(区 分 2)
発 がん性 :
発 が ん 性 が 認 め ら れて い る。
3 ,4 )
動 物 実 験 で、皮 膚 への長 期 間 繰 り返 し接 触 により、
皮 膚 腫 瘍 を生 じたとの報 告 がある。
IA R C G r2 A ( ヒ ト に 対 し て 恐 ら く 発 が ん 性 が あ る)
NT P 発 が ん 性 で あ る こ と が 既 知 で あ る 物 質
EP A B 1 ( おそ ら く 発 が ん 性 物 質 )
EU Cat.2( ヒトに対 して発 がん性 があるとみなされる
べき 物 質 )
発 が ん の おそ れ( 区 分 1 B )
生殖毒性:
クレオソートばく露 を受 けた男 性 労 働 者 の子 孫 に脳
腫 瘍 および神 経 芽 細 胞 腫 の増 加 が示 唆 されている。
9)
生 殖 能 ま た は 胎 児 へ の 悪 影 響 の お そ れ ( 区 分 1 A)
特 定 標 的 臓 器 毒 性 、単 回 ばく露 : ラッ ト での 動 物 試 験 で 麻 酔 作 用 が 見 ら れ 、 ヒ ト の 気 道
刺 激 の情 報 もある。
眠 気 ま た は め ま い の おそ れ ( 区 分 3 )
呼 吸 器 へ の 刺 激 の おそ れ( 区 分 3 )
特 定 標 的 臓 器 毒 性 、反 復 ばく露 : ラ ット 経 口 5 0 m g / k g/ d a y (1 5 w ) ( ガイ ダ ン ス 値 区 分 2
の範 囲 )では重 大 な影 響 はない。ミスト吸 入 の試 験 で
は 区 分 2 の ガイ ダ ン ス 値 範 囲 内 で 肺 の 組 織 球 症 、 肝
臓 、腎 臓 の重 量 増 (牡 )、血 液 (赤 血 球 、ヘモグロビ
9 ,1 1 )
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ンの 減 少 、 網 状 赤 血 球 の 増 加 ) が みられ た 。
9 ,1 0 )
長 期 又 は反 復 ばく露 による肺 、肝 臓 、腎 臓 、血 液 の障
害 の おそ れ ( 区 分 2 )
吸引性呼吸器有害性:
ヒトに関 する有 効 な証 拠 は見 当 たらない。動 粘 性 率
では区 分 1,2に該 当 するが、主 成 分 は多 環 芳 香 族
化 合 物 であり、ICSC に化 学 性 肺 炎 の記 載 のある物
質 ではない。
12. 環 境 影 響 情 報
生態毒性
1)
魚類:
ヒ メダ カ
L C 5 0 (9 6 h ) 2 .1 2 m g/ L
甲殻類:
オ オ ミ ジ ンコ
E C 5 0 (4 8 h ) 0 .9 4 1 m g/ L
藻類:
セレ ナ スト ラム
E r C 5 0 (7 2 h ) 0 .9 1 4 m g/ L
セレ ナ スト ラム
E b C 5 0 (7 2 h ) 0 .5 4 9 m g/ L
残 留 性 ・分 解 性 :
大 部 分 の成 分 は生 分 解 性 が低 い。
生体蓄積性:
ク レ オソ ート 油 中 の 7 0 % 以 上 の 成 分 の L o g Po w が4 ~
5 の範 囲 にある。
土 壌 中 の移 動 性 :
情 報 なし
オ ゾン 層 へ の 有 害 性 :
情 報 なし
13. 廃 棄 上 の 注 意
残余廃棄物:
・ 廃 棄 に おい て は 、 関 連 法 規 並 び に 地 方 自 治 体 の 基
準 に従 うこと。
・おがくず、ウエス、珪 藻 土 、吸 着 マット等 に吸 着 させ、
免 許 を持 った産 業 廃 棄 物 処 理 業 者 に内 容 物 を明
示 して処 理 を委 託 する。
汚 染 容 器 及 び包 装 :
・汚 染 容 器 を廃 棄 するときは、内 容 物 を完 全 に除 去
した後 に処 分 する。
14. 輸 送 上 の 注 意
国際規則
海上規制情報:
I MO の 規 定 に 従 う 。
国連番号:
3082
P ro p e r S h i p p i n g N a m e :
EN V IR O N ME N T ALL Y H AZ A R DO U S
S UB S T A N CE , L IQ U I D , N .O . S .
国連分類:
9
容器等級:
Ⅲ
海洋汚染物質:
非該当
IB C コ ート ゙ :
X 類物質
ク レ オソ -ト ( コ ー ル タ ー ル か ら 得 ら れ た もの に 限 る)
1)
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航空規制情報:
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IC A O/ I A T A の 規 定 に 従 う 。
国内規制
陸上規制情報:
消 防 法 、毒 劇 法 の規 定 に従 う。
容器:
危 険 物 の規 制 に関 する規 則 別 表 第 3 の 2
容器表示:
第 3 石 油 類 、危 険 等 級 Ⅲ、数 量 、火 気 厳 禁
積載方法:
運 搬 時 の容 器 積 み重 ね高 さは 3m 以 下
混載禁止:
第 1 類 および第 6 類 の危 険 物 、高 圧 ガス
海上規制情報:
船 舶 安 全 法 の規 定 に従 う。
航空規制情報:
航 空 法 の規 定 に従 う。
特 別 の安 全 対 策 :
・車 両 等 によって運 搬 する場 合 は、荷 送 人 は運 送 人
へ 運 送 注 意 書 ( イ エ ロ ー カ ード) を 携 帯 さ せ る 。
・容 器 の破 損 、漏 れがないことを確 かめ、衝 撃 、転 倒 、
落 下 、破 損 のないように積 み込 み荷 崩 れ防 止 を確
実 に行 う。
・タンク車 (ローリー)等 への充 填 、積 み降 し時 は、平
地 に停 止 させ、車 止 めをし、接 地 し、タンク車 の許
容 圧 以 下 の圧 縮 ガスまたはポンプを用 いて行 う。
・ローリー、運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、
災 害 防 止 用 応 急 資 材 を備 える。
・ホースの脱 着 時 はホース内 の残 留 物 の処 理 を完 全
に行 う。
・ローリー、運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、
災 害 防 止 用 応 急 資 材 を備 える。
応急処置指針番号:
171
15. 適 用 法 令
消防法:
第 4類 引 火 性 液 体 、第 3石 油 類 (非 水 溶 性 液 体 )
( 指 定 数 量 2 ,0 0 0 L )
労働安全衛生法:
特 定 化 学 物 質 第 二 類 物 質 (特 定 化 学 物 質 障 害 予
防 規 則 第 2 条 第 3 号 の2 ) ナ フ タ レン
名 称 等 を 表 示 す べき 有 害 物 ( 法 第 5 7 条 、 施 行 令
第 1 8 条 ) ナ フ タ レン 、 ク レ オソ ー ト 油
名 称 等 を通 知 すべき有 害 物 (法 第 57 条 の 2、施 行
令 第 1 8 条 の 2 別 表 第 9 ) ナ フ タ レ ン 、ク レ オソ ー ト 油
変 異 原 性 が認 められた既 存 化 学 物 質 (法 第 57条 の
5 労 働 基 準 局 長 通 達 ) ナフ タ レ ン
化審法:
優 先 評 価 化 学 物 質 (法 第 2条 第 5項 )
ナフ タ レ ン 、ク レ オ ソー ト 油
化学物質排出把握管理
第 一 種 指 定 化 学 物 質 ナフ タ レ ン
促 進 法 (化 管 法 ):
船舶安全法:
危 規 則 別 表 8(有 害 性 物 質 )引 火 性 (液 体 )
海洋汚染防止法:
ばら 積 み 運 送 に お け る 有 害 液 体 物 質
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(X類 物 質 :クレオソート(コールタールより得 られたものに限
る ))
16. そ の 他 の 情 報
参考文献:
1) 日 本 芳 香 族 工 業 会 所 有 データ
2 ) TE CS ( M a rc h 1 9 9 3 )
3 ) IA R C v o l .3 2 (1 9 8 4 )
4 ) IA R C su p p l e m en t 7 (1 9 8 7 )
5 ) NT P : 6 t h A n n u a l Re p o rt o n C a rc in o g en s (1 9 9 1 )
6 ) E C D I N (C D - R O M )
7 ) 石 津 澄 子 : 職 業 性 タ ー ル 皮 膚 症 - 予 防 と 管 理 -( 日 本 芳 香 族 工 業 会 )
8 ) 製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 : G HS 分 類 デ ー タ ベ ー ス
h t tp :/ /w w w. s af e . ni t e .g o .j p /g h s /l i s t .h t m l
9 ) CI C A D S 6 2 (2 0 0 4 )
1 0 ) A TS D R (2 0 0 2 )
1 1 ) HS D B (2 0 0 3 )
改定履歴
H1 4 .1 2
見 直 し結 果 大 きな改 定 なし。
H1 6 .7
様 式 の統 一
H1 9 .1
JI S Z 7 2 5 0 : 2 0 0 5 様 式 へ の 改 正
H1 9 .1 2
見 直 し結 果 大 きな改 定 なし。
H2 1 .8
化 管 法 改 定 に伴 う見 直 し。
H2 2 .7
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 しと化 管 法 に関 する表 記 の変 更 。
H2 3 .6
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 し。
H2 5 .1
JI S Z7 2 5 3 : 2 0 1 2 制 定 に 伴 う 見 直 し 。
H2 7 . 4
JI S Z7 2 5 2 : 2 0 1 4 改 訂 に 伴 う 見 直 し 。
H2 7 .1 2
労 働 安 全 衛 生 法 改 正 に伴 う見 直 し。
H2 8 .7
JAIA-12 クレオソート油
2016-07-01
P=11/11
化 審 法 改 正 に 伴 う 見 直 し 。( 優 先 評 価 物 質 : ク レ オソ ー ト 油 追 加 )
労 働 安 全 衛 生 法 改 正 に伴 う見 直 し。(名 称 等 を表 示 すべき有 害 物 :クレオソ
ート油 追 加 )
こ の S DS 標 準 モ デ ル の 作 成 者 は ( 一 社 ) 日 本 芳 香 族 工 業 会 「 S D S 小 委 員 会 」 で す 。
記 載 した情 報 は会 員 会 社 の知 見 並 びに参 考 文 献 等 から抽 出 しています。
こ の S DS 標 準 モ デ ル の 利 用 者 は 自 己 の 責 任 に お い て 情 報 の 採 否 を お 決 め 下 さ い 。