メルマガ見本はこちら - 住商アビーム自動車総合研究所

2013 年 6 月 18 日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
毎月第三火曜日配信
【住商アビーム Auto Business Insight Vol.371 完全版】
発行元:
(株)住商アビーム自動車総合研究所
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
完全版発行部数
10,621 人
抜粋版発行部数
30,011 人
自動車業界を中心に、4 万人以上! *
* 一部重複があります。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
目次
◆ 1 クリックアンケート
テーマ「メキシコ:いつまで続く日系自動車部品メーカーの現地進出」
◆グローバル自動車ニュース
◆業界アンケート&レポート
テーマ「自動運転車両に対して技術革新を期待する項目について」
◆ 住商アビーム自動車総研とは?
……………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■住商アビーム 1 クリックアンケート
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自動車業界で関心が高いテーマを設定し、アンケートをさせて頂きます。
翌月、ご回答頂いた皆様の声をもとにそのレポートを発表致します。
今月のテーマは「日系自動車部品メーカーのメキシコ進出」です。皆様の率直
なご意見をお待ちしています。
……………………………………………………………………………………………
メキシコ:いつまで続く日系自動車部品メーカーの現地進出
……………………………………………………………………………………………
今、メキシコが注目を浴びています。メキシコは、自動車の製造供給拠点とし
て、世界 44 カ国と FTA を締結、40 百万台の市場へのアクセス拠点となりま
す。
2012 年には、歴代最高の 288 万台を生産、うち 8 割強を輸出しました。中で
も、最大手の日産メキシコは世界 100 カ国へ輸出しています。近年、マツダが
新規進出、ホンダ・日産が夫々能力増強を発表、新工場建設が進行中です。
合わせて、日系自動車部品メーカー( Tier1、Tier2) による進出ラッシュが
起きています。日系自動車部品メーカーは、2012 年だけで 100 社が新規に進出
しました。
本メルマガにおいては、メキシコの自動車産業の最新事情、日系自動車部品メー
カー進出ラッシュの今後の行方について、皆さまのアンケートを踏まえて、推測
しいたいと思います。同国自動車産業の将来展望は如何に?。
つきましては、
「日系自動車部品メーカーのメキシコへの進出ラッシュの今後」
に関して、どうお考えになりますか?。最も当てはまると思われるものを一つ
お選びください。
1.既に出尽くしており、進出ラッシュは終わったと思う。
2.今後、特に、日系自動車メーカー/ Tier1 の動向次第で、引き続き新たな
進出が継続すると思う。
3.今後、特に、非日系自動車メーカー/ Tier1 の動向次第で、引き続き新た
な進出が継続すると思う。
4.今後、自動車メーカー/ Tier1 の動向を問わず、各社の生産戦略等の要件
に従い、引き続き新たな進出が継続すると思う。
5.その他
……………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■グローバル自動車ニュース
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
現在、自動車業界は、先進国から新興国への需要シフト、欧州や韓国の自動車
メーカーの存在感の高まりなど、グローバルで市場・競争環境が大きく変化し
ています。
そうしたグローバルでの変化を皆様にお届けするため、世界の自動車産業の動
向をタイムリーに発信している株式会社国際自動車ニュースと提携し、海外の
自動車関連ニュースを配信致します。
前月の世界各国の自動車ニュース 1 ヶ月分を取りまとめ、当月の第 3 週目に
配信致します。
毎月約 400 本ある記事の一部を抜粋する形式で配信しておりますので、より詳
細をご確認したい方は、下記、国際自動車ニュースのサイトにて、無料試読を
お申し込みください。
http://auto-affairs.com/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<今月のトピック>
米国の板金塗装及びガラス交換・修理大手の ABRA オート・ボディー&グラ
スは、多店舗・工場を展開する同業会社を買収したと発表しました。
同社は買収や新工場の開設により、急速に規模を拡大しており、今年に入り
37 カ所の工場を追加し、現在全米 17 州、172 工場を運営するまでになってい
ます。
技術革新や市場の拡大が止まったような業界においても、成長機会は残され
ています。乱立する小規模な会社をコンソリデーションすることで規模を拡大
し、仕入れコストを下げ、マニュアル化と IT 武装によって業務を効率化し、
顧客満足度を高め、結果として収益を拡大させ、株式上場に至るというのは米
国企業のお家芸、米国のダイナミズムとも言うべきものです。
米国最大の自動車解体・リサイクル事業会社で LKQ コーポレーションという
上場会社がありますが、ここも買収に買収を重ね、今では年間売上が約 4000 億
円、年間純利益が 250 億円を超えるような大会社となっています。自動車解体
業の域を遥かに超えて来ています。
翻って日本の自動車業界を見てみますと、コンソリデーションによる成長の
例をまだ多くは見ません。日本国内の自動車販売台数がピークを打ってから 23
年が経ち、自動車保有台数でも伸びが止まっている中で、日本の自動車業界に
もコンソリデーションの動きが活発化してくる可能性があります。
一国一城の文化、他社の軍門に下るのを潔しとしない文化を超えて、よりよ
い職場と顧客満足を提供する前向きなコンソリデーションの動きに期待します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今月の世界各地のニュースは以下をご参照ください。
(トピックで取り上げた記事には「★」をつけています。)
◆北米記事 13 本
【米国―その他】EV の米コーダ、破産法の適用を申請
2013 年 5 月 2 日
【米国―政策】米銀が融資基準緩和、自動車ローンなどの需要増大
2013 年 5 月 8 日
【米国―生産】フォードがミズーリ工場で 2000 人増、「F―150」を増産
2013 年 5 月 10 日
http://auto-affairs.com/?p=5709
★【米国―その他】自動車修理工場の米 ABRA、同業プレシジョン買収
2013 年 5 月 13 日
http://auto-affairs.com/?p=5719
【米国―生産】米サプライヤー好感度、ほぼ横ばいに、トヨタが首位維持
2013 年 5 月 14 日
【北米―販売】日産が GM にバン供給、14 年秋からシボレーで販売
2013 年 5 月 15 日
http://auto-affairs.com/?p=5737
【米国―生産】商用車ナビスター、ASV に特殊車両工場など売却
2013 年 5 月 21 日
http://auto-affairs.com/?p=5764
【米国―販売】米のファミリーカーベスト 10 は日系が優位
2013 年 5 月 21 日
【米国―政策】デンソー幹部 2 人がカルテル関与認める=米司法省
2013 年 5 月 22 日
【米国―政策】EV のテスラ、米政府からの融資を完済
2013 年 5 月 24 日
http://auto-affairs.com/?p=5793
【米国―生産】フォードの最優秀サプライヤー賞、12 年は 14 社が受賞
2013 年 5 月 28 日
http://auto-affairs.com/?p=5806
【米国―その他】EV のテスラ、急速充電網を全米規模に拡大
2013 年 5 月 31 日
http://auto-affairs.com/?p=5834
【米国―政策】NHTSA、自動走行車の政策指針を発表
2013 年 5 月 31 日
◆欧州記事 13 本
【ブルガリア―生産】車載空調の独 BHTC がブルガリアに工場、14 年に稼働
2013 年 5 月 1 日
http://auto-affairs.com/?p=5666
【ドイツ―生産】マグナが独で新工場、新型「ゴルフ」にバンパー供給
2013 年 5 月 2 日
http://auto-affairs.com/?p=5673
【欧州―政策】12 年の欧州自動車 CO2 が 2.6%減、平均 132 グラムに
2013 年 5 月 8 日
【欧州―政策】EU がバンの速度制限装置義務化か、120 キロ以下に
2013 年 5 月 10 日
【ハンガリー―生産】車用レザーの米イーグルオタワ、ハンガリー工場を拡張
2013 年 5 月 16 日
http://auto-affairs.com/?p=5743
【欧州―生産】フィアットが欧州各地で生産停止、サプライヤーとのトラブルで
2013 年 5 月 16 日
【ドイツ―生産】マーレがベーア株 51%取得、統合後の売上高 1.3 兆円
2013 年 5 月 17 日
【スウェーデン―政策】スウェーデン当局、サーブ元幹部を捜査
2013 年 5 月 22 日
【フランス―生産】ルノーが仏ドゥエー工場改修、5 車種を単一ラインで生産
2013 年 5 月 23 日
http://auto-affairs.com/?p=5780
【英国―その他】フィアット商用車、英に本社移転を検討
2013 年 5 月 24 日
【欧州―生産】コンチネンタル、エリコンと EV ドライブトレイン開発で提携
2013 年 5 月 29 日
http://auto-affairs.com/?p=5813
【欧州―政策】EU で実用燃費とカタログ値の格差が拡大
2013 年 5 月 29 日
【欧州―政策】欧州裁が現行「VW 法」を容認か、EU 敗訴の公算強まる
2013 年 5 月 30 日
◆アジア記事 12 本
【韓国―政策】韓国政府が燃費計測を厳格化、罰金 90 万ドルも
2013 年 5 月 1 日
【インドネシア―生産】GM がインドネシア工場を開所、MPV を年産 4 万台
2013 年 5 月 9 日
http://auto-affairs.com/?p=5698
【タイ―生産】オートリブ、タイにエアバッグ新工場を建設
2013 年 5 月 9 日
http://auto-affairs.com/?p=5702
【中国―生産】現代自、中国西部で第 4 工場建設を検討
2013 年 5 月 13 日
【インドネシア―生産】ホンダのインドネシア二輪子会社、第 4 工場を起工
2013 年 5 月 20 日
http://auto-affairs.com/?p=5760
【中国―政策】ブリヂストン、中国の意匠権侵害訴訟で勝訴
2013 年 5 月 21 日
http://auto-affairs.com/?p=5767
【インド―生産】インドが「自動四輪」の型式を新設
2013 年 5 月 23 日
【インド―生産】米デーナ、独ビクターラインツの印合弁と熱交換器を生産
2013 年 5 月 24 日
http://auto-affairs.com/?p=5790
【タイ―生産】タイヤ大手 6 社、タイで業界団体を設立
2013 年 5 月 27 日
http://auto-affairs.com/?p=5801
【マレーシア―生産】奇瑞汽車、マレーシアで新工場を計画
2013 年 5 月 28 日
【インド―生産】米ジョンソン、タタとのインド合弁を完全子会社化
2013 年 5 月 29 日
http://auto-affairs.com/?p=5817
【中国―政策】中国政府が EV 基準制定チーム、企業と業界団体など組織
2013 年 5 月 30 日
◆その他の地域記事 12 本
【ブラジル―生産】米メリトール、ブラジルのサス製造合弁を解消
2013 年 5 月 1 日
http://auto-affairs.com/?p=5663
【メキシコ―生産】ホンダがメキシコに変速機の新工場、15 年後半に稼働
2013 年 5 月 7 日
http://auto-affairs.com/?p=5681
【南アフリカ―政策】南ア政府、EV の国内生産に優遇措置を適用へ
2013 年 5 月 10 日
【ブラジル―生産】ランクセス、ブラジルにタイヤ加硫用ブラダー工場を新設
2013 年 5 月 14 日
http://auto-affairs.com/?p=5724
【UAE―生産】JLR、ドバイにエンジニアリングセンター開設
2013 年 5 月 14 日
http://auto-affairs.com/?p=5728
【ロシア―生産】フォード、ロシアでエンジン工場を新設
2013 年 5 月 15 日
http://auto-affairs.com/?p=5733
【南米―販売】英市場調査 LMC、ブラジルの同業カーコンと提携
2013 年 5 月 16 日
http://auto-affairs.com/?p=5746
【南アフリカ―生産】南アの金属労組、自動車部門で 20%の賃上げ要求
2013 年 5 月 22 日
【豪州―生産】フォード、16 年に豪州工場を閉鎖
2013 年 5 月 24 日
【トルコ―生産】現代自トルコ工場増強が近く完了、年産 20 万台に
2013 年 5 月 27 日
http://auto-affairs.com/?p=5797
【イスラエル―その他】EV インフラのベタープレイスが破たん
2013 年 5 月 27 日
【イラン―生産】イランの国民車ホドロ、
「TU3」エンジン国産化へ
2013 年 5 月 28 日
http://auto-affairs.com/?p=5809
……………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■住商アビーム 業界アンケート&レポート
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回は、
「自動運転車両」をテーマとした以下のアンケート結果を踏まえてレ
ポートを配信致します。
http://www.sc-abeam.com/sc/library_s/enquete/6785.html
・自動運転車両に対して技術革新を期待する項目について
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自動運転車両の存在が世の中に急速に認知され、その将来性が現実味を帯び
始めるきっかけとなったのは、 2010 年の Google 社による発表に端を発すると
ころが大きいだろう。
Google 社は、
「Google Maps」などの地図サービス充実という他事業との高
い親和性や、地図情報を基にした計算技術という同社の得意分野を重ね合わせ、
自動運転技術の高度化を強力に推進している。
自動車メーカーではない Google 社が、このような車両開発に乗り出した目
的の一つに、将来的な自動車ビジネスの変革がある。ハードウェアより、ソフ
トウェアの価値に重点が置かれる自動運転車両において、その中核を形成する
OS(Operation System) の開発でいち早く主導権を握りたいという思いだ。
もちろん、自動車メーカー各社もそれぞれ技術開発を推進している。
【北米メーカーの取組み】
北米メーカーの内、自動運転車両の開発で先行するのは、米カーネギーメロ
ン大学と車両の共同開発を進めている GM 社である。同社は Cadillac ブラン
ドで、高速道路に限定した自動運転車両を 2017 年までに実用化することを、世
界に先駆けて発表した。最終的には一般道を含めたほぼ全ての環境へ対応させ
る予定だ。
尚、Google 社や GM 社などは積極的に公道実験を行っているが、これにはネ
バダ州やカリフォルニア州など、公道実験を許可する免許を発行している国の
後押しが大きい。
またご周知のようにシリコンバレーなどには、高度な IT 技術を有する企業
が数多く集積しており、特に IT 技術を真髄とする自動運転車両の開発は、産
官学の相互連携という形で米国が先行している。
【欧州メーカーの取組み】
欧州メーカーの中で本技術に積極的に取り組んでいるのは、VW グループと
BMW 社である。特に VW グループの Audi 社は、米スタンフォード大学と共同
開発を進めており、様々なデータ取得に欠かせない公道での実証実験を米国と
の連携を深めることで推進している。
Audi 社は、今年 1 月に米ネバダ州ラスベガスで開催された「2013 インター
ナショナル CES」において、スマートフォン連動の自動駐車技術を実演し注目
を浴びた。
また、商用車が主な対象となるが、Volvo 社も隊列走行という自動運転技術
の開発を推進している。先頭車両はドライバーによる運転だが、後続車両は無
人で走れるようにして隊列を組んでいる。
Vovlo 社の実証実験では、最高速度 85km/h にも関わらず、車間距離を 4m
に設定しており非常に短い。このため、ミリ波レーダーなどのセンサだけでな
く、車車間通信も駆使しながら、先行車両の情報を取得している。
【日系メーカーの取組み】
上述した北米/欧州メーカーに対し、日系メーカーでの開発も進んでいる。
トヨタは、2012 年 9 月にスタンフォード大学と、自動運転技術に関する共同
研究を進めると発表した。先の「2013 インターナショナル CES」では実験車両
を発表するなど、最近では米国ミシガン州の公道で実験を進めている。
日産も、 2012 年 10 月に日本で開催された 「CEATEC Japan 2012」 で、自動
運転技術に注力していく方針を示している。この CEATEC 会場で、リーフをベー
スとした車両で無人駐車を実演しており、実際の開発が急ピッチで進んでいる
ことを証明している。
但し、大規模な実証実験とその効果確認という意味では、一般道を走行し莫
大なデータ集積を進める米国が一歩抜きん出ており、欧州や日本が追従すると
いう形になっていることは否めないであろう。
【自動運転車両に対して技術革新を期待する項目】
このように、自動車メーカー以外の企業も巻き込みながら進む自動運転車両
であるが、将来的な実用化に向けてどのような技術革新が期待されるのか、皆
様にお聞きした結果は以下のようになった。
・Map 上の正確な自車位置取得を目指す、GPS 機能等の向上
:17 %
・自車周辺の正確な情報取得を目指す、センサ技術等の向上
:22 %
・取得情報を基にした、自車の運動制御技術の向上
:27 %
・インフラや他車に対する、情報発信技術の向上
:14 %
・緊急時のマニュアル運転モードなど、マンマシンインターフェースの向上
:15 %
・その他
: 5 %
結果、
「取得情報を基にした、自車の運転制御技術の向上」と回答された方が
最も多く 27 % を占めた。続いて、センサ技術の向上 (22 %) や GPS 機能の
向上 (17 %) など、自車位置或いは周辺状況の正確な位置情報取得に関する項
目への期待度が高い結果となった。
自車の周辺状況を取得する技術に関しては、ミリ波レーダやレーザーレーダ、
360 度カメラなど様々な技術が実用化の途上にある。特定状況下ではあるものの、
実際に製品化も進んでおり、更なる高精度化や領域拡大が期待される領域であ
る。
また、広義の周辺状況とも言うべき Map 上の自車位置把握は、自動運転走行
にとって必要不可欠なものであろう。最新 Map や交通規則の反映/タイムリー
な更新に加え、自車走行位置のレーンレベルでの詳細な把握は欠かせない。車
両に自車位置をまず認識「させる」という意味では最初の投入情報であり、自
動運転車両ならずとも高精度化を期待する項目である。
Google 社が 「Google Maps」 と連携を取りながら進めている実証実験は、
地図情報の高精度化と車両へのフィードバックという、自車情報の正確な把握
を目指した総合的な取組みの一例である。
また、最も票を集めた「自車の運転制御技術の向上」は、ヒトが持つ「認知
/判断/操作」の自動化と、スムーズな車両運動制御を連携させるという、極
めて高度な技術領域である。
特に「認知/判断/操作」など人工知能をも含む領域に関しては、多種多様
な実証実験を繰り返すことで、走行時の様々なケースを「学習させる」ことが、
製品化の為の第一歩となろう。
その他、インフラとの連携やマンマシンインターフェースの向上なども含め、
自動運転技術実用化の為の共通ワードは「情報」である。クルマがどのような
「情報」を発信/取得し、自車状況に基づいてどのような「情報」を車内の各
機能に発信して走行車両を制御するのか、ドアツードアの移動の全てを「精確
な情報」に委ねることになる。
ココまで来ると、もはや既存の車両開発では立ち往かないのは自明である。
異業種はもとより産官学でより緊密な連携を構築し、検討を進めていくべきで
あろう。
Google 社の自動運転車両の開発チームリーダーである、セバスチャン・スラ
ン氏は次のように述べている。
「後世の人々が振り返って、車を人が運転していたなんて全く馬鹿げている、
と思うようになることを期待しています。
」
エンジンの回転音、ギアの変速音、ステアリング切り始めの応答性等、クル
マを操ることは、これらを楽しむことだと未だに少し考えている筆者は、既に
時代遅れなのかもしれない。
<川本 剛司>
<川本執筆記事バックナンバー>
http://www.sc-abeam.com/sc/?author=32
……………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自動車業界特化型コンサルティング会社『住商アビーム自動車総合研究所』
のスタッフが日々移り変わる自動車業界を、経営と現場、業界と市場を結ぶ
視点で紐解いた戦略ガイドブックです。
弊社では、この「Auto Business Insight」をより良くしていくために、
読者の皆様のご意見やご要望を募集しております。
意見、要望、質問→ http://www.sc-abeam.net/cst/mem_demand/
バックナンバー→ http://www.sc-abeam.com/sc/category/library_s/column
購読解除→ http://www.sc-abeam.net/cst/mem_drop/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
住商アビーム自動車総研とは?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
㈱住商アビーム自動車総合研究所は、自動車業界専門の戦略コンサルティン
グ会社です。
「自動車業界唯一の相談窓口」として、日本のリーディング・インダストリ
ーである自動車業界各社の問題解決をお手伝いするとともに、革新的なアセッ
ト・リソースをお持ちの異業種との交流・融合の触媒となって日本の基幹産業
にブレーク・スルーをもたらすこと、それによって日本全体の持続的な革新と
成長を促し、少子高齢化時代にあっても次世代の日本人たちが世界の中で現在
の私たちと同じ豊かさと誇りを享受できるようにすること、すなわち、「自動
車業界から始める日本のイノベーション」を使命としています。
この使命のもと、私たちは、自動車メーカーからアフターマーケット関連企
業までの自動車業界各社の方々をはじめとして、自動車業界への投資や新規参
入、自動車業界向けの事業拡大をご検討中の素材、バイオ、ケミカル、光学、
通信、エレクトロニクス産業など異業種企業や機関投資家の方々の、ミッショ
ン、ビジョン、戦略の立案・決定・準備・実行をお手伝いいたします。
特に、経営企画部門、商品開発部門、事業開発部門、マーケティング部門、
投資部門の皆様のご相談を歓迎しております。
住商アビーム自動車総合研究所は、自動車をコア事業と位置付ける総合商社
の住友商事と、アジア初のグローバル・コンサルティング・ファームのアビー
ム・コンサルティングの2社の合弁にて設立されました。住友商事は、自動車
部品の開発・製造から完成車の小売・金融まで幅広く自動車事業に投資し、ハ
ンズオン経営を行なうことで自動車業界固有の知識・経験・ネットワークを蓄
積しています。一方のアビーム・コンサルティングは、前身のデロイト・トー
マツ・コンサルティング時代から多くの世界のベストプラクティス企業のプロ
ジェクトに関わって、国や産業の境界線を越えて普遍的な経営革新、事業成長、
収益向上のためのソリューション・ノウハウを培ってきました。
私たちは、両株主の強みを持ち寄って、
「経営と現場」、
「産業(ものづく
り)と市場(マーケティング)
」
、
「戦略と実行」など対立しがちな二つの側
面を統合した、スピード(即効性)とアクション(実効性)重視のコンサルテ
ィングを特長としています。
「業界唯一の相談窓口」
、住商アビーム自動車総合研究所が提供するコンサ
ルティング・サービス(サービスの内容や実績については、こちらをご覧くだ
さい) の活用をご検討ください。
ご相談はお気軽に下記電話・ファックス番号またはメールアドレスまでお願
いいたします。
電話: 03-5166-4600(代表)
Fax:
03-5166-6594
メール:[email protected]
HP:
http://www.sc-abeam.com
ネットワーク
住商アビーム自動車総合研究所は、
「経営と現場」、「産業と市場」、「戦
略と実行」など対立しがちな二つの側面の統合と、スピード(即効性)とアク
ション(実効性)を重視したコンサルティング・サービスを実現するため、自
動車業界に固有の専門的な問題に対する現場志向の理解力と、自動車業界の枠
組みに囚われない戦略志向の解決力の融合と両立を重視しています。
そのため、自動車業界で幅広いビジネス・ネットワークと事業ノウハウを有
する住友商事と、グローバル・ベスト・プラクティスに精通し、多様なソリュー
ション・ツールを有するアビーム・コンサルティングという親会社 2 社から、
クライアントのご要望や業種、課題の範囲、性質、規模、水準に応じて、必要
な人材やノウハウの提供を受けられる体制としています。
これに加えて、技術・製品開発、生産性・品質管理の領域では高い専門性と
深い信頼関係を必要とする課題も多いことから、自動車メーカーやサプライヤ
の開発・製造部門の OB を中心とする各領域のエンジニア 30 名以上から成る
「技術アドバイザ」を擁し、必要に応じて随時支援を受けられる体制を構築し
ています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ディスクレイマー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。
このメールマガジンで提供する情報、権利の帰属、当社の責任などの詳細は、
http://www.sc-abeam.com/disclaimer/
に準ずる形となります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━