SOA インフラストラクチャー・サービス

SOAインフラストラクチャー・サービス
ビジネスをサポートする柔軟なIT基盤へ
―SOA化は、検討から実践のフェーズへ―
SOA化 は、
「検討」から「実践」のフェーズへ
日々、過酷な競争が行われているビジネスの世界で企業が成長を続けていくためには、市場の動向を敏感にとらえ
適切に対応していくことが求められます。このため、ビジネスを支えるITには、様々なビジネス・プロセスや分散化した
システムを必要に応じて柔軟に統合し、最適なサービスを提供することが求められます。
これを可能にする有力な手段が、SOA(Service Oriented Architecture: サービス指向アーキテクチャー)
です。
SOAは次世代IT基盤として、すでに先進的な企業で取り組みが始まっています。
従来は技術ベースで開発のモジュール化が行われてきましたが、SOAでは「業務」や「ビジネス」という観点での
アーキテクチャーの見直しが必要であり、従来のメソドロジーやモデリングの手法と異なるビジネス・プロセスを
含めたシステム機能の分割(
「サービス」の分割化=サービス化)
が鍵となります。ビジネス価値を生み出すためには
「サービス化」の大きさ
(粒度)
が重要で、高度なノウハウが必要です。
IBM®は、世界中で手がけたSOAプロジェクトからベスト・プラクティスを蓄積しており、これらのノウハウを積極的に
活用し、お客様のシステム環境におけるSOA化をお手伝いいたします。
SOAの5つのエントリー・ポイント(出発点)
IBMでは、世界中で手がけた5,700件以上のSOAプロジェクトを徹底分析し、SOA化への出発点として
「SOAの5つエントリー・ポイント」
を提案しています。
SOAの5つのエントリー・ポイントは、
「ビジネスの視点」
と
「ITの視点」に分類されます。
「ITの視点」では、レガシーのシステムをどうサービス化し、既存資産として再利用するかという
「Reuse(再利用)
」の視点と、
異機種間結合を可能にするインフラを構築する
「Connectivity(接続性)
」の視点からのアプローチがあります。
ビジネスの視点
人とプロセスの相互作用の視点
●
一定のサービス・レベルを持つ、人とプロセスの相互作用
プロセスの視点
データの視点
ビジネス・プロセス・
イノベーションによる
効率と実効性の向上
●
価値あるデータの可視化
ビジネス・コンテキストにおける
必要な情報をサービス
として提供
●
ITの視点
n
Con
ity
e c tiv
接続性の視点
●
既存資産のサービス化と
再利用の視点
●
既存システムの再利用を含めた
多様なサービス化の技術/方法
se
R eu
サービスやコンポーネントを
連携する連携技術
SOAインフラストラクチャー・サービス
ビジネスをサポートする柔軟なIT基盤や、既存システムの再利用性を実現する「接続性」
ビジネスをサポートするIT基盤には、
「接続性」
、
「柔軟性」
、
「簡潔性」
、
「迅速性」の要件を満たすことが求められています。
「接続性」で求められているのは異機種間結合、すなわち異なる言語、異なるハードウェア、異なるOSでも、同じ技術を利用し、容易に
アプリケーションの相互連携を行えることです。
「接続性」
を実現するためには、オープン・スタンダードかつ標準化された接続インターフェースを採用したIT基盤を構築することが重要で、
このIT基盤が、新規アプリケーションと既存アプリケーションの連携を容易にします。
その結果「接続性」
を確保するだけでなく、既存の資産を再利用しシステムを柔軟に拡張していく
「柔軟性」
も提供され、アプリケーションの
接続に関する開発/保守ワークロードの低減を可能にします。
エンタープライズ・サービス・バス
(ESB)
●システム連携の基盤として
現行のシステムの抱える様々な問題として、たとえば基幹系と分散系の不十分なシステム連携、複雑なシステム構成、システム拡張に伴う
煩雑な部門間調整による時間や費用の増加があります。このような現象に加え、網の目のようなシステム接続構造が、さらに管理を複雑
にしています。
これらの課題を解決しビジネスに必要とされるIT基盤を構築するためには、システムをシンプルに接続できるようにすることが重要です。
そのために考案されたのが、システムの連携基盤であるエンタープライズ・サービス・バス
(ESB)
です。ESBを構築することで、複雑化した
システム構造を単純化し、データおよびプロセスの連携を一元化することができます。
Service
Service
Interface
Service
Service
Interface
Interface
Service
Service
Service
Service
システム連携基盤
ESB(エンタープライズ・サービス・バス)
Interface
Interface
Interface
Interface
Service
Service
Service
Service
Service
Service
Service
Service
●ESB導入によるさらなる効果
ESBの導入は、システム連携の経路を一元化するだけでなく可視化を容易にします。さらに、手順やフォーマットを標準化して業務機能を
段階的に連携していくことで既存システムの再利用が容易になり、ビジネスの変化に柔軟に対応するITへと変化させていくことができます。
また、必要な部分をWebサービス化したり、BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)
やサービス連携を使って業務を組み立てる等、ITサー
ビスそのものをさらに発展させることも可能です。
SOA化に対応するためのインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
IBMでは、SOA化に向けたIT基盤の構築を検討しているお客様に対して、ご検討段階や現在の状況に合わせてご利用いただける
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービスをご用意しています。
SOA化した際のIT環境と現在のIT環境のギャップを明確にし、
概算費用や移行ロードマップを把握したいお客様
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
SOA化を実現するために、IT環境と組織、ガバナンスやプロセスなどを踏まえ、
移行に向けた要件や課題に対する対応力を明確にしたいお客様
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
SOA化の戦略やプランニングにあわせたESBのデザイン設計を
行いたいお客様
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
SOA化に対応したIT基盤を既に導入されているお客様で、計画通りの
パフォーマンスが出ていない場合や環境変化が予想されるお客様
すでにSOAを実装しており、さらに対象範囲拡大を検討している、
またはSOAの新規導入を検討しているお客様
インフラストラクチャー・ストラテジー&プランニング・ワークショップ
インフラストラクチャー・レディネス
インフラストラクチャー・アーキテクチャー&デザイン
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
インフラストラクチャー・ヘルスチェック・ワークショップ
SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
インフラストラクチャー・アーキテクチャー・ヘルスチェック
S O A イ ン フ ラ スト ラ ク チ ャ ー・サ ー ビ ス
戦略の策定と計画
●知識がない ●どう考えるのかわからない
設
計
●手のつけ方・進め方がわからない
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
インフラストラクチャー・ストラテジー&プランニング・
ワークショップ
インフラストラクチャー・レディネス
インフラストラクチャー・アーキテクチャー&デザイン
インフラストラクチャー・ヘルスチェック・
ワークショップ
インフラストラクチャー・アーキテクチャー・
ヘルスチェック
戦略の策定と計画
設 計
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
インフラストラクチャー・ストラテジー&
プランニング・ワークショップ
インフラストラクチャー・アーキテクチャー&デザイン
ITインフラストラクチャーのSOA化を決定し、具体的にESB構築を
SOA化を実現するために必要な概算費用や、移行ロードマップを把
予定されているお客様に対して、ESBのデザイン設計を支援します。
握するための、アセスメント・サービスです。
対象となるお客様
対象となるお客様
●インフラストラクチャーのSOA化に伴うコンセプトやベストプラクティス
●SOAを自社で採用した場合の利点を知りたいお客様
●SOAの予算化に必要となる情報を得たいお客様
に関して、より専門的知識を必要とされるお客様
●SOA実装を助けるプロセスやプライオリティーを明確化したいお客様
●既存のインフラストラクチャーのSOA化に伴うリスクや、SOA化への投
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
資に対するリスクを低減したいお客様
インフラストラクチャー・レディネス
SOA化がおおむね決定しているお客様に対して、IT環境と組織、ガ
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
バナンスやプロセスなどを踏まえて総合的な検討を行い、SOA化を
インフラストラクチャー・ヘルスチェック・ワークショップ
実現するための要件や課題に対する対応力を明確にします。
ITインフラストラクチャーのSOA化を既に実装されており、現在の
対象となるお客様
SOA環境に満足されていないお客様や、環境変化が予定されてい
●具体的なSOA戦略やSOA展開のフレームワークを策定したいお客様
るお客様に、現状の分析と改善へのアクション・プランを提供します。
●SOAの採用をおおむね決定しており、具体的なプランを作成したいお客様
対象となるお客様
●実環境におけるSOA展開に向けて、技術的な課題を解決しておきたい
●現在のSOA環境のパフォーマンスが当初の計画ほど良くない場合や、
お客様
運用コストが期待値を超えて上昇しているお客様
SOAインフラストラクチャー・サービス
SOAインフラストラクチャーを構築する際に、外部の経験やナレッジを利用したいと考えられているお客様を支援するサービスが、
SOAインフラストラクチャー・サービスです。
「戦略の策定と計画」
「設計」
「実装」の各フェーズごとに、
経験豊かなIBMのITコンサルタントがお客様を支援いたします。
実 装
実
装
IBM SOAインテグレーション・サービス〜
コネクティビティー & リユース
サービス指向アーキテクチャー
(SOA)
の「接続性」機能を短期間に
●実装したい ●実装してほしい
実装できるサービスです。SOAインフラ基盤の、アプリケーション間
連携のために標準化された接続インターフェースにより、システム連
IBM SOAインテグレーション・サービス
携基盤を設計・構築します。このサービスで利用されるテクノロジー
には、WebSphere ® ESB(エンタープライズ・サービス・バス)、
SOAインテグレーション・サービス〜
コネクティビティー & リユース
IBM WebSphere DataPower
SOAアプライアンス設計構築支援サービス
WebSphere Process Server設計構築支援サービス
WebSphere Message Broker( メッセージ・ブ ローカー )、
WebSphere Datapower ®アプライアンスがあります。
IBM WebSphere DataPower
SOAアプライアンス設計構築支援サービス
IBMのミドルウェア製品である「IBM WebSphere DataPower SOA
SOAインテグレーション・サービス〜
Web Application Server
アプライアンスをお客様のITインフラストラクチャーに実装する導入
SOAインテグレーション・サービス〜
ポータル・インフラストラクチャー
ャー)採用の基盤として、アプリケーションやサービス間の連携を可
支援サービスです。お客様企業のSOA(サービス指向アーキテクチ
能にする通信基盤を提供します。
WebSphere Process Server
設計構築支援サービス
WebSphere Process Serverをお客様IT環境に実装することをご支
援するサービスです。WebSphere Process Server製品と本サービ
スは、お客様のビジネス・プロセスを効率化し、適切な自動化プロ
セスを導入することによってお客様のビジネス・コストの削減をサポー
トします。このサービスは、
「設計サービス」
と
「構築サービス」の2つに
フェーズ化されており、個々に独立したサービスとして提供されます。
●SOAの適用範囲を、新規アプリケーションやプロセスに拡大する計画
があるお客様
●ビジネス上の判断によって、突発的に新規アプリケーションの開発やパ
ッケージ・ソフトウェアの導入/構築が行われる可能性があるお客様
IBM SOAインテグレーション・サービス〜
Web Application Server
WebSphere Application Serverをお客様IT環境に実装することに
より、ビジネスの柔軟性を高める最適化されたWebアプリケーショ
IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス
ン・インフラストラクチャーをご提供します。WebSphere製品の専門
インフラストラクチャー・アーキテクチャー・
ヘルスチェック
知識と実績ある方法論をお客様IT環境のプラットフォームやビジネ
ス要件にあわせてご提供します。
お客様のSOAの実装や対象範囲拡大の際に、最適なインフラスト
ラクチャー・アーキテクチャー計画の立案を支援するサービスです。
対象となるお客様
IBM SOAインテグレーション・サービス〜
ポータル・インフラストラクチャー
●すでにSOAを導入しており、さらに対象範囲の拡大を検討しているお客様
お客様のポータル環境の評価、新規実装およびアップグレードに関
●SOAの新規導入を検討しており、拡張性や柔軟性のある最適なインフ
するご支援を提供するもので、IBM製品であるWebSphere Portal
ラストラクチャー・アーキテクチャー計画の作成を希望しているお客様
のパフォーマンスを最適化し、機能を最大限利用するために必要な
●ビジネス目標に柔軟に対応できるITインフラストラクチャーを再構築す
メソドロジーと専門知識をお客様に提供するようにデザインされてい
ることを希望しているお客様
ます。このサービスを採用することにより、組織を超えたリアルタイム
のコラボレーション機能を増強するダイナミックなポータル環境を構
築できます。さらにWeb2.0やSOAに対応したユーザー・インターフェ
ースを実装することが可能になります。
SOA化をサポートするサービス概要
SOA戦略
SOAの戦略、アーキテクチャー、ビジネスケース、ガバナンスの枠組み、ロードマップを作成し組織とシステムの
サービス指向モデルへの変革をガイドします。
SOA診断
現在のサービス指向と統合の度合いを評価し、あるべき モデルを確認します。SOA化プロジェクトのために、ビジネス・
プロセスとアーキテクチャー、ガバナンスの診断を行います。
SOA実装計画
SOAソリューション・アーキテクチャーの概要を確定し、プロセス、サービス、セキュリティー、ガバナンスについての
範囲を定義します。 SOAソリューションを実現するための実装計画を作成します。
SOA対応BPM
(ビジネス・プロセス管理)
SOA 設計
SOA化された際に高い業績が達成出来るように現行のプロセスを変革することにより、業務部門がビジネスの
業績を改善することをサポートします。統合された製品と方法論を提供し、SOA 環境でのビジネス・プロセスの計
画、設計、モデリング、シミュレート、測定、最適化を支援します。
・開発・統合サービス
SOAの設計、開発、統合、実装、管理の全ての段階におけるアプリケーション実装ライフサイクルを補う一連の
SOAサービスを提供し、業務部門やアプリケーション・グループがビジネスの価値を実現する事をサポートします。
SOA管理サービス
SOAのサービスとインフラストラクチャーを効率的に管理し、監視するためのプロセス、機能、役割、責任を確立
します。
ESB ソフトウェア製品
その他関連製品
ESBには、ルーティング
(リクエストを適切な相手に転送する)
、プロトコル変換
(異なるプロトコルへ相互
変換を行う)
、フォーマット変換(データ・フォーマットの相互変換)機能が求められますが、IBMのESB
製品はさまざまなパターンに対応しており、目的に応じて選択することができます。
●WebSphere Enterprise Service Bus
・IBM WebSphereの中核製品であるJ2EEアプリケーション・サーバー、WebSphere Application
Server上に構築されるソフトウェア
・W e bサービス標 準 のプロトコルに加えて、企 業 のメッセージング・インフラとして実 績を誇る
WebSphere MQとの接続もサポート
・WebSphere Adaptersを連携させることにより、SAPやJDEdwardsといったパッケージ・アプリケー
ションやFTPといったプロトコルもサポート可能
●WebSphere Application Server
J2EE 1.4およびWebサービス・アプリケーション・プラットフォームと
して、さまざまなアプリケーションの実行環境を提供
V6.1では、J2SE 5.0をサポートし、柔軟でセキュアなSOAの機能を
より拡充
オプション機能であるFeature Packを導入すれば、Webサービス
対応の強化やWeb2.0アプリケーションの実行機能を実現
●Tivoli® Composite Application Manager for SOA
Webサービス・レイヤーをモニター、管理、制御を行い、SOA環境
のコンポジット・アプリケーションを管理し、問題やボトルネックの原
因や時間やリソースを消費しているサービスをピンポイントで特定
●WebSphere Message Broker
・WebSphere MQをベースとしたソフトウェア
・非常に幅広い接続性とデータ変換機能を提供
・MQやHTTP、JMSといった広範なプロトコルをサポートし、XML以外の既存システムのメッセージも
幅広く取り扱える
・さまざまなパターンのフローは、グラフィカルなエディターを使用して柔軟に開発可能
・追加機能の開発言語としてJava™やESQLも利用可能
その他関連ツール
●SOA Sandbox
SOA実装時に活用するIBMミドルウェア製品を手軽に触って実感
していただけるよう、SOA関連製品の無料評価版のダウンロード
やオンラインデモ、関連する技術文献を公開したWebサイト
●WebSphere DataPower SOAアプライアンス
・高速、効率的に必要な作業を行う、専用のハードウェアとプログラムの組み合わせによる単機能に
特化した製品
・XMLベースのデータを処理するために必要な機能、性能、使いやすさを提供
・専用ハードウェアとして構成されていることにより、導入/管理が容易・高速処理が可能
・セキュリティー強化・特にプロトコル変換やさまざまなメッセージ・フォーマットをサポート
IBM 製品及びサービスの詳細情報については、
IBM ホームページhttp://www.ibm.com/jp/ をご利用ください。
IBM、IBMロゴ、DataPower、Tivoli、WebSphereは、International Business
Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
SOAポータルサイト
ibm.com/soa/jp/
Javaは、Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標または登録商標。
他の会社名、製品名、
およびサービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標。
●仕様は予告なしに変更する場合があります。
●製品、
サービスなどの詳細については、弊社もしくはIBM ビジネス・パートナーの営業担当員に
〒106-8711 東京都港区六本木3-2-12
07-08 Printed in Japan
ご相談ください。
●掲載情報は2008年7月現在のものです。事前の予告無しに変更することがあります。