政治倫理条例(素案)への意見募集の結果(PDF:130KB)

《安城市議会議員政治倫理条例(素案)に対する意見と市議会の考え方》
No
項
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市民の定義
目
2
意
見
の
概
要
市 議 会 の 考 え 方
「市民」という定義不明確な言葉が使われているが、議員を選ぶのは住
「市民」という言葉の利用に関しては、
民である有権者であり、第4条の審査を請求できるのも住民である有権者
議会基本条例(素案)と同様に、市内に住
なのだから、この条例において「市民」の言葉は使うべきではなく、「住
所を有する者だけではなく、安城市に関係
民」に修正するべきである。
する幅広い人々と力を合わせていくことが
自治基本条例と同じく市民の定義が一般的な市民の定義と違うだろうか
らおかしな解釈になるところが多々あるように思う。審査の請求(第4
条)では、市民ではなく選挙権を有する者としており、矛盾がありわかり
必要であると考えているため、議会基本条
例(素案)と統一しています。
また、第4条の審査の請求においては、
地方自治法に規定する選挙権を有する者に
づらい。
限定することで審査請求者を特定できるた
め、「住民」とはせず、「市民」に統一し
ています。
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第2条(議員の責
「疑惑を持たれたときは」、「疑惑又は不信を招くおそれのある」とあ
様々なケースが想定され、議員個々の価
務)
るが、抽象的でどのようにも解釈できる。議員が自由な意見、討論ができ
値観や解釈によっても判断が分かれること
第3条(政治倫理
なくなる恐れがあり、もっと具体的に書くべき。
もありますので、具体的に規定することは
基準の遵守)
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第3条(政治倫理
基準の遵守)
困難と考えます。
政治倫理基準に関して、第1号、第2号及び第6号のような、個人の価
値基準に依存する項目や、具体的・客観的な証拠や基準が必要の無い「お
それ」といったあいまいな根拠を示す項目を倫理基準とするのは不適当で
ある。そのようなあいまいな根拠によって倫理違反だとされるのは言い掛
かりに近く、客観的な反論をすることが困難であり、個々の議員が萎縮し
てしまい、事なかれ主義に陥り、積極的な議員活動を行なわなくなること
が強く懸念される。
政治倫理基準に、最新事例の反映として、「議員は、市役所庁舎内及び
市の施設内において市職員に対し、政党機関紙等の購読勧誘や配布を行な
1
前段については、No3 の回答のとおり
です。
後段については、ご意見として承りま
す。
No
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目
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概
要
市 議 会 の 考 え 方
ってはいけない。同様に、政党や政治団体を宣伝する目的のビラ、チラシ
等の配布を行なってはいけない。」という趣旨の項目を追加するべきであ
る。
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第4条(審査の請
求)
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100分の1の署名というのも少なすぎるように思う。議員からの請求
連署者の割合については、素案の策定過
では5分の1の議員数で請求できるというのはもっと少なすぎると思う。
程で様々な意見がありましたが、審査請求
悪気を持って排除しようと思えば排除できる人数だと思う。
をするための要件を困難なものにせず、ま
少数のもっともの意見が消されないようにしてほしい。それを踏まえ
て、100分の1の署名は少し危険すぎる気がする。
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市民からの審査請求の要件が選挙権を有する者の100分の1以上の者
請求できない実効性のある制度にするため
に妥当な割合であると考えています。
の連署というのはハードルが低すぎる。審査請求の要件は、選挙権を有す
なお、連署者の割合については、県内他
る者の10分の1ぐらいが適当かと思う。議員が審査を請求する場合は、
市では、もっと少ない人数で審査請求がで
過半数が妥当ではないかと思う。
きる事例もありますので、この点からも妥
議員は、有権者の30分の1以上の信任を受けて当選しているのだか
ら、審査請求の要件は有権者の50分の1が妥当では。
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た、ごく少人数の市民や議員のみでは審査
有権者数の1%以上の連署という定めは、あまりにハードルが低すぎ
る。議員から審査を請求する場合の連署者の割合(議員定数の1/5以
上)、地方自治法に定める議員解職の直接請求に必要な有権者の署名数
(有権者数の1/3以上)とのバランスを考えると、住民の意見の反映と
いう条例の趣旨を最大限尊重するとしても、有権者数の15~20%以上
程度の署名が少なくとも審査に必要となる規定とすることが適当と考えら
れる。1%、1,500名程度の署名で議員の政治生命が左右されかねな
いという規定は、組織化された政党や政治団体によって、彼らの意に反す
る議員を脅したり言動を封じる圧力とする目的での審査請求の濫発が危惧
され、議会の公正で安定的な運営が損なわれることが懸念される危険な規
定であるので、必ず再考してほしい。
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当な割合であると考えていますが、今後、
条例見直しが必要となった際には、この割
合についても検討対象とすることを考えて
います。
No
項
目
意
見
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概
要
審査請求を行なう場合に、必要な署名を集めるために要することのでき
市 議 会 の 考 え 方
規程等で定めることを予定しています。
る期間の開始と終了に関する定めが無いこと、及び署名や審査請求に使用
する書式の定めが無いことは明らかな不備である。これでは、事前に適当
な用紙に署名を集めておいて、意見を異にする議員に対していつでも審査
請求を行なう備えができることになり、議員間の討議に支障をきたし、公
正で安定的な議会運営が望めない。
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第5条(審査会の
設置)
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委員は議長が指名するというのは、不透明なので公平に選ぶためにくじ
委員の指名については、議長が会派ごと
引きなどの方が良い。議長が審査対象になった場合は、どうするのか不明
のバランス等も考慮して指名することにな
である。
ります。議長が審査対象となった場合は、
副議長が委員を指名する等の方法を想定し
委員は、議員のうちから互選すべき。
ています。
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(1)議員が請求を行った審査会の委員には、審査を請求した議員は就くこ
(1)と(2)のご指摘については、議長が指
とができない。(2)市民が請求した審査であっても、対象議員が問われてい
名する際に考慮することができるため、条
る政治倫理基準項目に関して、対象議員との明白な対立関係を有する議員
例に明記することは考えていません。ま
は委員に就くことが無いよう、議長は委員の中立性に極力配慮しなければ
た、ご指摘の(3)のような処罰規定を設け
ならない。(3)客観的な根拠の乏しい審査請求を行なった議員や住民には処
ることは考えていません。
罰が与えられる規定を設け、審査請求が濫発されることを防ぐべきであ
る、など可能な限り審査の公平性が保たれる委員の構成を求める規定を設
けるべきである。
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第6条(審査会の
審査)
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出席委員の3分の2以上の同意を持って非公開とすることができるとい
うのは良くない。全て公開するべきである。不正が行われる恐れがある。
本会議や委員会については、地方自治法
や委員会条例で秘密会を開くことができる
政治倫理審査会は非公開で行われるべきではない。対象議員がどのよう
旨の規定があります。政治倫理審査会にお
な言動を理由に審査会にかけられているか、また、委員となった議員がど
いても、これらの規定を参考とし、一定の
のような客観的証拠や審査内容をもって、どのような判断を下したかとい
要件のもと非公開とすることができること
う情報は、選挙権という国民・住民の基本的な権利の尊重に関わる重要な
としました。
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項
目
意
見
の
概
要
市 議 会 の 考 え 方
情報であるので、審査会そのものを非公開にするという粗雑な方法をとる
べきではない。個人のプライバシーに関する部分については、裁判記録の
公開のあり方などを参考に、公開方法や公開内容への配慮や工夫をもって
対応をするべきである。
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第6条第3項(有識者の審査会出席)は、廃止すべき。
専門的な知見を必要とする場合もあると
考えています。
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第9条(委任)
必要な事項は、議員間討議をして定めるべき。
必要な事項を定める際には、議会運営委
員会等で協議し、その結果を踏まえて議長
が定めます。
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全体
第3条第1号の「品位及び名誉を損なうような行為」という客観性を欠
市民に信頼される議会づくりを進めるた
き基準の曖昧な事案を、さらに第4条の「政治倫理基準に違反の疑いがあ
めには、議員は、市民に疑惑を持たれる行
ると認められる」という曖昧な基準で審査会にかけることは、絶対にあっ
為等があってはならず、他方で、政治倫理
てはならない。
に反する行為等を厳罰化し、議員活動が萎
審査会は第6条第5項で、プライバシーの問題を理由に密室裁判となる
縮するようなことがあってはならないと考
可能性があり、第2条第2項で対象議員に「自らの責任においてその疑惑
えています。この条例は、これらの考えを
を解明し、責任を明らかにする」ことを求めているのも問題である。「な
踏まえた上で、議員による政治倫理に反す
い」事の証明は「悪魔の証明」とも言い、その困難さゆえ一方的な断罪と
る行為等を未然に防ぎ、疑惑があった場合
なる可能性が非常に高くなる。また、審査会で疑惑を晴らせたとしても、
には自らの責任においてその疑惑を解明す
市のHPや広報に概要が載る程度であれば、広く名誉挽回することもでき
ることを規定することにより、議員の政治
ない。虚偽の審査申告した者に対する罰則規定もなく、議員は審査対象と
倫理に対する意識の向上を図るものです。
なった途端に一方的に不利な状況におかれ、大きな不名誉を蒙るだけでな
いただいたご意見では、政治倫理基準の
く、ひいては政治生命が危うくなる人権問題を孕んでいる。
曖昧さを懸念されていますが、政治倫理の
それだけのことが、たった1500人ほどの有権者、もしくは6人の議
より一層の意識の向上を図るという条例の
員の署名で可能なら、意図的に邪魔者を排除する事が簡単であり、議員は
目的を考慮すると、遵守すべき行為等の対
同会派だけでなく、本来は政治的対立があるはずの他会派の議員にも機嫌
象範囲は、ある程度の広がりがあるものに
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目
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要
を損ねないよう気を配り、目立つ発言もできず、ひたすら頷くだけの議員
集団となる。特に無所属議員にその傾向が強くなるだろう。
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市 議 会 の 考 え 方
なると考えます。
次に、審査請求の手続に関しましては、
第2条第2項、第3条第1号、第4~8条の削除を求める。
審査の請求をするためには、選挙権を有す
議員政治倫理条例に基づく審査に議員がかけられること自体が、例えそ
る者の総数の100分の1以上の者の連署
の議員が潔白であったとしても、そのような疑いをもたれたというだけで
又は議員の定数の5分の1以上の議員の連
当該議員の信用や政治的立場に対して事実上の懲罰的効果を有するものと
署を要件とし、かつ、基準に違反する疑い
なる。
があることを証する書類の提出を要するこ
元々、地方自治法第134条には地方議員の懲罰に関する定めがあり、
懲罰に関して必要な事項は、既に安城市議会会議規則に定めがあるのであ
とと規定することにより、客観性は担保さ
れるものと考えています。
るから、屋上屋を架すような議員政治倫理条例は必要性が薄い上に、この
なお、連署者の割合については、素案の
条例に基づく審査は、組織化された政党や団体であれば容易く請求を起こ
策定過程で様々な意見がありましたが、審
すことができる内容であるため、そのような組織的支持母体を持たない、
査請求をするための要件を困難なものにさ
いわば一般的な住民に近い位置で活動をしている無所属議員の活動を萎縮
せず、また、ごく少人数の市民又は議員の
させる恐れがあるため、審査請求の要件や審査会の設定には極めて慎重な
みでは審査請求できない実効性のある制度
扱いが必要であると考えられる。
にするために妥当な割合であると考えてい
ます。
19
問題があると考える。
問題があるとされる根拠が不明ですの
で、コメントは控えさせていただきます。
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違憲であると判断されているものと思われる。
違憲であるとされる根拠が不明ですの
で、コメントは控えさせていただきます。
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安城市を心から愛する市民は愛想をつかす内容である。
根拠が不明ですので、コメントは控えさ
せていただきます。
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