佐々木 陽光

第 17 回日本在宅医学会大会
シンポジウムテーマ
開催日
シンポジスト
事務ノウハウの結集が支える在宅医療の面展開
~診療に貢献する医療事務を目指して(その 2:多職種チームの一員として医療事
務が果たす役割)~
2015 年 4 月 26 日(日)
ふりがな
講師情報
抄録集・ホームページ掲載用原稿
ご芳名
ご所属
姓
時間
13:40-15:10
ささき
佐々木
収容人数
名
150 名
ようこう
陽光
秋田往診クリニック
部署
役職
事務長
演題名(80 字以内)
事務職が行う訪問診療支援
システムの運用・管理と訪問診療のスケジュール管理について
ご略歴(300 字以内)
1991 年 4 月 電力会社勤務
2011 年 4 月 秋田往診クリニック 事務長として勤務 現在に至る
講演概要(1000 字以内)
[はじめに]秋田往診クリニックは秋田市で訪問診療に特化したクリニックである。医師や看護師が患者
様宅でのスムーズな診療を支援するため、新しい情報を必要時に参照できるシステムの運用・管理と訪問診
療のスケジュール管理を事務で行っている。その概要をまとめた。
[システムの運用・管理]当クリニックで使用している電子カルテであるダイナミクスと iPad を組み合わ
せることで、医師が訪問診療先で医師所見、既往歴、サマリーなどを参照するシステムを構築した。訪問診
療先での適切かつスムーズな診療を目指し、連携病院、薬局、訪問看護等の連携先など訪問診療に必要な情
報も iPad に取り込み、事務で入手した各種連絡先の追加・変更、人工呼吸器や在宅酸素管理の各患者様に関
係する業者を載せたリスト等は、事務が日々のメンテナンスで更新し補完を行っている。また、訪問診療先
で必要な医師所見、既往歴、サマリーなどは、在院している患者様に絞り込み iPad に集約し、検索性を高め
ている。これにより、急な呼び出しにも対しても最新情報を医師がスムーズに利用する事が可能となり、よ
り適切な対応が可能となった。
[スケジュール管理]訪問診療のスケジュールを管理する際、地理的な条件に加えて患者様が受けている
介護サービスなどが重複しないように管理するため、患者様・ご家族様・ケアマネージャ・訪問看護・介護
施設など各方面と連絡調整が必要となる。スケジュールを管理するためにはダイナミクスと組み合わせたシ
ステムによる管理が有用と考え、当クリニックでスケジュール管理ソフトを作成し、事務が管理を行ってい
る。各患者様の医師訪問日や看護師訪問日の設定、訪問診療のサイクルや処方日、ケアに用いる物品等の持
参物について容易に管理できるようになったことから、看護師に対して事務から患者様の訪問日に何がある
か提案が可能となり、看護師の管理業務の効率化に寄与している。さらに帳票機能もそなわっており、訪問
診療の予定表、在宅療養計画書も作成することができる。これにより未来の訪問患者の予定表を医師・看護
師に提供できるため、診療の計画にも役立てることが可能である。
[まとめ]直接医療に従事できない事務でもシステムの運用・管理を行い、医師・看護師に対し情報を提
供することで診療に参加することは可能である。当クリニックにおけるシステムの運用・管理とスケジュー
ル管理について報告した。